JP2020085126A - 衝撃吸収機構 - Google Patents

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【課題】好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供する。【解決手段】衝撃吸収機構2は車両に加わる衝突荷重を軽減させるためのものであり、衝突荷重を受けるバンパーリインフォース11と衝突荷重がバンパーリインフォース11から伝達されるサイドメンバ9の間に設けられる。衝撃吸収機構2は、木製の柱状の衝撃吸収材1とボルト3とを有する。衝撃吸収材1は被覆され、その後端部はサイドメンバ9の筒状部分の内部空間に挿入される。ボルト3はサイドメンバ9に連結され、衝撃吸収材1の後端面の後方に配置される。衝撃吸収材1の後端面の被覆1aにはボルト3に沿った方向の切込み15が設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に加わる衝撃を吸収する衝撃吸収機構に関する。
車両の衝突時の衝突荷重を受けてその衝撃を吸収できるように構成された衝撃吸収機構に関する技術が、特許文献1、2に記載されている。
特許文献1、2には、車両前方衝突時にバンパーリインフォースがサイドメンバ側に押された際に、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けた木材がボルト等の連結材に押されて圧縮するかまたはせん断が生じることで衝撃が吸収される衝撃吸収機構について記載されている。
国際公開第2014/077314号 特開2017-7598号公報
本発明者は、上記のような衝撃吸収機構の性能向上に向けて各種の新規な構成を鋭意検討している。ただし、衝撃吸収機構で重要な点は連結材が受ける衝突荷重が衝突過程において安定し、意図した衝撃吸収がなされることであり、衝撃吸収機構の性能向上のための構成と言えども、安定した衝撃吸収を阻害しない形で実現される必要がある。
本発明は前述した問題点に鑑みてなされたものであり、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための本発明は、車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、衝突荷重を受ける荷重受け部材と前記衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された木製の柱状の衝撃吸収材と、前記一方の部材に連結された第1の連結材と、を具備し、衝突時に前記第1の連結材が前記衝撃吸収材の前記一方の端部の端面の一部を押圧し、前記衝撃吸収材の当該端面が被覆され、当該端面の被覆に前記第1の連結材に沿った方向の第1の切込みが設けられることを特徴とする衝撃吸収機構である。
本発明の衝撃吸収機構は、木材(衝撃吸収材)を被覆して保護し劣化を防ぐという構成を有するが、衝突時、連結材によって押圧されない木材部分はせん断変形して上記の内部空間に進入するので、単に衝撃吸収材を被覆するというだけでは、衝撃吸収材の端面の被覆が上記木材部分に引張られて連結材に加わる荷重を不安定とする要因となり、意図した衝撃吸収がなされない恐れがある。そこで、本発明では端面の被覆に上記の切込みを設けることで衝突時に被覆が早期に破断するようにし、連結材が受ける荷重が不安定になるのを防いで意図した衝撃吸収を実現することが可能になる。
前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有し、前記第1の切込みが、前記平面部または凹面部の両側に当たる位置で形成されることが望ましい。
この場合、連結材の平面部や凹面部によって大きな衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。また衝撃吸収材の端面の被覆も、平面部や凹面部の両側の切込みの位置で早期に破断させることができる。
前記第1の切込みの長手方向の形状は、例えば直線状であるが、波状であってもよい。
切込みの長手方向の形状は、被覆の破断モードに応じて定めることができる。例えば切込みを波状とすることで、破断の仕方が単純な引張りによるものでなく局所的なせん断破壊を含む場合に被覆が破断しやすくなる可能性がある。
前記衝撃吸収材の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、前記他方の部材に連結された第2の連結材を更に具備し、衝突時に前記第2の連結材が前記衝撃吸収材の前記他方の端部の端面の一部を押圧し、前記衝撃吸収材の当該端面が被覆され、当該端面の被覆に前記第2の連結材に沿った方向の第2の切込みが設けられ、前記第1、第2の連結材は、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、前記第1、第2の切込みは、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に前記第1、第2の連結材の間に設けられることも望ましい。
