JP2020077893A - 熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚増大を抑制することができる熱処理方法を提供する。【解決手段】シリコンの半導体ウェハーの表面には界面層膜としてのシリコン酸化膜を挟み込んで高誘電率膜が成膜される。その半導体ウェハーがチャンバー内に収容された後、チャンバー内が大気圧よりも低い気圧P1にまで減圧される。その後、チャンバー内にアンモニアと窒素ガスとの混合ガスを供給して常圧Psにまで復圧し、半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射して高誘電率膜の成膜後熱処理を実行する。チャンバー内を一旦大気圧よりも低い気圧P1に減圧してから復圧しているため、成膜後熱処理を実行するときのチャンバー内の酸素濃度を顕著に低くすることができ、成膜後熱処理中に酸素を取り込んで高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚が増大するのを抑制することができる。【選択図】図10

Description

本発明は、高誘電率膜または高誘電率膜上にメタルゲートを形成した半導体ウェハー等の薄板状精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するフラッシュランプアニール(FLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。
キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。
このようなフラッシュランプアニールは、極短時間の加熱が必要とされる処理、例えば典型的には半導体ウェハーに注入された不純物の活性化に利用される。イオン注入法によって不純物が注入された半導体ウェハーの表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射すれば、当該半導体ウェハーの表面を極短時間だけ活性化温度にまで昇温することができ、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。
また、近年開発されている電界効果トランジスタ(FET)のゲート絶縁膜として、二酸化ケイ素(SiO)よりも誘電率の高い材料(高誘電率材料)を用いた高誘電率膜(High-k膜)の適用が検討されている。高誘電率膜は、ゲート絶縁膜の薄膜化の進展にともなってリーク電流が増大する問題を解決するために、ゲート電極に金属を用いたメタルゲート電極とともに新たなスタック構造として開発が進められているものである。このような高誘電率膜を含む新たなスタック構造を形成した半導体ウェハーの熱処理にフラッシュランプアニールを適用することも検討されている。
高誘電率膜はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)などの手法によってシリコンの基材上に高誘電率材料を堆積させて形成される。高誘電率膜は、従来のシリコン酸化膜と比較して高い誘電率を有するものの、堆積直後の高誘電率膜は結晶性が低く、点欠陥等の欠陥も多く含んでいる。このため、堆積された高誘電率膜を高温でアニールする必要があり、高誘電率膜が形成された半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射して短時間の加熱処理を行うことが例えば特許文献1に提案されている。
特開2013−73946号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、高誘電率膜を形成した半導体ウェハーに単にフラッシュ光を照射して極短時間のフラッシュ加熱処理を行っただけでは、高誘電率膜の下地に形成されたシリコン酸化膜の膜厚が増大して高い誘電率が得られなくなるという問題が生じることが判明した。シリコン酸化膜の膜厚増大は酸素が存在している状態で加熱処理を行うことに起因するものである。膜厚増大の原因となる酸素には、主としてチャンバー内の残留酸素、半導体ウェハーの表面に吸着している酸素(典型的には水分として吸着している)、高誘電率膜自体に固溶している酸素がある。特に、フラッシュ加熱処理時にチャンバー内に残留している酸素はシリコン酸化膜の膜厚増大の大きな要因となる。一般に、フラッシュランプアニール装置では、常圧にてチャンバー内に半導体ウェハーを搬入出するため、このときに流入した大気中の酸素がチャンバー内に残留して酸素濃度が高くなるのである。
また、高誘電率膜上にメタルゲートを堆積した半導体ウェハーにフラッシュ加熱処理を行った場合には、メタルゲートおよび高誘電率膜を通して酸素が拡散して下地のシリコン酸化膜の膜厚が増大するだけでなく、メタルゲート自体が酸化されるという問題も生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚増大を抑制することができる熱処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、高誘電率膜を形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、前記チャンバー内に酸素系の反応性ガスを供給して前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧する復圧工程と、前記チャンバー内を第2の圧力に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理方法において、前記酸素系の反応性ガスは、オゾンであることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかの発明に係る熱処理方法において、前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、高誘電率膜を形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧して前記チャンバー内の酸素濃度を200ppb以下とする復圧工程と、前記チャンバー内を第2の圧力かつ酸素濃度200ppb以下に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項7の発明に係る熱処理方法において、前記復圧工程では、前記チャンバー内にアンモニアを含む反応性ガスを導入することを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項7または請求項8の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項7または請求項8の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧であることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項7または請求項8の発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項7から請求項11のいずれかの発明に係る熱処理方法において、前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする。
また、請求項13の発明は、高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、基材上に界面層膜を挟みこんで高誘電率膜を形成し、前記高誘電率膜上にさらにメタルゲートを形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧する復圧工程と、前記チャンバー内を第2の圧力に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項14の発明は、請求項13の発明に係る熱処理方法において、前記界面層膜は、シリコン酸化膜であることを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項13または請求項14の発明に係る熱処理方法において、前記メタルゲートは、チタンナイトライド、チタンアルミ、または、タングステンにて形成されることを特徴とする。
また、請求項16の発明は、請求項13から請求項15のいずれかの発明に係る熱処理方法において、前記復圧工程では、前記チャンバー内にアンモニアを含む反応性ガスを導入することを特徴とする。
また、請求項17の発明は、請求項13から請求項16のいずれかの発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする。
また、請求項18の発明は、請求項13から請求項16のいずれかの発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧であることを特徴とする。
また、請求項19の発明は、請求項13から請求項16のいずれかの発明に係る熱処理方法において、第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする。
また、請求項20の発明は、請求項13から請求項19のいずれかの発明に係る熱処理方法において、前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする。
請求項1から請求項6の発明によれば、チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧してから、それよりも高い第2の圧力に復圧しているため、フラッシュ光を照射するときのチャンバー内の酸素濃度を低減することができ、高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚増大を抑制することができる。
請求項7から請求項12の発明によれば、チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧してから、それよりも高い第2の圧力に復圧しているため、フラッシュ光を照射するときのチャンバー内の酸素濃度を200ppb如何に低減することができ、高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚増大を抑制することができる。
