JP2020063704A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ポンプが、一次フィルタを介して気泡を含んだ燃料を吸い込むことを抑制できる燃料供給装置を提供する。【解決手段】ポンプ収容ケース部21spとポンプハウジング5zとの間に、モータ軸方向Cに貫通する隙間であるケース隙間11が設けられ、ケース隙間11のモータ軸方向の他方側C2の端部は燃料タンクに開口しており、燃料ポンプ5と収容ケース蓋部4cとの間に、気泡排出口52bをケース隙間11に接続する隙間である蓋部隙間12が設けられた燃料供給装置。【選択図】図10

Description

本願は、燃料供給装置に関する。
車両用の燃料供給装置の中でも、自動二輪車用の燃料供給装置は、燃料タンクの構造上、燃料タンク底面から燃料タンク内部に挿入され、燃料タンク底面から立ち上がるように設置される。
このような燃料供給装置として、特許文献1に記載された装置が知られている。特許文献1の燃料供給装置では、燃料タンク底面の開口部に取り付けられる蓋部材に、燃料ポンプ、プレッシャレギュレータ、フィルタ等を収納したケース体が固定される。
ケース体には、主に、燃料ポンプと、燃料ポンプが吸い上げる燃料をろ過する一次フィルタ、燃料ポンプによって加圧された燃料を濾過する二次フィルタと、燃料ポンプが吐出した燃料のうち、余剰な燃料を排出するためのプレッシャレギュレータ等の部材が収納される。また、車両が傾斜した際に、一次フィルタ周囲における燃料切れを防止するため、燃料を蓄積できるように有底筒状の部材が備えられる。
有底筒状の部材の内側には、プレッシャレギュレータから排出される余剰燃料中に含まれる気泡を抑制する円錐状の気泡制御部材が備えられている。
特許第5414483号
特許文献1の技術では、円錐状の気泡制御部材を設けることにより、円錐形状により対流を起こすことで、余剰燃料中に含まれる気泡を減少すると共に小さくし、一次フィルタから再吸入される燃料の気泡を減少させる。
しかしながら、特許文献1の技術では、気泡を完全に除去することはできない。また、余剰燃料は、円錐状の気泡制御部材を通った後、有底筒状の部材の内側に戻される。そのため、有底筒状の部材の内側に配置された一次フィルタから気泡を含んだ燃料が吸入されるため、燃料ポンプの吐出能力の低下が懸念される。
また、回転体であるインペラを回転させて燃料タンク内の燃料を吸上げる燃料ポンプにおいては、インペラの外周羽根部に沿って形成したポンプ流路内にて生じる気泡を排出するため、流路途中に外部と連通する気泡排出口が設けられている。しかしながら、気泡排出口から排出された気泡を含む燃料が、有底筒状の部材の内側に排出されると、一次フィルタから気泡を含んだ燃料が吸入されるため、燃料ポンプの吐出能力の低下が懸念される。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたもので、燃料ポンプが、一次フィルタを介して気泡を含んだ燃料を吸い込むことを抑制できる燃料供給装置を得ることを目的とする。
本願に係る燃料供給装置は、
燃料を加圧すると共に燃料中の気泡を排出するポンプ部と、前記ポンプ部を駆動する電動モータ部と、前記ポンプ部及び前記電動モータ部を収容するポンプハウジングと、モータ軸方向の一方側に開口し、前記ポンプ部に供給する燃料が外部から供給される吸入口と、モータ軸方向の他方側に開口し、前記ポンプ部から吐出された燃料を外部に吐出する吐出口と、モータ軸方向の一方側に開口し、前記ポンプ部から排出された気泡を排出する気泡排出口と、を備えた、燃料タンク内に配置される燃料ポンプと、
前記燃料ポンプのモータ軸方向の一方側に配置され、前記吸入口に供給される燃料をろ過する一次フィルタと、
前記ポンプハウジングが内側に収容される筒状のポンプ収容ケース部と、
前記ポンプ収容ケース部のモータ軸方向の一方側の開口を密閉する蓋部材であって、前記吸入口を前記一次フィルタに接続する貫通孔を有する収容ケース蓋部と、
前記一次フィルタが内側に配置されるフィルタ配置空間を形成する有底筒状の部材であって、前記ポンプ収容ケース部に連結される有底筒状部と、を備え、
前記ポンプ収容ケース部と前記ポンプハウジングとの間に、モータ軸方向に貫通する隙間であるケース隙間が設けられ、前記ケース隙間のモータ軸方向の他方側の端部は前記燃料タンクに開口しており、前記燃料ポンプと前記収容ケース蓋部との間に、前記気泡排出口を前記ケース隙間に接続する隙間である蓋部隙間が設けられたものである。
本願に係る燃料供給装置によれば、燃料ポンプの気泡排出口からモータ軸方向の一方側に排出された気泡を含む燃料は、燃料ポンプと収容ケース蓋部との間に設けられた蓋部隙間を流れた後、ポンプ収容ケース部とポンプハウジングとの間に設けられたケース隙間に流れる。そして、気泡を含む燃料は、ケース隙間をモータ軸方向の他方側に流れた後、開口部から燃料タンクに排出される。よって、気泡を含む燃料は、一次フィルタが配置された有底筒状部のフィルタ配置空間から離れた場所に排出され、一次フィルタから再吸入されることを抑制できる。よって、気泡の吸入により燃料ポンプの吐出能力が低下することを抑制できる。
