JP2020143252A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
一液タイプの組成物は、表面からの硬化速度が速いものの、深部硬化には一定の時間が必要であり、速硬化性とは言い難い。二液タイプの組成物は、深部硬化性には比較的優れているものの、深部硬化剤として水を加えることが必要である。
特許文献2では、メチルビニルジ(N−メチルアセトアミド)シランを加えることによって、アルキルアミノシランの保存安定性を向上させた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が提案されている。しかし、この組成物は、反応開始のきっかけが空気中の水分であり、硬化の速さや深部硬化性が十分とは言い難い。
1. (A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記式(1)で示されるアミノシランおよびその部分加水分解物のうちの少なくとも一種:0.1〜10質量部、
R1 a−Si−(NR2R3)4-a …(1)
(式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して置換または非置換の一価炭化水素基であり、aは0、1または2である。)
(C)カルボン酸および加水分解してカルボキシ基を生成する化合物のうちの少なくとも一種:0.001〜0.1質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
2. 加水分解してカルボキシ基を生成する化合物が、カルボン酸無水物およびアシロキシシランのうちの少なくとも一種である1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
3. (A)および(B)成分を含有し、かつ(C)成分を含有しない第一剤と、(A)および(C)成分を含有し、かつ(B)成分を含有しない第二剤とからなる、二剤型である1または2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンであり、下記式(2)で表されるものが好ましい。
HO−(R4 2SiO)n−H …(2)
(式中、R4はそれぞれ独立に、非置換または置換の一価炭化水素基であり、nは10以上の整数である。)
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基等が例示される。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が例示される。アリール基としては、フェニル基等が例示される。ハロゲン原子置換基としては、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が例示される。これらの中で、R4はいずれもメチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
HO−(Me2SiO)n−H
HO−(Me2SiO)n1−(PhMeSiO)n2−H
HO−(Me2SiO)n1−(Ph2SiO)n2−H
HO−[(CF3C2H4)(Me)SiO]n−H
HO−(Me2SiO)n1−[(CF3C2H4)(Me)SiO]n2−H
(式中、nは上記と同様であり、n1、n2はn1+n2=nを満たす1以上の整数であり、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。)
(A)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(B)成分は、下記式(1)で示されるアミノシランおよびその部分加水分解物のうちの少なくとも一種である。
R1 a−Si−(NR2R3)4-a …(1)
(式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換または非置換の一価炭化水素基であり、aは0、1または2である。)
(B)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(C)成分は、(A)成分と(B)成分とを縮合反応させる触媒として働く成分であり、カルボン酸および加水分解してカルボキシ基を生成する化合物のうちの少なくとも一種である。
(C)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上記(A)〜(C)成分以外にも、本発明の目的を損なわない限り、以下に例示するその他の成分を配合してもよい。
本発明の組成物は、二剤型に調製することが好ましく、特には、(A)成分、(B)成分、および必要に応じてその他の成分からなる第一剤と、(A)成分、(C)成分、および必要に応じてその他の成分からなる第二剤を別々に調製した二剤型が好ましい。この場合、使用前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等により第一剤と第二剤を混合して使用する。組成物をこのような二剤型とすることにより、さらに保存安定性が確保できる。
さらに、第一剤および/または第二剤には、上述したその他の成分を配合することができる。
なお、硬化は、0〜150℃で行うことが好ましく、10〜50℃で行うことがより好ましい。また、硬化時間は、通常10分〜3日が好ましく、10分〜1日がより好ましい。
第一剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、メチルトリス(ジメチルアミノ)シラン0.45質量部を均一になるまで混合して組成物1−1を調製した。
第二剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、2−エチルヘキサン酸0.058質量部を均一になるまで混合して組成物1−2を調製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに、組成物1−1と組成物1−2を体積比1:1で充填し、深さ15mmのガラスシャーレいっぱいにコーキングガンで混合吐出して、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さ(硬化している部分の厚み。以下同様である。)および硬化物の硬さを確認し、結果を表1に示した。
組成物1−1を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表1に示した。
組成物1−2を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表1に示した。
第一剤として、組成物1−1を調製した。
第二剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、酢酸0.006質量部を均一になるまで混合して組成物2−2を調製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに、組成物1−1と組成物2−2を体積比1:1で充填し、深さ15mmのガラスシャーレいっぱいにコーキングガンで混合吐出して、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表2に示した。
組成物2−2を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表2に示した。
第一剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、フェニルトリス(ジメチルアミノ)シラン0.6質量部を均一になるまで混合して組成物3−1を調製した。
第二剤として、組成物1−2を調製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに、組成物3−1と組成物1−2を体積比1:1で充填し、深さ15mmのガラスシャーレいっぱいにコーキングガンで混合吐出して、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表3に示した。
組成物3−1を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表3に示した。
第一剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、メチルトリス(ジメチルアミノ)シラン0.25質量部を均一になるまで混合して組成物4−1を調製した。
第二剤として、両末端が水酸基で封鎖された粘度20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、2−エチルヘキサン酸0.058質量部を均一になるまで混合して組成物4−2を調製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに、組成物4−1と組成物1−2を体積比1:1で充填し、深さ15mmのガラスシャーレいっぱいにコーキングガンで混合吐出して、23℃,50%RHで24時間養生後した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表4に示した。
組成物4−1を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生後した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表4に示した。
組成物4−2を深さ15mmのガラスシャーレいっぱいに入れ、23℃,50%RHで24時間養生した。
得られた硬化膜厚さおよび硬化物の硬さを確認し、結果を表4に示した。
両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部と、メチルトリス(n−ブチルアミノ)シラン0.67質量部とを均一になるまで混合して組成物5−1を調製した。
得られた組成物5−1は単独で硬化が進行し、取り扱い性および保存性に劣るものであった。
従って、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A)成分および(B)成分を含有し、かつ(C)成分を含有しない第一剤と、(A)成分および(C)成分を含有し、かつ(B)成分を含有しない第二剤とから構成される二剤型とすることによって、第一剤および第二剤単独の状態における保存性にも優れる。
一方、(B)成分に代えて、式(1)におけるR2またはR3の一方が水素原子であるアミノシランを使用した場合(比較例7)では、(A)成分とアミノシランとを混合した段階で硬化が進行し、取り扱い性および二剤型とした際の保存性に劣る結果となった。
Claims (3)
- (A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記式(1)で示されるアミノシランおよびその部分加水分解物のうちの少なくとも一種:0.1〜10質量部、
R1 a−Si−(NR2R3)4-a …(1)
(式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して置換または非置換の一価炭化水素基であり、aは0、1または2である。)
(C)カルボン酸および加水分解してカルボキシ基を生成する化合物のうちの少なくとも一種:0.001〜0.1質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 加水分解してカルボキシ基を生成する化合物が、カルボン酸無水物およびアシロキシシランのうちの少なくとも一種である請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (A)および(B)成分を含有し、かつ(C)成分を含有しない第一剤と、(A)および(C)成分を含有し、かつ(B)成分を含有しない第二剤とからなる、二剤型である請求項1または2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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JP2017503037A (ja) * | 2013-11-26 | 2017-01-26 | モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド | 金属−アレーン錯体を有する湿気硬化型組成物 |
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