JP2015189408A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スモールオーバラップ衝突時に衝撃荷重を伝達するガセットを、フルラップ衝突の際は機能させないで、良好な衝撃吸収性能を得ることができるようにする。
【解決手段】フロントサイドフレーム3に固定部9bを固定するガセット9のガセット本体9aの前端面9d側の内側端縁部9eに前端方向が開口するU字状ガイド孔9fに挿通されたボルト11が、バンパビーム2の外端面2dに螺入されてガセット本体9aを支持している。フルラップ衝突時、バンパビーム2が後退すると、中央部2aが後方へ凹湾曲しようとするためクラッシュボックス4が車幅方向内側へ引かれて変形容易部8を起点として屈曲される。すると端面2dが車体前方へ開くように変形し、それに追従してボルト11がU字状ガイド孔9fから外れ、ガセット9との締結が解放される。
【選択図】図4

Description

本発明は、スモールオーバラップ衝突とフルラップ衝突或いはオフセット衝突との双方における衝撃荷重の吸収性能を保証することのできる車体前部構造に関する。
近年、自動車を代表とする車両の衝突安全性の向上に関する技術開発が進められている。例えば、オフセット衝突では、従来のオフセット衝突よりもラップ量の少ないスモールオーバラップ衝突(微小ラップ衝突)に対する衝突安全性への関心も高い。
スモールオーバラップ衝突は、左右一対のフロントサイドフレームよりも車幅方向外側におけるオフセット衝突であり、この対策としては、フロントサイドフレームの車幅方向外側にガセットを固設し、このガセットを介して衝撃荷重をフロントサイドフレームに伝達させ、このフロントサイドフレームを曲げ変形させるなどして衝撃を吸収するようにした技術が多く採用されている。
例えば、特許文献1(特開2013−203320号公報)には、フロントサイドフレーム前部の車幅方向外側にガセットを設けると共に、このガセットの後方のフロントサイドフレームの車幅方向外側にビードにより脆弱部を形成し、更に、ガセットの先端とバンパビームとの間に間隙を形成した技術が開示されている。
この文献に開示されている技術によれば、スモールオーバラップ衝突時の衝撃荷重が、フロントサイドフレームの先端に直接連結され、或いはフロントサイドフレームの先端にクラッシュボックスを介して連結されているバンパビームに入力されると、フロントサイドフレームの先端、或いはクラッシュボックスが圧潰され、バンパビームの背面が後退してガセットに押し当てられる。すると、このガセットを介して衝撃荷重がフロントサイドフレームに伝達され、このフロントサイドフレームを、脆弱部を起点に車幅方向内側へ屈曲させてエンジン等のパワーユニットに衝突させることで衝撃を吸収するようにしている。
特開2013−203320号公報
ところで、上述した文献に開示されているように、ガセットの前端部を、ステーを介してフロントサイドフレームに固定すれば、スモールオーバラップ衝突時の衝撃荷重をガセットの前端面にて受け止め、この衝撃荷重をフロントサイドフレーム方向へ確実に伝達させることができる。
しかし、ガセットの前端部をフロントサイドフレームに対し、ステーを介して固定すると、フルラップ衝突(全突)やスモールラップ衝突よりもラップ量の大きいオフセット衝突の際に、その衝撃荷重を受けてフロントサイドフレームの前端部が後方へ変形すると、その変形によりステーを介してガセットが車幅方向内側へ呼び込まれてしまい、衝撃荷重の吸収特性を阻害する因子として機能してしまう可能性がある。このことは、ガセットの先端面をバンパビームに連結させた場合も同様に発生する。
本発明は、上記事情に鑑み、スモールオーバラップ衝突の際にはガセットを介して衝撃荷重をフロントサイドフレームへ良好に伝達することができ、又、フルラップ衝突或いはオフセット衝突の際にはガセットが衝撃吸収を阻害する因子として機能させることなく、良好な衝撃吸収性能を保証することのできる車体前部構造を提供することを目的とする。
本発明は、車体の幅方向両側に設けられると共に該車体の前後方向へ延在するフロントサイドフレームと、前記フロントサイドフレームの前部に設けられた軸圧潰部と、前記軸圧潰部の前端面に連結されて車幅方向へ延在するバンパビームと、前記バンパビームの車幅方向端部側と前記フロントサイドフレームの車幅方向外側の側面との間に介装されて該バンパビームの車幅方向端部側が正面から受けた衝突時の衝撃荷重を前記フロントサイドフレームに伝達するガセットとを有する車体前部構造において、前記ガセットが前記バンパビームの車幅方向端部と前記フロントサイドフレームとの一方に固定され、他方に対してはフルラップ衝突或いはオフセット衝突の際の衝撃荷重を受けて解放される支持部を介して支持されている。
