以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態における業務用ゲーム装置1300の装置構成例を示す斜視外観図である。業務用ゲーム装置1300は、打楽器演奏をモチーフとした音楽ゲーム用の専用ゲーム筐体であり、例えば、ゲームセンター等の店舗やショッピングセンター等の一区画に設置される。この業務用ゲーム装置1300は、本発明が適用されたコンピュータシステムであって、ネットワーク9を介してサーバシステム1100と通信接続される。
ネットワーク9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワーク9は、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
業務用ゲーム装置1300は、ゲーム本体装置1301の前方に突設された操作台1303に、プレーヤ1が各種操作入力をするための操作入力装置1305を配置して備える。本実施形態の操作入力装置1305は和太鼓を模した外形を有しており、各所に感圧センサや振動センサを内蔵している。プレーヤ1が、専用の操作棒1307を持って和太鼓を叩く要領で操作入力装置1305を叩くと、叩かれた場所のセンサから操作入力信号が制御基板1350へ出力される。図1では、複数のプレーヤ1が同時にゲームプレイできるように2つの操作入力装置1305を備えた構成となっているが、その数は適宜設定することができる。
また、ゲーム本体装置1301の上部には、ゲーム画面を表示させるためのディスプレイ1311と、ゲーム音を音出力させるためのスピーカ1313とを備える。
一方、ゲーム本体装置1301の下部および内部には、リーダライタ装置1330と、硬貨投入装置1340と、制御基板1350とを備える。リーダライタ装置1330は、携行可能なカード型の記憶媒体であるICカード3と非接触通信を行って、データの読み出し処理や書き込み処理をする。
ICカード3は、例えば、上記店舗内等の適所に設置された発行機や、ゲーム本体装置1301内の不図示の発行機等から購入することができる。ICカード3には固有のカードIDが割り振られており、発行機等で所定の登録手続きを経てアカウント登録をすると、当該プレーヤ1に発給されたアカウント(プレーヤID)がカードIDと紐付けられる。そして、リーダライタ装置1330にICカード3をかざして(タッチして)からゲームを開始すると、そのカードIDと紐付けられたプレイデータ(例えば、過去のプレイ履歴等)を利用することが可能となる。また、ICカード3は、プリペイドカード機能を有しており、硬貨投入装置1340への硬貨投入に代えてプレイ対価の支払いに利用することができる。例えば、ゲームコインの購入によってICカード3へのチャージが行われ、ゲームプレイに先立ちICカード3がリーダライタ装置1330にタッチされた場合には、チャージされたゲームコインの残高からプレイ対価分を支払えるようになっている。なお、ICカード3に限らず、非接触ICカード技術に対応した腕時計、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置等を用いる構成でもよい。或いは、磁気テープを有する磁気ストライプカードを読み書きする構成でもよい。勿論、ICカード3がなくても、硬貨を投入しプレイ対価を支払うことでゲームプレイが可能である。
制御基板1350は、CPU1351、GPUやDSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1353、ネットワーク9に通信接続するための通信装置1355等の電子部品を備える。そして、CPU1351等がゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、操作入力装置1305に対する操作入力等に基づいて業務用ゲーム装置1300の各部を制御して音楽ゲームを実行する。制御基板1350の一部又は全部は、ASICやFPGA等により実現するとしてもよい。なお、ゲームプログラム等の必要なプログラムや各種設定データは、予めICメモリ1353に格納され、或いは、適宜のタイミングでサーバシステム1100からダウンロードされてICメモリ1353に更新・格納可能に構成される。
ここで、サーバシステム1100は、本実施形態のゲームを運営するための処理を行う。具体的には、サーバシステム1100は、ICカード3を購入してユーザ登録を済ませたプレーヤ1に、固有のプレーヤIDを発給する。そして、プレーヤIDやカードID、プレイデータといったプレーヤ1に関する情報をユーザ登録データ7として記憶部1140に蓄積して、一元的に管理する。本実施形態では、ユーザ登録データ7は、プレイ傾向データ700を含む。そして、サーバシステム1100は、業務用ゲーム装置1300からのプレイ傾向データのアップロードに基づいて、該当するプレーヤのプレイ傾向データ700をアップロードされた内容で書き換えて、当該プレーヤのユーザ登録データ7を更新する。また、サーバシステム1100は、リーダライタ装置1330にICカード3をタッチしたプレーヤ1のログイン/ログアウトに関する処理や、業務用ゲーム装置1300でのゲームの実行に必要なデータの配信等を行う。
なお、本実施形態では、操作入力形態を操作棒1307を使った動作としているが、タイミングゲームとするゲーム内容に応じて、その他の形態を採用することも可能である。例えば、プレーヤ自身の身体的な動きであるモーションを操作入力形態とすることもできる。その場合には、ビデオカメラ1321による撮影画像や、測距センサ1323による測距結果からプレーヤ1のモーションを認識するモーション認識方式を採用し、適宜制御基板1350にモーション認識チップ1357を搭載するとよい。また、操作入力をボタン操作とすることとしてもよい。
[ゲームの概要]
