JP7089412B2 - 衝撃吸収機構 - Google Patents

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本発明は、車両に加わる衝撃を吸収する衝撃吸収機構に関する。
車両の衝突時の衝突荷重を受けてその衝撃を吸収できるように構成された衝撃吸収機構に関する技術が、特許文献1、2に記載されている。
特許文献1、2には、車両前方衝突時にバンパーリインフォースがサイドメンバ側に押された際に、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けた木材がボルト等の連結材に押されて圧縮するかまたはせん断が生じることで衝撃が吸収される衝撃吸収機構について記載されている。
国際公開第2014/077314号 特開2017-7598号公報
これらの衝撃吸収機構では、バンパーリインフォースが変位する間、連結材にほぼ一定の衝突荷重が加わり木材の圧縮やせん断が安定して進行する。しかしながら、衝突初期に連結材が受ける衝突荷重の変動は大きく、上記した一定の衝突荷重に比べて大きな衝突荷重が発生し、これにより意図した衝撃吸収効果が得られなくなる恐れがあった。
本発明は前述した問題点に鑑みてなされたものであり、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための本発明は、車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、衝突荷重を受ける荷重受け部材と衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された、木製の衝撃吸収材を含む柱状の衝撃吸収部と、前記一方の部材に連結された第1の連結材と、を具備し、前記衝撃吸収部が、部材軸方向に突出する凸部を有し、前記第1の連結材が前記凸部に対向するように配置されることを特徴とする衝撃吸収機構である。
本発明では、衝撃吸収に寄与する上記した連結材が、衝撃吸収部の部材軸方向に突出する凸部に対向するように配置される。これにより、連結材が衝突荷重を受ける前段階で凸部を潰すこととなり、この時衝撃が一部吸収される結果、衝突初期に連結材が受ける衝突荷重の変動を小さくし、大きな衝突荷重の発生を抑制することができる。
前記衝撃吸収部の端面に、前記衝撃吸収材を覆う樹脂製の被覆材が設けられ、前記凸部は前記端面で前記被覆材に形成されることが望ましい。
これにより、凸部の形成が容易になる。凸部は例えば射出成形のような方法で被覆材と一体構造として形成することができる。
前記凸部は、半円状、矩形状、三角形状、台形状のいずれかの形状で突出する。また、複数の前記凸部が、前記第1の連結材の長手方向と直交する方向に並べて設けられてもよい。
このように、凸部の形状や数を適切に設定することにより、衝突初期に連結材が受ける衝突荷重の変動を所望のものに調整することができる。
前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有することが望ましい。
連結材の平面部や凹面部によって衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。
前記衝撃吸収部の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、前記他方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第2の連結材を更に具備し、前記第1の連結材と前記第2の連結材は、前記衝撃吸収部の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置されることも望ましい。
これにより衝撃吸収材のせん断による衝撃吸収が可能になり、この場合も前記の凸部により衝突初期に連結材が受ける衝突荷重の変動を小さくすることができる。
本発明によれば、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供できる。
衝撃吸収機構2の配置を示す概略図。 衝撃吸収機構2を示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図。 バンパーリインフォース11の変位とボルト3が受ける荷重の関係を示す図。 平面部5の断面形状の例。 凹面部6の断面形状の例。 凸部8の例。 凸部8の例。 衝撃吸収機構2’、2”を示す図。 衝撃吸収機構2aを示す図。 衝撃吸収機構2bを示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2bを示す図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の実施形態に係る衝撃吸収機構2の配置を示す概略図である。衝撃吸収機構2は車両10に設けられ、衝突時に車両10に加わる衝撃を吸収して衝突荷重を軽減するためのものである。衝撃吸収機構2は、フロントバンパー(不図示)のバンパーリインフォース11と車両10のサイドメンバ9の間に配置される。