本発明によれば、ガセットがバンパビームの車幅方向端部とフロントサイドフレームとの一方に固定され、他方に対してはフルラップ衝突或いはオフセット衝突の際の衝撃荷重を受けて解放される支持部を介して支持されているので、スモールオーバラップ衝突の際にはガセットを介して衝撃荷重をフロントサイドフレームへ良好に伝達することができ、一方、フルラップ衝突或いはオフセット衝突の際にはバンパビームの変形により車幅方向端部が前方へ屈曲変形する際にガセットが支持部から解放されて、このガセットを衝撃荷重の伝達経路から外すようしたので、ガセットが衝撃吸収を阻害する因子として機能せず、良好な衝撃吸収性能を保証することができる。
第1実施形態による車体前部のバンパ構造を示す一部断面要部拡大図 同、図1のII矢視一部断面側面図 同、スモールオーバラップ衝突時の車体前部の挙動を示す概略平面図 同、フルラップ衝突時の車体前部の挙動を示す一部断面平面図 第2実施形態による車体前部のバンパ構造を示す一部断面要部拡大図 同、図5のVI矢視側面図 同、スモールオーバラップ衝突時の車体前部の挙動を示す一部断面平面図 同、フルラップ衝突時の車体前部の挙動を示す一部断面平面図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1〜図4に本発明の第1実施形態を示す。図1の符号1は車体前部に設けられているバンパユニットであり、このバンパユニット1は車幅方向左右に延在するバンパビーム2と、車幅方向左右に対向配設されて車体後方へ延在する一対のフロントサイドフレーム3と、バンパビーム2の背面とフロントサイドフレーム3との間に介装されている左右一対の軸圧潰部としてのクラッシュボックス4とを有している。
又、このバンパビーム2の後方であって、両フロントサイドフレーム3の間にエンジンルーム5が形成されており、このエンジンルーム5にエンジン6及び、このエンジン6の出力軸に連設するトランスミッション7等のパワーユニットが搭載されている(図3参照)。
尚、車種によっては、クラッシュボックス4を省略し、フロントサイドフレーム3の前端部をバンパビーム2の背面に固設すると共に、この前部をクラッシュボックスとして機能させるものもあるが、この場合は、フロントサイドフレーム3の前部が軸圧潰部となるため、本実施形態のクラッシュボックス4をフロントサイドフレーム3の前部4と読み換えて適用することができる。
バンパビーム2は、例えば矩形形の閉断面、或いは前部を開口するハット形断面を有する金属材で形成されており、車幅方向中央が前方へやや突出された状態で湾曲されている中央部2aと、バンパビーム2の車幅方向端部側である、中央部2aの両側に設けられているオフセット部2bとを有し、オフセット部2bは車体前部のコーナー部に沿って後方へ所定角度で屈曲された状態で延在されている。又、このオフセット部2bの中央部2a側の背面に、上述したクラッシュボックス4の先端が固設されている。
このクラッシュボックス4は筒状に形成され、フロントサイドフレーム3の前端面から、車幅方向中央を前後方向に通る線と平行に前方へ延在されて、その前端面がバンパビーム2のオフセット部2bの背面2cに固設されている。このクラッシュボックス4は、衝突の際にバンパビーム2を介して入力される衝撃荷重によって軸方向へ蛇腹状に圧潰されて(以下、これを「軸圧潰」と称する)、衝撃エネルギの一部が吸収される。このクラッシュボックス4は、例えば、薄鋼板をプレス加工してハット形断面に形成された2つの半割部材の対向面を、スポット溶接等により最中状に接合することで形成されている。
一方、フロントサイドフレーム3の車幅方向外側にガセット9が配設されている。このガセット9はスモールオーバラップ衝突時の衝撃荷重をフロントサイドフレーム3の前部へ直接伝達させるものであり、矩形の筒状断面に形成された本体部(以下、「ガセット本体」と称する)9aと、このガセット本体9aの後端に連続して形成された固定部9bとを有している。この固定部9bのガセット本体9a側上下面に水平方向へ延在する二条のビード9cが形成されており、固定部9bはビード9cを起点に屈曲されるように設定されている。この固定部9bは、エンジン6(図3参照)の前後方向中央よりも車両前方側に位置するフロントサイドフレーム3の車幅方向外側の側面(以下、「外側面」と称する)3aにボルト等を介して固定されている。
