JP2020062883A - 積層シート及び当該積層シートの製造方法 - Google Patents

積層シート及び当該積層シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気溜まりを容易に解消することができ、粘着強度を有し、かつ、繰り返し使用することができ、表面処理ガラスにも貼ることができ、及び、屋内面に貼っても熱割れの生じない積層シートの提供。【解決手段】エマルジョンを含むエマルジョン組成物を用いて得られたアクリルフォーム110と、アクリルフォームの一方の面側に設けられ且つ伸縮率がアクリルフォームの伸縮率よりも低い低伸縮率層120とを有する積層シート。エマルジョン組成物は、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有し、アクリル系エマルジョン及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンの合計が、エマルジョンの全重量を基準として70重量%を超え、エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、架橋剤として、エポキシ系架橋剤、又は、イソシアネート系架橋剤を含み、アクリルフォームの他方の面側は、自己粘着性を有する積層シート。【選択図】図1

Description

本発明は、積層シート及び当該積層シートの製造方法に関する。
従来、発泡体に粘着性・接着性を付与するためには、粘着・接着層を積層させたり、ホットメルト接着剤を塗布したり、粘着剤に含浸させるなどそれぞれの用途に適した粘着加工を施すことが多い。
例えば、特許文献1には、アクリル系エマルジョンを機械的撹拌して得たフォームシートを基材とし、粘着剤を含浸または積層させた接着シートが提案されている。
しかし、アクリル系エマルジョンのみからなる連続気泡の発泡体は割裂に対し弱く、材料破壊を起こしやすいことから、特許文献2には、無機及び有機発泡体を用いて独立気泡と連続気泡が混在するアクリル系エマルジョンを機械的撹拌して得たフォームシートが提案されている。
また、特許文献3には、粘着層とスリットを備える粘着シートが提案されている。スリットを備えるのは、粘着剤付きの製品の場合は、施工時に空気が入り空気溜まりができるために、プロの職人による施工が一般的であることから、職人の施工によらなくても窓ガラス等に貼った際の空気溜まりを解消することができるためである。
特開昭63−89585号公報 特開平4−45184号公報 特開2012−126855号公報
但し、従来のフォームシートは、少なくとも下記いずれかの問題を有している。まず、従来のフォームシートは、粘着力強化のため、接着剤を含浸したり、接着層を設けたりすることにより接着力を高めているため、被着体から剥離した際、フォームシート自体が材料破壊を起こしたり粘着力が低下するなど、繰り返し使用に適していないという課題がある。又、ガラス等の平滑な面にしか貼れず、表面処理ガラスには貼ることができないという課題、加えて、フォームシートを被着面に貼付する際に、高い技術を必要とするという施工性の課題があった。更に、特許文献3に記載された粘着シートは、合成樹脂フィルムを用いているが、熱によるガラスの伸縮の際にフィルムの伸縮性がないのでガラスの熱割れが生じるために、屋内に貼ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、空気溜まりを容易に解消することができるため、施工性に優れ、粘着強度を有し、かつ、繰り返し使用することができ、平滑な被着体(例えば、ガラス面など)や凹凸がある被着体(例えば、表面処理ガラス面など)を問わずに貼ることができ、また、被着体の熱による伸縮にも追従可能な積層シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンから得られる特定の多孔質フォーム層と、伸縮率が前記多孔質フォーム層の伸縮率よりも低い低伸縮率層と、を有する積層シートの製造方法とすることにより、上記目的を達成することができる積層シートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明(1)は、
多孔質フォーム層と、前記多孔質フォーム層の一方の面側に設けられ且つ伸縮率が前記多孔質フォーム層の伸縮率よりも低い低伸縮率層と、を有する積層シートの製造方法であって、
前記製造方法が、エマルジョンと起泡剤とを含有するエマルジョン組成物を、メカニカルフロス法を用いて発泡させて発泡体を形成し、当該発泡体を硬化させる工程
を含み、
前記エマルジョン組成物が、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンと、前記エマルジョンの全量を基準として0重量%以上30重量%未満のウレタンエマルジョンとを、混合してなり、
前記多孔質フォーム層が、自己粘着性を有することを特徴とする、積層シートの製造方法である。
本発明(2)は、
前記多孔質フォーム層が、半連続気泡構造であることを特徴とする、発明(1)に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(3)は、