本実施形態の業務用ゲーム装置1300は、タイミングゲームとして、和太鼓を仮想演奏する音楽ゲームを実行する。そのために、ゲーム中、ディスプレイ1311には、プレイ曲の譜面表示を含むゲーム画面が表示され、スピーカ1313からは、プレイ曲の音声や操作入力に応じた和太鼓の叩打音等が出力される。プレーヤは、スピーカ1313から出力されるプレイ曲を聞きながら、ディスプレイ1311のゲーム画面に出現する音符に従い操作入力装置1305を操作棒1307で叩いて、プレイ曲の演奏を楽しむ。
図2は、ゲーム画面の一例を示す図である。図2に示すように、ゲーム画面W1は、画面を左右に横切る帯状の譜面表示部10と、プレイ開始からの経過時間表示部23と、楽曲名表示部25と、難易度表示部27と、を備える。譜面表示部10のデザインは適宜設定可能であるが、本実施形態では、画面左側に示される基準位置11と、基準位置11へ向けて移動表示される指示体としての音符N(Na,Nb)と、プレイ曲における小節単位の区切りを示す小節区切り線15と、評価結果表示部17と、プレーヤキャラクタ表示部18と、スコア表示部19と、が含まれる。
基準位置11は、移動表示される音符Nがいずれ到達する位置に設けられており、その到達タイミングを規準タイミング(目標とする操作入力のタイミング)として示すための基準となる位置を示している。本実施形態では1つの譜面表示部10に1つだけ表示されるが、複数箇所設ける構成としてもよい。
音符Nは、規準操作の種類(規準操作種類)毎に異なるデザインで用意されている。この音符Nは、譜面表示部10の右側から出現表示され、プレイ曲の音声再生と同期して、小節区切り線15とともに基準位置11へ向けて流れるように移動表示される。そして、音符Nが基準位置11に到達したタイミングによって、その規準操作種類の操作入力をすべき規準タイミングであることがプレーヤに提示される。
本実施形態では、規準操作種類(それに対応する音符Nの種類)は2種類ある。1つが、和太鼓形状の操作入力装置1305の鼓面(打面)を叩打する操作入力を表す円形の音符(ドン)Naであり、もう1つが、操作入力装置1305の鼓面フチや胴部の外周(打面外縁部)を叩打する操作入力を表す四角形の音符(カツ)Nbである。勿論、例示した2種類以外の規準操作や音符も適宜設定することができる。
評価結果表示部17は、音符Nの移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に対するプレーヤの操作入力評価の結果を、随時表示する。操作入力評価は、例えば、音符Nの中心が基準位置11の中心線と重なるタイミングを規準タイミングとし、重なった音符Nの種類を規準操作種類として、第1の評価項目である規準タイミングとプレーヤが行った操作入力のタイミング(操作入力タイミング)との時間差と、第2の評価項目である規準操作種類と操作入力の種類(操作入力種類)との異同と、をそれぞれ評価することで行う。規準操作種類と操作入力種類が一致し、且つ、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差が小さいほど、高評価となる。本実施形態では、例えば、規準操作種類と操作入力種類とが異なる場合は当該操作入力を「不可」とする。そして、規準操作種類と操作入力種類とが一致する場合には、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差を、当該時間差に係る基準(時間差評価基準)を用いて「良」「可」「不可」「スルー」の4段階で評価する。
ここで、本実施形態の音楽ゲームは、プレイ開始前にプレーヤがプレイ曲とともにプレイ難易度を選択して行う構成となっており、難易度表示部27には、当該選択したプレイ難易度(図2では「かんたん」)が表示される。選択可能な難易度は、例えば、低い方から順に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3段階とされる。なお、難易度の段階数は2段階でもよいし、4段階以上としてもよい。
そして、本実施形態では、例えば時間差評価基準が3段階の難易度別に用意され、プレーヤが選択したプレイ難易度に応じた時間差評価基準を用いて第1の評価項目の時間差が評価される。図3は、難易度別の時間差評価基準の一例を示す図であり、「ふつう」の時間差評価基準を上段(a)に、「かんたん」の時間差評価基準を中段(b)に、「むずかしい」の時間差評価基準を下段(c)にそれぞれ示す。
図3(a)に示すように、「ふつう」の時間差評価基準を用いる場合では、時間差評価にあたり、当該時間差の絶対値がΔT1未満であれば「良」、ΔT1以上でΔT2未満と比較的長い場合に「可」、ΔT2以上でΔT3未満と長時間差であれば「不可」と判定する。そして、当該時間差がΔT3以上の場合に「スルー(操作入力がなかった)」とする。ここで、ΔT1<ΔT2<ΔT3である。
これに対し、図3(b)に示すように、「かんたん」の時間差評価基準を用いる場合では、比較的劣等の評価とされる「不可」の判定をされ難くし、逆に比較的良い評価とされる「可」と判定され易くなるように、閾値ΔT21(ΔT3≧ΔT21>ΔT2)を適用して時間差評価基準を緩和する。すなわち、閾値ΔT21は閾値ΔT3と同じ或いは近い値まで近づけられており、「不可」の判定が出難くなる。
一方、図3(c)に示すように、「むずかしい」の時間差評価基準を用いる場合では、閾値ΔT2より小さいΔT22および閾値ΔT1より小さいΔT12を適用して、「良」および「可」の時間差評価基準を厳しくする。したがって、「良」や「可」の判定がされ難く、「不可」の判定がされ易くなる。
図2に戻る。スコア表示部19は、操作入力評価の結果に応じてプレーヤに付与されるゲームスコアの累計を表示する。
[原理]
本実施形態においてプレーヤがプレイ曲として選曲可能な楽曲の譜面は、2以上の規準操作を組合せた規準操作群(2つ以上の音符の並びで構成された規準操作群:以下「フレーズ」ともいう。)を含む。フレーズを構成する音符(以下「構成音符」ともいう。)の数は特に限定されないが、例えば、その全体(フレーズを構成する先頭の音符から最後尾の音符まで)が1つの小節に収まるように、譜面に含められる。