請求項13から請求項20の発明によれば、チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧してから、それよりも高い第2の圧力に復圧しているため、フラッシュ光を照射するときのチャンバー内の酸素濃度を低減することができ、高誘電率膜の下地のシリコン酸化膜の膜厚増大を抑制することができる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 保持部の全体外観を示す斜視図である。 保持部を上面から見た平面図である。 保持部を側方から見た側面図である。 移載機構の平面図である。 移載機構の側面図である。 複数のハロゲンランプの配置を示す平面図である。 排気部の構成を示す図である。 半導体ウェハーに高誘電率膜が成膜されたスタック構造を示す図である。 第1実施形態におけるチャンバー内の圧力変化を示す図である。 第2実施形態におけるチャンバー内の圧力変化を示す図である。 第3実施形態におけるチャンバー内の圧力変化を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。本実施形態の熱処理装置1は、基板として円板形状の半導体ウェハーWに対してフラッシュ光照射を行うことによってその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。処理対象となる半導体ウェハーWのサイズは特に限定されるものではないが、例えばφ300mmやφ450mmである。熱処理装置1に搬入される前の半導体ウェハーWには高誘電率膜が形成されており、熱処理装置1による加熱処理によって高誘電率膜の成膜後熱処理(PDA:Post Deposition Annealing)が実行される。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容するチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するフラッシュ加熱部5と、複数のハロゲンランプHLを内蔵するハロゲン加熱部4と、を備える。チャンバー6の上側にフラッシュ加熱部5が設けられるとともに、下側にハロゲン加熱部4が設けられている。また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部に、半導体ウェハーWを水平姿勢に保持する保持部7と、保持部7と装置外部との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う移載機構10と、を備える。さらに、熱処理装置1は、ハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
チャンバー6は、筒状のチャンバー側部61の上下に石英製のチャンバー窓を装着して構成されている。チャンバー側部61は上下が開口された概略筒形状を有しており、上側開口には上側チャンバー窓63が装着されて閉塞され、下側開口には下側チャンバー窓64が装着されて閉塞されている。チャンバー6の天井部を構成する上側チャンバー窓63は、石英により形成された円板形状部材であり、フラッシュ加熱部5から出射されたフラッシュ光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。また、チャンバー6の床部を構成する下側チャンバー窓64も、石英により形成された円板形状部材であり、ハロゲン加熱部4からの光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。上側チャンバー窓63および下側チャンバー窓64の厚さは例えば約28mmである。
また、チャンバー側部61の内側の壁面の上部には反射リング68が装着され、下部には反射リング69が装着されている。反射リング68,69は、ともに円環状に形成されている。上側の反射リング68は、チャンバー側部61の上側から嵌め込むことによって装着される。一方、下側の反射リング69は、チャンバー側部61の下側から嵌め込んで図示省略のビスで留めることによって装着される。すなわち、反射リング68,69は、ともに着脱自在にチャンバー側部61に装着されるものである。チャンバー6の内側空間、すなわち上側チャンバー窓63、下側チャンバー窓64、チャンバー側部61および反射リング68,69によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。
チャンバー側部61に反射リング68,69が装着されることによって、チャンバー6の内壁面に凹部62が形成される。すなわち、チャンバー側部61の内壁面のうち反射リング68,69が装着されていない中央部分と、反射リング68の下端面と、反射リング69の上端面とで囲まれた凹部62が形成される。凹部62は、チャンバー6の内壁面に水平方向に沿って円環状に形成され、半導体ウェハーWを保持する保持部7を囲繞する。
チャンバー側部61および反射リング68,69は、強度と耐熱性に優れた金属材料(例えば、ステンレススチール)にて形成されている。また、反射リング68,69の内周面は電解ニッケルメッキによって鏡面とされている。
また、チャンバー側部61には、チャンバー6に対して半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部(炉口)66が形設されている。搬送開口部66は、ゲートバルブ185によって開閉可能とされている。搬送開口部66は凹部62の外周面に連通接続されている。このため、ゲートバルブ185が搬送開口部66を開放しているときには、搬送開口部66から凹部62を通過して熱処理空間65への半導体ウェハーWの搬入および熱処理空間65からの半導体ウェハーWの搬出を行うことができる。また、ゲートバルブ185が搬送開口部66を閉鎖するとチャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間とされる。
また、チャンバー6の内壁上部には熱処理空間65に処理ガス(本実施形態では窒素ガス(N)およびアンモニア(NH))を供給するガス供給孔81が形設されている。ガス供給孔81は、凹部62よりも上側位置に形設されており、反射リング68に設けられていても良い。ガス供給孔81はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間82を介してガス供給管83に連通接続されている。ガス供給管83はガス供給源85に接続されている。ガス供給源85は、制御部3の制御下にて、窒素ガス、または、アンモニアと窒素ガスとの混合ガスを処理ガスとしてガス供給管83に送給する。また、ガス供給管83の経路途中にはバルブ84および流量調整バルブ90が介挿されている。バルブ84が開放されると、ガス供給源85から緩衝空間82に処理ガスが送給される。ガス供給管83を流れて緩衝空間82に送給される処理ガスの流量は流量調整バルブ90によって調整される。流量調整バルブ90が規定する処理ガスの流量は制御部3の制御によって可変とされる。緩衝空間82に流入した処理ガスは、ガス供給孔81よりも流体抵抗の小さい緩衝空間82内を拡がるように流れてガス供給孔81から熱処理空間65内へと供給される。なお、処理ガスは窒素ガス、アンモニアに限定されるものではなく、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガス、または、酸素(O)、水素(H)、塩素(Cl)、塩化水素(HCl)、オゾン(O)、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)などの反応性ガスであっても良い。
一方、チャンバー6の内壁下部には熱処理空間65内の気体を排気するガス排気孔86が形設されている。ガス排気孔86は、凹部62よりも下側位置に形設されており、反射リング69に設けられていても良い。ガス排気孔86はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間87を介してガス排気管88に連通接続されている。ガス排気管88は排気部190に接続されている。また、ガス排気管88の経路途中にはバルブ89が介挿されている。バルブ89が開放されると、熱処理空間65の気体がガス排気孔86から緩衝空間87を経てガス排気管88へと排出される。なお、ガス供給孔81およびガス排気孔86は、チャンバー6の周方向に沿って複数設けられていても良いし、スリット状のものであっても良い。
図8は、排気部190の構成を示す図である。排気部190は、排気ポンプ191、流量調整バルブ196、3本のバイパスライン197,198,199、および、3つの排気バルブ192,193,194を備える。チャンバー6からの排気を導くガス排気管88と排気ポンプ191とは、3本のバイパスライン197,198,199によって接続されている。3本のバイパスライン197,198,199は並列に設けられている。3本のバイパスライン197,198,199は、その配管径が互いに異なる。バイパスライン197の径が最も小さく、バイパスライン199の径が最も大きく、バイパスライン198の径はそれらの間である。よって、通過可能な気体の流量はバイパスライン197,198,199の順に大きくなる。
3つの排気バルブ192,193,194は、それぞれ3本のバイパスライン197,198,199に設けられる。すなわち、バイパスライン197には排気バルブ192が介挿され、バイパスライン198には排気バルブ193が介挿され、バイパスライン199には排気バルブ194が介挿される。排気ポンプ191を作動させつつ、3つの排気バルブ192,193,194を開放すると、ガス排気管88によって導かれたチャンバー6からの排気が対応するバイパスライン197,198,199を通過して排気ポンプ191に吸引される。
3本のバイパスライン197,198,199は配管径が異なるため、排気能力が異なる。配管径が大きいほど排気能力も大きくなり、バイパスライン197,198,199の順に排気能力は大きくなる。従って、3つの排気バルブ192,193,194のうちのいずれを開閉するかによってチャンバー6からの排気流量を制御することができる。3つの排気バルブ192,193,194のいずれか1つのみを開放しても良いし、2つまたは3つを開放しても良い。例えば、排気バルブ193,194を閉止して排気バルブ192のみを開放した場合には、最も小さな排気流量での排気が行われる。また、3つの排気バルブ192,193,194の全てを開放した場合には、最も大きな排気流量での排気が行われる。
また、3本のバイパスライン197,198,199の合流部分と排気ポンプ191との間に流量調整バルブ196が介挿されている。ガス排気管88の排気流量は流量調整バルブ196によっても調整可能である。流量調整バルブ196が規定する排気流量は制御部3の制御によって可変とされる。3本のバイパスライン197,198,199が不連続かつ多段に排気流量を調整する機構であるのに対して、流量調整バルブ196は連続的に無段階で排気流量を調整する機構である。
ガス供給管83、ガス排気管88、および、3本のバイパスライン197,198,199は強度と耐食性に優れたステンレススチールによって構成されている。また、チャンバー6内には熱処理空間65の圧力を測定する圧力計180が設けられている。圧力計180としては、約5Pa〜0.2MPaを測定範囲とするものが好ましい。
図2は、保持部7の全体外観を示す斜視図である。また、図3は保持部7を上面から見た平面図であり、図4は保持部7を側方から見た側面図である。保持部7は、基台リング71、連結部72およびサセプター74を備えて構成される。基台リング71、連結部72およびサセプター74はいずれも石英にて形成されている。すなわち、保持部7の全体が石英にて形成されている。
