以下、本発明を適用した実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
〔第1実施形態〕
第1実施形態として、操作入力タイミングの指示が記述された譜面を表示させて、操作入力の正確さを競う音楽ゲームを、マルチプレイオンラインゲームの形態で実現する例を説明する。
[ハードウェア構成の説明]
先ず、本実施形態におけるハードウェアの構成例について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1000は、通信回線9に接続することで相互にデータ通信が可能なサーバシステム1100とユーザ端末1500とを含むシステムである。図示の例では、ユーザ端末1500を1台としているが、実際の運用に当たってはプレーヤであるユーザ別(以下、単に「プレーヤ」と言う。)に複数のユーザ端末1500が存在し、各々がサーバシステム1100と通信接続可能な状態となり得る。ゲームシステム1000全体をコンピュータシステムと呼ぶこともできるが、サーバシステム1100やユーザ端末1500それぞれを個別のコンピュータシステムと呼ぶこともできる。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載する。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、2)ユーザ端末1500でゲームプレイするのに必要なデータを提供してユーザ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、3)ゲームで利用可能な様々なアイテムをオンラインでユーザに販売するオンラインショッピング機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
なお、サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設定された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
ユーザ端末1500は、プレーヤである登録済ユーザがゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信回線9を介してサーバシステム1100にアクセスしてオンラインゲームを実行できる電子装置(電子機器)である。本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、業務用ゲーム装置などでもよい。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557などを搭載する。
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、本実施形態のゲームのユーザ端末としての機能を実現させるためのクライアントプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500はクライアントプログラムや各種設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
[ゲームの説明]
図2は、本実施形態のゲーム内容について説明するための図であって、ユーザ端末1500にて表示されるゲーム画面の例を示している。本実施形態のゲームは、操作入力タイミングの指示が記述された譜面を表示させて、操作入力の正確さを競う音楽ゲームであって、プレイ曲の音声再生と同期して譜面表示を含むゲーム画面W2が表示される。
ゲーム画面W2の上部には、プレイ曲の再生開始からの経過時間を示す経過時間表示部10と、対戦プレイで使用している(プレイしている)楽曲名12と、当該ゲーム画面を表示しているユーザ端末1500を使用しているプレーヤ(第1プレーヤ)のプレイ成績14とが表示される。
そして、ゲーム画面W2の中央には第1プレーヤ用の譜面20Aが表示され、画面下部には、対戦相手である第2プレーヤ用の譜面20Bと、譜面20Aで示される操作入力の種類別に用意されるマーカ対応操作アイコン30a,30bとが表示される。
譜面20A,20Bのデザインは適宜設定可能であるが、本実施形態では、譜面左方から順に、当該譜面が誰宛であるかを示すための宛先表示22と、基準ライン23と、評価結果表示部24と、マーカ表示部25とを有する。
宛先表示22は、プレーヤを識別するものであればなんでもよい。本実施形態では、第1の譜面20Aでは、第1プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ21aを表示し、第2の譜面20Bでは、第2プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ21bを表示する。
プレーヤキャラクタ21a,21bは、ユーザ登録時に選択したキャラクタである。キャラクタに係るパラメータとして成長度合を表すキャラクタレベルが用意されており、プレイ成績に応じて自動的にレベルが上昇しキャラクタが成長する。
本実施形態のマーカ表示部25は、帯状の表示領域である。そして、マーカ表示部25では、楽譜の小節単位の区切りを示す小節区切り線26と、操作入力の種類を示すマーカ27a,27b(マーカ27aが図中の白丸、マーカ27bは図中の網掛け四角形)とが、プレイ曲の音楽再生と同期して、画面右方(図の右方)から現れて左方に向けて、所与の速度で移動表示(流れ表示)される。そして、基準ライン23を過ぎた小節区切り線26やマーカ27a,27bは譜面20A,20Bから消える。なお、小節区切り線26の表示は省略してもよい。
本実施形態では、マーカ27a,27bの種類と、マーカ対応操作アイコン30a、30の種類とは1対1に対応している。つまり、次に基準ライン23に到着するマーカ27a、27bが、次にタッチするべきマーカ対応操作アイコン30a、30を指示し、当該マーカが基準ライン23と重なるタイミングで、マーカ対応操作アイコン30a、30を軽く叩くようにタッチ操作するべきタイミング(指示タイミング)を表すこととなる。
そして、マーカ27a,27bと基準ライン23とが重なるタイミングを指示タイミングとして、各指示タイミング毎に、操作入力の種類と入力タイミングとが照合され、評価結果表示部24にて評価結果が表示される。そして、評価結果に応じた得点が積算されてプレイ成績14として表示される。
プレーヤ(自プレーヤとも言える)は、流れ表示されるマーカ27a,27bが、基準ライン23を通過する(差し掛かる)タイミングを見計らって、そのマーカ27a,27bに対応するマーカ対応操作アイコン30a,30bの何れかをタッチ操作することを繰り返してゲームプレイする。マーカ27a,27bの配置は、プレイする楽曲のリズムに同調するように設定されているので、譜面20Aに従った操作入力を目指せば自然と音楽に合わせて画面をタップすることとなり、プレーヤはあたかも仮想の打楽器を演奏しているような気分を楽しむことができる。なお、対戦相手である第2プレーヤが上手くプレイできているかどうかは、第2の譜面20Bにて伺い知れる。
さて、音楽ゲームにおける対戦プレイの興趣を高めるために、本実施形態では、対戦するプレーヤ双方が、互いに相手の譜面20A,20Bへの妨害表示を行う箇所である「妨害箇所」を事前に設定することを可能にする。
図3〜図6は、プレーヤの設定操作に従って相手の譜面20の視認を妨害する妨害箇所の設定過程に係る画面表示例を示す図である。
本実施形態では、妨害箇所の設定及びそれに伴う諸設定を含む過程を「譜面編集」と呼ぶ。譜面編集の過程は、大きく分けると、1)編集元とする楽曲の選択、2)妨害箇所上限数の設定、3)妨害箇所の設定、4)妨害対策の設定、5)タイトルを付ける、の5段階を有する。
図3は、譜面編集過程の第1段階で表示される第1編集画面W3の例を示す図である。
第1編集画面W3では、プレイ可能な楽曲のリストである選択候補リスト42と、承認操作アイコン43と、が表示される。プレーヤは、選択候補リスト42で示される楽曲名の1つを選択操作して、編集元とする楽曲を選択することができる。編集元を選択した後に承認操作アイコン43を操作すると第2段階に移行する。
図4は、譜面編集過程の第2段階で表示される第2編集画面W4の例を示す図である。
第2編集画面W4では、編集元楽曲名44と、設定可能な妨害箇所の上限数を示す妨害箇所上限数表示46と、購入操作アイコン48と、承認操作アイコン49とが表示される。
妨害箇所上限数には、所定の初期値が用意されているが、追加アイテムをオンラインショッピングで購入することで妨害箇所上限数を増加させることができる。購入操作アイコン48を選択操作すると、自動購入手続きが行われ、プレーヤに紐付けられて管理されている決済媒体(例えば、仮想通貨や、ゲーム内通貨、特定のアイテム、行動力などのパラメータ値、など)から購入対価が消費される。そして、妨害箇所上限数が増加される。勿論、妨害箇所数を初期値のままとすることも可能である。その時は、購入操作アイコン48を操作せずに、承認操作アイコン49を操作すればよい。
承認操作アイコン49を操作すると、第3段階に移行する。
図5は、譜面編集過程の第3段階で表示される第3編集画面W5の例を示す図である。第3編集画面W5は、編集元楽曲名44の楽曲を使って対戦プレイする際に、対戦相手に適用する妨害箇所の設定を行う画面であり、妨害箇所を地雷と見立てれば、楽曲の再生時間軸に沿って地雷を埋設する設定を行う画面と言い換えることができる。
第3編集画面W5では、編集元楽曲名44と、妨害箇所の設定可能残数表示50と、特性設定部52と、譜面部分表示部56と、表示位置ガイド57と、承認操作アイコン58と、が表示される。