フレーズには、当該フレーズを構成する構成音符の並び順や数、リズム等に基づいて、予め攻略難易度が設定されている。例えば、フレーズの攻略難易度は、低いほうから順に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3段階とされる。なお、攻略難易度の段階数は2段階でもよいし、4段階以上としてもよい。例えば、図5において破線で囲った音符の組合せ16−1,16−2が、それぞれフレーズに該当する。そして、譜面表示部10におけるフレーズ部分の移動表示に際しては、図5に示すように、構成音符をくくるマークMaを付すことで、それら音符の組合せが1つのフレーズであることを識別可能にプレーヤに提示する。さらに、本実施形態では、マークMaの下方において当該フレーズの攻略難易度を示すマークMbを付し、攻略難易度を識別可能にプレーヤに提示する。例えば、フレーズ16−1に付されたマークMbには、攻略難易度「むずかしい」を示す文字「難」が記載されている。
なお、フレーズを識別表示するための態様は、マークMaの表示に限定されない。例えば、構成音符の色や形状等の形態によってフレーズを識別表示したり、各構成音符を点滅させる等の態様で識別表示を行うとしてもよい。また、フレーズの種類を識別可能な態様で表示する構成でもよい。例えば、マークMaの形態(色や形状等)をフレーズの種類毎に変更してもよいし、フレーズの種類毎にその構成音符の形態を変更する等としてもよい。フレーズの攻略難易度を識別表示する態様も同様であり、マークMbの表示に限定されない。すなわち、攻略難易度毎にその構成音符の形態を変更する等としてもよい。
そして、本実施形態では、ゲーム中、プレイ曲に含まれるフレーズに関わる関連表示を制御する。具体的には、譜面表示部10における音符の移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に際し、フレーズ部分の移動表示に追従させて、当該フレーズに関わる関連表示を行う。そのために、業務用ゲーム装置1300は、上記した音符毎の操作入力評価とは別に、(1)フレーズに対するプレーヤの操作入力の成否を評価するフレーズ操作入力評価処理を実行する。そして、(2)当該フレーズに係る評価結果をフレーズの種類毎に統計処理し、(3)統計処理した評価結果(統計処理結果)を、関連表示として表示制御する関連表示反映制御処理を実行する。
(1)フレーズ操作入力評価処理
フレーズ操作入力評価処理では、プレイ譜面に含まれるフレーズ毎に、当該フレーズの全ての構成音符についての操作入力評価の結果が「良」又は「可」の場合を成功とし、何れか1つでも「不可」の場合は失敗として、当該フレーズに対するプレーヤの操作入力の成否を評価する。
このフレーズ操作入力評価処理は、例えばゲームの終了後に行い、プレイ譜面に含まれるフレーズ毎にその成否を評価する。ただし、当該評価はゲーム中に行う構成でもよく、フレーズの最後尾の音符について操作入力評価を行った時点で、当該フレーズに係る成否を評価するとしてもよい。また、評価結果をゲームスコアに反映させるようにしてもよい。具体的には、操作入力を成功と評価した場合に所定の点数を加点し、失敗の場合は所定の点数を減点するとしてもよい。また、その場合は、当該フレーズの各構成音符それぞれの操作入力評価の結果を考慮して、加点又は減点する点数を変えてもよい。例えば、成功と評価した場合に、全ての音符の操作入力評価が「良」であれば加点数を増やす等としてもよい。或いは、フレーズの攻略難易度に応じて加点や減点の点数を変える構成も可能である。例えば、攻略難易度の高いものほど成功時の加点数を大きくする等としてもよい。
(2)統計処理
統計処理では、サーバシステム1100においてプレーヤ毎に管理されるプレイ傾向データ700(図1を参照)を用いる。より詳細には、このプレイ傾向データ700は、プレーヤがICカード3をリーダライタ装置1330にタッチしてサーバシステム1100にログインした際にサーバシステム1100から業務用ゲーム装置1300にダウンロードされ、当該プレーヤがログアウトするまでの間、適用プレイ傾向データ600として業務用ゲーム装置1300に記憶される。統計処理では、この適用プレイ傾向データ600を用いて、フレーズに係る評価結果を統計処理する。
図4は、適用プレイ傾向データ600のデータ構成例を示す図である。図4に示すように、適用プレイ傾向データ600は、プレーヤID601と対応付けて、フレーズの種類別のフレーズ別傾向データ610を格納する。そして、1つのフレーズ別傾向データ610は、フレーズID611と、対応するプレーヤID601のプレーヤが既にプレイしたゲームで当該フレーズ(図4の例では「ドドカッ」)について操作入力を行った操作入力回数613と、そのうちの成功回数615と、その成功率である全体成功率としてのフレーズ成功率617と、当該フレーズの各構成音符についての操作入力評価の内訳(構成音符毎の「良」「可」「不可」の各評価回数)619と、当該構成音符毎の成功率である操作単位成功率621と、評価ランク623と、苦手箇所625と、を含む。
そして、統計処理では先ず、フレーズ操作入力評価処理で評価されたフレーズ毎の評価結果を、適用プレイ傾向データ600に反映させる。具体的には、該当するフレーズの操作入力回数613を更新し、適宜成功回数615を更新するとともに、その構成音符毎の操作入力評価の内訳619を更新する。
続いて、更新後の成功回数615からフレーズ成功率617を集計して更新し、更新後の内訳619から構成音符毎の操作単位成功率621を集計して更新する。操作単位成功率621は、例えば、その構成音符についての操作入力評価の結果が「良」又は「可」であった確率として求める。
また、当該プレーヤによる当該フレーズに対する操作入力の評価ランク623を更新する。例えば、更新後のフレーズ成功率617を「得意」「普通」「不得意」の3つのランクで評価し、評価ランク623を更新する。フレーズ成功率617と各ランクとの関係は、予め定めておけばよい。なお、ランクは3段階に限らず、2段階又は4段階以上としてもよい。