基台リング71は円環形状の石英部材である。基台リング71は凹部62の底面に載置されることによって、チャンバー6の壁面に支持されることとなる(図1参照)。円環形状を有する基台リング71の上面に、その周方向に沿って複数の連結部72(本実施形態では4個)が立設される。連結部72も石英の部材であり、溶接によって基台リング71に固着される。なお、基台リング71の形状は、円環形状から一部が欠落した円弧状であっても良い。
平板状のサセプター74は基台リング71に設けられた4個の連結部72によって支持される。サセプター74は石英にて形成された略円形の平板状部材である。サセプター74の直径は半導体ウェハーWの直径よりも大きい。すなわち、サセプター74は、半導体ウェハーWよりも大きな平面サイズを有する。サセプター74の上面には複数個(本実施形態では5個)のガイドピン76が立設されている。5個のガイドピン76はサセプター74の外周円と同心円の周上に沿って設けられている。5個のガイドピン76を配置した円の径は半導体ウェハーWの径よりも若干大きい。各ガイドピン76も石英にて形成されている。なお、ガイドピン76は、サセプター74と一体に石英のインゴットから加工するようにしても良いし、別途に加工したものをサセプター74に溶接等によって取り付けるようにしても良い。
基台リング71に立設された4個の連結部72とサセプター74の周縁部の下面とが溶接によって固着される。すなわち、サセプター74と基台リング71とは連結部72によって固定的に連結されており、保持部7は石英の一体成形部材となる。このような保持部7の基台リング71がチャンバー6の壁面に支持されることによって、保持部7がチャンバー6に装着される。保持部7がチャンバー6に装着された状態においては、略円板形状のサセプター74は水平姿勢(法線が鉛直方向と一致する姿勢)となる。チャンバー6に搬入された半導体ウェハーWは、チャンバー6に装着された保持部7のサセプター74の上に水平姿勢にて載置されて保持される。半導体ウェハーWは、5個のガイドピン76によって形成される円の内側に載置されることにより、水平方向の位置ずれが防止される。なお、ガイドピン76の個数は5個に限定されるものではなく、半導体ウェハーWの位置ずれを防止できる数であれば良い。
また、図2および図3に示すように、サセプター74には、上下に貫通して開口部78および切り欠き部77が形成されている。切り欠き部77は、熱電対を使用した接触式温度計130のプローブ先端部を通すために設けられている。一方、開口部78は、放射温度計120がサセプター74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射される放射光(赤外光)を受光するために設けられている。さらに、サセプター74には、後述する移載機構10のリフトピン12が半導体ウェハーWの受け渡しのために貫通する4個の貫通孔79が穿設されている。
図5は、移載機構10の平面図である。また、図6は、移載機構10の側面図である。移載機構10は、2本の移載アーム11を備える。移載アーム11は、概ね円環状の凹部62に沿うような円弧形状とされている。それぞれの移載アーム11には2本のリフトピン12が立設されている。各移載アーム11は水平移動機構13によって回動可能とされている。水平移動機構13は、一対の移載アーム11を保持部7に対して半導体ウェハーWの移載を行う移載動作位置(図5の実線位置)と保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で重ならない退避位置(図5の二点鎖線位置)との間で水平移動させる。水平移動機構13としては、個別のモータによって各移載アーム11をそれぞれ回動させるものであっても良いし、リンク機構を用いて1個のモータによって一対の移載アーム11を連動させて回動させるものであっても良い。
また、一対の移載アーム11は、昇降機構14によって水平移動機構13とともに昇降移動される。昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて上昇させると、計4本のリフトピン12がサセプター74に穿設された貫通孔79(図2,3参照)を通過し、リフトピン12の上端がサセプター74の上面から突き出る。一方、昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて下降させてリフトピン12を貫通孔79から抜き取り、水平移動機構13が一対の移載アーム11を開くように移動させると各移載アーム11が退避位置に移動する。一対の移載アーム11の退避位置は、保持部7の基台リング71の直上である。基台リング71は凹部62の底面に載置されているため、移載アーム11の退避位置は凹部62の内側となる。
図1に戻り、チャンバー6の上方に設けられたフラッシュ加熱部5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、フラッシュ加熱部5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。フラッシュ加熱部5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状の石英窓である。フラッシュ加熱部5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53が上側チャンバー窓63と相対向することとなる。フラッシュランプFLはチャンバー6の上方からランプ光放射窓53および上側チャンバー窓63を介して熱処理空間65にフラッシュ光を照射する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし100ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、ハロゲンランプHLの如き連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。すなわち、フラッシュランプFLは、1秒未満の極めて短い時間で瞬間的に発光するパルス発光ランプである。なお、フラッシュランプFLの発光時間は、フラッシュランプFLに電力供給を行うランプ電源のコイル定数によって調整することができる。
また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を熱処理空間65の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されている。
チャンバー6の下方に設けられたハロゲン加熱部4は、筐体41の内側に複数本(本実施形態では40本)のハロゲンランプHLを内蔵している。ハロゲン加熱部4は、複数のハロゲンランプHLによってチャンバー6の下方から下側チャンバー窓64を介して熱処理空間65への光照射を行って半導体ウェハーWを加熱する光照射部である。
図7は、複数のハロゲンランプHLの配置を示す平面図である。40本のハロゲンランプHLは上下2段に分けて配置されている。保持部7に近い上段に20本のハロゲンランプHLが配設されるとともに、上段よりも保持部7から遠い下段にも20本のハロゲンランプHLが配設されている。各ハロゲンランプHLは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。上段、下段ともに20本のハロゲンランプHLは、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように配列されている。よって、上段、下段ともにハロゲンランプHLの配列によって形成される平面は水平面である。
また、図7に示すように、上段、下段ともに保持部7に保持される半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域におけるハロゲンランプHLの配設密度が高くなっている。すなわち、上下段ともに、ランプ配列の中央部よりも周縁部の方がハロゲンランプHLの配設ピッチが短い。このため、ハロゲン加熱部4からの光照射による加熱時に温度低下が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部により多い光量の照射を行うことができる。
また、上段のハロゲンランプHLからなるランプ群と下段のハロゲンランプHLからなるランプ群とが格子状に交差するように配列されている。すなわち、上段に配置された20本のハロゲンランプHLの長手方向と下段に配置された20本のハロゲンランプHLの長手方向とが互いに直交するように計40本のハロゲンランプHLが配設されている。
ハロゲンランプHLは、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管の内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入した気体が封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプHLは、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特性を有する。すなわち、ハロゲンランプHLは少なくとも1秒以上連続して発光する連続点灯ランプである。また、ハロゲンランプHLは棒状ランプであるため長寿命であり、ハロゲンランプHLを水平方向に沿わせて配置することにより上方の半導体ウェハーWへの放射効率が優れたものとなる。
また、ハロゲン加熱部4の筐体41内にも、2段のハロゲンランプHLの下側にリフレクタ43が設けられている(図1)。リフレクタ43は、複数のハロゲンランプHLから出射された光を熱処理空間65の側に反射する。
制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行う回路であるCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって熱処理装置1における処理が進行する。また、制御部3は、バルブ84、バルブ89、流量調整バルブ90、流量調整バルブ196、排気ポンプ191、および、3つの排気バルブ192,193,194を制御してチャンバー6内の熱処理空間65の圧力、給気流量および排気レートを調整する。
