JP2020133357A - 空間構成用構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなワークブースと称されるような打合せのための空間、あるいは、テレビ会議等の通信などをおこなうための空間は、天井がなく、上側が開放されている。
また、空間構造体を隣接して複数配置する際には、空間構造体が側面視して矩形とされたほうが空間利用効率としては向上するが、この場合、頂部に角張った部分があるため見た目に尖った印象を与え、利用者に威圧感を与える場合があった。このような状態に対応して改善可能な形状として、たとえば特許文献3に示すように上部の一部について面取りした形状も考えられるが、このような構造では上部の一部のみしか面取りをおこなっていないため、配置方向によって遮光されてしまうという問題は解決されていない。さらに、特許文献3に示すような構造では、配置方向と視認方向との関係により、見た目も大きく変わってしまうため、配置方向の自由度も失われてしまうという問題がある。
1.屋内で天井から離間して周囲から独立に視認可能な構造体において、周囲への遮光の影響を低減し、設置する向きの自由度を向上すること。
2.上記の構造体で、デザイン性と視覚性を向上すること。
これにより、空間構成用構造体は、環状構造体と支柱フレームとが、内部空間を外部から分離して多角柱状の内部空間を形成することができる。ここで、空間構成用構造体の上側から照射される光が空間構成用構造体によって遮られて空間構成用構造体の周囲に大きな影を形成する場合でも、面取り面が環状構造体の上側から外側に向けた面取りとされているため、空間構成用構造体周辺への遮光の影響を小さくすることができる。また、環状構造体に加えて支柱フレームも面取りされており、外形の稜線部分が全て面取りされているため、空間構成用構造体を設置する向きを変更しても遮光される範囲は影響を受けない。これにより、空間構成用構造体におけるデザイン性と視覚性とを向上することができる。
これにより、環状構造体と支柱フレームとの強度をほとんど損なうことなく、周辺への遮光の影響を小さくすることができる。また、外側から見た際に環状構造体上部がなだらかな形状となっているため、利用者に柔らかい印象を持たせることが可能である。
これにより、複数の空間構成用構造体を隣接するように並設した場合でも、隣接する支柱フレーム、および、対応する位置にある環状構造体が、それぞれ略等しい曲率を有することになる。したがって、ほぼ同一の外観となるため、見た目の統一を行うことが可能となる。さらに、複数の空間構成用構造体を異なる向きとして隣接するように並設した場合でも、ほぼ同一の外観となるため、見た目の統一を行うことが可能となる。
また、支柱フレームと梁部とを同一材質で作成することが可能となり、安価な製造を可能とすることができる。
(1−1/√2)R≦ t ≦R
とされることを特徴とする。
支柱フレームの幅寸法tが面取り面の曲率半径Rより大きく設定された場合には、空間構成用構造体を側面視した際に支柱フレームの幅寸法tよりも面取り面における幅寸法のほうが大きくなり、1つの支柱フレームに対応する2本の梁フレームを接続することが困難となる。ここで、面取り面における幅寸法とは、支柱フレームの幅寸法tと同じ方向における面取り面の幅寸法を意味している。
さらに、梁部と支柱フレームとで形成される側面、つまり、多角柱状の空間構成用構造体の側面部分にパネル部を設けた場合に、パネル部の厚さ寸法は、支柱フレームおよび梁部の幅寸法tと等しく設定することができる。この際、パネル部が透明体の部分を有する場合、および隣接する位置となる多角柱状の側面にパネル部を設けていない場合には、支柱フレームよりもパネル部が厚くなっているため側面視した空間構成用構造体の見た目が損なわれる可能性がある。
また、支柱フレームの幅寸法t、すなわち、パネル部の厚さが(1−1/√2)R以下に設定された場合には、支柱フレームの面取り面とパネルの外側面とを段差無く接続させた場合に、内側の角部が多角柱を形成する適正な角度とすることができなくなり、内部空間の利用に制約が発生する可能性がある。