また、操作単位成功率621をもとに、当該フレーズ中で当該プレーヤが苦手とする規準操作を判定する。例えば、操作単位成功率621が最も低い構成音符を苦手な規準操作と判定し、当該構成音符を苦手箇所625として更新する。苦手箇所625は、例えば、苦手と判定された構成音符が当該フレーズの先頭から数えて何番目の構成音符なのかを示すデータとして設定される。苦手箇所625は必ずしも設定する必要はなく、また、2つ以上の構成音符が設定されても構わない。例えば、操作単位成功率621が所定の閾値を下回る構成音符を苦手な規準操作と判定することとし、該当する構成音符がなければ苦手箇所625は設定しない。一方、該当する構成音符が2つ以上ある場合は、それらを苦手箇所625として設定する構成でもよい。
ここで、統計処理は、例示した各処理の他にも、例えば、当該フレーズに対する操作入力の失敗回数が所定回数を超えたか否かを判定する処理や、過去に遡って所定期間の間に当該フレーズの操作入力を成功したか否か又は失敗したか否かを判定する処理、或いは、当該所定期間における成功回数又は失敗回数を集計する処理等を含めることができる。そして、その処理結果をプレイ傾向データ700(適用プレイ傾向データ600)に格納しておき、関連表示として表示することもできる。
なお、以上のように統計処理で更新された適用プレイ傾向データ600は、プレーヤがゲームプレイを終了してログアウトする際に当該プレーヤの最新のプレイ傾向データ700としてサーバシステム1100にアップロードされ、サーバシステム1100の記憶内容が書き換えられるようになっている。
(3)関連表示反映制御処理
関連表示反映制御処理では、例えば、フレーズ毎の統計処理結果に基づいて、関連表示を制御する。本実施形態では、譜面表示部10におけるフレーズ部分の移動表示に追従させて、当該フレーズに関わる関連表示を行う。図5〜図7は、関連表示の表示態様を示す図である。
例えば、図5のゲーム画面W2における関連表示の表示態様(第1の表示態様)は、フレーズ部分の移動表示に追従させて、そのフレーズ成功率617と操作単位成功率621とを表示させる態様である。第1の表示形態によれば、フレーズ部分の移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に際し、それと併せて当該フレーズのフレーズ成功率617を示す表示617iや構成音符毎の操作単位成功率621を示す表示621iを表示することができる。したがって、プレーヤは、フレーズに対する操作入力にあたって、過去にその操作入力をどの程度成功しているのかや、構成音符毎の成功度合いを把握することができ、それを意識して操作入力を行うことが可能となる。
また、図6のゲーム画面W3における関連表示の表示態様(第2の表示態様)は、操作単位成功率621が低く苦手箇所625とされた構成音符Nb−1の色を変更するとともに、当該構成音符Nb−1の操作入力に注意を促すコメントC3を表示させる態様である。第2の表示形態によれば、フレーズ部分の移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に際し、当該フレーズの構成音符のうちの苦手箇所625の構成音符を、他の構成音符と識別可能に表示することができる。また、コメントC3の表示によってプレーヤに注意を促すことができる。したがって、プレーヤは、フレーズに対する操作入力にあたり、そのフレーズにおいて操作単位成功率621が低く、その操作入力を失敗する原因となっていた構成音符を把握することができ、それを意識しながら操作入力を行うことが可能となる。
また、図7のゲーム画面W4における関連表示の表示態様(第3の表示態様)は、フレーズ部分の移動表示の間、当該フレーズの評価ランク623に応じたコメントC4をプレーヤキャラクタが発する演出表示を行うとともに、当該フレーズ部分の移動表示に追従させて、そのフレーズ成功率617を示す表示617iを表示させる態様である。図7の例では、フレーズ成功率617が低く評価ランク623が「不得意」と評価されたフレーズに対し、落ち着いてプレイするよう促すコメントC4をプレーヤキャラクタが発する演出表示がなされている。したがって、プレーヤは、フレーズに対する操作入力にあたってそのフレーズの得意・不得意を把握することができ、それを意識した操作入力が可能となる。
なお、関連表示の表示態様は、例示した第1〜第3の表示態様そのものに限らず、その一部又は全部を組合せた態様で関連表示を行うこともできる。また、その他にも、例えば、操作単位成功率621の高い構成音符を識別表示するとか、操作入力回数613や成功回数615等の適用プレイ傾向データ600のその他の項目を表示する等の関連表示を行う構成でもよい。また、第2の表示態様として例示した苦手箇所625の識別表示は、該当する構成音符の色に限らず、形状等の他の形態を変更したり、当該構成音符を点滅させる等の態様や、当該構成音符にマークを付す等の態様で識別表示を行うとしてもよい。
そして、本実施形態の関連表示反映制御処理では、フレーズ部分の移動表示の開始に際し、当該フレーズの評価ランク623に応じて第1〜第3の何れの表示態様で関連表示を行うのかを選択する。例えば、当該フレーズの評価ランク623が「得意」又は「普通」の場合は第1の表示態様又は第3の表示態様を選択して関連表示を制御し、評価ランク623が「不得意」であれば、第1〜第3の表示態様のうちの何れかを選択して関連表示を制御する。これによれば、プレイ譜面に含まれるフレーズによって、その関連表示の表示態様が適宜変化することとなる。勿論、関連表示の表示態様は、全てのフレーズで同じ(例えば第1の表示態様で行う)としてもよい。
[機能構成]
図8は、業務用ゲーム装置1300の主要な機能構成例を示すブロック図である。図8に示すように、業務用ゲーム装置1300は、操作入力部100と、媒体読取部110と、硬貨検出部120と、処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、記憶部500とを備える。
