JP2010174896A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料供給装置の小型化やレイアウト性の向上を図る。
【解決手段】燃料供給装置1は、燃料タンク2の底部に装着されるフランジユニット7を有する。フランジユニット7にはリザーバ部71が設けられ、その上方には、電動モータ4や燃料ポンプ5等を一体化したポンプアッセンブリ6が取り付けられる。リザーバ部71内には、電源端子16を収容する端子ケース18と連絡パイプ14が配置されている。電源端子16は、電動モータ4に接続されたハーネス17と接続される。連絡パイプ14は、燃料配管3と接続されるアウトレットパイプ11とポンプアッセンブリ6の燃料吐出口13との間を接続する。ハーネス17は、ポンプアッセンブリ6の側方を上方に向かって延び、ポンプアッセンブリ上端部にて電動モータ4と電気的に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用の燃料供給装置に関し、特に、燃料タンクから燃料噴射装置に対し燃料を供給する自動二輪車用の燃料供給装置に関する。
近年、二輪車や四輪車などの車両用燃料供給装置として、部品点数の削減や組付作業の効率化等の観点から、燃料ポンプや圧力制御装置、ストレーナ等を一体化した燃料ポンプモジュールが広く用いられている。このような燃料ポンプモジュールでは、燃料ポンプとして、電動モータによって駆動される電動ポンプが使用され、ポンプ駆動用のモータ共々ユニット化されて燃料タンク内や燃料タンク近傍に配置される。
例えば、特許文献1のような燃料供給装置では、フランジと呼ばれる円板状の部材に電動ポンプやストレーナ、プレッシャレギュレータ等を固定してポンプモジュールを形成する。そして、このフランジを燃料タンクの開口に装着することにより、ポンプモジュール、すなわち、燃料供給装置がタンク内に取り付けられる。また、このような燃料供給装置には、燃料が貯留されるリザーバ部が設けられており、このリザーバ部内には、異物の吸入を防止するためのフィルタが配されている。電動ポンプを駆動させると、このフィルタを介して燃料タンク内の燃料が吸入され、圧力制御装置やストレーナ等によって、濾過・調圧された燃料がエンジンの燃料供給系に送給される。
WO 2006/120899号公報
このような燃料供給装置では、装置の小型化やレイアウト性の向上が求められている。
本発明の目的は、燃料供給装置の小型化やレイアウト性の向上を図ることにある。
本発明の燃料供給装置は、エンジンの燃料供給系に接続され、燃料配管を介して前記エンジンに対し燃料供給を行う燃料供給装置であって、燃料タンクの底部に取り付けられ、前記燃料タンク内の燃料が流入するリザーバ部を有してなるフランジ部材と、前記フランジ部材に取り付けられ、前記燃料タンク内の燃料を吸引する燃料ポンプと該燃料ポンプを駆動する電動モータとを備えるポンプアッセンブリと、前記フランジ部材の前記リザーバ部内に配置され、前記電動モータに電気的に接続されたハーネスが接続される電源端子と、前記電源端子と共に前記リザーバ部内に配置され、前記燃料配管と接続されるアウトレットパイプと前記ポンプアッセンブリの燃料吐出口との間を接続する連絡パイプと、を有することを特徴とする。
前記燃料供給装置において、前記ハーネスを、前記ポンプアッセンブリの側方を上方に向かって延ばして前記電動モータと電気的に接続しても良い。また、前記燃料供給装置を、前記燃料タンクの底面に形成されたポンプ取付孔から前記燃料タンク内に挿入するようにし、前記フランジ部材に、内部に前記リザーバ部が形成された円筒状のケース部と、前記ケース部の外側に形成され前記燃料タンクの底部に固定されるフランジ部とを設けると共に、前記燃料供給装置を前記燃料タンクに取り付けたとき、前記ケース部を前記燃料タンクの内部側に開口させ、該開口内に前記電源端子及び前記連絡パイプを配置するようにしても良い。
本発明の燃料供給装置によれば、リザーバ部内に、電動モータに電気的に接続されたハーネスが接続される電源端子と、燃料配管と接続されるアウトレットパイプとポンプアッセンブリの燃料吐出口との間を接続する連絡パイプとを配置することができる。
