JP2020124591A - システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴルフスイングトレナーシステムが与えるトレーナー情報の精度を向上させる。【解決手段】使用するクラブのグリップ3bの下端から約2cm下側でフェース面の反対側にモーションセンサ730が位置する様に取り付けベルト750を用いてしっかりと取り付ける。クラブ選択後、ヘッドの先端からの距離、フェース面に対する位置を校正する。マイクロ波ドップラセンサーを内蔵したトレーナー装置710を検知センサ部715とボールとの間に障害物がないように打点後方約1〜1.5mに設置する。モーションセンサ730とトレーナー装置710との間でブルートゥース(登録商標)接続し、モーションセンサ検出結果からスイング軌道等を算出すると共に、ドップラ信号に基づいてヘッドスピード、ボールスピード等を算出し、表示する。【選択図】図31

Description

本発明は、システム等に関する。
従来、ゴルフクラブのシャフトに取り付けてゴルフのスイングの軌跡(例えば軌道)等を検出するためのスイングセンサがある(非特許文献1)。
非特許文献1に記載されているスイングセンサは、センサ本体とは別体の取付具を予めゴルフクラブのシャフトに対して装着しておき、蟻継ぎ手を利用して軸方向にスライドさせてセンサ本体を脱着する取付構造となっている。この取付構造においては、センサ本体の脱着を容易にするため、蟻継ぎ手には十分な遊びが形成されている。このため、ゴルフクラブのスイングによる遠心力がセンサ本体に加わっても取付具が緩まない様に、取付具の装着には太くて強力な輪ゴムが用いられている。
Golf Classic (ゴルフクラッシック) 2013年 03月号(86頁〜91頁)
非特許文献1に記載されたゴルフスイングセンサは、クラブスイング中に内蔵センサで計測した加速度等のデータを無線で携帯端末に送信し、携帯端末側にダウンロードしたアプリケーションソフトを用いてスイング軌道等の解析を行うものである。
ゴルフの練習を例にとると、的確なヘッドスピード、的確なスイング軌道、的確なフェース軌道、的確なロフト角によってボールを捉えることが重要であるが、非特許文献1の技術では、センサ取付位置における加速度データ等を用いた概略の推定演算としかできず、トレーナー機能は十分でないというという問題があった。
そこで、本発明は、ユーザーに提供すべき情報の精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明のシステムは、(A)スイングの軌道と速度の特定に必用なデータを取得し、スイングの軌道と速度に関する情報を算出して報知するための処理を行う演算処理手段を備え、前記各データを別々の検出手段によって別々に取得する構成としたこと、を特徴とする。
本発明のシステムによれば、スイングの軌道の特定に必用なデータとスイングの速度の特定に必用なデータを別々の検出手段によって別々に取得し、これらのデータに基づいて演算処理手段が、スイングの軌道と速度に関する情報を算出して報知する処理を行う。この結果、計測値に基づいて算出された精度の高い情報となる。例えば、スイングの軌道から速度を求める従来の構成ではその求めた速度はスイングの推定速度にすぎず、精度が悪かったが、このような構成によれば、速度に関する情報を単なる推定とすることなく構成することもできる。
本発明のシステムは、さらに、(B)前記演算処理手段は、前記各検出手段から同一のスイングに対応するデータを取得し、スイングされるものが1回スイングされる毎のスイングの軌道と速度に関する情報を算出する手段として構成されていること、という構成をも備えるとよい。
ものが1回スイングされる際のスイングの軌道と速度に関する情報を精度よく算出することができ、当該算出の結果に基づいて報知を行うことにより、軌道という観点と速度という観点の両面から1回のスイングを分析・検討等する機会をユーザーに与えることができる。スイングされる「もの」としては、例えば、機械の一部としたり、人や動物の身体の一部としたりしてもよいが、特に、用具とするとよい。用具としては、人がその身体を使ってスイングする用具とするとよく、特にスポーツ用具とするとよい。
これら本発明のシステムは、(C)前記スイングの軌道の特定に必用なデータを取得する検出手段はスイングされるものに取り付けられ、前記スイングの速度の特定に必用なデータを取得する検出手段は前記もの以外の別の箇所に設置されること、という構成をも採用するとよい。
スイングの軌道の特定に必用なデータを取得する検出手段をものに取り付けることによりもののスイングの軌道を直接的に検出することができ、スイングの速度の特定に必用なデータを取得する検出手段をもの以外の別の適切な箇所に設置することによりものが移動する速度を外部から客観的に的確に捉えることができ、その結果、スイングの軌道及び速度の検出を精度よく実施することができる。特に「別の適切な箇所」としては、例えば少なくともスイングに伴って移動しない箇所とするとよく、望ましくは恒常的に移動しない箇所とするとよい。
この場合、さらに、以下の(D),(E)の少なくとも一方の構成を備えるとよい。 (D)前記演算処理手段は、前記取得したデータに基づいて、前記ものがスイング開始のために構え終えた状態にあるか否かを判定し通知するための制御を行うこと。
(E)前記演算処理手段は、前記取得したデータに基づいて、前記ものがスイングし終えた状態にあるか否かを判定し通知するための制御を行うこと。
かかる構成を備えることによってスイング開始のためにものを構え終えた状態であることや、スイングし終えた状態であることを、ものに取り付けたスイング検出手段に対して通知することができる。
これらの場合、さらに、(F)前記通知を前記スイングされるものに取り付けられた部位から行うこと、という構成を備えるとよい。
上述の通知を受けたスイング検出手段が通知に基づいた表示を行うことにより、当該ものをスイングしようとしているユーザーにスイングを開始してもよいか否か等を的確に知らせることができ、無駄のない計測等を行うことができる。この結果、検出の精度を向上させることにもなる。
また、これら本発明のシステムは、さらに、(G)前記演算処理手段は、前記報知するための処理として、表示手段に対して、スイング開始からスイング終了までの軌道の重なりを区別させることのできる表示態様で前記スイングの軌道に関する情報を表示する処理を行うこと、という構成をも備えるとよい。
例えば、ゴルフのスイング練習の場合、クラブのアップスイングとダウンスイングによって1回のスイングが構成され、その軌道には重なりが生じる。この様な場合に、重なりを区別し得る表示態様とすることで、アップスイングに修正すべき点があるのか、ダウンスイングに修正すべき点があるのか等をユーザーが的確に判断し得ることとなる。
より具体的には、以下の(G1)〜(G3)の様に構成することができる。
(G1)前記演算処理手段は、前記表示態様として、スイング開始からスイング終了までの軌道の表示色を徐々に又は段階的に変化させる処理を行うこと。
(G2)前記演算処理手段は、前記表示態様として、スイング開始からスイング終了までの軌道の変極点を境にして表示色を変更する処理を行うこと。
(G3)前記演算処理手段は、前記表示態様として、スイング開始からスイング終了までの軌道を動画で表示する処理を行うこと。
(G1)(G2)の構成によれば、スイング軌道の全体が表示された状態においてどちらがスイング開始直後の軌道であるかを重なり部分における色の違いで容易に理解させることができる。(G3)の構成によれば、動画としてスイングの軌道を描く様に表示することで、例えばゴルフのアップスイングとダウンスイングを区別することができる。なお、(G3)の構成を(G1),(G2)の構成と併せて採用するとよい。この場合、動画の再生中に軌道の変化を感じつつ、描画し終えた軌道全体からも重なりを区別することができ、より理解し易い形でユーザーに情報を伝えることができる。
表示手段を備えたシステムは、さらに、(H)(I)のいずれか又は両方を採用するとよい。
(H)前記演算処理手段は、前記表示手段に対してスイングの軌道に関する情報を表示するとき、前記ものによって打撃される前のボールを画面の中央に対して所定方向にずらした位置とする表示態様で表示する処理を行うこと。
(I)前記演算処理手段は、前記表示手段に対してスイングの軌道に関する情報を表示するとき、前記ものによって打撃される前のボールと前記ものをスイングする人の立ち位置とが画面の中央に対して所定方向に振り分けられた表示態様で表示する処理を行うこと。
かかる構成を採用することにより、表示手段の画面の広さを有効に利用してスイング軌道を描く等の表示が可能となる。例えばゴルフのスイング練習の場合、ボールを画面中央に位置させた表示を行うとスイング軌道が全体的に小さな表示になり勝ちとなるのに対し、(H)(I)の構成を採用する場合に、スイング軌道を大きく描画することができるからである。
表示手段を備えたシステムにあっては、さらに、(J)前記スイングの軌道の特定に必用なデータは、2ms以下のサンプリング間隔により取得し、(K)前記演算処理手段は、前記表示手段に対して、前記軌道を前記サンプリング間隔に対応する位置の連続的な変化を表す表示態様で表示する処理を行うこと、という構成をも採用するとよい。
例えばゴルフのスイング練習を例にとると、スイング軌道の最下点がボールをミートする位置となる。この場合、スイング検出手段からのサンプリング間隔が5ms程度になるとこの最下点位置を精度よく捉えることができないのに対し、2ms以下、より望ましくは1ms以下のサンプリング間隔でスイング検出手段からの検出信号を取得することにより、最下点位置を捉える精度が高まり、インパクトの瞬間のスイングの軌道をより的確にユーザーに伝えることが可能となるからである。
かかる構成を採用することにより、ボールをミートするまでの軌道とボールをミートした後のフォロースルーを十分に表示することができる。
本発明は、さらに、(M)コンピュータを、上述の各発明のいずれかに記載の演算処理手段として機能させるためのプログラム、として実現することができる。
本発明の演算処理手段は、表示画面を有する機器のROMに予め記憶させたプログラムによって実現される以外に、インターネット等を介して機器にダウンロードするアプリケーションによって構成させることもできるからである。
上記目的を達成するためになされた本発明のスポーツトレーナーシステムは、(1)打撃用具に取り付けられるスイング検出手段と、(2)ボールの打撃位置付近の物体の速度を検出可能に設置される速度検出手段と、(3)前記スイング検出手段の検出結果に基づいて前記打撃用具のスイング状態に対応するスイング対応情報を算出すると共に、前記速度検出装置の検出結果に基づき前記物体の速度に対応する速度対応情報を算出し、該速度対応情報及び前記スイング対応情報の少なくとも一方に基づいてトレーナー情報を表示する演算処理手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のスポーツトレーナーシステムによれば、演算処理手段は、スイング検出手段の検出結果に基づいて打撃用具のスイング状態に対応するスイング対応情報を算出すると共に、速度検出装置の検出結果に基づき物体の速度に対応する速度対応情報を算出する。従って、スイング状態から打撃された物体の飛翔速度を推定するのではなく、物体の飛翔速度自体を直接的に算出することができ、トレーナー情報の精度を向上させることができる。
また、本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(4)前記速度検出手段がマイクロ波ドップラーセンサを備えていること、という構成をも採用するとよい。
マイクロ波ドップラーセンサーを用いることにより、打撃された物体の飛翔速度を精度よく算出することができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(5)前記演算処理手段は、前記速度対応情報に基づくトレーナー情報として、(5A)前記打撃用具の打撃部の打撃時の速度、(5B)前記ボールの飛び出し速度、(5C)前記ボールの推定飛距離、(5D)前記打撃用具によるボールのミート率、の内の少なくとも一つを算出して表示する手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、今回行った打撃用具のスイングにおける打撃部の打撃時の速度、ボールの飛び出し速度、ボールの推定飛距離、打撃用具によるボールのミート率、を確認することが可能となり、より的確なスイングを行うためのトレーナー情報を得ることができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(6)前記スイング検出手段が前記打撃用具のスイング時の3軸加速度及び3軸角速度を検出するモーションセンサを備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイングの際の打撃用具の軌道等を精度よく算出することが可能になり、より有効なトレーナー情報を与えることができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(7)前記演算処理手段は、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報として、(7A)前記打撃用具のスイング軌道、(7B)前記打撃用具の打撃部の向きの軌道、(7C)前記打撃用具のスイング動作に要した時間、(7D)前記打撃用具の打撃部の打撃時の角度、の内の少なくとも一つを算出して表示する手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイング時の打撃用具のスイング軌道、打撃部の向きの軌道、スイング動作に要した時間、打撃部の打撃時の角度といったトレーナー情報を与えることが可能となる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(8)前記スイング検出手段と前記速度検出手段の間で情報の送受信を行う無線通信手段を備え、前記演算処理手段が前記速度検出手段に内蔵されていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、演算処理手段は、速度検出手段から直接的に情報を取得し、スイング検出手段からは無線通信手段を介して情報を取得し、同一のスイングに対する打撃用具のスイング状態及び物体の打撃状態を精度よく取得し、トレーナー情報の算出精度を向上させることができる。
この場合、本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(9)前記速度検出手段が、前記演算処理手段によるトレーナー情報の表示を行う表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイング動作を終えた後に速度検出手段を見ればその表示手段によって速やかにトレーナー情報を確認することができる。
これら少なくとも(8)を備えたスポーツトレーナーシステムは、さらに、(10)前記スイング検出手段は、前記無線通信手段を介して前記演算処理手段による演算処理が可能な状態か否かの情報を取得し、当該取得した情報に基づいて計測可能な状態か否かを表示する表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、打撃用具を手にしたユーザーにトレーナー情報を与えることができない様な無駄なスイングをさせることなく、本システムを利用させることができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、(11)前記演算処理手段は、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報と、前記速度対応情報に基づくトレーナー情報とを切り替えて表示する表示切替手段を備えたこと、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイング対応情報に基づくトレーナー情報と、これに対応する速度対応情報に基づくトレーナー情報とを現場で速やかに切り替えて知らせることができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、(12)前記演算処理手段は、前記スイング状態に対応するトレーナー情報の表示を行うに辺り前記打撃用具のスイング軌道を表示するときは、当該スイング軌道に重ねて前記打撃用具のスイング動作を行う人形の動画を表示する人形表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイング軌道をリアルに感じさせることができる。
この場合、(13)前記演算処理手段は、前記人形の動画の表示をするか否かを設定する人形表示設定手段を備え、当該人形表示設定手段により人形の動画の表示をしない設定とされているときは、前記人形表示手段による人形の動画の表示を行わない手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
人形の動画が表示されない方が見易い場合もあるからである。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(14)前記演算処理手段は、前記打撃用具のスイングの手本となる表示用データを記憶していて、当該表示用データと対応するトレーナー情報に対して手本の表示を重ねて表示する手本表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
スイングの手本を重ねて表示することでユーザーの修正すべき癖などを的確に知ることができる。
この場合、(15)前記演算処理手段は、前記手本の表示をするか否かを設定する手本表示設定手段を備え、当該手本表示設定手段により手本の表示をしない設定とされているときは、前記手本表示手段による手本の表示を行わない手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
手本の表示がない方が見易い場合もあるからである。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(16)前記演算処理手段は、前記速度対応情報に基づくトレーナー情報を履歴として保存する速度対応トレーナー情報保存手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、打撃用具のスイング速度等が向上しているか否か等を後に検証等することができるからである。
この場合、(17)前記演算処理手段は、前記速度対応トレーナー情報保存手段によって履歴として保存したトレーナー情報を読み出して数値データとして表示する履歴データ表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、練習している現場で、過去の履歴を速やかに確認することができるからである。
この場合、(18)前記履歴データ表示手段は、所定個数の履歴を並べた表形式で前記数値データを表示する表形式履歴表示機能を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、過去の履歴を並べて確認することができ、上達の度合い等を数値で検証することができるからである。
この場合、(19)前記演算処理手段は、前記速度対応トレーナー情報保存手段によって履歴として保存したトレーナー情報に基づいて平均値を算出する平均値算出手段を備え、前記履歴データ表示手段は、前記表形式での表示の中に前記平均値を表示する手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、平均値と比較することで、上達しているのか伸び悩んでいるのか等を的確に知らせることができる。
これら履歴を保存する構成を備えた場合、さらに、(20)前記演算処理手段は、前記速度対応トレーナー情報保存手段によって履歴として保存したトレーナー情報を所定個数読み出して履歴グラフとして表示する履歴グラフ表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成を採用することにより、数値の比較ではなくグラフによるビジュアルな情報としてユーザーが上達度合い等を知ることができる。
これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(21)前記演算処理手段は、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報を履歴として保存するスイング対応トレーナー情報保存手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイングの際の打撃遊具の軌道等が修正されているか否かを確認するための情報を与えることができる。
この場合、(22)前記スイング対応トレーナー情報保存手段は、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報を履歴として保存する際に、当該スイング対応情報に対応するトレーナー情報と対となるべき速度対応情報に基づくトレーナー情報を対応付けて前記履歴の保存を行う手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成をも採用することにより、スイングの際の打撃遊具の軌道等が修正されることによって物体の飛翔距離が長くなっているか否か等を確認することができ、トレーニングのためのより的確な情報を与えることができる。
これらスイング対応トレーナー情報保存手段を備える場合、(23)前記演算処理手段は、前記スイング対応トレーナー情報保存手段によって保存された履歴を読み出して再生する再生手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
かかる構成を採用することにより、後日の確認等を再生手段によって実施することができる。
ここで、これら本発明のスポーツトレーナーシステムは、ゴルフ、野球、テニスなど、クラブ、バット、ラケットなどの打撃用具を用いてボールを打撃するスポーツに適する。ここで、特にゴルフ練習に適するものとして、本発明のスポーツトレーナーシステムは、特に、以下の構成をも備えるとよい。
(31)前記打撃用具がゴルフクラブであり、(32)前記スイング検出手段が前記ゴルフクラブのスイング時の3軸加速度及び3軸角速度を検出するモーションセンサであり、(33)前記速度検出手段がマイクロ波ドップラーセンサを備えると共に前記演算処理手段を内蔵して前記トレーナー情報を表示するための表示手段を備え、(34)前記スイング検出手段と前記速度検出手段の間で情報の送受信を行う無線通信手段を備え、(35)前記演算処理手段は、前記無線通信手段を介して前記モーションセンサの検出結果を取得して前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報を求めると共に、前記マイクロ波ドップラセンサの検出結果を取得して前記速度対応情報に基づくトレーナー情報をも求め、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報には前記速度対応情報に基づくトレーナー情報を対応付けて保存し得る様に一時的に保持する一時保持手段を備えていること。
また、(36)前記演算処理手段は、前記一時保持手段に保持したトレーナー情報に基づいて、前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報を前記表示手段に表示するArcモードと、前記速度対応情報に基づくトレーナー情報を前記表示手段に表示するスイングモードとを切り替えるモード切替手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