操作入力部100は、プレーヤがゲームプレイに関する各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボールといった直接プレーヤが指で操作する素子は勿論、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサ等、運動や姿勢を検知する素子によっても実現できる。図1では、操作入力装置1305がこれに該当する。
媒体読取部110は、ICカード3から情報を読み出して処理部200へ出力するとともに、処理部200の制御に応じた情報の書き込みを行う。図1では、リーダライタ装置1330がこれに該当する。
硬貨検出部120は、プレイ対価分の硬貨の投入を検知し、検知信号を処理部200へ出力する。図1では、硬貨投入装置1340がこれに該当する。
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、業務用ゲーム装置1300の動作を制御する。図1では、制御基板1350のCPU1351がこれに該当する。
この処理部200は、ゲーム管理部230と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
ゲーム管理部230は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態では、ゲーム管理部230は、プレイ傾向取得更新制御部231と、プレイ受付制御部233と、提示制御部235と、難易度表示制御部237と、操作入力評価部239と、フレーズ操作入力評価部241と、統計処理部243と、関連表示反映制御部245とを含む。
プレイ傾向取得更新制御部231は、ICカード3を所有するプレーヤのログイン時にサーバシステム1100と通信を行い、当該プレーヤのプレイ傾向データ700をダウンロードして適用プレイ傾向データ600とし、プレイ中データ580に格納する。また、当該プレーヤのログアウト時にサーバシステム1100と通信を行い、適用プレイ傾向データ600を、当該プレーヤの最新のプレイ傾向データとしてアップロードする。このアップロードを行う手段が評価結果記憶制御手段に相当する。なお、サーバシステム1100を用いずに業務用ゲーム装置1300単体で実現する構成の場合には、サーバシステム1100の記憶部1140に記憶されたデータと同じデータを記憶部500に記憶する構成となるため、記憶部500に記憶されたプレイ傾向データを最新のデータに更新記憶させればよい。その場合、更新記憶させる手段が評価結果記憶制御手段に相当する。
プレイ受付制御部233は、ゲームの開始前に、プレイ曲の選曲およびプレイ難易度のプレーヤによる選択入力を受け付ける制御を行う。
提示制御部235は、プレイ曲の再生と同期してプレイ譜面を表示し、規準操作および規準タイミングをプレーヤに提示する制御を行う。本実施形態では、譜面表示部10において規準操作種類に応じた音符を移動表示させ、その規準タイミングにて当該音符を基準位置に重ならせるように制御すること(図2を参照)、がこれに該当する。
難易度表示制御部237は、提示制御部235が行うフレーズ部分の移動表示に際し、当該フレーズの表示形態を、その攻略難易度に応じて制御する。
操作入力評価部239は、プレーヤの操作入力に基づいて、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差に基づく評価(第1の評価項目)を行う。そして、規準操作種類と操作入力種類とが一致するか否かを評価して(第2の評価項目)、プレーヤのゲームスコアを算出・更新する。
フレーズ操作入力評価部241は、フレーズ操作入力評価処理を実行し、プレイ譜面に含まれるフレーズ毎に、当該フレーズに対するプレーヤの操作入力の成否を評価する。
統計処理部243は、フレーズ操作入力評価部241による評価結果をフレーズ毎に統計処理し、適用プレイ傾向データ600を更新する。
関連表示反映制御部245は、関連表示反映制御処理を実行し、フレーズに対するプレーヤの操作入力の成否に基づいて、当該フレーズに関わる関連表示を制御する。本実施形態では、プレイ曲に含まれるフレーズ毎に第1〜第3の表示態様(図5〜図7を参照)のうちの何れか1つを選択する。そして、対象のフレーズに係る統計処理結果に基づいて、当該フレーズに関わる関連表示を、選択した表示態様で表示制御する。
画像生成部290は、ゲーム管理部230の処理結果に基づいてゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部390へ出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
音生成部292は、例えばDSPや音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム管理部230による処理結果に基づいてプレイ曲や効果音等のゲームのBGM、各種操作音の音信号を生成して音出力部392へ出力する。
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(主にサーバシステム1100)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図1では、ディスプレイ1311がこれに該当する。
音出力部392は、音生成部292から入力される音信号に基づいてゲームのBGM等を音出力するためのものである。図1では、スピーカ1313がこれに該当する。
通信部394は、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1355がこれに該当する。
記憶部500は、業務用ゲーム装置1300を動作させ、業務用ゲーム装置1300が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、制御基板1350に搭載されたICメモリ1353がこれに該当する。
この記憶部500には、ゲームプログラム501と、楽曲リスト510と、楽曲データ530と、プレイ中データ580とが格納される。
