JP2020091075A - 給湯機、及び湯張り運転の制御方法 - Google Patents

給湯機、及び湯張り運転の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】浴槽栓の閉め忘れの誤報知の発生を抑制する。【解決手段】湯張り運転において浴槽栓の閉め忘れを報知する報知部203と、浴槽水の水位が浴槽アダプタ48を超えているか否かを示す水位情報を取得する取得部201と、浴槽30への湯水の供給を制御する供給制御部105と、報知部203の動作を制御する報知部駆動制御部107と、を備え、湯張り運転において、供給制御部105が第1の量の湯水を供給する第1の供給処理を実行した後、取得部201によって浴槽水の水位が浴槽アダプタ48を超えていない旨の水位情報が取得された場合、供給制御部105は第2の量の湯水を供給する第2の供給処理を更に実行し、第2の供給処理を実行した後、取得部201によって浴槽水の水位が浴槽アダプタ48を超えていない旨の水位情報が取得された場合、報知部駆動制御部107が報知部203に浴槽栓の閉め忘れを報知させる、給湯機35を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、給湯機、及び給湯機における湯張り運転の制御方法に関する。
給湯機における自動湯張り運転(以下、単に湯張り運転と記載する)では、ユーザによって、浴槽にためる湯量(例えば200L。以下、設定湯量という)、及び浴槽にためる湯水の温度(以下、設定温度という)が設定され、かかる設定温度に調整された設定湯量の湯水が、浴槽の内壁に設けられた浴槽アダプタから当該浴槽内に供給される。従来、かかる湯張り運転における浴槽栓の閉め忘れ(以下、浴槽栓忘れと略記することがある)を検出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、設定湯量よりも少ない、浴槽内の水位が浴槽アダプタを超えるだけの量の湯水を供給した段階で、当該水位が浴槽アダプタを超えたか否かの判定処理を行い、当該水位が浴槽アダプタを超えていないと判定された場合には、浴槽栓忘れが発生していると判定する技術が開示されている。
ここで、上記判定処理では、浴槽アダプタを超える水位を基準として浴槽水の有無を判定することで浴槽栓忘れを検出しているが、これは、特許文献1に記載の給湯機もそうであるが、一般的に給湯機では、その構成上、浴槽アダプタを超える水位で湯水が存在していないと、浴槽内に湯水が存在するか否かの判定を行うことができないからである。具体的には、特許文献1に記載の給湯機では、浴槽アダプタに接続される給湯配管に、当該給湯配管内における水流の有無を検出する水流センサと、当該給湯配管内の水圧を検出することで浴槽内の水位を検出する水位センサと、が設けられている。当該給湯配管は追い焚き用の循環経路を構成しており、ポンプによって当該給湯配管内に浴槽内の湯水を循環させることが可能となっているため、特許文献1に記載の給湯機では、ポンプを動作させ、水流センサによって水流が検出されるか否かに基づいて、上記判定処理が実行されている。あるいは、特許文献1に記載の給湯機では、水位センサによって水位が検出されるか否かに基づいて、上記判定処理が実行されている。
特開平11−337166号公報
ここで、上記のような従来の給湯機では、湯張り運転における湯水の供給量は、上記給湯配管に設けられる流量センサの検出値に基づいて制御される。しかしながら、流量センサ自身及び給湯配管等の設備の経年劣化によって、当該流量センサの検出誤差が大きくなることがある。このように流量センサの検出誤差が大きくなった場合には、上述した特許文献1に記載の技術では、当該検出誤差に起因して、浴槽内の水位が浴槽アダプタを超えるだけの量の湯水を供給したつもりであっても、実際には水位が浴槽アダプタを超えない事態が生じ得る。かかる事態が生じると、実際には浴槽栓は閉まっていたとしても、水位は浴槽アダプタを超えていないと判定されることとなるから、浴槽栓忘れが誤報知されてしまう恐れがある。浴槽栓忘れの誤報知は、ユーザの利便性を著しく低下させる。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、浴槽栓忘れの誤報知の発生を抑制することにより、ユーザの利便性をより向上させることが可能な給湯機、及び給湯機における湯張り運転の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、浴槽の内壁に設けられた浴槽アダプタを介して前記浴槽に湯水を供給する湯張り運転において、浴槽栓の閉め忘れを報知する報知部と、浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えているか否かを示す水位情報を取得する取得部と、前記浴槽アダプタを介した浴槽への湯水の供給を制御する供給制御部と、前記報知部の動作を制御する報知部駆動制御部と、を備え、前記湯張り運転において、前記供給制御部が第1の量の湯水を供給する第1の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合、前記供給制御部は第2の量の湯水を供給する第2の供給処理を更に実行し、前記第2の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合、前記報知部駆動制御部が前記報知部に浴槽栓の閉め忘れを報知させる、給湯機が提供される。
上記目的を達成するために、本発明によれば、浴槽の内壁に設けられた浴槽アダプタを介して前記浴槽に湯水を供給する湯張り運転において、浴槽栓の閉め忘れを報知する報知部と、浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えているか否かを示す水位情報を取得する取得部と、を備える給湯機における前記湯張り運転の制御方法であって、前記浴槽に第1の量の湯水を供給する第1の供給処理を実行するステップと、前記第1の供給処理を実行した後に前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合に、第2の量の湯水を供給する第2の供給処理を実行するステップと、前記第2の供給処理を実行した後に前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合に、前記報知部に浴槽栓の閉め忘れを報知させるステップと、を含む、湯張り運転の制御方法が提供される。
本発明によれば、第1の量の湯水が浴槽に供給された後に浴槽水の水位が浴槽アダプタを超えていない旨の水位情報が取得された場合に、追加的に第2の量の湯水が供給され、当該第2の量の湯水が浴槽に供給された後に浴槽水の水位が浴槽アダプタを超えていない旨の水位情報が取得された場合に、浴槽栓の閉め忘れが報知される。従って、例えば浴槽栓の閉め忘れがない場合であって、第1の量の湯水が供給された段階で水位が浴槽アダプタを僅かに超えない水位であった場合には、その段階で浴槽水の水位が浴槽アダプタを超えていないことを以て即座に浴槽栓忘れが報知されるのではなく、その後に追加的に湯水が供給され、それでも浴槽水の水位が浴槽アダプタを超えていない場合に、はじめて浴槽栓忘れが報知される。従って、浴槽栓忘れの誤報知の発生を抑制することができ、ユーザの利便性をより向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る給湯機の概略構成を示す図である。 実施の形態1に係る湯張り運転の制御方法の処理手順を示すフロー図である。 浴槽栓忘れを報知している際のリモコンの様子の一例を示す図である。 実施の形態1に係る制御部の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 実施の形態2に係る湯張り運転の制御方法の処理手順を示すフロー図である。 実施の形態2に係る制御部の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
実施の形態1.