実施の形態1に係る燃料タンクに設置された状態の燃料供給装置の燃料の流れと構成要素の配置を説明する模式図である。 実施の形態1に係る燃料供給装置の斜視図である。 実施の形態1に係るタンク蓋部材の斜視図である。 実施の形態1に係る燃料供給装置をモータ軸方向に平行な平面で切断した断面図である。 実施の形態1に係るケース本体部をモータ軸方向に平行な平面で切断した断面図である。 実施の形態1に係るプレッシャレギュレータ付近の燃料供給装置をモータ軸方向に平行な平面で切断した要部断面図である。 実施の形態1に係る燃料ポンプと二次フィルタとの接続流路を説明する分解斜視図である。 実施の形態1に係るポンプ部を、モータ軸方向に平行な面で切断した断面図である。 実施の形態1に係る燃料ポンプと収容ケース蓋部との接続を説明するための分解斜視図である。 実施の形態1に係る燃料ポンプの気泡排出口から排出された気泡の排出経路説明するために、図4のX部分を拡大した要部断面図である。 実施の形態1に係るポンプ収容ケース部とポンプハウジングとの間に形成されたケース隙間を説明するために、燃料供給装置を図2のA−A断面位置でモータ軸方向に垂直な平面で切断した断面図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る燃料供給装置1について、図面を参照して説明する。図1は、燃料タンク920に設置された状態の燃料供給装置1の燃料の流れと構成要素の配置を説明する模式図である。図2は、燃料供給装置1の斜視図である。図3は、タンク蓋部材3の斜視図である。図4は、燃料供給装置1をモータ軸方向Cに平行な平面で切断した断面図である。図5は、ケース本体部21をモータ軸方向Cに平行な平面で切断した断面図である。図6は、プレッシャレギュレータ7付近の燃料供給装置1をモータ軸方向Cに平行な平面で切断した要部断面図である。図7は、燃料ポンプ5と二次フィルタ6との接続部分を説明する分解斜視図である。図8はポンプ部50を、モータ軸方向Cに平行な面で切断した断面図である。図9は、燃料ポンプ5と収容ケース蓋部4cとの接続を説明するための分解斜視図である。図10は、燃料ポンプ5の気泡排出口52bから排出された気泡の排出経路説明するために、図4のX部分を拡大した要部断面図である。図11は、ポンプ収容ケース部21spとポンプハウジング5zとの間に形成されたケース隙間11を説明するために、燃料供給装置1を図2のA−A断面位置でモータ軸方向Cに垂直な平面で切断した断面図である。
本実施の形態に係る燃料供給装置1は、例えば、車両に搭載されたエンジン等の燃料消費装置910に燃料を供給するものであり、燃料タンク920内に配設される。基本的な構成として、図1に示すように、燃料供給装置1は、燃料タンク920内の燃料990中に浮遊している夾雑物を除去する一次フィルタ4と、一次フィルタ4を介して燃料を吸引し、加圧して吐出する燃料ポンプ5と、を備えている。そして、例えば、燃料ポンプ5から吐出された高圧燃料中の夾雑物等を除去するための二次フィルタ6と、余剰燃料を排出することで、燃料ポンプ5から吐出された燃料の圧力を制限圧力に保つプレッシャレギュレータ7とを備えている。
本願では、電動モータ部5aの回転軸5mの軸心に平行な方向をモータ軸方向C(以下、単に軸方向Cと称す)と定義する。燃料供給装置1が燃料タンク920内に配設された状態で、軸方向の一方側C1は、鉛直下側になり、軸方向の他方側C2は、鉛直上側になる。
本実施の形態に係る燃料供給装置1は、自動二輪車用のように、燃料タンク920の底壁に設けられた開口部921から燃料タンク920の内側に挿入され、燃料タンク920の底壁から上側に立ち上がるように設置されることを想定したものである。そのため、図1及び図2に示すように、燃料供給装置1は、燃料タンク920の底壁の開口部921に固定され、開口部921を密閉するタンク蓋部材3と、タンク蓋部材3に連結され、燃料ポンプ5及び二次フィルタ6等を支持するケース体2と、を備えおり、タンク蓋部材3とケース体2により筐体10が形成されている。タンク蓋部材3及びケース体2は、熱可塑性樹脂(例えば、POM:Poly Oxy Methylene)で形成されている。
<タンク蓋部材3、有底筒状部3s>
図3に示すように、タンク蓋部材3は、軸方向の他方側C2に開口する有底筒状の有底筒状部3sと、有底筒状部3sの底壁3a部分から外周側に延びる円環板状のフランジ部3fと、を備えている。有底筒状部3sの底壁3aとフランジ部3fは、軸方向Cに直交する方向に延在する円板状に形成されており、燃料タンクの開口部921を塞ぐ蓋となる。フランジ部3fの軸方向の他方側C2の端面が、不図示の固定部材により燃料タンクの開口部921に密着し、開口部921を密閉する。
有底筒状部3sは、底壁3aと、底壁3aから軸方向の他方側C2に延出した周壁3bとを有している。有底筒状部3sの内側には、一次フィルタ4が配置されるフィルタ配置空間3mが形成されている。フィルタ配置空間3mは、燃料タンク920に取り付けられた状態では上側に開口するため、燃料が溜まるサブタンクとして機能し、燃料タンク920内の燃料の揺れが生じたとしても、フィルタ配置空間3mに溜まった燃料を安定的に一次フィルタ4に供給することができる。有底筒状部3sの周壁3bには、燃料タンク920からフィルタ配置空間3mに燃料を導入する燃料導入口3dが設けられており、導入流路8aを形成する(図2、図1参照)。