ゲームプログラム501は、処理部200をゲーム管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290や音生成部292、通信制御部294として機能させるためのプログラムも適宜これに含めることができる。
楽曲リスト510は、業務用ゲーム装置1300でプレイするプレーヤがプレイ曲として選曲可能な楽曲の一覧を格納する。
楽曲データ530は、プレイ曲として選曲可能な楽曲に関するデータを格納する。図9は、1つの楽曲データ530のデータ構成例を示す図である。図9に示すように、楽曲データ530は、固有の楽曲名531と、楽曲音声データ533と、楽曲長535と、譜面データ540とを含む。
楽曲音声データ533は、該当する楽曲をプレイ曲として再生するための音楽データである。
楽曲長535は、当該楽曲の再生時間を格納する。
譜面データ540は、譜面表示部10において音符を移動表示するためのデータである。この譜面データ540はプレイ難易度別に用意され、音符の配列順や配列位置、小節区切り線Bの配列位置等が定義される。
具体的には、1つの譜面データ540は、当該譜面データ540を識別するための譜面番号541と、当該譜面データ540がどのプレイ難易度用に用意されているかを示す適用プレイ難易度543と、1拍分の時間的長さの基準となるテンポを表すBPM(Beats Per Minute)545と、単位音符数546と、拍子547と、フレーズリスト548と、小節別音符構成データ550とを含む。
単位音符数546は、1小節当たりの平均音符数を格納する。
フレーズリスト548は、当該譜面に含まれるフレーズのリストを格納する。図10は、フレーズリスト548のデータ構成例を示す図である。図10に示すように、フレーズリスト548は、フレーズ番号と対応付けて、構成音符番号と、フレーズ種類と、攻略難易度とを設定したデータテーブルである。フレーズ番号は、当該譜面に含まれるフレーズに付された通し番号である。構成音符番号には、構成音符の音符番号559が設定される。
小節別音符構成データ550は、当該譜面を構成する小節560毎に用意される。1つの小節別音符構成データ550は、小節番号551と、当該小節560が再生時間のどこからどこまでに該当するかを示す再生時間範囲553と、ポジション555と対応付けられた音符種類557および音符番号559と、を有する。
ポジション555は、当該小節560における拍子547に基づいて音符Nを配置する位置であり、対応付けられる音符Nの規準タイミングを決めることとなる。図8の例では、4分音符、8分音符、および16分音符のそれぞれでその小節560を分割した場合の何番目の位置(グリッド:4分音符第1グリッド561,4分音符第2グリッド562,4分音符第3グリッド563,4分音符第4グリッド564,・・・,16分音符第15分リッド565)であるかを示す。
音符種類557は、対応するポジション555に配列される音符Nの種類、すなわち規準操作種類を定義している。音符番号は、当該音符に固有に割り当てられる識別番号である。
プレイ中データ580は、ゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。このプレイ中データ580は、適用プレイ傾向データ600と、操作入力評価結果データ581とを含む。また、その他にも、プレイ曲名、プレーヤがプレイ前に選択したプレイ難易度、これらプレイ曲名およびプレイ難易度に基づき選択した譜面データ(以下「参照譜面データ」という。)540の譜面番号541、プレイ開始からの経過時間(本実施形態ではプレイする楽曲の再生時間に相当)、プレーヤのゲームスコア等を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
操作入力評価結果データ581は、参照譜面データ540の各小節560を構成する音符N(規準タイミング)毎に、その操作入力評価の結果を時系列で格納する。
[処理の流れ]
図11は、ゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理は、ゲーム管理部230がゲームプログラム501を読み出して実行することによって実現される。なお、プレイ対価の支払いについては従来通り行われるものとして説明を省略する。
先ず、ゲームをプレイするプレーヤは、ICカード3を用いたログイン手続きを済ませる。当該プレーヤのログインに際して、プレイ傾向取得更新制御部231が、サーバシステム1100からプレーヤのプレイ傾向データ700をダウンロードして取得し、適用プレイ傾向データ600としてプレイ中データ580に格納する(ステップS1)。
続いて、プレイ受付制御部233が、プレイ曲およびプレイ難易度の選択入力を受け付ける制御を行う(ステップS3)。選択入力の結果は、プレイ中データ580に保持される。
その後、プレイ曲の再生が開始され、ゲームが開始される(ステップS5)。具体的には、提示制御部235が、参照譜面データ540に従ってプレイ曲の再生と同期した譜面表示を開始する。これによって、小節番号551の順番に各小節を構成する音符がゲーム画面(譜面表示部10)に出現して移動表示される。また、操作入力評価部239が操作入力評価を開始し、評価結果に基づきゲームスコアを算出・更新する。
ゲーム中は、関連表示反映制御部245が、フレーズ部分の移動表示に追従させて、当該フレーズに関わる関連表示を制御する。具体的には、関連表示反映制御部245は、ステップS5で開始した譜面表示においてフレーズ部分の移動表示を開始する際に(ステップS7:YES)、当該フレーズの評価ランク623をもとに第1〜第3の表示態様の中から何れかの表示形態を選択する(ステップS9)。選択方法はランダムでよいし、表示するフレーズの順番に第1〜第3の表示態様を切り換えて選択することとしてもよい。また、プレーヤの操作入力等に基づいて、プレイ前に何れの表示態様とするかを予め選択しておくこととしてもよい。そして、適用プレイ傾向データ600を参照し、プレーヤが当該フレーズに対して過去に行った操作入力の成否に係る統計処理結果を、ステップS9で選択した表示態様で表示する制御を行う(ステップS11)。
