JP7151838B2 - 貯湯式給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯式給湯装置に関する。
貯湯タンクに貯えた湯を用いて給湯を行う貯湯式給湯装置が広く用いられている。貯湯式給湯装置は、例えば、リモコンにて使用者が設定した温度で、蛇口、シャワー、浴槽等へ給湯する機能を有する。
特許文献1に開示された貯湯式給湯装置は、ヒートポンプユニットの水冷媒熱交換器で加熱された高温水を貯湯タンクの上部に戻すヒーポン戻り管と、ヒーポン往き管とを直接あるいは、貯湯タンクを介してバイパスするバイパス管を設け、沸上運転を開始するときには、水冷媒熱交換器の出口温水温度を検知する出口温度センサが所定温度を検知すると、バイパス管側への流通からヒーポン戻り管側への流通へと流路切替手段を制御するようにしている。
特開2009-264617号公報
沸上運転のときに、ヒートポンプユニットのような加熱手段から流出する湯水の温度が、貯湯タンク内の上部にある湯の温度よりも低い場合あるいは高い場合には、次回の給湯動作が行われたときに、給湯温度と目標値との差が大きくなる可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、給湯温度と目標値との差が大きくなることを防止することに有利な貯湯式給湯装置を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯装置は、貯湯タンクと、水を加熱する加熱手段と、貯湯タンクの下部から取り出した水を、加熱手段を経由して貯湯タンクの上部に流入させる沸上回路と、貯湯タンクの上部から供給される第一温水と、第一温水よりも温度の低い第二温水とを混合することにより給湯温度を調整する混合弁と、加熱手段により加熱された湯を沸上回路により貯湯タンクの上部に流入させる沸上運転と、混合弁から給湯先への給湯が実行中でないときの混合弁の開度である待機開度とを制御する制御部と、貯湯タンクの上部にある湯の温度であるタンク上部温度を検出するタンク上部温度検出手段と、加熱手段から流出する湯の温度である出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、第二温水の温度を検出する第二温水温度検出手段と、を備え、制御部は、沸上運転が実行中かつ出湯温度がタンク上部温度よりも低い場合にはタンク上部温度と第二温水の温度とに基づいて待機開度を調整し、沸上運転が実行中かつ出湯温度がタンク上部温度以上である場合には出湯温度と第二温水の温度とに基づいて待機開度を調整する混合弁開度変更制御を実施可能であるものである。
本発明によれば、給湯温度と目標値との差が大きくなることを防止することに有利な貯湯式給湯装置を提供することが可能となる。
実施の形態1による貯湯式給湯装置を示す図である。 実施の形態1による貯湯式給湯装置のバイパス運転時間変更制御の制御動作を示すフローチャートである。 実施の形態1による貯湯式給湯装置の混合弁開度変更制御の制御動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による貯湯式給湯装置を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の貯湯式給湯装置は、水を加熱する加熱手段であるヒートポンプユニット2と、貯湯タンク1を有する貯湯ユニット40とを備える。ヒートポンプユニット2と、貯湯ユニット40との間は、HP往き配管48と、HP戻り配管49と、電気配線(図示省略)とを介して接続されている。ヒートポンプユニット2内には、圧縮機、給湯用熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を順次冷媒配管で接続したヒートポンプ回路が備えられている。
貯湯タンク1は、湯水を貯留する。貯湯タンク1の内部では、温度による水の密度の差によって、上側が高温で下側が低温になる温度成層を形成することができる。説明の便宜上、貯湯タンク1について、上部、中間部、及び下部を定める。貯湯タンク1の中間部は、貯湯タンク1の上部と、貯湯タンク1の下部との間の高さの部分である。貯湯タンク1の容量の1/3ずつに相当する部分をそれぞれ上部、中間部、下部とみなしてもよいし、それとは異なる位置を境に上部、中間部、及び下部を定めてもよい。貯湯タンク1において上側から順に上部、中間部、下部の順になっていればよい。なお、貯湯タンク1が、管を介して直列に接続された複数のタンクを備える場合には、最上位のタンクから最下位のタンクまでの複数のタンク全体の階層において、上部、中間部、及び下部を定めればよい。
貯湯タンク1の外面には、貯湯タンク1の最上部からの容積が、例えば0L、50L、100L、150L、170L、220Lの各位置に、第1の温度センサ5a、第2の温度センサ5b、第3の温度センサ5c、第4の温度センサ5d、第5の温度センサ5e、第6の温度センサ5fがそれぞれ設けられており、各位置で水温を検出する。第1の温度センサ5a、第2の温度センサ5b、第3の温度センサ5c、第4の温度センサ5d、第5の温度センサ5e、及び第6の温度センサ5fは、貯湯タンク1内の残湯熱量を検出する残湯熱量検出手段として機能する。HP往き配管48には、ヒートポンプユニット2への入水温度を検出する第7の温度センサ5gが設けられている。
貯湯ユニット40内には、循環ポンプ4、一般給湯側電動混合弁7、高温配管8、給水管9、風呂給湯側電動混合弁11、風呂用電磁弁13、風呂循環ポンプ14、入水切替弁17、給湯用流量センサ19、給湯用温度センサ20、風呂用流量センサ21、風呂用温度センサ22、給水温度センサ23、出湯切替弁26、中温戻し切替弁27、中温取出切替弁28、中温配管30などがさらに備えられている。
給水管9の上流は、例えば水道管のような水源に接続されている。給水管9の下流側は、給水管9a及び給水管9bに分岐している。給水管9aは、貯湯タンク1の下部に接続されている。水源から供給される低温水が給水管9aから貯湯タンク1の下部に流入することで、貯湯タンク1内は満水状態に維持される。