(給湯機の構成)
図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る給湯機の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る給湯機の概略構成を示す図である。
実施の形態1に係る給湯機35は、貯湯タンク8を有するタンクユニット33と、ヒートポンプサイクルを用いて湯(高温水)を生成するHP(ヒートポンプ)ユニット7と、ユーザが運転動作の指示及び各種設定値を変更する操作等を入力するためのリモコン44と、を備える。このように、給湯機35は、貯湯タンク8を備える貯湯式給湯機である。
HPユニット7とタンクユニット33とは、HP往き配管14と、HP戻り配管15と、図示しない電気配線と、を介して接続されている。HPユニット7は、タンクユニット33の貯湯タンク8から導かれた低温水を加熱するための加熱手段として機能する。HPユニット7では、圧縮機1、水冷媒熱交換器3、膨張弁4、及び空気熱交換器6が冷媒配管5によって環状に接続され、ヒートポンプサイクルが構成されている。水冷媒熱交換器3により、冷媒配管5を流れる冷媒と貯湯タンク8から導かれた低温水との間で熱交換が行われ、当該低温水が加熱される。
タンクユニット33には、以下の各種部品及び配管等が内蔵されている。貯湯タンク8は、湯水を貯留するためのものである。貯湯タンク8の下部に設けられた水導入口8aには、第3給水配管9cが接続されている。水道等の水源から供給される水は、減圧弁31で所定圧力に調圧された上で、第3給水配管9cを通って貯湯タンク8内に流入する。貯湯タンク8の上部に設けられた温水導入出口8dには、貯湯タンク8内に貯留された湯を給湯機35の外部へ供給するための給湯配管21と、送湯配管13とが接続されている。貯湯タンク8には、HPユニット7を用いて加熱された高温水が送湯配管13を通って温水導入出口8dから流入するとともに、第3給水配管9cからの低温水が水導入口8aから流入することにより、上下で温度差が生じるように湯水が貯留される。貯湯タンク8の表面には、複数の貯湯温度センサ42、43が高さを変えて取り付けられており、これら貯湯温度センサ42、43で貯湯タンク8内の湯水の温度分布を検出することにより、貯湯タンク8内の残湯量が把握される。給湯機35は、貯湯タンク8内の湯量を一定の量以上に保つ機能を有しており、かかる貯湯温度センサ42、43による検出値から把握される残湯量に基づいて、後述する制御部36によって、HPユニット7により貯湯タンク8内の湯水を加熱する沸上運転の開始、停止等が制御される。なお、ここでは一例として貯湯温度センサ42、43が2つの場合について説明したが、貯湯タンク8の表面に高さを変えて3つ以上の貯湯温度センサが設けられてもよい。
タンクユニット33内には、熱源ポンプ12及びふろ用熱交換器20が内蔵されている。熱源ポンプ12は、タンクユニット33内の後述する各種配管に湯水を循環させるためのポンプであり、HP往き配管14上に設けられている。ふろ用熱交換器20は、貯湯タンク8やHPユニット7から供給される高温水を利用して、2次側の加熱対象水(浴槽水や暖房用水など)を加熱するための熱交換器である。図示する構成例では、2次側の加熱対象水は浴槽水であり、ふろ用熱交換器20の2次側の構成として、浴槽30内の湯水を循環させるふろ往き配管27とふろ戻り配管28が設けられている。ふろ往き配管27とふろ戻り配管28は、浴槽30の内壁に設けられる浴槽アダプタ48に接続されており、浴槽30を介して循環回路(以下、ふろ循環回路という)を形成している。ふろ用熱交換器20は、ふろ循環回路の途中に設置されている。また、ふろ循環回路の途中には、浴槽水を循環させるためのふろ循環ポンプ29と、浴槽30から出た浴槽水の温度を検出するためのふろ戻り温度センサ38と、ふろ用熱交換器20から出た熱交換後の湯水の温度を検出するためのふろ往き温度センサ37と、湯水の循環を判定する水流センサ46と、浴槽30内の水位を検出する水位センサ47と、が設置されている。給湯機35では、ふろ循環ポンプ29を動作させふろ循環回路に浴槽水を循環させ、ふろ用熱交換器20によって高温水との間で熱交換することにより、当該浴槽水を加熱する追い焚き運転を実行することができる。
なお、水流センサ46及び水位センサ47としては、各種の公知のものが用いられてよい。例えば、水流センサ46としては、各種の公知のフロースイッチ、フローセンサ等が用いられる。また、例えば、水位センサ47としては、ふろ往き配管27又はふろ戻り配管28内の圧力(水圧)を検出する圧力センサが用いられる。水位センサ47は、ふろ往き配管27又はふろ戻り配管28内の圧力を検出することにより、その検出値に応じた浴槽30内の水位を検出することができる。
ここで、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと、ふろ循環ポンプ29を動作させてもふろ循環回路に浴槽水が循環せず、水流センサ46によって水流が検出されない。また、水位センサ47は、上述したように、ふろ往き配管27又はふろ戻り配管28内の圧力を検出することにより浴槽30内の水位を検出するものであるから、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと、水位を検出することができない。つまり、水位センサ47の検出値、及びふろ循環ポンプ29を動作させた状態における水流センサ46の検出値は、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在しているか否かを示す情報であるといえる。本明細書では、このような浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在しているか否かを示す情報のことを、水位情報とも呼称する。また、本明細書では、水位情報を取得する機能を有する構成(すなわち、本実施の形態1であれば、水流センサ46及び水位センサ47)のことを、取得部とも呼称する。詳細は後述するが、本実施の形態1では、湯張り運転において、取得部によって取得された水位情報に基づいて、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在している否かを判定する処理(以下、水位判定処理という)が行われる。
三方弁11は、湯水が流入するa、bポートと、湯水が流出するcポートとを有する流路切替手段である。四方弁18は、湯水が流入するb、cポートと、湯水が流出するa、dポートとを有する流路切替手段であり、4つの経路、a−b、a−c、b−d、c−dの間で流路切替可能に構成されている。
また、タンクユニット33は、水導出口配管10、温水導入配管20a、第1バイパス配管16、温水導出配管20b、及び第2バイパス配管17を有している。水導出口配管10は、貯湯タンク8の下部に設けられた水導出口8bと三方弁11のaポートとを接続する。HP往き配管14は、三方弁11のcポートとHPユニット7の入口側とを接続する。HP戻り配管15は、HPユニット7の出口側と四方弁18のcポートとを接続する。送湯配管13は、四方弁18のdポートと、貯湯タンク8上部の温水導入出口8dとを接続する。第1バイパス配管16は、四方弁18のaポートと、貯湯タンク8の中央部から下部の間に設けられた温水導入口8cとを接続する。温水導入配管20aは、送湯配管13の途中から分岐し、ふろ用熱交換器20の1次側入口に接続される。温水導出配管20bは、ふろ用熱交換器20の1次側出口と三方弁11のbポートとを接続する。第2バイパス配管17は、HP往き配管14における熱源ポンプ12とHPユニット7の入口側との間から分岐し、四方弁18のbポートに接続される。
更に、タンクユニット33は、第1給水配管9a、第2給水配管9b、給湯用混合弁22、ふろ用混合弁23、第1給湯配管24、及び第2給湯配管25を有している。第1給水配管9aの一端は水道等の水源に接続され、第1給水配管9aの他端には減圧弁31を介して第2給水配管9b及び第3給水配管9cが接続される。これら第1給水配管9a、第2給水配管9b、及び第3給水配管9cによって、給水管路9が構成されている。第2給水配管9bは、途中から分岐してそれぞれ給湯用混合弁22とふろ用混合弁23とに接続されている。また、給湯配管21は、途中から分岐してそれぞれ給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23に接続されている。
