JP2019217800A - 衝撃吸収機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供する。【解決手段】衝撃吸収機構2は車両に加わる衝突荷重を軽減させるためのものであり、衝突荷重を受けるバンパーリインフォース11と衝突荷重がバンパーリインフォース11から伝達されるサイドメンバ9の間に設けられる。衝撃吸収機構2は、木製の衝撃吸収材1を含む柱状の衝撃吸収部12と2本のボルト3を有する。2本のボルト3は、衝撃吸収部12の後端面からそれぞれ異なる距離をおいて配置され、サイドメンバ9に連結される。車両が衝突すると、衝突初期に一方のボルト3−1で衝撃吸収材1が押圧されて圧縮された後、他方のボルト3−2で衝撃吸収材1が押圧されて圧縮される。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に加わる衝撃を吸収する衝撃吸収機構に関する。
車両の衝突時の衝突荷重を受けてその衝撃を吸収できるように構成された衝撃吸収機構に関する技術が、特許文献1、2に記載されている。
特許文献1、2には、車両前方衝突時にバンパーリインフォースがサイドメンバ側に押された際に、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けた木材がボルト等の連結材に押されて圧縮するかまたはせん断が生じることで衝撃が吸収される衝撃吸収機構について記載されている。
国際公開第2014/077314号 特開2017-7598号公報
これらの衝撃吸収機構では、バンパーリインフォースが変位する間、連結材にほぼ一定の衝突荷重が加わり木材の圧縮やせん断が安定して進行する。ただし、衝突初期に連結材が受ける衝突荷重の変動は大きく、上記した一定の衝突荷重に比べて大きな衝突荷重が発生する。
連結材を複数配置し、木材の圧縮面積を大きくしたりせん断箇所を増やしたりすることで大きな衝撃吸収効果が得られるが、衝突初期にこれらの連結材が衝突荷重を同時に受け止める場合、機構全体として受ける衝突荷重の変動はより大きくなり、発生する衝突荷重もより大である。その結果、意図した衝撃吸収効果が得られない恐れがあった。
本発明は前述した問題点に鑑みてなされたものであり、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための本発明は、車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、衝突荷重を受ける荷重受け部材と衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された、木製の衝撃吸収材を含む柱状の衝撃吸収部と、前記一方の部材に連結された複数の第1の連結材と、を具備し、前記衝撃吸収部の所定の面からの部材軸方向の距離を複数の前記第1の連結材で異ならせることにより、複数の前記第1の連結材が当該所定の面から衝突荷重を受けるタイミングがずらされたことを特徴とする衝撃吸収機構である。
本発明では、複数の連結材が衝撃吸収部の所定の面から衝突荷重を受けるが、これらの連結材が当該所定の面から異なる距離で配置される構成となっている。これにより、各連結材が衝突荷重を受けるタイミングをずらすことができ、衝突初期に機構全体が受ける荷重の変動を小さくし、大きな衝突荷重の発生を抑制することができる。
前記所定の面は、例えば前記衝撃吸収部の端面である。
この場合、衝撃吸収機構を簡易な構成とできる。
前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有することが望ましい。
連結材の平面部や凹面部によって衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。
複数の前記第1の連結材が前記所定の面から衝突荷重を受けるタイミングの差を、1/1000秒以下とすることが望ましい。
本発明では各連結材が衝突荷重を受けるタイミングをずらすことで衝突初期に機構全体が受ける荷重の変動を小さくするが、そのタイミングは大きくずらす必要は無く、例えば上記のように必要な分だけずらせばよい。これにより、機構全体で受ける衝突荷重を早い段階で安定させることができる。