そして、プレイ曲の再生が終了するまでは(ステップS13:NO)、ステップS7に戻って上記した処理を繰り返す。プレイ曲の再生を終了したならば(ステップS13:YES)、プレイ成績の表示を行う(ステップS15)。
その後、フレーズ操作入力評価部241がフレーズ操作入力評価処理を実行し、プレイ譜面に含まれるフレーズ毎に、今回のゲームでプレーヤが行った操作入力の成否を評価する(ステップS17)。具体的には、参照譜面データ540のフレーズリスト548に設定されているフレーズ毎に、各構成音符の操作入力評価の結果を操作入力評価結果データ581から読み出してその成否を判定する。
続いて、統計処理部243が統計処理を実行して、適用プレイ傾向データ600を更新する(ステップS19)。具体的には、先ず、ステップS17での評価結果を適用プレイ傾向データ600に反映させて、操作入力回数613や成功回数615、内訳619をフレーズ毎に更新する。そして、更新後の各値からフレーズ成功率617や操作単位成功率621を集計して更新し、評価ランク623や苦手箇所625を更新する。
また、プレーヤのログアウトに際し、プレイ傾向取得更新制御部231が、適用プレイ傾向データ600を当該プレーヤの最新のプレイ傾向データとしてサーバシステム1100にアップロードする(ステップS21)。このアップロードを受けて、サーバシステム1100では、該当するプレーヤのユーザ登録データ7において、プレイ傾向データ700を書き換えて更新する。
以上説明したように、本実施形態によれば、2以上の規準操作を組合せた規準操作群(フレーズ)に対するプレーヤの操作入力の成否を評価し、その評価結果に基づいて、当該規準操作群に関わる関連表示を制御することができる。これによれば、プレーヤは、規準操作群に対して過去に行った操作入力の成否を把握することができる。したがって、プレーヤの規準操作群に対する操作入力の上達を助けることができる。
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[変形例1]
例えば、本発明のコンピュータシステムは、上記実施形態の業務用ゲーム装置1300に限らず、プレーヤが所有する家庭用ゲーム装置1400で実現することもできる。図12は、家庭用ゲーム装置1400の装置構成例を示す図である。図12に示すように、家庭用ゲーム装置1400は、ゲーム装置本体1410と、スピーカ1421を具備するディスプレイ1420と、太鼓型コントローラ1430とを備えて構成され、音楽ゲームの一種である和太鼓演奏ゲームを楽しむことができる。
太鼓型コントローラ1430は、ゲーム装置本体1410に接続され、ディスプレイ1420は、画像信号及び音信号を伝送可能なケーブルKによってゲーム装置本体1410に接続されている。太鼓型コントローラ1430は、和太鼓を模した太鼓本体1431とバチ1435とが1組とされ、複数のプレーヤが同時にゲームをプレイできるように複数組接続される。図12では、2組の太鼓型コントローラ1430(1430a,1430b)が接続されており、2人のプレーヤが同時にゲームプレイできるようになっている。この太鼓型コントローラ1430の太鼓本体1431の上面には、プレーヤが打面や打面外縁部を叩打する操作入力を行うための被叩打面1433が形成されている。
また、ゲーム装置本体1410は、例えばCPUやICメモリ等を搭載した制御ユニット1411や、CD−ROM1441等の情報記憶媒体の読取装置を具備する。そして、ゲーム装置本体1410は、CD−ROM1441等から読み出したプログラムやデータ、太鼓型コントローラ1430からの叩打信号等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。さらに、生成した画像信号及び音信号をディスプレイ1420に出力して、ディスプレイ1420にゲーム画面を表示させると共に、スピーカ1421からゲーム音を出力させる。
ゲーム装置本体1410がゲーム処理を行うために必要なプログラムやデータ等を含むゲーム情報等は、例えば、ゲーム装置本体1410に着脱自在な記憶媒体であるCD−ROM1441やICメモリ1443、メモリカード1445等に格納されている。また、本変形例では、当該家庭用ゲーム装置1400でプレイするプレーヤのプレイ傾向データが、プレイデータ等とともにICメモリ1443やメモリカード1445等に格納される。そして、家庭用ゲーム装置1400は、当該プレイ傾向データを用いて統計処理を行う。
以上のように構成された家庭用ゲーム装置1400において、プレーヤは、ディスプレイ1420に表示されたゲーム画面を見ながら、スピーカ1421から出力される課題曲に合わせて被叩打面1433をバチ1435により叩打して太鼓型コントローラ1430を操作し、和太鼓演奏ゲームを楽しむ。
[変形例2]
また、上記実施形態では、ゲームの進行制御を業務用ゲーム装置1300にて行うスタンドアローンのゲームシステムとしていたが、業務用ゲーム装置1300を、コントローラ兼表示装置(すなわちプレーヤ端末)として位置付けて、ゲームの進行制御をサーバシステム1100(図1を参照)にて行う形態も可能である。すなわち、クライアント・サーバシステムとすることもできる。
また、その場合のプレーヤ端末は、プレーヤが所持するユーザ端末により実現することもできる。ユーザ端末は、パソコン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯型ゲーム機等の形態を取り得る。変形例1で示した家庭用ゲーム機の形態とすることもできる。
[変形例3]
また、上記実施形態では、譜面表示部10におけるフレーズ部分の移動表示に追従させて、当該フレーズに関わる関連表示を行うこととした。これに対し、関連表示は、フレーズ部分の移動表示に追従させる構成に限らず、ゲーム画面内の固定位置に表示するとしてもよい。
[変形例4]