また、図3及び図6に示すように、有底筒状部3sの内側には、プレッシャレギュレータ7の軸方向の一方側C1の半分が収容されるレギュレータ収容部3hが形成されている。レギュレータ収容部3hは、軸方向の他方側C2に開口する有底筒状の部材であり、有底筒状部3sの底壁3aから軸方向の他方側C2に延出した筒状部3cにより構成されている。レギュレータ収容部3hの筒状部3cは、有底筒状部3sの周壁3bと一体的につながった連結部3jを有している。連結部3jに、レギュレータ収容部3hの筒状部3cの内側と有底筒状部3sの周壁3bの外側とを連通する連通孔3pが形成されている。
レギュレータ収容部3hの筒状部3c及び連結部3jの軸方向の他方側C2の端面が、プレッシャレギュレータ7を軸方向の一方側C1から支持するレギュレータ支持面3iとなる。レギュレータ支持面3iとプレッシャレギュレータ7に設けられた鍔部7aとが密着することにより、レギュレータ収容部3hの軸方向の他方側C2の開口が密閉される。レギュレータ収容部3hの内側に配置されたプレッシャレギュレータ7の部分には、余剰燃料を排出する排出口7cが設けられている。よって、プレッシャレギュレータ7の排出口7cからレギュレータ収容部3hの内側空間3nに排出された燃料は、連通孔3pを通って、レギュレータ収容部3hの内側から有底筒状部3sの外側に排出される。レギュレータ収容部3hの開口は、プレッシャレギュレータ7により密閉されているので、プレッシャレギュレータ7の排出口7cから排出された燃料は、有底筒状部3sの内側のフィルタ配置空間3mには流れず、直接、有底筒状部3sの外側に流れる。レギュレータ収容部3hの内側空間3n及び連通孔3pが、プレッシャレギュレータ7から排出された燃料を、有底筒状部3sの外側に導くリターン流路8rとなる(図1及び図6参照)。
プレッシャレギュレータ7から排出された燃料は、急激な圧力低下により、気泡が発生することがある。リターン流路8rにより、気泡を含む燃料を、一次フィルタ4が配置された有底筒状部3sのフィルタ配置空間3mの外側に排出することができ、一次フィルタ4から再吸入されることを抑制できる。
また、図3に示すように、有底筒状部3sの内側には、有底筒状部3sの底壁3aから軸方向の他方側C2に延びる円筒状の接続パイプ3qが形成されている。接続パイプ3qは、二次フィルタ6側(後述するフィルタ吐出パイプ21e)に接続される。接続パイプ3qが設けられた底壁3aの部分には、軸方向Cに貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔を介して接続パイプ3qと、底壁3aの軸方向の一方側C1に配置された外部吐出パイプ3eとが連通する。外部吐出パイプ3eは、燃料タンク920の外側に配置され、燃料消費装置910側に接続される吐出流路8e(図1参照)となる。
図6に示すように、燃料ポンプ5を駆動制御する制御回路基板20は、有底筒状部3sの底壁3aの軸方向の一方側C1に配置され、燃料タンク920の外側に配置されている。制御回路基板20の軸方向の一方側C1は、ケース部材20bにより覆われ、ケース部材20bと底壁3aにより形成される密閉空間に収容されている。タンク蓋部材3には、制御回路基板20と燃料ポンプ5等とを接続するための電気コネクタ3tが一体的に形成されている(図3参照)。
<ケース体2>
図4等に示すように、ケース体2は、タンク蓋部材3の軸方向の他方側C2に配置され、タンク蓋部材3にスナップフィットにより連結される。ケース体2は、燃料ポンプ5及び二次フィルタ6等を支持するケース本体部21と、燃料ポンプ5と二次フィルタ6とを接続する接続流路8t(図1参照)を形成するケースカバー部22とから構成されている。ケース本体部21とケースカバー部22は、タンク蓋部材3と同様にPOM等の樹脂を成形して形成されている。ケース本体部21とケースカバー部22は、必ずしも同じ材料で形成する必要はないが、良好な溶着ができるように、同様の熱的性質を有し、互いに親和性を有する材料の組合せにすることが望ましい。
ケース本体部21は、図5及び図4に示すように、燃料ポンプ5が内側に収容される筒状のポンプ収容ケース部21spと、二次フィルタ6が内側に収容される筒状の二次フィルタ収容ケース部21sfと、を有する。ポンプ収容ケース部21spと二次フィルタ収容ケース部21sfとは隣同士に配置され、一部で壁が共通化されている。
ポンプ収容ケース部21spの内側には、燃料ポンプ5が収容される。図5及び図11に示すように、ポンプ収容ケース部21spの内周面は、円筒状に形成されている。ポンプ収容ケース部21spの内周面には、径方向内側に突出し、軸方向Cに延びたリブ21rbが、周方向の複数個所(本例では、等間隔に3箇所)に設けられている。複数のリブ21rbが、燃料ポンプ5(ポンプハウジング5z)の外周面を径方向外側から支持し、複数のリブ21rbが設けられていないポンプ収容ケース部21sp内周面の部分と燃料ポンプ5の外周面の部分との間に、軸方向Cに貫通するケース隙間11が形成される。このケース隙間が、後述する気泡を含む燃料が流れる気泡排出流路8bとなる。筒状のポンプ収容ケース部21spの軸方向の一方側C1の開口部には、後述する収容ケース蓋部4cが取り付けられ、密閉される。