又、ガセット本体9aは、その基部が固定部9bの前端から車幅方向外側に前開きに傾斜して前方へ延在され、その前端面9dの車幅方向内側端縁部9eがバンパビーム2のオフセット部2bの外端面2dに、ボルト11を介して係止されている。従って、このボルト11が、通常の状態ではガセット本体3aを支持する支持部として機能する。
図2、図4に示すように、ガセット本体9aの内側端縁部9eには、端部を前端面9d側に開口するU字状ガイド孔9fが形成されている。一方、オフセット部2bの外端面2dの内面にナット12が溶接され、このナット12にU字状ガイド孔9fに係入されたボルト11が螺入されている。尚、このボルト11はオフセット部2bの外端面2dとガセット本体9aの内側端縁部9eとを大きなトルクで締結する必要はなく、互いが外れない程度のトルクで締結されていれば良い。
次に、このような構成による車体前部がスモールオーバラップ衝突、及びフルラップ衝突した際の挙動について説明する。
<スモールオーバラップ衝突>
先ず、スモールオーバラップ衝突時の車体前部の挙動について、図1〜図3を参照して説明する。尚、同図の符号Boはオフセットバリアであり、相手車両や立ち木、電柱等を模している。
図1に示すように、車両のフロントサイドフレーム3よりも車幅方向外側(側端部)のバンパビーム2、すなわちオフセット部2bがオフセットバリアBoに正面から近接し、このオフセット部2bがオフセットバリアBoに対して荷重Fで衝突(スモールオーバラップ衝突)すると、その反力である衝撃荷重がオフセット部2bの外端面2dにボルト11により係止されているガセット本体9aに伝達され、固定部9bを経由してフロントサイドフレーム3の外側面3aに対し、斜め前方から車幅方向内側へ押し込む方向に印加される。その結果、ガセット9の固定部9bがビード9cを起点に屈曲され、ガセット本体9aの後端部がフロントサイドフレーム3を車幅方向内側へ屈曲変形させる。そして、この屈曲変形量が所定以上になると、フロントサイドフレーム3の屈曲部位がエンジン6に衝突する。
その後、車体に対するオフセットバリアBoの相対後退量(オフセットバリアBoに対する車体の相対前進量)がさらに大きくなると、フロントサイドフレーム3は、エンジン6を車幅方向における反対側(オフセットバリアBoと衝突していない側)に押圧して変位させる。このとき、フロントサイドフレーム3の前端部における未圧潰領域は、軸方向衝撃力にてエンジン6を反対側へ更に押出す押圧部材として機能する。
このように、車両のなかでも重量物であるエンジン6が車幅方向反対側へ押圧されることで、車両はオフセットバリアBoを回避する方向へ向きを変え、それによって、キャビンをスモールオーバラップ衝突から保護することができる。又、フロントサイドフレーム3は、上述した屈曲変形によって、それ自体がエネルギを吸収するエネルギ吸収体として機能させることができる。
<フルラップ衝突>
次に、フルラップ衝突時の車体前部の挙動について、図2、図4を参照して説明する。尚、同図の符号Bfはフルラップバリアであり、対向車、壁等を模している。
車両がフルラップバリアBfに近接し、このフルラップバリアBfに対してバンパビーム2の中央部2aが荷重Fでフルラップ衝突(全突)すると、中央部2aの前面に、その反力である衝撃荷重が印加される。中央部2aは車幅方向中央が前方へやや突出されているため、その中央が最初に衝撃荷重を受けて後方へ凹湾曲変形し、この湾曲変形により中央部2aの両端が車幅方向中央に引かれる。その結果、中央部2aの両端に連続するオフセット部2bの中央部2a側の背面2cに前端面を固設するクラッシュボックス4の前端部が車幅方向内側に呼び込まれる。
そして、バンパビーム2が受けた衝撃荷重がクラッシュボックス4に伝達されると、図4に示すように、その前端部が車幅方向内側へやや傾斜された状態で軸圧潰される。これにより、バンパビーム2の中央部2aは更に後方へ凹湾曲変形され、この変形により、その両端に連設するオフセット部2bの外端面2dが、同図の矢印Aで示すように車体前方へ開くように屈曲変形される。
すると、ガセット本体9aは固定部9bがフロントサイドフレーム3の外側面3aに固定されているため、オフセット部2bの外端面2dとガセット本体9aの内側端縁部9eとを締結するボルト11が、オフセット部2bの屈曲変形に追従して、内側端縁部9eに形成されているU字状ガイド孔9fに沿って前端面9d方向へ移動する。そして、図4に示すように、ボルト11がU字状長孔から外れて、オフセット部2bの外端面2dとガセット本体9aの内側端縁部9eとの締結が解放される。
その結果、ガセット本体9aはフルラップ衝突の際の衝撃荷重が伝達される経路から外れ、フルラップ衝突によりクラッシュボックス4を軸圧潰しながらバンパビーム2が後退する際に、ガセット本体9aが衝撃吸収を阻害する因子として機能することがなく、良好な衝撃吸収性能を保証することができる。
