JP2020138503A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの転がり抵抗を低減しつつタイヤの生産性の低下を抑制しうる、タイヤの製造方法の提供。【解決手段】タイヤの製造方法は、(A)トレッド部4tと一対のサイドウォール部4sとを備えるローカバー4を準備する工程、(B)それぞれのサイドウォール部4sを第一加硫温度H1で加熱する工程及び(C)工程(B)の後にサイドウォール部4sを、トレッド部4tを加硫するトレッド加硫温度Htより低く、かつ前記第一加硫温度H1より低い、第二加硫温度H2で加熱する工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ローカバー(生タイヤ)を加硫してローカバーからタイヤを得る方法に関する。
このローカバーの加硫方法では、ローカバーが加硫装置のモールドに投入される。このモールド内で、ローカバーが加熱及び加圧され、ローカバーが加硫される。この加硫によって、ローカバーからタイヤが得られる。特許文献1(特開2011−20273号公報)には、モールドが開かれるときの温度の低下を抑制して、生産性の低下を抑制するローカバーの加硫方法が開示されている。
特開2011−20273号公報
このローカバーの加硫方法において、発明者らは、加硫温度を低く設定することで得られるタイヤの転がり抵抗を低減しうることを、見いだした。しかしながら、この加硫温度を低く設定することは、加硫時間を増大させる。加硫時間の増大は、タイヤの生産性を低下させる。タイヤの転がり抵抗を低減しつつ、タイヤの生産性の低下を抑制することは、容易でない。
本発明の目的は、転がり抵抗を低減しつつ生産性の低下を抑制しうるタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(A)トレッド部と一対のサイドウォール部とを備えるローカバーを準備する工程、
(B)それぞれのサイドウォール部を第一加硫温度で加熱する工程
及び
(C)前記工程(B)の後に前記サイドウォール部を、前記トレッド部を加硫するトレッド加硫温度より低く、かつ前記第一加硫温度より低い、第二加硫温度で加熱する工程
を含む。
好ましくは、前記工程(B)において、前記第一加硫温度で前記サイドウォール部を加熱する加熱時間は、キュラストテストにおける加硫時間T90以下である。
好ましくは、前記工程(B)において、前記第一加硫温度で前記サイドウォール部を加熱する加熱時間は、キュラストテストにおける加硫時間T10以上である。
好ましくは、前記第一加硫温度は、前記トレッド加硫温度より高い。
好ましくは、このタイヤの製造方法は、
(D)前記工程(C)の後に、前記サイドウォール部を前記トレッド加硫温度と別に設定されており前記第二加硫温度より高い第三加硫温度で加熱する工程
を更に含む。
本発明に係るタイヤの製造方法は、工程(B)においてローカバーのサイドウォール部を低い第二加硫温度で加硫する。この工程(B)を含むことで、タイヤの転がり抵抗を低減しうる。この加硫方法は、工程(A)において高い第一加硫温度で加硫する。この工程(A)を含むことで、工程(B)によって加硫時間が長くなることが抑制されている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ加硫装置の一部が示された断面図である。 図2は、キュラストテストにおける加硫時間とトルクとの関係が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、タイヤ加硫装置2と共に、ローカバー4(生タイヤ)が示されている。この加硫装置2は、モールド6、ブラダー8、上プレート10、下プレート12、多数のセクター14、アクチュエータ16、上プラテン盤18及び下プラテン盤20を備えている。図示されないが、この加硫装置2は、更に、昇降台、プレス台及び制御装置を備えている。
図1の加硫装置2は、軸方向を上下方向にして配置されている。この加硫装置2では、図1の左右方向右向きが半径方向内向きであり、紙面に垂直な方向が周方向である。
この加硫装置2の加硫によって、ローカバー4からタイヤが得られる。図1では、ローカバー4は、加硫装置2の上下方向を軸方向にして配置されている。ローカバー4は、トレッド部4tと、このトレッド部4tの軸方向端部から半径方向内向きに延びる一対のサイドウォール部4sを備えている。このトレッド部4tからタイヤのトレッドが形成される。このトレッドは、タイヤが転がるときに路面に接地するトレッド面を含む。それぞれのサイドウォール部4sからタイヤのサイドウォールが形成される。このサイドウォールは、タイヤが転がるときに路面から受ける衝撃を吸収する。