筒状のポンプ収容ケース部21spの軸方向の他方側C2の開口部は、部分的に塞がれており、塞がれた部分に軸方向Cに貫通する吐出口接続孔2jpが形成されている。吐出口接続孔2jpは、軸方向の一方側C1に延びた円筒状の部分を有している。この円筒状の部分の内側に、燃料ポンプ5の吐出口5xが挿入され、連結される。一方、塞がれていない部分は、外部(燃料タンク920)に開口しているケース開口部21oとされている。ケース開口部21oに、燃料ポンプ5の電気コネクタ5bが配置され、電気コネクタ5bに電気ワイヤ13が接続される(図4参照)。ケース開口部21oにより、ケース隙間11の軸方向の他方側C2の端部が、燃料タンク920に開口する。ケース開口部21oが、後述する気泡を含む燃料が燃料タンク920に排出される排出口になり、気泡排出流路8bを構成する(図1参照)。
図5に示すように、吐出口接続孔2jpの軸方向の他方側C2は、二次フィルタ収容ケース部21sfの軸方向の他方側C2の開口部と繋がった筒状の連通筒状部21wtとされている。図7に示すように、連通筒状部21wtの軸方向の他方側C2の開口部には、ケースカバー部22が溶着され、密閉される。連通筒状部21wtとケースカバー部22により形成される空間が、燃料ポンプ5の吐出口5xから吐出された燃料を二次フィルタ6に導く接続流路8t(図1参照)となっている。
二次フィルタ収容ケース部21sfの内側には、二次フィルタ6が収容される。二次フィルタ収容ケース部21sfの軸方向の一方側C1の開口部には、二次フィルタ6が取り付けられるフィルタ取付口2jfが形成されている。フィルタ取付口2jfの軸方向の一方側C1の部分は、連通孔21eaを介してフィルタ吐出パイプ21eに連通している。フィルタ吐出パイプ21eは、軸方向の一方側C1に開口する円筒状に形成されており、ケース本体部21と一体的に形成されている。フィルタ吐出パイプ21eは、前述したように、タンク蓋部材3の接続パイプ3qに連結され、外部吐出パイプ3eに接続される。
図6に、図4の切断面よりも手前側の断面図を示すように、フィルタ取付口2jfの軸方向の一方側C1の部分には、プレッシャレギュレータ7が取り付けられるレギュレータ取付孔2jrが形成されている。レギュレータ取付孔2jrは、軸方向の一方側C1に開口する円筒状に形成され、内側に、プレッシャレギュレータ7の吸入口の部分が嵌め合される。レギュレータ取付孔2jrとプレッシャレギュレータ7とは、シール材7sにより密閉されている。
よって、二次フィルタ6から排出された燃料は、フィルタ吐出パイプ21eを通って、外部吐出パイプ3eから燃料消費装置910に供給されると共に、燃料の圧力がプレッシャレギュレータ7の制限圧力より高い場合は、プレッシャレギュレータ7から排出され、燃料タンク920に戻される。
<燃料ポンプ5>
図4及び図9に示すように、燃料ポンプ5は、燃料を加圧すると共に燃料中の気泡を排出するポンプ部50と、ポンプ部50を駆動する電動モータ部5aと、ポンプ部50及び電動モータ部5aを収容するポンプハウジング5zと、ポンプ部50に供給する燃料が外部から供給される吸入口5iと、ポンプ部50から吐出された燃料を外部に吐出する吐出口5xと、ポンプ部から排出された気泡を排出する気泡排出口52bと、を備えている。
ポンプ部50は、燃料ポンプ5の軸方向の一方側C1の端部に配置され、電動モータ部5aは、ポンプ部50の軸方向の他方側C2に配置されている。吸入口5iは、燃料ポンプ5の軸方向の一方側C1の端部に設けられ、軸方向の一方側C1に開口している。吐出口5xは、燃料ポンプ5の軸方向の他方側C2の端部に設けられ、軸方向の他方側C2に開口している。気泡排出口52bは、燃料ポンプ5の軸方向の一方側C1の端部に設けられ、軸方向の一方側C1に開口している。軸方向の一方側C1の吸入口5iから吸入された燃料は、ポンプ部50で加圧されて吐出された後、電動モータ部5aの隙間を通って、軸方向の他方側C2に流れ、軸方向の他方側C2の吐出口5xから排出される。
電動モータ部5aは、ロータ5arとステータ5asとを備えている。ロータ5arの回転軸5mが、ポンプ部50(インペラ53)に連結される。上述したように、ロータ5arの回転軸5mの軸心に平行な方向が軸方向Cである。本実施の形態では、電動モータ部5aは、ブラシレスDCモータとされ、ロータ5arに永久磁石を備え、ステータ5asに3相の巻線を備えている。3相の巻線が、3つの電気コネクタ5b、電気ワイヤ13、及び電気コネクタ3tを介して、制御回路基板20に接続される。
ポンプハウジング5zは、軸方向Cに延びる円筒状に形成されている。ポンプハウジング5zは、軸方向の一方側C1の部分と、軸方向の他方側C2の部分とにより構成されている。軸方向の一方側C1の部分は、円筒状に形成されており、軸方向の一方側C1の開口部は、後述するように、ポンプ部50(ポンプカバー52)により塞がれている。軸方向の他方側C2の部分は、有底筒状に形成されており、軸方向の他方側C2の底部には、軸方向の他方側C2に延びる円筒状の吐出口5xが形成されており、また、電気コネクタ5bが設けられている。