この場合、衝撃吸収材のせん断による衝撃吸収が可能になるが、せん断による衝撃吸収を行うケースでも上記のように第1、第2の切込みを設けることで、被覆を早期に破断させることができる。
本発明によれば、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供できる。
衝撃吸収機構2の配置を示す概略図。 衝撃吸収機構2を示す図。 被覆1aを示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図。 被覆1aの引張と破断について示す図。 バンパーリインフォース11の変位とボルト3が受ける荷重の関係を示す図。 平面部5の例。 凹面部6の例。 ボルト3’を示す図。 切込み15a、15b、15c、15dを示す図。 切込み15e、15f、15gを示す図。 衝撃吸収機構2aを示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2aを示す図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の実施形態に係る衝撃吸収機構2の配置を示す概略図である。衝撃吸収機構2は車両10に設けられ、衝突時に車両10に加わる衝撃を吸収して衝突荷重を軽減するためのものである。衝撃吸収機構2は、フロントバンパー(不図示)のバンパーリインフォース11と車両10のサイドメンバ9の間に配置される。
図1の左右は車両前後方向に対応し、図1の上下は車両幅方向に対応する。以下、「前」というときは車両10の前側を指し、図1の左側に対応する。「後」は車両10の後側を指し、図1の右側に対応する。
バンパーリインフォース11は車両前方衝突時の衝突荷重を受ける荷重受け部材であり、車両10の前部で車両幅方向に延びるように配置される。
サイドメンバ9はバンパーリインフォース11で受けた衝突荷重が伝達される被伝達部材である。サイドメンバ9は車両幅方向の左右に配置され、各サイドメンバ9とバンパーリインフォース11の間に衝撃吸収機構2が設けられる。
図2は衝撃吸収機構2を示す図である。図2(a)は衝撃吸収機構2の水平方向の断面を示す図であり、図2(b)、(c)はそれぞれ図2(a)の線a−a、b−bに沿った鉛直方向の断面を示す図である。また図3は被覆1aを示す斜視図である。
図2に示すように、衝撃吸収機構2は、衝撃吸収材1、ボルト3等を有する。
衝撃吸収材1は木製の柱状部材であり、部材軸方向を車両前後方向(図2(a)、(b)の左右方向に対応する)として、部材軸方向の両端部がそれぞれバンパーリインフォース11側、サイドメンバ9側となるように配置される。本実施形態ではこの部材軸方向が木材の年輪の軸心方向(木材の繊維方向)に対応しているが、これに限ることはない。
衝撃吸収材1は、全面が樹脂などにより被覆される。すなわち、衝撃吸収材1の部材軸方向の側面および両端面が被覆され、被覆1aにより衝撃吸収材1が外界から保護される。なお、衝撃吸収材1の端面は部材軸方向と直交する面である。
被覆された衝撃吸収材1の前端部はバンパーリインフォース11に当接し、ブラケット13によりバンパーリインフォース11に固定される。
サイドメンバ9の前端部は筒状となっており、被覆された衝撃吸収材1の後端部(一方の端部)はサイドメンバ9(一方の部材)の筒状部分の内部空間に挿入される。
ボルト3は金属製の頭付ボルトであり、衝撃吸収材1の後方に配置される。ボルト3はサイドメンバ9の前端部に連結される棒状の連結材であり、長手方向を鉛直方向(衝撃吸収材1の部材軸方向と直交する方向)として衝撃吸収材1の後端部を横断するように配置される。ボルト3は車両幅方向(図2(a)の上下方向に対応する)に2本配置されるが、その本数は特に限定されない。
ここで、衝撃吸収材1の部材軸方向から見た時(図2(a)の矢印参照)に、ボルト3とバンパーリインフォース11(他方の部材)の間では、ボルト3と重複する位置にサイドメンバ9に連結された他のボルト3等が存在せず、このボルト3が衝撃吸収に大きく寄与することとなる。
ボルト3の軸部はサイドメンバ9の下面からサイドメンバ9を貫通し、軸部の先端がナット4によってサイドメンバ9の上面に固定される。これによりボルト3がサイドメンバ9の前端部に連結固定される。
ボルト3の軸部には、バンパーリインフォース11側に面した平面部5が形成される。本実施形態では、ボルト3の軸部の長手方向と直交する断面(以下、単に断面ということがある)が円の一部を直線で切取った形状となっており、平面部5は当該直線部分に形成される。平面部5はボルト3の軸部を加工して軸部と一体に形成されるが、これに限ることはない。例えば平面部5を有する別部品をボルトの軸部に別途取付けてもよい。
