JP2020117181A - 衝撃吸収機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供する。【解決手段】衝撃吸収機構は車両に加わる衝突荷重を軽減させるためのものであり、衝突荷重を受けるバンパーリインフォースと衝突荷重がバンパーリインフォースから伝達されるサイドメンバ9の間に設けられる。衝撃吸収機構は、木製の柱状の衝撃吸収材1とボルト3を有する。衝撃吸収材1は被覆材7によって覆われ、一方の端部がサイドメンバ9の筒状部分に挿入される。ボルト3はサイドメンバ9に連結され、衝突時に衝撃吸収材1を押圧する。サイドメンバ9の前端部の内側面には、バンパーリインフォース側に行くにつれ衝撃吸収材1から離れるように傾斜する傾斜面91が設けられる。傾斜面91は、サイドメンバ9の前端の内縁に設けられたコーナーアール部911と、コーナーアール部911に続けてサイドメンバ9内に設けられたアール部912とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両に加わる衝撃を吸収する衝撃吸収機構に関する。
車両衝突時の衝突荷重を受けてその衝撃を吸収できるように構成された衝撃吸収機構に関する技術が、特許文献1、2に記載されている。
特許文献1、2には、車両前方衝突時にバンパーリインフォースがサイドメンバ側に押された際に、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けた木材がボルト等の連結材に押されて圧縮するかまたはせん断が生じることで衝撃が吸収される衝撃吸収機構について記載されている。
国際公開第2014/077314号 特開2017-7598号公報
上記の衝撃吸収機構には、木材の一方の端部を筒状のサイドメンバに挿入するものもあり、木材はその部材軸方向をサイドメンバの長手方向に合わせて配置される。
しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、衝突時の木材の姿勢は必ずしも上記に限ることはなく、意図せず木材が傾いてその部材軸方向がサイドメンバの長手方向からずれる可能性があることもわかった。このような木材の姿勢の傾きは、場合によっては衝撃吸収の面で悪影響を与える恐れが有り、衝撃吸収機構としては木材の姿勢の傾きに対するロバスト性を向上させ、木材が傾いた場合でも意図した衝撃吸収効果を得る工夫が求められる。
本発明は前述した問題点に鑑みてなされたものであり、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための本発明は、車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、衝突荷重を受ける荷重受け部材と前記衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材が有する筒状部分に挿入された木製の柱状の衝撃吸収材と、前記一方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第1の連結材と、を具備し、前記衝撃吸収材の部材軸方向の側面が被覆材で覆われ、前記一方の部材の筒状部分の、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材側の端部の内側面に、前記他方の部材側に行くにつれ前記衝撃吸収材から離れるように傾斜する傾斜面を有し、当該傾斜面は、前記一方の部材の筒状部分の前記他方の部材側の先端の内縁に設けられた第1の面と、前記第1の面に続けて当該筒状部分内に設けられた第2の面と、を有することを特徴とする衝撃吸収機構である。
本発明の衝撃吸収機構は、木材が挿入される筒状部分に上記の第1、第2の面を有する傾斜面を設けることにより、衝突時に木材が傾いた場合でも意図した衝撃吸収効果が得られるようにしている。すなわち、上記の傾斜面が無い場合、衝突時の木材の姿勢が傾くと木材の側面の被覆材に筒状部分の端部が食い込み、衝突時に衝撃吸収機構で受ける衝突荷重が不安定になる恐れがある。これに対し、本発明では筒状部分に上記の傾斜面を設けることにより、衝突時に木材が傾いた場合でも被覆材の食い込みを防止でき、意図した衝撃吸収効果が得られる。
