JP2019018466A - タイヤ加硫成型方法 - Google Patents

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紀彦 児玉
Norihiko Kodama
紀彦 児玉
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    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
    • B29D30/0662Accessories, details or auxiliary operations

Abstract

【課題】金型内部でゴムが流動しやすいタイヤ加硫成型方法を提供する。【解決手段】タイヤを成型する金型を予熱する工程と、予熱された前記金型の内部に生タイヤを挿入して前記金型を閉じる工程と、前記金型が閉じた後の所定時間、前記生タイヤの内側に配置されたブラダー内部への加圧を開始せずに前記生タイヤを予備加熱する工程と、前記予備加熱後に、前記ブラダー内部への加圧を開始して前記ブラダーで前記生タイヤを前記金型の内面に押し付けて前記生タイヤを加圧する工程と、を含むことを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は空気入りタイヤの加硫成型方法に関する。
空気入りタイヤの加硫成型では、生タイヤを金型内部に挿入して金型を閉じた後、生タイヤの内側に配置したブラダーを膨張させ、膨張したブラダーで生タイヤを金型内面に押し付け、その状態を所定時間維持して生タイヤに対して加熱及び加圧を行う。
従来は、加硫成型工程の時間短縮のために、生タイヤを金型内部に挿入して金型を閉じた直後にブラダー内部の加圧を開始することが常識であった。また、特許文献1に記載されているように、ブラダーを短時間で膨張させることが望ましいという考え方が一般的であった。
また、特許文献2に記載されているように、加硫成型工程の時間短縮のために、生タイヤを挿入する前に金型を予熱しておくことも行われていた。
特開2017−42996号公報 特開2010−42557号公報
ところで、従来から、加硫成型後の空気入りタイヤのトレッド部に欠損やクラック等の欠陥が生じる不具合があった。発明者による研究の結果、工場内の気温が低い等の理由で生タイヤが低温に保持されていた場合は、金型内部で生タイヤのゴムが軟化しにくく金型内面側の細部にまでゴムが流動しないことがわかり、そのことがトレッド部の欠陥の原因であることが明らかとなった。
そこで本発明は、金型内面側の細部にまでゴムが流動しやすいタイヤ加硫成型方法を提供することを課題とする。
実施形態のタイヤ加硫成型方法は、タイヤを成型する金型を予熱する工程と、予熱された前記金型の内部に生タイヤを挿入して前記金型を閉じる工程と、前記金型が閉じた後の所定時間、前記生タイヤの内側に配置されたブラダー内部への加圧を開始せずに前記生タイヤを予備加熱する工程と、前記予備加熱後に、前記ブラダー内部への加圧を開始して前記ブラダーで前記生タイヤを前記金型の内面に押し付けて前記生タイヤを加圧する工程と、を含むことを特徴とする。
実施形態のタイヤ加硫成型方法によれば、予備加熱によって生タイヤのゴムが高温になり軟化してから、生タイヤが金型の内面に押し付けられるため、生タイヤのゴムが金型内面側の細部にまで流動しやすい。
実施形態の空気入りタイヤ1の幅方向断面図。 金型11が閉じているときのタイヤ加硫成型装置10の半断面図。 タイヤ加硫成型装置10の制御部40に関するブロック図。 加硫成型工程のフローチャート。 加硫成型工程における金型11の動作を示す図。(a)は生タイヤ70が金型11に挿入されブラダー51で保持されたときの図、(b)は上側のビードリング16やサイドプレート14等が加硫成型時の位置まで下降したときの図、(c)は金型11が閉じたときの図、(d)はブラダー51が膨張したときの図。
まず、実施形態の製造方法で製造される空気入りタイヤ1の一例について説明する。