図1の左右は車両前後方向に対応し、図1の上下は車両幅方向に対応する。以下、「前」というときは車両10の前側を指し、図1の左側に対応する。「後」は車両10の後側を指し、図1の右側に対応する。
バンパーリインフォース11は車両前方衝突時の荷重を受ける荷重受け部材であり、車両10の前部で車両幅方向に延びるように配置される。
サイドメンバ9はバンパーリインフォース11で受けた衝突荷重が伝達される被伝達部材である。サイドメンバ9は車両幅方向の左右に配置され、各サイドメンバ9とバンパーリインフォース11の間に衝撃吸収機構2が設けられる。
図2は衝撃吸収機構2を示す図である。図2(a)は衝撃吸収部12の部材軸方向に沿った鉛直断面を示す図であり、図2(b)は図2(a)の線a-aによる水平断面を示す図である。なお図2(a)は図2(b)の線b-bに沿った断面である。
図2に示すように、衝撃吸収機構2は、衝撃吸収部12、ボルト3等を有する。
衝撃吸収部12は、木製の柱状体である衝撃吸収材1(木材)を被覆材7で覆って構成された柱状部材である。衝撃吸収部12は、部材軸方向を車両前後方向(図2(a)、(b)の左右方向に対応する)として、部材軸方向の両端部がそれぞれバンパーリインフォース11側、サイドメンバ9側となるように配置される。また、本実施形態ではこの部材軸方向が木材の年輪の軸心方向(木材の繊維方向)に対応している。
被覆材7は衝撃吸収部12の側面および両端面に設けられ、衝撃吸収材1の全面を覆うものである。本実施形態では被覆材7を樹脂製のものとする。なお、衝撃吸収部12の側面は部材軸方向に沿った面であり、衝撃吸収部12の端面は部材軸方向と直交する面である。
衝撃吸収部12の前端部はバンパーリインフォース11に当接し、ブラケット13によりバンパーリインフォース11に固定される。
サイドメンバ9の前端部は筒状となっており、衝撃吸収部12の後端部(一方の端部)はサイドメンバ9(一方の部材)の筒状部分の内部空間に挿入される。
ボルト3は金属製の頭付ボルトであり、衝撃吸収部12の後方に配置される。ボルト3はサイドメンバ9の前端部に連結される棒状の連結材である。ボルト3は車両幅方向(図2(b)の上下方向に対応する)に2本配置されるが、その本数は特に限定されない。
ここで、衝撃吸収部12の部材軸方向から見た時(図2(b)の矢印参照)に、ボルト3とバンパーリインフォース11(他方の部材)の間では、ボルト3と重複する位置にサイドメンバ9に連結された他のボルト3等が存在せず、このボルト3が衝撃吸収に大きく寄与することとなる。
ボルト3の軸部はサイドメンバ9の下面からサイドメンバ9を貫通し、軸部の先端がナット4によってサイドメンバ9の上面に固定される。これによりボルト3がサイドメンバ9の前端部に固定される。
ボルト3の軸部には、バンパーリインフォース11側に面した平面部5が形成される。本実施形態では、ボルト3の軸部の長手方向と直交する断面(以下、単に断面という)が半円形と矩形を組み合わせた形状となっており、平面部5は矩形部分に形成される。平面部5はボルト3の軸部を加工して軸部と一体に形成されるが、これに限ることはない。例えば平面部5を有する別部品をボルトの軸部に別途取付けてもよい。
衝撃吸収部12は、その後端面から部材軸方向に突出する凸部8を有する。凸部8は被覆材7の肉厚を局所的に増やして形成されたものであり、例えば射出成形によって被覆材7と一体に形成される。ただしこれに限ることはなく、被覆材7に別途凸部8を接着するなどして取付けることも可能である。
凸部8は、衝撃吸収部12の部材軸方向から見た時にボルト3と重なる範囲に設けられ、ボルト3はこの凸部8に対向して配置される。凸部8は図2(a)に示すようにボルト3の長手方向に沿って連続するように設けられ、図2(b)に示すように衝撃吸収部12から矩形状に突出する。本実施形態では凸部8の先端がボルト3の平面部5に接触するが、若干の離隔はあってもよい。また凸部8の幅(図2(b)の上下方向の長さ)はボルト3よりも小さいが、ボルト3以上であってもよい。
図3は、矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図である。図3(a)、(b)は前記の図2(b)で示した断面に対応する。
矢印Aの方向に衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11がサイドメンバ9側に押されると、衝突初期において、図3(a)に示すように凸部8がボルト3の平面部5によって前方に押圧されて潰れる。