前記衝撃吸収部の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、前記他方の部材に連結された複数の第2の連結材を更に具備し、前記第1の連結材と前記第2の連結材は、前記衝撃吸収部の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、前記衝撃吸収部の所定の面からの部材軸方向の距離を複数の前記第2の連結材で異ならせることにより、複数の前記第2の連結材が当該所定の面から衝突荷重を受けるタイミングがずらされることも望ましい。
これにより衝撃吸収材のせん断による衝撃吸収が可能になり、この場合も連結材が衝突荷重を受けるタイミングをずらすことで、衝突初期に機構全体が受ける衝突荷重の変動を小さくすることができる。
本発明によれば、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供できる。
衝撃吸収機構2の配置を示す概略図。 衝撃吸収機構2を示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図。 バンパーリインフォース11の変位と衝撃吸収機構2が受ける荷重の関係を示す図。 平面部5の断面形状の例。 凹面部6の断面形状の例。 衝撃吸収機構2’を示す図。 衝撃吸収機構2aを示す図。 衝撃吸収機構2bを示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2bを示す図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の実施形態に係る衝撃吸収機構2の配置を示す概略図である。衝撃吸収機構2は車両10に設けられ、衝突時に車両10に加わる衝撃を吸収して衝突荷重を軽減するためのものである。衝撃吸収機構2は、フロントバンパー(不図示)のバンパーリインフォース11と車両10のサイドメンバ9の間に配置される。
図1の左右は車両前後方向に対応し、図1の上下は車両幅方向に対応する。以下、「前」というときは車両10の前側を指し、図1の左側に対応する。「後」は車両10の後側を指し、図1の右側に対応する。
バンパーリインフォース11は車両前方衝突時の荷重を受ける荷重受け部材であり、車両10の前部で車両幅方向に延びるように配置される。
サイドメンバ9はバンパーリインフォース11で受けた衝突荷重が伝達される被伝達部材である。サイドメンバ9は車両幅方向の左右に配置され、各サイドメンバ9とバンパーリインフォース11の間に衝撃吸収機構2が設けられる。
図2は衝撃吸収機構2を示す図である。図2(a)は衝撃吸収部12の部材軸方向に沿った鉛直断面を示す図であり、図2(b)は図2(a)の線a−aに沿った水平断面を示す図である。なお図2(a)は図2(b)の線b−bに沿った断面である。
図2に示すように、衝撃吸収機構2は、衝撃吸収部12、ボルト3等を有する。
衝撃吸収部12は、木製の柱状体である衝撃吸収材1(木材)を被覆材7で覆って構成された柱状部材であり、部材軸方向を車両前後方向(図2(a)、(b)の左右方向に対応する)として、部材軸方向の両端部がそれぞれバンパーリインフォース11側、サイドメンバ9側となるように配置される。また、本実施形態ではこの部材軸方向が木材の年輪の軸心方向(木材の繊維方向)に対応している。
被覆材7は衝撃吸収部12の側面および両端面に設けられ、衝撃吸収材1の全面を覆うものである。本実施形態では被覆材7を樹脂製のものとする。なお、衝撃吸収部12の側面は部材軸方向に沿った面であり、衝撃吸収部12の端面は部材軸方向と直交する面である。
衝撃吸収部12の前端部はバンパーリインフォース11に当接し、ブラケット13によりバンパーリインフォース11に固定される。
サイドメンバ9の前端部は筒状となっており、衝撃吸収部12の後端部(一方の端部)はサイドメンバ9(一方の部材)の筒状部分の内部空間に挿入される。
ボルト3(3−1、3−2)は金属製の頭付ボルトであり、衝撃吸収部12の後方に配置される。ボルト3はサイドメンバ9の前端部に連結される棒状の連結材である。ボルト3は、車両幅方向(図2(b)の上下方向に対応する)に複数本配置される。本実施形態では2本のボルト3が配置されるが、これに限ることはない。