図8に示すように、ポンプ部50は、インペラ53と、インペラ53を収容するポンプベース51及びポンプカバー52とを備えている。ポンプベース51は、有底筒状に形成され、インペラ53の外周側及び軸方向の他方側C2に配置される。ポンプベース51の軸方向の他方側C2の底部には、ロータの回転軸5mが軸方向Cに貫通する貫通孔51bと、インペラ53で加圧された燃料を吐出する軸方向Cに貫通する吐出孔51pとが形成されている。貫通孔51bの内側には、ロータ5arの回転軸5mを支持する軸受5jが圧入されている。
ポンプカバー52は、円板状に形成され、インペラ53の軸方向の一方側C1に配置される。ポンプカバー52には、インペラ53に燃料を供給する、軸方向Cに貫通する吸入口5iと、燃料中の気泡(燃料のベーパ又は空気)を含んだ燃料を排出する、軸方向Cに貫通する気泡排出口52bとが形成されている。吸入口5iは、軸方向の一方側C1に延びた円筒状の部分を有している。この円筒状の部分が、後述する収容ケース蓋部4cのフィルタ接続口4aに接続される。
ポンプカバー52の中心部には、軸方向の一方側C1に窪む穴が設けられており、この穴にロータの回転軸5mを支持するスラスト軸受5kが圧入されている。ポンプカバー52には、軸方向の一方側C1に突出するボス部52eが形成されている。ボス部52eは、後述する収容ケース蓋部4cに形成された嵌合穴4gに挿入される。ポンプベース51及びポンプカバー52は、ポンプハウジング5zに圧入またはかしめ等によって固定されている。ポンプカバー52は、燃料ポンプ5の軸方向の一方側C1の端部を構成しており、ポンプカバー52の吸入口5i及び気泡排出口52bが、燃料ポンプ5の吸入口5i及び気泡排出口52bになる。
インペラ53は、円板状に形成され、外周部に複数の羽根53aが設けられている。インペラ53の中心部には、ロータ5arの回転軸5mが連結される貫通孔53bが形成されている。本実施の形態では、ポンプ部50は、小流量及び高圧に有利なカスケード式ポンプとされている。羽根53aは、軸方向の一方側C1と軸方向の他方側C2とで対称に形成されている。そのため、インペラ53だけでは、燃料を軸方向の他方側C2に移動させることはできない。そのため、ポンプベース51には、インペラ53に対向する面51aに、羽根53aの配列に沿ってC字状の溝51wが形成されている。溝51wの回転方向Drの終点部には軸方向の他方側C2に貫通する吐出孔51pが形成されている。一方、ポンプカバー52には、インペラ53に対向する面52aに、羽根53aの配列に沿ってC字状の溝52wが形成さている。溝52wの回転方向Drの始点部には軸方向の一方側C1に貫通する吸入口5iが形成されている。溝52wの回転方向Drの途中部分は、気泡排出口52bに隙間を介して繋がっており、加圧された燃料の圧力を利用して、気泡が気泡排出口52bに排出される。
<収容ケース蓋部4c>
図9及び図10に示すように、収容ケース蓋部4cは、ポンプ収容ケース部21spの軸方向の一方側C1の開口を密閉する蓋部材であって、燃料ポンプ5の吸入口5iを一次フィルタ4に接続する貫通孔4a(以下、フィルタ接続口4aと称す)を有している。収容ケース蓋部4cは、フィルタ接続口4aが形成された蓋部材4bと、フィルタ接続口4aを一次フィルタ4に連結する連結パイプ4d(以下、フィルタ連結パイプ4dと称す)と、を有している。フィルタ連結パイプ4dは、蓋部材4bと一体的に形成されている。一次フィルタ4は、フィルタ連結パイプ4dに連結されている。収容ケース蓋部4c及び一次フィルタ4は、有底筒状部3sの内側のフィルタ配置空間3mに配置される。
蓋部材4bは、軸方向の他方側C2に開口する有底筒状に形成されている。蓋部材4bの筒状部4fは、円筒状に形成されている。筒状部4fの外周面が、ポンプ収容ケース部21spの内周面に密着固定される。蓋部材4bの底部4eには、軸方向Cに貫通するフィルタ接続口4aが形成されている。フィルタ接続口4aは、軸方向の他方側C2に延びる円筒状の部分を有しており、円筒状の部分の内側に、燃料ポンプ5の吸入口5iが挿入され、連結される。また、底部4eには、軸方向の一方側C1に窪む嵌合穴4gが形成されており、燃料ポンプ5のボス部52eが挿入される。
蓋部材4bの底部4eと燃料ポンプ5(ポンプカバー52)との間には、軸方向Cに間隔を開けた隙間が設けられており、この隙間が、気泡排出口52bをケース隙間11に接続する蓋部隙間12となる。よって、気泡排出口52bから排出された気泡を含む燃料は、蓋部材4bと燃料ポンプ5との間の蓋部隙間12を流れて、ケース隙間11に流れる。そして、気泡を含む燃料は、ケース隙間11を軸方向の他方側C2に流れた後、ケース開口部21oから燃料タンク920に排出される(図4参照)。この流路が、気泡を含む燃料を排出する気泡排出流路8bを構成する(図1参照)。