図1に例示するように、タイヤ幅方向両側にビード部2が設けられている。ビード部2は、円形に巻かれた鋼線からなるビードコアと、ビードコアの径方向外側に設けられたゴム製のビードフィラーとからなる。タイヤ幅方向両側のビード部2にはカーカスプライ5が架け渡されている。カーカスプライ5はタイヤ周方向に直交する方向に並べられた多数のプライコードがゴムで被覆されたシート状の部材である。カーカスプライ5は、タイヤ幅方向両側のビード部2の間で空気入りタイヤ1の骨格形状を形成するとともに、ビード部2の周りでタイヤ幅方向内側から外側に折り返されることによりビード部2を包んでいる。カーカスプライ5の内側には空気の透過性の低いゴムからなるシート状のインナーライナー6が貼り付けられている。
カーカスプライ5のタイヤ径方向外側には1枚又は複数枚のベルト7が設けられ、ベルト7のタイヤ径方向外側にはベルト補強層8が設けられている。ベルト7はスチール製の多数のコードがゴムで被覆されて出来た部材である。ベルト補強層8は有機繊維製の多数のコードがゴムで被覆されて出来た部材である。ベルト補強層8のタイヤ径方向外側には接地面を有するトレッド部3が設けられている。トレッド部3には、タイヤ周方向に延びる主溝3aや、主溝3aよりも幅が狭く浅い細浅溝3b(典型例としてはサイプ)等の溝が形成されている。また、カーカスプライ5のタイヤ幅方向両側にはサイドウォール部4が設けられている。これらの部材の他にも、空気入りタイヤ1の機能上の必要に応じて、ベルト下パッドやチェーハー等の部材が設けられている。
次に、実施形態のタイヤ加硫成型方法に用いられるタイヤ加硫成型装置10の一例について説明する。
図2に示すタイヤ加硫成型装置10は、複数の成型部材からなる金型11を備える。金型11を構成する複数の成型部材として、上方から見て円状に並べられた複数のセクター12と、複数のセクター12の内径側に配置された上下一対のサイドプレート14と、上下のサイドプレート14の内径側にそれぞれ固定された上下一対のビードリング16とが設けられている。複数のセクター12の内径側の面は、空気入りタイヤ1のトレッド部3を成型する成型面を有する。トレッド部3を成型する成型面には、主溝3aを形成する主溝用凸部12aや細浅溝3bを形成する細浅溝用凸部(不図示)等の凸部が形成されている。上側のサイドプレート14の下面及び下側のサイドプレート14の上面は、空気入りタイヤ1のサイドウォール部4を成型する成型面を有する。上側のビードリング16の下面及び下側のビードリング16の上面は、空気入りタイヤ1のビード部2の近傍を成型する成型面を有する。
この金型11はコンテナ20に保持されている。コンテナ20は、セクター12の外径側に固定されたセグメント22と、セグメント22の外径側に設けられたジャケットリング24と、上側のサイドプレート14の上面に固定された上側コンテナプレート26と、下側のサイドプレート14の下面に固定された下側コンテナプレート28とを備える。
セグメント22は1つのセクター12につき1つ設けられている。セグメント22と上側コンテナプレート26との間に上側スライド装置27が設けられ、セグメント22と下側コンテナプレート28との間に下側スライド装置29が設けられている。これにより、セグメント22及びセクター12が、上側コンテナプレート26と下側コンテナプレート28との間で、金型11の径方向に移動可能となっている。
セグメント22は、下側コンテナプレート28とは分離可能だが上側コンテナプレート26とは分離不能となっている。そのため、後述するように上側コンテナプレート26が上昇すると、セグメント22は下側コンテナプレート28から分離し、上側コンテナプレート26と一体となって上昇する。セグメント22の外径面は上側が小径で下側が大径となるように傾斜している。
ジャケットリング24は、円筒状の部材で、コンテナ20の上方に設けられた第1昇降装置42によって昇降可能となっている。ジャケットリング24の内径面は上側が小径で下側が大径となるように傾斜している。
ジャケットリング24の内径面とセグメント22の外径面とは、同じ傾斜角となっており、アリ溝式のガイド構造等により互いに離れずに摺動可能となっている。この構造のため、セグメント22が上側コンテナプレート26と下側コンテナプレート28とに挟まれて上下動不能となっているときにジャケットリング24が下降すると、ジャケットリング24の内径面がセグメント22を内径側に押し、セグメント22及びセクター12が内径側に移動する。反対にジャケットリング24が上昇するとセグメント22及びセクター12が外径側に移動する。セクター12が外径側に移動すると隣り合うセクター12同士の間隔が開き、セクター12が内径側に移動すると最終的に隣り合うセクター12同士が接触する。