ここで、衝撃吸収部12の部材軸方向から見た時(図2(b)の矢印参照)に、ボルト3とバンパーリインフォース11(他方の部材)の間では、ボルト3と重複する位置にサイドメンバ9に連結された他のボルト3等が存在せず、このボルト3が衝撃吸収に大きく寄与することとなる。
ボルト3の軸部はサイドメンバ9の下面からサイドメンバ9を貫通し、軸部の先端がナット4によってサイドメンバ9の上面に固定される。これによりボルト3がサイドメンバ9の前端部に固定される。
ボルト3の軸部には、バンパーリインフォース11側に面した平面部5が形成される。本実施形態では、ボルト3の軸部の長手方向と直交する断面(以下、単に断面という)が半円形と矩形を組み合わせた形状となっており、平面部5は矩形部分に形成される。平面部5はボルト3の軸部を加工して軸部と一体に形成されるが、これに限ることはない。例えば平面部5を有する別部品をボルトの軸部に別途取付けてもよい。
図2(b)に示すように、2本のボルト3は、衝撃吸収部12の後端面(所定の面)から部材軸方向に異なる距離で配置される。この距離の差を図中Dで示す。本実施形態では衝撃吸収部12の後端面に近い方のボルト3−1が当該後端面に接しており、当該後端面からの距離が0であるが、若干の離隔はあってもよい。
図3は、矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図である。図3(a)、(b)は前記の図2(b)で示した断面に対応する。
衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11がサイドメンバ9側に押されると、衝突初期において、図3(a)に示すように衝撃吸収部12の後端面に近い方のボルト3−1が先に後端面から衝突荷重を受け、衝撃吸収材1を押圧する。これにより、衝撃吸収材1のうち車両幅方向においてボルト3−1と対応する位置にある部分が、ボルト3−1の平面部5によって前方に押圧されて圧縮される。
その後、衝撃吸収部12の後端面から遠い方のボルト3−2が後端面から衝突荷重を受け、衝撃吸収材1を押圧する。これにより、図3(b)に示すように衝撃吸収材1のうち車両幅方向においてボルト3−2と対応する位置にある部分が、ボルト3−2の平面部5によって前方に押圧されて圧縮される。
このように、各ボルト3によって衝撃吸収材1に局所的な圧縮が発生して木材が硬化し、圧縮部19が形成される。以降、衝撃吸収材1は各ボルト3の平面部5によってせん断変形しながらサイドメンバ9の内部に進入する。バンパーリインフォース11が変位する間、各ボルト3にはほぼ一定の衝突荷重(以下、単に荷重ということがある)が加わり、衝撃吸収材1の圧縮は安定して進行する。
図4(a)の実線21は、上記の衝突過程におけるバンパーリインフォース11の変位と衝撃吸収機構2が受ける荷重(衝撃吸収材1の圧縮によって吸収される荷重)の関係を、縦軸を荷重、横軸をバンパーリインフォース11のサイドメンバ9側への変位として示したグラフである。
また図4(b)の実線23は、衝突初期にボルト3−1、3−2が同じタイミングで荷重を受ける(ボルト3−1、3−2の衝撃吸収部12の後端面からの距離が同じ)場合のグラフであり、比較対象として示すものである。
図4(b)の点線25は、ボルト1本あたりが受ける荷重の推移を示したものであり、衝突初期には荷重の変動があって最大荷重が発生し、その後荷重は最大荷重より低い値で安定する。仮に衝突初期に2本のボルト3が同じタイミングで荷重を受け止める場合、図4(b)の実線23のように、機構全体として受ける荷重(各ボルト3が受ける荷重の和)は衝突初期に鋭く立ちあがってその変動が大きくなり、荷重の安定前に大きな最大荷重が発生する。
一方、本実施形態では、2本のボルト3−1、3−2の衝撃吸収部12の後端面からの距離が異なっており、図4(a)に示すように、その距離の差Dに相当する分だけ各ボルト3−1、3−2が荷重を受け止めるタイミングにずれが生じる。このようなタイミングのずれを設けることで各ボルト3−1、3−2における最大荷重の発現時期がずれ、その結果、実線21で示すように衝突初期に機構全体として受ける荷重の変動が小さくなり、大きな荷重の発生が抑えられる。
上記のタイミングのずれは例えば1/1000秒以下とし、上記の差Dはバンパーリインフォース11が衝突想定速度で1/1000秒の間に進む距離以下とする。衝突想定速度は車両10の衝突時の速度であり、例えば一般道や高速道路の法定速度に準じて定め、60(km/h)程度、80(km/h)程度、100(km/h)程度などとできる。衝突想定速度を60(km/h)とする場合、上記の差Dは100/6≒16.7(mm)以下となる。