ボルト3はその後衝突荷重を受けることとなり、図3(b)に示すように、衝撃吸収材1のうち車両幅方向においてボルト3と対応する位置にある部分が、平面部5によって前方に押圧されて圧縮される。これにより衝撃吸収材1に局所的な圧縮が発生して木材が硬化し、圧縮部19が形成される。以降、衝撃吸収材1は、ボルト3の平面部5によってせん断変形しながらサイドメンバ9の内部に進入する。バンパーリインフォース11が変位する間、ボルト3にはほぼ一定の衝突荷重(以下、単に荷重ということがある)が加わり、衝撃吸収材1の圧縮は安定して進行する。
図4の実線21は、上記の衝突過程におけるバンパーリインフォース11の変位とボルト3が受ける荷重(衝撃吸収材1の圧縮によって吸収される荷重)の関係を、縦軸を荷重、横軸をバンパーリインフォース11のサイドメンバ9側への変位として示した図である。
本実施形態の衝撃吸収機構2では、ボルト3が衝撃吸収部12の凸部8に対向するように配置されるが、このような凸部8が無い場合、点線23に示すように衝突初期の荷重の変動は大きく、大きな最大荷重が発生する。しかしながら、本実施形態では衝突初期にボルト3の平面部5によって凸部8が潰され、これにより衝撃の一部が吸収される。結果、実線21に示すように衝突初期の荷重の変動が小さくなって大きな荷重の発生が抑えられる。
以上説明したように、第1の実施形態の衝撃吸収機構2では、ボルト3が衝撃吸収部12の後端面の凸部8に対向するように配置される。これにより、ボルト3が上記後端面から衝突荷重を受ける前段階で凸部8を潰すこととなり、この時衝撃が一部吸収される結果、衝突初期にボルト3が受ける衝突荷重の変動を小さくし、大きな衝突荷重の発生を抑制することができる。
その後はボルト3による衝撃吸収材1の圧縮が安定して進み、衝突荷重の変動が少ないという木材の利点を生かしてより大きな衝撃を吸収できる。特に本実施形態ではボルト3の平面部5によって衝突荷重を安定して受けとめることができ、衝撃吸収効果が大きくなる。
しかしながら本発明はこれに限らない。例えば本実施形態では衝撃吸収材1の年輪の軸心方向が部材軸方向に対応しているが、部材軸方向と異なる方向であってもよい。
また本実施形態では金属製のボルトを連結材として用いているが、連結材はサイドメンバ9に連結されたものであればよく、ボルトに限らずピン等でもよい。その材質も金属に限らず、セラミックなどでもよい。
また連結材の断面形状も本実施形態で説明したものに限らない。例えば本実施形態ではボルト3の軸部の断面に平面部5を設けているが、当該断面を通常のボルトのように円形としてもよい。
また平面部5を設ける場合も、図5(a)のように円の一部を直線で切り取った断面形状としたり、図5(b)、(c)のように断面を多角形状(図5(b)は四角形状、図5(c)は六角形状)としたりできる。
あるいは、平面部5の代わりに凹面部を設けてもよく、例えば図6(a)のように円の一部を円弧で切り取った断面形状としたり、図6(b)のように矩形の一部を円弧で切り取った断面形状とするなどして凹面部6を設けることができる。また凹面部6は円弧状に限らず、例えば図6(c)のように矩形の一部を楔形に切り取った断面形状とし、直線によって楔状に形成された凹面部6を設けてもよい。ただし、平面部5のほうが衝突初期に凸部8を潰しやすく、この点では平面部5がより優れている。
また本実施形態では凸部8を矩形状のものとしたが、凸部8の形状はこれに限らない。例えば図7(a)に示すように半円状としたり、図7(b)に示すように台形状としたり、図7(c)に示すように三角形状としたりできる。凸部8は三角形状、半円状、台形状、矩形状の順に潰れにくくなり、凸部8の形状を適宜選択することにより、衝突初期にボルト3が受ける衝突荷重の変動を所望のものに調整することが可能になる。
また図7(d)に示すように、凸部8を車両幅方向(ボルト3の長手方向と直交する方向)に複数並べることで凸部8が潰れにくくなり、このように凸部8の数を適宜選択することでも衝突荷重の変動を調整することが可能になる。
また本実施形態では凸部8がボルト3の長手方向に沿って連続するが、例えば図8に示すように、凸部8をボルト3の長手方向に間隔を空けて複数配置し、これらの凸部8を不連続としてもよい。
さらに、本実施形態では被覆材7に凸部8を設けたが、図9(a)の衝撃吸収機構2’に示すように、被覆材7で覆われていない衝撃吸収部12’の後端面において、木製の凸部8’を衝撃吸収材1と一体に設けてもよい。また図9(b)の衝撃吸収機構2”に示すように、衝撃吸収材1に設けられた孔14にボルト3を通し、その孔14の前壁面141で木製の凸部8’を衝撃吸収材1と一体に設けてもよい。これらの場合も、衝突初期に凸部8’が潰れることで、前記と同様の効果が得られる。