ボルト3は、衝撃吸収材1の被覆された後端面に平面部5が対向するように配置される。衝撃吸収材1の後端面の被覆1aには、ボルト3の平面部5の車両幅方向の両側に対応する位置に、ボルト3に沿った方向の切込み15が各1本ずつ設けられる。図3に示すように、切込み15は衝撃吸収材1の側面(上下面)の被覆1aまで回り込んで設けられる。
本実施形態では、図4(a)の矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11がサイドメンバ9側に押されると、図4(b)に示すように、ボルト3の平面部5が衝撃吸収材1の後端面を前方に押圧し、衝撃吸収材1のうち車両幅方向においてボルト3と対応する位置にある部分に局所的な圧縮が発生して木材が硬化し、圧縮部19が形成される。このように、本実施形態では衝撃吸収材1の圧縮により衝突荷重が吸収される。衝撃吸収材1のその他の部分(平面部5によって押圧されない部分)は、ボルト3の平面部5によってせん断変形しながらサイドメンバ9の内部に進入する。
ここで、仮に被覆1aに切込み15が無い場合、図5(a)に示すように衝撃吸収材1の後端面の被覆1aがサイドメンバ9内に進入した衝撃吸収材1に引張られて伸びる恐れがあり、被覆1aが弾性域にある間は被覆1aの引張力Tがボルト3に作用してボルト3に加わる荷重が増加する。その後、衝撃吸収材1がサイドメンバ9内に更に進入し、被覆1aが更に伸びて降伏するとボルト3に加わる荷重は急激に減少する。
一方、本実施形態では被覆1aに切込み15を形成していることにより、衝撃吸収材1のせん断時に被覆1aの切込み15に応力が集中し、図5(b)に示すように被覆1aが切込み15の位置で早期に破断する。従って、ボルト3に加わる荷重が上記のように変動することはない。
図6は、上記の衝突過程におけるバンパーリインフォース11の変位とボルト3が受ける荷重(衝撃吸収材1の圧縮によって吸収される荷重)の関係を、縦軸を荷重、横軸をバンパーリインフォース11のサイドメンバ9側への変位として示した図である。
実線21は本実施形態のように衝撃吸収材1の後端面の被覆1aに切込み15を設けた場合(図5(b)参照)であり、上記のように被覆1aが早期に破断するのでボルト3にはほぼ一定の荷重が加わり、衝突直後から本来の衝突荷重を安定して受け止めることができる。
一方、点線23は切込みを設けない場合(図5(a)参照)であり、被覆1aの引張り等によりボルト3が受ける荷重に大きな変動が生じて不安定になり、最大荷重が当初の想定より増加する恐れもある。
以上説明したように、第1の実施形態の衝撃吸収機構2は、木材(衝撃吸収材1)を被覆して外界から保護するという構成を有し、これにより衝撃吸収材1の劣化を防ぐことができる。ただし、単に衝撃吸収材1を被覆するというだけでは、上記したように衝撃吸収材1の端面の被覆1aがサイドメンバ9の内部空間に進入した衝撃吸収材1に引張られてボルト3に加わる荷重を不安定とする要因となり、意図した衝撃吸収がなされない恐れがある。そこで、本実施形態では端面の被覆1aに前記の切込み15を設けることで被覆1aが早期に破断するようにし、ボルト3が受ける荷重が不安定になるのを防いで意図した衝撃吸収を実現することが可能になる。
また本実施形態ではボルト3の平面部5によって大きな衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。また衝撃吸収材1の端面の被覆1aも、平面部5の両側の切込み15の位置で早期に破断させることができる。
しかしながら本発明はこれに限らない。例えば本実施形態では金属製のボルトを連結材として用いているが、連結材はサイドメンバ9に連結されたものであればよく、ボルトに限らずピン等でもよい。その材質も金属に限らず、セラミックなどでもよい。
また連結材の断面形状も本実施形態で説明したものに限らない。例えば図7(a)は半円形と矩形とを組み合わせた形状であり、矩形部分に平面部5を有する。また図7(b)、(c)のように断面を多角形状(図7(b)は四角形状、図7(c)は六角形状)として連結材に平面部5を設けることも可能である。
あるいは、平面部5の代わりに凹面部を設けてもよく、平面部5を設けた場合と同様の効果が得られる。例えば図8(a)のように円の一部を円弧で切り取った断面形状としたり、図8(b)のように矩形の一部を円弧で切り取った断面形状とするなどして凹面部6を設けることができる。また凹面部6は円弧状に限らず、例えば図8(c)のように矩形の一部を楔形に切り取った断面形状とし、直線によって楔状に形成された凹面部6を設けてもよい。