上側コンテナプレート26の上には上プラテン30が固定され、下側コンテナプレート28の下には下プラテン32が固定されている。後述するように、上プラテン30及び下プラテン32は金型11を加熱する加熱装置として機能する。
上プラテン30の上面には第2昇降装置44が取り付けられている。第2昇降装置44が稼働すると、上プラテン30、上側コンテナプレート26、上側のサイドプレート14、上側のビードリング16、セグメント22、及びセクター12が、一体となって上昇したり下降したりする。
第2昇降装置44が稼働して上プラテン30等が上昇し、かつ、上記の第1昇降装置42が稼働してジャケットリング24が上昇しセクター12同士の間隔が開いた状態が、金型11の開いた状態である(図5(a)参照)。一方、図2に示すように、第2昇降装置44が稼働して上プラテン30等が可動範囲の一番下の位置まで下降し、かつ、第1昇降装置42が稼働してジャケットリング24が下降し隣り合うセクター12同士が接した状態が、金型11の閉じた状態である。各部材の加硫成型時の位置は、金型11が閉じたときの位置である。
図2に示すように、金型11の内径側には、膨張及び収縮可能なブラダー51を含むブラダーユニット50が設けられている。ブラダーユニット50は、下側コンテナプレート28及び下プラテン32の内径側に設けられた中空円筒状の支持筒52と、支持筒52の内側に挿入され上部が支持筒52より上に出ているセンター軸53とを備える。支持筒52の中心軸及びセンター軸53の中心軸は、金型11の中心軸と同軸である。センター軸53は、上下動可能となっており、その上部には上クランプ55が固定されている。また、支持筒52には下クランプ56が固定されている。金型11が開いているときは、閉じているときよりも、センター軸53が上方へ高く突出し上クランプ55の位置が高くなる。
ブラダー51は、上下にそれぞれ開口したゴム膜から形成されたもので、閉じた状態の金型11の内部では空気入りタイヤの形状に近い内径側に開口した形状になっている。上クランプ55がブラダー51の上側の開口端を保持し、下クランプ56がブラダー51の下側の開口端を保持している。
支持筒52には加熱された流体が流れる流路62が設けられている。加熱された流体は、金型11の外部にある加圧流体供給装置60(図3参照)から供給される。流路62は上クランプ55と下クランプ56との間の場所に開口している。そのため、加圧流体供給装置60から供給された加熱された流体は、流路62を通過してブラダー51の内部に流入し、ブラダー51を膨張させる。加圧流体供給装置60から供給される流体として、例えば、蒸気、温水、又は不活性ガスが用いられる。ブラダー51は、生タイヤ70の内側で膨張することによって生タイヤ70を金型11の内面に押し付けて加圧する加圧装置として機能する。また、ブラダー51は、加熱された流体によって高温となるため、生タイヤ70を加熱する加熱装置としても機能する。加圧流体供給装置60は、ブラダー51の内部の流体を流路62を通して排出する機能も有する。
また、上記のように、上プラテン30及び下プラテン32は、金型11を加熱することによって生タイヤ70を加熱する加熱装置として機能する。具体的には、上プラテン30の内部には流路31が設けられ、また下プラテン32の内部にも流路33が設けられている。流路31、33には、加熱流体供給装置34(図3参照)から供給される加熱された流体が流れる。加熱流体供給装置34から供給される流体として、例えば、オイル、温水、又は蒸気が用いられる。加熱流体供給装置34から供給された加熱された流体が流路31、33を流れることによって、上プラテン30及び下プラテン32が加熱される。上プラテン30及び下プラテン32が加熱されると、その熱によって金型11が加熱される。なお、流路31、33の代わりに電気ヒータ等の他の加熱手段が上プラテン30及び下プラテン32に設けられていても良い。