中温取出切替弁28は、中温入口28a、低温入口28b、及び水出口28cを有する。低温入口28bに給水管9bが接続されている。中温入口28aに中温配管30の一端が接続されている。高温配管8の上流部は、貯湯タンク1の上部にある第一位置1aにて貯湯タンク1内に連通する。中温配管30の他端は、第一位置1aよりも低位にある第二位置1bにて貯湯タンク1内に連通する。第二位置1bは、給水管9aが接続された貯湯タンク1の下部よりも上位にある。すなわち、第二位置1bは、貯湯タンク1の上部と下部との間の中間部にある。
貯湯タンク1から中温配管30を通って供給される中温水が中温入口28aに流入する。当該中温水よりも温度の低い低温水が低温入口28bに流入する。本実施の形態では、水源から給水管9bを通って供給される低温水が低温入口28bに流入する。中温取出切替弁28は、「中温位置」と「低温位置」とに流路を切り替え可能である。「中温位置」では、中温入口28aが水出口28cへ連通し、低温入口28bが遮断される。「中温位置」のときには、中温配管30からの中温水が水出口28cへ流れる。「低温位置」では、低温入口28bが水出口28cへ連通し、中温入口28aが遮断される。「低温位置」のときには、給水管9bからの低温水が水出口28cへ流れる。
一般給湯側電動混合弁7は、湯側入口7a、水側入口7b、及び湯出口7cを備える。風呂給湯側電動混合弁11は、湯側入口11a、水側入口11b、及び湯出口11cを備える。高温配管8の下流部は、湯側入口7a及び湯側入口11aのそれぞれに連通している。中温取出切替弁28の水出口28cは、水側入口7b及び水側入口11bのそれぞれに連通している。
第一給湯管10の一端は、湯出口7cに接続されている。一般給湯側電動混合弁7は、貯湯タンク1から高温配管8を通って供給される第一温水と、中温取出切替弁28の水出口28cからの第二温水とを混合する。第二温水は、第一温水よりも温度が低い。このため、一般給湯側電動混合弁7が第一温水と第二温水との混合比を調整することにより、給湯温度を調整できる。一般給湯側電動混合弁7にて温度調節された湯は、第一給湯管10に流入する。第一給湯管10を通る湯は、例えば蛇口、シャワーのような給湯先へ供給される。
第二給湯管18の一端は、湯出口11cに接続されている。風呂給湯側電動混合弁11は、貯湯タンク1から高温配管8を通って供給される第一温水と、中温取出切替弁28の水出口28cからの第二温水とを混合し、温度調節する。その温度調節された湯は、第二給湯管18に流入する。
給水管9には、給水温度センサ23が設けられている。給水温度センサ23は、給水管9を流れる水の温度である給水温度を検出する。第一給湯管10には、給湯用流量センサ19及び給湯用温度センサ20が設けられている。給湯用流量センサ19は、第一給湯管10を流れる湯水の流量を検出する。給湯用温度センサ20は、第一給湯管10を流れる湯水の温度を検出する。第二給湯管18には、風呂用電磁弁13、風呂用流量センサ21、及び風呂用温度センサ22が設けられている。風呂用電磁弁13は、第二給湯管18を開閉する開閉弁に相当する。風呂用流量センサ21は、第二給湯管18を流れる湯水の流量を検出する。風呂用温度センサ22は、第二給湯管18を流れる湯水の温度を検出する。
第二給湯管18は、風呂側循環回路12に接続されている。貯湯ユニット40内には熱交換器15が配置されている。風呂側循環回路12は、貯湯式給湯装置の外部の浴室にある浴槽(図示省略)から浴水を引き込み、熱交換器15を経由した浴水を浴槽内に戻すことのできる経路である。風呂側循環回路12の途中に接続された風呂循環ポンプ14を運転すると、浴槽から浴水が風呂側循環回路12を通過して浴槽に戻るように循環する。熱交換器15は、浴水と、熱媒体との間で熱を交換する。熱媒体は、例えば、貯湯タンク1から供給される湯水である。
貯湯ユニット40から浴槽に湯を注入する湯張り動作を行うときには、以下のようになる。風呂用電磁弁13が開かれる。風呂給湯側電動混合弁11で温度調節された湯は、第二給湯管18及び風呂側循環回路12を通って、浴槽に流入する。風呂用電磁弁13が閉じると、湯張り動作が終了する。
入水切替弁17は、入口となるaポート及びbポートと、出口となるcポートとを有する流路切替手段である。入水切替弁17は、a-c、b-cの2つの経路の間で流路切替可能に構成されている。
出湯切替弁26は、入口となるaポート及びbポートと、出口となるcポート及びdポートとを有する流路切替手段である。出湯切替弁26は、a-c、a-d、b-c、b-dの4つの経路の間で流路切替可能に構成されている。
中温戻し切替弁27は、入口となるaポートと、出口となるbポート、cポート、及びdポートとを有する流路切替手段である。中温戻し切替弁27は、a-b、a-c、a-dの3つの経路の間で流路切替可能に構成されている。
貯湯ユニット40は、バイパス配管32、配管41、配管42、配管43、配管45、配管46、及び配管47をさらに備えている。バイパス配管32は、出湯切替弁26のcポートと、貯湯タンク1の下部との間を接続する。配管41は、貯湯タンク1の下部と、入水切替弁17のaポートとの間を接続する。配管42は、入水切替弁17のcポートと、循環ポンプ4の入口との間を接続する。HP往き配管48は、循環ポンプ4の出口と、ヒートポンプユニット2の入口との間を接続する。HP戻り配管49は、ヒートポンプユニット2の出口と、出湯切替弁26のbポートとの間を接続する。配管43は、出湯切替弁26のdポートと、中温戻し切替弁27のaポートとの間を接続する。配管45は、中温戻し切替弁27のbポートと、貯湯タンク1の上部の温水導入出口1cとの間を接続する。配管46は、中温戻し切替弁27のdポートと、高温配管8の途中の位置との間を接続する。配管47は、中温戻し切替弁27のcポートと、貯湯タンク1の中間部に設けられた温水導入口1dとの間を接続する。