尚、本実施形態では、フルラップ衝突時、オフセット部2bの外端面2dに螺入されているボルト11がガセット本体9aの内側端縁部9eに形成されているU字状ガイド孔9fからはずれることで、オフセット部2bとガセット本体9aとの締結状態を解放するようにしているが、外端面2dに、端部を後部側に開口するU字状ガイド孔を形成し、この外端面2d側からガセット本体9aの内端縁部9eにボルト11を螺入して締結固定するようにしても良い。この場合、フルラップ衝突に際しては、外端面2dに形成したU字状ガイド孔がスライドしてボルト11から外れる。
[第2実施形態]
図5〜図8に本発明の第2実施形態を示す。上述した第1実施形態では、バンパビーム2の外端面2dとガセット本体9aとをボルト11により締結し、フルラップ衝突の際に、バンパビーム2の外端面2dが前方へ移動することで、両者の締結状態を解放するようにしたが、本実施形態では、フルラップ衝突時、ガセット本体9aがフロントサイドフレーム3から外れて解放されるようにしたものである。尚、第1実施形態と同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、本実施形態によるガセット9は、前端面9dがバンパビーム2の端部に設けられているオフセット部2bの背面2cに対し一体的に固定されており、又、ガセット本体9aの後端面9gにはガイドピン9hが突設されている。
ガセット本体9aは、オフセット部2bの背面2c側からフロントサイドフレーム3の外側面3a方向であって車幅方向内側へ傾斜された状態で延在されており、その延出方向に対峙するフロントサイドフレーム3の外側面3aには、ガセット本体9aの後部をガイドする断面直角三角形状の凹部3bが形成されている。又、この凹部3bにガセット本体9aの後部が挿入されている。
この凹部3bはガセット9の後部の少なくとも上下と車幅方向内側とに対し、所定のガタを有する大きさに形成されており、従って、通常の状態では、この凹部3bがガセット本体3aの後部の移動規制する支持部として機能する。尚、この凹部3bの位置は、上述した第1実施形態に示すガセット9の固定部9bが固定されている位置にほぼ対応している。
又、この凹部3bの後面に、ガイドピン9hを挿通ガイドするガイド孔3cが穿設されている。図5、図6に示すように、通常の状態では、ガイドピン9hがガイド孔3cに挿通されておらず、その先端は若干の間隔を有してガイド孔3cに対峙されている。又、このガイド孔3cの孔径はガイドピン9hの径に対して比較的大きいサイズに形成されており、従って、ガイドピン9hの軸芯がガイド孔3cの中心からずれた状態であっても、容易に挿通させることができるキャッチャ構造となっている。
次に、このような構成による車体前部がスモールオーバラップ衝突、及びフルラップ衝突した際の挙動について説明する。
<スモールオーバラップ衝突>
先ず、スモールオーバラップ衝突時の車体前部の挙動について、図5〜図7を参照して説明する。
図5、図6に示すように、通常時のガセット本体9aは、前端面9dがバンパビーム2の端部に設けられているオフセット部2bの背面2cに固設されて一体化されており、一方、後端部がフロントサイドフレーム3の外側面3aに形成した凹部3bに挿入された状態で支持されている。
スモールオーバラップ衝突時は、その衝撃荷重が、図5に矢印で示すように、バンパビーム2の端部に連続するオフセット部2bの背面2cを介してガセット本体9aに伝達される。すると、このガセット本体9aはオフセット部2bと共に後退し、その後部がフロントサイドフレーム3に形成されている凹部3b内を後方へ移動し、図7に示すように、後端面9gに突設されているガイドピン9hが凹部3bの後面に穿設されているガイド孔3cに挿通される。その後、ガセット本体9aは、ガイドピン9hとガイド孔3cと係合によって周方向への移動が規制された状態で後退し、後端面9gが凹部3bの後面に当接される。
すると、このガセット本体9aから伝達される軸方向の圧縮荷重にてフロントサイドフレーム3の外側面3aが押圧され、上述した第1実施形態の図2と同様、フロントサイドフレーム3を車幅方向内側へ屈曲変形させて、衝撃荷重を吸収する。
<フルラップ衝突>
一方、フルラップ衝突時は、上述した第1実施形態と同様、フルラップバリアBfからの反力を受けて、バンパビーム2の中央部2aが凹湾曲変形し、この湾曲変形により中央部2aの両端が車幅方向中央に引かれる。すると、この中央部2aの両端に連続するオフセット部2bの背面2cに前端面を固設するクラッシュボックス4は、その前端が車幅方向内側へやや引かれた状態で、軸方向圧潰される。