特性設定部52は、新たに設定する妨害箇所の特性を決める操作を入力する部分である。本実施形態では、現在設定されている特性を分かり易くシンボル表示する特性シンボル53と、妨害種類指定部54と、妨害属性指定部55とを含む。妨害種類指定部54と、妨害属性指定部55とでは、それぞれ所定の選択肢のなかから何れかの「妨害種類」「妨害属性」を指定操作することができる。
「妨害種類」としては、例えば、1)マーカ27a,27bの輪郭をぼかす「ぼかし」、2)マーカ27a,27bの表示サイズを小さくする「縮小」、3)マーカ27a,27bを透明にする「透明化」、4)マーカ27a,27bの上に所与のサイズの遮蔽体を配置して隠す「遮蔽」、5)おじゃまキャラクタを登場させてマーカ27a,27bを隠す「おじゃまキャラ」、6)偽装マーカの挿入、などを設定できる。勿論、これら以外も適宜設定可能である。
例えば、「おじゃまキャラ」は、対戦相手に自分が使用するプレーヤキャラクタ21(図2参照)を妨害箇所とした小節上に登場させて、当該小節のマーカ27a,27bを隠させることができる。隠す動作は、当該プレーヤキャラクタのパラメータ値(本実施形態ではキャラクタレベル)に応じた妨害レベル(以下「烈度」という)で行われ、烈度が高いほど、妨害する度合が高い動作となる。
「妨害属性」は、プレーヤがユーザ登録時に設定する「プレーヤ属性」との相性を決めるためのパラメータ要素である。妨害は相手プレーヤに対して行われるため、「妨害属性」は相手プレーヤの「プレーヤ属性」との相性が問題となる。勿論、相手プレーヤではなく自プレーヤのプレーヤ属性との相性を問題とすることとしてもよい。妨害属性及びプレーヤ属性の種類は、適宜設定可能であるが、本実施形態では、妨害属性及びプレーヤ属性ともに火属性・水属性・木属性の3種とする。
特性シンボル53は、新たに設定する妨害箇所のピースをイメージしたマーカであり、妨害種類指定部54で選択された妨害種類と、妨害属性指定部55とで選択された属性との組み合わせに応じた表示形態で表示される。
譜面部分表示部56では、編集元楽曲名44の示す楽曲の譜面が部分的に表示される。当該表示部を画面左右方向にスライド操作すると、表示させる譜面の部分を先に送ったり、戻したりすることができる。譜面部分表示部56では、譜面が小節単位で区切られて表示されるが、幾つの小節を表示させるかは適宜設定可能である。譜面部分表示部56で表示されている部分が、編集元楽曲名44の示す楽曲の譜面の何処に当たるかは、表示位置ガイド57で表示される。
プレーヤは、新たに妨害箇所を設定したいと望む譜面部分表示部56の小節へ、特性シンボル53をドラッグ&ドロップ操作することで、当該小節へ妨害箇所を設定することができる。すると、それ以降、譜面部分表示部56では、ドラッグ&ドロップ操作された特性シンボル53の表示形態が当該小節の表示形態に適用される。逆に、妨害箇所に設定されている小節から譜面部分表示部56の外へドラッグ&ドロップ操作すると、当該妨害箇所の設定が解除され、当該小節の表示形態はデフォルトに戻される。
なお、譜面20には、予め妨害箇所を設定できない小節である「設定不可小節」が決められている。設定不可小節は、譜面部分表示部56でも、それとわかる特別な表示形態(図5の例では、網掛け表示部分がこれに該当。)で表示されており、プレーヤは設定不可小節を避けて妨害箇所を設定することができる。
承認操作アイコン58を操作すると、譜面部分表示部56への特性シンボル53をドラッグ&ドロップ操作した結果に基づいて「妨害設定データ」が作成される。
妨害設定データは、妨害種類と、妨害属性と、設定された小節の識別情報(具体的には小節番号、プレイ開始時間からの経過時間範囲に同義)と、を対応づけて時系列に格納したデータであり、以降は、編集者であるプレーヤのアカウント及び編集元楽曲名44と紐付けて管理される。なお、同じ編集元楽曲であっても、内容が異なる複数の妨害設定データを設定・管理することができる。これにより、同じ楽曲であっても、対戦相手に応じた妨害設定データを選択することが可能となる。
妨害設定データが作成されると第4段階に移行する。
図6は、譜面編集過程の第4段階で表示される第4編集画面W6の例を示す図である。
第4編集画面W6では、対戦相手が設定した妨害への対抗処置として機能する特殊効果を設定する画面である。当該画面には、編集元楽曲名44と、設定可能な妨害対策アイテムの種類とその残数を示すアイテムアイコン60(60a、60b)及び残数表示62(62a,62b)と、譜面部分表示部64と、表示位置ガイド66と、承認操作アイコン69とが表示される。
「妨害対策アイテム」は、オンラインショッピングを利用して予めプレーヤが購入して用意するモノであって、対戦相手が設定した妨害(妨害箇所の設定の際に指定した妨害種類の内容)を低減や無効化などする特殊効果を有するアイテムである。アイテムアイコン60(60a、60b)及び残数表示62(62a,62b)は、プレーヤが所有する妨害対策アイテム毎に表示される。
妨害対策アイテムの種類とその効能は適宜設定可能である。本実施形態では、「妨害キャンセル」と「妨害返し」の2種を含むものとする。
具体的には、「妨害キャンセル」アイテムは、妨害種類が、マーカ27a,27bの輪郭をぼかす「ぼかし」の場合には、ぼかし度合を軽減する又は無効化する。妨害種類が、マーカ27a,27bの表示サイズを小さくする「縮小」の場合には、縮小倍率を低減又は0%(元のサイズのままの意)とする。妨害種類が、マーカ27a,27bを透明にする「透明化」であれば、透明度を低減するか0%(透明化しないの意)とする。また、妨害種類が、マーカ27a,27bの上に所与のサイズの遮蔽体を配置して隠す「遮蔽」であれば、遮蔽体のサイズを初期値よりも小さくする又は「0」にする。或いは、遮蔽体の透明度を高める又は100%(完全な透明状態の意)に変更する。また、妨害種類が、おじゃまキャラクタを登場させてマーカ27a,27bを隠す「おじゃまキャラ」の場合は、当該キャラクタのキャラクタレベルを低減するように補正する。
また、妨害対策アイテム「妨害返し」には、妨害の対象を対戦相手の譜面へ強制的に変更する特殊効果が設定されている。
譜面部分表示部64及び表示位置ガイド66は、第3編集画面W5の譜面部分表示部56及び表示位置ガイド57に相当する。
プレーヤは、対戦相手が妨害箇所を設定する小節を予測(想定)して、当該小節へアイテムアイコン60(60a,60b)をドラッグ&ドロップ操作して、当該アイコンの妨害対策アイテムを設定することができる。これ以降、譜面部分表示部64では、妨害対策アイテムが設定された小節にはアイテムアイコン60が添付表示されることとなる。逆に、添付表示されているアイテムアイコン60を譜面部分表示部64の外へドラッグ&ドロップ操作すると、妨害対策アイテムの設定を解除することができる。
承認操作アイコン69を操作すると、「妨害対策データ」が作成される。
妨害対策データは、妨害対策アイテムの種類と、設定された小節の識別情報(プレイ開始時間からの経過時間範囲に同義)と、を対応づけて時系列に格納したデータであり、以降は、編集者であるプレーヤのアカウント及び編集元楽曲名44と紐付けて管理される。
そして、妨害対策データが作成されると、譜面編集の第5段階へ移行する。
第5段階に移行すると、仮想キーボードが表示されるタイトル設定画面が表示され、これまでの段階で設定した結果をまとめて「編集済譜面」としてプレーヤが認識し易いように任意にタイトルを付けることができる。そして、所定の承認操作を入力すると、譜面編集は終了する。
さて、図3〜図6で示したようにして譜面編集を行ったプレーヤは、その編集済譜面を用いた対戦プレイをすることができる。
図7は、編集済譜面を用いた対戦プレイの概要について説明するための図である。
ここでは、第1プレーヤ2aと第2プレーヤ2bが対戦し、それぞれプレーヤキャラクタ21a,21bを使用するものとする。なお、第2プレーヤ2bは、実在のプレーヤではなく、コンピュータが担当した仮想のプレーヤ、いわゆる「ゴースト」を演じるとしてもよい。
第1プレーヤ2aが、プレイモードの選択において、編集済譜面を用いた対戦プレイを選択操作するとマッチングが行われる。そして、マッチングされたならば、対戦プレイで使用する楽曲すなわちプレイ曲を選択し、第1プレーヤ2aと第2プレーヤ2bは、それぞれすでにプレイ曲を編集元として作成した編集済譜面の中から、対戦相手に適用する編集済譜面70a,70bを選択する。なお、図7では、それぞれに紐付けられる妨害設定データにて、妨害箇所に設定されている小節に太枠を付して表ししている。
編集済譜面70a,70bの選択後に行われる対戦プレイでは、それぞれが選択した編集済譜面が対戦相手に使用されることになる。つまり、第1プレーヤ2aが選択した編集済譜面70aを第2プレーヤ2bがプレイする譜面20(図2の譜面20B)として使用し、第2プレーヤ2bが選択した編集済譜面70bを第1プレーヤ2aがプレイする譜面20(図2の譜面20A)として使用することになる。
具体的には、第1プレーヤ2aと第2プレーヤ2bとが対戦プレイを行う場合、同じ楽曲をプレイすることになる。よって、対戦プレイ中のゲーム画面に表示される譜面20Aと譜面20Bとでマーカ表示部25(図2参照)にて次々に流れ表示されるマーカ27a,27bの並びは同じである。つまり、見かけ上は同じ内容の譜面を用いているように見える。
しかし、付随される妨害箇所の設定に係る不可視の情報すなわち妨害設定データ(換言すると、妨害と言う名の地雷の埋設パターン)が異なるために、実質的には異なる譜面を用いていると言うことができる。(図7の例で言えば、編集済譜面70a,70bを比較すると、マーカ27a,27bの配列パターンは同じだが、妨害箇所に設定された小節を現す太枠位置の配置が異なっている。)