前記筒状部分の長手方向に沿って見た時に、前記傾斜面の前記先端からの長さは、前記衝撃吸収材の前記筒状部分への挿入長の1/2以下であることが望ましい。
傾斜面の長さを上記のように制限することにより、衝撃吸収材の取付時に確実に位置決めを行い、衝撃吸収材を固定することができる。
例えば、前記第1、第2の面は円弧状に傾斜し、前記第2の面の曲率半径は前記第1の面より大きい。また前記第2の面の曲率半径は600mm以上1200mm以下であることが望ましい。
これにより、被覆材の食い込みを好適に防止することができる。第2の面が円弧状の場合は、衝突時の衝撃吸収材の様々な姿勢に第2の面を対応させることができる。また第2の面の曲率半径は600mm以上1200mm以下とすることで、被覆材の食い込み防止と取付時の位置固定を好適に両立させることができる。
あるいは、前記第1の面が円弧状に傾斜し、前記第2の面が直線状に傾斜してもよく、前記第2の面の前記衝撃吸収材の部材軸方向に対する傾斜角は例えば2度以下とする。
これによっても被覆材の食い込みを好適に防止することができる。第2の面が直線状の場合は、筒状部分の製作が容易になる。この場合、第2の面の傾斜角を2度以下とすることで、被覆材の食い込み防止と取付時の位置固定を好適に両立させることができる。
前記衝撃吸収材の部材軸方向の他方の端部は、前記他方の部材が有する筒状部分に挿入され、前記他方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第2の連結材を更に有し、前記第1、第2の連結材は、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、前記他方の部材の筒状部分の前記一方の部材側の端部の内側面に、前記一方の部材側に行くにつれ前記衝撃吸収材から離れるように傾斜する傾斜面を有し、当該傾斜面は、前記他方の部材の筒状部分の前記一方の部材側の先端の内縁に設けられた第1の面と、前記第1の面に続けて当該筒状部分内に設けられた第2の面と、を有することも望ましい。
この場合、衝撃吸収材のせん断による衝撃吸収が可能になるが、この場合も衝撃吸収材の両端を挿入するそれぞれの筒状部分に上記の傾斜面を設けることで、被覆材の食い込みを防止できる。
本発明によれば、好適に衝撃吸収を行うことのできる衝撃吸収機構を提供できる。
衝撃吸収機構2の配置を示す概略図。 衝撃吸収機構2を示す図。 サイドメンバ9の傾斜面91を示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2を示す図。 衝撃吸収材1の姿勢の傾きについて示す図。 衝撃吸収材1の姿勢の傾きについて示す図。 バンパーリインフォース11の変位と衝撃吸収機構2が受ける荷重の関係を示す図。 サイドメンバ9’の例。 傾斜面91a、91b、91cの例。 衝撃吸収機構2’を示す図。 衝撃吸収機構2aを示す図。 衝突荷重が加わった状態の衝撃吸収機構2aを示す図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の実施形態に係る衝撃吸収機構2の配置を示す概略図である。衝撃吸収機構2は車両10に設けられ、衝突時に車両10に加わる衝撃を吸収して衝突荷重を軽減するためのものである。衝撃吸収機構2は、フロントバンパー(不図示)のバンパーリインフォース11と車両10のサイドメンバ9の間に配置される。
図1の左右は車両前後方向に対応し、図1の上下は車両幅方向に対応する。以下、「前」というときは車両10の前側を指し、図1の左側に対応する。「後」は車両10の後側を指し、図1の右側に対応する。
バンパーリインフォース11は車両前方衝突時の衝突荷重を受ける荷重受け部材であり、車両10の前部で車両幅方向に延びるように配置される。