これにより、コーナー部材と支柱フレームとの外側面(面取り面)、および、コーナー部材とカバー部材との外側面(面取り面)において、それぞれの外側面(面取り面)があたかも連続しているように形成して、空間構成用構造体の視認性を向上することができる。また、カバー部材とコーナー部材とによって、環状構造体の稜線部分を覆うことができるため、強度に影響を与えることなく面取り面を形成することが可能となる。
これにより、外形の稜線部分が全て面取りされており、かつ、環状構造体における面取り面を面一として、デザイン性と視覚性と遮光性とを向上することができる。
これにより、空間構成用構造体周辺への遮光影響を小さくすることが可能となるため、空間構成用構造体に対する上側位置から照射された光によって空間構成用構造体周辺を照らしつつ、空間構成用構造体の内部、つまり、内部空間も良好に照らすことが可能となる。
これにより、コーナー部材の下端と支柱フレームの上端部との一方に設けられた突出部を他方に差し込むとともに、コーナー部材の端部とカバー部材の端部との一方に設けられた突出部を覆うように他方を載置して、カバー部材を梁フレームに固定することで、コーナー部材と支柱フレームとの隙間、および、コーナー部材とカバー部材との隙間に、突出部が位置する。したがって、コーナー部材と支柱フレームとの外側面(面取り面)、およびコーナー部材とカバー部材との外側面(面取り面)において、それぞれの外側面(面取り面)があたかも連続しているように突出部が視認されるため、これらの隙間における内部空間側を外部から視認できなくすることができる。これにより、空間構成用構造体におけるコーナー部における遮光性および視覚性を向上することができる。
これにより、空間構成用構造体の外側である空間から、内部空間を隔離して、内部空間における作業環境を所望の状態に設定してこれを管理することができる。
図1は、本実施形態における空間構成用構造体を示す斜視図であり、図において、符号10は、空間構成用構造体である。
なお、以下の説明においては、図には現れない構成にも符号を付して、説明をおこなう。
本実施形態に係る空間構成用構造体10は、略四角柱状として形成される外形の稜線部分(外形輪郭)が面取りされている。
支柱フレーム11〜14は、いずれも略等しい鉛直方向長さを有する。また、支柱フレーム11〜14は、パネル部19A〜19Dの厚さ寸法と略等しい水平方向における幅寸法を有する。
空間構成用構造体10の正面となる両サイド位置には、支柱フレーム11と支柱フレーム12とが立設され、これらの上端部には、梁フレーム15が略水平方向に架設されている。
空間構成用構造体10の奥側となる両サイド位置には、支柱フレーム13と支柱フレーム14とが立設され、これらの上端部には、梁フレーム18が略水平方向に架設されている。
空間構成用構造体10を正面視して右側となる位置には、支柱フレーム12と支柱フレーム14とが立設されており、これらの上端部には、梁フレーム17が略水平方向に架設されている。
梁フレーム15〜18とカバー部材25〜28とは、それぞれ梁部を形成する。
空間構成用構造体10における支柱フレーム11の上端となるコーナー部には、図2(a)に示すように、コーナー部材21が配置される。コーナー部材21の外側面(面取り面)21aは、それぞれ支柱フレーム11の外側面(面取り面)11aと、カバー部材25の外側面(面取り面)25aと、カバー部材26の外側面(面取り面)26aと面一になるように連続性を有する外側に向けて凸状となる曲面状に形成される。コーナー部材21の外側面(面取り面)21aは、例えば、球面に近しい形状とされることができる。
空間構成用構造体10における支柱フレーム11の上端となるコーナー部においては、図2(b)に示すように、内部空間側で、梁フレーム15と梁フレーム16とが露出するように端部どうしが突き合わされている。梁フレーム15と梁フレーム16とには、空間構成用構造体10の内部空間側に延在する溝15a,16aが形成されており、梁フレーム15と梁フレーム16との内部空間側が面一となるように、溝15a,16aにはキャップ部材35,36が嵌め込まれている。溝15a,16aは、それぞれ梁フレーム15、16の全長に形成される。
なお、図2(b)においては、キャップ部材35が溝15aから取り外された状態を図示している。