本発明の一実施例である燃料供給装置の構成を示す断面図である。 フランジユニットの構成を示す斜視図である。 アッパーカップの構成を示す斜視図である。 フィルタの構成を示す斜視図である。 フランジユニットにポンプアッセンブリを取り付けた状態を示す斜視図である。 フランジユニットの一部を破断して隔壁と脱気孔の関係を示した説明図である。 フランジユニットの底部側から燃料ポンプを見た状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例である燃料供給装置の構成を示す断面図である。図1の燃料供給装置1は、自動二輪車用の装置であり、燃料タンク2の底部にタンク下方から挿入される形で取り付けられる。燃料供給装置1は、図示しないエンジンの燃料供給系に接続され、燃料配管3を介して、エンジンの燃料噴射弁に対し燃料供給を行う。
燃料供給装置1は、電動モータ4や燃料ポンプ(ポンプ部)5などを一体化したポンプアッセンブリ6を、アッパーカップ8とフランジユニット7で挟み込み、爪嵌合によって固定した構成となっている。図2はフランジユニット7、図3はアッパーカップ8の構成を示す斜視図である。図2に示すように、フランジユニット7は、円筒状のケース部7aと、フランジ部7bとを備えている。ケース部7aの内側には、図4のようなフィルタ9が取り付けられ、その上方にポンプアッセンブリ6が取り付けられる。また、ケース部7a内には、ハーネス17(図5参照)が接続される端子ケース18が立設されている。端子ケース18には切欠18aが形成されており、この切欠18aにより、端子ケース18内に燃料が滞留しないようになっている。
図5は、フランジユニット7にポンプアッセンブリ6を取り付け、アッパーカップ8を装着した状態を示す斜視図である。図2,3に示すように、フランジユニット7には係合孔10a、アッパーカップ8には係合爪10bがそれぞれ設けられている。フランジユニット7とアッパーカップ8は、この係合爪10aと係合孔10bを爪嵌合させることにより、軸方向・径方向に回り止め、抜け止めされた状態で固定される。燃料供給装置1は、この状態で燃料タンク2の底面2aに形成されたポンプ取付孔2bからタンク内部に挿入され、その際、フランジ部7bは、図示しないボルト・ナットによって、燃料タンク2の底部に固定される。
フランジユニット7の下端部には、アウトレットパイプ11と電源コネクタ12が設けられている。アウトレットパイプ11には燃料配管3が接続される。アウトレットパイプ11は、ポンプアッセンブリ6の燃料吐出口13と連絡パイプ14を介して接続されている。連絡パイプ14には、燃料配管3内の燃圧を調整するためのリリーフバルブ15が取り付けられている。例えば、炎天下に車両を長時間止めておくと、燃料の膨張により燃料配管3内の燃圧が高圧となる場合がある。その様な場合、燃料供給装置1では、リリーフバルブ15が開き、燃料配管3内の圧力を下げ、燃料供給系の損傷を未然に防止している。電源コネクタ12には電源端子16が収容されており、電源端子16にはハーネス17が接続されている。ハーネス17は、ポンプアッセンブリ6の側方を上方に向かって延び、ポンプアッセンブリ上端部にて電動モータ4と電気的に接続されている。
フランジユニット7では、ケース部7aの底部はリザーバ部71となっている。リザーバ部71は、燃料タンク2の底面2aより下方に設置され、アッパーカップ8の側面に形成された燃料流入孔72(図3参照)からリザーバ部71内に燃料が流入する。フィルタ9はこのリザーバ部71内に2つ折りにされた状態で収容されており、リザーバ部71内に流入・貯留された燃料は、フィルタ9を介して燃料ポンプ5によって吸引される。