ただし、木製の衝撃吸収材1に凸部8’を加工するには手間を要するので、この点では本実施形態のように被覆材7に凸部8を形成する方が優れている。被覆材7に凸部8を形成する場合、例えば射出成形のような方法で衝撃吸収材1に被覆材7を被覆する際に、凸部8の形状に応じた型を用いればよく、被覆材7と一体構造の凸部8を容易に形成することができる。
以下、本発明の別の例について、第2、第3の実施形態として説明する。各実施形態はそれまでに説明した実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1の実施形態も含め、各実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図10は第2の実施形態の衝撃吸収機構2aを示す図である。図10(a)は衝撃吸収部12の部材軸方向に沿った鉛直断面を示す図であり、図10(b)は図10(a)の線c-cによる水平断面を示す図である。なお図10(a)は図10(b)の線d-dに沿った断面である。
この衝撃吸収機構2aは、連結材としてボルト3の代わりに板材3aが用いられる点で第1の実施形態と異なる。
板材3aはサイドメンバ9の前端部に連結される帯状の部材であり、バンパーリインフォース11側に平面部5を有する。本実施形態では、この平面部5が衝撃吸収部12の後端面の凸部8に対向するように配置される。
本実施形態でも、衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11がサイドメンバ9側に押されると、衝突初期において凸部8が板材3aの平面部5によって潰されることとなり、第1の実施形態と同様の効果が得られる。その後、第1の実施形態と同様に衝撃吸収材1の圧縮が進行するが、本実施形態では板材3aを用いることで衝撃吸収材1を広い面積で圧縮し、高い衝撃吸収効果を得ることができる。
[第3の実施形態]
図11は第3の実施形態の衝撃吸収機構2bを示す図である。図11(a)は衝撃吸収機構2bの水平断面を示す図であり、図11(b)、(c)はそれぞれ図11(a)の線e-e、線f-fによる衝撃吸収部12の部材軸方向の鉛直断面を示す図である。
この衝撃吸収機構2bは、衝撃吸収材1のせん断による衝撃吸収を行う点で第1の実施形態と異なる。
すなわち、衝撃吸収機構2bでは、衝撃吸収部12の前端部(他方の端部)が筒状のバンパーリインフォース11aの後壁に設けられた開口110からバンパーリインフォース11a(他方の部材)の内部空間に挿入される。衝撃吸収部12の前端面とバンパーリインフォース11aの前壁の間には隙間が設けられる。
衝撃吸収機構2bは、第1の実施形態の衝撃吸収機構2の構成に加え、バンパーリインフォース11aに連結されるボルト3(連結材)をさらに有する。当該ボルト3は衝撃吸収部12の前方に配置され、その軸部がバンパーリインフォース11aの下面からバンパーリインフォース11aを貫通し、軸部の先端がナット4によってバンパーリインフォース11aの上面に固定される。
衝撃吸収部12の前方のボルト3は、サイドメンバ9側に平面部5が位置するように配置される。衝撃吸収部12の前端面には第1の実施形態と同様の凸部8が設けられ、衝撃吸収部12の前方のボルト3の平面部5はこの凸部8と対向する位置に設けられる。
ここで、部材軸方向から見た時(図11(a)の矢印参照)に、衝撃吸収部12の前後のボルト3は異なる位置に配置され、これらのボルト3の平面部5同士が向き合わないようになっている。また部材軸方向から見た時に、衝撃吸収材1の前方のボルト3とサイドメンバ9の間では、衝撃吸収材1の前方のボルト3と重複する位置にバンパーリインフォース11aに連結された他のボルト3等が存在しない。
なお、バンパーリインフォース11aの前壁には開口111が形成される。開口111は、衝撃吸収部12の後方のボルト3と車両幅方向に対応する位置に配置される。
図12は矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2bを示す図であり、図12(a)、(b)は図11(a)に示した断面に対応する。
本実施形態では、衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11aがサイドメンバ9側に押されると、衝突初期には、図12(a)に示すように、衝撃吸収部12の後端面の凸部8が衝撃吸収部12の後方のボルト3によって潰される。これと同時に、衝撃吸収部12の前端面の凸部8もまた、衝撃吸収部12の前方のボルト3によって潰される。
その後、図12(b)に示すように、衝撃吸収材1のうち車両幅方向において衝撃吸収部12の前方のボルト3と対応する位置にある部分1-1が、当該ボルト3の平面部5によって後方に押圧され、衝撃吸収材1のうち車両幅方向において衝撃吸収部12の後方のボルト3と対応する位置にある部分1-2が、当該ボルト3の平面部5によって前方に押圧される。その結果、衝撃吸収部12の前後のボルト3の車両幅方向の間で衝撃吸収材1のせん断が誘発される。