梁フレーム18は、図3に示すように、その全長で同一の断面形状を有している。梁フレーム18は、略水平に組み付けられる下板部18hと、下板部18hの内側空間側となる端部18h1に立設された内壁部18bと、を有する。
溝18aは、鉛直な梁フレーム18の幅方向断面が矩形とされており、内壁基部18b1の上端部に接続されて略水平な溝下部18a1と、溝下部18a1から立設されて内壁基部18b1および内壁上部18b2と平行な溝奥部18a2と、溝奥部18a2の上端部に接続されるとともに内壁上部18b2の下端に接続された略水平な溝上部18a3と、によって、内壁部18bから凹んだ溝状に形成されている。溝奥部18a2には、その外側、つまり、内側空間側とは反対側となる位置に、後述するように、カバー部材28が取り付けられる。
接続部18dは、接続部18cと同様に、梁フレーム18の長さ方向に延在する溝が、梁フレーム18の端部位置において連結部材44と接続するための螺合穴とされる。接続部18dの溝には、連結部材44を貫通した締結ボルト、ビス、ねじ等の連結手段(接続部材)Bが螺合されて、梁フレーム18と連結部材44とを固定する(図7に対応する連結手段(接続部材)Bを図示)。
キャップ下部38bとキャップ上部38cとは、その先端が、溝下部18a1と溝上部18a3とに設けられた凸部18a11と凸部18a31とに当接して、キャップ板38aが内壁部18bと面一となるように位置規制可能とされる。
キャップ上部38cには、溝上部18a3と接触する側に凸部38c3が設けられ、溝上部18a3側に設けられた凹部18a14と嵌合する。
凸部38b3と凹部18a13の嵌合、および、凸部38c3と凹部18a14の嵌合によって、キャップ部材38が溝18a内に嵌め込まれた状態を維持できる。
下端板部28bの内側空間方向の端部は、下板部18hの外側(内側空間と反対方向)の端部の切欠に当接して上下方向の位置が設定されている。
固定部28dは、溝奥部18a2の裏面、つまり、溝奥部18a2における溝18aと反対側となる裏面に当接するように設けられる。固定部28dは、溝奥部18a2と略平行な板体とされる。固定部28dと溝奥部18a2とにおいては、それぞれの対応する位置に、固定孔28d1および固定孔18a5が設けられている。
また、図3に図示した固定孔18a5に対応して、図2(b)に梁フレーム15の固定孔15a5が示される。なお、図2(b)において、固定部材B1を省略している。
支柱フレーム11は、図5に示すように、中空のパイプ状とされ、上下方向の全長で同じ断面形状として連続している。支柱フレーム11は、断面円弧状の外側面(面取り面)11aを形成する円弧状部11bと、左面部(パネル部)19C側の板面部11cと、正面部(パネル部)19A側の板面部11dと、を有する。
板面部11cと板面部11dとは、互いに略直交するように断面端部が接続され、円弧状部11bと板面部11c、円弧状部11bと板面部11dも、それぞれ互いに略直交するように断面端部が接続されている。
板面部11dの幅方向中央部には、正面部(パネル部)19Aの反対側となる支柱フレーム11の断面中心側に、肉厚部11d1が突条として形成される。
肉厚部11c1の板面部11d側と、肉厚部11d1の板面部11c側とは互いに架橋するように中板部11eによって連結される。
板面部11dには、同様に、幅方向の中央位置に貫通孔11dbが設けられ、貫通孔11dbを貫通した締結ボルト、ビス、ねじ等の連結手段(接続部材)B4が螺合されて、梁フレーム18と正面部(パネル部)19Aとを固定する。なお、図4,図5において、連結手段(接続部材)B4を省略している。
接続部11fは、接続部18c,18dと同様に、支柱フレーム11の長さ方向に延在する溝が、支柱フレーム11の上端位置において連結部材41と接続するための螺合穴とされる。接続部11fの溝には、連結部材41を貫通した締結ボルト、ビス、ねじ等の連結手段(接続部材)Bが螺合されて、支柱フレーム11と連結部材41とを固定する(図7に対応する連結手段(接続部材)Bを図示)。
連結部材41〜44とコーナー部材21〜24とはそれぞれ連結部を形成する。