モールド6は、多数のセグメント24、上サイドプレート26、下サイドプレート28、上ビードリング30及び下ビードリング32を備えている。このモールド6は、開姿勢と閉姿勢とに姿勢変化可能である。開姿勢のモールド6にローカバー4を投入され、開姿勢のモールド6からタイヤが取り出される。閉姿勢のモールド6でローカバー4を加硫される。図1では、閉姿勢のモールド6が表されている。
図1では、多数のセグメント24が、周方向に並べられて、リング形状にされている。通常、3枚以上20枚以下のセグメント24によってリング形状が形成される。セグメント24は、主にタイヤのトレッド面を成形する。セグメント24は、半径方向内向きの内周面24aと、半径方向外向きの外周面24bとを備えている。この外周面24bがセクター14に当接して、セグメント24がセクター14に取り付けられている。
上サイドプレート26は、セグメント24の半径方向内側に位置している。上サイドプレート26は、セグメント24の上端部(軸方向一方の端部)に当接している。下サイドプレート28は、セグメント24の半径方向内側に位置している。下サイドプレート28は、セグメント24の下端部(軸方向他方の端部)に当接している。上サイドプレート26及び下サイドプレート28の形状は、それぞれリング形状である。上サイドプレート26及び下サイドプレート28は、主にタイヤの軸方向外面を成形する。
上ビードリング30は、上サイドプレート26の半径方向内側に位置している。上ビードリング30は、上サイドプレート26の半径方向内側部に当接している。下ビードリング32は、下サイドプレート28の半径方向内側に位置している。下ビードリング32は、下サイドプレート28の半径方向内側部に当接している。上ビードリング30及び下ビードリング32の形状は、それぞれリング形状である。上ビードリング30及び下ビードリング32は、主にタイヤのビード周りの外面を成形する。
図示されないが、モールド6の開姿勢では、図1の閉姿勢に対して、それぞれのセグメント24は上方且つ半径方向外側に位置する。セグメント24は、周方向に互いに間隔を開けて配置される。上サイドプレート26は、図1の閉姿勢に対して、下サイドプレート28から上方に離れて位置する。
ブラダー8は、モールド6の内側に配置されている。ブラダー8は、その内部に、加熱媒体としての蒸気が充填され排出される。ブラダー8は、この蒸気の充填及び排出によって、膨張及び収縮可能である。図1には、膨張したブラダー8が示されている。このブラダー8は、セグメント24、上サイドプレート26、下サイドプレート28、上ビードリング30及び下ビードリング32に沿って延在している。このブラダー8は、上ビードリング30及び下ビードリング32に当接して、モールド6とブラダー8とがキャビティ34を形成している。
上プレート10は、上サイドプレート26の上に位置している。上プレート10に、上サイドプレート26が固定されている。上プレート10は、図示されない上プレート駆動部によって、上下方向に移動可能にされている。下プレート12は、下サイドプレート28の下に位置している。下プレート12に、下サイドプレート28が固定されている。上プレート10は上下方向に移動可能である。上プレート10の上下方向の移動によって、上サイドプレート26と下サイドプレート28との間の距離は変更可能である。
それぞれのセクター14は、内周面14a、外周面14b、下面14c及び上面14dを備えている。セクター14の内周面14aにセグメント24が取り付けられている。セグメント24は、セクター14に固定されている。外周面14bは、上方から下方に向かって半径方向内から外向きに傾斜している。外周面14bはアクチュエータ16に当接している。セクター14は、アクチュエータ16に取り付けられている。図示されないが、セクター14には、外周面14bから凹んだ係合溝が形成されている。この係合溝は、上方から下方に向かって半径方向内から外向きに延びている。
アクチュエータ16は、アクチュエータ本体36と、加熱部としてのスチームジャケット38を備えている。アクチュエータ本体36に、スチームジャケット38が内蔵されている。スチームジャケット38は、加熱媒体としての蒸気が通される流路を備えている。この流路に蒸気が通されることで、スチームジャケット38は、モールド6を加熱する機能を備えている。スチームジャケット38は、主にセグメント24を加熱する機能を備えている。