よって、対戦相手に適用する編集済譜面の選択と適用をもって「編集済譜面の交換」と呼ぶこととし、交換された結果、第1プレーヤ2aと第2プレーヤ2bがそれぞれ使用することとなった編集済譜面を「プレイ使用編集済譜面」と呼ぶこととする。
さて、対戦プレイでは、それぞれのプレイ使用譜面(編集済譜面70a,70b)において妨害箇所に設定された小節が、譜面20A,20Bのマーカ表示部25にて表示されるに至り、且つ、当該妨害箇所が他のプレイ使用譜面と重複しない場合、当該妨害箇所と関連づけて指定された妨害種類の妨害が発生する。つまり、当該小節のマーカ27a,27bの視認を妨害する表示制御が行われる。但し、各プレーヤは譜面編集の第4段階にて(図6参照)、妨害対策を設定した小節については、妨害表示の発生要件を満たしていても妨害は無効化、或いは妨害の烈度(度合)が軽減される。
妨害表示の一例を示す。図8は、妨害が発生した状態のゲーム画面例を示す図である。なお、図中の譜面20A,20Bでは、理解を容易にするために、妨害箇所に設定されている小節を太線で囲い、妨害対策が設定されている小節に隣接して妨害対策アイテムのアイコンを記しているが、実際のゲーム画面ではこれらの表示は省略することができる。
ゲーム画面W8の例では、第2プレーヤ2bの譜面20Bにおいて、マーカ表示部25で表示されている小節の中に、妨害箇所が設定されている小節が存在し(太枠表示)、妨害表示(図示の例では、妨害種類「お邪魔キャラ」)が行われている。すなわち、第2プレーヤ2bのプレイ使用譜面を作成した第1プレーヤ2aのプレーヤキャラクタ21aが、当該小節内に被さるように表示され、当該小節におけるマーカ27a,27bの位置を覆い隠して視認を妨害している。
妨害の程度は、プレーヤ属性と妨害属性との組み合わせに応じて変わるように制御される。
例えば、第2プレーヤ2bのプレーヤ属性が火属性で、妨害属性も火属性の場合には、標準の妨害烈度とする。例えば、プレーヤキャラクタ21aを1体、妨害箇所とされる小節内に表示させる。対して、プレーヤ属性が火属性で、妨害属性が木属性(火属性に対して劣勢とされる)の場合では、標準よりも妨害烈度は低くされる。例えば、プレーヤキャラクタ21aを1体、小節内でうろうろと移動させ、マーカ27をときどき見え隠れさせる。プレーヤ属性が火属性で、妨害属性が水属性(火属性に対して優勢とされる)の場合は、標準よりも妨害烈度は低くされる。例えば、プレーヤキャラクタ21aを2体配置して、マーカ27a,27bを遮蔽する面積を増やす。
更に言えば、プレーヤ属性と妨害属性との組み合わせが同じでも、プレーヤキャラクタ21aのキャラクタレベル(成長度合を示すパラメータ値)が高い程、妨害烈度が高くされる。例えば、プレーヤ属性と妨害属性との組み合わせから、標準の妨害烈度が選択されても、キャラクタレベルが高いほど、プレーヤキャラクタ21aの表示サイズが大きくなるといった具合に、妨害烈度が調整されるとしてもよい。
次に、図8において第1プレーヤ2aの譜面20Aに着目すると、当該譜面においても、マーカ表示部25で表示されている小節の中に妨害箇所に設定されている小節が存在する。しかし、当該小節には妨害対策アイテム(この例では、妨害を100%無効化する「妨害キャンセル」)が設定されているため妨害は発生していない。すなわち、妨害を無効化或いは軽減する特殊効果が発動される。代わりに、妨害対策が実行されたことを示す妨害対策発効通知74が表示されている。
因みに、当該小節に妨害対策アイテムの「妨害返し」が設定されていた場合には、妨害が対戦相手の譜面にて実行されるという特殊効果が発動されることになる。
図7に戻って、それぞれのプレイ使用譜面(編集済譜面70a,70b)において妨害箇所に設定された小節が、譜面20A,20Bのマーカ表示部25にて表示されるに至り、且つそれが第1プレーヤ2aのプレイ使用譜面(編集済譜面70b)と第2プレーヤ2bのプレイ使用譜面(編集済譜面70a)とで重複する場合(つまり同じ小節に妨害が設定されている場合)には、妨害が発生する前にイベントを発生させ、当該イベントの結果に応じて、妨害対策の設定如何に関わらず、イベント内容に応じた所与の妨害対策を行う。
イベント内容とその妨害対策の内容は、適宜設定可能である。
本実施形態では、次の3パターンのイベントの少なくとも何れかを含む。
1)重複箇所の妨害設定を自動的に無効化する「妨害無効化イベント」。
2)イベントの結果が所定の肯定要件を満たしたプレーヤへの妨害設定を無効化させる「プレーヤ別無効化判定イベント」。
3)プレーヤを競わせるイベント(例えば、対戦ミニゲーム)を発動させて、その勝敗に基づいて何れか一方に対する妨害設定を無効化させる「勝敗基準無効化判定イベント」。
プレーヤ別無効化判定イベントとしては、プレーヤ別に無効化成功/無効化失敗のランダム抽選等を実行して、無効化成功に当選したプレーヤについては妨害設定を無効化するとしてもよい。或いは、所定の制限時間内でマーカ対応操作アイコン30a、30bを連打させて、連打回数が基準値を上回ると妨害設定を無効化するとしてもよい。或いは、現在のプレイ成績が基準値に達しているか否かに応じて妨害設定を無効化するか否かを決定するとしても良い。
勝敗基準無効化判定イベントとしては、所定の制限時間内でマーカ対応操作アイコン30a、30bを連打させるミニゲームを実行して、連打回数が最も多い方のプレーヤについてのみ限定して妨害設定を無効化させるとしてもよい。
そして、プレーヤ別無効化判定イベント又は勝敗基準無効化判定イベントの場合は、イベントの結果を得るまで時間を要するので、対戦プレイを一時停止する。
例えば、図9は、勝敗基準無効化判定イベントを発生させる場合の対戦プレイとイベントとの状態遷移例を示す図である。図9(1)に示すように、イベント発生告知76を表示させた後に対戦プレイを一時停止させて、図9(2)のようにイベントを発生させて移行する。そして、イベントが終了すると、図9(3)に示すように、一時停止させていた対戦プレイに戻り、イベントの結果に応じて妨害設定が無効化される。図9の例では、第1プレーヤ2aが勝者となったため、第1プレーヤ2aの妨害設定のみが無効化されている。
[機能構成の説明]
図10は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部210と、ゲーム管理部220と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びアカウント(ユーザID)に紐付けられるデータの記憶管理を行う。本実施形態では、1)登録ユーザへのアカウント付与と、2)アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、3)ゲームに係る課金要素(例えば、ゲームプレイ、有料抽選、オンラインショッピングなど)の支払いで消費される決済媒体の管理と、4)ログイン/ログアウトの履歴を管理するプレイ履歴管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられるデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部210は、課金要素のうちオンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜流用して実現できる。
ゲーム管理部220は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部220は、ユーザ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。
具体的には、ゲーム管理部220は、譜面編集制御部222と、交換部230と、対戦プレイ進行制御部240と、プレーヤキャラクタ管理部262と、を含む。
譜面編集制御部222は、譜面編集開始操作を検出すると譜面編集に係る制御を行う。本実施形態では、図3〜図6で示した各過程に係る処理を実行する。すなわち、譜面編集制御部222は、妨害箇所設定部224と、想定箇所設定部226と、を有する。
妨害箇所設定部224は、プレーヤの設定操作に従って譜面中に操作入力タイミングの視認を妨害する妨害箇所を設定した妨害設定データを作成する。
具体的には、妨害箇所設定部224は、同一のプレーヤに対応付けて、同一の譜面に対して妨害箇所の設定が異なる複数の妨害設定データを作成することができる。また、妨害設定データの作成にあたっては、妨害箇所設定部224は、妨害箇所を、小節、拍または秒数に基づく所与の単位で設定し、妨害箇所毎に、妨害種類と妨害属性とを設定することができる(図5参照)。本実施形態では、妨害箇所は1小節単位で設定する。
想定箇所設定部226は、相手プレーヤによる妨害箇所が設定されることを想定した箇所である「想定箇所」を自プレーヤの設定操作に従って設定した想定箇所データを作成する。本実施形態では、想定箇所に妨害対策アイテムの設定をすることができる(図5参照)。
交換部230は、対戦プレイを実行するにあたり、第1プレーヤが作成した妨害設定データと、第2プレーヤが作成した妨害設定データとを交換する。具体的には、第1プレーヤが作成した複数の妨害設定データのうちの第1レーヤの選択操作に従って選択された妨害設定データと、第2のプレーヤが作成した複数の妨害設定データのうちの第2プレーヤの選択操作に従って選択された妨害設定データとを交換する。つまり、本実施形態で言うところの編集済譜面の交換を実行する。すなわち、対戦プレイに先立って、対戦プレイのプレーヤ別に、各プレーヤが予め作成した妨害設定データのなかから何れかの選択を受け付け、選択された妨害設定データを対戦相手プレーヤに適用するデータとして設定する。