ゴルフ練習にあっては、スイングの軌道を的確なものにすると共に、よりしっかりとボールをミートすることが求められる結果、スイングの軌道の確認とインパクトの強さの確認を切替表示によって速やかに確認することができることには利点があるからである。
この場合、さらに、(37)前記演算処理手段は、前記一時保持手段に保持したトレーナー情報を前記Arcモードの履歴情報として保存するArc履歴保存手段を備えると共に、前記モード切替手段は、前記Arc履歴保存手段に保存した履歴情報を読み出して前記スイング対応情報に基づくトレーナー情報を再生するArc再生モードへの切り替え機能をも備えていること、という構成をも備えるとよい。
ユーザーのスイングがどの様に変化しているか否かをArc再生によって確認することは、上達に役立つからである。
また、これら一時保持手段を備える場合、さらに、(38)前記演算処理手段は、前記モーションセンサによる検出結果に基づいて、(38A)スイング軌道、(38B)フェース軌道、(38C)アップスイング時間、(38D)ダウンスイング時間、(38E)インパクト時のフェース角、(38F)インパクト時のロフト角を算出し、前記Arcモードが選択されているときに、これら(38A)〜(38F)の内の少なくとも一つに基づいて前記表示手段に前記トレーナー情報を表示する手段として構成されていること、という構成をも備えるとよい。
ユーザーのスイングがコンパクトに実施できているか、適切な軌道を描いているか否か等を的確に知ることができ、ゴルフ練習に有意義な情報を与えるものとなるからである。
この場合、(39)前記演算処理手段は、前記表示手段に対して前記スイング軌道を表示するとき、当該軌道を表示する方向を切り替えるスイング軌道表示方向切替手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
様々な方向からスイング軌道を確認することができ、ユーザーのスイングのどの部分を修正したら良いかをビジュアルに確認することができるからである。
また、これらスイング軌道等を算出する構成を備えたものにおいては、さらに、(40)前記演算処理手段は、前記表示手段に対して前記フェース軌道を表示するとき、当該軌道を表示する方向を切り替えるフェース軌道表示方向切替手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
スイング軌道に問題がなくてもフェースの向きに問題があると的確なミートができないことから、スイング軌道だけでなくフェースの向き等がどの様になっていたかをビジュアル表示によって確認することで、練習の成果を高めることができるからである。
また、Arcモードの表示が可能なものにあっては、さらに、(41)前記演算処理手段は、前記スイング軌道を表示するときは、当該スイング軌道に重ねてゴルフクラブのスイング動作を行う人形の動画を表示する人形表示手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
スイング軌道を確認する際のリアリティーが増すからである。
この場合、(42)前記演算処理手段は、前記人形の動画の表示をするか否かを設定する人形表示設定手段を備え、当該人形表示設定手段により人形の動画の表示をしない設定とされているときは、前記人形表示手段による人形の動画の表示を行わない手段として構成されていること、という構成をも備えるとよい。
人形の動画がない方が見易い場合もあるからである。
これらArcモードの表示が可能なものにあっては、さらに、(43)前記演算処理手段は、前記スイング軌道の手本となるお手本データを記憶していて、前記スイング軌道を表示するときは、当該お手本データを重ねて表示するお手本表示手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
お手本と比較することにより、ユーザーのスイングが大振りになっているか否か等を容易に知ることができ、どの様に修正したら良いかを考えやすく、上達に役立つからである。
この場合、(44)前記演算処理手段は、前記お手本データの表示をするか否かを設定するお手本表示設定手段を備え、当該お手本表示設定手段によりお手本データの表示をしない設定とされているときは、前記お手本表示手段によるお手本データに基づく表示を行わない手段として構成されていること、という構成をも備えるとよい。
お手本を重ねて表示しない方が見易い場合もあるからである。
これらゴルフ練習に適する本発明のスポーツトレーナー装置は、さらに、(45)前記スイング検出手段は、前記ゴルフクラブに対して締め具でシャフトを締め付ける様にして取り付けられる構成とされていること、という構成をも備えるとよい。
スイング検出手段をしっかりとシャフトに取り付けることができるからである。
これらゴルフ練習に適する本発明のスポーツトレーナー装置は、さらに、(46)前記演算処理手段は、前記スイング検出手段の前記ゴルフクラブに対するシャフトの長さ方向及びフェース面に対する回転方向の取り付け位置の校正を行う校正手段を備えていること、という構成をも備えるとよい。
スイング検出手段の取り付け位置のズレによる算出誤差を減少させることができるからである。
これらゴルフ練習に適する本発明のスポーツトレーナー装置は、さらに、(47)前記スイング検出手段を、前記ゴルフクラブに対してグリップの下端から2〜5cmの範囲内に取り付けること、という構成をも備えるとよい。
スイング検出手段の取り付け位置において適度な加速度及び角速度を生じ、演算精度を向上させるからである。
これらゴルフ練習に適する本発明のスポーツトレーナー装置は、さらに、(48)前記スイング検出手段を、前記ゴルフクラブのヘッドのフェース面の反対側から前記ゴルフクラブのシャフトに対して取り付けること、という構成をも備えるとよい。
スイング検出手段に対して的確なインパクト時の衝撃データを検出させるのに適しているからである。
これらゴルフ練習に適する本発明のスポーツトレーナー装置は、さらに、(49)前記スイング検出手段は、前記無線通信手段を介して前記演算処理手段による演算処理が可能な状態か否かの情報を取得し、当該取得した情報に基づいて計測可能な状態か否かを表示する表示手段をゴルフクラブのグリップ側に位置する様に備えていること、という構成をも備えるとよい。
ユーザーに無駄なスイングをさせることがなくなると共に、不正確な計測を避けることができるからである。
スイングモードを備えたゴルフ練習用のスポーツトレーナー装置は、さらに、(50)前記演算処理手段は、前記ドップラセンサの検知信号による検出結果に基づいて、(50A)ヘッドスピード、(50B)ボールスピード、(50C)推定飛距離、及び(50D)ミート率の4項目のスイングデータを算出し、前記スイングモードが選択されているときに、これら(50A)〜(50D)のスイングデータの内の少なくとも1項目を前記表示手段に表示する手段として構成されていること、という構成をも備えるとよい。
これら4項目のスイングデータは、的確なスイングによる的確なミートが行われたか否かを判断するのに適するトレーナー情報となるからである。
この場合、さらに、(51)前記演算処理手段は、前記スイングモードにおいて使用可能なクラブを選択するクラブ選択手段を備え、当該クラブ選択手段によって選択されたクラブの種類に対応して前記スイングデータを算出する際に用いる条件を設定するクラブ毎算出条件設定手段を備えていること、という構成を採用するとよい。
ゴルフ練習にあっては、クラブ毎にスイングの仕方等を変える必用があり、クラブに対応するスイングデータの算出条件を定めることにより、当該クラブにとって的確なミートが行われているか否かをユーザーに正しく伝えることができるからである。
これら4項目のスイングデータを算出する構成を備えたスポーツトレーナーシステムにおいては、さらに、(52)前記表示手段は縦長の画面を有し、前記演算処理手段は、前記スイングデータの中の複数項目を前記表示画面の縦方向に並べて表示しているとき、所定の操作をすることにより、前記複数の表示項目の内の1項目のみを拡大して前記画面の縦縁に沿わせた横向き表示に切り替える横向き切替手段を備えていること、という構成を採用するとよい。
ゴルフ練習時における速度検出手段の設置位置は、ユーザーの立ち位置から少し離れている。従って、4項目のスイングデータの内で、ユーザーが特に気になるスイングデータを見易すく表示することができる上記構成は、ユーザーが移動していちいちデータを見に行く必用が無くなるからである。
これら4項目のスイングデータを算出する構成を備えたスポーツトレーナーシステムにおいては、さらに、(53)前記演算処理手段は、前記ミート率を所定のナイスショット判定基準値と比較することによりナイスショットか否かの判定をうナイスショット判定手段を備え、当該ナイスショット判定手段によりナイスショットと判定されたときにナイスショットであることを報知するナイスショット報知手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
ナイスショット判定基準値との比較によるナイスショット報知により、ユーザーはスイングの良否を容易に知ることができると共に、練習にメリハリが出るからである。
この場合、(54)前記演算処理手段は、前記ナイスショット判定基準値の設定を変更するナイスショット判定基準値変更手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
ユーザーの熟練度に応じてナイスショット判定基準値を変更することができ、熟練度に低い段階でのやる気を高めたり、より高いレベルへの挑戦を目指そうというときのやる気向上に効果があるからである。
これらナイスショット判定を行う構成を備えたシステムにおいては、(55)前記演算処理手段は、前記ナイスショット報知手段によるナイスショット報知を行わない設定に切り替えるナイスショット非報知切替手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
ナイスショット報知が煩わしい様な場合に有効となる。
また、4項目のスイングデータを算出する構成を備えたスポーツトレーナーシステムにおいては、さらに、(56)前記演算処理手段は、前記スイングデータを前記速度対応情報に基づくトレーナー情報の履歴として保存するスイングデータ保存手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
後日の確認等に利用することができるからである。
この場合、さらに、(57)前記演算処理手段は、前記スイングデータ保存手段によって履歴として保存したスイングデータを読み出して数値データとして表示する履歴データ表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
スイングデータの履歴を数値で確認することにより、上達の度合い等を的確に検証することができるからである。
この場合、さらに、(58)前記履歴データ表示手段は、所定個数の履歴を並べた表形式で前記数値データを表示する表形式履歴表示機能を備えていること、という構成をも採用するとよい。
一覧表で比較しながら数値の上下の動きを確認することができるからである。
この場合、さらに、(59)前記スイングデータ保存手段は、クラブの種類と対応付けて前記スイングデータを保存する手段として構成され、前記演算処理手段は、前記スイングデータ保存手段によって履歴として同一種類のクラブについて保存したスイングデータの平均値を算出する平均値算出手段を備え、前記履歴データ表示手段は、前記表形式での表示の中に前記平均値を表示する手段として構成されていること、という構成をも採用するとよい。
クラブ毎に平均値と履歴を比較することにより、得意なクラブ等を容易に判断することができるからである。
これらスイングデータを保存する構成を備えた場合、さらに、(60)前記演算処理手段は、前記スイングデータ保存手段によって履歴として保存したスイングデータを所定個数読み出して履歴グラフとして表示する履歴グラフ表示手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
グラフ表示とすることにより、スイングデータの変化の様子をビジュアルに理解することができるからである。
これらゴルフ練習に適する構成を備えた本発明のスポーツトレーナーシステムは、さらに、(61)前記演算処理手段は、目標距離及び目標距離に対する公差を設定する目標設定手段を作動させる練習モードを備え、当該練習モードにおいては前記ドップラセンサの検知信号による検出結果に基づいて推定飛距離を算出し、当該推定飛距離が目標飛距離に対して所定範囲内をナイスオン基準値に入っているか否かによりナイスオンか否かの判定を行うナイスオン判定手段を備え、当該ナイスオン判定手段によってナイスオンと判定されたときはナイスオン報知を実行するナイスオン報知手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
練習モードにおいて飛距離を合わせるという観点での練習ができ、ナイスオン報知によって今回のスイングの適否を容易に判断することが可能となるからである。この場合もドップラーセンサによる検出結果を用いて推定飛距離を算出する構成を採用しているので、推定飛距離の算出精度が高くなり、より的確なトレーナー情報をユーザーに与えることができる。
この場合、(62)前記演算処理手段は、選択されたクラブに基づいて前記ナイスオン判定基準値を自動的に設定するナイスオン判定基準値自動設定手段を備えていること、という構成を採用するとよい。
判定基準の設定という煩わしさがなくなるからである。
練習モードを備える場合、(63)前記演算処理手段は、クラブと関係付けた前記ナイスオン判定基準値を手動で設定するナイスオン判定基準値手動設定手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
熟練度に合わせたり、得意・不得意なクラブ毎に基準を変化させることができ、練習のやる気を向上させ、成果を高める効果が期待されるからである。
これら練習モードを備える場合、(64)前記演算処理手段は、前記ナイスオン報知手段によるナイオン報知を行わない設定に切り替えるナイスオン非報知切替手段を備えていること、という構成をも採用するとよい。
ナイスオン報知が煩わしい場合に適する。
ここで、非特許文献1に記載された取付構造は、センサ本体の脱着は容易であるけれども、取付具を太くて強力な輪ゴムでゴルフクラブのシャフトを締め付ける様に装着する必用があり、取付具の装着において力を要するなどの問題がある。
そこで、対象物の棒状部に締め具に生じる引っ張り力で物体を取り付ける際の取付作業を容易にすることを目的とするならば、以下の実施例からは、次の様な発明を抽出することもできる。
上記目的を達成するためになされた本発明の物体取付構造は、物体本体と、該物体本体の裏面側に掛け渡される締め具との間に対象物の棒状部を挟み付ける物体取付構造であって、(1A)前記締め具は、一端側を前記物体本体に外れ止めされ、他端側の掛け輪部を前記物体本体の掛け止め部に引っ掛けたときに前記棒状部によって引き伸ばされた状態となる様に構成され、(1B)前記掛け止め部及び締め具の少なくとも一方に、前記掛け止め部に前記掛け輪部を引っ掛ける際に必用な締め具引き伸ばし力を軽減させる引き伸ばし力軽減構造を備えさせたこと、を特徴とする。
このようにすれば、対象物の棒状部に締め具に生じる引っ張り力で物体を取り付ける際の取付作業を容易にすることができる。例えば、締め具は、棒状部の裏を回し易く、棒状部の裏を回して締め具を引っ張る際に棒状部に対して物体がずれたりし難くなり、掛け輪部を物体本体側の掛け止め部に引っ掛ける作業を容易にできる。
「物体本体と締め具との間に対象物の棒状部を挟み付ける構成」において、物体本体及び締め具が棒状部に対して直接当接する形態に限らず、物体本体と棒状部との間に滑り止めシートなどの何らかの介在物を挟み込む様な状態とする形態を採用してもよいし、締め具と棒状部との間にも何らかの介在物を挟み込ませる形態を採用しても構わないし、物体本体及び締め具の両方について介在物を挟み込ませる形態を採用しても構わない。
「締め具が棒状部によって引き伸ばされた状態」とは、物体本体との間に挟んだ対象物の棒状部の厚さや径と締め具の一端側から他端側までの長さとの関係により、締め具を棒状部の裏側を回して物体本体の掛け止め部に引っ掛け終えたときに、当該締め具に引っ張り力が生じる関係によって生じた状態を意味する。
「対象物」並びに「棒状部」とは、例えば、ゴルフのクラブのシャフト、テニスのラケットのシャフト、野球のバット、やり投げ用のやり、自転車のフレーム、自動車エンジンのプロペラシャフトやコンロッドなど、をあげることができる。
「掛け輪部を有する締め具」としては、例えば、ゴムリング、穴あきの帯ゴム、リングを備えたゴム紐など、をあげることができる。なお、素材はゴムに限らず、合成樹脂やコイルスプリングなどであっても構わない。
「掛け止め部」としては、例えば、鉤状のフック、茸状のピンなど、物体本体から突接する様に設けられるもの、物体本体に正面側から切り込む様に形成したスリットなど、をあげることができる。
また、「締め具に備え得る引き伸ばし力軽減構造」としては、例えば、ゴムリングにおいて線径を細くすること、穴あきの帯ゴムにおいて穴の数を増やすこと、などをあげることができる。
さらに、「掛け止め具に備え得る引き伸ばし力軽減構造」としては、締め具の引き伸ばし方向以外の方向に突出する様な仮掛け用の爪を備えさせたり、掛け止め部の後方から前方まで回動したりスライドしたりすることのできるレバーやスライダーを仮掛け用として備えたり、することをあげることができる。この場合、レバーやスライダーは手動操作されるものであってもよいし、電動式で操作されるものであってもよい。
また、「締め具と掛け止め部の双方に備えさせ得る引き伸ばし力軽減構造」としては、例えば、フックの数を増やし、かつ、これに合わせて穴あき帯ゴムの穴の数を増やして帯ゴムの引っ張り力を支持する断面の面積を小さくすること、などをあげることができる。
ここで、構成(1B)は、以下の様にするとよい。
(2)前記引き伸ばし力軽減構造として、前記掛け止め部に前記掛け輪部を仮掛けする仮掛け部を備えさせたこと。
構成(2)を備えることで、物体取付の際には締め具を仮掛け部に仮掛けする程度に引っ張ればよいこととなり、締め具を引っ掛ける際の引き伸ばし力を確実に軽減することができる。仮掛けがなされた後の締め具の引き伸ばし作業は、仮掛けした部位を支点として行うことができるので、容易に実行することができる。
例えば、「仮掛け状態が本掛け状態よりも引き伸ばし力が小さくなるように仮掛け部と本掛け部の関係を設定」するとよい。この場合、「仮掛け部は、本掛け部に本掛け状態で力がかかる方向とは異なる方向に引っ張って掛ける構造」としたり、「仮掛け部は、本掛け部に本掛け状態となる位置よりも引張方向手前の位置に配置」したり、「本掛け状態は複数の部位に引っ掛けた状態であり、仮掛け状態は1つの部位に引っ掛けた状態」とするなど、をあげることができる。
この場合、構成(2)は、以下の様に具体化するとよい。
(3)前記仮掛け部として、前記締め具の取り回し方向と交差する方向から前記掛け輪部を仮掛けする仮掛け爪部を前記掛け止め部の一部に備えさせたこと。
ここで、物体本体との間に対象物の棒状部を挟み付けるために締め具に生じさせるべき引っ張り力の方向は、締め具の取り回し方向である。構成(3)を備えることで、仮掛けをする際には棒状部を物体本体と締め具との間に挟み付けるための引っ張り力を締め具に生じさせるべき方向以外の方向へと締め具を引っ張ればよく、仮掛け作業を容易に実行することが可能となる。また、仮掛け後に締め具を掛け止め部に引っ掛け終えるために締め具を引っ張る方向も、棒状部を物体本体と締め具との間に挟み付けるための引っ張り力を締め具に生じさせるべき方向と一致させなくてよく、しかも仮掛け爪部によって引き伸ばし作業における屈曲部が形成されるから、その後、引っ掛け終えるまでの引き伸ばし作業を容易に実行することができる。
この場合、構成(3)は、以下の様に具体化するとよい。
(4)前記仮掛け部として、前記掛け止め部に、前記棒状部の軸方向に沿って、当該軸の一方端に向かう第1の軸方向掛け爪部と、当該軸の他方端に向かう第2の軸方向掛け爪部とを備えさせたこと
構成(4)とすることで、締め具の掛け輪部を棒状部の軸方向に拡げる様に引っ張って軸方向掛け爪部の一方に仮掛けした後、反対側の軸方向掛け爪部に向かって引っ張ればよく、しかも、反対側の軸方向掛け爪部に引っ掛け終えたら、締め具はしっかりと軸方向掛け爪部同士の間に引っ掛けられた状態となる。仮掛けまでの作業も、その後の引っ掛け終えるまでの作業も容易であるにも拘わらず、締め具は不用意に外れてしまうことのないしっかりと引っ掛けられた状態となる。こうして、締め具を引っ掛ける際の引き伸ばし作業における引き伸ばし力の軽減作用がより一層確実に発揮される。この結果、例えば、太い輪ゴムを用いなくてもよくなり、掛け止め部が側方へと大きく張り出している必用もなくなり、物体の外寸を小さくするという効果も発揮される。
構成(4)は、例えば、掛け止め部に正面側に伸びる壁を付けて締め具が外れない様にするのではなく、上下方向(棒状部の軸方向)への出っ張りをつけて、取り付け時の締め具の引張量を少なくして取り付けの力を少なくする構造とするとよい。
この場合、以下の構成をも備えるとよい。
(5)前記軸方向掛け爪部同士の間には、指が通る程度の隙間を備えさせたこと。
構成(5)をも備えることにより、仮掛け作業を容易にし、仮掛け作業後の引っ掛け完了までの作業の容易にすることができるからである。
また、構成(2)は、以下の様にも具体化するとよい。
(6)前記引き伸ばし力軽減構造として、仮掛け位置と本掛け位置との間を移動可能で少なくとも前記仮掛け位置から本掛け位置まで移動する間は前記締め具の掛け輪部を引っ掛けた状態とすることのできる移動力アシスト手段を備えていること。
仮掛け位置で締め具の掛け輪部を移動力アシスト手段に仮掛けし、その後、移動力アシスト手段を本掛け位置へと移動させればよい。
移動力アシスト手段は、手動式でもよく、電動式でもよく、仮掛け位置から本掛け位置へと移動させることができれば、回動レバー式でもよいし、スライド式であってもよい。
例えば、「(6A)前記引き伸ばし力軽減構造として、前記掛け止め部の前記棒状部の軸方向の中間位置に、裏面側へ倒した倒れ位置と、正面側へ立ち上げた立ち上げ位置との間で回動し、前記倒れ位置において前記掛け輪部を仮掛けすることのできる回動部材を備えさせたこと。」という構成を採用するとよい。
構成(6A)を備える場合、回動部材を倒れ位置に倒した状態で締め具の仮掛け作業を行い、まず、回動部材に締め具を仮掛けする。裏面側に倒されている回動部材への締め具の仮掛けは、強く引き伸ばすことなく実施することができる。仮掛けを終えた後は、回動部材を立ち上げることにより、てこの原理を利用してより少ない力で締め具を引き伸ばすことができる結果、人の作業としての引き伸ばし力は十分に軽減されたものとなる。この構成(6)を採用した場合も、例えば、太い輪ゴムで摘み易くしておく必用がなくなる。
回動部材は、物体に取り付けられるレバーによって構成することができる。また、締め具は、特殊な太さ形状のものではなく、汎用のOリングとし、このOリングを、レバーに引っ掛けてレバーを起こすと、てこの原理により少ない力で本体をゴルフクラブのシャフト等の棒状部へ取り付けることができる。また、前記取り付け方法の場合、ゴムは特殊な形状をしていたが、この場合はOリングのような簡単な形状のゴム部品が使用できる。なお、ゴルフクラブ等への取り付け時にレバーへ加わる力によってレバーが外れない構造にするための部品や構造が必要になり、部品点数増加、構造の複雑化を生じる場合もある。