サイドメンバ9はバンパーリインフォース11で受けた衝突荷重が伝達される被伝達部材である。サイドメンバ9は車両幅方向の左右に配置され、各サイドメンバ9とバンパーリインフォース11の間に衝撃吸収機構2が設けられる。
図2は衝撃吸収機構2を示す図である。図2(a)は衝撃吸収機構2の水平方向の断面を示す図であり、図2(b)は図2(a)の線a−aに沿った鉛直方向の断面を示す図である。
図2に示すように、衝撃吸収機構2は、衝撃吸収材1、ボルト3等を有する。
衝撃吸収材1は木製の柱状部材であり、部材軸方向を車両前後方向(図2(a)、(b)の左右方向に対応する)として、部材軸方向の両端部がそれぞれバンパーリインフォース11側、サイドメンバ9側となるように配置される。本実施形態ではこの部材軸方向が木材の年輪の軸心方向(木材の繊維方向)に対応しているが、これに限ることはない。
衝撃吸収材1は、全面が被覆材7で覆われる。すなわち、衝撃吸収材1の部材軸方向の側面および両端面に被覆材7が設けられ、これにより衝撃吸収材1が外界から保護され劣化が防止される。本実施形態では被覆材7を樹脂製のものとするが、アルミ等の金属製でもよい。なお、衝撃吸収材1の側面は部材軸方向に沿った面であり、衝撃吸収材1の端面は部材軸方向と直交する面である。
被覆材7で覆われた衝撃吸収材1の前端部はバンパーリインフォース11に当接し、ブラケット13によりバンパーリインフォース11に固定される。
サイドメンバ9の前端部は筒状となっており、被覆材7で覆われた衝撃吸収材1の後端部(一方の端部)は、サイドメンバ9(一方の部材)の筒状部分に挿入される。
ボルト3は金属製の頭付ボルトであり、衝撃吸収材1の後方に配置される。ボルト3はサイドメンバ9の前端部に連結される棒状の連結材である。ボルト3は車両幅方向(図2(a)の上下方向に対応する)に2本配置されるが、その本数は特に限定されない。
ここで、衝撃吸収材1の部材軸方向から見た時(図2(a)の矢印参照)に、ボルト3とバンパーリインフォース11(他方の部材)の間では、ボルト3と重複する位置にサイドメンバ9に連結された他のボルト3等が存在せず、このボルト3が衝撃吸収に大きく寄与することとなる。
ボルト3の軸部はサイドメンバ9の下面からサイドメンバ9を貫通し、軸部の先端がナット4によってサイドメンバ9の上面に固定される。これによりボルト3がサイドメンバ9の前端部に固定される。
ボルト3の軸部には、バンパーリインフォース11側に面した平面部5が形成される。本実施形態では、ボルト3の軸部の長手方向と直交する断面が円の一部を直線で切取った形状となっており、平面部5は当該直線部分に形成される。平面部5はボルト3の軸部を加工して軸部と一体に形成されるが、これに限ることはない。例えば平面部5を有する別部品をボルトの軸部に別途取付けてもよい。
図3はサイドメンバ9を示す図である。図3(a)はサイドメンバ9を示す斜視図であり、図3(b)は図2(a)のサイドメンバ9の前端部付近を拡大して示す図である。なお図3(a)ではサイドメンバ9以外の図示を省略している。
図3に示すように、本実施形態では、サイドメンバ9の前端部(バンパーリインフォース11側の端部)の内側面に傾斜面91が設けられる。当該傾斜面91は、サイドメンバ9の筒状部分の全周に亘って設けられる。
傾斜面91は、バンパーリインフォース11側(図3(b)の左側に対応する)に行くにつれ衝撃吸収材1から離れるように傾斜する。サイドメンバ9の長手方向に沿って見た時に、サイドメンバ9の前端(バンパーリインフォース11側の先端)からの傾斜面91の長さLは、衝撃吸収材1のサイドメンバ9への挿入長Lの1/2以下とする。サイドメンバ9の傾斜面91より後方の部分は、衝撃吸収材1の側面の被覆材7に接するようになっている。
傾斜面91は、サイドメンバ9の前端の内縁に設けられたコーナーアール部911(第1の面)と、コーナーアール部911に続けてサイドメンバ9内に設けられたアール部912(第2の面)とを有する。