連結部材41〜44は、いずれも略同一な構成とされるため、ここでは連結部材41を例示して説明する。
図6は、本実施形態における空間構成用構造体における連結部材を示す斜視図である。図7は、本実施形態における空間構成用構造体における連結部材を連結した状態を示す斜視図である。
連結部材41は、図5,図6に示すように、支柱フレーム11に当接する略水平の底板部41aと、梁フレーム16に当接するように底板部41aから立設された縦板部41bと、梁フレーム15に当接するように底板部41aから立設された横板部41cと、を有する。底板部41aと縦板部41bと横板部41cとの厚さ寸法は、略同一とすることができる。
底板部41aは、平面視した輪郭形状として、略四分円の扇形輪郭となるように形成される。
底板部41aと横板部41cとの接合部41acは、扇形輪郭における半径部分によって構成されて略水平な直線状に形成され、底板部41aと横板部41cとが直交するように接合されている。
これにより、底板部41a、縦板部41bおよび横板部41cそれぞれの扇形輪郭における円弧部分によって、コーナー部材21が当接する概略三角形状の外縁が形成されている。
連結部材41は、板状体を折り曲げて形成する場合には、上記の接合部41ab,41ac,41bcのうちいずれかが、端部が接触した状態とされてもよい。
底板部41aには、支柱フレーム11と連結部材41とを連結する連結孔41dが接続部11fに対応した位置に設けられる。
横板部41cには、梁フレーム15と連結部材41とを連結する連結孔41gが接続部15cに対応した位置に設けられ、梁フレーム15と連結部材41とを連結する連結孔41hが接続部15dに対応した位置に設けられる。
縦板部41bと横板部41cとには、連結孔41e〜41hから離間する位置で、接合部41bcを跨ぐように貫通部41kが設けられる。
貫通部41jおよび貫通部41kは、たとえば、必要な配線を通すために設けられる。また、連結部材41を軽量化するために設けられることもできる。貫通部41jおよび貫通部41kの輪郭形状および配置等は、連結部材41の強度に影響を及ぼさなければ任意に設定できる。
図8(a)〜(c)は、本実施形態の空間構成用構造体におけるコーナー部材をそれぞれ異なる方向視して示す斜視図である。
コーナー部材21は、図8(a)〜(c)に示すように、外側面(面取り面)21aを形成する曲面部21bと、曲面部21bの下端部21b1から突出する突出部21cと、カバー部材26側の縦端部21b2から突出する突出部21dと、カバー部材25側の横端部21b3から突出する突出部21eと、を有する。
曲面部21bの下端部21b1は、支柱フレーム11の上端部に合わせて、水平方向視して直線に見えるように円弧状に形成される。
曲面部21bの横端部21b3は、カバー部材25側の左側端部に合わせて、側面視して直線に見えるように円弧状に形成される。
曲面部21bは、下端部21b1と縦端部21b2と横端部21b3とによって、三角形を曲面にしたような輪郭形状とされる。曲面部21bは、略均一な厚さ寸法とされる。
突出部21cと突出部21dと突出部21eとは、いずれも曲面部21bよりも薄肉化され、突出部21cと下端部21b1、突出部21dと縦端部21b2、突出部21eと横端部21b3は、それぞれが段差を形成している。
突出部21dの幅方向は、曲面部21bの中心からカバー部材26に向かう方向、つまり、空間構成用構造体10の前後方向とされる。
突出部21eの幅方向は、曲面部21bの中心からカバー部材25に向かう方向、つまり、空間構成用構造体10の左右方向とされる。
本実施形態における空間構成用構造体10の組み立て方法は、図9に示すように、フレーム組み立て工程S1と、パネル部組み立て工程S2と、コーナー載置工程S3と、カバー載置工程S4と、カバー固定工程S5と、キャップ工程S6と、を備える。
具体的には、まず、支柱フレーム11の上端部に、連結部材41を連結する。このとき、底板部41aの連結孔41dを貫通した連結手段(接続部材)Bを接続部11fに螺合する。また、底板部41aの外側端部41a1と、支柱フレーム11における円弧状部11bの内側面との間に形成された隙間Vの幅寸法が、円弧に沿った位置で、いずれも均等になるように取り付ける。