給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23は、給湯配管21から供給される高温水と、第2給水配管9bから供給される低温水との流量比を調整することにより、使用者がリモコン44にて設定した設定温度の湯を生成し、第1給湯配管24及び第2給湯配管25にそれぞれ流入させる。給湯用混合弁22で温度調整された湯水は、第1給湯配管24から給湯栓34を経由して、使用者が使用するシャワーやカラン等の蛇口(図示しない)に供給される。一方、ふろ用混合弁23に接続される第2給湯配管25の途中には、第2給湯配管25を開閉するふろ用電磁弁26と、第2給湯配管25を通る湯水の流量を検出する流量センサ45とが設けられている。湯張り運転においては、ふろ用混合弁23で設定温度に調整された湯水が、第2給湯配管25からふろ用電磁弁26、流量センサ45、ふろ往き配管27、及びふろ戻り配管28を経て、浴槽アダプタ48を介して浴槽30に供給される。この際、流量センサ45の検出値に基づいて、浴槽30に供給する湯水の量が制御される。
三方弁11は、水導出口配管10とHP往き配管14とが連通する形態(すなわち、aポートとcポートとが連通する形態)、及び温水導出配管20bとHP往き配管14とが連通する形態(すなわち、bポートとcポートとが連通する形態)、の2つの流路形態で、タンクユニット33内の湯水の流路を切り替える。四方弁18は、HP戻り配管15と送湯配管13とが連通する形態(すなわち、cポートとdポートとが連通する形態)、HP戻り配管15と第1バイパス配管16とが連通する形態(すなわち、aポートとcポートとが連通する形態)、第1バイパス配管16と第2バイパス配管17とが連通する形態(すなわち、aポートとbポートとが連通する形態)、及び送湯配管13と第2バイパス配管17とが連通する形態(すなわち、bポートとdポートとが連通する形態)、の4つの流路形態で、タンクユニット33内の湯水の流路を切り替える。
更に、タンクユニット33には、制御部36が内蔵されている。タンクユニット33及びHPユニット7が備える、上述した各種弁類、ポンプ類等の動作は、これらと電気的に接続された制御部36により制御される。制御部36とリモコン44とは、相互に通信可能に接続されている。リモコン44を介したユーザからの指示入力に応じて、制御部36が給湯機35を動作させ、各種の運転(例えば、沸上運転、追い焚き運転及び湯張り運転等)が実行される。
例えば、沸上運転では、制御部36は、HPユニット7及び熱源ポンプ12を稼動させる。三方弁11は、水導出口配管10とHP往き配管14とが連通する形態(すなわち、aポートとcポートとが連通する形態)とされる。四方弁18は、HP戻り配管15と送湯配管13とが連通する形態(すなわち、cポートとdポートとが連通する形態)とされる。熱源ポンプ12が稼動することで、貯湯タンク8内の下部の低温水が、水導出口8b、水導出口配管10、三方弁11、及びHP往き配管14を経由し、HPユニット7の水冷媒熱交換器3へ送られる。水冷媒熱交換器3を通過する間に加熱されて高温になった湯水は、HP戻り配管15、四方弁18、送湯配管13、及び温水導入出口8dを通り、貯湯タンク8内の上部に流入する。このような沸上運転により、貯湯タンク8内に上から下に向かって次第に温度が低下するような温度勾配を持って湯が貯えられる。
また、例えば、追い焚き運転では、制御部36は、熱源ポンプ12及びふろ循環ポンプ29を動作させる。三方弁11は、温水導出配管20bとHP往き配管14とが連通する形態(すなわち、bポートとcポートとが連通する形態)とされる。四方弁18は、第1バイパス配管16と第2バイパス配管17とが連通する形態(すなわち、aポートとbポートとが連通する形態)とされる。ふろ循環ポンプ29が動作することで、浴槽30内からふろ戻り配管28へ浴槽水が引き込まれ、ふろ用熱交換器20へ送られる。一方、熱源ポンプ12が稼動することで、貯湯タンク8内の上部から導出される高温水が、熱源流体として、温水導入出口8d、送湯配管13、及び温水導入配管20aを通り、ふろ用熱交換器20へ送られる。そして、ふろ用熱交換器20において浴槽水と高温水との間で熱交換が行われる。ふろ用熱交換器20を通過する間に加熱された浴槽水は、ふろ往き配管27を通って浴槽30内へ戻る。また、ふろ用熱交換器20を通過する間に温度低下した熱源流体が、温水導出配管20b、三方弁11、HP往き配管14、第2バイパス配管17、四方弁18、第1バイパス配管16、及び温水導入口8cを通り、貯湯タンク8内に流入する。
なお、湯張り運転時における制御部36の動作については、図2を参照して後で詳細に説明する。
制御部36は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、並びに各種の情報を格納するメモリ等の記憶素子が搭載された制御基板等によって構成される。記憶素子には、例えばプロセッサが実行するプログラム、及びプロセッサがプログラムを実行した結果得られた情報等が格納される。プロセッサが所定のプログラムに従って演算処理を実行することにより、以上説明した制御部36の機能が実現される。
リモコン44は、図示を省略するが、給湯機35に関する各種の情報を外部に通知する通知部、及び各種の情報を給湯機35の制御部36に入力するための入力部を有する。通知部は、例えば、給湯機35の状態等の情報を表示するディスプレイ装置等からなる表示部、当該情報を音声で出力するスピーカ等からなる音声出力部、及び当該情報を外部の他の機器に送信する通信装置等からなる通信部等によって構成される。また、入力部は、ユーザが操作するスイッチ等からなる操作部、及びユーザの音声を入力するマイクロフォン等からなる音声入力部等によって構成される。なお、リモコン44(すなわち、通知部及び入力部)の具体的な装置構成は限定されず、リモコン44は各種の公知の構成を有していてよい。
(湯張り運転の制御方法)
図2を参照して、以上説明した給湯機35における湯張り運転の制御方法について説明する。図2は、実施の形態1に係る湯張り運転の制御方法の処理手順を示すフロー図である。なお、以下の図2についての説明では、一例として、取得部が水流センサ46によって構成され、水位情報としてふろ循環ポンプ29を動作させた状態における水流センサ46の検出値が用いられる場合について説明する。ただし、本実施の形態1はかかる例に限定されず、取得部が水位センサ47によって構成され、水位情報として水位センサの検出値が用いられてもよい。また、図2に示す各処理において、所定の量の湯水を供給する処理については、制御部36は、流量センサ45の検出値に基づいて供給する湯水の量を制御している(すなわち、本明細書において、「制御部36が所定の量の湯水を供給する処理を実行する」等の表現は、「制御部36が流量センサ45の検出値に基づく所定の量の湯水を供給する処理を実行する」ことを意味している。)
湯張り運転の開始に先立ち、ユーザによって、リモコン44を介して、設定湯量(例えば200L)及び設定温度が設定されている。その状態で、ユーザによってリモコン44を介して湯張り運転を開始する旨の指示が入力されると、制御部36は、第1の量(例えば80L)の設定温度の湯水を浴槽アダプタ48を介して浴槽30に供給する制御を行う(ステップS101)。本明細書では、ステップS101における第1の量の湯水を供給する処理のことを、第1の供給処理とも記載する。
ここで、第1の量は、浴槽内の水位が浴槽アダプタ48を超える量として、制御部36に予め設定されている。第1の量は、例えば、以下のような手順で学習により設定される。すなわち、制御部36が、少量(例えば10L)の湯水を浴槽に供給する処理を行い、次いで水位情報に基づいて水位判定処理を行う、という一連の処理を繰り返し実行し、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定されたタイミングまでに供給した湯量の積算値を、第1の量として設定する。例えば、このような学習処理が、給湯機35を設置した後、初めて湯張り運転を行う際に実行されてよい。
なお、第1の量の設定方法はかかる例に限定されず、他の方法であってもよい。例えば、第1の量は、浴槽30の形状、及び浴槽30における浴槽アダプタ48の設置位置に応じて算出され得る量であるため、給湯機35を設置した際に、設置業者等によって、浴槽30の形状等の測定、及び第1の量の算出が行われ、その値が手動で入力され、制御部36に設定されてもよい。
第1の供給処理を実行すると、次に、制御部36が水位判定処理を実行する(ステップS103)。具体的には、ステップS103では、取得部(すなわち、水流センサ46)から制御部36に水位情報(すなわち、ふろ循環ポンプ29を動作させた状態における水流センサ46の検出値)が送信され、制御部36は、当該水位情報に基づいて、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在しているか否かを判定する。なお、後述するように、本実施の形態1に係る湯張り運転では、ステップS103の後に、再度水位判定処理が実行され得る。従って、区別のため、本明細書では、ステップS103における水位判定処理のことを第1の水位判定処理とも記載する。