前記エマルジョン組成物が、前記エマルジョンの全量を基準として、10重量%超90重量%以下のアクリル系エマルジョンと10重量%以上90重量%未満のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンとを、混合してなることを特徴とする、発明(1)又は(2)に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(4)は、
前記エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、
前記工程において、エネルギーを印加して前記エマルジョンを構成する樹脂を前記架橋剤を介して架橋させることにより、前記発泡体を硬化させることを特徴とする、発明(1)〜(3)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(5)は、
前記積層シートが、前記多孔質フォーム層の低伸縮率層側に、更にその他の層を有する、発明(1)〜(4)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(6)は、
前記低伸縮率層又は前記その他の層が、印刷層、反射層、又は、ホワイトボードとしての機能を有する層である、発明(1)〜(5)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(7)は、
前記積層シートが、陶磁器、金属、プラスティック、及び、ガラス、並びに、これらの表面処理品用である、発明(1)〜(6)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(8)は、
前記積層シートが、ガラス及び表面処理ガラス用であり、且つ、遮光用である、発明(1)〜(7)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(9)は、
前記積層シートが、断熱性を有することを特徴とする、発明(1)〜(8)のいずれか一に記載の積層シートの製造方法である。
本発明(10)は、
エマルジョンを用いて得られたアクリルフォームと、
その表面にフィルム又は不織布を積層してなる表層とからなる
積層シートであって、
前記エマルジョンは、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有し、
前記アクリルフォームの裏面は、自己粘着性を有し、
表層は、伸縮性を有せず積層シートを拘束可能とする層からなる、
積層シートである。
本発明(11)は、
前記エマルジョンは、前記エマルジョンの全重量を基準として、25〜80重量%のアクリル系エマルジョンを含有し、20〜75重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有する、発明(10)に記載の積層シートである。
本発明(12)は、
前記多孔質フォームの表層側に、更にその他の層を有する、発明(10)又は(11)に記載の積層シートである。
本発明(13)は、
前記表層又は前記その他の層が、印刷層、反射層、又は、ホワイトボードとしての機能を有する層である、発明(10)〜(12)のいずれか一に記載の積層シートである。
ここで、本発明において、「自己粘着性」とは、粘着剤を塗布すること(粘着層を設けることも含む)や含浸することなく、その素材の性質から、押え付けると被着体に粘着するが、剥離すると被着体に移行せず接合部から剥がすことができる性質をいう。また、「半連続気泡構造」とは、連続気泡と比べ、隣り合う気泡同士の気孔(穴)が小さく、独立気泡と違い、気泡に小さな気孔がある構造であり、JIS L 1096 A法に準拠し、フラジール型通気性試験機を用いて測定した値が2[ml/cm/s]以上、80[ml/cm/s]未満となる構造をいう。
また、本発明において、「層間剥離強度」とは、本発明にかかるシートの材料強度の一つの指標であり、T字剥離した場合における引裂き時の応力をいう。具体的には、後述する試験方法によりその強度を測定することができるものとする。
本発明によれば、空気溜まりを容易に解消することができることで施工性に優れ、粘着強度を有し、かつ、繰り返し使用することができ、平滑な被着体(例えば、ガラス面など)や凹凸がある被着体(例えば、表面処理ガラス面など)を問わずに貼ることができ、また、被着体の熱による伸縮にも追従可能な積層シートの製造方法を提供することが可能となる。また、本発明に係る粘着シートは、上記の性質を満たすことにより、多様なアプリケーション(例えば、印刷媒体、ミラー、ホワイトボード)への応用を可能とした。
本形態に係る、積層シートの概念断面図である。 本形態に係る、機能層を有する積層シートの概念断面図である。 本形態に係る、多孔質フォームの半連続気泡構造、連続気泡構造及び独立気泡構造の断面SEM写真である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、これらはあくまで一例であり、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
本形態に係る積層シート及びその製造方法について、以下の順序で説明する。
1 積層シートの構造
2 積層シートの製造方法
3 積層シートの性質
4 積層シートの用途
[構造]