よって、気泡を含む燃料は、一次フィルタ4が配置された有底筒状部3sのフィルタ配置空間3mから離れた場所に排出することができ、一次フィルタ4から再吸入されることを抑制できる。また、ケース開口部21oは、一次フィルタ4よりも上側に配置されており、気泡は燃料中を下側に移動し難いので、一次フィルタ4に再吸入されることを効果的に抑制できる。よって、燃料消費装置910に供給される燃料中の気泡を低減することができる。
<流路系統の説明>
次に、上述した部品等により構成した燃料の流路系統について説明する。以下では、燃料供給装置1が、図1に示すように、燃料タンク920に取り付けられた状態を想定し、軸方向の一方側C1が下側であるものとし、軸方向の他方側C2が上側であるものとする。
筐体10内には、図1及び図4で示したように、燃料中の夾雑物を除去する一次フィルタ4と、一次フィルタ4を介して燃料タンク920内の燃料を吸引し、加圧して吐出する燃料ポンプ5とが、直線状に並んで配置されている。そして、燃料ポンプ5から吐出された燃料の流れの向きを、上向きから水平にし、さらに下向きに変える接続流路8tが、ケース体2の上部に形成されている。接続流路8tにより下向きに流れを変えた燃料に対しては、夾雑物を除去する二次フィルタ6と、余剰燃料を排出し、制限圧力に保つプレッシャレギュレータ7とが、燃料ポンプ5と並行し、直線状に並んで配置されている。なお、筐体10の外側には、図示しない燃料レベルセンサが設けられている。
一方、サブタンクとして機能するタンク蓋部材3の有底筒状部3sの周壁3bの上端部近傍は、ケース体2との間に、燃料タンク920と通じる隙間8gが形成されており、燃料タンク920に貯留された燃料が、重力に逆らわない限り自由に出入りできるようになっている。また、有底筒状部3sの内側のフィルタ配置空間3mへ導入するための燃料導入口3dが有底筒状部3sの周壁3bの少なくとも一部に設けられ、導入流路8aが形成されている。これにより、筐体10内には、燃料タンク920からエンジン等の燃料消費装置910に至る燃料流路系統が形成される。具体的には、サブタンク内の燃料の夾雑物を除去する一次フィルタ4と、一次フィルタ4が浄化した燃料を吸い上げ加圧して吐出する燃料ポンプ5と、加圧した燃料を浄化する二次フィルタ6とを備え、一次フィルタ4からその下流の燃料消費装置910に至る燃料流路8が形成される。
燃料流路8の途中部分である二次フィルタ6の下流部分には、燃料ポンプ5が吐出した燃料のうち、余剰な燃料を、連通孔3pを経由して燃料タンク920内に戻すためのリターン流路8rが形成されている。燃料流路8のうち、リターン流路8rがプレッシャレギュレータ7に通じ、もう一方の燃料消費装置910に向かう流路(吐出流路8e)が外部吐出パイプ3eに通じている。
また、燃料ポンプ5の上流部分には、ポンプカバー52に形成された気泡排出口52bより排出された燃料(気泡を含んだ燃料)が、収容ケース蓋部4cと燃料ポンプ5との間に形成された蓋部隙間12と、ポンプ収容ケース部21spと燃料ポンプ5との間に形成されたケース隙間11とから構成される気泡排出流路8bにより、燃料タンク920内に戻される。
燃料ポンプ5は、電動モータ部5aの回転軸5mにポンプ部50を直結させたもので、回転軸5mの軸方向Cに沿って、電動モータ部5aとポンプ部50が並び、軸方向の一方側C1(下側)から吸入し、他方側C2から吐出するように構成されている。そのため、電動モータ部5a内を軸方向Cに沿って燃料が流れる流路が形成されている。また、燃料ポンプ5は、全体として円筒形になり、軸方向Cに所定長さが必要となる。
二次フィルタ6は、筐体10の耐圧性を考慮して円筒状をなし、燃料が透過可能なフィルタ材が、例えば、折り曲げられながら円周上に配置されて菊花状をなし、径方向外側から内側へ燃料が透過するように構成している。耐圧性、及び水平方向に並ぶ燃料ポンプ5の径との兼ね合いから、径を極端に大きくすることができず、ろ過面積を確保するため、二次フィルタ6についても、軸方向に所定長さが必要となる。
プレッシャレギュレータ7は、一次側の圧力を一定に保つ弁であり、一次側の圧力が所定値を超えると弁が開いて燃料を、有底筒状部3sの内側に形成されたリターン流路8rを通って、燃料タンク920に排出し、所定値以下になると閉じるように構成されている。
一方、一次フィルタ4は、燃料が透過可能な不織布等で形成されたフィルタ材で全面覆われ、燃料が内部に侵入する際、夾雑物を除去し、清浄な燃料が燃料ポンプ5によって吸入される。
<部材の組み込み>
これらの部材の筐体10内への組み込みについて説明する。
二次フィルタ6は、ケース本体部21にケースカバー部22が溶着される前に、上側の開口から二次フィルタ収容ケース部21sf内に挿入される。そして、図5に示すように、フィルタ取付口2jfに嵌め込まれ、図4に示すように、二次フィルタ6の下端側の内周部に設けられた吐出口6xが、ケース本体部21に設けられた燃料流路8内に開口する。しかし、下側の環状の突起部6cdの外周面と、フィルタ取付口2jfとの間にOリング等のシール材6sを嵌め込むことにより、吐出口6x近傍での、外周側(一次側)から内周側(二次側)への濾過前の燃料の抜けを防止している。