上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にハロゲンランプHLおよびフラッシュランプFLから発生する熱エネルギーによるハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー6の壁体には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ハロゲン加熱部4およびフラッシュ加熱部5は、内部に気体流を形成して排熱する空冷構造とされている。また、上側チャンバー窓63とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、フラッシュ加熱部5および上側チャンバー窓63を冷却する。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWは、ゲート絶縁膜として高誘電率膜が形成された半導体基板である。その半導体ウェハーWに対して熱処理装置1がアンモニア雰囲気中にてフラッシュ光を照射して成膜後熱処理(PDA)を行うことにより、高誘電率膜中の欠陥を消滅させるとともに窒化処理を行う。
図9は、半導体ウェハーWに高誘電率膜が成膜されたスタック構造を示す図である。半導体ウェハーWのシリコンの基材101上にシリコン酸化膜(SiO)102が形成されている。シリコン酸化膜102はシリコンの基材101と高誘電率膜103との間の界面層膜として必要な層である。シリコン酸化膜102の膜厚は極めて薄く、例えば約1nmである。シリコン酸化膜102の形成手法としては、例えば熱酸化法などの公知の種々の方法を採用することが可能である。
そして、シリコン酸化膜102の上にゲート絶縁膜としての高誘電率膜103が形成されている。高誘電率膜103としては、例えばHfO,ZrO,Al,La等の高誘電率材料を用いることができる(本実施形態では、HfO)。高誘電率膜103は、例えばALD(Atomic Layer Deposition)によって高誘電率材料をシリコン酸化膜102の上に堆積させることにより成膜される。シリコン酸化膜102上に堆積される高誘電率膜103の膜厚は数nmであるが、そのシリコン酸化膜換算膜厚(EOT:Equivalent oxide thickness)は1nm程度である。高誘電率膜103の形成手法はALDに限定されるものではなく、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)等の公知の手法を採用することができる。いずれの手法であっても、堆積されたまま特段の処理を受けていない高誘電率膜103中には多数の点欠陥等の欠陥が存在している。なお、図9に示す構造では、高誘電率膜103の両側方にSiNのサイドウォール104が形成されているが、このサイドウォール104は、例えばゲートラストプロセスでは高誘電率膜103よりも先に形成されている。また、熱処理装置1による加熱処理の終了後に、高誘電率膜103の上にチタン(Ti)或いはチタンの窒化物(TiN)がメタルゲートして堆積される。
図9に示すようなシリコンの基材101上にシリコン酸化膜102を挟み込んで高誘電率膜103が成膜された半導体ウェハーWに対する熱処理が熱処理装置1によって行われる。以下、熱処理装置1における動作手順について説明する。熱処理装置1での動作手順は、制御部3が熱処理装置1の各動作機構を制御することにより進行する。
まず、界面層膜であるシリコン酸化膜102の上に高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーWが熱処理装置1のチャンバー6に搬入される。半導体ウェハーWの搬入時には、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介して高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーWがチャンバー6内の熱処理空間65に搬入される。この際に、チャンバー6の内外はともに大気圧であるため、半導体ウェハーWの搬入にともなってチャンバー6内の熱処理空間65に空気が巻き込まれる。そこで、バルブ84を開放してガス供給源85からチャンバー6内に窒素ガスを供給し続けることによって搬送開口部66から窒素ガス流を流出させ、装置外部の雰囲気がチャンバー6内の流入するのを最小限に抑制するようにしても良い。また、ゲートバルブ185の開放時には、半導体ウェハーWの熱処理時よりも窒素ガスの供給流量を増大させるのが好ましい(例えば、熱処理時に通常30リットル/分であれば、ゲートバルブ185の開放時には120リットル/分とする)。さらに、窒素ガスの供給流量を増大させるとともに、バルブ89を閉止してチャンバー6からの排気を停止するのが好ましい。これにより、チャンバー6内に供給された窒素ガスは搬送開口部66のみから流出することとなるため、外部空気の流入をより効果的に防ぐことができる。
搬送ロボットによって搬入された半導体ウェハーWは保持部7の直上位置まで進出して停止する。そして、移載機構10の一対の移載アーム11が退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12が貫通孔79を通ってサセプター74の上面から突き出て半導体ウェハーWを受け取る。
半導体ウェハーWがリフトピン12に載置された後、搬送ロボットが熱処理空間65から退出し、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖される。そして、一対の移載アーム11が下降することにより、半導体ウェハーWは移載機構10から保持部7のサセプター74に受け渡されて水平姿勢に保持される。半導体ウェハーWは、高誘電率膜103が形成された表面を上面としてサセプター74に保持される。また、半導体ウェハーWは、サセプター74の上面にて5個のガイドピン76の内側に保持される。サセプター74の下方にまで下降した一対の移載アーム11は水平移動機構13によって退避位置、すなわち凹部62の内側に退避する。
半導体ウェハーWがチャンバー6に収容され、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖された後、チャンバー6内を大気圧よりも低い気圧に減圧する。具体的には、搬送開口部66が閉鎖されることによって、チャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間となる。この状態にて、給気のためのバルブ84を閉止しつつ、排気のためのバルブ89を開放する。また、制御部3は、排気ポンプ191を作動させつつ、3本のバイパスライン197,198,199のうち最も配管径が小さいバイパスライン197に設けられた排気バルブ192を開放する。他の排気バルブ193,194は閉止されている。これにより、チャンバー6内に対してはガス供給が行われることなく排気が行われることとなり、チャンバー6内の熱処理空間65が減圧される。
図10は、第1実施形態におけるチャンバー6内の圧力変化を示す図である。同図の横軸には時刻を示し、縦軸にはチャンバー6内の圧力を示す。半導体ウェハーWがチャンバー6に収容されて搬送開口部66が閉鎖された時点では、チャンバー6内の圧力は常圧Ps(=大気圧=約101325Pa)である。そして、時刻t1にチャンバー6内の減圧が開始される。減圧の初期段階では、3本のバイパスライン197,198,199のうち最も配管径が小さいバイパスライン197のみを使用しているため、排気流量が小さく排気速度も比較的遅い。
次に、時刻t2に制御部3が3つの排気バルブ192,193,194の全てを開放する。これにより、チャンバー6からの排気流量が増大し、排気速度も速くなる。そして、時刻t3にチャンバー6の圧力(真空度)が気圧P1に到達する。気圧P1は、例えば約100Paである。すなわち、減圧の初期段階では小さな排気流量で排気を行った後に、それよりも大きな排気流量に切り換えて排気を行っているのである。なお、第1実施形態では、流量調整バルブ196の流量は一定である。
減圧の開始時から大きな排気流量にて急速に排気を行うと、チャンバー6内に大きな気流変化が生じてチャンバー6の構造物(例えば、下側チャンバー窓64)に付着していたパーティクルが巻き上げられて半導体ウェハーWに再付着して汚染するおそれがある。減圧の初期段階では小さな排気流量で静かに排気を行った後に、大きな排気流量に切り換えて排気を行うようにすれば、そのようなチャンバー6内のパーティクルの巻き上げを防止することができる。
また、排気部190は、アンモニア等の反応性ガスを無害化する除害装置(図示省略)を備えているが、減圧の開始時から大きな排気流量にて排気を行うと、その除害装置に多量のガスが流れ込んで過負荷となるおそれがある。本実施形態のように、減圧の初期段階では小さな排気流量で排気を行った後に、大きな排気流量に切り換えて排気を行うようにすれば、除害装置に過負荷がかかるのを防止することができる。なお、チャンバー6内の圧力がある程度低下した後に大きな排気流量での排気を行ったとしても、排気部190に流れ込む気体量は比較的少ない。
チャンバー6内の圧力が気圧P1に到達した時刻t3に、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内の熱処理空間65にアンモニアと希釈ガスとしての窒素ガスとの混合ガスを供給する。その結果、チャンバー6内にて保持部7に保持された半導体ウェハーWの周辺にはアンモニア雰囲気が形成される。アンモニア雰囲気中におけるアンモニアの濃度(つまり、アンモニアと窒素ガスとの混合比)は、特に限定されるものではなく適宜の値とすることができるが、例えば10vol.%以下であれば良い(本実施形態では約2.5vol.%)。なお、チャンバー6にアンモニア・窒素混合ガスを供給している間も、最も配管径が小さいバイパスライン197のみを使用したチャンバー6からの排気を行うようにしても良い。この場合、混合ガスの供給流量が排気流量よりも大きいのは勿論である。
チャンバー6内に混合ガスが供給されることによって、チャンバー6内の圧力が気圧P1から上昇して時刻t4に常圧Psに復圧する。第1実施形態においては、チャンバー6内を一旦気圧P1にまで減圧してから常圧Psに復圧しているため、常圧Psに復圧後のチャンバー6内のアンモニア雰囲気中における酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。
チャンバー6内の圧力が常圧Psに復圧した時刻t4以降は、チャンバー6に対するアンモニア・窒素混合ガスの供給流量とチャンバー6からの排気流量とを等しくしてチャンバー6内の圧力を常圧Psに維持する。
また、チャンバー6内の圧力が常圧Psに復圧した時刻t4に、ハロゲン加熱部4の40本のハロゲンランプHLが一斉に点灯して半導体ウェハーWの予備加熱(アシスト加熱)が開始される。ハロゲンランプHLから出射されたハロゲン光は、石英にて形成された下側チャンバー窓64およびサセプター74を透過して半導体ウェハーWの裏面から照射される。半導体ウェハーWの裏面とは、高誘電率膜103が形成された表面とは反対側の主面である。ハロゲンランプHLからの光照射を受けることによって半導体ウェハーWの温度が上昇する。なお、移載機構10の移載アーム11は凹部62の内側に退避しているため、ハロゲンランプHLによる加熱の障害となることは無い。