コーナーアール部911とアール部912はそれぞれ円弧状に傾斜し、アール部912の曲率半径Rはコーナーアール部911の曲率半径よりも大きい。本実施形態ではアール部912の曲率半径Rを600mm以上1200mm以下とする。
本実施形態では、図4の矢印Aに示す方向に衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11がサイドメンバ9側に押されると、衝撃吸収材1のうち車両幅方向においてボルト3と対応する位置にある部分が、ボルト3の平面部5によって前方に押圧されて圧縮される。これにより衝撃吸収材1に局所的な圧縮が発生して木材が硬化し、圧縮部19が形成される。このように、本実施形態では衝撃吸収材1の圧縮により衝突荷重が吸収される。衝撃吸収材1のその他の部分は、ボルト3の平面部5によってせん断変形しながらサイドメンバ9の内部に進入する。
ここで、仮にサイドメンバ9に傾斜面91が無い場合、図5(a)に示すように衝突時に衝撃吸収材1の姿勢の傾き(衝撃吸収材1の部材軸方向とサイドメンバ9の長手方向とのずれ)が生じると、被覆材7にサイドメンバ9の前端部が食い込む。
食い込んだ被覆材7は図5(b)に示すように衝撃吸収材1からめくれ上がって座屈し、めくれ上がった被覆材7と衝撃吸収材1の後端部の被覆材7の間では被覆材7の破断や剥離が生じる。サイドメンバ9に傾斜面91が無い場合、このような被覆材7の挙動により、衝撃吸収機構2で受ける荷重が不安定になる恐れがある。
一方、本実施形態のサイドメンバ9の前端部は図3に示す傾斜面91を有するので、図6に示すように衝撃吸収材1の姿勢が傾いても被覆材7にサイドメンバ9の前端部が食い込むことはない。すなわち、本実施形態では、衝突時に衝撃吸収材1に多少の傾きが生じても、その傾きに対応するアール部912の一部分に衝撃吸収材1が当接して傾いた状態となるだけであり、且つサイドメンバ9の前端の内縁もコーナーアール部911となっており角が無く、被覆材7の食い込みが生じない。
図7は、上記の衝突過程におけるバンパーリインフォース11の変位と衝撃吸収機構2で受ける荷重(衝撃吸収材1の圧縮等によって吸収される荷重)の関係を、縦軸を荷重、横軸をバンパーリインフォース11のサイドメンバ9側への変位として示した図である。
実線21は本実施形態のようにサイドメンバ9の前端部に傾斜面91を設け、被覆材7の食い込みが生じないようにした場合(図4参照)の例である。この例では主にボルト3によって衝突荷重が受け止められるが、その荷重の変動は少なく、衝突直後から比較的安定した衝突荷重を受け止めることができる。
一方、点線23はサイドメンバ9の前端部に傾斜面91を設けず、当該前端部が被覆材7に食い込む場合(図5(b)参照)の例である。この場合、衝突初期にサイドメンバ9の前端部が被覆材7に食い込み被覆材7がめくれ上がって座屈する際に衝撃吸収機構2で受ける荷重が増大し、前記したように被覆材7が破断等すると荷重はその反動で急激に下がる。以降、めくれ上がった被覆材7は衝撃吸収材1のサイドメンバ9内への進入とともに折り畳まれつつ圧縮し、衝撃吸収機構2で受ける荷重が大きくなる。このように、サイドメンバ9の前端部が被覆材7に食い込むと、衝撃吸収機構2で受ける荷重は不安定になり、大きな変動が生じる。
以上説明したように、本実施形態の衝撃吸収機構2では、サイドメンバ9に上記のコーナーアール部911、アール部912を有する傾斜面91を設けることにより、衝突時に衝撃吸収材1が傾いた場合でも意図した衝撃吸収効果が得られるようにしている。
すなわち、上記の傾斜面91が無い場合、衝突時の衝撃吸収材1の姿勢が傾くとサイドメンバ9が被覆材7に食い込み、前記したように衝撃吸収機構2で受ける衝突荷重が不安定になる恐れがある。これに対し、本実施形態ではサイドメンバ9に上記の傾斜面91を設けることにより、前記したように衝突時に衝撃吸収材1が傾いた場合でも被覆材7の食い込みを防止でき、意図した衝撃吸収効果が得られる。