アクチュエータ本体36の形状は、リング形状である。アクチュエータ本体36の内周には、テーパ面36aが形成されている。テーパ面36aは、上方から下方に向かって半径方向内から外向きに傾斜している。図示されないが、アクチュエータ本体36に、テーパ面36aから半径方向内向きに突出する係合部が形成されている。この係合部とセクター14の係合溝との係合によって、セクター14はアクチュエータ16に取り付けられている。この係合部と係合溝との係合によって、セクター14の外周面14bは、アクチュエータ16のテーパ面36aに摺動可能である。
上プラテン盤18は、アクチュエータ16の上に位置している。上プラテン盤18に、アクチュエータ16が取り付けられている。上プラテン盤18は、図示されない昇降台に取り付けられている。この昇降台によって、上プラテン盤18は、上下方向に移動可能である。
上プラテン盤18は、上プラテン盤本体40と、加熱部としてのスチームジャケット42とを備えている。上プラテン盤本体40に、スチームジャケット42が内蔵されている。スチームジャケット42は、加熱媒体としての蒸気が通される流路を備えている。この流路に蒸気が通されることで、スチームジャケット42は、モールド6を加熱する機能を備えている。スチームジャケット42は、主に上サイドプレート26を加熱する機能を備えている。
下プラテン盤20は、下プレート12の下に位置している。下プラテン盤20に、下プレート12が取り付けられている。この下プラテン盤20は、図示されないプレス台に固定されている。
下プラテン盤20は、下プラテン盤本体44と、加熱部としてのスチームジャケット46とを備えている。下プラテン盤本体44に、スチームジャケット46が内蔵されている。スチームジャケット46は、加熱媒体としての蒸気が通される流路を備えている。この流路に蒸気が通されることで、スチームジャケット46は、モールド6を加熱する機能を備えている。スチームジャケット46は、主に下サイドプレート28を加熱する機能を備えている。
このスチームジャケット38、スチームジャケット42及びスチームジャケット46には、それぞれ個別に、蒸気を供給する配管がされている。これにより、セグメント24、上サイドプレート26及び下サイドプレート28は、それぞれ個別の温度で加熱されうる。この加硫装置2では、セグメント24と、上サイドプレート26及び下サイドプレート28とが別々の温度で加熱可能であればよく、スチームジャケット42及びスチームジャケット46は、同じ配管で蒸気が供給され排出されてもよい。
制御装置は、昇降台と上プレート駆動部とを制御する機能を備えている。制御装置は、スチームジャケット38、スチームジャケット42及びスチームジャケット46に充填する蒸気の量及び加熱時間を制御する機能を備えている。
図2のグラフは、キュラストテストにおける加硫時間Tm(min)とトルクTr(N.m)との関係を表している。このグラフは、サイドウォール部4sのゴム試験片を、後述する第一加硫温度H1で加硫して得られている。この加硫時間Tm(min)とトルクTr(N.m)との関係は、JIS K 6300−1「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に準じて、キュラストメータで測定されて得られる。このテストの条件は、振幅角3°、100サイクル/minである。
図2のMLはトルクTrの最小値を表し、MHはトルクTrの最大値を表している。この最大値MHと最小値MLとの差は、(MH−ML)で表される。ここでは、ゴム試験片のトルクTrが、最小値MLから最大値MHに増大する過程において、最小値MLに差(MH−ML)の(n/100)倍を加えた値に到達する時間が、加硫時間Tnと表される。例えば、図2の加硫時間T10は、ゴム試験片のトルクTrが最小値MLに差(MH−ML)の0.10倍を加えた値に到達する時間を、表している。加硫時間T90は、このトルクTrが最小値MLに差(MH−ML)の0.90倍を加えた値に到達する時間を表している。加硫時間T95は、このトルクTrが最小値MLに差(MH−ML)の0.95倍を加えた値に到達する時間を表している。