ハロゲンランプHLによる予備加熱を行うときには、半導体ウェハーWの温度が接触式温度計130によって測定されている。すなわち、熱電対を内蔵する接触式温度計130がサセプター74に保持された半導体ウェハーWの下面に切り欠き部77を介して接触して昇温中のウェハー温度を測定する。測定された半導体ウェハーWの温度は制御部3に伝達される。制御部3は、ハロゲンランプHLからの光照射によって昇温する半導体ウェハーWの温度が所定の予備加熱温度T1に到達したか否かを監視しつつ、ハロゲンランプHLの出力を制御する。すなわち、制御部3は、接触式温度計130による測定値に基づいて、半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1となるようにハロゲンランプHLの出力をフィードバック制御する。予備加熱温度T1は300℃以上600℃以下であり、本実施形態では450℃である。なお、ハロゲンランプHLからの光照射によって半導体ウェハーWを昇温するときには、放射温度計120による温度測定は行わない。これは、ハロゲンランプHLから照射されるハロゲン光が放射温度計120に外乱光として入射し、正確な温度測定ができないためである。
半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した後、制御部3は半導体ウェハーWをその予備加熱温度T1に暫時維持する。具体的には、接触式温度計130によって測定される半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した時点にて制御部3がハロゲンランプHLの出力を調整し、半導体ウェハーWの温度をほぼ予備加熱温度T1に維持している。
このようなハロゲンランプHLによる予備加熱を行うことによって、高誘電率膜103を含む半導体ウェハーWの全体を予備加熱温度T1に均一に昇温している。ハロゲンランプHLによる予備加熱の段階においては、より放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部の温度が中央部よりも低下する傾向にあるが、ハロゲン加熱部4におけるハロゲンランプHLの配設密度は、半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域の方が高くなっている。このため、放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部に照射される光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一なものとすることができる。さらに、チャンバー側部61に装着された反射リング69の内周面は鏡面とされているため、この反射リング69の内周面によって半導体ウェハーWの周縁部に向けて反射する光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布をより均一なものとすることができる。なお、予備加熱時のチャンバー6内の圧力は常圧Psに維持されている。
次に、半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達して所定時間が経過した時刻t5にフラッシュランプFLから閃光を照射することによるフラッシュ加熱処理を実行する。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。
フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光(閃光)照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、フラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の極めて短く強い閃光である。基材101上にシリコン酸化膜102を挟み込んで高誘電率膜103が成膜された半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLからフラッシュ光を照射することによって、高誘電率膜103を含む半導体ウェハーWの表面は瞬間的に処理温度T2にまで昇温して成膜後熱処理が実行される。フラッシュ光照射によって半導体ウェハーWの表面が到達する最高温度(ピーク温度)である処理温度T2は600℃以上1200℃以下であり、本実施形態では1000℃である。
アンモニア雰囲気中にて半導体ウェハーWの表面が処理温度T2にまで昇温して成膜後熱処理が実行されると、高誘電率膜103の窒化が促進されるとともに、高誘電率膜103中に存在していた点欠陥等の欠陥が消滅する。なお、フラッシュランプFLからの照射時間は0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の短時間であるため、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1から処理温度T2にまで昇温するのに要する時間も1秒未満の極めて短時間である。フラッシュ光照射後の半導体ウェハーWの表面温度は処理温度T2からただちに急速に下降する。
フラッシュ加熱処理の終了後、給気のためのバルブ84を閉止してチャンバー6内を再び減圧する。このときの減圧のパターンは、上述した時刻t1から時刻t3における減圧のパターンと同じである。すなわち、減圧の初期段階では、3本のバイパスライン197,198,199のうち最も配管径が小さいバイパスライン197のみを使用して排気流量を比較的小さくする。その後、3つの排気バルブ192,193,194の全てを開放して排気流量を大きくする。すなわち、減圧の初期段階では小さな排気流量で排気を行った後に、それよりも大きな排気流量に切り換えて排気を行う。このように排気流量を2段階に切り換えて排気を行う理由は上述と同様である。
チャンバー6内を再び気圧P1にまで減圧することによって、チャンバー6内の熱処理空間65から有害なアンモニアを排出することができる。続いて、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧する。このときの窒素ガスの供給流量は50リットル/分以上である。また、ハロゲンランプHLも消灯し、これによって半導体ウェハーWが予備加熱温度T1からも降温する。降温中の半導体ウェハーWの温度は接触式温度計130または放射温度計120によって測定され、その測定結果は制御部3に伝達される。制御部3は、測定結果より半導体ウェハーWの温度が所定温度まで降温したか否かを監視する。そして、半導体ウェハーWの温度が所定以下にまで降温した後、移載機構10の一対の移載アーム11が再び退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12がサセプター74の上面から突き出て熱処理後の半導体ウェハーWをサセプター74から受け取る。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、リフトピン12上に載置された半導体ウェハーWが装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWの加熱処理が完了する。
第1実施形態においては、チャンバー6内を一旦大気圧よりも低い気圧P1に減圧した後にアンモニア・窒素混合ガスを供給して常圧Psに復圧しているため、復圧後のチャンバー6内の酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。チャンバー6内を減圧することなく、常圧に維持したまま大気からアンモニア・窒素混合ガスへの雰囲気置換を行った場合には、チャンバー6内の酸素濃度を低減できる限界は約2ppmである。すなわち、本実施形態のように、チャンバー6内を一旦気圧P1に減圧してから常圧Psに復圧することによって、減圧を行わない場合に比較してチャンバー6内の酸素濃度を10分の1程度にまで低減することができるのである。
既述したように、堆積されたまま特段の処理を受けていない高誘電率膜103中には多数の点欠陥等の欠陥が存在しているため、成膜後熱処理(PDA)によってそのような欠陥を消滅させる必要がある。成膜後熱処理を実行するときに酸素が存在していると、その酸素を取り込んで高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102が成長して膜厚が増大し、高い誘電率が得られなくなる。このような膜厚増大の原因として特に問題となるのがチャンバー6内に残留している酸素である。本実施形態のように、常圧にて半導体ウェハーWをチャンバー6内に搬入した場合には外部からの空気の巻き込みが大きく、それがチャンバー6の残留酸素濃度を高めることとなる。このため、高誘電率膜103の成膜後熱処理を実行するときの雰囲気中の酸素濃度は可能な限り低減するのが好ましく、特に近年の高誘電率ゲート絶縁膜の形成には酸素濃度を1ppm以下とすることが求められている。
第1実施形態においては、チャンバー6内を一旦大気圧よりも低い気圧P1に減圧してから常圧Psに復圧することにより、高誘電率膜103の成膜後熱処理を実行するときのチャンバー6内の熱処理空間65の酸素濃度を約200ppb以下にまで低減している。従って、成膜後熱処理中に熱処理空間65から酸素を取り込んで高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、堆積された直後の高誘電率膜103中には酸素も含まれており、成膜後熱処理の処理時間が数秒程度以上となると、その酸素が拡散してシリコン酸化膜102の膜厚が増大することにもなる。第1実施形態では、半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLから1秒未満の照射時間にてフラッシュ光を照射して極短時間でウェハー表面を処理温度T2に昇温しているため、成膜後熱処理の処理時間が極めて短く、酸素の拡散する時間的余裕が無いため、高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、第1実施形態においては、チャンバー6内を復圧するときにアンモニア・窒素混合ガスを導入し、アンモニア雰囲気中にて半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLからフラッシュ光を照射して成膜後熱処理を行っている。アンモニア雰囲気中で高誘電率膜103を処理温度T2に加熱することによって高誘電率膜103の窒化処理が進行し、堆積後に高誘電率膜103中に存在していた欠陥が低減され、そのような欠陥に起因したリーク電流を抑制することができる。
また、アンモニア雰囲気中にてフラッシュ加熱処理を実行することにより、下地のシリコン酸化膜102も窒化することができる。シリコン酸化膜102が窒化されることによって、シリコン酸化膜102の酸化による膜厚増大をより効果的に抑制することができる。また、シリコン酸化膜102の窒化はシリコン酸化膜102の誘電率を若干上昇させる。これにより、シリコン酸化膜102の物理膜厚が増大が抑制されるとともに、電気的膜厚は減少されることとなる。なお、フラッシュ光照射時間は1秒未満の極短時間であるため、シリコン酸化膜102が窒化されたとしても、チャネル側まで窒素が拡散することは抑制される。