これら本発明の物体取付構造は、さらに、以下の構成をも備えたものとするとよい。
(7)前記締め具が全体として閉じた弾性リング状部材によって構成され、少なくとも一部が前記弾性リング状部材の断面寸法よりも小さい寸法の挿入口を備えると共に前記棒状部の軸方向の両端位置が前記掛け止め部と対応する外れ止め用の保持部を前記物体に備えさせたこと。
構成(7)を採用することにより、仮掛け状態を利用して、縦横に平行に締め具をしっかりと引っ張った状態の引っ掛け作業を行うことができ、物体の取付状態がより安定したものとなる。そして、この様に安定した引っ張り状態とするに当たり、仮掛け状態からテコの原理を利用し、あるいは最終的な引っ張り方向ではない軸方向への引き伸ばし作業により、締め具を引っ掛ける作業を完了することができる結果、相対的に径の細いものを用いても十分な引っ張り力を発揮させて物体の取付を堅牢なものとすることができる。この結果、例えば、汎用のOリングを締め具として本発明を実施することも可能となる。
また、構成(2)は、以下の様に具体化するとよい。
(8)前記引き伸ばし力軽減構造として、前記締め具を、前記棒状部の軸方向に並んだ複数の閉じた開口を有する複合リング状部材で構成すると共に、前記掛け止め部を、前記複合リング状部材の各開口の自由端側を掛け輪部として引っ掛けることのできる複数の掛け爪部で構成したこと。
構成(8)の具体例としては、例えば、複数の輪ゴムを一体化させた様な締め具を想像すればよく、引っ張り方向に平行に伸ばされた部分が3本以上となる結果、それぞれの径を細くしてもしっかりとした引っ張り力を生じた状態に締め具を引っ掛けることができる。各部の径を細くすることで、引っ掛け作業に際しての引き伸ばし力は軽減される。また、仮に1本が切れたとしても引っ掛け状態から解放されてしまうことがないから、物体が脱落したりしない。
この場合、特に、以下の様に構成するとよい。
(9)前記複合リング状部材が3個以上の閉じた開口を前記棒状部の軸方向に並べた構造とされ、前記掛け止め部が3個以上の掛け爪部を有する櫛状構造とされていること。
構成(9)の具体例としては、引っ張り力を発揮する部位が4本以上となる。この結果、仮に1本が切れるなどしたとしても、残りの3本でしっかりと取付状態を維持することができる。この結果、締め具をゴム部品で構成した場合、それを薄くすることができる。これは、引っ張り力を発揮する部位が4本以上となって安全装置の役目をしっかりと果たす結果である。そして、薄くできる結果、締め具の外形寸法を小さくすることができる。その結果、物体全体を小さくてコンパクトなものとすることができる。
また、これら本発明の物体取付構造は、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(10)前記物体が、前記締め具に生じる引っ張り力で圧縮変形される当接部材を裏面側に備えていること。
構成(10)をも備えることにより、物体の裏面の当接部材の圧縮変形により棒状部に対する挟み付けが強くなり、取付状態の摩擦による圧接が期待でき、取付状態がより一層安定したものとなる。この当接部材は、滑り止めとしても機能するのである。
この場合、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(11)前記棒状部が、その軸方向の位置によって径が異なる外面形状を有し、前記当接部材は、前記外面形状に対応する面を裏面側に備えていること。
構成(10)をも備えることにより、さらに安定して物体を対象物に取り付けることができる。例えば、ゴルフクラブのシャフトはグリップからヘッドに向かって先に行くほど細くなる様にテーパーしていたり、段付きで徐々に細くなっていたりする。野球のバットは、グリップから先端に向かって徐々に太くなっている。構成(10)は、例えば、ゴルフクラブのシャフトと対応する様に、クラブにあてるゴムもシャフトの傾斜にあわせた傾きをつけることにより、クラブへの取り付け時にゴムが押しつけられる力をできるだけ一定とするものである。例えば、前記当接部材は、前記外面形状に対応する傾斜面又は段付き面を裏面側に備えるとよい。このようにすれば、前記棒状部が、その軸方向の位置によって直径が異なるテーパー状又は段付きの外面形状を有する場合に、物体の裏面の当接部材の圧縮変形で物体と対象物との密着性を高め、かつ、当接部材の裏面側を傾斜面又は段付き面とすることで、こうした棒状部の径が軸方向に変化している様な場合にも高い密着性を維持することができ、物体が傾いて取り付けられてしまったり、例えば下端側に隙間が存在する様な不安定な取付状態となるのを防止することができる。
これら当接部材を備える場合、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(12)前記当接部材が、前記物体に対して着脱可能に装着されていること。
当接部材は、物体と棒状部との密着性を高める効果がある反面、棒状部が当接部の裏面と対応しない場合には、隙間が生じた不安定な取付状態となるおそれもあるが、構成(12)を利用して、対象物の棒状部の外径やテーパー角度などに対応する裏面を備えた当接部材に取り換えることができるからである。滑り止めになる当接部材を簡単に外れる構造とすることによって、例えば、当接部材を取り付ける部分に電池を入れておき、電池を交換可能にすることもできる。また、例えば、ゴルフクラブの種類毎に合うゴム製の当接部材を用意しておき、これを交換して物体の取り付け時の滑り止め効果を上げることもできる。
こうした着脱可能な当接部材を備える場合、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(13)前記当接部材は、前記棒状部の軸心から外側ほど圧縮変形量が大きくなる様に構成としたこと。
当接部材は、単なる板状のラバーを物体の裏面に貼り付けたものとは異なり、棒状部の軸心から外側ほど圧縮変形量が大きくなる様に当接され、軸心から遠い締め具の両端側では当接部材がより強く圧縮変形される結果、強い密着力が生じる。
この場合、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(13A)前記当接部材は、正面側に平坦面を、裏面側に凹入面を有する断面形状の弾性部材で構成され、前記平坦面の周囲には正面に向かって突出する枠状リブを備え、前記物体は、前記枠状リブに対応する枠状部を備えていて前記圧縮変形時に前記平坦面の正面側に空隙が残る内部構造の筐体を備え、前記空隙内には前記筐体側の枠状部の高さよりも厚い部品を脱着可能に収容していること。
構成(13A)により、当接部材は、締め具の両端に近い位置で枠状リブが筐体側の枠状部と当接し、当該部分は当接部材が相対的に厚肉となっている分だけ圧縮変形量が大きくなる。一方、当接部材の平坦面と筐体との間に形成される空隙は圧力を受けないから、空隙内に収納した部品が押圧によって損傷することがない上に、当接部材を取り外して空隙内の部品を取り出す際には、当該部品の裏面が筐体の枠状部よりも裏面側に飛び出した縁を有することとなり、当該縁に指を掛けるなどして容易に取り外すことができる。
これら本発明の物体取付構造は、特に、以下の構成を備えるとよい。
(14)前記対象物が振り回す様に用いる運動ものであり、前記物体が、筐体内に電子回路を内蔵した電子機器または筐体内に電子回路を内蔵した電子機器を取り付けるための取付具であること。
対象物としては、少なくとも対象物の通常の使用時において当該対象物が動かされる物とするとよい。例えば、モーター等で動かされる物や、動物や人体そのものとしてもよい。
対象物としては、特に対象物の通常の使用時において対象物の棒状部に取り付けられた物体が対象物の棒状部から離される力が加わる物とするとよい。
対象物は、その一部を人が握って動かす物とするとよい。特に運動ものとするとよい。特に握る部分としてグリップを備え、当該グリップを握って振り回す様に用いる運動ものとするとよい。グリップを握って振り回す様に用いる運動ものとしては、例えば、ゴルフのクラブ、テニスのラケット、野球のバットなどを例示することができる。これらの運動ものを用いて、より高い技術を身に付けるには、スイングの様子をスイングセンサなどによって検出する方法が有利である。この場合、これらの運動ものをスイングしている状態を脇からカメラで撮影して映像で解析や分析を行う方法もあるが、その場合、撮影技術を要求される。これに対し、これら運動ものに直接センサを取り付ければ、こうした高い撮影技術は要求されない。その一方、運動ものに直接取り付けたセンサの取付状態が不安定であると正確な検出ができない。この点、本発明の物体取付構造では、物体の取付作業を容易にするが故に、適切な位置に安定した状態で物体を取り付けることができるから、精度等を十分に高めたスイング検出を可能にする。
この様な運動ものにおいては、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(15)前記対象物がグリップを備え、前記電子機器は、前記グリップ側を向いた面に、電源スイッチとオン/オフ表示用のLEDとを備えていること。
構成(15)を採用した場合、運動ものに取り付けた電子機器の電源スイッチを意識して操作する際には、グリップを握ったままで容易にこれを実施でき、また、意図した通りのオン/オフ状態であるか否かもグリップを握ったまま容易に確認することができ、見易いという効果もある。その一方で、意図してスイッチ操作をしないならば、棒状部が邪魔して不用意に、腿などの身体やその他周辺の物(本明細書内では単に「腿など」という)にスイッチが触れてしまうということはなく、意に反するスイッチのオン/オフが切り替えられてしまうということもない。
この様な運動ものにおいては、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(16)前記電子機器が備える端子は、ヒンジ部が正面側となり摘み部が裏面側となる様に前記筐体に対して取り付けられた端子カバーで覆われていること。
構成(16)は、電子機器を運動ものに取り付けた状態においては、端子カバーの摘み部は棒状部側を向いていて、意に反して腿などに触れて端子カバーが開いてしまうということがないからである。例えば、ゴルフクラブに取り付けた状態では端子カバーが開きにくい状態にすることにより、何かに本体が偶然あたってカバーが開くといった状況を起こし難くすることができる。
この場合、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(17)前記摘み部は、前記物体の裏面まで回り込む端部を有し、物体取付時には当該端部を前記物体と前記棒状部との間に挟み込むこと。
構成(17)をも備えることにより、物体取付状態では端子カバーは開くことができない替わりに、不用意に開くという問題はほぼ完全に回避することができるからである。
また、本発明の物体取付構造においては、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(18)前記物体には前記締め具による引っ張り力によって圧縮変形される当接部材が当該物体の裏面側から着脱可能に装着され、前記物体が筐体内に電子回路を内蔵した電子機器であって、前記筐体内に前記棒状部の軸方向に移動可能な状態で、その回路部分が前記棒状部に位置する様に交換可能部品を収納したこと。
この場合、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(18A)前記交換部品は、相対的に破壊可能性の高い部品を前記棒状部の軸方向一方端側に、相対的に破壊可能性の低い部品を前記棒状部の軸方向他方端側に備え、前記相対的に破壊可能性の高い部品が、前記対象物が動くことによって受けることとなる力の方向と反対側に位置する様に、前記交換可能部品を収納したこと。
この場合、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(18B)前記交換可能部品は、電池であり、該電池は前記相対的に破壊可能性の高い部品として基板を備えていること。
対象物が棒状部を振り回す様に動かされる場合には棒状部の回転中心から外に向かう遠心力が生じ、対象物が棒状部の軸方向に動かされる場合には移動方向と反対の方向に慣性力が生じるが、上記構成により、交換部品の回路部分や相対的に破壊可能性の高い部品は、これらの力の作用する方向と反対側に位置しているから、重要な回路部分が筐体に突き当てられることがない。例えば、ゴルフクラブを対象物としてスイングセンサを取り付けた場合において、クラブをスイングしたときにはヘッド方向に遠心力が働く。例えば、筐体内において軸方向に移動可能な、ある意味ルーズな収納状態とした部品があったとしても、当該部品の重要な回路部分が筐体に突き当てられるということがない。この結果、例えば、電池などの交換部品を交換し易く筐体内に収納していても、その損傷を避けることができる。
この場合、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(19)前記交換可能部品が電池であり、前記回路部分に接続されるリード線を当該電池の側方に位置させ得る幅の空隙内に、当該リード線と共に収納したこと。
構成(19)は、即ち、リード線を敢えて長くなる様にして電池側の回路部分を保護し、リード線が長いが故に、交換作業を容易にし、長いリード線であっても、物体取付時に挟まれて損傷が加わるということもない。
なお、本発明の物体取付構造においては、さらに、以下の構成を備えるとよい。
(20)前記対象物がグリップを握って振り回して用いる運動ものであり、前記物体が筐体内に基板対基板コネクタによって接続された複数枚の回路基板を収納した電子機器であり、前記筐体は前記複数枚の回路基板の内の裏面側の回路基板を固定する裏面側筐体と、当該裏面側筐体の正面を塞ぐ様に取り付けられる正面側筐体とから構成され、当該正面側筐体には裏面に向かって突出する様にリブが形成され、当該正面側筐体を前記裏面側筐体に対して取り付けた状態において、前記リブが前記複数枚の回路基板の内の正面側の回路基板の表面に当接する高さとされていること。
例えば、ゴルフクラブに取り付けるスイングセンサの様な電子機器の筐体内に2枚の回路基板を平行に設置し、基板対基板コネクタ(BtoBコネクタ)で接続した場合に、クラブをスイングすることでBtoBコネクタの接続が緩んだりしない。これは、正面側筐体のリブを正面側の回路基板の表面に当接させた構造となっている結果、接続を緩める方向への遠心力が回路基板に作用しても、リブによって当該力を受け止めることができるからである。
また、本発明の物体取付構造においては、さらに、以下の構成を備えることができる。
(21)前記対象物がグリップを握って振り回して用いる運動ものであり、前記物体が筐体内に基板対基板コネクタによって接続された複数枚の回路基板を収納した電子機器であり、前記筐体は前記複数枚の回路基板の内の裏面側の回路基板を固定する裏面側筐体と、当該裏面側筐体の正面を塞ぐ様に取り付けられる正面側筐体とから構成され、当該正面側筐体には、前記裏面側筐体に対して取り付けた状態において、前記複数枚の回路基板の内の正面側の回路基板の表面に当接するクッション部材が取り付けられていること。
構成(20)が正面側筐体のリブによって正面側の回路基板が外に向かって動こうとするのを抑制していたのと同様に、構成(21)により、クッション部材が正面側の回路基板の移動を規制し、基板対基板コネクタ(BtoBコネクタ)の接続が緩んでしまうのを防止することができる。
また、本発明の物体取付構造においては、さらに、以下の構成を備えることができる。
(22)前記対象物がグリップを握って振り回して用いる運動ものであり、前記物体が筐体内に基板対基板コネクタによって接続された複数枚の回路基板を収納した電子機器であり、前記筐体は前記複数枚の回路基板の内の裏面側の回路基板を固定する裏面側筐体と、当該裏面側筐体の正面を塞ぐ様に取り付けられる正面側筐体とから構成され、前記複数枚の回路基板同士が両面粘着層を有する両面粘着マットによって接着されていること。
構成(22)は、外側から回路基板の移動を抑制・規制するのとは異なるが、両面粘着マットが、正面側の回路基板が外へ移動しようとするのを裏面側筐体に固定された裏面側の回路基板に向かって引き付ける作用によって、正面側の回路基板の移動を規制し、基板対基板コネクタ(BtoBコネクタ)の接続が緩んでしまうのを防止することができるという作用を発揮する。
また、少なくとも(1A)(1B)の構成を備えた本発明の物体取り付け構造においては、さらに、以下の構成を備えることができる。
(31)前記締め具の締め付け強さを変更する締め付け強さ変更構造を備えていること。
締め付け強さ変更構造を備えることにより、締め具による締め付け強さを適宜変更することで、引き伸ばし力の軽減を重視した使い方にも、締め付け力を高めることを重視した使い方にも対応することができる。前記締め具は、 締め付け強さを変更する締め付け強さ変更構造は、物体本体に設けてもよいが、特に締め具に設けるとよい。
この場合、さらに、以下の構成を備えることができる。
(32)前記締め付け強さ変更構造は、段階的に前記締め付け強さを変更する段階的締め付け強さ変更構造を有していること。
締め付け強さを段階的に変更する構造とすることで、上述の様な使い方の切り替えを的確に実施することができる。
この場合、さらに、以下の構成を備えることができる。
(33)前記段階的締め付け強さ段階的変更構造として、前記締め具に、前記掛け輪部を引き伸ばし方向に位置を異ならせて複数個備えさせたこと。
掛け輪部の一つを用いることで引き伸ばし力を軽減した取り付け作業のやり易い方法で使用したり、別の掛け輪部を用いることで締め付け力を高めたり、細めの対象物に対してもしっかりと装着したりするといった用い方ができる。
また、少なくとも(1A)(1B)の構成を備えた本発明の物体取り付け構造においては、さらに、以下の構成を備えることができる。
(41)前記引き伸ばし力軽減構造として、前記物体本体と前記対象物との間に、前記締め具によって締め付けるときに圧縮変形し得る厚さを有するクッション体を挟み込んだこと。
クッション体が圧縮変形することで締め付け作業時の引き伸ばし力を軽減すると共に、装着後は、当該クッション体の圧縮変形に伴う反力が締め具の引っ張り反力と共に締め付け力を発揮し、引き伸ばし作業が容易になるにも拘わらず、しっかりとした装着状態とすることができる。
本発明によれば、システムによれば、ユーザーに提供すべき情報の精度を向上させることができる。
実施例1の物体取付構造を示し、背面側から見た斜視図である。 実施例1の物体取付構造に用いる締め具の斜視図及び六面図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの斜視図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの六面図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサを示し、(A)は拡大平面図、(B)は拡大底面図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの分解側面図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの分解斜視図である。 実施例1の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの分解斜視図である。 実施例2の物体取付構造を示し、(A),(B)はゴルフスイングセンサの斜視図、(C)は締め具の斜視図、(D),(E)は取付構造の平面図である。 実施例3の物体取付構造を示し、(A),(B)はゴルフスイングセンサの斜視図、(C)は締め具の斜視図、(D)は取付構造の平面図である。 実施例4の物体取付構造を示す分解斜視図である。 実施例5の物体取付構造の要部の斜視図である。 実施例6の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの分解側面図である。 実施例7の物体取付構造に用いるゴルフスイングセンサの分解側面図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムを構成する機器の斜視図である。 実施例8のモーションセンサを固定する取付ベルトの斜視図及び六面図である。 実施例8のモーションセンサを示し、(A)は分解斜視図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。 実施例8のモーションセンサの取付方法を示す説明図である。 実施例8のトレーナー装置及びモーションセンサの充電方法を示す説明図である。 実施例8のトレーナー装置へのマイクロSDカードの装着方法及び角度調節ブラケットの装着方法を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムの概略機能を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムを示し、(A)はモーションセンサの状態とLEDの色及び点灯パターンの対応関係を示す説明図、(B)はトレーナー装置における表示と電池状態の対応関係を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムの制御系統を示すブロック図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムの利用開始手順を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける利用開始手順を示し、(A)は日付時刻設定の手順を示す説明図、(B)はクラブ選択手順を示す説明図、(C)は選択可能なクラブとロフト角との初期設定状態を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「スイングモード」での利用手順を示し、(A)は機器設置方法の説明図、(B)は表示切替方法の説明図、(C)は「ナイスショットアニメーション」の表示例を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「スイングモード」で「パター」を選択する場合の利用手順を示し、(A)はクラブ選択手順の説明図、(B)は機器設置方法の説明図、(C)は計測結果の表示例を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「スイングモード」の利用手順を示し、(A)は履歴表示の手順の説明図、(B)〜(D)はグラフ表示の手順を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「スイングモード」における履歴の保存及び消去の際の手順を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「練習モード」の利用手順等を示し、(A)〜(E)は利用開始時の操作手順と項目の設定可能範囲及び初期設定状態を示す説明図、(F)は機器の設置方法を示す説明図、(G)は「ナイスオンアニメーション」の表示例を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「Arcモード」の利用手順等を示し、(A)はモーションセンサの取付方法の説明図、(B)〜(D)は利用開始時の校正の操作手順の説明図、(E)は機器の設置方法を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「Arcモード」の利用手順並びに表示態様を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「Arc再生モード」の利用手順並びに表示態様を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「お手本表示」に関する設定方法並びに「Arcモード」での表示例を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「お手本表示」の「Arc再生モード」での利用例を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「スイングモード」での表示項目の変更方法をに関する説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「設定モード」での「スイングタブ」に関する設定変更可能な項目と操作手順を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「設定モード」での「Arcタブ」に関する設定変更可能な項目と操作手順を示す説明図である。 実施例8のゴルフスイングトレーナーシステムにおける「設定モード」での「システムタブ」に関する設定変更可能な項目と操作手順を示す説明図である。 実施例8におけるマイクロコントローラの内部構成を示す図である。 実施例8におけるマイクロコントローラのオーバーフロー発生諸機能を示すフローチャートである。 実施例8におけるマイクロコントローラのドップラーパルス立下がり検知処理機能を示すフローチャートである。 実施例8におけるマイクロコントローラのドップラーパルス立下がり検知処理機能を示すフローチャートである。 実施例8におけるマイクロコントローラの速度算出処理機能を示すフローチャートである。 変形例の説明図である。