ポンプアッセンブリ6は、電動モータ4、燃料ポンプ5、プレッシャレギュレータ21及びチェックバルブ22を鋼製のシェルケース23内に一体に収容した構成となっている。円筒状のシェルケース23の両端には、アウトレットカバー24とインレットカバー25がカシメ固定されている。アウトレットカバー24は合成樹脂にて形成され、シェルケース23の一端側に取り付けられる。アウトレットカバー24には、電動モータ4のブラシ26を保持するブラシホルダ部27が設けられている。すなわち、アウトレットカバー24は、シェルケース23のカバーと、電動モータ4のブラシホルダを兼ねた構成となっている。また、アウトレットカバー24には、燃圧調整用のプレッシャレギュレータ21と、燃料逆流防止用のチェックバルブ22が収容されている。チェックバルブ22は、燃料吐出口13に配されており、その端部は連絡パイプ14と連通接続されている。これに対し、プレッシャレギュレータ21の端部は燃料タンク2内に開口している。
インレットカバー25はアルミダイキャストにて形成され、シェルケース23の他端側に取り付けられる。インレットカバー25の下端側には燃料吸入部28が突設されている。燃料吸入部28の外側には、フィルタ9が取り付けられている。図4に示すように、フィルタ9には円筒形状の装着部9aが突設されており、この装着部9aを介して、インレットカバー25の燃料吸入部28に取り付けられる。フィルタ9は、全体が略長方形状に形成されており、前述のように、コの字形に2つ折りにされた状態でフランジユニット7のケース部7a内に収容される。
電動モータ4は、ブラシ付の直流モータとなっている。シェルケース23は電動モータ4のヨークを兼ねており、その内周面には複数の永久磁石31が固定されている。永久磁石31の内側には、アーマチュア32が回転自在に配設されている。アーマチュア32は、軸方向に延びる複数のスロット33を有するコア34と、スロット33に巻回された巻線35とを備えている。アーマチュア32は回転軸36に固定され、アウトレットカバー24に設けられた軸受部37と、ポンプケース61に取り付けられた軸受38との間に回転自在に支持されている。
アーマチュア32の図1において上側にはコンミテータ40が設けられている。コンミテータ40は回転軸36に固定されている。コンミテータ40には、径方向からブラシ26が当接している。ブラシ26は、アウトレットカバー24に形成されたブラシホルダ部27に収容されており、スプリング(図示せず)によってコンミテータ40に押接されている。ブラシ26は、図示しない端子板を介してハーネス17と接続されており、これにより、電源端子16とブラシ26が電気的に接続される。
プレッシャレギュレータ21は、アウトレットカバー24内に形成されたレギュレータ収容部41内に、ボール(鋼球)42を備えたアーマチュア43と、バルブスプリング44とを収容した構成となっている。レギュレータ収容部41は、上流側(図1において下側)に小径部45、下流側に大径部46を備えており、小径部45と大径部46の境界部分にはバルブ面が形成されている。バルブ面は、小・大径部の境界部のエッジをポンチングによって塑性変形させたものであり、ボール42がバルブ面に密接するとプレッシャレギュレータ21は閉弁状態となる。一方、大径部46の下流側の端部には、リテーナ47が圧入固定されている。リテーナ47は略リング状に形成されており、その上流側(下端面)にはバルブスプリング44の一端側が当接している。
バルブスプリング44はコイルバネからなり、その他端側はアーマチュア43のスプリング受48に当接している。ボール42は、バルブスプリング44の付勢力によって、通常時はバルブ面47に圧接されている(閉弁状態)。これに対し、小径部45側から流体圧が加わり流体圧がバルブスプリング44の付勢力に勝ると、ボール42が上方に移動し、バルブ面47とボール42との間に隙間が生じ開弁状態となる。すなわち、シェルケース23内の燃圧が所定の調整圧を超えると、アーマチュア43が燃圧を受けて上方に移動し、余分な燃料が燃料タンク2内に戻される。また、流体圧が低下しバルブスプリング44の付勢力が勝ると、バルブスプリング44の付勢力によってボール42が下方に移動してバルブ面47に当接し、小径部45が閉鎖されて閉弁状態となる。