ステップS103で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合(すなわち、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在している旨の水位情報が取得された場合)には、浴槽30内に湯水がたまっている状態であり、浴槽栓忘れは発生していないと考えられる。従って、この場合には、制御部36は、設定湯量に達するまで(すなわち、設定湯量から第1の量を差し引いた量の)湯水を浴槽アダプタ48を介して浴槽30に供給する制御を行う(ステップS105)。これで、湯張り運転が終了する。
ここで、上述したように、第1の量は、浴槽内の水位が浴槽アダプタ48を超える量として予め設定されているが、流量センサ45の検出誤差等により、制御部36が第1の量の湯水を供給したつもりであっても、実際には第1の量よりも少ない量の湯水しか供給されない事態が生じ得る。このような場合には、ステップS103で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定されることとなる。本実施の形態1では、ステップS103で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合(すなわち、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない旨の水位情報が取得された場合)には、ステップS107に進む。ステップS107では、制御部36は、第2の量(例えば10L)の設定温度の湯水を浴槽アダプタ48を介して浴槽30に供給する制御を行う。本明細書では、ステップS107における第2の量の湯水を供給する処理のことを、第2の供給処理とも記載する。
次に、制御部36は、再度水位判定処理を行う(ステップS109)。具体的には、ステップS109では、取得部(すなわち、水流センサ46)から制御部36に水位情報(すなわち、ふろ循環ポンプ29を動作させた状態における水流センサ46の検出値)が送信され、制御部36は、当該水位情報に基づいて、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在しているか否かを判定する。なお、区別のため、本明細書では、このステップS109における再度の水位判定処理のことを第2の水位判定処理とも記載する。
ステップS109で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合(すなわち、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在している旨の水位情報が取得された場合)には、浴槽30内に湯水がたまっている状態であり、浴槽栓忘れは発生していないと考えられる。従って、この場合には、制御部36は、設定湯量に達するまで(すなわち、設定湯量から第1の量及び第2の量を差し引いた量の)湯水を浴槽アダプタ48を介して浴槽30へ供給する制御を行う(ステップS105)。これで、湯張り運転が終了する。
一方、ステップS109で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合(すなわち、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない旨の水位情報が取得された場合)には、第1の量及び第2の量の湯水を供給しても、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない状況であるため、浴槽30に湯水がたまっておらず、浴槽栓忘れが発生している可能性が高いと考えられる。従って、この場合には、制御部36は、浴槽栓忘れを報知する制御を行う(ステップS111)。
浴槽栓忘れの報知は、給湯機35に備えられる報知部を介して行われる。当該報知部は、リモコン44の通知部が兼ねてよい。つまり、浴槽栓忘れの報知は、リモコン44の表示部による文字及び画像等の表示、音声出力部によるブザー及び音声等の出力、並びに通信部による外部の機器(例えば、HEMSコントローラ及びユーザが所持するスマートフォン等)への情報の送信等の各種の手段のうちの1つにより、又は複数を組み合わせて、実行される。図3に、浴槽栓忘れを報知している際のリモコン44の様子の一例を示す。図3では、一例として、リモコン44の表示部44aが報知部として機能する場合を図示している。図示するように、リモコン44の表示部44aに警告文44b(図示する例では、「湯張り停止中。浴槽栓を確認してください。」)を表示することで、浴槽栓忘れが報知されている。もちろん、かかる表示と併せて、ブザー又は音声による報知が行われてもよい。
以上、本実施の形態1に係る湯張り運転の制御方法について説明した。ここで、特許文献1に例示される従来の方法では、浴槽内の水位が浴槽アダプタを超えるだけの量の湯水(すなわち、本実施の形態1における第1の量に相当する量の湯水)を供給した段階で浴槽アダプタを超える水位で浴槽水が存在しているか否かを判定し、その結果、浴槽水が存在していないと判定された場合に、浴槽栓忘れを報知する処理が行われていた。しかしながら、上述したように、給湯機では、流量センサの検出誤差等に起因して、浴槽内の水位が浴槽アダプタを超えるだけの量の湯水を供給する制御を行ったにもかかわらず、実際にはそれよりも少ない量の湯水しか供給されていない事態が発生し得る。流量センサに生じ得る検出誤差の範囲を考慮すれば、この量が著しくずれることは想定し難いものの、かかる事態が生じれば、例えば、浴槽アダプタを僅かに超えない水位で浴槽内に湯水がたまることは十分に考えられる。この場合には、浴槽アダプタを超える水位で浴槽水が存在していないと判断されることとなり、浴槽栓忘れの誤報知が生じる恐れがあった。
一方、本実施の形態1によれば、上記のように、第1の水位判定処理において浴槽水が存在していないと判定された場合には、第2の量の湯水が追加的に供給される。第2の量の湯水が追加的に供給されることによって、上記のように、第1の量の湯水を供給した段階において、実際には第1の量よりも少ない量の湯水しか供給されず、浴槽アダプタ48を僅かに超えない水位で浴槽30内に湯水がたまっていた場合には、浴槽30内の水位が浴槽アダプタ48を超えることとなる。
本実施の形態1では、この第2の量の湯水を供給した段階で第2の水位判定処理を行い、その結果に応じて浴槽栓忘れを報知する。従って、浴槽栓忘れが発生していない場合であって、第1の量の湯水を供給する制御を行ったにもかかわらず、実際には第1の量よりも少ない量の湯水しか供給されていない事態が生じた場合であっても、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在しているとの判定結果を得ることができ、浴槽栓忘れの誤報知の発生を抑制することができる。従って、ユーザにとってより利便性の高い給湯機35が実現され得る。
なお、第2の量は、浴槽栓忘れの誤報知の発生を効果的に抑制し得る量として、制御部36に予め設定されている。第2の量は、流量センサ45の検出誤差等に起因して生じる第1の量のずれ量に応じた値として、給湯機35の設計者等により適宜設定されてよい。また、第2の量は、設置後にユーザにより適宜設定(変更)可能であってもよい。これにより、第2の量の湯水を供給しても水位が浴槽アダプタ48を超えずに浴槽栓忘れの誤報知が依然として発生してしまう場合に、ユーザが、水位が浴槽アダプタ48を超えるような適切な値に第2の量を変更することができるため、ユーザの利便性がより向上する。
(制御部の機能構成)
図4を参照して、以上説明した実施の形態1に係る湯張り運転を実行する制御部36の機能構成について説明する。図4は、実施の形態1に係る制御部36の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図4に示す各機能により、図2に示す一連の処理が実行される。なお、図4では、説明のため、制御部36の機能のうち、湯張り運転に関する機能のみを示している。制御部36は、図示する機能以外にも、一般的な給湯機の制御部が有する各種の機能(例えば、沸上運転を実行する機能や、追い焚き運転を実行する機能等)を有し得る。