せん断が誘発されると、衝撃吸収材1のうち車両幅方向において衝撃吸収部12の前方のボルト3と対応する位置にある部分1-1は、サイドメンバ9の内部を後方に進む。一方、衝撃吸収部12の後方のボルト3と対応する位置にある部分1-2は、バンパーリインフォース11a内を開口111に向かって前方に進む。バンパーリインフォース11aが変位する間、各ボルト3にはほぼ一定の荷重が加わり、衝撃吸収材1のせん断は安定して進行する。
第3の実施形態では、せん断の発生によって衝撃が吸収され、サイドメンバ9側に伝達される衝突荷重を軽減することができる。この場合においても、衝撃吸収部12の前端面および後端面の凸部8が衝突初期に潰れることにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では衝撃吸収部12の前端面と後端面の両方に凸部8を設けたが、一方のみに設けてもよい。例えば前端面の凸部8を省略して後端面の凸部8のみ設けてもよく、その逆も可能である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば前記の各実施形態では車両のバンパーリインフォースとサイドメンバの間に衝撃吸収機構を設置しているが、衝撃吸収機構は車両において衝突時の荷重を受ける荷重受け部材と当該荷重が伝達される被伝達部材の間に設ければよく、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けるものに限らない。例えば車両側突時の衝突荷重を軽減することを目的として、車両側部のボディー本体と車両内部のバッテリーケース等の間に設けてもよい。また車両の種類も特に限定されない。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:衝撃吸収材
2、2’、2”、2a、2b:衝撃吸収機構
3:ボルト(連結材)
3a:板材(連結材)
4:ナット
5:平面部
6:凹面部
7:被覆材
8、8’:凸部
9:サイドメンバ(被伝達部材)
10:車両
11、11a:バンパーリインフォース(荷重受け部材)
12、12’、12”:衝撃吸収部
13:ブラケット
14:孔
110、111:開口

Claims (6)

  1. 車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、
    衝突荷重を受ける荷重受け部材と衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、
    部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材の内部空間に挿入された、木製の衝撃吸収材を含む柱状の衝撃吸収部と、
    前記一方の部材に連結された第1の連結材と、
    を具備し、
    前記衝撃吸収部が、部材軸方向に突出する凸部を有し、前記第1の連結材が前記凸部に対向するように配置されることを特徴とする衝撃吸収機構。
  2. 前記衝撃吸収部の端面に、前記衝撃吸収材を覆う樹脂製の被覆材が設けられ、
    前記凸部は前記端面で前記被覆材に形成されることを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
  3. 前記凸部は、半円状、矩形状、三角形状、台形状のいずれかの形状で突出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の衝撃吸収機構。
  4. 複数の前記凸部が、前記第1の連結材の長手方向と直交する方向に並べて設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の衝撃吸収機構。
  5. 前記第1の連結材は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材に面した平面部または凹面部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の衝撃吸収機構。
  6. 前記衝撃吸収部の部材軸方向の他方の端部は、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材の内部空間に挿入され、
    前記他方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第2の連結材を更に具備し、
    前記第1の連結材と前記第2の連結材は、前記衝撃吸収部の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の衝撃吸収機構。
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