以上説明したように、第1の実施形態の衝撃吸収機構2によれば、複数のボルト3が、衝撃吸収部12の後端面から異なる距離で配置される構成となっている。これにより、各ボルト3が衝撃吸収部12の後端面から衝突荷重を受けるタイミングをずらすことができ、衝突初期に機構全体が受ける荷重の変動を小さくし、大きな衝突荷重の発生を抑制することができる。
その後は衝撃吸収材1のボルト3による圧縮が安定して進み、衝突荷重の変動が少ないという木材の利点を生かしてより大きな衝撃を吸収できる。特に本実施形態ではボルト3の平面部5によって衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。
また本実施形態では、各ボルト3が衝突荷重を受けるタイミングをずらすことで衝突初期に機構全体が受ける荷重の変動を小さくするが、そのタイミングは大きくずらす必要は無く、例えば前記のように1000分の1秒以下とし、必要な分だけずらせばよい。これにより、機構全体で受ける荷重を早い段階で安定させることができる。
しかしながら本発明はこれに限らない。例えば本実施形態では衝撃吸収材1の年輪の軸心方向が部材軸方向に対応しているが、部材軸方向と異なる方向であってもよい。
また本実施形態では金属製のボルトを連結材として用いているが、連結材はサイドメンバ9に連結されたものであればよく、ボルトに限らずピン等でもよい。その材質も金属に限らず、セラミックなどでもよい。
また連結材の断面形状も本実施形態で説明したものに限らない。例えば本実施形態ではボルト3の軸部の断面に平面部5を設けているが、当該断面を通常のボルトのように円形としてもよい。
また平面部5を設ける場合も、図5(a)のように円の一部を直線で切り取った断面形状としたり、図5(b)、(c)のように断面を多角形状(図5(b)は四角形状、図5(c)は六角形状)としたりできる。
あるいは、平面部5の代わりに凹面部を設けてもよく、例えば図6(a)のように円の一部を円弧で切り取った断面形状としたり、図6(b)のように矩形の一部を円弧で切り取った断面形状とするなどして凹面部6を設けることができる。また凹面部6は円弧状に限らず、例えば図6(c)のように矩形の一部を楔形に切り取った断面形状とし、直線によって楔状に形成された凹面部6を設けてもよい。
また図7の衝撃吸収機構2’に示すように、衝撃吸収部12’の衝撃吸収材1に設けられた孔14にボルト3を通し、衝撃吸収材1を貫通するようにボルト3を配置することも可能である。この場合も、2本のボルト3は、各孔14の前壁面141(所定の面)からそれぞれ異なる距離をおいて配置され、その距離の差Dに相当する分だけ各ボルト3が荷重を受け止めるタイミングをずらすことで前記と同様の効果が得られる。
ただし、本実施形態のようにボルト3を衝撃吸収部12の後方に配置し、衝撃吸収部12の後端面からボルト3が衝突荷重を受ける構成とする場合、衝撃吸収材1に孔14を設ける必要が無い等、衝撃吸収機構2を簡易な構成とできる利点がある。
以下、本発明の別の例について、第2、第3の実施形態として説明する。各実施形態はそれまでに説明した実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1の実施形態も含め、各実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図8は第2の実施形態の衝撃吸収機構2aを示す図である。図8(a)は衝撃吸収部12の部材軸方向に沿った鉛直断面を示す図であり、図8(b)は図8(a)の線c−cに沿った水平断面を示す図である。なお図8(a)は図8(b)の線d−dに沿った断面である。
この衝撃吸収機構2aは、連結材としてボルト3の代わりに板材3aが用いられる点で第1の実施形態と異なる。
板材3a(3a−1、3a−2)は車両幅方向(図8(b)の上下方向に対応する)に複数枚配置される。本実施形態では2枚の帯状の板材3aが配置されるが、これに限ることはない。
板材3aはサイドメンバ9の前端部に連結され、バンパーリインフォース11側に平面部5を有する。2枚の板材3aは、図8(b)に示すように、衝撃吸収部12の後端面から部材軸方向に異なる距離で配置される。その距離の差Dは第1の実施形態と同様に設定する。