図1は、積層シート100の概念断面図である。図1に示されるように、本形態に係る積層シート100は、多孔質フォーム層110と、多孔質フォーム層110の一方の面側に設けられた表層120と、を有するシート状の積層体である。尚、本形態に係る積層シート100としては、多孔質フォーム層110と、表層120と、を必須的に含んでいればよく、図2に示されるように、その他の層(例えば、機能層130)を更に積層させた構成とする等、適宜積層構造を変更可能である。尚、その他の層(例えば、機能層130)は、表層と多孔質フォーム層の間、及び/又は、多孔質フォーム層と最も離れた位置に、1又は複数の層として、存在していてもよい。本形態においては、表層120が多孔質フォーム層より低い伸縮率を有する低伸縮率層であるが、その他の層(例えば、機能層130)が低伸縮率層であってもよい。
以下、多孔質フォーム層110と、表層120と、に関して説明し、次いで、その他の層に関して説明する。尚、本形態においては、上記積層構造において、表層を設けた側の被着体に接触する多孔質フォーム層110を「下層」側とし、被着体に接触しない層である表層120を「上層」側とする。
≪多孔質フォーム層≫
本形態に係る多孔質フォーム層110は、表層120の下層として設けられた層であり、粘着剤を塗布することや含浸することなく、その素材の性質が自己粘着性を有し、被着体に粘着する層として機能する。加えて、被着体に接触した多孔質フォーム層110は、半連続気泡構造を有することから、吸盤効果によって、被着体に粘着する。多孔質フォーム層110は、伸縮性が高いことから、表面処理ガラス等の表面に凹凸がある被着体に対しても強い粘着強度で貼ることができる。ただし、必要に応じて粘着剤を塗布する構成としてもよい。
そして、多孔質フォーム層110は、半連続気泡構造であるから、空気溜まりができにくく、できた場合にも、上から押えるだけで、容易に空気を抜くことができる。
更に、剥離する際には、粘着剤を塗布することや含浸していないことから、被着体に移行せず、接合部から剥がすことができるため、繰り返し使用することができる。このことから、粘着剤を塗布する構成とする場合には、できるだけ粘着剤の塗布部が少ない方が好ましい。
被着体がガラスや表面処理ガラスである場合、ガラスや表面処理ガラスが熱により伸縮することなどから、特に熱割れが生じやすい。本発明に係る積層シートは、多孔質フォーム層110が高い伸縮性を有することから、ガラス等の熱による伸縮を吸収するので、表層の素材に関わらず、熱割れが生じにくくなるという効果を奏する。
ここで、本形態に係る多孔質フォーム層110は、分散質として水分散性樹脂と、分散媒として水又は水と水溶性溶剤との混合物とを含む水分散体(エマルジョン)と、起泡剤としてアニオン性界面活性剤と、を含有する水系液体媒体(エマルジョン組成物)を、メカニカルフロス法を用いて発泡させて発泡体を形成し、当該発泡体を硬化させる工程により製造される(当該多孔質フォーム層110の具体的な製造方法に関しては後述する)。
本形態に係る多孔質フォーム層110によれば、後述の材質から、多孔質フォーム層110の全体に渡って遮光性、UVカット性を発揮し、遮光性、UVカット性に優れるものとすることができる。また、完全には遮光しない構成とすることにより、日光があれば本発明に係る積層シートを剥離せずに室内で光を得ることができる。
更に、本形態に係る多孔質フォーム層110によれば、後述の材質から、多孔質フォーム層110の全体に渡って断熱性を発揮し、断熱性に優れるものとすることができる。
<厚み>
本形態に係る多孔質フォーム層110の厚みとしては、用途や必要な性質に応じて適宜設計可能であるが、0.3mm〜3.0mmであることが好適である。理由は、0.3mm未満では、十分な遮光性、UVカット性が得られず、3.0mmより厚い場合では、室内が暗くなるためである。
<密度>
本形態に係る多孔質フォーム層110の密度を測定することによって、下記セル構造を評価することができる。密度が高い方がセルの平均径が小さい傾向にあるが、他方、密度が低い方が柔軟性を満足するといえる。密度は、単位体積当たりの重さを計算することによって測定することができる。密度[kg/m]は、150〜500[kg/m]であることが好ましく、160〜400[kg/m]であることがより好ましく、170〜350[kg/m]であることが更に好ましい。150[kg/m]以上であれば、所望の遮光性や断熱性を満足し、粘着強度及び層間剥離強度も十分となる。また、500[kg/m]以下であれば、十分な柔軟性を有し、ガラスの伸縮を吸収するからである。
<セル構造>
本形態に係る多孔質フォーム層110としては、半連続気泡構造を有する。このような構造とすることにより、吸盤効果によって本発明に係る素材の粘着性に、更に粘着度を付与することができる。この結果、粘着層を有さずに自己粘着性を有し、並びに、空気溜まりが生じにくく、かつ、生じても容易に抜くことができる。
(半連続気泡構造)
半連続気泡構造は、連続気泡と比べ、隣り合う気泡同士の気孔(穴)が小さく、独立気泡と違い、気泡に小さな気孔がある構造である。通気性を測定することによって、半連続気泡構造であるかどうかを評価することができる。通気性の測定方法は、上述したようにJIS L 1096 A法に準拠し、フラジール型通気性試験機を用いて測定する。通気性が2[ml/cm/s]以上、80[ml/cm/s]未満であれば、半連続気泡構造であるといえる。通気性は、5〜70[ml/cm/s]であることが好ましく、10〜60[ml/cm/s]であることがより好ましく、20〜50[ml/cm/s]であることが更に好ましい。また、半連続気泡構造の確認方法は、下記の平均セル径の算出方法と同様に、断面の写真によっても確認することができる。図3に断面SEM写真を示した。中央が本形態に係る半連続気泡構造のSEM写真である。