また、上述したように、チャンバー6内を減圧するときに、減圧開始時には小さな排気流量で排気を行った後に、大きな排気流量に切り換えて排気を行うようにしているため、チャンバー6内におけるパーティクルの巻き上げを防止することができるとともに、排気部190の除害装置に過負荷がかかるのを防止することもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置1の構成は第1実施形態と全く同じである。また、第2実施形態の熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と概ね同様である。第2実施形態が第1実施形態と相違するのは、チャンバー6内を一旦減圧した後に復圧するときの圧力である。
図11は、第2実施形態におけるチャンバー6内の圧力変化を示す図である。図11においても、図10と同様に、横軸には時刻を示し、縦軸にはチャンバー6内の圧力を示す。また、図11に点線で示すのは、第1実施形態におけるチャンバー6内を常圧Psにまで復圧したときの圧力変化パターンである(図10のパターン)。
第1実施形態と同様に、高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーWがチャンバー6に収容されて搬送開口部66が閉鎖された時点では、チャンバー6内の圧力は常圧Ps(=大気圧=約101325Pa)である。そして、時刻t1にチャンバー6内の減圧が開始される。第1実施形態と同じく、減圧の初期段階では小さな排気流量で排気を行った後に、時刻t2にそれよりも大きな排気流量に切り換えて排気を行う。これにより、チャンバー6内におけるパーティクルの巻き上げを防止することができるとともに、排気部190の除害装置に過負荷がかかるのを防止することもできる。
チャンバー6内の圧力が気圧P1に到達した時刻t3に、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内の熱処理空間65にアンモニアと希釈ガスとしての窒素ガスとの混合ガスを供給する。ここまでは第1実施形態と同様である。なお、気圧P1は、例えば約100Paである。
第2実施形態においては、チャンバー6内の圧力を常圧Psにまでは復圧せずに、混合ガスを供給することによって時刻t6にチャンバー6内の圧力を気圧P2にまで復圧している。気圧P2は、気圧P1より高く、かつ、常圧Psよりも低く、例えば約5000Paである。第2実施形態においても、チャンバー6内を一旦気圧P1にまで減圧してからそれよりも高い気圧P2に復圧しているため、復圧後のチャンバー6内の酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。
チャンバー6内の圧力が気圧P2に復圧した時刻t6以降は、チャンバー6に対するアンモニア・窒素混合ガスの供給流量とチャンバー6からの排気流量とを等しくしてチャンバー6内の圧力を気圧P2に維持する。そして、チャンバー6内の圧力を気圧P2に維持しつつ、ハロゲンランプHLによる半導体ウェハーWの予備加熱を行い、さらにその後時刻t7にフラッシュランプFLから半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光を照射してフラッシュ加熱を行う。予備加熱およびフラッシュ加熱処理の内容は第1実施形態と同じである。アンモニア雰囲気中にてフラッシュ光照射により半導体ウェハーWの表面が処理温度T2にまで昇温することにより、高誘電率膜103の成膜後熱処理が実行される。
フラッシュ加熱処理の終了後、給気のためのバルブ84を閉止してチャンバー6内を再び気圧P1にまで減圧することによって、チャンバー6内の熱処理空間65から有害なアンモニアを排出する。続いて、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧する。また、ハロゲンランプHLも消灯し、これによって半導体ウェハーWが予備加熱温度T1からも降温する。その後、所定温度にまで降温した半導体ウェハーWを熱処理装置1のチャンバー6から搬出する手順は第1実施形態と同様である。
第2実施形態においては、チャンバー6内を一旦大気圧よりも低い気圧P1に減圧した後にアンモニア・窒素混合ガスを供給して気圧P2に復圧しているため、第1実施形態と同じく高誘電率膜103の成膜後熱処理を実行するときのチャンバー6内の熱処理空間65の酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。従って、成膜後熱処理中に熱処理空間65から酸素を取り込んで高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、第1実施形態と同様に、半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLから1秒未満の照射時間にてフラッシュ光を照射して極短時間でウェハー表面を処理温度T2に昇温しているため、成膜後熱処理の処理時間が極めて短く、酸素の拡散する時間的余裕が無いため、高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、第2実施形態においては、チャンバー6内の圧力が大気圧よりも低い気圧P2にて、つまり減圧下にて半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光を照射して高誘電率膜103の成膜後熱処理を行っている。減圧下では気体分子の密度が小さいため、平均自由行程が長くなる。その結果、減圧下にて高誘電率膜103の成膜後熱処理を行えば、アンモニアの平均自由行程が長くなっているために、アンモニアと高誘電率膜103との熱処理反応を均一にすることができる。もっとも、減圧下で高誘電率膜103の成膜後熱処理を行うと、第1実施形態のように常圧下で処理を行う場合と比較してアンモニアの分圧自体は顕著に低くなる。このため、第1実施形態のように常圧下で高誘電率膜103の成膜後熱処理を行った方が高誘電率膜103の窒化処理をより大きく進行させることができる。
また、減圧下にて高誘電率膜103の成膜後熱処理を行えば、堆積後の高誘電率膜103に含まれている不純物(例えば、炭素(C))の脱理を促進することができる。そのような脱離した不純物元素をチャンバー6から排出することにより、当該不純物が半導体ウェハーWの表面に再付着して汚染するのを防止することができる。その結果、デバイス性能の劣化および歩留まりの低下を防ぐことができる。
また、チャンバー6内の雰囲気ガスによるハロゲンランプ光およびフラッシュ光の吸光が少なくなるため、予備加熱時およびフラッシュ加熱時の昇温効率を高めることができる。その結果、フラッシュ加熱時の半導体ウェハーWの表面到達温度を高くすることもできる。
また、減圧下にて半導体ウェハーWの加熱処理を行うことにより、チャンバー6内における対流の影響を低減することができ、半導体ウェハーWの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
さらに、第2実施形態においては、チャンバー6内の圧力を気圧P1から復圧するときに、常圧Psにまでは復圧せずに、大気圧よりも低い気圧P2にまで復圧している。従って、第1実施形態のようにチャンバー6内の圧力を常圧Psにまで復圧するのに比較して、第2実施形態のように気圧P2にまで復圧するのであれば復圧に要する時間を短くすることができる。そして、復圧に要する時間を短縮した分だけフラッシュ光照射のタイミングを早めることができる(図11に示すように、第1実施形態でのフラッシュ光照射の時刻t5よりも第2実施形態におけるフラッシュ光照射の時刻t7が早い)。その結果、第2実施形態のようにチャンバー6内の圧力を大気圧よりも低い気圧P2にまで復圧した方が熱処理装置1におけるスループットを向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の熱処理装置1の構成は第1実施形態と全く同じである。また、第3実施形態の熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と概ね同様である。第3実施形態が第1実施形態と相違するのは、チャンバー6内における圧力変化である。
図12は、第3実施形態におけるチャンバー6内の圧力変化を示す図である。図12においても、図10と同様に、横軸には時刻を示し、縦軸にはチャンバー6内の圧力を示す。
第1実施形態と同様に、高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーWがチャンバー6に収容されて搬送開口部66が閉鎖された時点では、チャンバー6内の圧力は常圧Ps(=大気圧=約101325Pa)である。そして、時刻t1にチャンバー6内の減圧が開始される。第3実施形態においては、3本のバイパスライン197,198,199による排気流量を一定にするとともに、チャンバー6からの排気流量を流量調整バルブ196によって時間とともに連続的に増加させている。すなわち、減圧の初期段階では比較的小さな排気流量で排気を開始し、徐々に連続的に排気流量を増加させているのである。このようにすれば、第1実施形態と同様に、チャンバー6内におけるパーティクルの巻き上げを防止することができるとともに、排気部190の除害装置に過負荷がかかるのを防止することもできる。また、排気流量を無段階で連続的に増加させることにより、排気流量の急激な変化に起因したパーティクルの巻き上げをも防止することができる。
チャンバー6内の圧力が気圧P1に到達した時刻t3に、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内の熱処理空間65にアンモニアと希釈ガスとしての窒素ガスとの混合ガスを供給してチャンバー6内を復圧する。なお、気圧P1は、例えば約100Paである。
第3実施形態においては、チャンバー6への処理ガスの給気流量を流量調整バルブ90によって時間とともに連続的に増加させている。すなわち、復圧の初期段階では比較的小さな給気流量で給気を開始し、徐々に連続的に給気流量を増加させているのである。減圧時と同様に、復圧の開始時から大きな給気流量にて急速に給気を行うと、チャンバー6の構造物に付着していたパーティクルが巻き上げられるおそれがある。復圧の初期段階では小さな給気流量で静かに給気を開始し、徐々に排気流量を大きくしていくことにより、そのようなチャンバー6内のパーティクルの巻き上げを防止することができる。また、給気流量を無段階で連続的に増加させることにより、給気流量の急激な変化に起因したパーティクルの巻き上げをも防止することができる。
また、第3実施形態においては、チャンバー6に混合ガスを供給することによって時刻t8にチャンバー6内の圧力を常圧Psを超える気圧P3にまで復圧している。気圧P3は、大気圧よりも高く、例えば約0.15MPaである。第3実施形態においても、チャンバー6内を一旦気圧P1にまで減圧してからそれよりも高い気圧P3に復圧しているため、復圧後のチャンバー6内の酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。