そして、図7に示すように、ケースカバー部22とケース本体部21を溶着することによって、燃料ポンプ5から二次フィルタ6に燃料を供給する接続流路8tが形成される。
このようにして、図2及び図4に示すように形成されたケース体2に対し、燃料ポンプ5は、図4及び図5に示すように吸入口5iを下側に向け、吐出口5xを上側に向けた状態で、開口2hから挿入され、設置されている。このとき、燃料ポンプ5の吐出口5xは、Oリング等のシール材5sを介してケース本体部21の吐出口接続孔2jpに嵌合され、液密に接続されている。一方、燃料ポンプ5の吸入口5iは、中継部材である収容ケース蓋部4cを介して一次フィルタ4と連結されている。
さらに、収容ケース蓋部4cの筒状部4fの外周面と、ポンプ収容ケース部21spの内周面とが液密に嵌合されている。図10及び図11に示すように、気泡排出口52bから排出された気泡を含む燃料が、蓋部材4bと燃料ポンプ5との間の蓋部隙間12を流れた後、燃料ポンプ5の外周面とポンプ収容ケース部21spの内周面との間のケース隙間11に流れる。そして、気泡を含む燃料は、ケース隙間11を上側に流れた後、上端のケース開口部21oから燃料タンク920に排出される。この流路が、気泡を排出する気泡排出流路8bとなる。
ケース本体部21は、二次フィルタ6の吐出口6x近傍でリターン流路8rとして分岐し、下側に開口するレギュレータ取付孔2jrを設けており、レギュレータ取付孔2jrにプレッシャレギュレータ7が嵌め込まれ、Oリング等のシール材7sによって液密に接続されている。
その後、ケース体2を、スナップフィットによりタンク蓋部材3に連結することにより、燃料ポンプ5、一次フィルタ4、及びプレッシャレギュレータ7等を固定する。このとき、図6に示すように、プレッシャレギュレータ7の鍔部7aが、有底筒状部3sの内側に形成されたレギュレータ収容部3hの上面に当接する。これにより、レギュレータ収容部3hの上側の開口が、プレッシャレギュレータ7により密閉される。プレッシャレギュレータ7の排出口7cからレギュレータ収容部3hの内側空間3nに排出された燃料は、連通孔3pを通って、有底筒状部3sの外側に排出される。これらの流路が、リターン流路8rとなる。
また、図4等に示すように、ケース本体部21は、二次フィルタ6の吐出口6x近傍で吐出流路8eとして分岐し、下側に開口するフィルタ吐出パイプ21eを設けており、フィルタ吐出パイプ21eがタンク蓋部材3の接続パイプ3qに嵌め込まれ、図示しないシール部材によって液密に接続されている。接続パイプ3qは、外部吐出パイプ3eに接続され、燃料消費装置910に燃料が供給される。これらの流路が、吐出流路8eとなる。
<燃料供給装置1の動作>
以上、述べた構成を踏まえ、この燃料供給装置1の動作について説明する。
燃料タンク920内に、例えば、図1において、液面が隙間8gより上位にあり、燃料990が十分蓄えられている場合には、サブタンクとして機能する有底筒状部3sのフィルタ配置空間3mは燃料990で満たされている。この状態で、外部の図示しない直流電源から直流電力の供給を受けた燃料ポンプ5の電動モータ部5aは、インペラ53を高速で回転させる。インペラ53が回転すると、羽根53a間にある気体または液体も同じく高速でポンプ流路内部を流動することとなる。この回転に伴い、サブタンク内の燃料は、一次フィルタ4で夾雑物が取り除かれ、ポンプ部50に導入される。
ポンプ部50が作動中、ポンプ流路の内部は燃料で満たされている。インペラ53が回転すると、羽根53a間にある燃料は、ポンプ流路内を高速で流動する。このとき、燃料は、羽根53aから受ける運動エネルギーと円周状に流れることによる遠心力によって、ポンプ流路内で何度も渦を巻く。そして、C字状の溝51w、52wに沿って下流に向かうにつれ圧力を上げていく。高圧となった燃料は、ポンプ流路の終端側に設けられた吐出孔51pから吐出され、この吐出された加圧燃料は、二次フィルタ6の外周側からフィルタを抜けて内周側に流入し、二次フィルタ6の吐出口6xから外部吐出パイプ3eを経て、燃料消費装置910に供給される。また、吐出された燃料の容積分、ポンプ流路の始点側に設けられた吸入口5iから燃料が取り込まれる。
一方、回転体であるインペラ53の羽根53aに沿って形成されたポンプ流路内に発生する気泡(気泡を含んだ燃料)を排出するため、図8、図10に示すようにポンプ流路の途中にポンプ流路と外部を連通する気泡排出口52bが設けられている。ポンプ流路の途中に設けられた気泡排出口52bからは、気泡と共に、加圧された燃料が排出されるが、上述したように、気泡排出流路8bを通って、燃料タンク920に戻され、有底筒状部3sのフィルタ配置空間3mには戻されないため、一次フィルタ4からは気泡を含まない燃料を吸い込むことができる。
ところで、余剰燃料は、燃料流路8から分岐するリターン流路8rを経てプレッシャレギュレータ7から燃料タンク920内に戻される。そして、プレッシャレギュレータ7の背圧制御機能により、燃料消費装置910への供給圧力は所定値に保たれる。その結果、燃料消費装置910での消費量が急変しても、燃料消費装置910が必要とする量の燃料を一定圧で供給することが可能となる。なお、プレッシャレギュレータ7内では、急激な圧力変動が生じるため、気泡が発生することがある。プレッシャレギュレータ7から排出された燃料は、上述したように、リターン流路8rを通って、燃料タンク920に戻され、有底筒状部3sのフィルタ配置空間3mには戻されないため、一次フィルタ4からは気泡を含まない燃料を吸い込むことができる。