対戦プレイ進行制御部240は、対戦プレイの進行制御に係る各種処理を実行する。
本実施形態の対戦プレイ進行制御部240は、妨害発生部242と、特殊効果発動制御部244と、イベント発生部250と、譜面変更部260と、ゴースト制御部262と、を有する。
妨害発生部242は、交換部230により交換された相手の妨害設定データに基づく譜面に沿ったゲームプレイを進行制御する際に、第2プレーヤ(対戦相手プレーヤ)が設定した妨害箇所の属性と、第1プレーヤ(ユーザ端末1500を操作している自らのプレーヤ)に設定されているプレーヤ属性との所定の相性関係に基づいて、当該妨害箇所に係る妨害処理の実行を制御する(図8参照)。具体的には、妨害発生部242は、相手の妨害設定データに基づく妨害処理を、第2プレーヤのプレーヤキャラクタが、当該プレーヤキャラクタのパラメータ値に基づく動作をするように演出して実行することができる。
特殊効果発動制御部244は、交換部230により交換された相手の妨害設定データに基づく譜面に沿ったゲームプレイを進行制御する際に、相手のプレーヤが設定した妨害箇所と、自らのプレーヤが設定した想定箇所とが重複する場合に、当該自らのプレーヤ及び/又は当該相手のプレーヤに所与の特殊効果を発動させる。
具体的には、特殊効果発動制御部244は、想定箇所と重複する妨害箇所に係る妨害設定を無効化することで第1の特殊効果を発動させることができる。妨害キャンセルである。
また、特殊効果発動制御部244は、想定箇所と重複する妨害箇所に係る妨害設定を自らのプレーヤについて無効とするとともに、相手のプレーヤの譜面の当該箇所に当該妨害設定が設定されているとして相手のプレーヤのゲームプレイを進行制御させることで第2の特殊効果を発動させることができる。妨害返しである。
想定箇所は、本実施形態では妨害対策アイテムの設定箇所に相当する。想定箇所が相手のプレーヤが設定した妨害箇所と重複する場合に発動される特殊効果は、想定箇所に設定される妨害対策アイテムの種類に応じて決まる。具体的には、妨害対策アイテムの種類が「妨害キャンセル」であれば、第1の特殊効果として妨害設定の無効化が発動される。妨害対策アイテムの種類が「妨害返し」であれば、第2の特殊効果として、妨害の発生対象のすげ替え(妨害を相手プレーヤの譜面にて代わりに発生させる)が行われる。
イベント発生部250は、第1プレーヤが設定した妨害箇所および第2プレーヤが設定した妨害箇所が重複する場合に当該重複箇所において所与のイベントを発生させ、当該イベントの進行制御を行うことができる。
具体的には、本実施形態のイベント発生部250は、妨害無効化イベント発生部252と、無効化判定イベント発生部254と、を有する。
妨害無効化イベント発生部252は、重複箇所の妨害設定を自動的に無効化する妨害無効化イベントを発生させる。
無効化判定イベント発生部254は、重複箇所の妨害設定を無効にするか否かを判定する無効化判定イベントを発生させ、当該無効化判定イベントの結果が肯定であれば当該妨害設定を無効にさせる。具体的には、無効化判定イベントとして、第1プレーヤおよび第2プレーヤそれぞれについて、当該プレーヤに対する妨害設定を無効にするか否かを判定するイベント(プレーヤ別無効化判定イベント)を発生させることができる。また、無効化判定イベントとして、第1プレーヤと第2プレーヤとが対戦するミニゲームを行わせ、その結果によって第1プレーヤおよび第2プレーヤの何れか一方に対する妨害設定を無効にするか否かを判定するイベントを発生させることができる。
譜面変更部260は、重複箇所の妨害設定を無効とする場合、譜面の全部又は一部を、プレイ難易度の異なる他の譜面に差し替える。
ゴースト制御部262は、ユーザ端末1500を使用する第1のプレーヤについては当該第1のプレーヤの操作入力に基づいてゲームプレイを進行制御し、対戦する第2のプレーヤをゴーストプレーヤとしてゲームプレイを進行制御する。つまり、仮想プレーヤとして振る舞うような制御、或いは実在する他プレーヤの過去の操作入力情報やプレイ成績に基づいて、あたかも当該他プレーヤが実際に操作入力しているかのようななりすます制御を実行する。いわゆるAI制御で実現することができる。
プレーヤキャラクタ管理部262は、プレイ成績に応じてパラメータ値が変化するプレーヤのプレーヤキャラクタを管理する。本実施形態では、プレイ成績に応じてプレーヤキャラクタのキャラクタレベルを変更して、当該キャラクタがあたかも成長しているかのように管理する。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成、デコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理やゲームプレイに係る音、BGMなどの音声データを生成或いはデコードをする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号を受信して放音する。図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像や、ゲーム画像(又はゲーム画像をユーザ端末1500で表示させるためのデータ)等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。本実施形態では、ユーザ端末1500とのデータ通信に係る処理を実行する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図11は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。サーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム501と、サーバプログラム503と、配信用ゲームクライアントプログラム505と、ゲーム初期設定データ510と、を予め記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマーや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバシステムプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するためのシステムプログラムである。
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部210と、ゲーム管理部220としての機能を実現させるためのプログラムである(図10参照)。
配信用ゲームクライアントプログラム505は、ユーザ端末1500へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
ゲーム初期設定データ510は、ゲームを実行させるための各種初期設定データを格納する。本実施形態では、キャラクタ初期設定データ512と、楽曲データ520と、妨害種類定義データ540と、イベント定義データ550と、妨害対策アイテム初期設定データ560と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
キャラクタ初期設定データ512は、プレーヤキャラクタ21(図2参照)の種類毎に用意され、当該キャラクタの各種初期設定データを格納する。
楽曲データ520は、プレイ可能な楽曲毎に用意され、当該楽曲に関する各種初期設定データを格納する。例えば、1つの楽曲データ520は、図12に示すように、固有の楽曲ID521と、楽曲名522と、楽曲音声データ523と、オリジナル譜面データ524と、差し替え用譜面データ525と、禁止範囲リスト528と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
オリジナル譜面データ524は、譜面20A,20B(図2参照)のマーカ表示部25にて、小節区切り線26やマーカ27a,27bを流れ表示するためのオリジナルデータである。具体的には、プレイ開始からの経過時間をタイミングとして、基準ライン23に到達する指示タイミングと、マーカ27a,27bの種類と、を対応づけて時系列に格納している。
差し替え用譜面データ525は、オリジナル譜面データ524よりもプレイ難易度が高くなるように、マーカ27a,27bの配列パターンがより複雑な特別な譜面のデータである。本実施形態では、イベントの1つに、妨害を無効化する代わりに重複した妨害箇所の小節のマーカ27a,27bの配列を高難易度の配列に差し替えるものが含まれており、当該データはそれに用いられる。
禁止範囲リスト528は、譜面に禁止範囲を設定するための禁止範囲の始まり位置を示す先端タイミングと、禁止範囲の終わり位置を示す終端タイミングのセット、又は禁止範囲を示す小節番号を単数又は複数格納する。本実施形態では、禁止範囲を小節番号で定義することとし、禁止範囲を妨害箇所の設定不可小節と見なす(図5参照)。なお、禁止範囲は、妨害設置アイテムの設定を禁止する範囲として利用することも可能である。
図11に戻って、妨害種類定義データ540は、妨害の種類毎に用意され、当該種類でどのような妨害をするか定義する各種データを格納する。例えば、図13に示すように、1つの妨害種類定義データ540は、固有の妨害種類541と、複数の妨害内容設定データ542と、を含む。
1つの妨害内容設定データ542は、当該データが採用されるべき条件を定義する採用条件543と、妨害烈度を選択するための条件を定義する妨害烈度選択条件544に対応づけられた妨害実行用データ545と、を含む。