以下、本発明の物体取付構造の実施形態として、ゴルフスイングセンサ取付構造を例に、いくつかの実施例を図面に基づき詳細に説明する。ゴルフスイングセンサとは、ゴルフクラブのシャフトのグリップ付近に取り付け、ゴルフクラブをスイングしたときの加速度情報等を計測するもので、当該センサで検出した加速度情報等に基づいて、専用のソフトウェアでスイングの軌道などを求めて表示等を行い、プレイヤーの癖の修正等に役立てるためのものである。
実施例1としてのゴルフスイングセンサ取付構造は、図1に示す様に、ゴルフスイングセンサ1と、ゴルフスイングセンサ1の裏面側に掛け渡されるゴム製バンド2との間にゴルフクラブ3のシャフト3aを挟み付ける取付構造である。
この取付に当たっては、まず、ゴム製バンド2を、図1(B)に示す様に、一端2a(以下、「元側端2a」という。)をゴルフスイングセンサ1の後部筐体11の左側面から横方向へ張り出す様に形成されたバンド保持用のフック12a〜12cに対して外れ止めされた状態となる様に取り付ける。そして、ゴルフスイングセンサ1の裏面側に取り付けられたゴム製当接部材20をゴルフクラブ3のグリップ3bに近い位置のシャフト3aに押し当てる様にしながら、ゴム製バンド2の他端2b(以下、「自由端2b」という。)をゴルフスイングセンサ3の後部筐体11の右側面から横方向へ張り出す様に形成された掛け止め用のフック13a〜13cに対して引っ掛ける。この結果、図1(C)に示す様に、ゴルフクラブ3のシャフト3aをゴム製当接部材20とゴム製バンド2とで前後から挟み付ける様にしてゴルフスイングセンサ1をゴルフクラブ3のシャフト3aに取り付けられる。この状態において、ゴム製バンド2には、その掛け渡し方向に引っ張り力が発生し、この引っ張り力に反して縮もうとする力がゴルフクラブ3のシャフト3aを締め付ける力となって作用する。
ゴム製バンド2は、図2に示す様に、上下方向に並ぶ様に3つの開口2c〜2eを備えた形状となっていて、ゴルフスイングセンサ1をゴルフクラブ3のシャフト3aに取り付けたときに引っ張り力を生じる部分として、これら3つの開口2c〜2eの上下に位置する4本の紐状部2f〜2iを備えている。
本実施例では、上下の開口2c,2eは上下方向寸法(以下、「幅」という。)及び左右方向寸法(以下、「長さ」という。)が互いに等しく同一形状の左右方向に細長い長円形状となっている。中央の開口2dは、長さが上下の開口2c,2eと等しく、幅が上下の開口2c,2eの約2倍となる様な四隅をR取りされた矩形状の開口となっている。
上下方向に並んでいる4本の紐状部2f〜2iは、いずれも同一直径の円形断面となっていて、元側端2aにおいて各開口2c〜2eの隣り合うR角の部分を埋める様に一体化されている。従って、各開口2c〜2eの元側端2aは、紐状部2f〜2iと同じ直径の縦紐で閉じられた状態となっている。
各開口2c〜2eは、自由端2b側においても隣り合うR角の部分を埋める様に平板状部2jによって一体化されている。この平板状部2jは、紐状部2f〜2iの直径と同じ肉厚となっていて、上下縁を紐状部2f,2iの外面と連続する半円形状の縁とされている。そして、この平板状部2jの開口と反対側の端には前後方向に膨らむ様に膨出部2kが一体形成されている。なお、平板状部2jは、指で摘むことのできる面積を有し、膨出部2kは平板状部2jの自由端側の端から連続する前後面を有し、自由端に向かって徐々に肉厚が厚くなり、最大約3倍の肉厚となっていて、平板状部2jの前後面を摘んだ指が自由端方向に抜け難くする役割を果たしている。
本実施例においては、複合リング状に構成されたゴム製バンド2の各開口2c〜2eが掛け輪部となっている。
ゴルフスイングセンサ1は、図3〜図8に示す様に、ゴム製バンド2の開口2c〜2eのそれぞれを同時に掛け止めることができる様に、横方向に張り出すと共に前方へと屈曲したL字形断面で上下方向に3本の櫛歯を並べた如き櫛状構造のフック12a〜12c,13a〜13cを備えた後部筐体11と、この後部筐体11の前面側を塞ぎ、後部筐体11との間に基板等を収納する収納空間を形成する前部筐体15とから構成される筐体10を備えている。
前部筐体15は、全体として蒲鉾状の外面15aを備え、上部は上すぼまりの上部テーパ面15bとされている。上端面15cには電源スイッチを覗かせるスイッチ窓15dが後方から切り欠かかれると共に、上部テーパ面15bの正面中央下部にLEDを覗かせる円形穴15eが形成されている。また、前部筐体15の底面15fには、端子を覗かせる端子窓15gが後方から切り欠かかれている。
フック12a〜12cとフック13a〜13cは、図3(C)等に示す様に、上下方向の位置及び左右方向の突出量が左右対称となる様に後部筐体11の左右の側面から突設されている。また、フック12a〜12cとフック13a〜13cは、図3(A)等に示す様に、前後方向の突出量も同じにされている。異なる点として、図4(A),(B)に拡大して示す様に、フック12a〜12cには、前方へ伸びる壁状部分の先端内面に外れ止め用の突起14a〜14cが内向きに突設されている。この突起14a〜14cの先端と後部筐体11の左右側面との間隔が、ゴム製バンド2の元側端2aの部分の直径よりも小さくされていて、ゴム製バンド2をこのフック12a〜12cに掛け止め保持したとき、図1(B)に示す様に、ゴム製バンド2がゴルフスイングセンサ1と一体化された状態となってゴルフクラブ3のシャフト3aへの取付作業の際に、センサ1から外れてしまわない様になっている。
前部筐体15と後部筐体11は、図3(E)の背面図に示す様に、2本のネジで一体化されて筐体10を構成する。後部筐体11の裏面側には、ゴム製当接部材20を装着するための矩形状凹入部11aが形成されている。
ゴム製当接部材20は、矩形状凹入部11aに収まる寸法の外形形状を有し、正面側が平坦面21とされると共に、裏面側に上下方向に走るV溝部22が形成された肉厚のゴム成形体として構成されている。このV溝部22は、図4(A),(B)の拡大図に示す様に、溝底22aが下にいくに従って裏面側となる様に全体に後方に向かってテーパした当接面22bを有するものとなっている。これは、図1(B),(C)に示す様に、ゴルフクラブ3のシャフト3aがグリップ3b側が太く、ヘッド側が細くなる様なテーパした外面形状となっているのに対応させたものである。
また、ゴム製当接部材20は、図7に示す様に、正面側の平坦面21の左右の上部及び下部に正面から後方途中まで側面を切り欠いて形成された係合凹部23aが形成されている。また、これら係合凹部23aの上側のものの高さ方向中心線上に位置する円形凹部23bも平坦面23から後方に凹入する様に形成されている。
後部筐体11の矩形状凹入部11aには、円形突起11bが正面から後方に向かって突設されると共に、左右の側面から内側に突出する様に係合凸部11cが形成されている。これら係合凸部11cは、ゴム製当接部材20の係合凹部23aと嵌り合ってゴム製当接部材20を後部筐体11の矩形状凹入部11aに対して外れないように取り付けるためのものである。また、円形突起11bは、その際に、ゴム製当接部材20の円形凹部23bと嵌り合って位置決めをするためのものである。これにより、筐体10とは別体のゴム製当接部材20が、後部筐体11の矩形状凹入部11a内に嵌り込む様にして、位置決めされると共に抜け止め状態となって筐体10の裏面側に取り付けられることになる。
この取付状態において、図4(A),(B)等に示す様に、ゴム製当接部材20の当接面22bが、後部筐体11に形成した円弧状窪み11dよりも裏面側に位置した状態となる様に、ゴム製当接部材20の肉厚が設計されている。これにより、図1(C)の取付状態において、ゴルフクラブ3のシャフト3aは、ゴム製当接部材20の圧縮に抗する力と、ゴム製バンド2の引っ張りに抗して縮もうとする力とによって前後から挟み付けられることとなる。このとき、ゴム製当接部材20はV溝部22の二つの当接面22bとシャフト3aとの線タッチによる接触状態となる。この線タッチで当接した部分においてゴム製当接部材20は十分な肉厚を有しているから、上述した圧縮に抗する力を十分に発揮することができる。また、当接部材20とバンド2がいずれもゴム製であることにより摩擦力がゴルフスイングセンサ1の取付状態を安定したものとする。
なお、この当接部材20は、それ自体がゴム製であるから、交換等の必用があれば、指で撓ませる様にして取り外すことができる。これにより、ゴルフクラブの種類に応じてシャフトとの密着性を高めた当接面形状を有するものへと容易に交換することができる。
ゴルフスイングセンサ1は、図6〜図8の分解図に示す様に、前部筐体15と後部筐体11の間に形成される収納空間内に、センサ基板31と、ブルートゥース基板32と、バッテリ33とを収納する様に組み立てられ、裏面側にゴム製当接部材20が装着されたものとして提供される。
この組立において、センサ基板31とブルートゥース基板32とはBtoBコネクタ34を介して平行に一体化した状態で組み付けられる。このとき、センサ基板31は、斜め位置となる上下の切り欠き部分31a,31bの縁の前面を、前部筐体15の内面に突設されたネジ用ボス15hの後端に当接した状態となる様に位置決めされ、ネジで前部筐体15に対して固定される。
前部筐体15の内面には、ブルートゥース基板32の基板前面が露出している部分の面する辺りに、後方に突設する水平リブ15iが突設されている。この水平リブ15iの前後方向高さは、センサ基板31を前部筐体15にネジ止め固定したときに、その前面側にBtoBコネクタ34で組み付けられているブルートゥース基板32の前面がちょうど突き当たる高さとされている。これにより、ブルートゥース基板32は、前部筐体15の水平リブ15iで前面を押さえられて前後方向にずれ難くされた状態で筐体内に組み付けられることとなる。
また、この組立の際には、センサ基板31の前面上部に備えられているLED部品35の導光体35aの先端が前部筐体15の上部テーパ面15bの円形孔15eに臨まされ、センサ基板31の裏面上部に備えられているスライドスイッチ36の操作部36aの先端が前部筐体15の上端面15cのスイッチ窓15dから飛び出す様にされる。さらに、この組立の際には、センサ基板31の裏面下部に備えられているUSB端子37を下から覆う様に端子カバー40も組み付けられる。この端子カバー40は、ヒンジ部41が正面側となり摘み部42が裏面側となる様に筐体10に対して取り付けられる。このとき、端子カバー40は、前部筐体15の底面15fの端子窓15gの周囲に形成された窪み15k及び後部筐体11の底面の窪み11k(図6,図7参照)に収まり、底面が筐体10とほぼ面一となる様に装着される。図5(B)に示す様に、端子カバー40の摘み部42は、筐体10の底面裏側まで伸びる窪み11kに指先を挿入して引っかける様にすれば開くことができる状態となっている。
バッテリ33は、後部筐体11の前面側のバッテリ収納枠11m内に収められる様に組み付けられる。従って、バッテリ33はセンサ基板31の裏側に収納された状態となり、センサ基板31への配線の接続等を裏側から行うことができる。接続部分にコネクタを採用すれば、交換が可能となり、後部筐体11を取り外すことで、新しいものへの交換を容易に実行することができる。
以上説明した実施例1によれば、ゴム製バンド2に3つの開口2c〜2eを備えさせ、筐体10には3本の櫛歯を有する櫛状構造のフック12a〜12c,13a〜13cを備えさせ、3つの開口2c〜2eを掛け輪部として、フック12a〜12cとフック13a〜13cとの間に掛け渡す様にすることで、ゴム製バンド2の4本の紐状部2f〜2iに生じる引っ張り力で、ゴルフクラブ3のシャフト3aを、ゴム製当接部20と紐状部2f〜2iで挟み付ける様に構成した結果、紐状部2f〜2iのそれぞれを細いゴム紐部分で構成することができ、フック13a〜13cに引っ掛ける際の引き伸ばし力を軽減させることができる。また、保持用のフック12a〜12cには外れ止め用の突起14a〜14cを備えさせ、図1(B)の様な外れ止め状態とした上で取付作業を実行できる結果、ゴルフクラブ3のシャフト3aに対してセンサ1を押し当ててゴム製バンド2をシャフト3aの裏へと回す作業はやり易く、シャフト3aの裏を回した後にゴム製バンド2を引っ張る作業においてセンサ1が所望位置からずれ難く、引き伸ばし力が軽減できる結果、フック13a〜13cへと掛け輪部(開口2c〜2eの自由端側)を引っ掛ける作業を容易に実行することができる。
また、ゴム製バンド2は、4本の紐状部2f〜2iを備えているから、仮にその内の1本が切れても、他の部分がつながっているため、センサ本体がゴルフクラブ3からはずれす、安全装置の役目を持たせることもできている。この安全装置の役目を持たせることにより、紐状部2f〜2iを細くし、ゴム製バンド2を薄くすることができ、その結果、フック12a〜12c,13a〜13cの突出量を小さくすることができ、センサ本体の外形寸法を小さくする効果も発揮される。
さらに、本実施例では、センサ本体の裏側のゴム製当接部20とゴム製バンド2でシャフト3aを挟み付ける結果、ゴムとシャフト素材との摩擦力でしっかりとした取付状態を実現できる。加えて、ゴム製当接部20を、先に行くほど細くなるゴルフクラブ3のシャフト3aのテーパに対応させた当接面22b,22bを備えさせたので、ゴム製当接部材20がシャフト3aに押し付けられる力が一定となり、センサが傾いて取り付けられてしまう等の不具合も防止できる。
また、電源用のスイッチ36がセンサ本体の上端面15cに位置しているので、ゴルフクラブ3のグリップ3bを握ったままでのスイッチ操作がやり易いと共に、不用意に腿などに触れてスイッチが切り替わってしまうという問題も起こし難い。加えて、LEDも上部テーパ面15bから覗くことができる結果、ゴルフクラブ3のグリップ3bを握ったままでも電源の状態を容易に確認することができる。
さらに、端子カバー40をヒンジ部41を正面側に、摘み部42を裏面側に位置する様に装着し、筐体の底面と面一に収まる様に構成したので、端子カバー40が腿などに触れて不用意に開いてしまうという問題も生じ難い。
また、ゴム製バンド2の自由端側に、平板状部2jと膨出部2kとを備えさせ、指で摘み易く、かつ、摘んだ指が外れ難く、引っ張り操作における操作性を向上させている。
さらに、取り付けたときの摩擦によるずれ難さを担保するゴム製当接部材20が、単なるゴム板を張っただけのものではなく、シャフト3aの軸心よりも外側の位置で線タッチで当接し、当該当接部分の肉厚が十分にあって圧縮変形能力が高められている結果、密着性を高めたものとなっている。
また、本実施例では、センサ基板31の裏側において、バッテリ33を後部筐体11のバッテリ収納枠11mに収める様に取り付ける構成を採用したので、後部筐体11を取り外してバッテリ交換をすることも可能であり、センサ1を長く使用することができる。
そして、筐体内に組み付けられるブルートゥース基板32は、センサ基板31に対してBtoBコネクタ34で脱着可能な関係であるけれども、組立状態においては前部筐体15の水平リブ15iに突き当てられた状態なので、ゴルフクラブ3をスイングしても筐体内でずれ動くことがなく、その結果、BtoBコネクタ34が緩んでセンサの有する諸機能に不具合を来すということもない。
次に、実施例2を図9に基づいて説明する。実施例2もゴルフスイングセンサの取付構造に関するものであり、取付対象は、実施例1と同じく、ゴルフクラブのシャフト部分である。ゴルフスイングセンサ101は、実施例1とほぼ同様の構成からなり、前部筐体115と後部筐体111を組み立てて構成される筐体110の内部には、センサ基板、ブルートゥース基板などが収納され、上端面115cからスイッチを露出させ、上部テーパ面115bにLEDの導光体を覗かせている。また、後部筐体111の裏面には、V溝部を有する厚肉のゴム製当接体120を着脱可能に取り付けてある。
実施例1と異なる点の第一は、締め具として、図9(C)に示す様な、汎用のOリングを利用したゴム製リング102を用いている点である。
他の相違点として、実施例2では、単純なリング形状のゴム製リング102を用いることから、保持部となるフックとして、図9(A),(B)に示す様に、後部筐体111の左側面から左方向に突出すると共に前方に屈曲する上下方向に幅の大きいフック112を採用し、このフック112の上下方向ほぼ中ほどに内側に突設されたプレート状突起114を備えさせてゴム製リング102の一端を外れ止めした状態に保持できる様に構成した。
また、実施例2の一つの特徴として、実施例1のフック13a〜13cに代えて、回動レバー113aを備えた掛け止め部113を後部筐体111の右側面に備えさせた。この回動レバー113aは、上下のボス部113bの内側から回動可能に装着されたバネ鋼製のコ字状のもので、裏面側へ倒した倒れ位置(図9(A),(D)参照。)と、正面側へ立ち上げた立ち上げ位置(図9(B),(E)参照。)との間で回動させることができ、立ち上げ位置ではボス部113bの正面側から後方に向かって切り込む様に形成した溝113cに嵌り込み、不用意に外れることがない構造を採用した。
また、回動レバー113aは、コ字状本体113dが立ち上げ位置において筐体110側に近づいた状態となる様に、根本側の部分が内側屈曲形状部113eとされている。これにより、ゴム製リング102を内側屈曲形状部113eと筐体110との間に構成されるボス部前面位置へと滑り込ませる様にしてボス部113bの外側に引っ掛けることができる構成となっている。
取付に当たっては、ゴム製リング102をフック112に外れ止めした状態にした後、シャフト3aにゴム製当接部材を押し当てる様にセンサをセットし、回動レバー113aを倒れ位置へと倒し、ゴム製リング102の自由端を引っ張りながら回動レバー113aの先端から仮掛け状態となる様に引っ掛ける(図9(D)参照。)。次に、回動レバー113aを立ち上げ位置へと回動させる(図9(E)参照。)。この結果、てこの原理により、少ない力でゴム製リング102を引き伸ばすことができ、ゴム製リング102がボス部113bの外側に引っ掛かった本掛けの状態にして、センサ101をゴルフクラブのシャフト3aへと取り付けることができる。
この実施例では、回動レバー113aのアシスト力を利用することでゴム製リング102の取付作業を容易にし、汎用のOリングの様な部品を利用するこをも可能にしている。これは、てこの原理で、大きな力を加えなくてもゴム製リング102をしっかりと伸ばすことができる結果であり、「直径の太いOリング」、「内径の小さいOリング」を使用しても少ない力でしっかり伸ばして機器を抑えることができる点で、取付作業をする者が引き伸ばしのために要する力を軽減することができる。
次に、実施例2を図10に基づいて説明する。実施例3もゴルフスイングセンサの取付構造に関するものであり、取付対象は、実施例1,2と同じく、ゴルフクラブのシャフト部分である。ゴルフスイングセンサ201は、実施例2とほぼ同様の構成からなり、前部筐体215と後部筐体211を組み立てて構成される筐体210の内部には、センサ基板、ブルートゥース基板が収納され、上端面215cからスイッチを露出させ、上部テーパ面215bにLEDの導光体を覗かせ、後部筐体211の裏面には、V溝部を有する厚肉のゴム製当接体220を着脱可能に取り付けてある。
また、実施例3においても、実施例2と同じく、図10(B)に示す様な、汎用のOリングを利用したゴム製リング202を締め具として用いている。そして、単純なリング形状のゴム製リング202を用いることから、保持部となるフックは、実施例2と同じく、後部筐体211の左側面から左方向に突出すると共に前方に屈曲する上下方向に幅の大きいフック212を採用し、このフック212の上下方向ほぼ中ほどに内側に突設されたプレート状突起214を備えさせてゴム製リング202の一端を外れ止めした状態に保持できる様に構成した。
一方、掛け止め用のフックは実施例2とは異なり、図10(A)に示す様に、後部筐体211の右側面から右方向に突設されると共に上向きの掛け爪部213mを備えた上側フック213aと、同じく後部筐体211の右側面から右方向に突設されると共に下向きの掛け爪部213nを備えた下側フック213cとを備えさせている。なお、これら上側フック213aと下側フック213cの間は、指が通る程度の隙間213bが形成される様にしてある。
取付に当たっては、ゴム製リング202をフック212に外れ止めした状態にした後、シャフト3aにゴム製当接部材を押し当てる様にセンサをセットし、図10(C)に示す様に、ゴム製リング202の自由端側を上側フック213aに上から引っ掛ける。この状態は、仮掛け状態であって、ゴム製リング202を少し引き伸ばす程度で実施することができる。その後、隙間213bの部分に垂れ下がっている箇所に指を掛け、下方に引き伸ばす様にして下向きの掛け爪部213nの下端をかわして下側フック213cへと引っ掛けて本掛け状態とする。上向きの掛け爪部113mに仮掛けしてからゴム製リング202を引き下げる操作は、仮掛けにより引き伸ばしの起点が形成される結果、作業としては簡単になる。この結果、センサ201のゴルフクラブのシャフト3aへの取付作業を容易に実施することができる。
なお、仮掛けを上側ではなく下側フック213cとしておいて上方に引っ張る様にして本掛けしても構わない。いずれにしても、掛け止め側のフックの先端を前方に屈曲させてクラブシャフトの直径方向への壁を作るのではなく、上下方向(クラブシャフトの軸方向)への出っ張りをつけて、取り付け時のゴム製リング202の引っ張り量を少なくして取り付けの際の力を軽減する構造としたのが、この実施例3である。
次に、実施例4を図11に基づいて説明する。実施例4もゴルフスイングセンサの取付構造に関するものであり、取付対象は、実施例1〜3と同じく、ゴルフクラブのシャフト部分である。また、ゴルフスイングセンサ301は、フック等の構造については、実施例3と同様である。異なる点は、図11に示す様に、ゴム製当接部材320の正面側の平坦面321の周囲に、正面に向かって突出する枠状リブ326を備えさせると共に、後部筐体311の矩形状凹入部311aの周囲に枠状リブ326に対応する枠状部316を備えさせ、ゴム製当接部材320と後部筐体311とは、センサ取付時の圧力を、当接部材320の枠状リブ326と後部筐体311の矩形状凹入部311aの枠状部316とで受ける様にした点で実施例3と異なっている。なお、ゴム製当接部材320の裏面側の形状等の構成は、実施例3と同じである。