以下の説明では、ヒートポンプユニット2から流出する湯の温度を「出湯温度」と称する。温水導入出口1cの近くに出湯温度センサ6が設けられている。出湯温度センサ6は、出湯温度を検出する出湯温度検出手段に相当する。本実施の形態における出湯温度センサ6は、ヒートポンプユニット2によって加熱されて貯湯タンク1の上部に戻される湯の温度を検出する。図示の構成に変えて、出湯温度センサ6は、例えば配管43、配管45、またはHP戻り配管49に配置されていてもよい。
第一タンク循環配管16は、配管45の途中の位置と、熱交換器15の熱媒体の入口との間を接続する。第二タンク循環配管50は、熱交換器15の熱媒体の出口と、入水切替弁17のbポートとの間を接続する。配管51は、HP往き配管48における循環ポンプ4とヒートポンプユニット2の入口との間から分岐し、出湯切替弁26のaポートに接続される。風呂熱回収配管31は、第二タンク循環配管50の途中の位置から分岐して、中温配管30の途中の位置に接続されている。
本実施の形態の貯湯式給湯装置は、制御手段としての制御部24を備える。制御部24は、上述した各アクチュエータ及び各センサと電気的に接続されている。後述する沸上運転及びバイパス運転を含む貯湯式給湯装置の各種の運転は、制御部24により制御される。制御部24は、例えば、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを有する処理回路を備えたものでもよい。
制御部24と、リモコン25との間は、有線通信または無線通信により、双方向に通信可能である。制御部24と、リモコン25とが、ネットワークを介して通信可能でもよい。リモコン25は、ユーザーインターフェースの例である。リモコン25は、ユーザーが操作する操作部と、情報を表示する表示部25aとを有する。リモコン25は、操作部及び表示部25aの両方の機能を有するタッチスクリーンを備えてもよい。ユーザーは、リモコン25を操作することで、貯湯式給湯装置を遠隔操作し、各種の設定などを行うことが可能である。リモコン25の表示部25aは、ユーザーに情報を報知する報知手段としての機能を有する。本実施の形態におけるリモコン25は、表示部25aを報知手段として備えるが、変形例として、例えば音声案内装置のような他の報知手段を備えてもよい。
本実施の形態において、リモコン25は、例えば台所、リビング、浴室などの壁に設置されたものでもよい。または、例えばスマートフォンのような携帯情報端末がリモコン25のようなユーザーインターフェースとしての機能を有するように構成してもよい。複数のリモコン25が制御部24に対して通信可能でもよい。
ユーザーは、リモコン25を操作することで、一般給湯側電動混合弁7についての設定温度及び風呂給湯側電動混合弁11についての設定温度をそれぞれ変更できる。以下の説明では、一般給湯側電動混合弁7についての設定温度を「給湯設定温度」と呼び、風呂給湯側電動混合弁11についての設定温度を「湯張り設定温度」と呼ぶ。
本実施の形態の貯湯式給湯装置は、ヒートポンプユニット2で加熱された湯を貯湯タンク1の上部に流入させる沸上運転を実行できる。沸上運転では、以下のようになる。ヒートポンプユニット2及び循環ポンプ4が運転される。貯湯タンク1の下部から取り出された水が、配管41、入水切替弁17、配管42、循環ポンプ4、及びHP往き配管48を通ってヒートポンプユニット2内に導かれる。ヒートポンプユニット2内で加熱された湯は、HP戻り配管49、出湯切替弁26、配管43、中温戻し切替弁27、及び配管45を通って、温水導入出口1cから貯湯タンク1に流入する。このように水が循環する回路は、貯湯タンク1の下部から取り出した水を、ヒートポンプユニット2を経由して貯湯タンク1の上部に流入させる沸上回路に相当する。沸上運転は、典型的には、深夜電力時間帯を中心に実施され、翌日に使用される分の湯を貯湯タンク1に貯える。
本実施の形態の貯湯式給湯装置は、沸上運転の前にバイパス運転を実行する。バイパス運転では、以下のようになる。ヒートポンプユニット2及び循環ポンプ4が運転される。貯湯タンク1の下部から取り出された水が、配管41、入水切替弁17、配管42、循環ポンプ4、及びHP往き配管48を通ってヒートポンプユニット2内に導かれる。ヒートポンプユニット2内で加熱された湯は、HP戻り配管49、出湯切替弁26、及びバイパス配管32を通って、貯湯タンク1の下部に流入する。このように水が循環する回路は、貯湯タンク1の下部から取り出した水を、ヒートポンプユニット2を経由して貯湯タンク1の下部に流入させるバイパス回路に相当する。本実施の形態では、出湯切替弁26により、沸上回路とバイパス回路とを切り替えることができる。
ヒートポンプユニット2が起動されてからしばらくの間は、ヒートポンプユニット2が水を十分に加熱することができないので、十分な温度に達していない湯水がヒートポンプユニット2から流出する。沸上運転の前にバイパス運転を実行することにより、そのような加熱不十分の湯水が貯湯タンク1の上部に流入することを防止できるので、貯湯タンク1の上部に貯留されている高温水の温度が低下してしまうことを防止できる。
以下の説明では、一般給湯側電動混合弁7から給湯先へ給湯する動作を単に「給湯動作」と称する。制御部24は、給湯用流量センサ19によって、給湯動作の開始及び停止を検出することができる。給湯動作の実行中、制御部24は、給湯用温度センサ20で検出される給湯温度が、目標値である給湯設定温度に等しくなるように、一般給湯側電動混合弁7での混合比を調整することができる。すなわち、給湯動作の実行中、制御部24は、給湯温度をフィードバック制御することができる。
一般給湯側電動混合弁7は、例えば、ステッピングモータにより回転する弁体を備え、当該弁体の回転によって湯側入口7aの開口面積と水側入口7bの開口面積との比を変えることで、湯側入口7aから流入する第一温水と、水側入口7bから流入する第二温水との混合比を調整できる。この混合比は、「一般給湯側電動混合弁7の開度」に応じて変化する。「一般給湯側電動混合弁7の開度」とは、例えば、上記ステッピングモータの回転位置に対応した数値で表される。制御部24は、一般給湯側電動混合弁7の開度の情報を保持することができる。第一温水と第二温水との混合比は、一般給湯側電動混合弁7の開度に応じて変化するので、制御部24は、当該混合比の情報を保持することができる。なお、風呂給湯側電動混合弁11の構成は、上述した一般給湯側電動混合弁7の構成と同様である。