図3に示すように、タイヤ加硫成型装置10は制御部40を備える。制御部40は、第1昇降装置42、第2昇降装置44、加熱流体供給装置34、及び加圧流体供給装置60等に電気的に接続されており、これらを制御する。また、制御部40は、金型11の温度を測定する温度計18にも電気的に接続されており、温度計18の測定結果に基づき加熱流体供給装置34及び加圧流体供給装置60を制御することができる。
タイヤ加硫成型装置10は、金型11の内部に挿入された生タイヤ70と金型11の内面との間の空気を吸引して排出する機構を備えるものであっても良いし、そのような機構を備えないものであっても良い。
次に空気入りタイヤ1の製造方法の一例について説明する。
まず、円筒形のドラム上に、インナーライナー6やカーカスプライ5等が積層されて、円筒形の積層体が形成される。次に、その積層体の軸方向両側にビード部2がセットされる。次に、上記の積層体における2つのビード部2の間の部分を外径方向に膨らませるいわゆるシェーピングが行われる。シェーピングと同時に、上記の積層体の軸方向両側の部分をビード部2の周りで折り返してビード部2を積層体で包み込むいわゆるターンアップが行われる。こうして完成するのがグリーンケースである。
一方、別の場所では、円筒形のドラム上に、ベルト7、ベルト補強層8、及び最終的にトレッド部3となるトレッドゴムが積層され、それによって円筒形のトレッド体が形成される。
そして、上記のグリーンケースの外径側にトレッド体が貼り付けられ、またグリーンケースの軸方向両側に最終的にサイドウォール部4となるサイドウォールゴムが貼り付けられて、生タイヤ70が完成する。なお、以下の説明において、生タイヤ70のビード部とは、加硫成型後にビード部2となる部分の近傍のうちサイドウォールゴムで覆われていない部分のことである。
通常、生タイヤ70が完成してからその生タイヤ70が加硫成型されるまでにある程度の時間が経過する。冬期であれば、時間が経過することによって生タイヤ70の温度が例えば20℃以下となる。
次に、上記のタイヤ加硫成型装置10を用いて生タイヤ70が加硫成型される。加硫成型工程について、図4及び図5に基づき説明する。
まず、制御部40は、加硫成型工程が始まると(図4のS1)、加熱された流体を加熱流体供給装置34から流路31、33へ流して上プラテン30及び下プラテン32を加熱することによって、金型11の予熱を開始する(S2)。
金型11が所定温度になると(S3のYes)、作業者等が第1昇降装置42及び第2昇降装置44を稼働させて金型11を開く(S4)。ここで、予熱によって到達する金型11の前記所定温度は、120℃以上200℃以下であることが望ましい。制御部40は、加硫成型工程が終了するまで金型11の温度がこの所定温度に維持されるように制御を行う。
金型11が開いた後、金型11の内部に生タイヤ70が挿入される(S5)。このとき、生タイヤ70の下側のビード部が下側のビードリング16に支持される(図5(a))。また、金型11に生タイヤ70が挿入されると、制御部40は、ブラダー51を少し膨張させて、ブラダー51で生タイヤ70を保持する(図5(a))。このとき、生タイヤ70の上側のビード部が、ブラダー51における上クランプ55の近傍の部分に支持される。
次に、制御部40は、第1昇降装置42及び第2昇降装置44を稼働させて金型11を閉じる動作を行う。まず、制御部40は、第1昇降装置42及び第2昇降装置44を稼働させて、上プラテン30、上側コンテナプレート26、上側のサイドプレート14、上側のビードリング16、ジャケットリング24、セグメント22、及びセクター12を下降させる(図5(b))。この下降の途中で、上側のビードリング16が生タイヤ70の上側のビード部に当たり、当たった後は上側のビードリング16、生タイヤ70の上側のビード部、及び上クランプ55が一体となって加硫成型時の位置まで下降する。
上プラテン30、上側コンテナプレート26、上側のサイドプレート14、及び上側のビードリング16が加硫成型時の位置まで下降した後(図5(b))、制御部40は、引き続き第1昇降装置42を稼働させて、ジャケットリング24を下降させることによってセクター12を加硫成型時の位置まで移動させる(図5(c))。このようにして各部材が加硫成型時の位置まで移動し終わることによって金型11が閉じる(S6)。
