JPH0522972U - ワイヤハーネス固定用クランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤハーネス固定用クランプが、ワイヤハ
ーネス等からクランプが回転したり、位置ずれしたりす
るのを防ぐ。 【構成】 係止突起１をもつ半円状の固定基板３とゴム
製バンド５の２部品で構成され、該固定基板３の開口部
側の外面の中央には、ゴム製バンド５を取り付けるため
のＬ字型の突起４を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ワイヤハーネスを固定するワイヤハーネス固定用クランプの改良に 関するものである。

【０００２】

【従来技術】

従来のワイヤハーネス固定用クランプは、図１６に示すように係止突起１を有 する固定基板３と該固定基板３に一体成形された樹脂性の樹脂バンド１３とから 構成されていた。このワイヤハーネス固定用クランプは樹脂バンド１３をワイヤ ハーネスに巻き付け、樹脂バンド１３の端部を固定基板３に設けられたロック溝 に嵌合してワイヤハーネスＷに取り付けたものである。 一般に、樹脂バンド１３は、そのままではクランプが回転や位置ずれを起こす ため、ビニールテープＴをバンドの上からたすき掛けして固定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のように、従来のワイヤハーネス固定用クランプでは、ビニ ールテープ巻きを施す必要があり、後にテープの劣化や振動等により、回転や位 置ずれが起こるという問題があった。特にコルゲートチューブ上に装着した場合 相互が樹脂であることと、接着面が少ないことが原因で、クランプの回転や位置 ずれが多発していた。そのために、ワイヤハーネスの損傷がみられた。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、樹脂バンドおよびビニールテープを廃止し、ゴム製のバンドを使用 することにより回転や位置ずれを防止して、ワイヤハーネスの損傷を回避するこ とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、係止突起を有する固定基板と、該固定基板に取り付けられワイヤハ ーネスを締め付ける締め付けバンドとからなるワイヤハーネス固定用クランプに おいて、係止突起をもつ固定基板と締め付けバンドを分離し、締め付けバンドを ゴム製としたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

係止突起を有する固定基板と締め付けバンドとを分離し、締め付けバンドをゴ ム製としたので、締め付けバンドがワイヤハーネスやコルゲートチューブに密着 し、ワイヤハーネス固定用クランプの回転や位置ずれを防止できる。従ってワイ ヤハーネスの損傷を防ぐことができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面により説明する。 図１は、本考案のクランプである。半円に成形された固定基板３の中央部に係 止突起１があり、係止突起部には係止爪２が設けられている。半円状である固定 基板３の開口部側の外面の中央には、Ｌ字型の突起４が設けてあり、この部分に 図３及び図４に示すゴム製バンド５を取り付ける構造である。すなわち、本考案 のワイヤハーネス固定用クランプは樹脂によるクランプ本体とゴム製バンド５の ２部品で構成されている。

【０００８】 図２は本考案の使用状態を示す斜視図で、上記のように構成されたクランプを ワイヤハーネスＷに被せ、Ｌ字型突起４に、ゴム製バンド５に設けてある止め穴 ６を挿入してバンドに張力を加えてワイヤハーネスを締めつけるようにしながら 、もう一方の複数ある止め穴６のうち適当な穴を反対側のＬ字型突起４に掛ける 。以上により、クランプ本体が回転および位置ずれを起こさない。 また、ゴム製バンド５は片側のみＬ字型突起４とサブアッシーしておくと、作 業性が良い。

【０００９】 次に他の実施例について説明する。図５は、ワイヤハーネスＷの締めつけを図 ６及び図７のようなゴム製リング７を用いて行うものである。上記と同様にゴム 製リング７をＬ字型突起４に引っ掛けて、張力を加えながら反対側のＬ字型突起 ４に引っかけて使用する。

【００１０】 図８は、固定基板３を変形したもので、固定基板のＲ部分に長方形の穴８を２ か所に設けている。図９はその使用状態を示す斜視図で、図１０及び図１１のよ うな両端に複数の歯１０を備えたゴム製バンド９を固定基板３の長方形の穴８に 挿入し、ゴム製バンド９を相互に引っ張りワイヤハーネスＷに固定する。尚、穴 の形状は長方形に限るものではない。

【００１１】 図１２及び図１３のゴム製バンド１１は、ゴム製バンド９の変形で一端に鉤型 係止部１２、反対側に複数の歯１０を設けている。ワイヤハーネスＷの締めつけ は、ゴム製バンド１１の複数の歯１０側を長方形の穴８の一方に挿入し、ゴム製 バンド１１を引っ張りながら他方の長方形の穴８に挿入して、鉤型係止部１２と 反対側の端に設けた複数の歯１０のうち適当なものを選びワイヤハーネスＷに固 定する。

【００１２】 図１４は、固定基板３の変形で、固定基板の一端にＴ字型突起１４を設けたも のである。図１５はその使用状態を示す斜視図で、図示のようにゴム製リング７ を、ワイヤハーネスＷの外周を一周させ張力を加えながらＴ字型突起１４に引っ 掛けてクランプをワイヤハーネスＷに固定するものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のワイヤハーネス固定用クランプを用いると、ゴ ム製バンドによりクランプがワイヤハーネスＷに強固にとりつけられ、クランプ の回転及び位置ずれがなくなる。 また付随効果として車内等に装備されたワイヤハーネスを取り替える際に、ゴ ム製のバンドを交換するだけで施行できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のワイヤハーネス固定用クランプの正面
図。

【図２】本考案の一実施例を示す斜視図。

【図３】本考案のゴム製バンドの平面図。

【図４】本考案のゴム製バンドの正面図。

【図５】本考案の他実施例の使用状態を示す斜視図。

【図６】本考案のゴム製リングの平面図。

【図７】本考案のゴム製リングの正面図。

【図８】本考案の他実施例の正面図。

【図９】本考案の他実施例の使用状態を示す斜視図。

【図１０】ゴム製バンドの変形例を示す平面図。

【図１１】ゴム製バンドの変形例を示す正面図。

【図１２】ゴム製バンドの他変形例を示す平面図。

【図１３】ゴム製バンドの他変形例を示す正面図。

【図１４】本考案の他実施例を示す正面図。

【図１５】本考案の他実施例の使用状態を示す斜視図。

【図１６】従来のワイヤハーネス固定用クランプの斜視
図。

【符号の説明】

１ 係止突起 ２ 係止爪 ３ 固定基板 ４ Ｌ字型突起 ５ ゴム製バンド ６ 止め穴 ７ ゴム製リング １３ 樹脂バンド １４ Ｔ字型突起 Ｔ ビニールテープ Ｗ ワイヤハーネス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 係止突起を有する固定基板と、該固定基
   板に取り付けられワイヤハーネスを締め付ける締め付け
   バンドとからなるワイヤハーネス固定用クランプにおい
   て、係止突起をもつ固定基板と締め付けバンドを分離
   し、締め付けバンドをゴム製としたことを特徴とするワ
   イヤハーネス固定用クランプ。