採用条件543は、適宜設定可能であるが、本実施形態ではプレーヤ属性と妨害属性の組み合わせが用いられている。
妨害烈度選択条件544は、当該妨害種類における妨害烈度別に用意される。条件の数や内容は、妨害種類541によって適宜設定可能である。例えば、図13の例では妨害種類541が「おじゃまキャラ」なので、プレーヤキャラクタ21のキャラクタレベルに基づく条件が設定されている。他の例としては、プレイ開始からの経過時間、プレーヤレベル、対戦するプレーヤのプレーヤレベルの差、オンラインショッピングに係る利用頻度や利用額、などを単数又は複数組み合わせた条件を設定できる。
妨害実行用データ545は、妨害を実現するために必要なデータセットである。図13の例では妨害種類541が「おじゃまキャラ」なので、妨害のために登場させるプレーヤキャラクタ21のキャラクタ数と、登場後の動作を制御するためのキャラクタ動作制御データとが含まれている。本実施形態では、キャラクタレベルが上がるほど、キャラクタ数が増す傾向にあり、また動作も譜面20をより見難くする傾向を有するように設定されている。
他の例としては、妨害種類541が、マーカ27a,27bの輪郭をぼかす「ぼかし」の場合には、妨害実行用データ545にてぼかし度合を定義する。妨害種類541が、マーカ27a,27bの表示サイズを小さくする「縮小」の場合には、妨害実行用データ545にて縮小倍率を定義する。妨害種類541が、マーカ27a,27bを透明にする「透明化」であれば、妨害実行用データ545にて透明度を定義する。また、妨害種類541が、マーカ27a,27bの上に所与のサイズの遮蔽体を配置して隠す「遮蔽」であれば、遮蔽体のサイズや透明度などを定義する。
図11に戻って、イベント定義データ550は、どのような条件でどのようなイベントが発生するかを定義するデータである。例えば、図14に示すように、選択優先順位552と対応づけて、選択条件554・イベント種類556・イベント実行用データ558の3種類のデータを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納できる。
選択条件554は、ゲーム進行状況を記述する各種パラメータ値を適宜組み合わせて定義する。ここで言うパラメータ値としては、例えば対戦するプレーヤに係るプレーヤレベル、オンラインショッピングの課金頻度、プレイ頻度、現在までの課金額の合計、現在の得点差、プレイ経過時間、現在のプレイ成績、コンボ数、等を用いることができる。勿論、これら以外のパラメメータ値も適宜利用できる。
イベント種類556は、イベントのカテゴリーを定義する。
イベント実行用データ558は、イベントを実行するために必要なプログラムや、各種データを格納する。
例えば、イベント種類556が「一部操作入力の無効化」を含む内容の場合では、イベント実行用データ558に無効化対象とする操作入力の種類を1つ又は複数定義する。
イベント種類556が「音楽のリズム音を低減」を含む内容の場合は、イベント実行用データ558にてプレイ曲のリズム音をどれだけ低減させるかを定義する。
イベント種類556が「操作入力の間欠検知」を含む内容の場合は、イベント実行用データ558にて間欠程度を定義すればよい。ここで間欠検知とは、常時検知可能としていることが標準であるのに対して、間欠的に検知可能(換言すると、間欠的に検知不可能)となることであり、検知不可能の間に操作入力がなされた場合にはその操作入力が無視される。
イベント種類556が「譜面差し替え」を含む内容の場合は、イベント実行用データ558にて譜面の全体を差し替えるのか一部を差し替えるのかの区分と、差し替え先を定義する。
イベント種類556が「ミニゲーム」を含む内容の場合は、イベント実行用データ558にて当該ミニゲームのプログラムと、初期設定データ、勝敗判定の基準データなどを定義すればよい。
イベント種類556が「プレイ成績に応じた無効化」を含む内容の場合は、イベント実行用データ558にて無効化する基準値を定義すればよい。
図11に戻って、妨害対策アイテム初期設定データ560は、妨害対策アイテム毎に用意され、当該アイテムが発揮する特殊効果、すなわち対戦相手である第2プレーヤが設定した妨害箇所と、第1プレーヤが設定した想定箇所とが重複する場合に、当該第1プレーヤ及び/又は当該第2プレーヤに適用する特殊ルール・特殊効果の内容を定義する。
すなわち、1つの妨害対策アイテム初期設定データ560は、固有のアイテム種類と、妨害対策特殊効果を実行させるための特殊効果実行データと、が格納されている。
本実施形態では、妨害対策アイテムとして「妨害キャンセル」「妨害返し」の何れか又は両方が用意されている。アイテム種類「妨害キャンセル」の場合には、特殊効果実行データには、第1プレーヤの譜面における妨害を無効化するためのデータが設定されている。アイテム種類「妨害返し」の場合は、特殊効果実行データには、第1プレーヤへの妨害を無効化し、且つ妨害箇所を設定した対戦相手である第2プレーヤへの当該妨害箇所の設定の適用すなわち妨害発動を実行させるためのデータが設定されている。すなわち、対戦相手である第2プレーヤの譜面の当該箇所に当該妨害設定が設定されているとして第2プレーヤのゲームプレイを進行制御させるという特殊効果が設定されている。
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎すなわちプレーヤ別に用意され、ユーザアカウントと紐付けられる各種データを格納する。本実施形態では、図15に示すように、1つのユーザ管理データ600は、固有のユーザアカウント601と、決済媒体帳簿データ603と、アクセス履歴データ605と、プレーヤ属性607と、プレーヤレベル609と、編集済譜面セーブデータ610と、プレーヤキャラクタセーブデータ620と、保有妨害対策アイテムデータ622と、プレイ履歴データ624と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
決済媒体帳簿データ603は、当該ユーザに紐付けられる決済媒体の補充/消費の量と、補充/消費の事由と、変更日時と、の情報を対応づけて格納する所謂帳簿である。
アクセス履歴データ605は、過去に何時ゲームを利用したかを時系列に格納するデータであって、ログイン/ログアウトのタイミングで自動的に更新される。
プレーヤ属性607は、ユーザ登録手続きの際に登録者が自ら選択する。ランダムに自動決定する構成としてもよい。
プレーヤレベル609は、プレーヤのプレイ技量を示すパラメータ値である。プレイ成績に応じて自動的に評価・更新される。
編集済譜面セーブデータ610は、当該ユーザがプレーヤとして作成した編集済譜面毎に用意される。1つの編集済譜面セーブデータ610は、編集元楽曲ID611(図12の楽曲ID521に対応)と、妨害設定データ613と、妨害対策設定データ614と、編集済譜面タイトル615と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
妨害設定データ613は、妨害箇所の設定毎に用意される。1つの妨害設定データ613は、妨害箇所とされた譜面の位置又は範囲を示す情報としての小節番号と、妨害種類と、妨害属性と、を対応付けて格納する(図5参照)。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
妨害対策設定データ614は、妨害対策アイテムの設定毎に用意される。換言すると、妨害箇所として設定されることを想定した箇所(想定箇所)の設定データであり、想定箇所データである。
1つの妨害対策設定データ614は、妨害対策を施した譜面の位置又は範囲(想定箇所とした位置又は範囲)を示す情報としての小節番号と、設定された妨害対策アイテムのアイテム種類と、を対応付けて格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
プレーヤキャラクタセーブデータ620は、当該ユーザがプレイするときに使用するプレーヤキャラクタ21(図5参照)の各種設定データを格納する。例えば、キャラクタ種類と、キャラクタレベルとを格納する。
保有妨害対策アイテムデータ622は、当該ユーザが保有する妨害対策アイテムの種類毎に用意され、アイテム種類と残数とを格納する。
プレイ履歴データ624は、当該ユーザがゲームプレイする毎に作成され、ゲームプレイの内容を保存する。1つのプレイ履歴データ624は、プレイ日時、プレイモード(シングル/マルチ)、対戦相手アカウント(シングルモードではNULL)、プレイした楽曲を示すプレイ曲ID、操作入力の時系列データである操作入力履歴、プレイ成績、などを格納する。よって、プレイ履歴データ624を参照することで、当ユーザがプレーヤとして何時、どのようなプレイを行ったかを再現することもできる。
図11に戻って、プレイデータ700は、プレーヤ毎(ユーザ端末1500を操作する第1プレーヤ(自プレーヤ)毎)に、換言するとユーザ端末1500毎に用意され、譜面編集の作業過程やゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。
具体的には、1つのプレイデータ700は、例えば図16に示すように、プレーヤのユーザアカウントを格納するプレーヤアカウント701と、譜面編集作業データ710と、進行制御データ730と、プレイ成績データ750と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
プレーヤアカウント701は、当該データが割り当てられるプレーヤ(第1プレーヤ:自プレーヤ)を示す。