チャンバー6内の圧力が気圧P3に復圧した時刻t8以降は、チャンバー6に対するアンモニア・窒素混合ガスの供給流量とチャンバー6からの排気流量とを等しくしてチャンバー6内の圧力を気圧P3に維持する。そして、チャンバー6内の圧力を気圧P3に維持しつつ、ハロゲンランプHLによる半導体ウェハーWの予備加熱を行い、さらにその後時刻t9にフラッシュランプFLから半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光を照射してフラッシュ加熱を行う。予備加熱およびフラッシュ加熱処理の内容は第1実施形態と同じである。アンモニア雰囲気中にてフラッシュ光照射により半導体ウェハーWの表面が加熱されることにより、高誘電率膜103の成膜後熱処理が実行される。
フラッシュ加熱処理の終了後、給気のためのバルブ84を閉止してチャンバー6内を再び気圧P1にまで減圧することによって、チャンバー6内の熱処理空間65から有害なアンモニアを排出する。このときにも、チャンバー6からの排気流量を流量調整バルブ196によって時間とともに連続的に増加させることにより、排気に起因したパーティクルの巻き上げを防止している。
続いて、排気のためのバルブ89を閉止して給気のためのバルブ84を開放し、ガス供給源85からチャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧する。このときにも、チャンバー6への給気流量を流量調整バルブ90によって時間とともに連続的に増加させることにより、給気に起因したパーティクルの巻き上げを防止している。
また、ハロゲンランプHLも消灯し、これによって半導体ウェハーWが予備加熱温度T1からも降温する。その後、所定温度にまで降温した半導体ウェハーWを熱処理装置1のチャンバー6から搬出する手順は第1実施形態と同様である。
ところで、チャンバー6内にパーティクルが巻き上がる要因としては、チャンバー6に対する給排気の他に、フラッシュ光照射も存在している。フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射時には、半導体ウェハーWの表面が瞬間的に昇温する一方で裏面は予備加熱温度T1からさほどには昇温しないため、表裏面で大きな温度差が発生し、表面のみが熱膨張して半導体ウェハーWが急激に変形する。その結果、半導体ウェハーWがサセプター74上で振動することによってパーティクルが発生してチャンバー6内に巻き上がるのである。
このようなフラッシュ光照射に起因したパーティクルを効果的にチャンバー6から排出すべく、第3実施形態では、フラッシュ加熱処理が終了してアンモニアを排出してからチャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧したときにも、50リットル/分以上100リットル/分以下の流量にて窒素ガスをチャンバー6内に流すことによってフラッシュ光照射に起因したパーティクルを押し流している。これにより、フラッシュ光照射に起因したパーティクルが半導体ウェハーWに付着して汚染するのを防止することができる。
なお、アンモニアを排出後にチャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧するときに、排気のためのバルブ89を開放したまま給気のためのバルブ84も開放してチャンバー6内に窒素ガスを供給するようにしても良い。このようにすれば、フラッシュ光照射に起因したパーティクルをより効果的にチャンバー6から排出することができる。
第3実施形態においては、チャンバー6内を一旦大気圧よりも低い気圧P1に減圧した後にアンモニア・窒素混合ガスを供給して気圧P3に復圧しているため、第1実施形態と同じく高誘電率膜103の成膜後熱処理を実行するときのチャンバー6内の熱処理空間65の酸素濃度を約200ppb以下とすることができる。従って、成膜後熱処理中に熱処理空間65から酸素を取り込んで高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、第1実施形態と同様に、半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLから1秒未満の照射時間にてフラッシュ光を照射して極短時間でウェハー表面を昇温しているため、成膜後熱処理の処理時間が極めて短く、酸素の拡散する時間的余裕が無いため、高誘電率膜103の下地のシリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制することができる。
また、第3実施形態においては、チャンバー6内の圧力が大気圧よりも高い気圧P3にて、つまり加圧下にて半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光を照射して高誘電率膜103の成膜後熱処理を行っている。加圧下ではアンモニアの分圧も高くなり、第1実施形態の処理温度T2より低温でも窒化処理を促進することができる。すなわち、フラッシュ光照射時の処理温度をより低温化することが可能となる。
さらに、第3実施形態では、チャンバー6内の減圧時および復圧時において、排気流量および給気流量を無段階で連続的に変化させている。これにより、給排気の急激な変化に起因したパーティクルの巻き上げを防止することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の熱処理装置1の構成は第1実施形態と全く同じである。また、第4実施形態の熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と概ね同様である。第4実施形態が第1実施形態と相違するのは、半導体ウェハーWの熱処理時における雰囲気制御である。
第1実施形態では半導体ウェハーWの予備加熱およびフラッシュ加熱をともにアンモニア雰囲気中にて行っていたが、第4実施形態においては、フラッシュ加熱処理時にはアンモニアの供給を停止している。具体的には、第1実施形態と同様に、高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーWがチャンバー6に収容された後、チャンバー6内の圧力を一旦気圧P1にまで減圧してからアンモニアと希釈ガスとしての窒素ガスとの混合ガスをチャンバー6内の熱処理空間65に供給して常圧Psに復圧する。
チャンバー6内の圧力が常圧Psに復圧した後、ハロゲン加熱部4の40本のハロゲンランプHLが点灯して半導体ウェハーWの予備加熱が開始される。この予備加熱の段階においては、チャンバー6に対してアンモニア・窒素混合ガスを供給するとともに、チャンバー6からの排気も行ってチャンバー6内の圧力を常圧Psに維持している。すなわち、予備加熱工程では、チャンバー6内にアンモニア・窒素混合ガスを供給してアンモニア雰囲気を形成しているのである。アンモニア雰囲気中にて半導体ウェハーWを予備加熱温度T1に昇温する予備加熱を行うことにより、ある程度の高誘電率膜103の窒化を行う。
次に、第4実施形態においては、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射を行う前に、チャンバー6内へのアンモニアの供給を停止する。アンモニア供給の停止に際して、減少したアンモニア供給流量に相当する流量の窒素ガス供給を増加するようにしても良いし、或いは排気流量を減少するようにしても良い。いずれであっても、アンモニアの供給停止後もチャンバー6内の圧力は常圧Psに維持されることとなる。
チャンバー6からの排気を継続しつつ、アンモニアの供給を停止することによって、チャンバー6内におけるアンモニア濃度が低下する。そして、チャンバー6内のアンモニア濃度がアンモニア供給停止前の10分の1以下となった時点でフラッシュランプFLから閃光を照射することによるフラッシュ加熱処理を実行する。なお、この発光制御を行うために、チャンバー6内にアンモニアの気中濃度を測定する濃度計を設置するようにしても良いし、予め実験等によってアンモニア濃度が10分の1以下となるまでの時間を求めておき、アンモニア供給停止後にその時間が経過した時点でフラッシュ光照射を行うようにしても良い。
チャンバー6に対するアンモニアの供給を停止した状態にて半導体ウェハーWにフラッシュ光を照射することにより、高誘電率膜103の窒化が抑制されるとともに、予備加熱工程にてアンモニアと反応して高誘電率膜103に入り込んだ水素を脱離させることができる。
フラッシュ加熱処理後の手順も第1実施形態と同じである。具体的には、フラッシュ加熱処理終了後、チャンバー6内を再び気圧P1にまで減圧し、続いて、チャンバー6内に窒素ガスを供給して常圧Psにまで復圧する。また、ハロゲンランプHLも消灯し、所定温度にまで降温した半導体ウェハーWを熱処理装置1のチャンバー6から搬出する。
第4実施形態においては、予備加熱工程ではチャンバー6内へのアンモニア供給を行うとともに、フラッシュ光照射時にはチャンバー6内へのアンモニアの供給を停止することにより、高誘電率膜103をある程度窒化させるとともに高誘電率膜103に入り込んだ水素を脱離させることができる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態においては、チャンバー6内を減圧するときの到達圧力である気圧P1を約100Paとしていたが、これに限定されるものではなく、適宜の値とすることができる。チャンバー6内の到達酸素濃度を10分の1程度にまで下げるためには、チャンバー6内を減圧するときの到達圧力である気圧P1を大気圧の約10分の1(約10000Pa)とすれば足りる。気圧P1をより低圧にすれば(つまり、より高真空にまで減圧すれば)、復圧後にチャンバー6内に残留している酸素濃度をより低くすることができるものの、気圧P1に到達するまでの減圧時間が長くなる。このため、成膜後熱処理を実行する際に必要な酸素濃度とスループットのバランスより気圧P1を設定するのが好ましい。
また、チャンバー6内を減圧するときの到達圧力である気圧P1は、半導体ウェハーWの熱処理時のチャンバー6内の気圧、つまり復圧するときの目標気圧(第1実施形態では常圧Ps、第2実施形態では気圧P2、第3実施形態では気圧P3)の100分の1以下とするのが好ましい。このようにすれば、残留空気による半導体ウェハーWの熱処理時のアンモニア雰囲気への影響を少なくすることができる。
また、上記各実施形態においては、3本のバイパスライン197,198,199を設けることによってチャンバー6からの排気流量を制御していたが、バイパスラインの本数は2本以上であれば良い。また、複数本のバイパスライン197,198,199を設けるのに代えて、スロットルバルブまたはガスバラストを設けることによってチャンバー6からの排気流量を制御するようにしても良い。また、流量調整バルブ90,196に代えてマスフローコントローラを用いるようにしても良い。