また、図4では、説明のため、制御部36以外の機能ブロックとして、取得部201、報知部203、及び供給部205を図示している。取得部201は、上述したように、水位情報を取得する機能を有するものであり、具体的には、水流センサ46及び水位センサ47によって構成される。報知部203は、上述したように、浴槽栓忘れを報知する機能を有するものであり、具体的には、リモコン44の通知部によって構成される。供給部205は、浴槽アダプタ48を介して浴槽30に湯水を供給する機能を有する。具体的には、供給部205は、タンクユニット33において浴槽30への給湯を実行するために動作される弁やポンプ等によって構成される。
図4を参照すると、制御部36は、その機能として、供給量設定部101、水位判定部103、供給制御部105、報知部駆動制御部107、及び記憶部109を有する。供給量設定部101、水位判定部103、供給制御部105、及び報知部駆動制御部107は、制御部36を構成するプロセッサが所定のプログラムに従って演算処理を実行することにより実現される。記憶部109は、制御部36を構成するメモリ等の記憶素子によって実現される。
記憶部109は、給湯機35に関する各種の情報を記憶する。湯張り運転に関する情報として、例えば、記憶部109は、設定温度、設定湯量、第1の量、及び第2の量についての情報を記憶する。
供給量設定部101は、記憶部109に第1の量及び第2の量を記憶させる(すなわち、制御部36に第1の量及び第2の量を設定する)。例えば、供給量設定部101は、上述したように、学習処理を行った結果に基づく量を第1の量として記憶部109に記憶させる。あるいは、供給量設定部101は、設置業者や設計者、ユーザ等によって入力された量を第1の量及び第2の量として記憶部109に記憶させる。
水位判定部103には、取得部201によって取得された水位情報が入力される。水位判定部103は、かかる水位情報に基づいて、水位判定処理を実行する。具体的には、水位情報が水位センサ47の検出値である場合には、水位判定部103は、その検出値に基づいて浴槽30内の水位を算出することにより、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在している否かを判定する。あるいは、水位情報がふろ循環ポンプ29を動作させた状態における水流センサ46の検出値である場合には、水位判定部103は、その検出値に基づいて、水流が検出された場合には浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定し、水流が検出されなかった場合には浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定する。水位判定部103は、第1及び第2の量の湯水が供給された後に、それぞれ、水位判定処理(すなわち、第1の水位判定処理(図2に示すステップS103における処理)及び第2の水位判定処理(図2に示すステップS109における処理))を実行する。水位判定部103は、判定結果についての情報を、供給制御部105及び報知部駆動制御部107に提供する。
供給制御部105は、供給部205の動作を制御し、浴槽30に湯水を供給させる。この際、供給制御部105は、供給される湯水の温度及び量を制御することができる。湯張り運転においては、供給制御部105は、湯張り運転を開始する旨の指示入力があった場合に、第1の量の湯水を設定温度で供給する(図2に示すステップS101における処理)。また、供給制御部105は、第1の量の湯水を供給した後に、水位判定部103から浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない旨の判定結果についての情報が提供された場合に、第2の量の湯水を設定温度で供給する(図2に示すステップS107における処理)。更に、供給制御部105は、第1の量の湯水を供給した後又は第2の量の湯水を供給した後に、水位判定部103から浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在している旨の判定結果についての情報が提供された場合に、設定湯量に達するまで湯水を設定温度で供給する(図2に示すステップS105における処理)。供給制御部105は記憶部109にアクセス可能に構成されており、記憶部109を参照することにより、設定湯量、第1の量、及び第2の量を把握し、流量センサ45の検出値に基づいて、以上の各処理において供給する湯水の量を制御する。供給制御部105は、第1の量及び第2の量の湯水を供給した場合、それぞれ、その旨の情報を水位判定部103に提供する。水位判定部103は、かかる情報に応じて、第1の水位判定処理及び第2の水位判定処理をそれぞれ実行する。また、供給制御部105は、第2の量の湯水を供給した場合、その旨の情報を報知部駆動制御部107に提供する。
報知部駆動制御部107は、報知部203の動作を制御し、浴槽栓忘れを報知させる。具体的には、報知部駆動制御部107は、第2の量の湯水が供給された後(より詳細には、供給制御部105から第2の量の湯水を供給した旨の情報が提供された後)、水位判定部103から浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない旨の判定結果についての情報が提供された場合に、報知部203によって浴槽栓忘れを報知させる(図2に示すステップS111における処理)。
以上、実施の形態1に係る給湯機35の構成、及び湯張り運転の制御方法について説明した。なお、以上説明した湯張り運転の制御方法は一例であり、本実施の形態1に係る湯張り運転では、以上説明した図2に示す各処理に加えて、他の処理が追加的に行われてもよい。
例えば、図2に示す一連の処理に先立って、以下の各処理が実行されてもよい。すなわち、湯張り運転を開始する旨の指示が入力された場合、まず、制御部36が、呼び水として、規定量(例えば10L)の設定温度の湯水を浴槽30に供給する処理を行ってもよい。これは、ふろ循環回路内の空気を浴槽30に排出するためである。そして、呼び水を浴槽30に供給した後、制御部36は、水位判定処理を実行してもよい。水位判定処理の結果、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合には、前回の湯張り運転以降、浴槽水が排水されていないこと(すなわち、ユーザが、浴槽30に湯がためられた状態で湯張り運転を実行したこと)を意味している。この場合、制御部36は、追い焚き運転を実行し、設定温度になるまで浴槽水を加熱し、湯張り運転を終了する。一方、上記水位判定処理の結果、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合には、少なくとも前回の湯張り運転以降、一旦浴槽水が排水されてから湯張り運転が開始されていることを意味する。この場合、制御部36は、図2に示すステップS101からの一連の処理を実行する。
通常、ユーザが湯張り運転を行う場合には、浴槽30が空になっていることが一般的であるが、浴槽水を排水することを忘れた状態で湯張り運転を開始する旨の指示を入力してしまうこともある。このような場合に、通常通り湯張り運転を実行したのでは、湯水が浴槽30から溢れてしまい、ロスになる。そこで、上記のように、図2に示す一連の処理に先立ち、呼び水を供給した段階で水位判定処理を行って浴槽水が残っているかを判定し、浴槽水が残っている場合には湯水を更に供給するのではなく追い焚き運転を行う処理とすることにより、このようなロスの発生を避けることが可能になる。
また、例えば、図2に示す一連の処理において湯張りが完了した後に、制御部36が、浴槽水の水位を湯張りが完了した際の水位(以下、湯張り完了水位という)に保つ自動足し湯運転を実行してもよい。この場合、湯張り運転の際に、制御部36の記憶部109が、湯張り完了水位、及び浴槽30の水平方向の断面積(以下、浴槽断面積という)を記憶しており、制御部36は、これらの値に基づいて自動足し湯運転を実行する。湯張り完了水位は、水位センサ47の検出値に基づいて取得され得る。また、制御部36は、第1の量又は第2の量の湯水を供給し、浴槽アダプタ48を超えた段階での水位と、湯張り完了水位と、を水位センサ47の検出値に基づいて取得し、それらの水位の差分と、その間に供給した湯量との関係から、浴槽断面積を算出することができる。自動足し湯運転では、制御部36が、水位センサ47の検出値に基づいて浴槽水の水位をモニタし、水位が湯張り完了水位よりも下がった場合に、その下がった水位を補うだけの湯量を浴槽断面積を用いて算出し、当該湯量の湯水を供給する処理を実行する。なお、浴槽断面積は、必ずしも浴槽30の高さ方向に沿って厳密に一定ではないが、一般的な浴槽30の形状を想定すれば、その高さ方向における変化量は小さいと考えられるため、一定値とみなしても問題はない。
以上説明した処理以外にも、一般的な給湯機の湯張り運転に付随して行われている各種の公知の処理が、図2に示す一連の処理に追加して行われてよい。
実施の形態2.