譜面編集作業データ710は、譜面編集を行う際に作成され、譜面編集における作業過程の各種情報を格納する。例えば、編集元の楽曲を示す編集元楽曲ID711と、妨害箇所上限数712と、妨害設定データ713と、妨害対策設定データ714と、編集済譜面タイトル715と、を含む。譜面編集が終了すると、譜面編集作業データ710に基づいて新たな編集済譜面セーブデータ610(図15参照)が、当該プレーヤのユーザ管理データ600に保存される。
進行制御データ730は、ゲームプレイ毎に作成され、ゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。例えば、図17に示すように、プレイモード731と、対戦者タイプ732と、対戦相手アカウント733と、プレイ曲ID734と、楽曲再生開始の日時であるプレイ開始日時735と、楽曲再生開始からの経過時間737と、対戦者用編集済譜面タイトル740と、プレイ使用編集済譜面データ741と、妨害表示制御データ745と、イベント制御データ746と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
プレイモード731は、プレーヤの選択操作に応じて、シングルプレイを示す「シングル」又は対戦プレイを意味する「マルチ」の何れかが設定される。
プレイモード731がシングルの場合には、対戦相手アカウント733には、「相手無し」を意味する所定値(NULL)が格納される。
対戦者タイプ732は、プレイモード731がマルチの場合に、その対戦プレイにおける対戦者を実プレーヤとするかコンピュータとするかを示す。
対戦者用編集済譜面タイトル740は、プレイモード731がマルチの場合に作成され、マッチング後にプレーヤが自分の編集済譜面のなかから対戦相手に適用する編集済譜面として選択した譜面のタイトルを格納する。(図7の第1プレーヤ2aが選択した編集済譜面70aの識別情報に相当)。具体的には、当該プレーヤのユーザ管理データ600に格納されている何れかの編集済譜面セーブデータ610の編集済譜面タイトル615が格納されることになる(図15参照)。
プレイ使用編集済譜面データ741は、当該プレーヤが対戦プレイで使用する譜面の内容を定義する。本実施形態では、プレイ曲オリジナル譜面データ742と、交換妨害設定データ743と、妨害対策設定データ744と、を含む。
プレイ曲オリジナル譜面データ742は、プレイ曲ID734の示す楽曲のオリジナル譜面データ524(図12参照)のコピーである。プレイ曲オリジナル譜面データ742は、ゲーム画面中の譜面20A(図2参照)で表示されることになる。
交換妨害設定データ743は、対戦相手が選択した編集済譜面の妨害設定データ613(図16参照)のコピーである。
妨害対策設定データ744は、対戦者用編集済譜面タイトル740の示す編集済譜面セーブデータ610の妨害対策設定データ614(図15参照)のコピーである。
妨害表示制御データ745は、妨害表示毎に用意されて、妨害表示を実現・制御するための各種データを格納する。1つの妨害表示制御データ745は、対象プレーヤと、対象小節番号と、妨害種類と、使用中の妨害実行用データ(図13の妨害実行用データ545のコピー)と、を格納する。
イベント制御データ746は、イベントが発生すると用意され、当該イベントを実施するために必要な各種データを格納する。
図18は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、プレーヤによる各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図1の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を制御する。図1の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ユーザ端末演算部270と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を備える。
ユーザ端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部272と、プレイ曲再生制御部273と、を含む。
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に為された操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
ゲーム画面表示制御部272は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。当該構成では、ゲーム画面の画像をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、当該画像をユーザ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部272が、例えば3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を含むこととしてもよい。
プレイ曲再生制御部273は、サーバシステム1100から受信したプレイ曲の音声データに基づいて、プレイ曲の音楽を放音させるための制御を行う。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音、そしてプレイ曲の音声の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1のスピーカ1510がこれに該当する。
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。
そして、画像生成部292は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200にユーザ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームクライアントプログラム504と、を記憶する。勿論、これら以外のデータ、例えばプレイ曲の音声データをユーザ端末1500にてデコードして放音制御する場合には楽曲音声データ523(図12参照)なども適宜記憶することができる。
端末システムプログラム502は、ユーザ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
ゲームクライアントプログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによってユーザ端末演算部270としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアであるが、端末システムプログラム502の一部として組み込まれた構成であっても良い。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム505(図11参照)のコピーとする。
なお、ゲームクライアントプログラム504は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
[動作の説明]
次に、サーバシステム1100における処理の流れについて説明する。ここで説明する処理の流れは、サーバ処理部200sがサーバプログラム503を実行することにより実現される。
図19は、本実施形態のサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、プレーヤはすでにログイン処理を済ませているものとする。
サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて譜面編集開始の操作を検出すると(ステップS10のYES)、譜面編集処理を実行する(ステップS12)。
図20は、譜面編集処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、サーバシステム1100は、先ず編集元とする楽曲の選択を受け付ける(ステップS20;図3参照)。プレイデータ700に譜面編集作業データ710が作成され、選択結果は譜面編集作業データ710の編集元楽曲ID711として格納される(図16参照)。
次に、サーバシステム1100は、妨害箇所の上限数の設定を受け付ける(ステップS22)。具体的には、妨害箇所上限数712に初期値を設定し、第2編集画面W4(図4参照)を表示させる。そして、購入操作アイコン48への操作が検出されると、妨害箇所の追加アイテムの購入手続きを行い、妨害箇所上限数712を更新する。
次に、サーバシステム1100は、妨害箇所の設定を受け受ける(ステップS26)。その際、編集元楽曲の楽曲データ520(図12参照)の禁止範囲リスト528を参照して、禁止範囲を除いた小節に対して妨害箇所としての選択を受け付ける(図5参照)。前述のように、妨害箇所の設定に際しては、妨害種類と、妨害属性との設定も受け付け、妨害設定データ713を生成する(図16参照)。
次に、サーバシステム1100は、妨害対策の設定を受け付け、妨害対策設定データ714を生成する(ステップS28;図6、図16参照)。
そして、編集済譜面のタイトル設定を受け付け(ステップS30)、譜面編集作業データ710に基づいて、新たな編集済譜面セーブデータ610をユーザ管理データ600に作成して保存し(ステップS32)、譜面編集処理を終了する。
図19に戻って、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて妨害対策アイテムの購入操作を検出すると(ステップS50のYES)、妨害対策アイテムの購入処理を実行して、保有妨害対策アイテムデータ622(図15参照)を更新する(ステップS52)。