この様な構成を採用した結果、ゴム製当接部材320が圧縮変形される時、平坦面325の正面側に空隙が残る内部構造を備えることとなる。この空隙は、枠状リブ326の高さと枠状部316の高さを加えた奥行きを有するから、実施例1で採用したバッテリ33に代えて、この空隙に収まる厚さの板状バッテリ333を収納することとした点も、実施例4の特徴である。
この板状バッテリ333は、長手方向の一端に基板部333aを備えており、この基板部333aから伸ばされたリード線333bを、その先端のコネクタ333cを介してセンサ基板と接続する構成のものとなっている。このコネクタ333cは、矩形状凹入部311aの下部に貫通窓を形成しておき、そこから筐体内のセンサ基板と脱着する構造としている。
この板状バッテリ333の電池本体333dの厚さは、後部筐体311側に形成されている枠状部316の高さよりも大きいものとし、ゴム製当接部材320を取り外したときに指を掛け易い構成としてある。また、板状バッテリ333の幅は空隙の左右方向の幅よりも狭く、長さも空隙の上下方向の長さよりも短いものとしてあり、空隙内で軸方向に移動可能な状態で収納する。この際、基板部333aを上方とし、板状バッテリ333の横に収まる長さのリード線333bを採用している。
この結果、実施例4のゴルフスイングセンサセンサ301をゴルフクラブのシャフトに取り付けてスイングを行ったとき、グリップからヘッドに向かうシャフトの軸方向に遠心力が生じ、ルーズな状態で空隙内に収納した板状バッテリ333が筐体の下方に向かって移動するが、損傷し易い基板部333aを上側とする様に板状バッテリ333を収納してあるから、基板部333aが矩形状凹入部311aの内面に強く押し付けられることがない。また、取付状態における圧力は、空隙の周囲で互いに当接し合っているゴム製当接部材320側の枠状リブ326と、後部筐体311側の枠状部316とで受ける構造であるから、取付時の圧力によって基板部333aが損傷することもない。さらに、リード線333bも板状バッテリ333の横に収まるから、取付時の圧力で損傷を受けることもない。
次に、実施例5を図12に基づいて説明する。実施例5は、実施例4と次の点が異なるだけで、後は実施例4と同じである。異なっているのは、端子カバー440の摘み部442を、後部筐体411の円弧状窪み411dまで回り込ませることのできる長さにしてある点である。これにより、端子カバー440の摘み部442をゴルフクラブのシャフトとの間に挟む様にゴルフスイングセンサ401を取り付けることができ、腿などに当たって端子カバー440が不用意に開くおそれをより小さくすることができるのが特徴である。
実施例6は、実施例1と同様であって、図13に示す様に、ゴルフスイングセンサ501は、ブルートゥース基板532の正面側に、さらに、クッション部材539を挟み込んだものである。これにより、ブルートゥース基板532がより安定した取付状態となる。なお、この場合、実施例1で採用した水平リブ15iがなくても、ブルートゥース基板532の取付状態は安定している。
実施例7は、実施例1と同様であって、図14に示す様に、ゴルフスイングセンサ601は、ブルートゥース基板632を、両面粘着マット639でセンサ基板631と接着させたものである。これによってもブルートゥース基板632をより安定した取付状態とすることができる。なお、この場合においても、実施例1で採用した水平リブ15iがなくても、ブルートゥース基板532の取付状態は安定している。
次に、実施例8として、ゴルフスイングトレーナーシステムについて説明する。このゴルフスイングトレーナーシステム700は、図15に示す様に、トレーナー装置710と、モーションセンサ730と、取付ベルト750とから構成され、必要に応じて角度調節ブラケット770を用いる。
トレーナー装置710は、図15(A)に示す様に、正面側に表示画面711、メニューボタン712、及びLEDランプ713を備え、底面に検知センサー部715を備え、側面に電源ボタン716、マイクロUSB端子717、及びマイクロSD挿入口718を備え、充電式のリチウムイオンバッテリを内蔵している。
表示画面711には、ウインドウタッチ式3.2インチ超高輝度フルカラー液晶を採用し、検知結果やバッテリ残量などを表示する。メニューボタン712は、各種設定や処理内容の選択等を実行するために、液晶表示装置711にメニュー画面を表示したい、という様なときに押下するボタンである。LEDランプ713は、充電状態を示し、充電中は赤色、充電完了時に青色に点灯する。検知センサー部715は、この面をボールを打つ方向に向けることで、ヘッドスピードなどの各種計測を実行するためのものである。電源ボタン716は、トレーナー装置710の電源をオン/オフするボタンである。マイクロUSB端子717はトレーナー装置710に内蔵されているリチウムイオンバッテリに充電を行う際に付属品のACアダプタを装着するためのものである。また、マイクロSD挿入口718は、検知結果等の記録などに用いるマイクロSDカードを装着するためのものである。これらマイクロUSB端子717、マイクロSD挿入口718は、常にはカバー719で覆われていて、必要なときにカバー719を開くことにより、ACアダプタを接続したり、マイクロSDカードの脱着を行う。
モーションセンサ730は、図15(B)に示す様に、上端面に電源スイッチ731を備え、上部前面の斜めに傾斜した壁面にLEDランプ732を備え、底面にマイクロUSB端子733を備え、充電式のリチウムイオンバッテリを内蔵している。
モーションセンサ730には、加速度3軸、角速度3軸のモーション検出用のセンサ類が内蔵されている。電源スイッチ731は、モーションセンサ730の電源をオン/オフするためのスイッチである。LEDランプ732は、後述する様に、その光り方でモーションセンサ730の状態を示す。マイクロUSB端子733はモーションセンサ730に内蔵されているリチウムイオンバッテリに充電を行うときに付属品のACアダプタを装着するためのものであり、常にはカバーで覆われている。
取付ベルト750は、合成ゴム製の射出成形体であって、モーションセンサ本体730をゴルフクラブに装着するためのものである。角度調節ブラケット770は、トレーナー装置710を装着して用いるものであり、平坦地ではない場所であってもトレーナー装置710を水平に設置する際に用いる。
モーションセンサ730は、実施例1で説明したゴルフスイングセンサ1と同様の内部構造、外面形状等を有している。そして、このモーションセンサ730を取付ベルト750でゴルフクラブの所定位置へと取り付けて本システムを用いることにより、トレーナー装置310にてスイング軌道を表示する処理を実行することができる様になる。本システムは、このスイング軌道の表示において、後ろから見た状態、上から見た状態にも切り替えていろんな方向から見た状態にすることができ、さらに、インパクトの瞬間のヘッドの向きなども記録することができる様に構成されている。
取付ベルト750は、図16に示す様に、元側端752aから自由端752bに向かって上下方向に並ぶ様に3つの横長開口部752c〜752eを備えた形状となっていて、モーションセンサ730をゴルフクラブのシャフトに取り付けたときに引っ張り力を生じる部分として、これら3つの横長開口部752c〜752eの上下に位置する4本の紐状部752f〜752iを備えている。
これら3つの横長開口部752c〜752eは、元側端752aから開口長の約1/3の位置で紐状部752fの内面から紐状部752iの内面に達する第1の中仕切部752mと、その右側に開口長の約1/4離れた位置で紐状部752fの内面から紐状部752iの内面に達する第2の中仕切部752nとにより、長手方向において三つの小開口752c1〜752c3,752d1〜752d3,752e1〜752e3に分割された形態となっている。
また、上下の横長開口部752c,752eは上下方向寸法(以下、「幅」という。)及び左右方向寸法(以下、「長さ」という。)が互いに等しく同一形状の左右方向に細長い長円形状となっている。中央の横長開口部752dは、長さが上下の横長開口部752c,752eと等しく、幅が上下の横長開口部752c,752eの約2倍となる様な四隅をR取りされた矩形状の開口部となっている。なお、各小開口752c1〜752c3,752d1〜752d3,752e1〜752e3も、四隅をR取りされた矩形状の開口となっている。
上下方向に並んでいる4本の紐状部752f〜752iは、円形断面を有する元側端752aの直径の約2倍の長辺を有する長円形断面のものとなっていて、それぞれ、背面を元側端752aと面一にし、正面側へ飛び出す様に実施例1のものよりも肉厚に構成されている。この飛び出し量は、膨出部752kよりも外へ飛び出さない量として見た目に違和感を生じない寸法としている。また、これら紐状部752f〜752iは、元側端752aにおいて元側端725aを構成する部分に連続しつつ各横長開口部252c〜2522eの隣り合うR角の部分を埋める様に一体化されている。
各横長開口部752c〜752eは、自由端752b側においても隣り合うR角の部分を埋める様に平板状部752jによって一体化されている。この平板状部752jは、元側端752aの直径と同じ肉厚となっていて、4本の紐状部752f〜752iは、背面を平板状部752jと面一にし、正面側へ飛び出す様に平板状部752jと一体化されている。そして、この平板状部752jの先端である自由端752bには前後方向に膨らむ様に膨出部752kが一体形成されている。なお、平板状部752jは、指で摘むことのできる面積を有し、膨出部752kは平板状部752jの自由端側の端から連続する前後面を有し、自由端に向かって徐々に肉厚が厚くなり、最大約3倍の肉厚となっていて、平板状部752jの前後面を摘んだ指が自由端方向に抜け難くする役割を果たしている。
本実施例においては、複合リング状に構成された取付ベルト750の各横長開口部752c〜752eの左端の小開口752c1〜752e3が掛け輪部に相当する。また、本実施例では、後述の様に、第1の中仕切部752mを元側端と見立てた状態として中央の小開口752c2〜752e2を掛け輪部として使用することもできる。なお、右端の小開口752c3〜752e3も場合によっては掛け輪部として使用することもできるが、本実施例では、第2の中仕切部752nは、紐状部752f〜752iの補強を主目的に備えられていて、中央の小開口752d1〜752d3を掛け輪部として用いるときの紐状部752f〜752iの長さ方向への伸び方を安定させるために備えたものである。
モーションセンサ730は、図17に示す様に、実施例1のゴルフスイングセンサ1とほぼ同様の構成からなる。L型のフックなど同様の構成については、実施例1のゴルフスイングセンサ1において説明したのと同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。モーションセンサ730は、後部筐体11の裏面側に装着されるゴム製当接部材735が、その背面側を円弧状溝部736とされると共に、背面全体を覆う様に矩形の肉厚5mmで縦横寸法が40.5mm×15mmのスポンジ体737を貼り付けた構造となっている点が異なっている。なお、このゴム製当接部材735は、断面図に示す様に、周囲に高さ1mm肉厚1mmの縁738を備えていて、スポンジ体737はこの縁738の内側に嵌り込み、円弧状溝部736の円弧に沿う様に全面で貼り付けられる。スポンジ体737は、この縁738の内側に収まる様に貼り付けられる結果、使用している内に接着が剥がれても縁が浮き上がり難い。ゴム製当接部材737に縁738を備えさせたことにより、スポンジ体737の機能及び見た目を損なわない効果が発揮される。
実施例8は、図18(A),(B)に示す様に、取付ベルト750を、その元側端752aをモーションセンサ730の後部筐体11の左側面から横方向へ張り出す様に形成されたバンド保持用のフック12a〜12cに対して外れ止めされた状態となる様に取り付け、図18(C)に示す様に、モーションセンサ730の裏面のスポンジ体742をゴルフクラブのグリップ3bに近い位置のシャフト3aに押し当てる様にしながら、取付ベルト750の自由端752bをまっすぐに引っ張りつつ巻き付ける様にゴルフクラブ3の背面に取り回し、後部筐体11の右側面から横方向へ張り出す様に形成された掛け止め用のフック13a〜13cに対して引っ掛ける様にしてゴルフクラブに装着する。
本実施例では、モーションセンサ730のクラブ設置面をスポンジ体737としているので、取付ベルト750に生じる引っ張り力とスポンジ体737に生じる圧縮力とが作用してモーションセンサ730をゴルフクラブ3aに対してしっかりと装着することができる。
適切な装着位置は、図18(C),(D)に示す様に、フェース面の反対側にモーションセンサ730が位置し、グリップ3bから約2cm程度下側となる位置である。なお、後述するセンサ取付位置校正により校正をすることができるけれども、クラブのスイング軌道を計測する上では、グリップ3bから余り下にしない方がよく、最適な取付範囲は、グリップ下端から2〜5cmの範囲である。このとき、電源スイッチ731及びLEDランプ732がグリップ側に位置する様に取り付ける。
なお、図18(B)の下側矢印で示す様に、第1の中仕切部752mをバンド保持用のフック12a〜12cに対して外れ止めされた状態となる様に取り付けて用いることで、よりきつく締め付ける様に装着することもできる。
本実施例のトレーナーシステムを利用するに当たっては、まず、図19(A),(B)に示す様に、トレーナー装置710及びモーションセンサ730を、マイクロUSBコネクタ端子781を有するACアダプタ780を用いて家庭用電源から充電しておく。このとき、トレーナー装置710のLEDランプ713、モーションセンサ730のLEDランプ732は、充電中は赤色、充電完了で青色に点灯する。それぞれ、充電が完了したら、マイクロUSB端子781を抜き取ってカバー719,734をしっかりと閉じる。なお、トレーナー装置710及びモーションセンサ730は、満充電になると自動的に充電を停止する構成を備え、過充電にならない様にされている。
また、トレーナー装置710には、図20(A)に示す様に、カバー719を開き、マイクロSDカード790を装着し、カバー719をしっかりと閉じておく。このマイクロSDカード790にゴルフ練習の記録を保存することができ、取り出してパソコン等にインストールすることもできる。角度調節ブラケット770は、図20(B)に示す様に、ベース771と、ボール状嵌合部772を有するブラケット773とから構成され、図20(C)に示す様に、トレーナー装置710の底面に設けた穴710aにブラケット773の突起部774を差し込む様にして装着する。この角度調節ブラケット770を装着することにより、図20(D)に示す様に、トレーナー装置710を上下方向、左右方向に回動させて本体が水平になる様に角度調節を行うことができる。これにより、平坦でない場所においても正確な計測等を行うことができる。
本実施例のゴルフスイングトレーナーシステム700は、図21に示す様に、トレーナー装置710の表示画面711を用いて、「ヘッドスピード」「推定飛距離」「ボールスピード」「ミート率」の4項目を同時表示することができる「スイングモード」と、「スイング軌道」を表示する「Arcモード」とを備えている。
「スイングモード」における表示内容の「ヘッドスピード」はクラブヘッドのスピード、「推定飛距離」は使用クラブとヘッドスピードまたはボールスピードから算出した飛距離、「ボールスピード」はボールのスピードであり、「ミート率」は「ボールスピード÷ヘッドスピード」の数値により、クラブからボールへ 伝わるスイングの効率を表している。また、横1項目の表示や、履歴表示、グラフ表示へと表示を切り替えることができる構成となっている。
「Arcモード」は、モーションセンサ730を装着して行うモードであって、「スイング軌道」以外に、「フェース軌道」「ショットデータ」の表示に切り替えることができる構成となっており、さらには「スイング軌道」に対する「お手本」の表示も実行できる構成となっている。
本実施例のゴルフスイングトレーナーシステム700は、図22に示す様に、トレーナー装置710と、モーションセンサ730の間でブルートゥースによる送受信を行うことで、トレーナー装置710の表示画面711に対して、上述の様な「Arcモード」の表示を行うことができるシステム構成となっている。
トレーナー装置710は、ドップラセンサ721、アンプ722、コンパレータ723、第1マイクロコントローラ724、第2マイクロコントローラ725、表示制御部726、記録部727、スイッチ群728及び送受信部729を備えている。
ドップラセンサ721は、出力周波数が24.15GHzのマイクロ波ドップラーセンサである。ドップラーセンサ721の出力信号(1波がゴルフクラブのヘッドの6mmの移動に相当する信号)は、アンプ722で増幅され、コンパレータ723によって基準値と比較され、ドップラーパルス(基準値以上の場合にハイレベルで基準値より小さい場合にはローレベルの信号)として出力される。このドップラーパルスは、第1マイクロコントローラ724へ入力される。
第1マイクロコントローラ724では、このドップラーパルスに基づいてスイング速度(ヘッドスピード)を算出する。また、アンプ722で増幅された信号は、第2マイクロコントローラ725に入力される。
第2マイクロコントローラ725では、アンプ722で増幅されたドップラー信号に基づいてボールスピードを算出する。この第2マイクロコントローラ725により算出されたボールスピードは、第1マイクロコントローラ724へと入力される。
第1マイクロコントローラ724は、それ自身が算出したヘッドスピード及び第2マイクロコントローラ725が算出したボールスピードに基づいて、推定飛距離やミート率を算出する。そして、第1マイクロコントローラ725は、ヘッドスピード、ボールスピード、推定飛距離、及びミート率のデータに基づいて、表示制御部726への表示、記録部727での記録を行う。なお、第1マイクロコントローラ724は、スイッチ群728からの入力により、表示の切り替えや、モードの切り替えなどを実行する。そして、スイッチ操作でArcモードが選択されているときは、送受信部729で受信したモーションセンサ730からの検出信号に基づいてスイング軌道の算出、表示などを実行する。
その他、第1マイクロコントローラ724は、アンプ722に対して増幅率の調節も行う構成となっている。第1マイクロコントローラ742は、さらに、送受信部729を介してモーションセンサ730に対するデータ送信要求等の処理も行う。
モーションセンサ730は、マイクロコントローラ741、センサ742、LED制御部743、及び送受信部745を備えている。
マイクロコントローラ741は、センサ742の検出信号を入力し、必用な演算処理を実行して送受信部745を介して送信する。この送受信部745から送信さされた信号は、トレーナー装置710の送受信部729で受信されて上述のArcモードにおける各種表示などが実行される。センサ742は、加速度3軸、角速度3軸のモーション検出用のセンサである。マイクロコントローラ741は、送受信部745を介してトレーナー装置710から受信したデータ送信要求に対応するための処理も実行する。また、マイクロコントローラ741は、LED制御部743を介して、LEDランプ732の点灯・点滅状態を制御する。
モーションセンサ730のマイクロコントローラ741によるLEDランプ732に対する点灯・点滅制御の内容を図23(A)に示す。
(1)「充電中」の状態においては、「赤色」の点灯を行う。
(2)「充電中(電源オン)」の状態においては、「赤色」「黄色」を交互に点灯させる。この場合の「赤色」「黄色」の点滅パターンは、ブルートゥースの接続状態によって変わる。
(3)「充電完了」の状態になると、「青色」の点灯を行う。
(4)「充電完了(電源オン)」の状態においては、「青色」「水色」を交互に点灯させる。この場合の「青色」「水色」の点滅パターンは、ブルートゥースの接続状態によって変わる。
(5)「充電異常」の状態においては、「ピンク色」に点灯させる。温度異常や過充電の可能性をユーザーに報知するためである。
(6)「電源オン(ブルートゥース・未接続)」の状態においては、「緑色」の速い点滅とする。
(7)「電源オン(ブルートゥース・ペアリング中)」の状態においては、「緑色」の点灯と消灯によるゆっくりとした点滅を行う。
(8)「電源オン(ブルートゥース・接続中)」の状態においては、「緑色」の2回点灯と所定時間の消灯からなるパターンの点滅を行う。
(9)「モーション検知中」の状態においては、「緑色」に点灯する。このパターンは、ブルートゥース接続状態にあってトレーナー装置710が「スイングモード」「Arcモード」又は「練習モード」に起動されているときに実行される。
(10)「モーション演算中」の状態においては、「緑色」の2回点灯と所定時間の消灯からなるパターンの点滅を行う。「モーション演算中」とは、スイングを行った後にスイング軌道等を演算している状態である。(9)の「緑色点灯」の状態になるまで、次のスイングを待たせるための表示である。
なお、モーションセンサ730における上述の(9)「緑色点灯継続」の点灯パターンは、トレーナー装置本体710の第1マイクロコントローラ724が、モーションセンサ730からの検出信号(2msのサンプリング間隔で送信される)に基づいて「ユーザーがゴルフクラブを構えてほぼ静止した状態」であると判定したことをモーションセンサ730に対して無線通信によって通知することにより、開始される。また、モーションセンサ730における上述の(10)「緑色2回点灯・消灯」の点滅パターンは、トレーナー装置本体710の第1マイクロコントローラ724が、モーションセンサ730からの検出信号に基づいて「ボールへのインパクトが完了してスイング終了した状態」であると判定したことを無線通信によって通知することにより、開始される。
ここで、「ほぼ静止した状態」か否かは、構えた後にクラブを前後に振る癖などのあるユーザーに対しても静止状態の判定に対するチャタリングを起こさない様に、「静止状態解除」についての判定条件には幅を持たせてある。また、「スイング終了」は、「インパクトの衝撃」に対応する検出信号を利用して判定する。従って、「空振り」の場合には「スイング終了」ではなく「静止状態解除」の判定となるが、再度構えて「静止状態」をとれば、「緑色点灯継続」の状態となり、直ちにスイングを計測することが可能となる。
なお、本実施例においては、トレーナー装置710において、図23(B)に示す様に、本体の充電状態を表示するアイコン711aと共に、モーションセンサ730の充電状態を示すアイコン711bを表示画面711に表示する構成も備えている。
トレーナー装置710は、図24(A)に示す様に、電源オフ状態において電源ボタン716を2秒以上長押しすることによって電源オンとなり、電源オン状態において電源ボタン716を2秒以上長押しすることによって電源オフとなる様に構成されている。モーションセンサ730は、図24(B)に示す様に、電源スイッチ731をオンに切り替えることで電源オンとなる。前述の様に、電源オンに切り替えられた直後は、LEDランプ732が「緑色点滅」の状態となる。なお、図24(B)は、電源スイッチ731がオフ側に倒された状態を表している。
トレーナー装置710を電源オンとした後、図24(C)に示す様に、メニューボタン712を押すと、表示画面711にはメニュー画面が表示される。図示の様に、本実施例では、「スイングモード」「Arcモード」「設定モード」「練習モード」「Arc再生モード」及び「電源オフ」がメニュー画面から選択できる構成となっている。これらのメニュー画面上のモードボタンに指で触れることで、モード選択を行うことができる。