本発明の他の実施の形態(実施の形態2)について説明する。実施の形態2に係る給湯機の構成は、以上説明した実施の形態1に係る給湯機35と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する(以下、実施の形態2に係る給湯機のことも給湯機35と記載する)。以下では、実施の形態2に関し、湯張り運転の制御方法、及び湯張り運転を実行する制御部の機能構成について主に説明する。
(湯張り運転の制御方法)
図5を参照して、実施の形態2に係る給湯機35における湯張り運転の制御方法について説明する。図5は、実施の形態2に係る湯張り運転の制御方法の処理手順を示すフロー図である。
図5に示すように、実施の形態2に係る湯張り運転の制御方法は、実施の形態1に係る湯張り運転の制御方法に対して、ステップS201に示す処理が追加されたものに対応する。具体的には、実施の形態2に係る湯張り運転の制御方法では、ステップS109に示す第2の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合に、ステップS201として、第1の量を、現状の第1の量と第2の量とを足し合わせた量に更新する処理が実行される。例えば、現状の第1の量が80L、第2の量が10Lであれば、更新後の第1の量は90Lとなる。
浴槽栓忘れが発生しておらず、第2の水位判定処理で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合であって、ステップS201に示す処理が行われない場合には、次回以降の湯張り運転においても、常に、第1の水位判定処理では浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定され、その後、第2の量の湯水が供給され、第2の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定され、設定湯量に達するまでの残りの湯量が供給されることとなる。一方、本実施の形態2のようにステップS201に示す処理が実行されることにより、次回以降の湯張り運転の際には、第1の量の湯水を供給した後の第1の水位判定処理において、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定され、そのまま設定湯量に達するまでの残りの湯量が供給されることとなる。つまり、第2の供給処理、及び第2の水位判定処理が行われないこととなるため、湯張りに掛かる時間を短縮することが可能になる。よって、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
(制御部の機能構成)
図6を参照して、以上説明した実施の形態2に係る湯張り運転を実行する制御部36aの機能構成について説明する。図6は、実施の形態2に係る制御部36aの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図6に示す各機能により、図5に示す一連の処理が実行される。なお、図6では、説明のため、制御部36aの機能のうち、湯張り運転に関する機能のみを示している。制御部36aは、図示する機能以外にも、一般的な給湯機の制御部が有する各種の機能を有し得る。また、図6では、説明のため、図4と同様に、制御部36a以外の機能ブロックとして、取得部201、報知部203、及び供給部205を図示している。
図6を参照すると、制御部36aは、その機能として、供給量設定部101a、水位判定部103、供給制御部105、報知部駆動制御部107、及び記憶部109を有する。このように、制御部36aは、実施の形態1に係る制御部36に対して、供給量設定部101の機能が変更されたものに対応する。制御部36aの具体的な装置構成や、供給量設定部101a以外の機能は制御部36と同様であるため、重複するものについてはその説明を省略する。
供給量設定部101aは、実施の形態1に係る供給量設定部101の機能に加え、特定の条件が満たされた場合に、記憶部109に記憶されている第1の量を更新する機能を有する。具体的には、供給量設定部101aには、水位判定部103から第2の水位判定処理の結果についての情報が提供される。供給量設定部101aは、当該情報に基づいて、第2の水位判定処理で浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合に、記憶部109に記憶されている第1の量を、現状の第1の量と第2の量とを足し合わせた量に更新する(図5に示すステップS201における処理)。
以上、実施の形態2に係る湯張り運転の制御方法について説明した。なお、実施の形態2において更新された第1の量は、任意のタイミングで、リモコン44を介したユーザからの指示入力により、供給量設定部101によって初期化可能であってもよい。第1の量が初期化された場合には、上述した学習によって第1の量を設定する処理が再度実行され得る。例えば、浴槽30が異なる形状のものに交換された場合などには、それまで更新された第1の量は意味をなさないこととなる。このような場合に、適宜第1の量を初期化可能とすることにより、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
(変形例等)
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変形例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば、本発明は、以上説明した実施の形態以外にも、以下のような形態を取り得る。
例えば、以上説明した実施の形態1、2では、第2の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合に、浴槽栓忘れが報知されていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、制御部36、36aの供給制御部105が、第3の量(例えば10L)の設定温度の湯水を浴槽30に供給する処理(区別のため、本明細書において、第3の供給処理とも記載する)を更に行ってもよい。そして、その後、制御部36、36aの水位判定部103が水位判定処理(区別のため、本明細書において、第3の水位判定処理とも記載する)を行い、この第3の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合(すなわち、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していない旨の水位情報が取得された場合)に、報知部駆動制御部107が浴槽栓忘れを報知させてもよい。なお、第3の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合には、供給制御部105は、設定湯量に達するまで(すなわち、設定湯量から第1の量、第2の量、及び第3の量を差し引いた量の)湯水を浴槽30に供給する処理を行う。このように、第3の供給処理及び第3の水位判定処理を行うことにより、浴槽栓忘れが発生していない場合であって、第2の供給処理が終了した段階で浴槽アダプタ48を僅かに超えない水位で浴槽30内に湯水がたまっていた場合にも、浴槽栓忘れは報知されないこととなる。つまり、浴槽栓忘れの誤報知の発生を更に抑制することが可能になる。
更に、第3の供給処理及び第3の水位判定処理を行う場合において、第3の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定された場合には、制御部36、36aの供給量設定部101は、第1の量を、現状の第1の量と第2の量と第3の量とを足し合わせた量に更新する処理を実行してもよい。例えば、現状の第1の量が80L、第2の量が10L、第3の量が10Lであれば、更新後の第1の量は100Lとなる。これにより、実施の形態2と同様に、次回以降の湯張り運転の際には、第1の量の湯水を供給した後の第1の水位判定処理において、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定され、そのまま設定湯量に達するまでの残りの湯量が供給されることとなるため、湯張りに掛かる時間を短縮することが可能になる。なお、実施の形態2と同様に、このように更新された第1の量は、任意のタイミングで、リモコン44を介したユーザからの指示入力により、供給量設定部101によって初期化可能であってもよい。
なお、第3の量は、第2の量と同様に、給湯機35の設計者等により適宜設定されてもよいし、給湯機35の設置後にユーザにより適宜設定(変更)されてもよい。また、第2の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定され、浴槽栓忘れが報知された場合には、上記の第3の供給処理が自動的に行われてもよいし、後述のように第3の供給処理を実行する旨の指示をユーザが入力してもよい。また、第3の水位判定処理においても浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定された場合には、更なる湯水の供給処理及び水位判定処理が繰り返し行われてもよい。