このタイヤの製造方法では、サイドウォール部4sを第一加硫温度H1で加熱し、その後に第一加硫温度H1より低い第二加硫温度H2で加熱する。この製造方法では、この第一加硫温度H1での加熱時間T1が予め設定されている。この加熱時間T1が、制御装置に入力されている。
この加熱時間T1は、サイドウォール部4sのゴム試験片をキュラストテストすることで、予め求められている。具体的には、図2に示される様に、このゴム試験片をキャラストテストすることで、第一加硫温度H1での加硫時間Tm(min)とトルクTr(N.m)との関係が求められている。このゴム試験片のトルクTrが所定の値(ML+n・(MH−ML))に到達する加硫時間Tnが、第一加硫温度H1での加熱時間T1とされる。例えば、ゴム試験片のトルクTrが最小値MLに差(MH−ML)の0.10倍を加えた値に到達する加硫時間T10が、第一加硫温度H1での加熱時間T1とされる。
この加硫装置2を用いて、このタイヤの製造方法が説明される。この製造方法の加硫工程では、ローカバー4が準備される(STEP1)。モールド6にローカバー4が投入される(STEP2)。STEP2では、開姿勢にあるモールド6にローカバー4が配置され、その後にモールド6が閉姿勢にされる。
このローカバー4がモールド6内で加硫される(STEP3)。このSTEP3では、セグメント24がローカバー4のトレッド部4tをトレッド加硫温度Ht及び加熱時間Ttで加熱する。
上サイドプレート26及び下サイドプレート28がローカバー4のサイドウォール部4sを加熱する。この上サイドプレート26及び下サイドプレート28は、サイドウォール部4sを、第一加硫温度H1及び加熱時間T1で加熱する(STEP3−1)。このSTEP3−1の後に第一加硫温度H1より低い第二加硫温度H2及び加熱時間T2で加熱する(STEP3−2)。この第一加硫温度H1及び第二加硫温度H2とは、トレッド加硫温度Htと別に設定される。
得られたタイヤがモールド6から取り出される(STEP4)。このSTEP4では、閉姿勢にあるモールド6が開姿勢にされ、モールド6からタイヤが取り出される。
この製造方法では、STEP3において、トレッド部4tをトレッド加硫温度Htで加熱しつつサイドウォール部4sを第一加硫温度H1で加熱する(STEP3−1)。その後に、トレッド部4tをトレッド加硫温度Htで加熱しつつサイドウォール部4sを第二加硫温度H2で加熱する(STEP3−2)。
この第二加硫温度H2は、トレッド加硫温度Htより低く、且つ第一加硫温度H1より低い。この第二加硫温度H2で加熱することで、サイドウォール部4sが急速に加硫されることが抑制される。低い第二加硫温度H2で加熱することで、ローカバー4から得られるタイヤの転がり抵抗RRCが低減されうる。
また、架橋反応が十分に進んでいない加硫初期の状態では、高い第一加硫温度H1で加熱しても、架橋ゴムの物性への影響が小さい。このため、この製造方法では、第一加硫温度H1で加熱しても、転がり抵抗RRCの増大が抑制されうる。
更に、第二加硫温度H2で加熱することで、サイドウォール部4sに過加硫が発生することが抑制される。この過加硫の発生は、タイヤの転がり抵抗RRCを増大させる。過加硫の発生は、タイヤの性能を低下させる。この過加硫の発生を抑制する観点から、第一加硫温度H1の加熱時間T1は、好ましくは、加硫時間T90以下である。
この製造方法では、第二加硫温度H2での加熱に先立って、第二加硫温度H2より高い第一加硫温度H1での加熱がされる。この第一加硫温度H1で加熱した後に第二加硫温度H2で加熱することによって、サイドウォール部4sの合計の加熱時間Tsが長くなることが抑制されている。
第一加硫温度H1の加熱時間T1を長くすることで、サイドウォール部4sの加熱時間Tsを短縮しうる。図2に示されるように、加熱開始から加硫時間T10までに要する時間は、比較的に長い。サイドウォール部4sの加熱時間Tsを短縮する観点から、第一加硫温度H1の加熱時間T1は、好ましくは、加硫時間T10以上である。
この製造方法では、更に、トレッド加硫温度Htと別に、トレッド加硫温度Htから独立に、第一加硫温度H1が設定されている。この製造方法では、トレッド部4tを従来と同様のトレッド加硫温度Htで加熱しつつ、サイドウォール部4sが第一加硫温度H1で加熱されうる。トレッド部4tの加熱時間Ttの増減を抑制しつつ、サイドウォール部4sの第一加硫温度H1及び第二加硫温度H2が設定されうる。