第1および第2実施形態では減圧時のチャンバー6からの排気流量を2段階に切り換え、第3実施形態では排気流量を無段階で連続的に増加させていたが、これらに限定されるものではなく、例えば排気流量を多段階で切り換えるようにしても良い。すなわち、チャンバー6内を減圧するときの排気流量は時間とともに増加する形態であれば良い。
同様に、復圧時のチャンバー6への給気流量についても、第3実施形態では給気流量を無段階で連続的に増加させていたが、これを2段階或いは多段階で切り換えて増加させるようにしても良い。すなわち、チャンバー6内を復圧するときの給気流量も時間とともに増加する形態であれば良い。
また、チャンバー6内の減圧および復圧を行う際に、制御部3は、減圧開始時(時刻t1)からの経過時間に基づいて各種バルブ等を制御するようにしても良いし、圧力計180による熱処理空間65の圧力の測定結果に基づいて各種バルブ等をフィードバック制御するようにしても良い。経過時間に基づいて制御を行う場合には、経過時間とチャンバー6内の圧力との関係を実験またはシミュレーションによって求めておけば良い。
また、上記各実施形態においては、チャンバー6内にアンモニアと窒素ガスとの混合ガスを供給していたが、これに限定されるものではなく、アンモニアと混合する希釈ガスとしては、水素ガス(H)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、キセノン(Xe)等を用いることができる。これらのいずれかのガスとアンモニアとの混合ガスを熱処理空間65に供給してチャンバー6内にアンモニア雰囲気を形成することができる。特に、ヘリウムは熱を奪う能力が高く冷却ガスとしても使用されているものであり、アンモニアとヘリウムとの混合ガスを用いれば、フラッシュ加熱処理後の半導体ウェハーWの冷却速度を高めることができる。
また、処理ガスとしては窒素酸化物や酸素、オゾン等の酸素系の反応性ガスを用いることもできる。例えば、微量のオゾンを導入して高誘電率膜の熱処理を行うことがある。このような場合には、バックグラウンドとなるチャンバー6内の残留酸素濃度を十分に低減しておかなければ、オゾン等の酸素系ガスの濃度の制御性が低下する。上記実施形態と同様にして、チャンバー6内の熱処理空間65の酸素濃度を低下させておくことにより、酸素系ガスの濃度の制御性を高めることができ、酸素系の反応性ガスを用いる場合であっても本発明に係る技術は意義あるものとなる。
また、第4実施形態において、アンモニアの供給を停止すると同時にチャンバー6内の減圧を開始するようにしても良い。この場合、半導体ウェハーWの予備加熱は常圧のアンモニア雰囲気中にて行われることとなり、フラッシュ加熱は減圧しつつ行われることとなる。
また、上記各実施形態においては、界面層膜としてのシリコン酸化膜102の上にゲート絶縁膜としての高誘電率膜103が形成された半導体ウェハーW(図9)に熱処理を行っていたが、高誘電率膜103の上にさらにメタルゲートを堆積した状態の半導体ウェハーWに熱処理を行うようにしても良い。メタルゲートの素材としては例えばチタンナイトライド(TiN)、チタンアルミ(TiAl)、タングステン(W)等を用いることができる。高誘電率膜103の上にメタルゲートを形成した半導体ウェハーWに対して上記各実施形態と同様の手順にて予備加熱およびフラッシュ加熱処理を行う。これにより成膜後の高誘電率膜103に存在している多数の欠陥を消滅させる成膜後熱処理を行うことができる。
メタルゲートを形成した状態の半導体ウェハーWに熱処理を行った場合には、メタルゲート自体が酸化されることがある。また、メタルゲートおよび高誘電率膜103を通して酸素が拡散してシリコン酸化膜102の膜厚が増大することもある。上記各実施形態のように、チャンバー6内を一旦気圧P1にまで減圧してから復圧することにより、チャンバー6内を極低酸素濃度として半導体ウェハーWに予備加熱およびフラッシュ加熱処理を行えば、シリコン酸化膜102の膜厚が増大するのを抑制できるとともに、メタルゲート自体の酸化を防止することもできる。
また、基材101の材質はシリコンに限定されるものではなく、ゲルマニウム(Ge)またはシリコンゲルマニウムであっても良い。基材101の材質としてシリコン以外を採用した場合には、高誘電率膜103の下地に形成する界面層膜についても二酸化ケイ素以外のものとなることがある。
1 熱処理装置
3 制御部
4 ハロゲン加熱部
5 フラッシュ加熱部
6 チャンバー
7 保持部
10 移載機構
61 チャンバー側部
63 上側チャンバー窓
64 下側チャンバー窓
65 熱処理空間
74 サセプター
85 ガス供給源
90,196 流量調整バルブ
101 基材
102 シリコン酸化膜
103 高誘電率膜
190 排気部
191 排気ポンプ
192,193,194 排気バルブ
197,198,199 バイパスライン
FL フラッシュランプ
HL ハロゲンランプ
W 半導体ウェハー

Claims (20)

  1. 高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    高誘電率膜を形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、
    前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、
    前記チャンバー内に酸素系の反応性ガスを供給して前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧する復圧工程と、
    前記チャンバー内を第2の圧力に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  2. 請求項1記載の熱処理方法において、
    前記酸素系の反応性ガスは、オゾンであることを特徴とする熱処理方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする熱処理方法。
  4. 請求項1または請求項2記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧であることを特徴とする熱処理方法。
  5. 請求項1または請求項2記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする熱処理方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱処理方法において、
    前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする熱処理方法。
  7. 高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    高誘電率膜を形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、
    前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、
    前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧して前記チャンバー内の酸素濃度を200ppb以下とする復圧工程と、
    前記チャンバー内を第2の圧力かつ酸素濃度200ppb以下に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  8. 請求項7記載の熱処理方法において、
    前記復圧工程では、前記チャンバー内にアンモニアを含む反応性ガスを導入することを特徴とする熱処理方法。
  9. 請求項7または請求項8記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする熱処理方法。
  10. 請求項7または請求項8記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧であることを特徴とする熱処理方法。
  11. 請求項7または請求項8記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする熱処理方法。
  12. 請求項7から請求項11のいずれかに記載の熱処理方法において、
    前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする熱処理方法。
  13. 高誘電率膜を形成した基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    基材上に界面層膜を挟みこんで高誘電率膜を形成し、前記高誘電率膜上にさらにメタルゲートを形成した基板をチャンバー内に搬入する搬入工程と、
    前記チャンバー内を大気圧よりも低い第1の圧力に減圧する減圧工程と、
    前記チャンバー内を第1の圧力から第1の圧力よりも高い第2の圧力に復圧する復圧工程と、
    前記チャンバー内を第2の圧力に維持しつつ、前記基板の表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射する照射工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  14. 請求項13記載の熱処理方法において、
    前記界面層膜は、シリコン酸化膜であることを特徴とする熱処理方法。
  15. 請求項13または請求項14記載の熱処理方法において、
    前記メタルゲートは、チタンナイトライド、チタンアルミ、または、タングステンにて形成されることを特徴とする熱処理方法。
  16. 請求項13から請求項15のいずれかに記載の熱処理方法において、
    前記復圧工程では、前記チャンバー内にアンモニアを含む反応性ガスを導入することを特徴とする熱処理方法。
  17. 請求項13から請求項16のいずれかに記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は、第1の圧力よりも高く大気圧よりも低いことを特徴とする熱処理方法。
  18. 請求項13から請求項16のいずれかに記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧であることを特徴とする熱処理方法。
  19. 請求項13から請求項16のいずれかに記載の熱処理方法において、
    第2の圧力は大気圧よりも高いことを特徴とする熱処理方法。
  20. 請求項13から請求項19のいずれかに記載の熱処理方法において、
    前記フラッシュ光の照射時間は、0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下であることを特徴とする熱処理方法。
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