これにより、バンパビーム2の中央部2aは更に後方へ凹湾曲変形され、この変形により、その両端に連設するオフセット部2bの外端面2dが、図8の矢印Aで示すように、車体前方へ開くように屈曲変形され、このオフセット部2bと一体のガセット本体9aは、その後部が、同図に矢印Bで示すように、車幅方向外側へ開くように移動する。
その結果、ガセット本体9aの後端面9gが、フロントサイドフレーム3に形成した凹部3bから解放され、フルラップ衝突の際の衝撃荷重が伝達される経路から外れる。そのため、フルラップ衝突によりクラッシュボックス4を軸圧潰しながらバンパビーム2が後退する際に、ガセット本体9aが衝撃吸収を阻害する因子として機能することがなく、良好な衝撃吸収性能を保証することができる。
ところで、フルラップ衝突時の状況によっては、オフセット部2bが前方へ屈曲変形する際に、ガイドピン9hがガイド孔3cに挿通されてしまう場合も想定できるが、この場合は、オフセット部2bの屈曲変形に伴い、ガイドピン9hが車幅方向外側へ移動し、ガイド孔3cの縁部に衝突して折れることで、凹部3bから解放される。
又、本実施形態では、ガセット本体9aの後端面9gにガイドピン9hを突設し、これが係入されるガイド孔3cを凹部3b側に穿設したが、ガセット本体9aの後端面9g側にガイド孔を穿設し、凹部3bの後面にガイドピンを突設するようにしても良い。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限るものではなく、例えば、各実施形態で示したフルラップ衝突の際のバンパユニット1、及びガセット9の挙動は、前述したスモールオーバラップ衝突よりもオーバラップ量の大きいオフセット衝突にもそのまま適用することができる。
1…バンパユニット、
2…バンパビーム、
2a…中央部、
2b…オフセット部、
2c…背面、
2d…外端面、
3…フロントサイドフレーム、
3a…外側面、
3b…凹部、
3c…ガイド孔、
4…クラッシュボックス、
9…ガセット、
9a…ガセット本体、
9b…固定部、
9d…前端面、
9e…内側端縁部、
9f…U字状ガイド孔、
9g…後端面、
9h…ガイドピン、
11…ボルト、
Bf…フルラップバリア、
Bo…オフセットバリア、

Claims (6)

  1. 車体の幅方向両側に設けられると共に該車体の前後方向へ延在するフロントサイドフレームと、
    前記フロントサイドフレームの前部に設けられた軸圧潰部と、
    前記軸圧潰部の前端面に連結されて車幅方向へ延在するバンパビームと、
    前記バンパビームの車幅方向端部側と前記フロントサイドフレームの車幅方向外側の側面との間に介装されて該バンパビームの車幅方向端部側が正面から受けた衝突時の衝撃荷重を前記フロントサイドフレームに伝達するガセットと
    を有する車体前部構造において、
    前記ガセットが前記バンパビームの車幅方向端部と前記フロントサイドフレームとの一方に固定され、他方に対してはフルラップ衝突或いはオフセット衝突の際の衝撃荷重を受けて解放される支持部を介して支持されている
    ことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記ガセット本体の後部が前記フロントサイドフレームに固定され、前部が前記バンパビームに前記支持部を介して支持されている
    ことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記ガセット本体の前部が前記バンパビームに固定され、後部が前記フロントサイドフレームに前記支持部を介して支持されている
    ことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  4. 前記支持部はボルトであり、該ボルトが前記バンパビームと前記ガセットの前部との一方に螺入されている共に、他方に形成されたガイド孔に係入されている
    ことを特徴とする請求項2記載の車体前部構造。
  5. 前記支持部は前記フロントサイドフレームの車幅方向外側の側面に形成された凹部であり、該凹部に前記ガセットの後部が支持されている
    ことを特徴とする請求項3記載の車体前部構造。
  6. 前記ガセットの後端面と該後端面に対峙する前記凹部との一方にガイドピンが突設され、他方に該ガイドピンが係入されるガイド孔が穿設されている
    ことを特徴とする請求項5記載の車体前部構造。
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