また、連結部材44と梁フレーム17とを連結する。
このようにコ字状に組み立てられた支柱フレーム11,12、梁フレーム15を、例えば、水平状態として置いたときに、梁フレーム16は略鉛直に立ち上がっている。同様に、コ字状に組み立てられた支柱フレーム13,14、梁フレーム18を、例えば、水平状態として置いたときに、梁フレーム17は略鉛直に立ち上がっている。
なお、支柱フレーム11〜14,梁フレーム15〜18の組み立て順は、上記の順番に限定されるものではなく、支柱フレーム11〜14と梁フレーム15〜18とで内部空間の境界を形成していればよい。
このとき、コーナー部材21の下端部21b1から突出する突出部21cを、底板部41aの外側端部41a1と、支柱フレーム11における円弧状部11bの内側面との間に形成された隙間Vに挿入し、図11に示す状態とする。これにより、突出部21cが、外側端部41a1と円弧状部11bの内側面とによって位置規制されて、コーナー部材21の載置位置が安定する。また、隙間Vに突出部21cが挿入されていることで、コーナー部材21が外れてしまうことがない。
なお、載置されたコーナー部材21において、突出部21dは、縦板部41bの外側端部41b1よりも梁フレーム16側に突出している。同様に、突出部21eは、横板部41cの外側端部41c1よりも梁フレーム15側に突出している。
このとき、梁フレーム15の両端位置には、コーナー部材21およびコーナー部材22が載置されている。カバー部材25は、曲面部25kの両端がコーナー部材21の突出部21eとコーナー部材22の突出部22dとを覆うように載置される。
同時に、カバー部材25は、曲面部25kの上端付近において、上端当接部25eが、梁フレーム15の内壁上部15b2の上端側に当接するように載置される。
このとき、キャップ下部35bとキャップ上部35cとを、溝下部15a1と溝上部15a3とに対して接触させる。同時に、凸部35b3と凹部15a13、凸部35c3と凹部15a14の嵌合によって、キャップ部材35が溝15a内に嵌め込んだ状態とされる。(図3に記載された凸部38b3、凹部18a13、凸部38c3、凹部18a14参照)これにより、キャップ板35aが内壁部15bと面一となる。
なお、パネル部組み立て工程S2後において、カバー載置工程S4とカバー固定工程S5とキャップ工程S6とを繰り返すカバー部材25〜28等の組み立て順は、上記の順番に限定されるものではない。
本実施形態に係る空間構成用構造体10には、外側面(面取り面)11a〜14a,25a〜28a,21a〜24aが形成される。外側面(面取り面)11a〜14a,25a〜28a,21a〜24aは、略四角柱状として形成される空間構成用構造体10外形の稜線部分(外形輪郭)を面取りしている。
具体的には、図14に示すように、支柱フレーム11の水平断面において、外側面(面取り面)11aの曲率半径をRとし、対応する梁フレーム15,16に接続される位置における支柱フレーム11の幅寸法をtとしたときに、これらの関係が、
(1−1/√2)R≦ t ≦R
を満たすように設定される。
また、支柱フレーム11の幅寸法t、すなわち、パネル部の厚さが(1−1/√2)R以下に設定された場合には、支柱フレーム11の外側面(面取り面)11aとパネル部19A,19Cの外側面とを段差なく面一に接続させた場合に、内部空間側に形成される角度が四角柱を形成する90度とすることができなくなり、内部空間の利用に制約が発生するため好ましくない。
ここで、上側照明LLは、空間構成用構造体10の設置された室内の天井等に設けられた照明手段とすることもできる。さらに、上側照明LLは、空間構成用構造体10の設置された建造物の天窓等とすることができ、この場合、外部から照射される自然光とすることもできる。
これにより、空間構成用構造体10周辺への遮光影響を小さくすることが可能となるため、空間構成用構造体10に対する上側位置から照射された光によって空間構成用構造体10周辺を照らしつつ、空間構成用構造体10の内部空間も良好に照らすことが可能となる。