(1)「スイングモード」は、既に説明した様に、「ヘッドスピード」「推定飛距離」「ボールスピード」「ミート率」を検知し、表示するモードである。また、一定基準を満たすと、「ナイスショットアニメーション」を表示する。さらに、スイングデータのクラブ毎の平均値や、各クラブでの数値を表示することもできる。また、各項目をグラフで表示することもできる。
(2)「Arcモード」は、モーションセンサ730でクラブの軌道を検知し、表示するモードである。
(3)「設定モード」は、日時や左利き設定など、本体の設定を変更するモードである。
(4)「練習モード」は、目標距離設定を自動または手動で設定するモードである。このモードにおいては、一定基準を満たすと、「ナイスオンアニメーション」を表示する構成となっている。
(5)「Arc再生モード」は、記録したスイング軌道(Arc)を再生するモードである。
(6)「電源オフ」にタッチすると、電源ボタン716の長押しをしなくても本体の電源をオフにすることができる。
本システムを利用するにあたり、まず、日時の設定を行う。日時設定を行うことでゴルフスイングで検知したデータに記録日時を付けることができる。データ管理ソフトで確認を行う際、記録日時を目印として、ファイルの選択やデータの比較を行うことができる。なお、電池を装着した直後は、2013年1月1日0時0分にデフォルト設定されている。
操作方法は、図25(A)に示す様に、メニュー画面の「設定」にタッチし、右スクロールにタッチして「システムタブ」を表示する。次に、「一般」にタッチし、切り替わった画面の「一般」にタッチし、切り替わった画面で「日付と時刻」にタッチする。以下、「テンキー」「clear」「OK」を操作して年、月、日、時、分の順番に入力する。
[スイングモード]
次に、「スイングモード」の操作手順について説明する。図25(B)に示す様に、メニュー画面の「スイング」にタッチし、切り替わった画面のクラブボタンにタッチするとクラブ選択画面が表示される。本実施例では、選択可能なクラブの種類として、「ウッド」「ユーティリティ」「アイアン」「ウェッジ」「パター」を用意している。1番ウッドを選択する場合は、図示の様に、「ウッド」にタッチし、切り替わった画面で「1W」にタッチすればよい。
「スイングモード」における「飛距離表示」は、ボールスピードが検知できた場合は、当該ボールスピードから算出する。素振りやロフト角の大きいクラブ(アイアン、ウェッジ)で打った球など、ボールスピードが検知できなかった場合は、ヘッドスピードに基づいて算出する。ボールスピードから算出した飛距離は、ヘッドとボールの反発係数が加味されているため、ヘッドスピードから算出した飛距離と比較して、より正確な数値を算出することができる。
ここで、本実施例のシステムでは、「飛距離算出基準」を以下の様に定めた演算処理を行っている。
(1)市販されている一般的なクラブをもとに、数多くのデータ収集から得られた係数をもとに算出する。
(2)飛距離は、平均的なスピン量、無風状態、フラットな地形を想定した、ランを含めた値として算出する。
(3)打球の方向性は加味しない。
なお、使用されるクラブによっては、飛距離表示と実際の飛距離に誤差が生じる場合がある。
この様な飛距離算出を行うために、本実施例においては、トレーナー装置710の記憶装置内に、図25(C)に示す様に、クラブの種類とロフト角度が予め設定されている。
なお、ウェッジについては、初期設定値を変更することもできる構成を採用している。
「ミート率」は、「ボールスピード÷ヘッドスピード」として算出する。一般的には1.56が最高値(ボールの最大反発係数)といわれている。本実施例における「ナイスショットアニメーション表示」は、ミート率(ボールスピード÷ヘッドスピード)が1.40以上になると表示される設定を初期設定としている。なお、「ナイスショットアニメーション」は、ウッド系のクラブを選択したときのみ表示される。
次に、本実施例のシステムを用いて「スイングモード」を実行するための手順等について説明する。図26は、ウッド系のクラブを選択する場合の装置の設置位置等を示している。図26(A)に示す様に、トレーナー装置710の検知センサー部715を、ボールを打ち出す方向に向けて後方約1〜1.5m離れた位置に、トレーナー装置710とボールの間に障害物がないように水平に設置する。このとき、設置場所に起伏があるときは、角度調節ブラケット770を用いる(図20(D)参照。)。なお、図は、右打ちの場合を示している。
本実施例のシステムは、既に述べた様に、4項目同時表示の他に1項目横表示の表示方法も可能となっている。基本は4項目同時表示であり、図26(B)に示す様に、特に表示したい項目にタッチすると当該項目を大きく横向き表示した画面へと切り替えることができる。これにより、ユーザーは、自分が一番知りたい項目を図26(A)の立ち位置からもよく見ることができる。
ユーザーがスイングをすると、トレーナー装置710は、ドップラセンサ721からの信号に基づいて、ヘッドスピード計測、ボールスピード計測、飛距離算出、ミート率算出の演算処理を実行する。この演算処理を行っている間は、表示画面711に「お待ちください」というメッセージが表示される。検知結果が得られると、当該検知結果が点滅表示され、その後点灯に切り替わり、結果が更新されたことを知らせる。
本実施例では、この検知結果を500件まで履歴として保存することができる様に、本体内に記憶領域を備えている。なお、検知結果の表示が点滅から点灯に変わったあと、検知結果画面を2秒間タッチすると、その履歴は削除できる構成となっている。
なお、素振りでもヘッドスピードの表示は可能である。上述の様に、ボールスピードが検知されないときもヘッドスピードに基づいて飛距離算出をする機能を有しているが、軽く素振りした様な場合で、ヘッドスピードが遅く、ヘッドスピードに基づいて算出した飛距離が約30ヤード以下の場合は、表示を行わない構成としている。
こうして得られた検知結果は、前述の様に「日時の設定」をしておくことにより、検知したデータに取得日と時間を対応付けた記録を行うことができる。
なお、次のような場合、正しく表示できないことがある。
(1)ボールの軌道が高い(打ち出し角が大きい)場合や左右に逸れた場合はボールスピードの検知が行えないことがある。
(2)ロフト角の大きいクラブは打ち出し角も大きくなるため、ボールスピードの検知ができないことがある。また、ミート率の値は低くなる。
(3)ゴルフ練習用ネットなどを使用した場合、ボール置き位置からネットまでの距離が3m以下の場合は、ボールスピードの検知が行えないことがある。
(4)ボールスピードが20.0m/s未満の場合は検知できない。
(5)ヘッドスピードが15.0m/s未満の場合は検知できない。
(6)近距離で複数台を使用すると正しく検知できないことがる。従って、複数台を使用する場合は、互いの距離を少なくとも2m程度開けることが望ましい。
図26(C)に示す「ナイスショットアニメーション」は、ウッド系のクラブを選択したときのみ表示される構成としている。初期設定においては、ミート率が1.40以上になると「ナイスショットアニメーション」を表示する設定としている。なお、「ナイスショットアニメーション」は、「表示しない」へと設定変更することが可能な構成も採用している。
次に、「スイングモード」において「パター」を選択する場合の装置の設置位置等を説明する。この場合、まず、図27(A)に示す様に、メニュー画面で「スイング」にタッチし、クラブボタンにタッチし、パターを選択する。次に、図27(B)に示す様に、トレーナー装置710を、ボールの打ち出しラインに対してユーザーの反対側に約20cm離れると共に、ボールの位置から打ち出し方向に約20cm進んだ辺りに後端部が位置し、検知センサー部715を、ボールの打ち出し方向約1m先に向ける様に設置する。このときも、トレーナー装置710とボールの間に障害物がないように水平に設置し、起伏があるときは、角度調節ブラケット770を用いる。この図も、右打ちの場合を示している。
ユーザーがパッティングを行うと、トレーナー装置710は、ドップラセンサ721からの信号に基づいて、ボールスピード計測、推定飛距離算出の演算処理を実行し、検知結果として図27(C)に示す様に、推定飛距離とボールスピードとを表示する。なお、演算処理を行っている間の「お待ちください」メッセージの表示、検知結果が得られたときの点滅から点灯への表示の切り替えは、ウッドの場合と同様である。
このパッティングに対する計測・演算においては、次の様な条件等を採用している。
(1)グリーンの速さ(スティンプ)は、7.8フィートを想定して算出している。
(2)ボールの動いた距離が短い(約1m以下)場合は、検知できない。
(3)ヘッドスピードは検知できない。
(4)検知エリア付近に動くものや人がいる場合、正確な検知ができない場合がある。逆に、検知エリア付近に動くものや人がいる場合、それらの動きに基づいて検知・表示することがある。
(5)芝や起伏、その他の条件により、実際の距離とは一致しないことがある。
(6)近距離で複数台を使用すると正しく検知できないことがる。従って、複数台を使用する場合は、互いの距離を少なくとも2m程度開けることが望ましい。
こうして「スイングモード」における計測等を行った検知結果は、前述の様に、トレーナー装置710の記憶領域に保存されている。そこで、図28(A)に示す様に、スイングモード画面の「履歴ボタン」にタッチし、切り替わった画面の「履歴表示」にタッチすることにより、「履歴表示画面」を呼び出すことができる。
「履歴表示画面」は、最新の履歴から、7件ずつ表示する構成となっていて、「次頁」にタッチすることで、次の7件の表示に切り替わる。図示の例は、1番ウッドに関するものであり、上段の「No.」は履歴の最新を1とする連続番号、「H/S」はヘッドスピード、「距離」は推定飛距離、「B/S」はボールスピード、「ミート」はミート率を意味する。小さな画面を利用している結果、項目名を省略表記し、一回分を一行に要領よく表示する構成を採用している。
また、最上段には、ヘッドスピード、ボールスピード、推定飛距離、ミート率の平均値が表示される。この平均値は、「次頁」「前頁」にタッチしても切り替わらない構成となっていて、平均値と比較することで、スイング毎の出来・不出来を知ることができる。
クラブボタンにタッチし、他の種類のクラブを選択すると、選択したクラブに関する履歴を確認することができる。なお、クラブ未選択あるいは全クラブ選択の場合は、図28(B)の様に、平均値欄に数値の入らない状態で履歴表示を行う。また、素振りなど、ヘッドスピードのみ検知した場合には、ボールスピードやミート率は空欄となる。
図28(C)に示す様に、履歴機能選択画面において「グラフ表示」にタッチすると、履歴日付確認画面に切り替わる。「日付と時刻」にタッチすると、日付指定画面に切り替わり、グラフ表示したい日付にタッチして表示対象を選択する。なお、履歴日付確認画面で「全て」にタッチした場合は、日付指定画面には進まない。本実施例では、日付までで管理しており、時分の指定はしない構成としている。
こうしてグラフ表示の対象とする日付を選択すると、図28(D)の上側の欄に示す様に、「履歴表示項目選択画面」を表示する。ユーザーが「ヘッドスピード」「推定飛距離」「ボールスピード」「ミート率」のいずれかにタッチすると、下側の欄に示す様に、タッチした項目に対応するグラフ表示画面に切り替わる。
各グラフは、1頁に最大100件のデータをグラフ表示し、戻りボタンにタッチすることで古いデータを、送りボタンにタッチすることで新しいデータを読み出して表示することができる構成となっている。また、クラブ切替ボタンにタッチすることで、このグラフ表示画面からクラブ選択を行うこともできる構成となっている。さらに、縦軸設定ボタンにタッチすることで、縦軸の表示範囲を変更することもできる構成となっている。
次に、履歴の保存について説明する。図29(A)に示す様に、メニュー画面で「スイング」にタッチし、図29(B)に示す様に、切り替わった画面の「履歴ボタン」にタッチし、履歴機能選択画面で「保存」にタッチすることにより、トレーナー装置710においてSDカードへの履歴保存のための処理が開始する。保存処理を実行している最中は、図示の様に「保存中...SDカードを抜かないで下さい」というメッセージと処理の進行状態を示す記号が表示される。保存が完了すると、「終了しました」というメッセージを表示する。
履歴の消去を行うときは、図29(C)に示す様に、「履歴ボタン」にタッチし、履歴機能選択画面で「消去」にタッチすると、「履歴を消去しますか?」という問いかけメッセージと共に「はい」「いいえ」のボタンを表示して確認を行う。そして、「はい」がタッチされたとき、トレーナー装置710において履歴消去の処理が開始する。履歴消去が完了すると「履歴を消去しました」というメッセージを表示し、2秒後に履歴画面に戻る。なお、確認に対して「いいえ」を選択したときも履歴画面に戻る。履歴消去が完了すると、履歴数は0になる。
[練習モード]
次に、本実施例のシステムを用いて「練習モード」を実行するための手順等について説明する。「練習モード」は、設定した目標距離を狙ってショットする練習のためのもので、ランダムに設定された目標距離を狙ってショットする「自動」と、任意に設定した飛距離を狙ってショットする「手動」がある。図30(A)に示す様に、メニュー画面で「練習」にタッチし、図30(B),(C)に示す様に、開いた画面で「自動」または「手動」のいずれかにタッチする。
「自動」にタッチしたときは、トレーナー装置710の内部処理によって目標距離が、50〜150ヤードの間でランダムに設定される。「手動」にタッチしたときは、テンキーを操作して、目標距離を50〜150ヤードの間で入力し、「OK」にタッチして設定する。目標設定距離の上限と下限、クラブ選択、スピード単位、飛距離単位、グリーン半径、ナイスオンアニメーション表示について、図30(D)に示す様に、設定可能な範囲、初期設定値が定められている。これら目標設定距離の上限と下限、グリーン半径、スピードと距離の単位は、設定により変更することができる。
目標距離の設定が完了したら、図30(E)に示す様に、クラブボタンにタッチし、クラブ選択を実行する。図示の様に、パターは選択可能なクラブには入っていない。「練習モード」は、トレーナー装置710の推定飛距離演算機能を利用し、目標設定距離と比較して「ナイスオンアニメーション」の表示対象とするか否かを決定する演算処理を行うモードだからである。
「練習モード」における装置の設置位置は、図30(F)に示す様に、「スイングモード」のときと同様で、トレーナー装置710の検知センサー部715を、ボールを打ち出す方向に向けて後方約1〜1.5m離れた位置に、トレーナー装置710とボールの間に障害物がないように水平に設置する。
ユーザーがスイングをすると、トレーナー装置710は、ドップラセンサ721からの信号に基づいて、ヘッドスピード計測、ボールスピード計測、飛距離算出、ミート率算出の演算処理を実行し、推定飛距離を検知する。この検知結果が表示画面に点滅表示される。そして、推定飛距離が目標距離の半径±10ヤード以内の場合、表示画面に対して、図30(G)に示す様な「ナイスオンアニメーション」を表示する。検知結果の点滅が終わると、次のボールについて練習モードの処理が可能となる。なお、前述の様に、ナイスオン判定のためのグリーン半径、ナイスオンアニメーション表示の有無は、設定により変更することができる。
[Arcモード]
次に、本実施例のシステムを用いて「Arcモード」を実行するための手順等について説明する。「Arcモード」は、トレーナー装置710とモーションセンサ730とを用いて、スイングしたときのスイング軌道を記録するモードである。モーションはスイングごとに一時記憶するが、保存しないままで次のスイングを行うと消えてしまう構成となっている。保存するには一打ごとに、「保存」ボタンをタッチし保存する構成で、最大30件をトレーナー装置710の記憶装置に保存することができる構成となっている。
まず、図31(A)に示す様に、使用するクラブのグリップ3bの下端から約2cm下側にモーションセンサ730の上端が位置する様に取り付けベルト750を用いてしっかりと取り付ける。このとき、モーションセンサ730がシャフト3aに対してフェース面の反対側に位置し、電源スイッチ731及びLEDランプ732がグリップ側に向いた状態に取り付ける。
こうしてモーションセンサ730をクラブシャフトに取り付けたら、次にクラブ選択を行うと共に、センサー取付位置とフェース面の校正を行う。この操作は、図31(B)に示す様に、メニュー画面で「設定」にタッチし、図31(C)に示す様に、設定画面の送りスイッチにタッチしてArcタブを表示させ、「クラブ」にタッチしてクラブ設定画面を表示させてクラブの選択を実施した後、「センサー取付位置」にタッチして、テンキー入力によってセンサー取付位置を入力する。センサー取付位置は、ヘッドの先端からモーションセンサ730までの距離で50〜100cmの範囲内で校正することができる構成となっている。
センサー取付位置の校正が完了したら、図31(D)に示す様に、クラブ設定画面に戻り、「フェース面校正」にタッチする。すると、トレーナー装置710は、表示画面にフェース面校正の方法を図と文章で示した画面を表示する。ユーザーは、この画面の図と文章による指示に従って、モーションセンサ730を装着したクラブを水平面にフェースを合わせた状態として「OK」にタッチする操作を行う。「OK」にタッチされると、トレーナー装置710は、モーションセンサ730との間で通信を行い、フェース面の校正を行う。このとき、センサー取付位置のデータとクラブ選択データとを参照し、モーションセンサ730によるモーション検知位置とフェース面との位置関係を検知する処理が実行される。校正が完了したら、その旨を表示画面に表示する。なお、この操作を行う際には、モーションセンサ730の電源もオンの状態としておく。
次に、図31(E)に示す様に、「スイングモード」の場合と同様に、起伏のない平坦な場所に水平となり、ボールとの間に障害物がないようにトレーナー装置710を打点の後方約1〜1.5mの位置に設置する。なお、この様に設置することで、「Arcモード」と「スイングモード」の計測・演算を同時に実行することができる状態となる。なお、モーションセンサ730とトレーナー装置710との間でブルートゥースが接続状態であれば「Arcモード」の計測・演算は可能である。従って、ヘッドスピード等のデータが必用ないユーザーにあっては、図31(E)の設置方法に限定されず、間に障害物や他の電波を発生するものがない環境でブルートゥース接続可能な位置にトレーナー装置710を設置すれば足りる。
以上の様にしてモーションセンサ730の装着と、トレーナー装置710の設置が完了したら、それぞれの電源がオンの状態となっていることを確認し、トレーナー装置710のメニュー画面から「Arc」にタッチし、クラブを構える。このとき、モーションセンサ730のLEDランプ732は、「緑色」の速い点滅、1回点灯と消灯の繰り返し、2回点灯と消灯の繰り返し、継続点灯のいずれかの状態となる。
図21(A)の表に示した様に、「緑色」の速い点滅は「ブルートゥース未接続状態」、1回点灯と消灯の繰り返しは「ブルートゥースペアリング中」、2回点灯と消灯を繰り返す状態は「ブルートゥース接続中有」又は「モーション演算中」、点灯継続状態は「モーション検知中」である。スイングを行ってモーション検知を実行できるのは、「緑色」の継続点灯状態である。ユーザーは、この「緑色」の点灯継続状態を確認したら、いつでもスイングを実行することができる。なお、「緑色」の点灯継続状態は、モーションセンサ730からの信号からクラブが静止した状態であって、トレーナー装置710側でのモーション演算処理が行われていない状態である。クラブ静止状態か否かの判定はトレーナー装置710側で行っており、ある程度の範囲でクラブを動かしていても静止状態と判定できる様に判定条件を定めてある。これは、アドレス姿勢をとったときにクラブを微妙に動かす癖のあるユーザーがいることを考慮したものである。
ユーザーは、アドレス姿勢をとり、モーションセンサ730のLEDランプ732の緑色点灯継続状態を確認したら、スイングを行う。電源投入直後に初めて使用するときは、図32(B)の左側の様な人がクラブを構えている状態の画像が表示される。この状態で素振りをしてもモーション演算は実行されない。これは、モーション演算には、ボールへのインパクトが必用な演算条件がトレーナー装置740に設定されているからである。
ユーザーがスイングし、ボールへのインパクトが生じると打点が定まり、その前後のモーションセンサ730からのセンサ信号に基づいて、トレーナー装置410がスイング軌道を演算する。そして、図32(B)の右側の画面の様にクラブを振る様に人の画像が動くと共にスイング軌道が描かれる動画を表示する。この動画の表示は、繰り返し再生されるが、自動的に保存することはしていない。スイング軌道を保存するときは、画面の「保存」ボタンにタッチする。トレーナー装置710は、保存ボタンへのタッチを検知したときに、現在動画表示しているスイング軌道に関するデータを保存する。本実施例における最大保存可能個数は30個である。
スイング軌道を繰り返し表示している画面にタッチすると、図32(C)に示す様に、「正面(やう上から)」、「後方」、「上面」、「正面」とスイング軌道を見せる方向を異ならせた表示に切り替わる。各表示共に、動画で繰り返し再生される。
ここで、図では色を表示できないためわかりにくいが、本実施例においては、スイング開始からスイング終了までの軌道の表示色を青から黄色を経て赤へと徐々に変化させ、アップスイングとダウンスイングの区別が色合いによって判断できる表示態様を採用している。なお、ゴルフスイングの場合、アップスイングからダウンスイングへの変極点が生じることから、変極点を算出してアップスイング部分は青色、ダウンスイング部分は赤色という様に、変極点を境にして表示色を変更する表示態様としてもよい。これらの表示態様により、スイング軌道を描き終えた状態の画面においてもアップスイングとダウンスイングとを区別することができ、軌道の修正を行う際の情報をより正確に伝えることができる。なお、本実施例では動画によってスイング軌道を描く処理を行っているから、これによってもアップスイングとダウンスイングの軌道を区別することができている。
また、スイング軌道の描画に当たっては、特に、図32(C)の「後方」「上面」から明瞭に読みとれる様に、人形とボールとを表示画面の中央に対して左右に振り分け、ボールが中央よりも右側にずれて位置する表示態様を採用している。これにより、スイング軌道を表示画面上により大きく描画することができる。
また、「切替」にタッチすると、スイング軌道の表示から「フェース軌道」の表示に切り替わる。この「フェース軌道」の表示画面もタッチすることにより、「インパクト時のフェース角」と「インパクト時のロフト角」の間で画面を切り替える。こちらの画面は動画ではなく、静止画である。
このフェース軌道の表示は、モーションセンサ730側においてサンプリング間隔2msで検出される3軸加速度及び3軸角速度のデータに基づき、トレーナー装置本体710側において、2ms間隔でのフェースの向きを算出し、フェース面の変化を断続する線の集合とする表示態様で画面に表示している。このとき、画面の中央をフェース軌道の最下点とする表示態様を採用している。2msは、図示の様に、最下点であるインパクトの瞬間のフェース面の向きを描画するサンプリング間隔となっている。上述の後方や上面から見たスイング軌道の表示態様ではボールを右にずらしてスイング軌道を大きく描画できる様にしたのに対し、フェース軌道の場合は、インパクトの前後のフェース面の向きを的確に伝える意味において、最下点(ボールインパクト位置)が中央となる様に表示する態様が適している。なお、サンプリング間隔は、2ms以下、より望ましくは1ms以下とするとよい。