ローカバー4のトレッド部4tは、サイドウォール部4sより厚い。トレッド部4tの加硫に必要な熱量は、サイドウォール部4sのそれより大きい。トレッド部4tとサイドウォール部4sを同じ温度で加熱した場合、サイドウォール部4sはトレッド部4tより短時間で加硫されうる。この加硫方法では、サイドウォール部4sを低い第二加硫温度H2で加熱しても、トレッド部4tは従来のトレッド加硫温度Ht及び加熱時間Ttで加硫されうる。この加硫方法では、ローカバー4の加硫時間の増大を抑制しつつ、サイドウォール部4sの第二加硫温度H2が低く設定されうる。
この製造方法では、第二加硫温度H2がトレッド加硫温度Htより低く設定されて、ローカバー4の加硫時間の増大が抑制される。また、サイドウォール部4sは、第一加硫温度H1を高く設定することで、サイドウォール部4sの加熱時間Tsが短縮されうる。第一加硫温度H1がトレッド加硫温度Htより高く設定されることで、第二加硫温度H2を低く設定しつつ、ローカバー4の加硫時間の増大が抑制される。
この製造方法では、STEP3−2の後に、更に、トレッド部4tがトレッド加硫温度Htで加熱されつつ、サイドウォール部4sが第三加硫温度H3で加熱されてもよい(STEP3−3)。
図2に示されるように、加硫時間T10から加硫時間T90で、加硫時間Tmに対するトルクTrが増大する傾きは、大きい。一方で、加硫時間T90から加硫時間100で、この傾きは小さい。従って、加硫時間T90から加硫時間100までの時間は、比較的に長い。この加硫方法において、加硫時間を短縮する観点から、このSTEP3−3において、第三加硫温度H3は、第二加硫温度H2より高く設定されてもよい。
加硫時間を短縮する観点から、このSTEP3−3は、好ましくはキュラストテストにおける加硫時間T90以上で実行され、更に好ましくは加硫時間T95以上で実行され、特に好ましくは加硫時間T100以上で実行される。ここでの加硫時間T90、T95及びT100は、キュラストテストにおいて、ゴム試験片をSTEP3−1の加熱時間T1及び第一加硫温度H1で加熱し、その後にSTEP3−2の第二加硫温度H2で加熱して、得られる。例えば、ゴム試験片を第一加硫温度H1及び加熱時間T1で加熱する。これに続けて、ゴム試験片を第二加硫温度H2で加熱してトルクTrが、MLに差(MH−ML)の0.90倍を加えた値に到達した、第二加硫温度H2での加熱時間をT2とする。このとき、ここでの加硫時間T90は、加熱時間T1と加熱時間T2と合わせた加熱時間で表される。
この加硫装置2では、アクチュエータ16がスチームジャケット38を備えていたが、スチームジャケット38はセグメント24を加熱できればよく、セクター14がスチームジャケット38を備えていてもよい。また、スチームジャケット38に限らず、他の流体ジャケットが用いられてもよいし、更には、他の加熱装置が用いられてもよい。同様に、上プラテン盤18及び下プラテン盤20に代えて、上プレート10及び下プレート12等他の部分がスチームジャケット42及び44を備えていてもよい。また、スチームジャケット42及び44に限らず、他の流体ジャケットが用いられてもよいし、他の加熱装置が用いられてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された加硫装置が準備された。第一加硫温度H1を180℃とし、第二加硫温度H2を140℃とし、加熱時間T1を加硫時間T10とし、トレッド加硫温度Htを150℃として、タイヤが得られた。
[実施例2−6]
実施例2では、加熱時間T1を加硫時間T20とした他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。実施例3では加熱時間T1を加硫時間T50とし、実施例4では加熱時間T1を加硫時間T80とし、実施例5では加熱時間T1を加硫時間T90とし、実施例5では加熱時間T1を加硫時間T100とした他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。
[比較例1−3]
第一加硫温度H1、第二加硫温度H2及びトレッド加硫温度Htに対応する加硫温度が表1に示される様にされた他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。
[転がり抵抗の評価]
それぞれのタイヤの転がり抵抗RRCが評価された。その結果が、表1に示されている。この転がり抵抗RRCは、比較例1を100とする指数で表されている。この指数は小さいほど、転がり抵抗RRCが小さく、好ましい。