半連続気泡構造は、連続気泡と比べ、隣り合う気泡同士の気孔(穴)が小さく、独立気泡と違い、気泡に小さな気孔がある構造であり、独立気泡のみの構造と比較して、柔軟な材料でも被着体と密着させた時に空気の逃げ道を作ることができ、追従性が高くなる。逆に、連続気泡のみの構造と比較した場合、被着体と接する面が大きくなる上、強い吸盤効果が発揮でき、粘着強度が高くなる。
(平均セル径及びセル径分布)
多孔質フォーム層110の断面の気泡の平均径(平均断面セル径)が200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることが特に好ましい。理由は、セル径が微細な程、被着体と接する面が大きくなる上、強い吸盤効果が期待できるためである。尚、平均セル径の測定方法としては、以下の方法に従うものとする。
まず、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHXD−500)を用いて、多孔質フォーム層110の断面の写真を撮影する。その後、画像処理ソフトImage−Pro PLUS(Media Cybernetics社製、6.3ver)を用いて、各気泡(セル)径を計測する。より具体的には、SEM画像を読み取り、コントラストで気泡(セル)を認識するため、コントラストを調節する。次に、画像処理で起泡(セル)の形状を読み取る(真円ではなく、形状をそのまま認識する)。次に、測定項目として「直径(平均)」を選択する。次に、オブジェクトの重心を通る径を2度刻みで測定しそれを平均した値として、各気泡(セル)径を算出する。
(気泡(セル)径の分布)
上記断面写真において、更に、70%以上の気泡が平均径の±50μm以内であることが好ましく、±30μm以内であることがより好ましく、±20μm以内であることが特に好ましい。理由は、ばらつきが無い方が、大きな気泡の箇所での材破(材料破壊)が起きにくくなり、層間剥離強度が強くなるからである。また、吸盤効果による粘着強度が安定して得られるからである。
<材質>
多孔質フォーム層110の材質(材料)に関しては、後述の製造方法において詳述する。
≪表層≫
表層(低伸縮率層)は公知の層を用いることができ、特に限定されない。表層は、多孔質フォーム層の一方の面側に設けられていることから、自己粘着性を有する多孔質フォーム層が被着体に粘着する。
表層120は、伸縮率が前記多孔質フォーム層の伸縮率よりも低い。このような構成にすることにより、皺がよることなく、本発明に係る積層シートを被着体に貼ることができる。また、ガラス等の熱による伸縮が生じ得る被着体に貼る場合は、表層の伸縮率に関わらず、多孔質フォーム層がガラス等の熱による伸縮を吸収するので、熱環境の大きく異なる空間を隔てる部材(例えば、窓ガラス)に貼っても熱割れが生じない。尚、伸縮率は、詳細には後述するが、JIS K 6251に準拠して測定する。
表層120は、単層構造又は多層構造にできる。表層120は、絵、柄、文字などが印刷された印刷層を有することもできる。
<材質>
表層120の材質(材料)に関しては、後述の製造方法において詳述する。
≪その他の層(機能層)≫
本形態に係る積層シート100として、多孔質フォーム層110及び表層120以外に、目的に応じて適宜の層を設けることができ、例えば、断熱性を高めるための層や、保水性を高めるための層等を設けてもよい。尚、これらの層の伸縮率が前記性質を満たし、多孔質フォーム層の一方の面側に設けられた場合には、表層を兼ねる場合がある。以下、このような機能層となり得る層をいくつか例示して、説明する。
<印刷層>
印刷層とは、例えば、表面・裏面(例えば当該層が透明な場合)・内部(例えば当該層が透明な場合において多層からなる内部の層)・全体等に対し、印刷(例えば、絵、柄、文字)を施した層である。この場合、(1)機能層として印刷できる層を別途設ける他、(2)表層(例えば、図1の態様、又は図2の態様において機能層が透けてみえる場合)、又は多孔質フォーム層110(例えば、図1において表層が透けて見える態様)自体を印刷層としてもよい。ここで、表層や機能層に印刷する場合、その素材としては、樹脂フィルム、紙素材等が挙げられる。
<反射層>
反射層とは、光(例えば、電波線、赤外線、可視光、紫外線、放射線等)や音等を反射する層である。例えば、反射層の内、ミラー層とは、少なくとも可視光を全反射又は一部反射する層である。当該ミラー層は、例えば、透明な樹脂層・フィルム・板に、真空蒸着メッキ層を蒸着・積層することで得られる(例えば樹脂ミラー層)。当該ミラー層は、略全反射の場合には鏡、一部反射(一部透過)の場合にはマジックミラーとして機能する。樹脂ミラー層の製造方法の一例は、例えばPET樹脂フィルム等にアルミの粒子を吹き付ける(真空蒸着メッキ)ことで銀膜を生成する手法である。尚、当該樹脂ミラー層に、上記表面印刷層としての機能を付与してもよい。
<ホワイトボード>