チェックバルブ22は、アウトレットカバー24内に形成されたチェックバルブ収容部51内に、一端側が半球状のシール部52となったバルブ53と、バルブスプリング54とを収容した構成となっている。チェックバルブ収容部51もまた、上流側に小径部55、下流側に大径部56を備えている。小径部55と大径部56の境界部分にはテーパ面57が形成されており、シール部52がテーパ面57に当接するとチェックバルブ22は閉弁状態となる。一方、大径部56の下流側の端部には、バルブガイド58がカシメ固定されている。バルブガイド58の上流側(下端面)にはバルブスプリング54の一端側が当接している。
バルブスプリング54もまたコイルバネからなり、その他端側はバルブ53に当接している。バルブ53のシール部52は、バルブスプリング54の付勢力によって、通常時はテーパ面57に圧接されている(閉弁状態)。これに対し、小径部55側から流体圧が加わり流体圧がバルブスプリング54の付勢力に勝ると、バルブ53が上方に移動し、テーパ面57とシール部52との間に隙間が生じ開弁状態となる。従って、燃料ポンプ5が作動し、小径部55側から燃料が供給されると、その圧力によってチェックバルブ22が開弁し、燃料配管3側に燃料が送給される。また、燃料ポンプ5が停止し流体圧が低下すると、バルブスプリング54の付勢力が勝り、バルブスプリング54の付勢力によってバルブ53が下方に移動する。これにより、シール部52がテーパ面57に当接し、小径部55が閉鎖されて閉弁状態になると共に、チェックバルブ22によって、燃料配管3側から燃料ポンプ5に対する燃料の逆流が抑止される。
燃料ポンプ5は非容積型の再生式ポンプとなっており、ポンプケース61とインペラ62とから形成されている。ポンプケース61の下端側には、円筒形状のインペラ収容部63が没設されている。インペラ収容部63内には、電動モータ4の回転軸36と連結されたインペラ62が配される。回転軸36にはDカット部36aが形成されており、インペラ62はこのDカット部36aに取り付けられ回転軸36と一体に回転する。インペラ62の外周寄りにはポンプ室64が周方向に沿って多数設けられている。
インレットカバー25には、ポンプ室64に対応して燃料吸入部28が設けられている。前述のように、燃料吸入部28の前段にはフィルタ9が設置されている。一方、インペラ収容部63の上端側には、ポンプ室64に対応して、シェルケース23内に臨んで開口する連通孔65が設けられている。このような燃料ポンプ5では、電動モータ4が駆動され回転軸36が作動すると、インペラ62が回転し、このインペラ62の回転に伴って燃料吸入部28からポンプ室64内に燃料が吸い込まれる。ポンプ室64内に送り込まれた燃料は、インペラ62の回転により連通孔65からシェルケース23内に送出され、チェックバルブ22を介して燃料配管3側に送給される。
燃料ポンプ5にはさらに、燃料ポンプ5にて発生した気泡をポンプ外に排出する脱気孔73が設けられている。前述のように、燃料ポンプ5では、インペラ62の回転の際にポンプ室64内に気泡が生じる場合があり、この気泡をそのまま放置すると、泡を含んだままポンピング作用が行われ、ポンピング効率が低下する。また、ポンピング動作開始前にいわゆる「呼び水」をポンプ内に導入しておく必要があり、これらのため、燃料ポンプ5には脱気孔73が設けられている。脱気孔73は、インレットカバー25を軸方向に貫通する形で設けられており、ポンピングの際に発生する気泡はこの脱気孔73からポンプ外に排出される。この場合、脱気孔73の一端側はポンプ室64に対応する位置に開口し、他端側はリザーバ部71内に開口している。
ここで、本発明による燃料供給装置1では、この脱気孔73から排出される気泡がフィルタ9から再吸入されるのを防止すべく、フランジユニット7のケース部7a底部に、気泡の移動を規制する隔壁81が設けられている。図6はフランジユニット7の一部を破断して隔壁81と脱気孔73の関係を示した説明図、図7はフランジユニット7の底部側から燃料ポンプ5を見た状態を示す説明図である。前述の図2や図6,7に示すように、フランジユニット7には、そのケース部7aの底部に断面略コの字形の隔壁81が立設されている。隔壁81は、燃料ポンプ5をフランジユニット7に取り付けると、その上端部81aが燃料ポンプ5の底部5aに当接し、その際、脱気孔73の周囲三方(フィルタ9と対向しない一方向を除く三方向)が隔壁81によって囲繞される。