以下の説明では、給湯動作が実行中でないときの一般給湯側電動混合弁7の開度を「混合弁待機開度」と称する。本実施の形態における制御部24は、混合弁待機開度を制御する機能を有する。
制御部24は、給湯動作の実行中に、給湯用温度センサ20で検出される給湯温度が目標値に等しくなったときの一般給湯側電動混合弁7の開度を「給湯時安定開度」として記憶可能である。制御部24は、混合弁待機開度が、前回の給湯動作のときの給湯時安定開度に等しくなるように、混合弁待機開度を制御可能である。次回の給湯動作において、一般給湯側電動混合弁7に供給される第一温水及び第二温水の温度、並びに給湯設定温度が前回の給湯動作のときと同じであれば、混合弁待機開度を給湯時安定開度に等しくしておくことで、給湯動作の開始後に速やかに給湯温度を目標値に等しくすることができる。
本実施の形態における第1の温度センサ5aは、貯湯タンク1の上部にある湯の温度であるタンク上部温度を検出するタンク上部温度検出手段に相当する。貯湯タンク1内の温度成層が安定しているときには、第1の温度センサ5aにより検出されるタンク上部温度は、貯湯タンク1の上部から高温配管8を通って一般給湯側電動混合弁7に供給される第一温水の温度に等しいと考えることができる。
中温取出切替弁28が低温位置にあるときには、給水管9からの低温水が第二温水として一般給湯側電動混合弁7に流入し、貯湯タンク1の上部からの第一温水と混合されて、給湯先へ供給される。この場合には、給水温度センサ23により第二温水の温度を検出できる。すなわち、給水温度センサ23は、第二温水の温度を検出する第二温水温度検出手段に相当する。
本実施の形態における第4の温度センサ5dは、第二位置1bと同じ高さ、またはほぼ同じ高さの位置にある。このため、第4の温度センサ5dで検出される温度は、貯湯タンク1から中温配管30へ供給される中温水の温度に等しいとみなすことができる。中温取出切替弁28が中温位置にあるときには、貯湯タンク1から中温配管30へ流出した中温水が第二温水として一般給湯側電動混合弁7に流入し、貯湯タンク1の上部からの第一温水と混合されて、給湯先へ供給される。この場合には、第4の温度センサ5dにより第二温水の温度を検出できる。すなわち、第4の温度センサ5dは、第二温水の温度を検出する第二温水温度検出手段に相当する。
一般に、バイパス運転時間が長いほど、バイパス運転から沸上運転に移行したときの出湯温度が高くなりやすい。このため、低温の湯水が貯湯タンク1の上部に流入することを防止する観点からは、バイパス運転時間が長いことが好ましい。その一方で、バイパス運転時間が長いほど、バイパス運転中に貯湯タンク1の下部に流入する湯水の量が多くなるので、バイパス運転中にヒートポンプユニット2が生成した熱量の損失が多くなる。このため、省エネルギーの観点からは、バイパス運転時間が短いことが好ましい。
給湯動作と沸上運転との両方が実行されているときに、貯湯タンク1の上部にある湯よりも温度の低い湯水(以下、「低温流入水」と称する)が温水導入出口1cから貯湯タンク1の上部に流入した場合を考える。この場合には、貯湯タンク1の上部内の湯に低温流入水が徐々に混ざるとともに、貯湯タンク1の上部内の湯が第一位置1aから高温配管8へ流出していく。このため、貯湯タンク1の上部から高温配管8を通って一般給湯側電動混合弁7へ供給される第一温水の温度は、比較的低下しにくい。その結果、給湯温度は低下しにくいので、給湯温度と目標値との差は大きくなりにくい。
一方、給湯動作が実行中でないときに、沸上運転により低温流入水が温水導入出口1cから貯湯タンク1の上部に流入した場合には、以下のようになる。この場合には、貯湯タンク1の上部内の湯が高温配管8へ流出しないので、貯湯タンク1の上部内に低温流入水が溜まっていき、貯湯タンク1の上部内の温度が大きく低下しやすい。貯湯タンク1の上部内の温度が大きく低下したタイミングで給湯動作が開始されると、前回の給湯動作のときよりも低い温度の第一温水が貯湯タンク1の上部から一般給湯側電動混合弁7へ供給される。その結果、給湯温度が低下しやすいので、給湯温度と目標値との差が大きくなりやすい。
本実施の形態における制御部24は、バイパス運転時間変更制御を実施するバイパス運転時間変更手段24aと、混合弁開度変更制御を実施する混合弁開度変更手段24bとを備える。本開示の貯湯式給湯装置は、バイパス運転時間変更制御と、混合弁開度変更制御とのいずれか一方のみを実施可能なものでもよい。すなわち、制御部24は、バイパス運転時間変更手段24aと混合弁開度変更手段24bとのいずれか一方のみを備えるものでもよい。
本実施の形態のバイパス運転時間変更制御において、制御部24は、給湯動作が実行中であるときに沸上運転を開始する場合には、第一のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行した後に沸上運転に移行する。また、バイパス運転時間変更制御において、制御部24は、給湯動作が実行中でないときに沸上運転を開始する場合には、第一のバイパス運転時間よりも長い第二のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行した後に沸上運転に移行する。このようなバイパス運転時間変更制御によれば、以下の効果が得られる。給湯動作が実行中のときには、前述したように、低温流入水が貯湯タンク1の上部に流入した場合であっても、給湯温度は低下しにくく、給湯温度と目標値との差は大きくなりにくい。このため、給湯動作が実行中のときには、バイパス運転時間を長くする必要性は少ないので、比較的短い第一のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行する。これにより、省エネルギーが図れる。これに対し、給湯動作が実行中でないときには、低温流入水が貯湯タンク1の上部に流入すると、その後に給湯動作が開始された場合に、給湯温度が低下しやすく、給湯温度と目標値との差が大きくなりやすい。そのような事態を予防するために、給湯動作が実行中でないときには、比較的長い第二のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行する。これにより、低温流入水が貯湯タンク1の上部に流入することを確実に抑制できるので、その後に給湯動作が開始された場合にも、給湯温度の低下を確実に抑制できる。