機能層として、ホワイトボードとしての機能を有する層を多孔質フォーム層110上に設けることもできる。多孔質フォーム層110が被着体(例えば、ガラス窓や金属板)に接合し付着するため、磁石や固定具等を介することなくホワイトボードを被着体に貼り付けることが可能となる。尚、ホワイトボードとしては公知のものを使用することができる。
[製造方法]
本形態に係る積層シート100は、複数の層を積層させて成る積層体である。当該多孔質フォーム層110の製造方法(積層方法)としては特に限定されないが、表層120を作成した後、当該表層の上に多孔質フォーム層110をキャスティングし硬化させる方法が好適である。このように多孔質フォーム層110を別の層の上に直接キャスティングすることによって、接着剤等を用いずとも層間の密着力を高めることが出来る。
積層シート100の製造方法(積層方法)としては、その他にも、シート状の多孔質フォーム層110・表層120・その他の層等の各層を所望の順番に積層させ、それらを適宜接着剤等で接着させ、一体化させる、等によって積層させてもよい。
また、多孔質フォーム層110の製造方法(積層方法)として、先に多孔質フォーム層110を形成した後に、表層を含む分散スラリー等を、直接又は別の層を介して多孔質フォーム層110の上に塗布し、表層120を形成させる、等としてもよい。
次に、多孔質フォーム層110の具体的な製造方法に関して詳述した後、表層120の製造方法に関して説明する。
≪多孔質フォーム層の製造方法≫
本形態に係る多孔質フォーム層110の製造方法は、エマルジョンと起泡剤とを含有するエマルジョン組成物を、メカニカルフロス法を用いて発泡させて発泡体を形成し、当該発泡体を硬化させる工程を含む。エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、前記工程において、エネルギーを印加して前記エマルジョンを構成する樹脂を前記架橋剤を介して架橋させることにより、前記発泡体を硬化させることが好ましい。多孔質フォーム層110の製造方法として、原料、組成(配合量)、プロセス(具体的な調整工程)に関して詳述する。
更に、本形態に係る多孔質フォーム層110の製造方法においては、気泡を保持するために、両性界面活性剤を入れてもよい。両性界面活性剤が、起泡剤としてのアニオン系界面活性剤の間に入り込むためであり、ブースター効果という。
<原料>
本形態に係る多孔質フォーム層110は、原料として、エマルジョン、起泡剤(アニオン性界面活性剤)、分散媒として水、架橋剤及びその他の添加剤等を含む(尚、発泡工程において用いられる発泡用の気体に関しては、発泡工程にて述べる)。
(エマルジョン)
本形態に係る多孔質フォーム層110の原料であるエマルジョン組成物は、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンと、前記エマルジョンの全量を基準として0重量%以上30重量%未満のウレタンエマルジョンとを、混合してなる。10重量%超90重量%以下のアクリル系エマルジョンと10重量%以上90重量%未満のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンとを、混合してなることが好ましく、更に、両エマルジョンの合計が70重量%を超えるよう混合してなることが好ましい。尚、エマルジョンを用いて得られた多孔質フォーム層をアクリルフォームと呼ぶ場合もある。
本発明のエマルジョンには、粘着強度、軽量性、断熱性に優れていることから、アクリルエマルジョンを用いている。そして、アクリルエマジョン単体では、材料強度が弱いことから、材料強度の向上と更なる粘着強度アップを図るため、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを添加する。こうすることで、材料強度の向上が図れ、高い粘着力に対しての層間剥離強度をアップすることもできるため、材料破壊が起きにくく自己粘着力を有する半連続気泡構造を有する発泡体が作製可能となる。
その他に含有するエマルジョンとして、ウレタンエマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、エポキシ系エマルジョン等が例示できる。ウレタンエマルジョンを用いることで、更に材料強度を付与することができ、被着体が粘着性のあるガラス等である場合には、特に好適である。また、得られるウレタン樹脂発泡体は柔軟性が優れ、圧縮残留歪みが低くなる。
・アクリル系エマルジョン
アクリル樹脂の水分散体(アクリル系エマルジョン)の製法としては、重合開始剤、必要に応じて乳化剤及び分散安定剤の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を必須の重合性単量体成分とし、更に必要に応じてこれらの単量体と共重合可能なその他の重合性単量体の混合物を共重合させることにより得ることができる。
上記アクリル系エマルジョンの調整に使用することができる重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アルリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボキシル基を有する不飽和結合含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有重合性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート等が例示できる。