制御部40は、金型11を閉じると、生タイヤ70の予備加熱を開始する。予備加熱は、制御部40が、金型11を閉じた後、ブラダー51の内部への加圧を開始せずに生タイヤ70を金型11の内部に保持することによって行う。予備加熱中、すなわち金型11を閉じた時から後述するようにブラダー51の内部の加圧を開始するまでの間、生タイヤ70のトレッドゴムの少なくとも一部は金型11の内面から離れている。通常、予備加熱中は、上下のビード部とサイドウォールゴムのビード部側の部分とが金型11の内面に接触し、トレッドゴムのショルダー部(主溝3aとなる部分よりもタイヤ幅方向外側となる部分)とサイドウォールゴムのトレッドゴム側の部分とが金型11の内面から離れている(図5(c))。また通常、予備加熱中は、トレッドゴムは、金型11のセクター12の細浅溝用凸部(不図示)には接触しないが、セクター12の主溝用凸部12aには接触する場合がある。予備加熱中の金型11の温度は上記のように120℃以上200℃以下であることが望ましい。
生タイヤ70の予備加熱は、金型11が閉じた時からの所定時間行われる。この予備加熱の所定時間は、20秒以上120秒以下であることが望ましいが、加硫成型工程の時間を短縮したい場合は20秒以上40秒以下であっても良い。
制御部40は、予備加熱の前記所定時間が経過した時に(S7のYes)、生タイヤ70の予備加熱を終了し、ブラダー51の内部の加圧を開始する(S8)。この加圧は、制御部40が加圧流体供給装置60からブラダー51の内部へ流体を供給することによって行われる。この加圧によってブラダー51がさらに膨張する。その結果、生タイヤ70のトレッドゴムの表面を含む全ての外面が、ブラダー51によって金型11の内面に押し付けられ、生タイヤ70が加圧される(図5(d))。また、ブラダー51の内部へ供給される流体は高温であるため、生タイヤ70は金型11側からだけでなくブラダー51側からも加熱される。ブラダー51の内部へ供給される流体の温度は、例えば120℃以上200℃以下である。このように生タイヤ70が加圧及び加熱されることによって加硫成型が行われる。なお、加硫成型中、ブラダー51の内部の圧力は、常に一定でも良いが、途中で変化しても良い。
加硫成型は、上記の予備加熱が終了してブラダー51の内部の加圧が開始された時に始まり、所定時間継続して加圧及び加熱が行われた後、後述するようにブラダー51が完全に収縮した時に終了する。この加硫成型の所定時間は例えば30分以上70分以下である。
加硫成型の前記所定時間が経過した時(S9のYes)、制御部40は、ブラダー51の内部から流体を排出させ始めてブラダー51を収縮させ始める(S10)。制御部40は、ブラダー51が完全に収縮した後、第1昇降装置42及び第2昇降装置44を稼働させて金型11を開く(S11)。そして、開いた金型11から空気入りタイヤ1が取り出され(S12)、加硫成型工程が終了する(S13)。
その後、空気入りタイヤ1の表面に出来た無駄なゴムの突起を落とす等の仕上げが行われる。こうして空気入りタイヤ1が完成する。
なお、加硫成型工程が終了した時、金型11は上記の予熱の所定温度になっている。そのため、複数の生タイヤ70に対して加硫成型が連続して行われる場合は、2回目以降の加硫成型において金型11の予熱を省略しても良い。
次に実施形態の効果について説明する。
実施形態の加硫成型方法では、制御部40が、上記のように金型11を閉じた後の所定時間はブラダー51の内部への加圧を開始せずに生タイヤ70を予備加熱する。そのため、生タイヤ70が金型11の内面に押し付けられる前に、生タイヤ70を高温にして生タイヤ70のゴムを軟化させ流動しやすくすることができる。そして、生タイヤ70のゴムが軟化し流動しやすくなってからブラダー51の内部が加圧されて生タイヤ70が金型11の内面に押し付けられるため、生タイヤ70のゴムが金型11の内面側の細部にまで流動することができる。その結果空気入りタイヤ1に欠陥が発生しにくい。
ここで、金型11の内面のうち細浅溝用凸部やその近傍の部分は形状が特に細かいため、従来の加硫成型方法ではその細部にゴムが流動しにくく、トレッド部3に欠陥が発生しやすかった。しかし実施形態の加硫成型方法では、トレッドゴムの少なくとも一部(例えば細浅溝3bが形成される部分やその近傍部分)が、予備加熱中は金型11の内面から離れており、予備加熱で十分に加熱されて流動しやすくなってから金型11の内面に押し付けられる。そのため、金型11の内面側の細部にまでゴムが流動し、トレッド部3に欠陥が発生しにくい。