第2の実施形態では、衝撃吸収部12の後端面からそれぞれ異なる距離をおいて配置された2枚の板材3aが、前記した2本のボルト3と同様に機能し、衝突初期において機構全体が受ける荷重の変動を抑制できる。その後、第1の実施形態と同様に衝撃吸収材1の圧縮が進行するが、本実施形態では板材3aを用いることで衝撃吸収材1を広い面積で圧縮し、高い衝撃吸収効果を得ることができる。
[第3の実施形態]
図9は第3の実施形態の衝撃吸収機構2bを示す図である。図9(a)は衝撃吸収機構2bの水平断面を示す図であり、図9(b)、(c)はそれぞれ図9(a)の線e−e、線f−fによる衝撃吸収部12の部材軸方向の鉛直断面を示す図である。
この衝撃吸収機構2bは、衝撃吸収材1のせん断による衝撃吸収を行う点で第1の実施形態と異なる。
すなわち、衝撃吸収機構2bでは、衝撃吸収部12の前端部(他方の端部)が筒状のバンパーリインフォース11aの後壁に設けられた開口110からバンパーリインフォース11a(他方の部材)の内部空間に挿入される。衝撃吸収部12の前端面とバンパーリインフォース11aの前壁の間には隙間が設けられる。
衝撃吸収機構2bは、第1の実施形態の衝撃吸収機構2の構成に加え、バンパーリインフォース11aに連結されるボルト3(3−3、3−4;連結材)をさらに有する。当該ボルト3は、車両幅方向(図9(a)の上下方向に対応する)に複数本配置される。本実施形態では2本のボルト3が配置されるが、これに限ることはない。
これらのボルト3は衝撃吸収部12の前方に配置され、サイドメンバ9側に平面部5が位置するように設けられる。ボルト3の軸部はバンパーリインフォース11aの下面からバンパーリインフォース11aを貫通し、軸部の先端がナット4によってバンパーリインフォース11aの上面に固定される。
衝撃吸収部12の前方のボルト3も、図9(a)に示すように、衝撃吸収部12の前端面(所定の面)から部材軸方向に異なる距離で配置される。本実施形態ではその距離の差をDとし、衝撃吸収部12の後方のボルト3の距離の差と等しくするが、これに限ることはない。また本実施形態では衝撃吸収部12の前端面に近い方のボルト3−3が当該前端面に接しており当該前端面からの距離が0であるが、若干の離隔はあってもよい。
ここで、部材軸方向から見た時(図9(a)の矢印参照)に、衝撃吸収部12の前後のボルト3は異なる位置に配置され、これらの平面部5同士が向き合わないようになっている。また部材軸方向から見た時に、衝撃吸収材1の前方のボルト3とサイドメンバ9の間では、衝撃吸収材1の前方のボルト3と重複する位置にバンパーリインフォース11aに連結された他のボルト3等が存在しない。
なお、バンパーリインフォース11aの前壁において衝撃吸収部12の後方のボルト3と車両幅方向に対応する位置には開口111が形成される。
図10は矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2bを示す図であり、図10(a)、(b)は図9(a)に示した断面に対応する。
本実施形態では、衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11aがサイドメンバ9側に押されると、衝突初期において、図10(a)に示すように、衝撃吸収部12の後方のボルト3のうち衝撃吸収部12の後端面に近い方のボルト3−1と、衝撃吸収部12の前方のボルト3のうち衝撃吸収部12の前端面に近い方のボルト3−3が先に衝突荷重を受け、衝撃吸収材1を押圧する。
ボルト3−1、3−3の車両幅方向の位置は異なっているので、ボルト3−1によって衝撃吸収材1が前方に押され、ボルト3−3によって衝撃吸収材1が後方に押される結果、これらのボルト3−1、3−3の車両幅方向の間で衝撃吸収材1のせん断が誘発される。
本実施形態では、その後、衝撃吸収部12の後方のボルト3のうち衝撃吸収部12の後端面から遠い方のボルト3−2と、衝撃吸収部12の前方のボルト3のうち衝撃吸収部12の前端面から遠い方のボルト3−4が衝突荷重を受けて衝撃吸収材1を押圧し、上記と同様、図10(b)に示すようにボルト3−2、3−4の車両幅方向の間で衝撃吸収材1のせん断が誘発される。