すなわち、燃料供給装置1では、脱気孔73を隔壁81が取り囲み、脱気孔73とフィルタ9の間に隔壁81が介設される形となる。このため、脱気孔73から排出された気泡は、図6に示すように、まず隔壁81の内側部81bに導入される。そして、内側部81bから隔壁開口部81cを通って上方に流れ、燃料ポンプ5の側面に沿ってフランジユニット7から排出される。このように、本発明による燃料供給装置1にあっては、脱気孔73とフィルタ9の間に隔壁81を配することにより、脱気孔73から排出された気泡がフィルタ9側に流れるのを防止できる。従って、脱気孔73からの気泡がフィルタ9から吸入されてしまうのを防止でき、気泡再吸入に伴う吸入性能や高温性能の低下を抑えることが可能となる。
一方、隔壁81によって脱気孔73を取り囲む場合、脱気孔73の四方を取り囲むと、気泡が隔壁内から排出されにくいのみならず、隔壁内に燃料の淀み部が生じるおそれがある。燃料がある一定部位に淀むと、時間経過と共に燃料が変質してしまうおそれがあるため、これを防止すべく、当該燃料供給装置1では、隔壁81の両端部81dと、フランジユニット7のリザーバ部内壁7cとの間に間隙82が設けられている。つまり、隔壁両端部81dは、内壁7cと離れており、隔壁81の内外で燃料の流通が可能となっている。このため、隔壁内側部81bに燃料の淀みが生じるのを防止することができ、淀みによる燃料の変質も抑えることが可能となる。なお、前述のように、隔壁81内には気泡が導入されるため、気泡による撹拌によっても、隔壁内側部81bの淀みが効果的に抑えられる。
また、当該燃料供給装置1では、前述のように、隔壁上端部81aが燃料ポンプ5の底部5aに当接し、燃料ポンプ5が隔壁81によって下方から支持される形となっている。このような隔壁81は従来の燃料供給装置には存在しておらず、燃料ポンプ5は、柔軟部材であるフィルタ9によってフランジユニット7内に支持されている。このため、燃料供給装置では、ポンプアッセンブリ6の軸方向の位置がやや不安定であると共に、フィルタ9がフランジユニット7の底面に接触し、フィルタ性能やポンプ吸引力に悪影響を与えるおそれがある。
これに対し、燃料供給装置1では、燃料ポンプ5が剛体の隔壁81にて支持される。このため、隔壁81がストッパ的な役割を果たし、ポンプアッセンブリ6の軸方向への位置ズレが抑えられる。また、隔壁81を設けたことにより、フランジユニット7の底部には、隔壁高さ分の空間Sが確保され、この空間Sをフィルタ配置スペースに充当することができる。これにより、フィルタ9が燃料ポンプ5によって押し潰されないため、フィルタ9がフランジユニット7の底面に接触するのを防止することができ、フィルタ性能やポンプ吸引力への悪影響も抑えられる。
このような構成を備えた燃料供給装置1は次のように機能する。まず、電動モータ4が駆動され燃料ポンプ5が作動すると、燃料タンク2内の燃料が燃料流入孔72を通ってリザーバ部71内に流入し、フィルタ9を介して燃料吸入部28から吸い込まれる。この際、燃料ポンプ5では、回転軸36と共にインペラ62が回転し、インペラ62の回転に伴って燃料吸入部28からポンプ室64内に燃料が吸い込まれる。ポンプ室64内に送り込まれた燃料は、インペラ62の回転によりシェルケース23内に送出され、チェックバルブ22を介して燃料吐出口13から燃料配管3側に送給される。その際、チェックバルブ22から吐出された燃料は、アッパーカップ8内に形成された流路19aや、連絡パイプ14内に形成された流路19bなど、ポンプアッセンブリ6とフランジユニット7との間を接続すべく形成された燃料流路を通って、燃料配管3側に送られる。この場合、ポンピング中に発生した気泡は、脱気孔73からリザーバ部71内に供給されるが、隔壁81によってフィルタ9側への進路を阻まれ、再吸入されることなくフランジユニット7外に排出される。