給湯動作が停止中であって沸上運転が実行中のときに、貯湯タンク1の上部内にある湯よりも温度の高い湯(以下、「高温流入水」と称する)が温水導入出口1cから貯湯タンク1の上部に流入した場合を考える。この場合に、給湯動作が開始されると、沸上運転の前に貯湯タンク1の上部内にあった湯よりも高い温度の湯が高温配管8を通って一般給湯側電動混合弁7へ供給される可能性があるので、給湯温度が目標値よりも高くなる可能性がある。
本実施の形態の混合弁開度変更制御において、制御部24は、沸上運転が実行中で、出湯温度センサ6により検出される出湯温度が第1の温度センサ5aにより検出されるタンク上部温度よりも低い場合には、タンク上部温度と、給水温度センサ23または第4の温度センサ5dにより検出される第二温水の温度とに基づいて混合弁待機開度を調整する。すなわち、制御部24は、タンク上部温度に等しい温度の第一温水と、第二温水とが混合されたと仮定した場合に給湯温度が目標値に等しくなる混合比となるように、混合弁待機開度を調整する。そのようにして調整された混合弁待機開度を以下「第一待機開度」と称する。
また、混合弁開度変更制御において、制御部24は、沸上運転が実行中で、出湯温度センサ6により検出される出湯温度が第1の温度センサ5aにより検出されるタンク上部温度以上である場合には、出湯温度と、給水温度センサ23または第4の温度センサ5dにより検出される第二温水の温度とに基づいて混合弁待機開度を調整する。すなわち、制御部24は、出湯温度に等しい温度の第一温水と、第二温水とが混合されたと仮定した場合に給湯温度が目標値に等しくなる混合比となるように、混合弁待機開度を調整する。そのようにして調整された混合弁待機開度を以下「第二待機開度」と称する。
沸上運転の実行中に高温流入水が貯湯タンク1の上部に流入しているときに給湯動作が開始された場合を考える。このときの混合弁待機開度が第一待機開度であったと仮定すると、第1の温度センサ5aにより検出されるタンク上部温度よりも高い温度の湯が高温配管8を通って一般給湯側電動混合弁7へ供給される可能性があるので、給湯温度が目標値よりも高くなる可能性がある。これに対し、上述した混合弁開度変更制御によれば、沸上運転の実行中に高温流入水が貯湯タンク1の上部に流入した場合には、混合弁待機開度が第二待機開度に調整される。混合弁待機開度が第二待機開度に調整された状態で給湯動作が開始されると、高温流入水に等しい温度の湯が高温配管8を通って一般給湯側電動混合弁7へ供給されたとしても、給湯温度は目標値を超えることはない。このため、給湯温度が目標値よりも高くなることを確実に抑制できる。
図2は、実施の形態1による貯湯式給湯装置のバイパス運転時間変更制御の制御動作を示すフローチャートである。制御部24は、沸上運転を実施する必要が生じた場合に、本フローチャートの処理を開始する。図2のステップS1で、バイパス運転時間変更手段24aは、給湯動作が実行中であるかどうかを判断する。給湯動作が実行中である場合には、ステップS3へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転を継続する予定時間を第一のバイパス運転時間に設定し、バイパス運転を実施する。
一方、ステップS1で給湯動作が実行中でない場合には、ステップS2へ進み、前回の給湯動作の終了時から所定時間が経過しているかどうかを判断する。前回の給湯動作の終了時からまだ所定時間が経過していない場合には、ステップS4へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転を継続する予定時間を第二のバイパス運転時間に設定し、バイパス運転を実施する。これに対し、前回の給湯動作の終了時から既に所定時間が経過している場合には、ステップS3へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転を継続する予定時間を第一のバイパス運転時間に設定し、バイパス運転を実施する。
上述したステップS2の「所定時間」は、例えば、給湯動作の停止中に第一給湯管10内に滞留している湯が冷めてしまうまでの基準時間に相当している。本実施の形態において、バイパス運転時間変更手段24aは、給湯動作が実行中でないときに沸上運転を開始する場合であって、前回の給湯動作の終了時から経過した時間が上記基準時間に達している場合には、ステップS2及びステップS3の処理により、第一のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行した後、沸上運転に移行する。これにより、以下の効果が得られる。前回の給湯動作の終了時から既に所定時間が経過している場合には、仮に第二のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行したとしても、給湯動作が開始すると第一給湯管10内の冷めた低温水がまず給湯先へ送られてしまうので、給湯先での給湯温度が低下することは避けられない。よって、バイパス運転を長い時間実行することによって得られる利益は比較的少ないと言える。そこで、この場合には、比較的短い第一のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行することにより、省エネルギーを図ることができる。
上記のような制御に限らず、バイパス運転時間変更手段24aは、給湯動作が実行中でないときには、前回の給湯動作の終了時からの経過時間にかかわらず、第二のバイパス運転時間だけバイパス運転を実行してもよい。そのようにすることで、給湯動作が開始したときに給湯温度が目標値に等しくなるまでに要する時間を短縮する上で有利になる。