さらに、連結材に平面部5や凹面部6を設けず、バンパーリインフォース11側に向かって凸となる断面形状としてもよい。例えば図9の例ではボルト3’(連結材)の断面が円形であり、バンパーリインフォース11側(図の左側)に向かって凸となる。この場合、各ボルト3’の軸心位置に合わせて1本の切込み15を設けることで、前記と同様、被覆1aを早期に破断させることができる。その他、連結材として板材を用いること等も可能である。
また、本実施形態では切込み15を衝撃吸収材1の側面の被覆1aまで回り込ませて被覆1aを破断しやすくしているが、切込み15は衝撃吸収材1の端面の被覆1aのみに設けてもよい。
また、本実施形態では切込み15の長手方向の形状を直線状としているが、切込み15の長手方向の形状はこれに限らない。例えば図10(a)の切込み15aのように三角波形状としたり、図10(b)の切込み15bのように矩形波状としたり、図10(c)の切込み15cのように半円を波状に繰り返したものとすることが可能である。また図10(d)の切込み15dのように長手方向に不連続となるミシン目状とすることも可能である。
また、本実施形態では切込み15の長手方向と直交する断面を三角形状としているが、切込みの断面形状もこれに限らない。例えば図11(a)の切込み15eのように矩形断面としたり、図11(b)の切込み15fのように直線状の断面としたり、図11(c)の切込み15gのように半円形の断面としたりすることが可能である。
切込みの位置での被覆1aの破断は単純な引張りによるものでなく局所的なせん断破壊等を含む場合があり、それらのモードに合わせて上記のように切込みの長手方向の形状や断面形状を定めることで、被覆1aがより破断しやすくなる可能性がある。例えば局所的なせん断破壊が卓越する場合は図10(a)〜(d)のように切込みを波状やミシン目状とすることで被覆1aが破断しやすくなる可能性があり、また図11(a)の切込み15eのように断面形状を矩形とすると、応力集中部が増大することにより被覆1aが破断しやすくなる可能性がある。
以下、本発明の別の例について、第2の実施形態として説明する。第2の実施形態は第1の実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1、第2の実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図12は本発明の第2の実施形態の衝撃吸収機構2aを示す図である。図12(a)は衝撃吸収機構2aの水平方向の断面を図2(a)と同様に示す図であり、図12(b)、(c)はそれぞれ図12(a)の線c−c、d−dに沿った鉛直方向の断面を示す図である。
この衝撃吸収機構2aは、衝撃吸収材1のせん断による衝撃吸収を行う点で第1の実施形態と異なる。
すなわち、衝撃吸収機構2aでは、被覆された衝撃吸収材1の前端部(他方の端部)が筒状のバンパーリインフォース11aの後壁に設けられた開口110からバンパーリインフォース11a(他方の部材)の内部空間に挿入される。衝撃吸収材1の被覆された前端面とバンパーリインフォース11aの前壁の間には隙間が設けられる。
衝撃吸収機構2aは、第1の実施形態の衝撃吸収機構2の構成に加え、バンパーリインフォース11aに連結されるボルト3(連結材)を更に有する。当該ボルト3は衝撃吸収材1の前方に設けられ、長手方向を鉛直方向(衝撃吸収材1の部材軸方向と直交する方向)として衝撃吸収材1の前端部を横断するように配置される。
当該ボルト3の軸部はバンパーリインフォース11aの下面からバンパーリインフォース11aを貫通し、軸部の先端がナット4によってバンパーリインフォース11aの上面に固定される。当該ボルト3はサイドメンバ9側に平面部5が位置するように配置される。
また、部材軸方向から見た時(図12(a)の矢印参照)に、衝撃吸収材1の前後のボルト3は異なる位置に配置され、これらの平面部5同士が向き合わないようになっている。さらに、部材軸方向から見た時に、衝撃吸収材1の前方のボルト3とサイドメンバ9の間では、衝撃吸収材1の前方のボルト3と重複する位置にバンパーリインフォース11aに連結された他のボルト3等が存在しない。
なお、バンパーリインフォース11aの前壁において衝撃吸収材1の後方のボルト3と車両幅方向に対応する位置には開口111が形成される。
衝撃吸収材1の後端面の被覆1aには、衝撃吸収材1の後方のボルト3の平面部5の片側に対応する位置に、当該ボルト3に沿った方向の切込み15が設けられる。切込み15は、部材軸方向から見た時に衝撃吸収材1の前後のボルト3の間となる位置に設けられる。
衝撃吸収材1の前端面の被覆1aには、衝撃吸収材1の前方のボルト3の平面部5の両側に対応する位置に、当該ボルト3に沿った方向の切込み15が各1本ずつ設けられる。これらの切込み15も、部材軸方向から見た時に衝撃吸収材1の前後のボルト3の間となる位置に設けられる。