次に、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて所定のプレイ開始操作を検出すると(ステップS54のYES)、プレイモードの選択を受け付ける(ステップS56)。選択結果は、進行制御データ730にプレイモード731として格納される(図17参照)。
そして、選択されたプレイモードが「シングル」であれば(ステップS58のシングル)、サーバシステム1100は当該ユーザ端末のプレーヤ(第1プレーヤ)が一人で音楽ゲームをプレイするように進行制御を行う(ステップS60)。
一方、選択されたプレイモードが「マルチ」であれば(ステップS58のマルチ)、サーバシステム1100はマルチプレイ処理を実行する(ステップS62)。
図21〜図22はマルチプレイ処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、サーバシステム1100は、先ずマルチプレイにおいて編集済譜面を使用するか否かの選択を受け付け(ステップS80)、対戦相手の種類を、同じくマルチプレイを希望している実在のプレーヤとするか、プレーヤになりすました振る舞いをコンピュータ制御するゴーストとするかの選択を受け付ける(ステップS82)。選択結果は、進行制御データ730に対戦者タイプ732として格納される(図17参照)。
そして、サーバシステム1100はマッチングを行う(ステップS84)。つまり編集済譜面の使用/未試用と、対戦相手の種類との4パターンの何れかの条件でマッチングを行い、対戦相手アカウント733を決める(図17参照)。マッチングにおいては、プレーヤ自らが対戦相手のアカウントを指定することができるとしてもよい。
マッチングが完了し、編集済譜面を使用しないプレイが選択されているならば(ステップS90のNO)、サーバシステム1100は従来の音楽ゲームにおけるマルチプレイと同様にして、プレイ曲の選択を受け付けて(ステップS92)、対戦プレイの進行制御を開始する(ステップS94)。
一方、編集済譜面を使用したプレイが選択されている場合には(ステップS90のYES)、サーバシステム1100は、マッチングしたプレーヤ全員の編集済譜面セーブデータ610(図15参照)を参照し、対戦者全員が編集済譜面セーブデータ610を有している楽曲を選択候補として抽出し(ステップS100)、プレイ曲の選択を受け付ける(ステップS102)。選択結果は、プレイ曲ID734として記憶される(図17参照)。
プレイ曲が選択されたならば、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500毎に、プレーヤの編集済譜面タイトル615(図15参照)のリストを選択可能に表示させて、対戦相手に適用する編集済譜面を選択させる(ステップS104;図7の編集済譜面70a、70b)。選択結果は、対戦者用編集済譜面タイトル740として記憶される(図17参照)。
そして、サーバシステム1100は、プレイ曲ID734が示す楽曲の楽曲データ520(図12参照)のオリジナル譜面データ524をコピーして、プレイ曲オリジナル譜面データ742(図17参照)として記憶する(ステップS106)。
次いで、対戦者間でプレイ曲に係る妨害設定データを交換する(ステップS108)。
具体的には、対戦相手アカウント733が一致するユーザアカウント601のユーザ管理データ600(図15参照)から、対戦相手アカウント733の進行制御データ730の対戦者用編集済譜面タイトル740(図17参照)と一致する編集済譜面タイトル615を有する編集済譜面セーブデータ610を検索する。そして、その妨害設定データ613をコピーして、進行制御データ730に交換妨害設定データ743として記憶する(図17参照)。
次いで、サーバシステム1100は、妨害対策の設定を読み込む(ステップS108)。
具体的には、対戦者用編集済譜面タイトル740が示す編集済譜面セーブデータ610(図15参照)の妨害対策設定データ614をコピーして、進行制御データ730に妨害対策設定データ744として記憶する(図17参照)。
これらステップS104〜S110によって、実質的に対戦者間でプレイ曲の編集済譜面を交換し、対戦者毎のプレイ使用編集済譜面データ741が準備されたことになる。
次に、サーバシステム1100は、対戦プレイの進行制御を開始する(ステップS112)。開始とともに、進行制御データ730のプレイ開始日時735に現在日時800がコピーされ、経過時間737の計時が開始される(図17参照)。
対戦プレイの進行制御においては、対戦者タイプ732が「実在プレーヤ」に設定されている場合には、オンラインマルチプレイとして進行制御する。対して、対戦者タイプ732が「ゴースト」に設定されている場合には、コンピュータ(本実施形態ではサーバシステム1100)が仮想プレーヤとして操作入力の種類とタイミングを逐一決定する。つまり、コンピュータ対戦プレイとして進行制御する。その際、対戦相手アカウント733のプレーヤのプレイ履歴データ624(図15参照)から、現在のプレイ曲と同じ楽曲をプレイした過去データを検索し、何れかの過去データで操作入力履歴を再現するか、複数の過去データの操作入力履歴を統計処理して仮想プレーヤの操作入力とするものとする。
さて、対戦プレイの進行制御を開始すると、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて、プレイ曲を再生・放音させるとともに、プレイ曲オリジナル譜面データ742に従ってマーカ表示部25に小節区切り線26やマーカ27a,27bを次々に出現させ、基準ライン23に向かって流れるように表示される(図2参照)。
同進行制御中、サーバシステム1100は、対戦者別の交換妨害設定データ743(図17参照)にて共通して妨害箇所に設定されている小節がマーカ表示部25に表示されるに至ったかを逐一監視する。換言すると、第1プレーヤ2aが設定した妨害箇所および第2プレーヤ2bが設定した妨害箇所が重複し(図7参照)、それが譜面20A,20Bにて表示されたか(図2参照)、を逐一判断する。
そして、肯定の場合(ステップS120のYES)、サーバシステム1100はイベント定義データ550(図14参照)を参照してイベント内容を決定し(ステップS122)、選択した内容のイベントを実行開始する(ステップS124)。
具体的に選択優先順位552(図14参照)に従って、現在のゲーム進行状況が満たされる妨害烈度選択条件544を検索し、最初に検索ヒットしたイベント種類556及びイベント実行用データ558を読み込み、これを実行する。ミニゲームを実行する場合には、現在実行中の対戦プレイを一旦中断してミニゲームを実行し、その結果を反映させて対戦プレイを再開させる(図9参照)。
一方、マーカ表示部25にて表示されるに至った小節が、対戦者別の交換妨害設定データ743にて非共通の場合(ステップS120のNO→図22のステップS138のYES)、サーバシステム1100は、該当小節が譜面20A,20Bに表示されたプレーヤ毎にループAを実行する(ステップS140〜S152)。つまり、該当小節毎にループAを実行する。
ループAでは、サーバシステム1100は、処理対象プレーヤの妨害対策設定データ744(図17参照)を参照して、処理対象の小節に妨害対策が設定されているかを判定する。もし、妨害対策が設定されていなければ(ステップS142のNO)、該当小節への妨害種類と妨害烈度を決定し(ステップS144)、当該小節への妨害表示を開始して(ステップS146)、ループAを終了する(ステップS152)。
具体的には、該当小節の交換妨害設定データ743(図17参照)で設定されている妨害種類の妨害種類定義データ540(図13参照)を参照して、採用条件543が適合する妨害内容設定データ542を検索する。そして、該当する妨害内容設定データ542の妨害烈度選択条件544のうち、該当する選択条件を検索し、これに対応する妨害実行用データ545を該当小節へ適用する。
一方、もし、該当小節に妨害対策が設定されていれば(ステップS142のYES)、サーバシステム1100は、該当小節へ妨害対策発効通知74(図8参照)を表示させて(ステップS148)、当該小節に設定されていた妨害対策アイテムの特殊効果を発揮させて(ステップS150)、ループAを終了する(ステップS152)。
サーバシステム1100は、対戦プレイが所定の終了条件(例えば、プレイ曲が終了)を満たすまで(ステップS180NO)、ステップS120〜S152を繰り返し実行する。そして、終了条件が満たされれば(ステップS180のYES)、対戦者それぞれのプレイ履歴データ624(図15参照)を作成してプレイ履歴を更新して(ステップS182)、マルチプレイ処理を終了する。
図19に戻って、シングルプレイ処理又はマルチプレイ処理を終了すると、サーバシステム1100は、先のシングルプレイ又はマルチプレイの結果に応じて、プレーヤキャラクタの成長処理を実行する(ステップS190)。
そして、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて所定の終了操作を検出すると(ステップS192のYES)、一連の処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、対戦する各プレーヤが、楽曲と対応づけて、対戦プレイ時に譜面の視認妨害を実行させる妨害箇所を設定する妨害設定データを予め用意し、対戦プレイ時にこれを相互に適用(実質的に交換)して、お互いに邪魔し合って楽しむことができる。例えるならば、お互い相手に分からないように落とし穴を仕込むような、イタズラを仕込むようなそんな従来に無い対戦プレイが可能になる。