さらに、コーナー部材21〜24と支柱フレーム11〜14との外側面(面取り面)11a〜24a、および、コーナー部材21〜24とカバー部材25〜28との外側面(面取り面)21a〜28aにおいて、それぞれの外側面(面取り面)11a〜28aがあたかも連続しているように面一に形成することで、視認性を向上することができる。
また、外形の稜線部分が全て面取りされており、かつ、環状構造体における面取り面を面一として、デザイン性と視覚性と遮光性とを向上することができる。
図17は、本実施形態における空間構成用構造体を示す斜視図であり、図18は、本実施形態における空間構成用構造体において梁フレームを図17におけるXVIII−XVIII矢視した断面図であり、本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、パネル部に関する点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
また、空間構成用構造体10の外形として、略四角柱状としたが、他の多角柱状とすることもできる。この場合、複数の支柱フレームと複数の梁フレームとを連結する際に、連結部品における底板部と縦板部と横板部との接合角度を変更することで対応可能である。
上記の実施形態においては、梁部が梁フレーム15〜18とカバー部材25〜28とから形成され、また、連結部が連結部材41〜44とコーナー部材21〜24とから形成された構成を例示したが、これらを別体とせずに、たとえば梁フレーム15とカバー部材25とが一体である梁部、あるいは、連結部材43とコーナー部材23とが一体である連結部とすることなどもできる。
11〜14Y…支柱フレーム
11a〜14a…外側面(面取り面)
15〜18Y…梁フレーム(梁部)
21〜24…コーナー部材(連結部)
25〜28…カバー部材(梁部)
25a〜28a…外側面(面取り面)
41〜44Y…連結部材(連結部)
Claims (7)
- 空間に設けられ、該空間内に多角柱状の内部空間を形成するための空間構成用構造体であって、
前記空間内における前記内部空間の境界における上端部に配置された複数の梁部および前記梁部の端部を連結する連結部によって形成される環状構造体と、
前記連結部に上端が連結された複数の支柱フレームと、
を有し、
前記環状構造体と前記支柱フレームとで形成される外形の稜線部分が面取りされるように、前記前記内部空間に対する外側に面取り面が設けられることを特徴とする空間構成用構造体。 - 前記面取り面が、前記前記内部空間に対して外側に凸となる曲面とされる
ことを特徴とする請求項1に記載の空間構成用構造体。 - 前記面取り面の曲率が、前記環状構造体と前記支柱フレームとで形成される外形における前記稜線部分の延在する方向において略等しく設定される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の空間構成用構造体。 - 前記支柱フレームの水平断面において、
前記面取り面の曲率半径をRとし、前記梁部に接続される位置における前記支柱フレームの幅寸法をtとしたときに、
(1−1/√2)R≦ t ≦R
とされることを特徴とする請求項2または3に記載の空間構成用構造体。 - 前記環状構造体において、
前記梁部が、前記連結部によって連結される梁フレームと、前記梁フレームを前記内部空間の外側から覆うカバー部材と、を有し、
前記連結部が、前記梁フレームの端部を連結する連結部材と、前記連結部材を前記内部空間の外側から覆うコーナー部材と、を有し、
前記カバー部材および前記コーナー部材に前記面取り面が形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空間構成用構造体。 - 前記コーナー部材における前記内部空間に対する面取り面と、前記カバー部材における前記内部空間に対する面取り面と、が面一に形成されることを特徴とする請求項5に記載の空間構成用構造体。
- 前記環状構造体が、前記前記内部空間に対する採光口の輪郭を構成する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の空間構成用構造体。
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