また、例えば、以上説明した実施の形態1、2に係る湯張り運転において浴槽栓忘れが報知された場合、その後の湯張り運転をどのように行うかを、リモコン44を介してユーザが選択可能であってもよい。具体的には、ユーザは、上述した第3の供給処理を実行する旨の指示(すなわち、湯水を更に供給する旨の指示)、湯張り運転を継続する旨の指示、又は湯張り運転を最初から実行する旨の指示を選択可能であってよい。
浴槽栓忘れが報知された場合には、実際には浴槽栓忘れが発生していなかった場合(すなわち、実際には浴槽栓忘れが発生していなかったが、第1の量及び第2の量の湯水を供給しても浴槽水の水位が浴槽アダプタ48を超えなかった場合)と、実際に浴槽栓忘れが発生していた場合と、があり得る。浴槽栓忘れが報知され、浴槽30の様子を確認した結果、実際には浴槽栓忘れが発生していなかった場合には、ユーザは、湯水を更に供給する旨の指示、又は湯張り運転を継続する旨の指示を行えばよい。湯水を更に供給する旨の指示が入力された場合には、制御部36、36aは、上述した第3の供給処理及び第3の水位判定処理を実行する。この場合、第1の量を、現状の第1の量と第2の量と第3の量とを足し合わせた量に更新することとすれば、ユーザにとっては、上述したように、次回以降の湯張り運転の際に湯張りに掛かる時間を短縮することができるというメリットがある。一方、湯張り運転を継続する旨の指示が入力された場合は、制御部36、36aの供給制御部105が、設定湯量からそれまでに供給した湯水の量を差し引いた量の湯水を供給する処理を実行する。浴槽栓忘れが報知されたものの実際には浴槽栓忘れが発生していなかった場合には、ユーザによっては、第3の供給処理及び第3の水位判定処理を実行する時間を省き、できるだけ早く湯張りを完了させたいと考える場合もある。このような場合に、湯張り運転を継続する旨の指示を入力することにより、それまでにたまった湯水を無駄にすることなく、かつ第3の供給処理及び第3の水位判定処理を実行する場合に比べてより短時間で湯張りを完了することができる。
一方で、浴槽栓忘れが報知され、浴槽30の様子を確認した結果、実際に浴槽栓忘れが発生していた場合には、ユーザは、浴槽栓を閉め直した後、湯張り運転を最初から実行する旨の指示を行えばよい。この場合、制御部36、36aの供給制御部105は、設定湯量の湯水を供給する処理を実行する。これにより、第1の供給処理及び第1の水位判定処理が行われず、設定湯量の湯水が一度に供給されることとなるため、この再度の湯張り運転においては、湯張りに掛かる時間を短縮することができる。以上のように、浴槽栓忘れが報知された後の湯張り運転の動作をユーザが選択可能であることにより、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
また、例えば、以上説明した実施の形態1、2に係る湯張り運転では、第1の量、第2の量、及びその後の設定湯量に達するまでの量の湯水を供給する際に、全て設定温度の湯水を供給していたが、本発明はかかる例に限定されない。これらの湯水の温度に差異が設けられてもよい。例えば、制御部36、36aの供給制御部105は、第1の量及び第2の量の湯水の温度を、その後に供給する湯水の温度よりも低くしてもよい。この際、第1の量の湯水の温度と第2の量の湯水の温度とは、同じ値に制御されてもよいし、第1の量の湯水の温度の方が第2の量の湯水の温度よりも低くなるように制御されてもよい。ただし、供給制御部105は、先に供給する湯水の温度(第1の量の湯水の温度又は第2の量の湯水の温度)を設定温度よりも低くなるように制御するとともに、後から供給する湯水の温度を設定温度よりも高くなるように制御し、最終的に湯張りが完了した時点での浴槽水の温度が設定温度となるように、供給する湯水の温度を調整する。例えば、第1の供給処理後、第1の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していると判定され、その後設定湯量に達するまでの量の湯水が供給される場合において、設定温度が42℃である場合であれば、供給制御部105は、第1の量の湯水の温度を36℃とし、第1の水位判定処理後に供給する湯水の温度を48℃とし、湯張り完了後の浴槽水の温度が設定温度の42℃となるように制御する。浴槽栓忘れが発生している場合、第1の量及び第2の量の湯水は、浴槽30にためられることなく排水されることとなるため、ロスとなる。従って、上記のように第1の量及び第2の量の湯水の温度を、その後に供給する湯水の温度よりも低くすることにより、ロスになる可能性がある湯水の温度をより低くすることができるため、無駄なエネルギーの消費を抑制することが可能となる。
また、例えば、以上説明したように、実施の形態1、2においては、第2の量はユーザによって適宜設定されてもよいが、この際、制御部36、36aの供給量設定部101は、第2の量に上限値を設定してもよい。ここで、ユーザが第2の量として過度に大きい量を設定した場合には、第2の量を供給した際に湯水が浴槽30から溢れてしまう恐れがある。第2の量に上限値が設定されることにより、かかる事態を避けることが可能となり、ユーザの使い勝手がより向上する。第2の量の上限値は、給湯機35の設計者等によって適宜設定されてもよいし、給湯機35の設置後にユーザによってリモコン44を介して適宜設定されてもよい。
また、例えば、以上説明したように、実施の形態1、2においては、第2の量は給湯機35の設計者等によって又はユーザによって適宜設定され得るが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、制御部36、36aの供給量設定部101が、浴槽断面積に基づいて、当該第2の量を自動的に設定してもよい。具体的には、上述した自動足し湯運転時の動作で説明したように、制御部36、36aの記憶部109は、湯張り運転時に浴槽断面積を記憶することができる。例えば、供給量設定部101は、給湯機35の設置後に初めて湯張り運転を実行した際にこの浴槽断面積を記憶し、当該浴槽断面積に応じて第2の量を設定することができる。浴槽断面積が大きいほど、同一の量の湯水を供給した場合における水位の上昇は緩やかになるため、供給量設定部101は、浴槽断面積が大きいほど第2の量が大きくなるように、当該第2の量を設定する。例えば、供給量設定部101は、浴槽断面積が6000cmである場合には第2の量を10Lに設定し、浴槽断面積が7000cmである場合には第2の量を20Lに設定する。例えば、浴槽断面積と、それに応じた適切な第2の量との関係を示すテーブルが、予め記憶部109に記憶されており、供給量設定部101は、当該テーブルを参照することにより、浴槽断面積に応じて第2の量を設定することができる。このように浴槽断面積に応じた適切な値に第2の量を設定することにより、次回以降の湯張り運転において、浴槽栓忘れが発生していない場合であって第1の量の湯水を供給しても水位が浴槽アダプタ48を超えなかった場合に、第2の量の湯水を供給することにより水位が浴槽アダプタ48を超える可能性が高まる。従って、浴槽栓忘れの誤報知の発生を更に抑制することが可能になる。
また、例えば、以上説明した実施の形態1、2では、給湯機35は、水位情報を取得する取得部として機能する構成として、水流センサ46及び水位センサ47を備えていたが、本発明はかかる例に限定されない。給湯機35は、水流センサ46及び水位センサ47のいずれか一方のみを備えてもよく、その備える構成のみが取得部として機能してもよい。あるいは、給湯機35は、水流センサ46及び水位センサ47の両方を備えるものの、取得部として機能するのはそのうちの一方のみであってもよい。あるいは、給湯機35における水流センサ46及び水位センサ47以外の他の構成が、取得部として機能してもよい。本発明では、取得部として機能する構成は、水位情報を取得可能なものであれば限定されず、任意であってよい。
また、例えば、実施の形態1、2に係る湯張り運転を実行するか、通常の湯張り運転(すなわち、第1の供給処理及び第1の水位判定処理等を行わずに、一度に設定湯量の湯水を供給する湯張り運転)を実行するかを、リモコン44を介してユーザが選択可能であってもよい。ユーザによっては、浴槽栓忘れが発生していないと明確に認識できている場合には、より早く湯張りを完了させるために、第1の供給処理及び第1の水位判定処理等を行わずに、一度に設定湯量の湯水を供給したいとの要望があり得る。従って、このように実施の形態1、2に係る湯張り運転を実行するか、通常の湯張り運転を実行するかを選択可能とすることにより、浴槽栓忘れの発生を不安に思うユーザは前者を、湯張りに掛かる時間を短縮したいと考えるユーザは後者を選択することができ、ユーザの利便性をより向上させることができる。