本実施形態では、図13の矢印Aに示すように衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11aがサイドメンバ9側に押されると、衝突初期に衝撃吸収材1の後方のボルト3がその平面部5により衝撃吸収材1の後端面の一部を前方に押圧し、衝撃吸収材1の前方のボルト3がその平面部5により衝撃吸収材1の前端面の一部を後方に押圧して、衝撃吸収材1の前後のボルト3の車両幅方向の間で衝撃吸収材1のせん断が誘発される。
そして、衝撃吸収材1の前方のボルト3と車両幅方向に対応する位置の衝撃吸収材1−1は、サイドメンバ9の内部を後方に進む。一方、衝撃吸収材1の後方のボルト3と車両幅方向において対応する位置の衝撃吸収材1−2は、バンパーリインフォース11a内を開口111に向かって前方に進む。
第2の実施形態では、せん断の発生によって衝撃が吸収され、サイドメンバ9側に伝達される衝突荷重を軽減することができる。この場合も、衝撃吸収材1の前端面と後端面の被覆1aは切込み15によって早期に破断し、被覆1aの引張り等によってボルト3に加わる荷重が不安定になることが無く、意図した衝撃吸収が実現できる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば前記の各実施形態では車両10のバンパーリインフォースとサイドメンバの間に衝撃吸収機構を設置しているが、衝撃吸収機構は車両10において衝突時の荷重を受ける荷重受け部材と当該荷重が伝達される被伝達部材の間に設ければよく、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けるものに限らない。例えば車両側突時の衝突荷重を軽減することを目的として、車両側部のボディー本体と車両内部のバッテリーケース等の間に設けてもよい。また車両10の種類も特に限定されない。
1:衝撃吸収材
1a:被覆
2、2a:衝撃吸収機構
3、3':ボルト
4:ナット
5:平面部
6:凹面部
9:サイドメンバ
10:車両
11、11a:バンパーリインフォース
13:ブラケット
15、15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g:切込み
19:圧縮部

Claims (5)

  1. 車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、
    衝突荷重を受ける荷重受け部材と前記衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、
    部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された木製の柱状の衝撃吸収材と、
    前記一方の部材に連結された第1の連結材と、
    を具備し、
    衝突時に前記第1の連結材が前記衝撃吸収材の前記一方の端部の端面の一部を押圧し、
    前記衝撃吸収材の当該端面が被覆され、当該端面の被覆に前記第1の連結材に沿った方向の第1の切込みが設けられることを特徴とする衝撃吸収機構。
  2. 前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有し、
    前記第1の切込みが、前記平面部または凹面部の両側に当たる位置で形成されたことを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
  3. 前記第1の切込みの長手方向の形状が、直線状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衝撃吸収機構。
  4. 前記第1の切込みの長手方向の形状が、波状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衝撃吸収機構。
  5. 前記衝撃吸収材の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、
    前記他方の部材に連結された第2の連結材を更に具備し、
    衝突時に前記第2の連結材が前記衝撃吸収材の前記他方の端部の端面の一部を押圧し、
    前記衝撃吸収材の当該端面が被覆され、当該端面の被覆に前記第2の連結材に沿った方向の第2の切込みが設けられ、
    前記第1、第2の連結材は、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、
    前記第1、第2の切込みは、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に前記第1、第2の連結材の間に設けられることを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
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