「フェース軌道」の表示状態で「切替」にタッチすると、「スイングデータ」の画面に切り替わり、「クラブ種」「アップスイング時間」「ダウンスイング時間」「インパクト時のフェース角」「インパクト時のロフト角」を数値で表示する画面に切り替わる。
「スイングデータ」としてフェース角やロフト角を数値で確認できる上に、フェース軌道として2msのサンプリング間隔でのフェース面の軌道をも描くことにより、数値に加えてイメージとして自身のスイングをより的確に把握することが可能となっている。
「スイングデータ」の表示状態で「切替」にタッチすると、再び「スイング軌道」の動画表示状態へと戻る。なお、「保存」は、いずれの表示状態からも実行することができる。
トレーナー装置710では、「スイング軌道」が繰り返し再生される状態となっているが、既にモーション演算は完了しているので、続けて次のスイングを実行してスイング軌道等を求めることが可能な状態となっている。従って、モーションセンサ730のLEDランプ732は「緑色点灯継続」の状態となっている。ユーザーは、保存する必用があるときは、「保存」にタッチしてから次のスイングを行う。保存する必用がなければ、LEDランプ732の「緑色点灯継続」を確認したら直ちにスイングすることができる。
[Arc再生モード]
次に、本実施例のシステムを用いて「Arc再生モード」を実行するための手順等について説明する。「Arc再生モード」は、トレーナー装置710に保存した「Arc(スイング軌道、フェース軌道、スイングデータ)」を再生し、確認するためのモードである。このモードは、トレーナー装置710だけで実行するモードであり、電源オンの後、図33(A)に示す様に、メニュー画面の「Arc再生」にタッチする。すると、図33(B)に示す様に、保存されているArcが新しいものから順に時間軸に並べた状態で表示されるので、再生すべきArcにタッチする。すると、図33(C)に示す様に、スイング軌道、フェース軌道、スイングデータとしてArcが再生される。画面の切替等はArcモードにおける操作と同じである。
[お手本表示]
次に、「Arcモード」「Arc再生モード」において、「スイング軌道」の表示に当たって、「お手本」を重ねて表示する機能について説明する。この機能を利用する場合は、図34(A)に示す様に、メニュー画面で「設定」にタッチし、以下、図34(B)に示す様に、「Arcタブ」を開いて「表示」にタッチし、「お手本表示しない」にタッチし、開いた画面の「表示する」にタッチして「お手本表示する」に変更した上で「戻る」にタッチする。この操作により、初期設定の「お手本表示しない」から「お手本表示する」へとトレーナー装置710における「スイング軌道」の表示条件が変更される。
こうして「お手本表示する」に設定した後に、図34(C)に示す様に、メニュー画面から「Arc」にタッチして「Arcモード」を起動すれば、図34(D)に示す様に、スイング軌道の表示の際に、お手本のスイング軌道が重ねて表示される。このお手本は、プロゴルファーが本システムを使用してスイングしたときのデータに基づいていて、予め、トレーナー装置710の記憶装置内に「お手本データ」として記憶させてある。
この「お手本表示」においても、画面にタッチすることにより、正面→正面(やや上から)→後方→上面→正面→…と、画面の表示を切り替えることができ、それぞれの画面にお手本が重ねて表示される構成となっている。
また、「お手本表示する」に設定して「Arc再生モード」で確認することにより、図35に示す様に、下段の様に大振りする癖を修正し、上段の様にお手本に近付けるといったトレーニングに活用することができる。
[設定モード]
次に、設定モードについて説明する。図36(A)に示す様に、メニュー画面で「設定」にタッチすると、その右側に示した様に、設定画面が表示される。設定画面においては「送りキー」「戻りキー」にタッチすることにより、設定対象を「スイングタブ」「Arcタブ」「システムタブ」の間で切り替えることができる。
この「設定モード」を利用して「スイングモード」における表示態様を変更する操作方法を説明する。図36(B)に示す様に、「ヘッドスピード」と「推定飛距離」の表示位置を上下で入れ替えたい場合、「スイングタブ」の「表示項目」にタッチし、下段左端に示す画面を表示させる。この画面で最上段表示項目である「ヘッドスピード」にタッチするとその右側の画面に切り替わる。切り替わった画面で「推定飛距離」にタッチすると、さらに右側に示す様に「推定飛距離」「推定飛距離」「ボールスピード」「ミート率」の順に並んだ画面に切り替わる。今度は、2段目の「推定飛距離」にタッチし、切り替わった画面で「ヘッドスピード」にタッチすると、右端の画面に様に、「推定飛距離」「ヘッドスピード」「ボールスピード」「ミート率」と表示位置が変更された画面となる。ここで「戻る」にタッチすることにより、表示の順番を変更した設定が、トレーナー装置710に記憶される。この後、「スイングモード」を起動すると、表示項目の上下が入れ替わった状態の表示とすることができる。この様に表示項目の順番を切り替えることにより、画面タッチによる1項目横表示の対象を変更することが可能となる。
次に、「設定モード」を利用して「スイングモード」における表示項目数を変更する操作方法を説明する。「設定」「表示項目」とタッチして、図36(C)に示す様に、4項目表示状態の画面を表示した後、「ミート率」にタッチし、切り替わった画面で「表示しない」にタッチする。すると、その右側に示す様に、表示項目の一番下が「表示しない」に切り替わり、この状態で「戻る」にタッチすることにより、3項目表示への変更がトレーナー装置710に記憶される。その後、「スイングモード」を起動すると、下段二つ目の様に3項目表示の画面とすることができる。以下、同様に、2項目表示、1項目表示の設定も可能となっている。
なお、「スイングタブ」に対する設定変更可能な項目には、図37に示す様に、「画面」「練習モード」「飛距離係数(ボール)」「飛距離係数(クラブ)」「ウェッジロフト角」がある。
「画面」にタッチすると、「ナイスショット表示」についての「する」「しない」の切り替え、「ナイスショットの基準値」の数値入力による設定、「利き手選択」の「右利き」「左利き」の切り替えを設定することができる構成となっている。なお、「基準値」は「1.20〜1.60」の範囲に制限して設定することができる構成としている。
「練習モード」にタッチすると、「目標設定距離上限」「目標設定距離下限」「グリーン半径」についての数値入力による設定、「ナイスオン表示」についての「する」「しない」の切り替えを設定することができる構成となっている。なお、「目標設定距離上限」は51〜999ヤード、「目標設定距離下限」は50〜149ヤード、「グリーン半径」は1〜50ヤードの範囲に制限して設定することができる構成としている。
「飛距離係数(ボール)」にタッチすると、クラブ選択画面を表示し、クラブを選択した上で飛距離係数を50〜150%の範囲内で数値入力により設定することができる構成となっている。なお、「飛距離係数(ボール)」では、クラブの内、「ウェッジ」は選択不可能としている。
「飛距離係数(クラブ)」にタッチしたときもクラブ選択画面を表示し、クラブを選択した上で飛距離係数を50〜150%の範囲内で数値入力により設定することができる構成となっている。なお、「飛距離係数(クラブ)」では、クラブの内、「パター」は選択不可能としている。
「ウェッジロフト角」にタッチすると、ウェッジの選択画面を表示し、選択したウェッジについて46〜60°の範囲で数値入力によりロフト角を設定することができる構成となっている。
「設定モード」において「Arcタブ」を開くと、図38に示す様に、「クラブ」と「表示」についての設定を行う画面を表示する。
「クラブ」にタッチすると、「クラブ選択」「センサー位置」「フェース面校正」の選択画面に切り替わりる。「Arcモード」では、「クラブ選択」において、「ウッド」「ユーティリティー」「アイアン」「ウェッジ」「パター」のいずれからもクラブ選択が可能に構成されている。
なお、「センサー位置」及び「フェース面校正」については、既に述べた通りである。この「センサー位置」及び「フェース面校正」により、スイング軌道、フェース軌道の検知精度の向上が可能となる。
「表示」にタッチすると、「人形表示」「お手本表示」について「する」「しない」の切り替えを設定するための画面を表示する。「人形」と「お手本」の「表示する」「表示しない」の組み合わせにより、「Arcモード」におけるスイング軌道の表示態様を図示の4パターンの中のいずれかに変更することができる。
「設定モード」において「システムタブ」を開くと、図39に示す様に、「一般」「省電力」「ウィンドウタッチ補正」「ブルートゥース」「システム情報」「設定初期化」の中から設定項目を選択する画面を表示する。
「一般」にタッチすると、「画面輝度」について「明るい」「普通」「暗い」の切り替え、「速度単位」について「m/s」「mph」の切り替え、「距離単位」について「yd」「m」の切り替え、「日付と時刻」の数値入力による設定をすることができる構成となっている。
「省電力」にタッチすると、「省電力画面」について「5秒」「10秒」「30秒」「1分」「3分」「OFF」の中から、「オートパワーオフ」について「5分」「10分」「20分」「30分」「60分」「OFF」の中から、ユーザーがそれぞれ所望の設定を選択するための画面を表示する。
「ウィンドウタッチ補正」にタッチすると、図示の様に、「左中央」「下中央」「右上角」の順にタッチさせることにより、「ウィンドウタッチ」についての位置補正を実行し、設定のし直しを行う。
「ブルートゥース」にタッチすると「新規登録」の設定処理へと進み、「システム情報」にタッチすると本体に組み込まれているプログラムのバージョンを表示し、「初期設定」にタッチすると「はい」「いいえ」を問い合わせる画面を表示し、「はい」にタッチされた場合に初期設定を行う。
以上の設定モードによる操作結果は、トレーナー装置710に記憶されてユーザー毎の設定状態となり、初期設定を行うことで初期設定状態に戻すことのできる構成となっている。
[ヘッドスピード等の測定]
次に、トレーナー装置710のマイクロコントローラの内部構造、ヘッドスピード、ボールスピードの計測等の演算処理について説明する。
図40に示すように、第1マイクロコントローラ724は、16ビットのカウンタ(タイマ)724aと、第一蓄積手段たるメモリ(RAM)724bとを有する。カウンタ724aには、基準パルスとして2.5MHzの信号が入力され、カウントが行われる。カウンタ724aの値は、所定のイベント発生時にキャプチャレジスタ724cに取り込むことができる。メモリ724b内には、周期データを格納する周期データ格納領域が設けられ、この領域は、16ビット幅で110個の配列領域(計220バイト)からなる。
第1マイクロコントローラ724には、コンパレータ723から出力されたドップラーパルスが入力される。第1マイクロコントローラ724は、このドップラーパルスの周期を測定する。この周期の測定にはカウンタ724aを利用する。具体的には、所定のイベントとしてドップラーパルスの立下りが発生した場合に、ドップラーパルスの立下り検出割り込みを発生させるとともに、そのときのカウンタ値をキャプチャレジスタ724cに取り込むよう設定しておく。キャプチャレジスタ724cは、蓄積候補データを格納するものである。そして、ドップラーパルスの立下り検出割り込み発生時には、割り込み処理ルーチンでキャプチャレジスタ724cの内容を周期データとしてメモリ724bに記録する。
カウンタ724aでカウンタ値のオーバーフローが発生した場合には、カウンタオーバーフロー割り込みが発生する。カウンタオーバーフロー割り込みが発生した場合には、カウンタオーバーフロー割り込み処理を行う。
第1マイクロコントローラ724が実行する各処理では、測定状態(処理状態)として「開始待ち」,「測定中」,「完了」,「エラー」を規定しており、それぞれの状態はメモリ724b上に設定された状態記憶領域に記憶し、この記憶された状態に基づいて処理内容をかえる。状態「開始待ち」は、初回ドップラーパルスの立下りを待っている状態である。リセット直後(電源投入直後)はこの状態とし、ドップラーパルスの立下りを検出し、その周期が規定値以下の場合に、状態「測定中」へ移行させる。状態「測定中」は、周期データを蓄積している状態である。状態「完了」は、周期データの蓄積が完了し、有効な測定データ数が規定値を超えている状態である。この状態になったときには、蓄積データを検査して速度の算出を行う速度算出処理を行う。状態「エラー」は、周期データの蓄積が完了したが、蓄積されたデータ数が規定に満たない状態である。この状態になったら直ちに蓄積済みデータを廃棄し、「開始待ち」状態へ戻る図示しない処理を行う。
まず、第1マイクロコントローラ724が実行するカウンタオーバーフロー割り込み処理機能を、図41のフローチャートを参照して説明する。カウンタ724aは16ビットであるので、カウンタ値が65535+1になったときに、カウンタオーバーフロー割り込みが発生し、この処理を開始する。
まず、S110(S110はステップ110の略表記であり、以下同様に表記する。)では、メモリ上に保持しているオーバーフロー発生回数を+1する。続くS120では、測定状態が「開始待ち」または「完了」か、「測定中」であるかを判定する。測定状態が「開始待ち」または「完了」の場合には(S120:開始待ちまたは完了)、この処理を終了する。一方、測定状態が「測定中」の場合には(S120:測定中)、S130へ移行する。S130では、オーバーフロー発生回数が規定回数に達したか否かを判定する。この規定回数は16回に設定している。オーバーフローが16回発生するということは、約400msの長時間にわたってパルスの立下りが入力されないということであり、このような場合には、「測定中」の状態を抜ける必要性があるからである。オーバーフロー発生回数が規定回数に達していない場合(S130:No)、カウンタオーバーフロー割り込み処理を終了する。一方、オーバーフロー発生回数が規定回数に達した場合(S130:Yes)、S140へ移行する。S140では、記録済みデータ数(周期データの記録数)が規定数を超えているか否かを判定する。この規定数は“32”に設定している。記録済みデータ数が規定数を超えている場合には(S140:Yes)、S150に移行して、S150で測定状態を「完了」に変更して、この割り込み処理を終了する。一方、記録済みデータ数が規定数を超えていない場合には(S140:No)、S160に移行して、S160で測定状態を「エラー」に変更して、この割り込み処理を終了する。
このような処理により、オーバーフロー発生時にオーバーフロー発生回数をカウントするとともに、オーバーフロー発生回数が16回といった異常な状態が発生した場合、そこで測定を中止し、記録済みデータが規定数を超えている場合には測定状態を「完了」に変更して後述する速度算出処理を行うのに対し、記録済みデータが規定数を超えていない場合には測定状態を「エラー」に変更し、蓄積済みデータを廃棄し、「開始待ち」状態へ戻る図示しない処理を行う。
次に、ドップラーパルスの立下り割り込み発生時のドップラーパルスの立下り割り込み処理(ドップラーパルス周期の測定と蓄積処理)の内容を、図42,図43を参照して説明する。
第1マイクロコントローラ724は、ドップラーパルスの立下りを検出すると図42,図43に示すドップラーパルスの立下り割り込み処理を開始する。まずS310で、測定状態が、「開始待ち」であるか「完了」であるか「測定中」であるかを判定する。「開始待ち」の場合には(S310:開始待ち)S320へ移行し、「完了」の場合には(S310:完了)S440へ移行し、「測定中」の場合にはS360へ移行する。
S320では、周期が規定値より小さいか否かを判定する。規定値としては、たとえばゴルフヘッドのヘッドスピードが20m/sに相当する周期である約0.31msに相当するカウント値である776回に設定している。すなわち、具体的には、キャプチャレジスタ724cの値がこの規定値より小さいか否かを判定する。周期が規定値より小さい場合(カウント値が776回より小さい場合)には(S320:Yes)、S330へ移行し、周期が規定値以上の場合(カウント値が776回以上の場合)には(S320:No)、S440へ移行する。S330では、オーバーフロー発生回数が0か否かを判定する。0の場合(S330:Yes)、S332へ移行し、0でない場合(非0)(S330:No)、S440へ移行する。
S332では、Cを“+1”インクリメントし、S334では、そのインクリメントした新たなCの値が4か否かを判断する。Cの値が4でない、つまり、1から3の場合(S334:No)、S440へ移行し、Cの値が4の場合、C=0にリセットし(S336)したのち、S338に移行する。S338では、第1マイクロコントローラ724は、第2マイクロコントローラ725へ蓄積開始信号を出力する。換言すると、周期が測定値より小さい状態(S320がYes)で、オーバーフローが発生していない(S330がYes)ことが4回発生することで、スイングがされたと判断でき、上記の蓄積開始信号が出力される。このS320〜S338の処理ステップを実行する機能が、スイング判別手段を構成する。
このスイング判別手段は、ドップラーセンサによって出力されたドップラー信号に基づく当該ドップラー信号の周期がヘッドのスイングに対応する周期パターンになった場合に、ヘッドのスイングあったと判別(最終的にS334でYes)している。そして、ヘッドのスイングに対応する周期パターンは、予め各種のクラブを多数の人でスイングして得た周期パターンと、スイングしていない場合に得られる周期パターンとに基づいて、予め決定しておいてもよいし、例えば、利用者のスイングに対応する周期パターンを学習させて利用するようにしてもよい。
第1マイクロコントローラ724は、この蓄積開始信号を出力した後、S340に移行する。このS340では、測定状態を「測定中」に変更して、S350へ移行する。S350では、メモリ724b上に記憶された立下り発生回数を0に変更する。このようにして、ドップラーセンサ721によって出力されたドップラー信号の周期が所定値より小さくなった場合に、メモリ724bへの周期データの蓄積を開始する設定を行う。したがって、次のドップラーパルス立下り時の割り込み処理では、S310で「測定中」と判定され、S360以降の処理を行うこととなる。
S360では、メモリ上に記憶された立下り発生回数を+1する。続くS370では、オーバーフロー発生回数は0か否かを判定する。オーバーフロー発生回数が0の場合には(S370:Yes)S400へ移行し、オーバーフロー発生回数が0でない場合には(S370:No)S380へ移行する。
カウンタ21は16ビットであるので、カウント値が65535を超えるとオーバーフロー割り込みが発生し、オーバーフロー割り込み処理で、オーバーフロー発生回数がインクリメントされることとなる(S110)。カウント値65535は、約26msに相当し、測定対象の値(周期)よりも十分に長いため、オーバーフローが発生すれば、この周期データの記録は行わなくてよいと判断している。
S380では、周期が規定値より小さいか否かを判定する。具体的には、キャプチャレジスタ21aの値がこの規定値より小さいか否かを判定する。この規定値は、S320の規定値と同じ776回に設定している。周期が規定値より小さい場合(カウント値が776回より小さい場合)には(S380:Yes)、S390へ移行し、周期が規定値以上の場合(カウント値が776回以上の場合)には(S380:No)、S400へ移行する。S390では、データをメモリ724bに記録する。すなわち、キャプチャレジスタ724cの値をメモリ(RAM)724b上の配列へ記憶し(前回記録したデータがある場合、前回記憶した配列内の領域の次の領域に記録し)、S400へ移行する。
S400では、測定中の立下り発生回数が規定回数に達したか否かを判定し、規定回数に達した場合には(S400:Yes)、S410へ移行し、規定回数に達していない場合には(S400:No)、S440へ移行する。この規定回数(“波数”に相当)は、110回に設定している。この110回は、「測定対象物が前記ドップラーセンサの検知範囲に突入してから測定対象位置に至るまでの距離」として、6mm×110回=66cmに相当する。
S410では、メモリ22上の配列への記録済みデータ数が規定数を超えているか否かを判定し、規定数を超えている場合には(S410:Yes)、S420へ移行して、S420で、測定状態を「完了」に変更して、この割り込み処理を終了する。一方、規定数を超えていない場合には(S410:No)、S430へ移行して、S430で、測定状態を「エラー」に変更して、この割り込み処理を終了する。S410での記録済みデータ数の規定数は、“32”に設定している。すなわち、S370の処理においてオーバーフローが発生したと判定された場合(S370:Yes)やS380で周期が規定値以上と判定された場合(S380:No)には、S390の処理は行わず、周期データの配列(メモリ22)への記録をしないので、記録済みデータの個数は110個未満となる場合がある。この場合、後述する図9の速度算出処理に必要な個数として32個に設定しており、この個数を超えている場合には(S410:Yes)、測定状態を「完了」として、速度算出処理を行わせるのに対し、この個数を超えていない場合には(S410:No)測定状態を「エラー」に変更して蓄積済みデータを廃棄し、「開始待ち」状態へ戻る図示しない処理を行わせるようにする。
以上のようなドップラーパルスの立下り検出割り込み処理によって、測定状態が「完了」の場合には、速度の算出対象となる周期に関するデータがメモリ(配列)724bに33個以上蓄積されることとなる。
次に、速度算出処理について、図44を参照して説明する。速度算出処理は、測定状態が「完了」となった場合に開始する。
S510では、メモリ724bに蓄積された周期データのうち、先頭から蓄積個数までのデータの移動平均を算出し、メモリ(RAM)724bに算出結果を格納する。具体的には、周期データ1〜周期データ4の4つのデータで相加平均を求めて、メモリ(RAM)724b内の移動平均格納用配列に格納する。つづいて、周期データ2〜周期データ5の4つのデータで相加平均を求めて、メモリ724b内の移動平均格納用配列に移動平均周期データとして格納する。以下同様に周期データの相加平均を求めてRAM内の移動平均格納用配列に順次格納する。
次に、ばらつきの大きいデータを除外する。すなわち、S510で移動平均の算出に使用された4つの元データの全てが平均値±n%の範囲内にない場合には、そのデータはばらつきが大きいデータ(すなわち測定値の信用性が低いデータ)とみなして、その元データから算出された移動平均値を以降の処理から除外する。
具体的には、S520でまず前記nの値を12.5%として、4つの元データの全てが平均値±12.5%の範囲内にない場合には、そのデータはばらつきが大きいデータとみなして、その元データから算出された移動平均値に対して除外フラグをセットする。除外フラグは、例えば移動平均格納用配列に対応する形式で1つの移動平均周期データについて1ビットのメモリ領域を割り当てる。
続くS530では、S520での除外処理の結果、除外フラグがセットされていないデータ数(有効データ数)が10個未満の場合には(S530:Yes)除外フラグを解除した後、S540へ移行する。
S540では前記nの値を今度は25%として、4つの元データの全てが平均値±25%の範囲内にない場合には、そのデータはばらつきが大きいデータとみなして、その元データから算出された移動平均値に対して除外フラグをセットする。