一方、ポンプ動作に伴い、燃圧が所定の調整圧を超えると、プレッシャレギュレータ21が開弁状態となり、シェルケース23内の燃料が燃料タンク2内に戻される。これにより、燃料配管3側に供給される燃料の圧力が適宜調整される。燃料配管3は前述のようにエンジンの燃料噴射弁に接続されており、燃料供給装置1によって燃料タンク2から吸入された燃料は、燃料配管3を介して燃料噴射弁に供給される。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施の形態では、本発明による燃料供給装置を自動二輪車用として用いた例を示したが、その用途はこれには限定されず、四輪自動車等、種々の車両の燃料供給装置として使用することも可能である。なお、本発明の構成は、燃料ポンプのみならず、水や薬品などの液体や空気等の気体などのポンプにも適用可能である。また、プレッシャレギュレータ21やチェックバルブ22の構成はあくまでも一例であり、前述の構成には限定されない。さらに、前述の実施例では、電動モータ4の構成には特に限定はなく、例えば、極数やスロット数などは適宜設定可能である。
1 燃料供給装置
2 燃料タンク
2a 底面
2b ポンプ取付孔
3 燃料配管
4 電動モータ
5 燃料ポンプ
5a 底部
6 ポンプアッセンブリ
7 フランジユニット
7a ケース部
7b フランジ部
7c 内壁
8 アッパーカップ
9 フィルタ
9a 装着部
10a 係合爪
10b 係合孔
11 アウトレットパイプ
12 電源コネクタ
13 燃料吐出口
14 連絡パイプ
15 リリーフバルブ
16 電源端子
17 ハーネス
18 端子ケース
18a 切欠
19a,19b 流路
21 プレッシャレギュレータ
22 チェックバルブ
23 シェルケース
24 アウトレットカバー
25 インレットカバー
26 ブラシ
27 ブラシホルダ部
28 燃料吸入部
31 永久磁石
32 アーマチュア
33 スロット
34 コア
35 巻線
36 回転軸
36a Dカット部
37 軸受部
38 軸受
40 コンミテータ
41 レギュレータ収容部
42 ボール
43 アーマチュア
44 バルブスプリング
45 小径部
46 大径部
47 リテーナ
48 スプリング受
51 チェックバルブ収容部
52 シール部
53 バルブ
54 バルブスプリング
55 小径部
56 大径部
57 テーパ面
58 バルブガイド
61 ポンプケース
62 インペラ
63 インペラ収容部
64 ポンプ室
65 連通孔
71 リザーバ部
72 燃料流入孔
73 脱気孔
81 隔壁
81a 上端部
81b 内側部
81c 開口部
81d 両端部
82 間隙
S 空間

Claims (3)

  1. エンジンの燃料供給系に接続され、燃料配管を介して前記エンジンに対し燃料供給を行う燃料供給装置であって、
    燃料タンクの底部に取り付けられ、前記燃料タンク内の燃料が流入するリザーバ部を有してなるフランジ部材と、
    前記フランジ部材に取り付けられ、前記燃料タンク内の燃料を吸引する燃料ポンプと該燃料ポンプを駆動する電動モータとを備えるポンプアッセンブリと、
    前記フランジ部材の前記リザーバ部内に配置され、前記電動モータに電気的に接続されたハーネスが接続される電源端子と、
    前記電源端子と共に前記リザーバ部内に配置され、前記燃料配管と接続されるアウトレットパイプと前記ポンプアッセンブリの燃料吐出口との間を接続する連絡パイプと、を有することを特徴とする燃料供給装置。
  2. 請求項1記載の燃料供給装置において、
    前記ハーネスは、前記ポンプアッセンブリの側方を上方に向かって延び、前記電動モータと電気的に接続されることを特徴とする燃料供給装置。
  3. 請求項1又は2記載の燃料供給装置において、
    前記燃料供給装置は、前記燃料タンクの底面に形成されたポンプ取付孔から前記燃料タンク内に挿入され、
    前記フランジ部材は、内部に前記リザーバ部が形成された円筒状のケース部と、前記ケース部の外側に形成され前記燃料タンクの底部に固定されるフランジ部とを有し、
    前記ケース部は、前記燃料供給装置を前記燃料タンクに取り付けたとき、前記燃料タンクの内部側に開口し、該開口内に前記電源端子及び前記連絡パイプが配置されることを特徴とする燃料供給装置。
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