第一のバイパス運転時間は、少なくとも、ヒートポンプユニット2、HP戻り配管49、及び出湯切替弁26の内部に滞留していた水をバイパス配管32を通して貯湯タンク1の下部に流入させるのに必要な時間であることが好ましい。第一のバイパス運転時間は、例えば90秒でもよい。
第二のバイパス運転時間は、例えば、ヒートポンプユニット2、HP戻り配管49、及び出湯切替弁26の内部に滞留していた水をバイパス配管32を通して貯湯タンク1の下部に流入させるのに必要な時間に、ヒートポンプユニット2から流出する湯の温度が所定温度まで上昇するのに必要な時間を加算した時間であることが好ましい。第二のバイパス運転時間は、例えば400秒でもよい。
処理はステップS3またはステップS4からステップS5へ進む。ステップS5で、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転の開始からの経過時間が、ステップS3で設定された第一のバイパス運転時間またはステップS4で設定された第二のバイパス運転時間に達したかどうかを判断する。バイパス運転の開始からの経過時間が、設定されたバイパス運転時間にまだ達していない場合には、ステップS7に進み、バイパス運転時間変更手段24aは、出湯切替弁26をバイパス側すなわちb-cポート間を連通させる状態に維持することにより、バイパス運転を継続する。これに対し、バイパス運転の開始からの経過時間が、設定されたバイパス運転時間に達した場合には、ステップS6に進み、バイパス運転時間変更手段24aは、出湯切替弁26をタンク上部側すなわちb-dポート間を連通させる状態へ切り替える。これにより、バイパス運転から沸上運転へ移行する。
処理はステップS6またはステップS7からステップS8へ進む。ステップS8で、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転の開始からの経過時間が給湯停止監視時間に達したかどうかを判断する。給湯停止監視時間は、例えば、第二のバイパス運転時間に等しい値である。バイパス運転の開始からの経過時間が給湯停止監視時間に達している場合には、バイパス運転時間変更手段24aは、本フローチャートの処理を終了する。
これに対し、バイパス運転の開始からの経過時間が給湯停止監視時間にまだ達していない場合には、ステップS9へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、給湯動作が停止したことが検知されたかどうかを判断する。給湯動作が停止したことが検知されていない場合には、ステップS5に戻る。一方、ステップS9で給湯動作が停止したことが検知された場合には、ステップS10へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、バイパス運転を継続する時間を第三のバイパス運転時間に設定する。第三のバイパス運転時間は、バイパス運転の開始時からステップS9で検知された給湯動作停止までの時間を第二のバイパス運転時間から引いた時間として設定される。ステップS10からステップS11へ進み、バイパス運転時間変更手段24aは、出湯切替弁26がバイパス側すなわちb-cポート間を連通させる状態になるようにし、バイパス運転を実行する。ステップS11の処理によれば、バイパス運転の実行中であった場合にはバイパス運転が継続されることになり、沸上運転の実行中であった場合には沸上運転を中断してバイパス運転が再開されることになる。ステップS11からステップS5に戻る。
なお、ステップS10で第三のバイパス運転時間が設定された場合には、ステップS5に戻ったとき、バイパス運転時間変更手段24aは、ステップS9で検知された給湯動作停止からの経過時間が第三のバイパス運転時間に達したかどうかを判断するものとする。
給湯動作が実行中であるときに開始されたバイパス運転の最中に給湯動作が停止した場合において、第一のバイパス運転時間が経過したときにバイパス運転から沸上運転に移行したと仮定すると、低温流入水が貯湯タンク1の上部に溜まる可能性がある。このため、その後に給湯動作が再開されると、給湯温度が低下しやすくなり、給湯温度と目標値との差が大きくなる可能性がある。これに対し、本実施の形態であれば、給湯動作が実行中であるときに開始されたバイパス運転の最中に給湯動作が停止した場合には、ステップS9からステップS11の処理によって第三のバイパス運転時間が設定されることで、第二のバイパス運転時間に等しい時間だけバイパス運転が実行される。これにより、低温流入水が貯湯タンク1の上部に流入することを確実に抑制できるので、その後に給湯動作が再開されたときに、給湯温度が低下しにくくなり、給湯温度と目標値との差が大きくなることを確実に防止できる。
また、バイパス運転が第一のバイパス運転時間だけ実行された後の沸上運転の最中であって、当該バイパス運転の開始から経過した時間が第二のバイパス運転時間に達する前に給湯動作が停止したと仮定すると、低温流入水が貯湯タンク1の上部に溜まる可能性がある。このため、その後に給湯動作が再開されると、給湯温度が低下しやすくなり、給湯温度と目標値との差が大きくなる可能性がある。これに対し、本実施の形態であれば、給湯動作が実行中であるときに開始されたバイパス運転の後の沸上運転の最中であって、当該バイパス運転の開始から経過した時間が給湯停止監視時間(=第二のバイパス運転時間)に達する前に給湯動作が停止した場合には、ステップS8からステップS11の処理によってバイパス運転が再開される。これにより、低温流入水が貯湯タンク1の上部に流入することを確実に抑制できるので、その後に給湯動作が再開されたときに、給湯温度が低下しにくくなり、給湯温度と目標値との差が大きくなることを確実に防止できる。
制御部24は、貯湯式給湯装置の機種構成を判断する手段を備えていてもよい。その場合、次のようにしてもよい。例えば、ヒートポンプユニット2からの出湯水を貯湯タンク1の上部に流入させる流入口と、給湯利用のために貯湯タンク1の上部から湯を取り出す取出し口が切り離されており、お互いの配管に流れる湯水が干渉しない機種構成のように、バイパス運転時間変更手段24aによるバイパス運転時間変更制御が不要の機種構成と判断した場合には、制御部24は、給湯動作が実行中であるか否かにかかわらず、バイパス運転の時間を第一のバイパス運転時間に設定し、バイパス運転を実施してもよい。