傾斜面91と衝撃吸収材1の間には隙間ができ、取付時の衝撃吸収材1の位置が不安定になる恐れもあるが、本実施形態では、サイドメンバ9の前端からの傾斜面91の長さLを衝撃吸収材1のサイドメンバ9への挿入長Lの1/2以下に抑えており、衝撃吸収材1の取付時に確実に位置決めを行い、衝撃吸収材1を固定することができる。
本実施形態では、傾斜面91において、コーナーアール部911とアール部912が円弧状に傾斜し、アール部912の曲率半径Rをコーナーアール部911の曲率半径よりも大きくしていることで、被覆材7の食い込みを好適に防止することができる。またアール部912は円弧状であり様々な傾きを内包しているので、衝突時の衝撃吸収材1の様々な姿勢に対応できる。さらに、アール部912の曲率半径Rを600mm以上1200mm以下とすることで、被覆材7の食い込み防止と取付時の位置固定を好適に両立させることができる。
しかしながら、本発明は上記の実施形態に限らない。例えば本実施形態では金属製のボルト3を連結材として用いているが、連結材はサイドメンバ9に連結されたものであればよく、ボルトに限らずピン等でもよい。その材質も金属に限らず、セラミックなどでもよい。
また、連結材の断面形状も上記の実施形態で説明したものに限らない。例えば平面部5に替えて凹面部を設けてもよいし、バンパーリインフォース11側に向かって凸となる凸面部を有する形状、例えば円形としてもよい。
また、本実施形態では傾斜面91をサイドメンバ9の筒状部分の全周に設けているが、サイドメンバ9の筒状部分の周方向の一部のみに設けることも可能である。その他の部分は衝撃吸収材1の側面の被覆材7に接し、衝撃吸収材1の位置固定を強固にできる。
傾斜面91は、例えばサイドメンバ9の前端部に同傾斜面91を有する機械加工部品を取付けることにより形成できるが、図8に示すようにサイドメンバ9’を板材のプレス加工品とする場合もあり、この場合は傾斜面91をプレス加工によって形成できる。
さらに、傾斜面91の構成も上記の実施形態で説明したものに限らない。例えば図9(a)の傾斜面91aは、コーナーアール部911の代わりに直線状に傾斜する面取部911a(第1の面)を設けたものであり、この場合も前記の傾斜面91と同様の効果が得られる。
図9(a)の例では、面取部911aの衝撃吸収材1の部材軸方向に対する傾斜角(以下、単に傾斜角という)θをアール部912の前端における傾斜角と同等とし、これらが滑らかに連続するようにしている。ただしこれに限ることはなく、面取部911aの傾斜角θがアール部912の前端における傾斜角以上であればよい。
図9(b)の傾斜面91bは、アール部912の代わりに直線状に傾斜するテーパ部912a(第2の面)を設けたものである。この場合も前記の傾斜面91と同様の効果が得られ、サイドメンバ9の製作が容易となる利点もある。また図の例ではテーパ部912aの傾斜角θを2度以下とし、被覆材7の食い込み防止と取付時の位置固定を好適に両立させている。
なお、図9(b)の例ではテーパ部912aの傾斜角θをコーナーアール部911の後端における傾斜角と同等とし、これらが滑らかに連続するようにしている。ただしこれに限ることはなく、コーナーアール部911の後端における傾斜角がテーパ部912aの傾斜角θ以上であればよい。
一方、図9(c)の傾斜面91cは、コーナーアール部911の代わりに面取部911aを設け、アール部912の代わりにテーパ部912aを設けたものであり、この場合も前記の傾斜面91と同様の効果が得られる。なお面取部911aの傾斜角θとテーパ部912aの傾斜角θは異なり、面取部911aの傾斜角θの方が大きい。
また、本実施形態では樹脂による被覆材7で衝撃吸収材1の全面を覆っているが、図10の衝撃吸収機構2’に示すように被覆材として衝撃吸収材1の側面のみを覆うケーシング7’を設けるようなケースでも適用可能である。ケーシング7’はアルミ等の金属により筒状に形成される。