続くS550では、S520での除外処理の結果、除外フラグセットされていないデータ(有効データ数)が10個未満か否かを判定し、10個未満の場合には(S550:Yes)、S560へ移行する。S560では、測定状態を「エラー」に設定して、この処理を終了する。一方、除外フラグセットされていないデータ(有効データ数)が10個以上の場合には(S550:No)、S570へ移行する。また、S530で、除外フラグセットされていないデータ数(有効データ数)が10個以上の場合にも(S550:No)、S570へ移行する。
S570では、最小周期データ(周期の最小値=周波数の最大値=最大速度に相当するもの)を、除外フラグのセットされていない移動平均周期データの中から検索する。続くS580では、S570で得られた最小周期データから速度(ヘッドスピード)を算出する。速度の算出は以下の(式1)に基づいて行う。
(v:ヘッド速度、c:光速(299792485m/s)、fb:カウンタの基準パルス周波数、f0:マイクロ波ドップラーセンサ出力周波数(24.15GHz)、nmin:最小周期データの値)
続くS590では、S580で求めたヘッドスピードを表示器に表示する。たとえば、50.0m/sのように表示する。このとき表示開始から10秒間は、ヘッドスピードの表示を点滅表示させる。10秒間の点滅表示処理が完了したら、S580で求めたヘッドスピードを点灯表示として、S600へ移行する。
続くS600では、測定状態を「開始待ち」に変更する。
このような構成により、利用者は表示器を見ることで、ヘッドスピードを知ることができる。すなわち、利用者であるゴルファーは、トレーナー装置710を所定位置にセットすると共にスイッチ群を操作して電源を投入する。次いで、その状態でゴルファーはゴルフクラブのスイングをする。このとき、ボールをティーアップなどして実際に打ってもよいし、ボールをセットせずに素振りを行っても良い。
スイングに伴い、ゴルフクラブのヘッドがドップラーセンサ721の検知範囲に入ると、そのヘッド2移動速度に応じた周期のドップラーパルスが第1マイクロコントローラ724に入力され、それに基づき、各周期のデータがメモリ724bに蓄積され、その後、最大速度が計測される。そして、正しく計測が行われた場合、求められたヘッドスピード(瞬間最大速度)が、表示画面711に点滅状態で表示される。一方、何らかの原因により正しく計測できなかった場合には、速度表示がされない。よって、利用者は、スイング後に表示画面711を見ることで、速度が点滅状態で表示されているか否かにより、計測できたか否か並びに計測できた場合にはその速度を知ることができる。
次に、第2マイクロコントローラ725の機能を説明する。第2マイクロコントローラ725は、上記のS338の実行に伴い第1マイクロコントローラ724から蓄積開始信号を受けた場合、アンプ722から出力されたドップラー信号(増幅された信号)を第2マイクロコントローラ725に内蔵するA/D変換器によって、デジタル信号に変換して、内蔵するメモリ(RAM)に160ms分取り込んで蓄積する。取り込みが完了したら、蓄積したメモリ内のデータに対してFFTによる演算を行って速度を算出する。FFTによる演算を行って速度を算出する方法としては、スピードガン等に使用されている公知の方法を用いればよい。そして、算出した速度のデータを、第1マイクロコントローラ724へ送る。
すなわち、ゴルフクラブのスイングに伴うヘッドの移動速度は、スイング開始から徐々に速度が早くなり、ボールに当たる前後付近で最大速度になり、その後、徐々に遅くなる。一方、ボールは、ゴルフクラブのスイング開始当初は、停止したままであるため移動速度は0となり、ヘッドが当たって打ち出されることで、移動するため速度が増速する。そして、ヘッドスピードの速度変化のピークと、ボールスピードの速度変化のピークとは、ずれがある(ボールスピードのピークが遅れて発生する)。そこで、スイング判定手段(S320からS328を実行する処理アルゴリズム)にて、ゴルフのスイングを検出して第1マイクロコントローラ724が蓄積開始信号を出力してから、第2マイクロコントローラ725にてボール速度の算出に必要なドップラー信号(アンプ722で増幅した信号)を記録する。
これにより、ヘッドスピードはドップラーセンサによって出力されたドップラー信号に基づく当該ドップラー信号の周期に関するデータを蓄積したデータ群に基づいて算出する一方、ボールスピードは、ドップラーセンサによって出力されたドップラー信号に基づくA/D変換データを蓄積したA/D変換データ群に基づいて算出する。このようにヘッドの速度とボールの速度を分離することで、ヘッドスピードとボールスピードの双方を正確に測定することができる。
さらに第1マイクロコントローラ724は、第2マイクロコントローラ725から速度のデータが送られてきた場合、その速度をボールスピードとして表示画面711に表示するとともに、自己の算出したヘッドスピードでそのボールスピードを除算した値をミート率として表示画面711に表示する。
すなわち、第1マイクロコントローラ724は、「ミート率=ボールスピード/ヘッドスピード」によりミート率を算出する。
また、推定飛距離は、実際にボールを打った場合には、ボールスピードと使用したクラブ種から飛距離を求め、素振りの場合にはヘッドスピードと使用したクラブ種から飛距離を求める。具体的には、予めクラブ種ごとにボールスピードに対する係数とベッドスピードに対する係数を設定しておき(クラブ種−係数のテーブル等を設ける)、ボールスピード或いはヘッドスピードに、クラブ種に対応する係数を乗じた値を推定飛距離とする。なお、ボールの有無は、マニュアル操作による手動によって指定しても良いし、各種のセンサを設け装置により自動的に認識するようにしてもよい。
なお、本実施例では、1周期ごとのデータに基づいて速度を算出しているとともに、誤検出のおそれのあるデータは破棄し、最終的に残った信頼性のあるデータに基づいて速度を求めているので、表示される速度は、周囲の状況等に影響を受けない正確なものとなる。また、実際にボールをヒットした状態でヘッドスピードを測定した場合、ボールはインパクト後に勢いよく飛び出していくため、当該ボールの移動速度はヘッドスピードよりも十分に高速度となり、ドップラーセンサ721の出力は係るボールの移動に基づくものとなるおそれがあるが、ゴルフクラブのヘッドがドップラーセンサ721の検知範囲に突入してからボールにインパクトすると想定される位置までの距離の間に発生するドップラー信号の波数に相当する110回の規定回数分しかメモリ724bに周期データを蓄積しない構成であるため、ボールの有無に関係なく、スイングスピードを正しく測定できる。
以上の様にして、トレーナー装置710がドップラセンサー721の検出信号に基づき算出する「ヘッドスピード」「ボールスピード」「推定飛距離」「ミート率」は、「スイングモード」及び「練習モード」におけるデータ表示に用いられると共に、「ミート率」は、設定した「ミート率基準値(初期設定では1.40)」との大小を比較判定して「スイングモード」における「ナイスショットアニメーション」の表示をするか否かに反映され、「推定飛距離」は「練習モード」において設定した「目標設定距離」及び「グリーン半径」との比較判定をして「ナイスオンアニメーション」の表示をするか否かに反映される。
なお、このトレーナー装置710における演算処理は、「Arcモード」においても実行されている。従って、「Arcモード」でスイング軌道等を画面確認した後、メニュー画面に戻して「スイング」にタッチすることにより、今回のスイングでの「ヘッドスピード」等を参照することができる。「Arcモード」では、さらに、「お手本表示」ができる結果、「お手本」のスイング軌道に合わせる様にスイング軌道を修正しつつ、そのときの「ヘッドスピード」等を「スイングモード」の表示で確認することにより、コンパクトなスイングによる飛距離アップのためのトレーニングに役立つ。なお、「Arcモード」におけるスイング軌道の計測は、モーションセンサ730から送信される3軸速度及び3軸角速度の2ms間隔での計測値と、設定モードでのセンサ取付位置及びフェース面の校正結果とに基づいて、トレーナー装置710の第1マイクロコントローラ724が所定時間毎の位置情報として記録した結果と、インパクトタイミングの検知結果とに基づいて算出される。設定モードでの校正機能により、このスイング軌道、フェース軌道、アップスイング時間、ダウンスイング時間、インパクト時のフェース角、インパクト時のロフト角を精度良く算出することができている。
また、モーションセンサ730をクラブに装着して電源をオンにしてLEDランプ732が緑色点灯継続状態のときに「スイングモード」を実行した場合には、今回のスイングについての「ヘッドスピード」等を確認した後にメニュー画面に戻り、「Arc」にタッチすれば、今回のスイングにおけるスイング軌道、フェース軌道、スイングデータを確認することができる。
なお、これは「練習モード」と「Arcモード」との間で表示画面を切り替える操作を行ったときも同様である。
この様に、本実施例によれば、ドップラセンサーにより精度よく「ヘッドスピード」「ボールスピード」を計測することができ、それに基づいて精度よく「推定飛距離」を算出することができ、「ミート率」も精度よく検知することができるだけでなく、当該スイング時の「スイング軌道」「フェース軌道」「スイングデータ」をも最初の校正等を行うことで精度よく計測することができる。さらには、「お手本表示」を利用することにより、ユーザーは、より的確なスイングをより適切なヘッドスピードで実行できる様にトレーニングする際に参照すべき情報を正確かつ的確に与えることができる。
なお、本実施例における「ヘッドスピード」「ボールスピード」の計測、「推定飛距離」「ミート率」の算出、「スイング軌道」「フェース軌道」「スイングデータ」の算出、モーションセンサ730への通知や通信に関する制御、表示画面のタッチによる画面の切替等のスイッチ操作の検出や表示画面の切替等の各種演算処理は、トレーナー装置本体710のマイクロコントローラ724,725のROMに予めインストールしたコンピュータプログラムによって実現されている。このコンピュータプログラム自体をダウンロード可能なアプリケーションとしてサーバー等にアップロードしておき、ブルートゥース無線通信機能でトレーナー装置本体710に対してダウンロード及びインストールする構成としてもよいし、各種の形態端末機器やパーソナルコンピュータにインストールして用いる構成としても構わない。
また、本実施例におけるトレーナー装置本体710の第1のマイクロコントローラ724と第2のマイクロコントローラ725は、一つのコントローラで構成してもよい。逆に、マイクロ波ドップラーセンサ721を備えた速度検出装置と別体の第3の演算処理装置(例えば、携帯通信端末)とを備え、モーションセンサ730を本実施例と同じくゴルフクラブに取り付け、速度検出装置を本実施例におけるトレーナー装置710と同様の設置条件にて設置し、この速度検出装置とモーションセンサ730とから携帯通信端末へと検出データを送信し、携帯端末装置において第1のマイクロコントローラ724及び第2のマイクロコントローラ725におけるのと同様の演算処理を行うシステムとして構成することもできる。この場合、モーションセンサ730の検出データは速度検出装置を経由して携帯端末装置へと受信させる構成としてもよいし、速度検出装置において演算までを行って、演算結果を携帯端末装置に送信し、携帯端末装置の内部処理としてメニュー画面を表示させたり、表示画面の切替を行ったり、設定の変更処理を行う様にしても構わない。
以上説明した各実施例によれば、対象物(ゴルフクラブ3)の棒状部(シャフト3a)に締め具(ゴム製バンド20、ゴム製リング120,220、取付ベルト750)に生じる引っ張り力で物体(ゴルフスイングセンサ1,101,201,301,401,501,601、モーションセンサ730)を取り付ける際の取付作業を容易にすることができる。
以上、発明を実施するための実施例を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、テニスのラケットのシャフト、野球のバット、やり投げ用のやり、自転車のフレーム、自動車エンジンのプロペラシャフトやコンロッドなどにセンサを取り付ける場合の取付構造に採用しても構わない。また、センサ以外の物体を取り付ける際の取付構造とすることもできるし、センサを取り付けるためのセンサホルダを取り付けるといった場合の取付構造にも適用することができる。
取付に際して、ゴム製当接部20とシャフト3aの間、ゴム製バンド20とシャフト3aの間に、滑り止めシートを介在させる取付構造としても構わない。
締め具として、穴あきの帯ゴム、リングを備えたゴム紐などを採用しても構わないし、素材もゴム以外の合成樹脂やコイルスプリングなどであっても構わない。
外れ止め状態とする保持用のフックとして茸状のピンを採用してもよいし、筐体の正面側から切り込む様に形成したスリットを採用しても構わない。実施例3のタイプでは、フックではなく茸状ピンで仮掛け部を形成してもよいし、例えば上だけ上向き爪付きの仮掛け部としておいて下側は実施例1の様な前方へ向いた爪を備える様に構成しても構わない。
実施例1のタイプで、開口の数を4以上にしたり、逆に2個にしても構わない。
実施例2のタイプで、回動式ではなくスライド式のアシスト手段を設けて仮掛けから本掛けへと締め具を引き伸ばす作業における力の軽減を図る様にしても構わないし、大型の物体を取り付ける様な場合に、これらレバーやスライダーを手動操作ではなく電動式にするなどしても構わない。
また、実施例1において、実施例4の電池収納構造を採用してもよいし、実施例5の様に端子カバーをシャフト側まで回り込ませて取り付ける構造とすることもできる。
図45(A),(B)に示す様に、スポンジ体を備えていない実施例1のゴルフスイングセンサ1に対して取付ベルト750を用いる様にしてもよい。このときも、図示(A)の様に、通常使用時にセンサー本体のフック部へ引っ掛ける部分に用いるだけでなく、図示(A)の状態では、シャフトへの固定が弱く、センサー本体が動いてしまう場合、図示(B)の様に、この部分をセンサー本体のフック部へ引っ掛けることにより、締め付けに利用されるゴムバンドの長さが短くなり、より強い力でセンサー本体をシャフトに固定することになるため、センサー本体が動きにくくなる。この場合、取付ベルト750では、既に説明した様に、フック部を引っ掛ける場所を複数作ることにより、1種類のゴムバンドで2種類(引っ掛ける場所を増やせばそれ以上)の固定方法が可能となり、2種類のゴムバンドを付属するよりコストが安くなる。また、類似形状で長さが違う複数のゴムバンドから選別して使用するより、1個のゴムバンドで引っ掛ける場所を変える方法のほうが単純でわかりやすく、手間もかからない。なお、図示(B)の方法ではゴムバンドを反対側のフック部に引っ掛けるために、大きな力が必要である。センサー本体を図示(B)の方法で固定するよりは弱く、図示(A)の方法で固定するよりは強く固定したい場合は、図45(C)に示す様に、ゴムチューブ800(片側切れ目入り)をシャフトに嵌めて、その上からセンサー本体を止めることで、ゴムバンドを伸ばす量が増えるため、(A),(B)の中間の力で固定することができる。この場合、ゴムチューブ800の厚さを変更することによって、固定する力を変えることもできる。ゴムチューブ800には切れ目801が入っており、切れ目801を開いてシャフト3aに取り付ければよい。
ここで、図45(C)の変形例においては、ゴムチューブ800としては、内径12mm以下のものとして、ゴルフクラブのシャフト3aに装着したときに、切れ目801が開いた状態となる寸法とすることが望ましい。また、ゴムチューブ800の素材は、合成ゴム、シリコーンゴムのいずれでもよいが、密着性及び摩擦に関する性能面ではシリコーンゴム製の方が優れており、素材の色の面では黒色となる合成ゴム製の方が白色が基本となるシリコーンゴムよりも優れている。ゴムチューブ800の肉厚は3mm程度のものを用いるとよい。
また、実施例8の取付ベルト750において、第2の中仕切部752nをフック12a〜12cに引っ掛けて、さらに強く締め付ける様な取り付け方も必用に応じて実施して構わない。
また、実施例8のゴルフスイングトレーナーシステム700は、実施例8で説明した取付ベルト750を用いるタイプ以外の実施例1〜7で説明したタイプのセンサと組み合わせる様にしてもよい。
実施例8において、スポンジ体737のゴルフクラブ側に位置する表面全体にシリコンゲルシートを両面テープで貼り付けるとよい。シリコンゲルシートは、その表面がスポンジ体737よりもすべりにくく、クラブをスイングした際にさらにすべらず固定することができる。
なお、シリコンゲルシートと両面テープの厚さはあわせて0.25mmとしており、シリコンゲルシートはスポンジ体の厚さである5mmよりも大幅に薄くしている。これは、シリコンジェルシートは、圧縮した場合、スポンジ体737よりも反発力が弱く、例えば押された部分が圧縮されたままとなりシリコンゲルシートの表面が例えば凸凹となって例えば密着性が低下してしまうからである。
このように、ゴルフクラブのシャフト側に接する面には相対的に表面のすべりが起きにくく反発力が弱い素材でその肉厚が薄い第一の部材(上記の例ではシリコンゲルシート)を備え、第一の部材よりもシャフトから離れる側には相対的に表面のすべりが起きやすく相対的に反発力が強い素材でその肉厚が厚い第二の部材(上記の例ではスポンジ体737)を備える構成とするとよい。
本発明は、物体を対象物の棒状部に取り付けるための構造として種々の産業で利用することができる。また、ゴルフ等の練習システムとして利用することができる。
[実施例1]
1・・・ゴルフスイングセンサ、2・・・ゴム製バンド、2a・・・元側端、2b・・・自由端、2c〜2e・・・開口、2f〜2i・・・紐状部、2j・・・平板状部、2k・・・膨出部、3・・・ゴルフクラブ、3a・・・シャフト、3b・・・グリップ、10・・・筐体、11・・・後部筐体、11a・・・矩形状凹入部、11b・・・円形突起、11c・・・係合凸部、11d・・・円弧状窪み、11k・・・窪み、11m・・・バッテリ収納枠、12a〜12c・・・フック、13a〜13c・・・フック、14a〜14c・・・突起、15・・・前部筐体、15a・・・外面、15b・・・上部テーパ面、15c・・・上端面、15d・・・スイッチ窓、15e・・・円形穴、15f・・・底面、15g・・・端子窓、15h・・・ネジ用ボス、15i・・・水平リブ、15k・・・窪み、20・・・ゴム製当接部材、21・・・平坦面、22・・・V溝部、22a・・・溝底、22b・・・当接面、23a・・・係合凹部、23b・・・円形凹部、31・・・センサ基板、31a・・・切り欠き部分、32・・・ブルートゥース基板、33・・・バッテリ、34・・・BtoBコネクタ、35・・・LED部品、35a・・・導光体、36・・・スライドスイッチ、36a・・・操作部、37・・・USB端子、40・・・端子カバー、41・・・ヒンジ部、42・・・摘み部。
[実施例2]
101・・・ゴルフスイングセンサ、102・・・ゴム製リング、110・・・筐体、111・・・後部筐体、112・・・フック、113・・・掛け止め部、113a・・・回動レバー、113b・・・ボス部、113c・・・溝、113d・・・コ字状本体、113e・・・内側屈曲形状部、114・・・プレート状突起、115・・・前部筐体、115b・・・上部テーパ面、115c・・・上端面、120・・・ゴム製当接体。
[実施例3]
201・・・ゴルフスイングセンサ、202・・・ゴム製リング、210・・・筐体、211・・・後部筐体、212・・・フック、213a・・・上側フック、213b・・・隙間、213c・・・下側フック、213m・・・上向きの掛け爪部、213n・・・下向きの掛け爪部、214・・・プレート状突起、215・・・前部筐体、215b・・・上部テーパ面、215c・・・上端面、220・・・ゴム製当接体。
[実施例4]
301・・・ゴルフスイングセンサ、311・・・後部筐体、311a・・・矩形状凹入部、316・・・枠状部、320・・・ゴム製当接部材、321・・・平坦面、326・・・枠状リブ、333・・・板状バッテリ、333a・・・基板部、333b・・・リード線、333c・・・コネクタ、333d・・・電池本体。
[実施例5]
401・・・ゴルフスイングセンサ、411・・・後部筐体、411d・・・円弧状窪み、440・・・端子カバー、442・・・摘み部。
[実施例6]
501・・・ゴルフスイングセンサ、532・・・ブルートゥース基板、539・・・クッション部材。
[実施例7]
601・・・ゴルフスイングセンサ、631・・・センサ基板、632・・・ブルートゥース基板、639・・・両面粘着マット。
[実施例8]
700・・・ゴルフスイングトレーナーシステム、710・・・トレーナー装置、711・・・表示画面、712・・・メニューボタン、713・・・LEDランプ、715・・・検知センサー部、716・・・電源ボタン、717・・・マイクロUSB端子、718・・・マイクロSD挿入口、719・・・カバー、721・・・ドップラセンサ、722・・・アンプ、723・・・コンパレータ、724・・・第1マイクロコントローラ、724a・・・カウンタ(タイマ)、724b・・・メモリ(RAM)、724c・・・キャプチャレジスタ、725・・・第2マイクロコントローラ、726・・・表示制御部、727・・・記録部、728・・・スイッチ群、729・・・送受信部、730・・・
モーションセンサ、731・・・電源スイッチ、732・・・LEDランプ、733・・・マイクロUSB端子、734・・・カバー、735・・・ゴム製当接部材、736・・・円弧状溝部、737・・・スポンジ体、738・・・縁、741・・・マイクロコントローラ、742・・・センサ、743・・・LED制御部、745・・・送受信部、750・・・取付ベルト、752a・・・元側端、752b・・・自由端、752c〜752e・・・横長開口部、752f〜752i・・・紐状部、752c1〜752c3,752d1〜752d3,752e1〜752e3・・・小開口、752j・・・平板状部、752k・・・膨出部、752m・・・第1の中仕切部、752n・・・第2の中仕切部、770・・・角度調節ブラケット、771・・・ベース、772・・・ボール状嵌合部、773・・・ブラケット、774・・・突起部、780・・・ACアダプタ、781・・・マイクロUSBコネクタ端子、790・・・マイクロSDカード。

Claims (4)

  1. ゴルフクラブでボールを打つときの前記ゴルフクラブのスイングの軌道を特定するためのデータを所定の間隔で取得する機能と、
    取得した前記データに基づいて、前記ゴルフクラブのフェース軌道を、前記間隔に対応する複数の各位置に配置した第1の画像を用いて表示し、かつ、インパクト時のロフト角またはフェース角を、インパクト前後のロフト角またはフェース角と区別可能にして表示する機能と、
    を有するシステム。
  2. 前記表示する機能は、
    第1の方向から見た前記フェース軌道を表示する画面において、インパクト時のフェース角をインパクト前後のフェース角と区別可能にして表示し、
    前記第1の方向と異なる第2の方向から見た前記フェース軌道を表示する画面において、インパクト時のロフト角をインパクト前後のロフト角と区別可能にして表示する
    請求項1に記載のシステム。
  3. 前記表示する機能は、
    ゴルフクラブのスイングを行う人の足を示す第2の画像と、インパクト時に対応する前記第1の画像とを所定の位置関係で表示する
    請求項1または2に記載のシステム。
  4. コンピュータに、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステムの機能を実現させるためのプログラム。

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