制御部24は、貯湯式給湯装置の運転モードを、第一の運転モードと、第一の運転モードよりも省エネルギーを優先する第二の運転モードとに切り替え可能であってもよい。例えば使用者がリモコン25を操作することにより、第一の運転モードを設定するか第二の運転モードを設定するかを切り替え可能でもよい。第二の運転モードを以下「省エネモード」と称する。省エネモードが設定されている場合には、制御部24は、バイパス運転時間変更制御を実施せず、給湯動作が実行中であるか否かにかかわらず、バイパス運転の時間を第一のバイパス運転時間に設定し、バイパス運転を実施してもよい。そのようにすることで、給湯温度の変動が発生する可能性はあるが、バイパス運転の時間が長くなることを確実に防止できるので、省エネルギーが図れる。
本実施の形態の貯湯式給湯装置は、バイパス運転時間変更制御を実施するか実施しないかを使用者が選択可能とする選択手段を備えてもよい。例えば、リモコン25を使用者が操作することで、バイパス運転時間変更制御を実施するか実施しないかを使用者が設定可能となるように構成してもよい。これにより、使用者は、給湯温度の変動を抑制することよりも省エネルギーを優先したい場合には、バイパス運転時間変更制御を実施しないように設定することができる。
図3は、実施の形態1による貯湯式給湯装置の混合弁開度変更制御の制御動作を示すフローチャートである。制御部24は、給湯動作が停止しているときに、本フローチャートの処理を実施する。図3のステップS12で、混合弁開度変更手段24bは、沸上運転が非実行中であるかどうかを判断する。沸上運転が非実行中である場合には、ステップS15へ進み、混合弁開度変更手段24bは、前回の給湯動作のときの給湯時安定開度の情報がメモリに記憶されているかどうかを判断する。給湯時安定開度の情報がメモリに記憶されている場合には、ステップS16へ進み、混合弁開度変更手段24bは、混合弁待機開度が給湯時安定開度に等しくなるように一般給湯側電動混合弁7に対して指令を出す。ステップS16の後、本フローチャートの処理を終了する。
これに対し、ステップS15で給湯時安定開度の情報がメモリに記憶されていない場合には、ステップS17へ進み、混合弁開度変更手段24bは、混合弁待機開度が、次式(1)により演算される第一待機開度に等しくなるように一般給湯側電動混合弁7に対して指令を出す。ステップS17の後、本フローチャートの処理を終了する。
第一待機開度={850/(TH-Twm)}×{|要求湯温-Twm|} …式(1)
ここで、THは、第1の温度センサ5aにより検出されるタンク上部温度である。Twmは、水側入口7bに流入する水の温度、すなわち給水温度センサ23または第4の温度センサ5dにより検出される第二温水の温度である。「要求湯温」は、リモコン25にて設定された給湯設定温度に、放熱を考慮したマージンを加えた温度であり、給湯温度の目標値に相当する。
一方、ステップS12で沸上運転が非実行中でない場合には、混合弁開度変更手段24bは、ステップS13に進み、出湯切替弁26がバイパス側すなわちb-cポート間を連通させる状態であるかどうかを判断する。出湯切替弁26がバイパス側である場合には、ステップS15へ進む。ステップS15以降の処理は前述したとおりである。
ステップS13で出湯切替弁26がバイパス側でない場合、すなわち出湯切替弁26がタンク上部側すなわちb-dポート間を連通させる状態である場合は、沸上運転が実行中の場合に相当する。この場合には、ステップS14へ進み、混合弁開度変更手段24bは、出湯温度センサ6により検出される出湯温度Twoをタンク上部温度THと比較する。出湯温度Twoがタンク上部温度TH未満である場合には、ステップS15へ進む。ステップS15以降の処理は前述したとおりである。これに対し、出湯温度Twoがタンク上部温度TH以上である場合には、ステップS18へ進み、混合弁開度変更手段24bは、混合弁待機開度が、次式(2)により演算される第二待機開度に等しくなるように一般給湯側電動混合弁7に対して指令を出す。
第二待機開度={850/(Two-ΔTb-Twm)}×{|要求湯温-Twm|} …式(2)
ここで、ΔTbは、ヒートポンプユニット2からの出湯水が貯湯タンク1の上部に流入するまでに配管放熱等により温度低下することを見込んで設定された配管放熱マージンである。ΔTbは、例えば5℃と設定してもよい。
ステップS18からステップS19へ進み、混合弁開度変更手段24bは、給湯時安定開度の情報がメモリに記憶されている場合には、給湯時安定開度の情報をメモリから消去する。ステップS19の後、本フローチャートの処理を終了する。
上述した図3のフローチャートの処理によれば、沸上運転中にタンク上部温度THよりも温度の高い高温流入水が貯湯タンク1の上部に流入した場合には、ステップS18の処理により、混合弁待機開度が第二待機開度に調整される。その結果、給湯動作が開始された場合に、給湯温度が目標値よりも高くなることを確実に抑制できる。
また、本実施の形態では、ステップS18で、出湯温度センサ6により検出される出湯温度Twoと、給水温度センサ23または第4の温度センサ5dにより検出される第二温水の温度Twmとに基づいて混合弁待機開度を調整した場合、すなわち混合弁待機開度を第二待機開度に調整した場合には、ステップS19で、混合弁開度変更手段24bは、前回の給湯動作のときの給湯時安定開度の情報をメモリから消去する。これにより、以下の効果が得られる。沸上運転中にタンク上部温度THよりも温度の高い高温流入水が貯湯タンク1の上部に流入したことにより、貯湯タンク1の上部内の湯温は、前回の給湯動作のときよりも高くなっている可能性がある。このため、仮に混合弁待機開度が給湯時安定開度に等しい状態で給湯動作が開始されると、給湯温度が目標値よりも高くなる可能性がある。これに対し、本実施の形態であれば、上記のような場合には前回の給湯動作のときの給湯時安定開度の情報が消去されるので、混合弁待機開度が給湯時安定開度に等しい状態で給湯動作が開始されることを確実に防止できる。その結果、給湯温度が目標値よりも高くなることを確実に防止できる。