また、本実施形態ではボルト3を衝撃吸収材1の後方に設け、衝突時に衝撃吸収材1の後端面を押圧するようにしているが、図10のように衝撃吸収材1を貫通するようにボルト3を設け、衝突時にこのボルト3が衝撃吸収材1の部材軸方向と直交する断面を押圧するようにしてもよい。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は第1の実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1、第2の実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図11は第2の実施形態の衝撃吸収機構2aを示す図である。図11(a)は衝撃吸収機構2aの水平方向の断面を図2(a)と同様に示す図であり、図11(b)、(c)はそれぞれ図11(a)の線b−b、c−cに沿った鉛直方向の断面を示す図である。
この衝撃吸収機構2aは、衝撃吸収材1のせん断による衝撃吸収を行う点で第1の実施形態と異なる。
すなわち、衝撃吸収機構2aでは、衝撃吸収材1の前端部(他方の端部)が、バンパーリインフォース11a(他方の部材)が有する筒状部分110に挿入される。バンパーリインフォース11aは車両幅方向に沿った筒状の部材であり、筒状部分110はバンパーリインフォース11a内で車両前後方向に配置される。
本実施形態では筒状部分110の後端部(サイドメンバ9側の端部)の内側面に傾斜面111が設けられる。傾斜面111の構成は第1の実施形態で説明した傾斜面91と同様であり、説明を省略する。
筒状部分110の前端部はバンパーリインフォース11aの前壁に当接し、衝撃吸収材1の前端面とバンパーリインフォース11aの前壁の間には隙間が設けられる。
衝撃吸収機構2aは、第1の実施形態の衝撃吸収機構2の構成に加え、バンパーリインフォース11aの筒状部分110に連結されるボルト3(連結材)を更に有する。当該ボルト3は衝撃吸収材1の前方に設けられる。ボルト3の軸部は筒状部分110の下面から筒状部分110を貫通し、軸部の先端がナット4によって筒状部分110の上面に固定される。ボルト3はサイドメンバ9側に平面部5が位置するように配置される。
また、衝撃吸収材1の部材軸方向から見た時(図11(a)の矢印参照)に、衝撃吸収材1の前後のボルト3は異なる位置に配置され、これらの平面部5同士が向き合わないようになっている。
さらに、部材軸方向から見た時に、衝撃吸収材1の前方のボルト3とサイドメンバ9の間では、衝撃吸収材1の前方のボルト3と重複する位置にバンパーリインフォース11aの筒状部分110に連結された他のボルト3等が存在しない。
なお、バンパーリインフォース11aの前壁において衝撃吸収材1の後方のボルト3と車両幅方向に対応する位置には開口112が形成される。
本実施形態では、図12の矢印Aに示すように衝突荷重が加わりバンパーリインフォース11aがサイドメンバ9側に押されると、衝撃吸収材1の後方のボルト3がその平面部5により衝撃吸収材1を前方に押圧し、衝撃吸収材1の前方のボルト3がその平面部5により衝撃吸収材1を後方に押圧して、衝撃吸収材1の前後のボルト3の車両幅方向の間で衝撃吸収材1のせん断が誘発される。
そして、衝撃吸収材1の前方のボルト3と車両幅方向に対応する位置の衝撃吸収材1−1は、サイドメンバ9の内部を後方に進む。一方、衝撃吸収材1の後方のボルト3と車両幅方向において対応する位置の衝撃吸収材1−2は、筒状部分110内を開口112に向かって前方に進む。
第2の実施形態では、せん断の発生によって衝撃が吸収され、サイドメンバ9側に伝達される衝突荷重を軽減することができる。この場合も、サイドメンバ9の傾斜面91と、バンパーリインフォース11aの筒状部分110の傾斜面111により、衝突時に衝撃吸収材1の姿勢が傾いてもサイドメンバ9や筒状部分110が被覆材7に食い込むことが無い。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば前記の各実施形態では車両10のバンパーリインフォースとサイドメンバの間に衝撃吸収機構を設置しているが、衝撃吸収機構は車両10において衝突時の荷重を受ける荷重受け部材と当該荷重が伝達される被伝達部材の間に設ければよく、バンパーリインフォースとサイドメンバの間に設けるものに限らない。例えば車両側突時の衝突荷重を軽減することを目的として、車両側部のボディー本体と車両内部のバッテリーケース等の間に設けてもよい。また車両10の種類も特に限定されない。