その後、衝撃吸収材1において、車両幅方向にボルト3−3、3−4と対応する位置にある部分1−1は、サイドメンバ9の内部を後方に進む。一方、ボルト3−1、3−2と対応する位置にある部分1−2、1−3は、それぞれバンパーリインフォース11a内を開口111に向かって前方に進む。バンパーリインフォース11aが変位する間、各ボルト3にはほぼ一定の荷重が加わり、衝撃吸収材1のせん断は安定して進行する。
第3の実施形態では、せん断の発生によって衝撃が吸収され、サイドメンバ9側に伝達される衝突荷重を軽減することができる。この場合においても、衝突初期において、衝撃吸収部12の後端面から異なる距離をおいて配置された2本のボルト3−1、3−2、および、衝撃吸収部12の前端面から異なる距離をおいて配置された2本のボルト3−3、3−4が衝突荷重を受けるタイミングをずらすことで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば前記の各実施形態では車両のバンパーリインフォースとサイドメンバの間に衝撃吸収機構を設置しているが、衝撃吸収機構は車両において衝突時の荷重を受ける荷重受け部材と当該荷重が伝達される被伝達部材の間に設ければよく、上記のバンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けるものに限らない。例えば車両側突時の衝突荷重を軽減することを目的として、車両側部のボディー本体と車両内部のバッテリーケース等の間に設けてもよい。また車両の種類も特に限定されない。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:衝撃吸収材
2、2’、2a、2b:衝撃吸収機構
3:ボルト(連結材)
3a:板材(連結材)
4:ナット
5:平面部
6:凹面部
7:被覆材
9:サイドメンバ(被伝達部材)
10:車両
11、11a:バンパーリインフォース(荷重受け部材)
12、12’:衝撃吸収部
13:ブラケット
14:孔
110、111:開口

Claims (5)

  1. 車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、
    衝突荷重を受ける荷重受け部材と衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、
    部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された、木製の衝撃吸収材を含む柱状の衝撃吸収部と、
    前記一方の部材に連結された複数の第1の連結材と、
    を具備し、
    前記衝撃吸収部の所定の面からの部材軸方向の距離を複数の前記第1の連結材で異ならせることにより、複数の前記第1の連結材が当該所定の面から衝突荷重を受けるタイミングがずらされたことを特徴とする衝撃吸収機構。
  2. 前記所定の面は前記衝撃吸収部の端面であることを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
  3. 前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の衝撃吸収機構。
  4. 複数の前記第1の連結材が前記所定の面から衝突荷重を受けるタイミングの差を、1/1000秒以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の衝撃吸収機構。
  5. 前記衝撃吸収部の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、
    前記他方の部材に連結された複数の第2の連結材を更に具備し、
    前記第1の連結材と前記第2の連結材は、前記衝撃吸収部の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、
    前記衝撃吸収部の所定の面からの部材軸方向の距離を複数の前記第2の連結材で異ならせることにより、複数の前記第2の連結材が当該所定の面から衝突荷重を受けるタイミングがずらされたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の衝撃吸収機構。
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