また、上記実施形態では、フレーズ毎のフレーズ成功率や、当該フレーズの構成音符毎の操作単位成功率をプレーヤがゲームをプレイするたびに更新し、プレイ傾向データ700としてサーバシステム1100において管理している。そのため、プレーヤがコンピュータ制御の仮想プレーヤと対戦する対戦モードにおいて、当該プレーヤのプレイ傾向データ700(適用プレイ傾向データ600)を用いて仮想プレーヤを制御することにより、プレーヤと、当該プレーヤのいわゆる「ゴースト」との対戦が実現できる。
その場合は、ゲーム管理部230は、仮想プレーヤ制御手段として、適用プレイ傾向データ600を用いたAI制御によって仮想プレーヤを制御する。具体的には、例えば、予め用意される所与の制御アルゴリズムに従い、適用プレイ傾向データ600を用いてプレイ譜面の音符毎に仮想プレーヤの操作入力評価の結果を決定することで、仮想プレーヤを制御する。またその際に、フレーズ成功率617が低いフレーズについては、仮想プレーヤによる当該フレーズのフレーズ成功率が高くなるように、その構成音符に係る仮想プレーヤの操作入力評価を「良」又は「可」とする調整を行うようにしてもよい。
図13は、変形例4におけるゲーム画面の一例を示す図である。本変形例のゲーム画面W5は、図2等に示したゲーム画面に、ゴースト用譜面表示部30が追加されて構成される。
ゴースト用譜面表示部30は、基本的に譜面表示部10と同様にデザインされ、プレイ曲の譜面表示を行う。具体的には、ゴースト用譜面表示部30には、画面左側に示される基準位置31が含まれる。そして、ゴースト用譜面表示部30は、譜面表示部10と基準位置11,31同士が揃うように上下に並べて配置され、譜面表示部10における移動表示と同期して音符Nおよび小節区切り線15が移動表示される。
また、ゴースト用譜面表示部30には、ゴースト評価結果表示部37と、ゴーストプレーヤを示すキャラクタ(ゴーストキャラクタ)を表示するゴーストキャラクタ表示部38と、ゴーストスコア表示部39と、が含まれる。ゴースト評価結果表示部37は、音符Nの移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に対するゴーストプレーヤの評価結果(ゴースト評価結果)を随時表示する。ゴーストスコア表示部39は、ゴースト評価結果に応じてゴーストプレーヤに付与されるゲームスコアの累計を表示する。
本変形例では、上記した第1〜第3の表示態様以外にも、ゴーストキャラクタがコメントを発する演出表示によって、フレーズに関わる関連表示を行うこともできる。例えば、図13に示すように、フレーズ成功率617が低いフレーズ部分の移動表示の間、ゴーストキャラクタが例えばフレーズ成功率が低い旨を指摘して、プレーヤにプレッシャーをかけたり邪魔するような演出表示を制御する。勿論、その間のゲーム音(BGM)を変化させたり、当該コメントを音声出力する演出処理を含めてもよい。
[変形例5]
また、上記実施形態では、譜面表示部10である単一のレーン上で音符N(Na,Nb)を移動表示し、音符Nが基準位置11に到達するタイミングを規準タイミングとして示すタイミングの提示形態を説明した。これに対し、タイミングの提示形態は、例えば図14に示すように、譜面表示部であるレーンを複数(図示の例では3つ)用意し、レーン61,62,63別に用意された譜面に従って、各レーン61,62,63上で対応する譜面の音符Nを基準位置67まで移動表示する規準タイミングの提示形態を含む。複数レーンの場合には、図14中に破線で囲って示すように、異なるレーン上で移動表示される音符を含む2以上の音符の組合せによって、1つのフレーズ66を定義することができる。勿論、同一のレーン上で移動表示される音符のみで構成されるフレーズを定義してもよい。
そして、そのようなレーン61,62,63上でのフレーズ部分の移動表示に追従させて、当該フレーズに関わる関連表示を行う。図14の例では、フレーズ66のフレーズ成功率と、各構成音符それぞれの操作単位成功率とが表示されている。
[変形例6]
また、上記実施形態では、フレーズ毎に評価結果を統計処理することとした。これに対し、所定の分類基準にしたがって楽曲を分類し、分類した楽曲群別で、各フレーズに係る評価結果を統計処理する構成としてもよい。
分類基準としては、楽曲に設定されるメタ情報を用いる。例えば、図9に示す楽曲長535、適用プレイ難易度543、BPM545、単位音符数546といったメタ情報を、分類基準として用いることができる。
図15は、分類基準として例えば楽曲長535を用いた場合の適用プレイ傾向データ600Aのデータ構成例を示す図である。図15に示すように、本変形例の適用プレイ傾向データ600A(ゲームをプレイしたプレーヤのプレイ傾向データ)は、第1〜第3の3つの楽曲群毎に、統計処理データ603(603−1,2,3)を格納する。
具体的には、楽曲長(楽曲の再生時間)が短い(例えば楽曲長535が所定時間Ta未満である)第1楽曲群、楽曲長が中程度(例えば楽曲長535が所定時間Ta以上所定時間Tb未満である)第2楽曲群、および楽曲長が長い(例えば楽曲長535が所定時間Tb以上である)第3楽曲群、の3つの楽曲群毎に、その統計処理データ603として、フレーズ別傾向データ610を格納する。例えば、第3の楽曲群の統計処理データ603は、そのフレーズ別傾向データ610として、当該プレーヤが再生時間の長い楽曲をプレイした際のフレーズ毎の統計処理結果を格納する。なお、分類の数は3つに限らず、2つでもよいし、4つ以上の楽曲群に分類するとしてもよい。
本変形例では、統計処理部243は、プレーヤがプレイしたプレイ曲の楽曲長535に従って、当該プレイ曲の属する楽曲群を特定する。そして、前段のフレーズ操作入力評価処理で評価されたフレーズ毎の評価結果を、特定した楽曲群の統計処理データ603の該当するフレーズのフレーズ別傾向データ610に反映させる。その上で統計処理を行い、フレーズ成功率617や操作単位成功率621の集計等を行う。
一方、関連表示反映制御部245は、プレイ曲の属する楽曲群を特定し、その統計処理データ603(各フレーズのフレーズ別傾向データ610)を参照して、フレーズに関わる関連表示を制御する。