また、実施形態の加硫成型方法によれば、金型11の内部に挿入される前の生タイヤ70が例えば20℃以下といった低温であっても、金型11の内面に押し付けられる前に予備加熱で十分に加熱されるため、空気入りタイヤ1に欠陥が発生しにくい。
また、金型11の内部に挿入された生タイヤ70と金型11の内面との間の空気を吸引して排出する機構をタイヤ加硫成型装置10が備えていない場合、従来の加硫成型方法では欠陥が発生しやすかった。しかし、実施形態の加硫成型方法によれば、そのような機構をタイヤ加硫成型装置10が備えていなくても欠陥が発生しにくい。
本実施形態の効果を確認するため、表1に示す比較例及び実施例の方法で加硫成型を行った。比較例の方法では、金型に生タイヤが挿入され金型が閉じられた後、予備加熱が行われずに直ちにブラダー内部への加圧が行われた。一方、実施例の方法では、金型に生タイヤが挿入され金型が閉じられた後、予備加熱が行われ、予備加熱の後にブラダー内部への加圧が行われた。予備加熱の有無以外のフロー及び諸条件(金型の温度やブラダーの内圧等)は、比較例と実施例とで同じであった。
評価者が、それぞれの加硫成型後のトレッド部を目視し、欠陥が大きく諸条件を変えなければ生産を継続できないレベルか、欠陥が無いか小さく諸条件を変えなくても生産を継続できるレベルかを判定した。その結果、表1に示すように、比較例の方法では生産を継続できないレベルであったが、実施例の方法では生産を継続できるレベルであった。
Figure 2019018466
以上の実施形態は例示であり、発明の範囲はこれに限定されない。以上の実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。
1…空気入りタイヤ、2…ビード部、3…トレッド部、3a…主溝、3b…細浅溝、4…サイドウォール部、5…カーカスプライ、6…インナーライナー、7…ベルト、8…ベルト補強層、10…タイヤ加硫成型装置、11…金型、12…セクター、12a…主溝用凸部、14…サイドプレート、16…ビードリング、18…温度計、20…コンテナ、22…セグメント、24…ジャケットリング、26…上側コンテナプレート、27…上側スライド装置、28…下側コンテナプレート、29…下側スライド装置、30…上プラテン、31…流路、32…下プラテン、33…流路、34…加熱流体供給装置、40…制御部、42…第1昇降装置、44…第2昇降装置、50…ブラダーユニット、51…ブラダー、52…支持筒、53…センター軸、55…上クランプ、56…下クランプ、60…加圧流体供給装置、62…流路、70…生タイヤ

Claims (5)

  1. タイヤを成型する金型を予熱する工程と、
    予熱された前記金型の内部に生タイヤを挿入して前記金型を閉じる工程と、
    前記金型が閉じた後の所定時間、前記生タイヤの内側に配置されたブラダー内部への加圧を開始せずに前記生タイヤを予備加熱する工程と、
    前記予備加熱後に、前記ブラダー内部への加圧を開始して前記ブラダーで前記生タイヤを前記金型の内面に押し付けて前記生タイヤを加圧する工程と、
    を含むタイヤ加硫成型方法。
  2. 前記金型の予熱温度が120℃以上200℃以下である、請求項1に記載のタイヤ加硫成型方法。
  3. 前記予備加熱の時間が20秒以上120秒以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ加硫成型方法。
  4. 前記予備加熱の間は前記生タイヤのトレッドゴムの少なくとも一部が金型内面から離れている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ加硫成型方法。
  5. 前記金型の内部に挿入される前に前記生タイヤを20℃以下に保持する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ加硫成型方法。
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