Figure 2020138503
表1に示される様に、加硫初期における第一加硫温度H1を高く設定しても、比較的に良好な転がり抵抗RRCのタイヤが得られる。これは、加硫初期において架橋反応が十分に進んでいない状態では、第一加硫温度H1での加熱による、架橋ゴムの物性への影響が小さいためと考えられる。
更に、実施例1から6に示されるように、第一加硫温度H1での加熱時間T1を短くすることで、タイヤの転がり抵抗RRCを低減しうる。この転がり抵抗RRCを低減する観点から、加熱時間T1は、好ましくは加硫時間T90以下であり、更に好ましくは加硫時間T80以下であり、特に好ましくは加硫時間T10以下である。
[実施例7]
第一加硫温度H1、第二加硫温度H2、第三加硫温度H3及びトレッド加硫温度Htが表2に示される様にされた。加熱時間T1を加硫時間T20とし、加熱時間(T1+T2)を加硫時間T100とし、この加硫時間T100以降が加熱時間T3とされた。その他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。
[比較例4]
第一加硫温度H1、第二加硫温度H2、第三加硫温度H3及びトレッド加硫温度Htに対応する加硫温度が表2に示される様にされた他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。
[転がり抵抗及び加硫時間の評価]
それぞれのタイヤの転がり抵抗RRCと加硫時間が評価された。その結果が、表2に示されている。この転がり抵抗RRCは、実施例1を67とする指数で表されている。この指数は、小さいほど、転がり抵抗RRCが小さく、好ましい。また、加硫時間は、比較例4を100とする指数で表されている。この指数は小さいほど、加硫時間が短く、好ましい。
Figure 2020138503
実施例1は、比較例4より短い加硫時間で比較例4と同等の転がり抵抗RRCを達成している。実施例7では、比較例4より短い加硫時間でタイヤが得られており、このタイヤの転がり抵抗RRCは、表1の比較例1のタイヤのそれより優れている。
表1及び表2に示されるように、実施例では、比較例に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
2・・・加硫装置
4・・・ローカバー
6・・・モールド
10・・・上プレート
12・・・下プレート
14・・・セクター
16・・・アクチュエータ
18・・・上プラテン盤
20・・・下プラテン盤
24・・・セグメント
26・・・上サイドプレート
28・・・下サイドプレート
36・・・アクチュエータ本体
38・・・スチームジャケット
40・・・上プラテン盤本体
42・・・スチームジャケット
44・・・下プラテン盤本体
46・・・スチームジャケット

Claims (5)

  1. (A)トレッド部と一対のサイドウォール部とを備えるローカバーを準備する工程、
    (B)それぞれのサイドウォール部を第一加硫温度で加熱する工程
    及び
    (C)前記工程(B)の後に前記サイドウォール部を、前記トレッド部を加硫するトレッド加硫温度より低く、かつ前記第一加硫温度より低い、第二加硫温度で加熱する工程
    を含む、タイヤの製造方法。
  2. 前記工程(B)において、前記第一加硫温度で前記サイドウォール部を加熱する加熱時間がキュラストテストにおける加硫時間T90以下である、請求項1に記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記工程(B)において、前記第一加硫温度で前記サイドウォール部を加熱する加熱時間がキュラストテストにおける加硫時間T10以上である、請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記第一加硫温度が前記トレッド加硫温度より高い請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  5. (D)前記工程(C)の後に、前記サイドウォール部を前記トレッド加硫温度と別に設定されており前記第二加硫温度より高い第三加硫温度で加熱する工程
    を更に含む、請求項1から4のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
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