貯湯式給湯装置の機種構成を判断する手段を制御部24が備えている場合には、次のようにしてもよい。例えば、ヒートポンプユニット2からの出湯水が、出湯切替弁26及び中温戻し切替弁27等を経由せずに、直接貯湯タンク1の上部に流入するような回路を有する機種構成のように、混合弁開度変更手段24bによる混合弁開度変更制御が不要の機種構成と判断した場合には、制御部24は、出湯温度Twoにかかわらず、混合弁待機開度が、式(1)で演算される第一待機開度、もしくは給湯動作中に記憶する給湯時安定開度に等しくなるように、一般給湯側電動混合弁7を制御してもよい。
また、省エネモードが設定されている場合には、制御部24は、混合弁開度変更制御を実施することなく、出湯温度Twoにかかわらず、混合弁待機開度が、式(1)で演算される第一待機開度、もしくは給湯動作中に記憶する給湯時安定開度に等しくなるように、一般給湯側電動混合弁7を制御してもよい。そのようにすることで、一般給湯側電動混合弁7の動作頻度を低減できるので、一般給湯側電動混合弁7の電力消費を抑制でき、省エネルギーが図れる。
本実施の形態の貯湯式給湯装置は、混合弁開度変更制御を実施するか実施しないかを使用者が選択可能とする選択手段を備えてもよい。例えば、リモコン25を使用者が操作することで、混合弁開度変更制御を実施するか実施しないかを使用者が設定可能となるように構成してもよい。これにより、使用者は、給湯温度の変動を抑制することよりも省エネルギーを優先したい場合には、混合弁開度変更制御を実施しないように設定することができる。
1 貯湯タンク、 1a 第一位置、 1b 第二位置、 1c 温水導入出口、 1d 温水導入口、 2 ヒートポンプユニット、 4 循環ポンプ、 5a 第1の温度センサ、 5b 第2の温度センサ、 5c 第3の温度センサ、 5d 第4の温度センサ、 5e 第5の温度センサ、 5f 第6の温度センサ、 5g 第7の温度センサ、 6 出湯温度センサ、 7 一般給湯側電動混合弁、 7a 湯側入口、 7b 水側入口、 7c 湯出口、 8 高温配管、 9 給水管、 9a 給水管、 9b 給水管、 10 第一給湯管、 11 風呂給湯側電動混合弁、 11a 湯側入口、 11b 水側入口、 11c 湯出口、 12 風呂側循環回路、 13 風呂用電磁弁、 14 風呂循環ポンプ、 15 熱交換器、 16 第一タンク循環配管、 17 入水切替弁、 18 第二給湯管、 19 給湯用流量センサ、 20 給湯用温度センサ、 21 風呂用流量センサ、 22 風呂用温度センサ、 23 給水温度センサ、 24 制御部、 24a バイパス運転時間変更手段、 24b 混合弁開度変更手段、 25 リモコン、 25a 表示部、 26 出湯切替弁、 27 中温戻し切替弁、 28 中温取出切替弁、 28a 中温入口、 28b 低温入口、 28c 水出口、 30 中温配管、 31 風呂熱回収配管、 32 バイパス配管、 40 貯湯ユニット、 41 配管、 42 配管、 43 配管、 45 配管、 46 配管、 47 配管、 48 HP往き配管、 49 HP戻り配管、 50 第二タンク循環配管、 51 配管

Claims (4)

  1. 貯湯タンクと、
    水を加熱する加熱手段と、
    前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、前記加熱手段を経由して前記貯湯タンクの上部に流入させる沸上回路と、
    前記貯湯タンクの上部から供給される第一温水と、前記第一温水よりも温度の低い第二温水とを混合することにより給湯温度を調整する混合弁と、
    前記加熱手段により加熱された湯を前記沸上回路により前記貯湯タンクの上部に流入させる沸上運転と、前記混合弁から給湯先への給湯が実行中でないときの前記混合弁の開度である待機開度とを制御する制御部と、
    前記貯湯タンクの上部にある湯の温度であるタンク上部温度を検出するタンク上部温度検出手段と、
    前記加熱手段から流出する湯の温度である出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、
    前記第二温水の温度を検出する第二温水温度検出手段と、
    を備え、
    前記制御部は、前記沸上運転が実行中かつ前記出湯温度が前記タンク上部温度よりも低い場合には前記タンク上部温度と前記第二温水の温度とに基づいて前記待機開度を調整し、前記沸上運転が実行中かつ前記出湯温度が前記タンク上部温度以上である場合には前記出湯温度と前記第二温水の温度とに基づいて前記待機開度を調整する混合弁開度変更制御を実施可能である貯湯式給湯装置。
  2. 前記制御部は、前記混合弁から給湯先への給湯動作の実行中に前記給湯温度が目標値に等しくなったときの前記混合弁の開度を給湯時安定開度として記憶可能であり、
    前記制御部は、前記出湯温度と前記第二温水の温度とに基づいて前記待機開度を調整した場合には、記憶された前記給湯時安定開度の情報を消去する請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記混合弁開度変更制御を実施するか実施しないかを使用者が選択可能とする選択手段を備える請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯装置。
  4. 第一の運転モードと、前記第一の運転モードよりも省エネルギーを優先する第二の運転モードとに切り替え可能であり、
    前記第二の運転モードが設定されている場合には、前記制御部は、前記混合弁開度変更制御を実施しない請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の貯湯式給湯装置。
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