1:衝撃吸収材
2、2'、2a:衝撃吸収機構
3:ボルト
4:ナット
5:平面部
7:被覆材
7':ケーシング
9、9’:サイドメンバ
10:車両
11、11a:バンパーリインフォース
13:ブラケット
19:圧縮部
91、91a、91b、91c、111:傾斜面
110:筒状部分
112:開口
911:コーナーアール部
911a:面取部
912:アール部
912a:テーパ部

Claims (7)

  1. 車両に加わる衝突荷重を軽減するための衝撃吸収機構であって、
    衝突荷重を受ける荷重受け部材と前記衝突荷重が前記荷重受け部材から伝達される被伝達部材の間に設けられ、
    部材軸方向の一方の端部が前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち一方の部材が有する筒状部分に挿入された木製の柱状の衝撃吸収材と、
    前記一方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第1の連結材と、
    を具備し、
    前記衝撃吸収材の部材軸方向の側面が被覆材で覆われ、
    前記一方の部材の筒状部分の、前記荷重受け部材と前記被伝達部材のうち他方の部材側の端部の内側面に、前記他方の部材側に行くにつれ前記衝撃吸収材から離れるように傾斜する傾斜面を有し、
    当該傾斜面は、
    前記一方の部材の筒状部分の前記他方の部材側の先端の内縁に設けられた第1の面と、
    前記第1の面に続けて当該筒状部分内に設けられた第2の面と、
    を有することを特徴とする衝撃吸収機構。
  2. 前記筒状部分の長手方向に沿って見た時に、前記傾斜面の前記先端からの長さは、前記衝撃吸収材の前記筒状部分への挿入長の1/2以下であることを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
  3. 前記第1、第2の面が円弧状に傾斜し、
    前記第2の面の曲率半径が前記第1の面より大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の衝撃吸収機構。
  4. 前記第2の面の曲率半径は600mm以上1200mm以下であることを特徴とする請求項3記載の衝撃吸収機構。
  5. 前記第1の面が円弧状に傾斜し、
    前記第2の面が直線状に傾斜することを特徴とする請求項1または請求項2記載の衝撃吸収機構。
  6. 前記第2の面の前記衝撃吸収材の部材軸方向に対する傾斜角が2度以下であることを特徴とする請求項5記載の衝撃吸収機構。
  7. 前記衝撃吸収材の部材軸方向の他方の端部は、前記他方の部材が有する筒状部分に挿入され、
    前記他方の部材に連結され、衝突時に前記衝撃吸収材を押圧する第2の連結材を更に有し、
    前記第1、第2の連結材は、前記衝撃吸収材の部材軸方向から見た時に異なる位置に配置され、
    前記他方の部材の筒状部分の前記一方の部材側の端部の内側面に、前記一方の部材側に行くにつれ前記衝撃吸収材から離れるように傾斜する傾斜面を有し、
    当該傾斜面は、
    前記他方の部材の筒状部分の前記一方の部材側の先端の内縁に設けられた第1の面と、
    前記第1の面に続けて当該筒状部分内に設けられた第2の面と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収機構。
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