従って、気泡排出流路8b及びリターン流路8rによって、一次フィルタ4が、気泡を含んだ燃料を吸い込むことを抑制でき、燃料ポンプの吐出能力の低下を防止でき、信頼性の高い燃料供給装置1を得ることができる。
また、ケース隙間11、蓋部隙間12、連通孔3p等を設けることで、気泡排出流路8b及びリターン流路8rを形成するので、部品点数及び組立個数の増加を抑制し、燃料供給装置1の大型化を抑制できる。
また、燃料ポンプ5の外周のケース隙間11に燃料(気泡を含んだ燃料)を強制的に流動させることで、電動モータ部5aを冷却させることができ、モータ効率を向上させることができる。
なお、ケース隙間11に、燃料中に浮遊している夾雑物を除去するフィルタ部材が配置されてもよい。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 燃料供給装置、3 タンク蓋部材、3m フィルタ配置空間、3p 連通孔、3s 有底筒状部、4 一次フィルタ、4a フィルタ接続口(貫通孔)、4b 蓋部材、4c 収容ケース蓋部、4d フィルタ連結パイプ(連結パイプ)、5 燃料ポンプ、5a 電動モータ部、5i 吸入口、5x 吐出口、5z ポンプハウジング、7 プレッシャレギュレータ、8 燃料流路、8b 気泡排出流路、8r リターン流路、11 ケース隙間、12 蓋部隙間、21rb リブ、21sf 二次フィルタ収容ケース部、21sp ポンプ収容ケース部、50 ポンプ部、52b 気泡排出口、920 燃料タンク、C 軸方向(モータ軸方向)、C1 軸方向の一方側(モータ軸方向の一方側)、C2 軸方向の他方側(モータ軸方向の他方側)

Claims (5)

  1. 燃料を加圧すると共に燃料中の気泡を排出するポンプ部と、前記ポンプ部を駆動する電動モータ部と、前記ポンプ部及び前記電動モータ部を収容するポンプハウジングと、モータ軸方向の一方側に開口し、前記ポンプ部に供給する燃料が外部から供給される吸入口と、モータ軸方向の他方側に開口し、前記ポンプ部から吐出された燃料を外部に吐出する吐出口と、モータ軸方向の一方側に開口し、前記ポンプ部から排出された気泡を排出する気泡排出口と、を備えた、燃料タンク内に配置される燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプのモータ軸方向の一方側に配置され、前記吸入口に供給される燃料をろ過する一次フィルタと、
    前記ポンプハウジングが内側に収容される筒状のポンプ収容ケース部と、
    前記ポンプ収容ケース部のモータ軸方向の一方側の開口を密閉する蓋部材であって、前記吸入口を前記一次フィルタに接続する貫通孔を有する収容ケース蓋部と、
    前記一次フィルタが内側に配置されるフィルタ配置空間を形成する有底筒状の部材であって、前記ポンプ収容ケース部に連結される有底筒状部と、を備え、
    前記ポンプ収容ケース部と前記ポンプハウジングとの間に、モータ軸方向に貫通する隙間であるケース隙間が設けられ、前記ケース隙間のモータ軸方向の他方側の端部は前記燃料タンクに開口しており、前記燃料ポンプと前記収容ケース蓋部との間に、前記気泡排出口を前記ケース隙間に接続する隙間である蓋部隙間が設けられた燃料供給装置。
  2. 前記有底筒状部の内側に配置され、余剰な燃料を排出して、前記吐出口から吐出された燃料の圧力を制限圧力に保つプレッシャレギュレータを更に備え、
    前記有底筒状部は、前記プレッシャレギュレータから排出された燃料を、前記有底筒状部の外側に導く排出通路を備えている請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記収容ケース蓋部は、前記貫通孔が形成された前記蓋部材と、前記貫通孔を前記一次フィルタに連結する、前記蓋部材と一体的に形成された連結パイプと、を有している請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記ポンプ収容ケース部の内周面には、径方向内側に突出し、モータ軸方向に延びたリブが、周方向の複数個所に設けられ、複数の前記リブが、前記ポンプハウジングの外周面を径方向外側から支持し、複数の前記リブが設けられていない前記ポンプ収容ケース部の内周面の部分と前記ポンプハウジングの外周面の部分との間が、前記ケース隙間とされている請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  5. 有底筒状の前記有底筒状部の周壁には、前記燃料タンクから前記フィルタ配置空間に燃料を導入する燃料導入口が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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