しかも、対戦するプレーヤ同士が、互いに同じ位置に妨害箇所を設定していた場合には、イベントを発生させることができるので、「相手も同じ所を狙っていたな」と対戦相手との思考の妙な一致を楽しく感じつつ、イベントを楽しむことができる。
イベントの内容を、互いの妨害設定の無効のみとすれば、「おあいこ」感を味わうイベントとすることができる。イベントの内容を、リズム音を低減したり、一部の操作入力を無効化するなどゲーム難易度を上げる内容とすれば、「人を呪わば穴2つ」となるような苦笑いを味わうイベントとすることもできる。イベントの内容を、対戦者双方に所与のボーナス(例えば、アイテムの付与、クーポンの付与、プレーヤ称号の付与、などゲーム状況に応じて可変選択されるボーナス)を付与するプラスの内容とすれば、お互いの妨害箇所設定がマッチした偶然を喜ぶイベントとすることもできる。
なお、本実施形態では、マルチプレイの人数を2人として説明したが、3人以上によるマルチプレイで構成することもできる。その場合、妨害設定データの交換すなわち編集済譜面の適用先の設定は、ローテーション方式(例えば、第1プレーヤのそれを第2プレーヤへ、第2プレーヤのそれを第3プレーヤへ、第3プレーヤのそれを第1プレーヤへ)、或いは本人以外へのランダム割当としてもよい。
また、本実施形態で示した譜面のデザインは一例にすぎず、適宜変更可能である。例えば、表示するマーカ表示部25(図2参照)の数は、複数でもよい。マーカ27a,27bの流れ表示方向は、ゲーム画面の上下方向でも良いし、ゲーム画面の中央から周囲への放射方向でもよい。或いは、流れ方向の設定を無くした構成(例えば、マーカ27a,27bの出現位置が、画面内をぐるぐる巡ったり、反転したり、ランダムであったり)としても良い。
また、本実施形態では音楽ゲームをプレイするための操作入力を、タッチパネルを叩くような単発のタッチとしているが、操作入力の種類は適宜設定可能である。例えば、スワイプや、フリック、連続タッチ、ピンチ、複数指の同時タッチ、なども適宜含めることができる。或いは、ユーザ端末1500に加速度センサを搭載している場合には、端末本体を傾斜させたり、回したり、振ったりといった動作を操作入力の種類としてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、ゲーム管理の処理主体がユーザ端末1500である点が異なる。以降では、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略するものとする。
図23は、本実施形態におけるユーザ端末1500Bの機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500Bは、ゲーム画面表示制御部272と、プレイ曲再生制御部273とが省略されゲーム管理部220を有するコンピュータシステムである。すなわち、本実施形態ではユーザ端末1500は、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータや、プレイ曲の再生をするためのデータを取得するのではなく、自身でゲーム管理に関する演算処理を実行して、ゲーム進行制御し、ゲーム画面の画像を生成し、プレイ曲の再生を制御する。
図24は、本実施形態のユーザ端末1500Bの端末記憶部500に記憶されるプログラムやデータの例を示す図である。
本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームプログラム506と、を記憶する。そして、ゲーム管理部220がユーザ端末1500Bにて処理されるのに伴って、ゲーム初期設定データ510、プレイデータ700が、端末記憶部500にて記憶される。
ゲームプログラム506は、本実施形態のユーザ端末演算部270と、ゲーム管理部220と、を端末処理部200にて実現させるためのプログラムである。
本実施形態における処理の流れは、第1実施形態におけるサーバシステム1100の処理の流れ(図19〜図22参照)と基本的に同じであり、ゲーム管理部220をユーザ端末1500Bにて実行するのに合わせて、適宜各ステップの実行主体をユーザ端末1500Bと読み替えれば良い。なお、マッチングやユーザ端末1500Bにてユーザ管理データ600を参照する必要がある処理を実行する場合には、適宜サーバシステム1100へ必要なデータの提供や照合をリクエストするか、処理そのものをリクエストするかして対処するものとする。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、ユーザ端末1500Bが、ゲーム管理部220の全てを担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、上記実施形態では、ゲームシステム全体をクライアント・サーバ型のシステムにて実現する例を挙げたがこれに限らない。例えば、複数のユーザ端末1500をピアツーピア(P2P)接続可能なコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。
具体的には、サーバシステム1100がマッチングしたユーザ端末1500に、マッチング結果のデータを提供した後に、当該ユーザ端末同士で改めてP2P接続を実現する。そして、何れかのユーザ端末1500に、ゲーム管理部220の機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500でそれらの機能を分担して担う構成としてもよい。
[その2]
また、上記実施形態では、サーバシステム1100と複数台のユーザ端末1500からなるシステムを例示したが、単独のコンピュータからなるゲームシステムにおいても同様に適用できる。例えば、図25に示すように、参加人数分の操作台や操作席が用意されたマルチプレイ対応の1台の業務用ゲーム装置でもよい。
具体的には、図25は、本発明が適用されたコンピュータシステムである業務用ゲーム装置1300の構成例を示す斜視外観図である。業務用ゲーム装置1300は、ゲーム本体装置1301の前方に突設された操作台1304に、プレーヤが各種操作入力をするための打楽器を模した操作入力装置1306を備える。
本実施形態の操作入力装置1306は、和太鼓を模した外形を有しており、各所に感圧センサや振動センサを内蔵している。プレーヤ2が、専用の操作棒1308を持って和太鼓を叩く要領で操作入力装置1306を叩くと、叩かれた場所のセンサから操作入力信号が制御基板1350へ出力される。本実施形態では、複数のプレーヤが同時にゲームプレイできるように2つの操作入力装置1306を備える構成となっているが、その数は適宜設定することができる。
また、ゲーム本体装置1301の上部には、ゲーム画像を表示させるためのフラットパネルディスプレイ等で実現されるビデオモニタ1322と、ゲーム音や効果音を放音するスピーカ1324と、を備える。
そして、ゲーム本体装置1301の下部及び内部には、携行可能なカード型の情報記憶媒体であるICカード1332からのデータの読み出しやデータの書き込みをするICカードリーダライター1330と、硬貨投入装置1340と、制御基板1350と、図示されない電源装置とを備える。
制御基板1350は、CPU(Central Processing Unit)1351やGPU(Graphics Processing Unit)及びDSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリ1352などの電気電子機器を備える。また、制御基板1350は通信装置1353を備え、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)といった通信回線9と有線又は無線接続し、外部装置との間でデータ通信できる。
そして、制御基板1350は、搭載されているICメモリ1352やハードディスクなどの情報記憶媒体からシステムプログラムやゲームプログラムを読み出して演算処理し、業務用ゲーム装置1300の各部を制御する。
ICカードリーダライター1330は、ICカード1332の発行機としての機能を兼ねており、ゲーム開始前或いはゲーム終了後に、所定の手続きを経てユーザ管理データ600が記憶されたICカード1332が発行される。
すでにICカード1332を有するプレーヤは、次回以降、自身のカードをICカードリーダライター1330にICカード1332を差し込んでからゲームを開始すると、ICカード1332に記憶されたユーザ管理データ600を利用することが可能となる。
尚、ICカード1332は、プリペイドカード機能を有しており、硬貨投入装置1340への硬貨投入に代えてプレイ対価の支払に利用することができるようにしてもよい。
また、業務用ゲーム装置1300によってICカード1332の発行と登録情報の管理を行う構成としているが、公知の業務用オンラインゲーム装置と同様に別途専用の登録装置とカード発行装置を用意したり、外部のサーバ装置で登録情報を管理する構成としても良いのは勿論である。
また、ユーザ管理データ600を、第1及び第2実施形態と同様にサーバシステム1100に記憶させておいて、業務用ゲーム装置1300が必要ときにサーバシステム1100にリクエストしてその都データを取得したり更新する構成としてもよい。
[その3]
また、上記実施形態では音楽ゲームを主たるゲームとして説明したが、ゲーム内で実行されるミニゲームとする構成も可能である。
[その4]
また、上記実施形態では、妨害箇所の設定を1小節単位として説明したが、複数小節単位、音符単位、拍単位、としてもよい。また、プレイ曲の再生開始からの経過時間に基づく秒数等を基準とした範囲で任意に設定できるようにしてもよい。