また、例えば、以上説明した実施の形態1、2では、給湯機35は貯湯タンク8を備える貯湯式給湯機であったが、本発明はかかる例に限定されない。本発明は、瞬間式の給湯機に対して適用されてもよい。
なお、以上説明した実施の形態及び変形例に係る構成、機能及び動作については、可能な範囲で互いに組み合わされてもよい。例えば、上述した第3の供給処理及び第3の水位判定処理を行う場合において、第3の水位判定処理において浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定され、浴槽栓忘れが報知された場合(あるいは、第3の水位判定処理の後に更なる湯水の供給処理及び水位判定処理が行われ、浴槽アダプタ48を超える水位で浴槽水が存在していないと判定され、浴槽栓忘れが報知された場合)に、その後の湯張り運転をどのように行うかを、リモコン44を介してユーザが選択可能であってもよい。また、例えば、上述した第3の供給処理及び第3の水位判定処理を行う場合(あるいは、第3の水位判定処理の後に更なる湯水の供給処理及び水位判定処理を行う場合)において、先に供給する湯水から後に供給する湯水に掛けて、徐々にこれらの湯水の温度が高くなるように、供給する湯水の温度が制御されてもよい。
1圧縮機、3 水冷媒熱交換器、4 膨張弁、5 冷媒配管、6 空気熱交換器、7 HP(ヒートポンプ)ユニット、8 貯湯タンク、8a 水導入口、8b 水導出口、8c 温水導入口、8d 温水導入出口、9 給水管路、9a 第1給水配管、9b 第2給水配管、 9c 第3給水配管、10 水導出口配管、11 三方弁、12 熱源ポンプ、13 送湯配管、14 HP往き配管、15 HP戻り配管、16 第1バイパス配管、17 第2バイパス配管、18 四方弁、20 ふろ用熱交換器、20a 温水導入配管、20b 温水導出配管、21 給湯配管、22 給湯用混合弁、23 ふろ用混合弁、24 第1給湯配管、25 第2給湯配管、26 ふろ用電磁弁、27 ふろ往き配管、28 ふろ戻り配管、29 ふろ循環ポンプ、30 浴槽、31 減圧弁、33 タンクユニット、34 給湯栓、35 給湯機、36 制御部、36a 制御部、37 ふろ往き温度センサ、38 ふろ戻り温度センサ、42、43 貯湯温度センサ、44 リモコン、44a 表示部、44b 警告文、45 流量センサ、46 水流センサ、47 水位センサ、48 浴槽アダプタ、101 供給量設定部、103 水位判定部、105 供給制御部、107 報知部駆動制御部、109 記憶部、201 取得部、203 報知部、205 供給部。

Claims (13)

  1. 浴槽の内壁に設けられた浴槽アダプタを介して前記浴槽に湯水を供給する湯張り運転において、浴槽栓の閉め忘れを報知する報知部と、
    浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えているか否かを示す水位情報を取得する取得部と、
    前記浴槽アダプタを介した前記浴槽への湯水の供給を制御する供給制御部と、
    前記報知部の動作を制御する報知部駆動制御部と、
    を備え、
    前記湯張り運転において、前記供給制御部が第1の量の湯水を供給する第1の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合、前記供給制御部は第2の量の湯水を供給する第2の供給処理を更に実行し、前記第2の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合、前記報知部駆動制御部が前記報知部に浴槽栓の閉め忘れを報知させる、
    給湯機。
  2. 前記供給制御部による湯水の供給量を設定する供給量設定部、を更に備え、
    前記供給量設定部は、前記第2の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えている旨の前記水位情報が取得された場合、前記第1の量を、前記第1の量と前記第2の量とを足し合わせた量に更新する、
    請求項1に記載の給湯機。
  3. 前記供給制御部による湯水の供給量を設定する供給量設定部、を更に備え、
    前記報知部が浴槽栓の閉め忘れを報知した後、湯水を更に供給する旨の指示入力があった場合、前記供給制御部は、第3の量の湯水を供給する第3の供給処理を更に実行し、
    前記第3の供給処理を実行した後、前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えている旨の前記水位情報が取得された場合、前記供給量設定部は、前記第1の量を、前記第1の量、前記第2の量、及び前記第3の量を足し合わせた量に更新する、
    請求項1又は2に記載の給湯機。
  4. 前記報知部が浴槽栓の閉め忘れを報知した後、湯張り運転を継続する旨の指示入力があった場合、前記供給制御部は、設定湯量からそれまでに供給した湯水の量を差し引いた量の湯水を供給する制御を実行する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯機。
  5. 前記報知部が浴槽栓の閉め忘れを報知した後、前記湯張り運転を最初から実行する旨の指示入力があった場合、前記供給制御部は、設定湯量の湯水を供給する制御を実行する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の給湯機。
  6. 前記供給量設定部は、更新した前記第1の量を初期化する旨の指示入力があった場合、前記第1の量を初期値に設定する、
    請求項2又は3に記載の給湯機。
  7. 前記供給制御部は、前記第1の量及び前記第2の量の少なくともいずれかを供給する際の湯水として、湯張り設定温度よりも低い温度の湯水を供給し、前記第1の量及び前記第2の量の少なくともいずれかを供給した後に供給する湯水として、湯張り設定温度よりも高い温度の湯水を供給する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の給湯機。
  8. 前記供給制御部による湯水の供給量を設定する供給量設定部、を更に備え、
    前記供給量設定部は、前記第2の量を設定する際に上限値を設ける、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の給湯機。
  9. 前記供給制御部による湯水の供給量を設定する供給量設定部、を更に備え、
    前記供給量設定部は、前記浴槽の水平方向における断面積が大きいほど前記第2の量が大きくなるように前記第2の量を設定する、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の給湯機。
  10. 前記報知部は、前記給湯機のリモコンに設けられるスピーカによって構成され、音声により浴槽栓の閉め忘れを報知する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の給湯機。
  11. 前記報知部は、前記給湯機のリモコンに設けられる表示装置によって構成され、浴槽栓についての情報を表示することにより、浴槽栓の閉め忘れを報知する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の給湯機。
  12. 前記報知部は、前記給湯機の外部の機器と通信可能な通信装置によって構成され、浴槽栓についての情報を前記外部の機器に送信することにより、浴槽栓の閉め忘れを報知する、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の給湯機。
  13. 浴槽の内壁に設けられた浴槽アダプタを介して前記浴槽に湯水を供給する湯張り運転において、浴槽栓の閉め忘れを報知する報知部と、浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えているか否かを示す水位情報を取得する取得部と、を備える給湯機における前記湯張り運転の制御方法であって、
    前記浴槽に第1の量の湯水を供給する第1の供給処理を実行するステップと、
    前記第1の供給処理を実行した後に前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合に、第2の量の湯水を供給する第2の供給処理を実行するステップと、
    前記第2の供給処理を実行した後に前記取得部によって浴槽水の水位が前記浴槽アダプタを超えていない旨の前記水位情報が取得された場合に、前記報知部に浴槽栓の閉め忘れを報知させるステップと、
    を含む、湯張り運転の制御方法。
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