尚、アクリル系エマルジョンの調整時に乳化剤を使用する場合には、上述の乳化剤等を使用すればよい。
・エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン
エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンの製法としては、例えばポリビニルアルコール等を保護コロイドとし、ヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース系誘導体や界面活性剤等を乳化分散剤として併用し、エチレンと酢酸ビニルモノマーとを乳化重合法により共重合して得ることができる。
上記エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンは、例えば、カルボキシル基、エポキシ基、スルフォン酸基、水酸基、メチロール基、アルコキシ酸基等の官能基を有するビニルモノマーが更に共重合されたものであってもよい。
・ウレタンエマルジョン
ウレタン樹脂の水分散体(ウレタンエマルジョン)の調整方法としては、下記方法(I)〜(III)が例示出来る。
(I)活性水素含有化合物、親水性基を有する化合物、及び、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基を有するウレタン樹脂の有機溶剤溶液又は有機溶剤分散液に、必要に応じ、中和剤を含む水溶液を混合し、ウレタン樹脂エマルジョンを得る方法。
(II)活性水素含有化合物、親水性基を有する化合物、及び、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基を有する末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、中和剤を含む水溶液と混合するか、又は、予めプレポリマー中に中和剤を加えた後水を混合して水に分散させた後、ポリアミンと反応させて、ウレタン樹脂エマルジョンを得る方法。
(III)活性水素含有化合物、親水性基を有する化合物、及び、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基を有する末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、中和剤及びポリアミンを含む水溶液と混合するか、又は、予めプレポリマー中に中和剤を加えた後、ポリアミンを含む水溶液を添加混合し、ウレタン樹脂エマルジョンを得る方法。
前記ウレタン樹脂の調整において用いるポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が例示できる。また発明の効果を損なわない範囲において、3価以上のポリイソシアネートを併用してもよい。
また、前記親水性基を有する化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエン系等のポリオレフィンポリオール等が例示できる。これら高分子量化合物は、2種以上を併用してもよい。前記ポリエステルポリオールとしては、公知のものを使用してもよい。
上記方法(I)〜(III)において、発明の効果を損なわない範囲で、更に乳化剤を使用してもよい。係る乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート等のノニオン系乳化剤;オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホネートナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム塩等のアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸塩等のノニオンアニオン系乳化剤、等を例示できる。
(分散媒)
本形態において、エマルジョン組成物の分散媒としては、水を必須成分とするが、水と水溶性溶剤との混合物であってもよい。水溶性溶剤とは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、N−メチルピロリドン等の極性溶剤等であり、これらの1種又は2種以上の混合物等を使用してもよい。
(起泡剤(アニオン性界面活性剤))
アニオン性界面活性剤(起泡アニオン性界面活性剤)は、エマルジョン組成物の起泡剤として機能する。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム石鹸、ひまし油カリウム石鹸、やし油カリウム石鹸、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、オレイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウム、やし油アルコール硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム等が挙げられるが、特に、アルキルスルホコハク酸ナトリウムが好ましい。
ここで、本形態に用いられるアニオン性界面活性剤は、エマルジョン組成物に分散しやすくするため、HLBが、10以上であることが好適であり、20以上であることがより好適であり、30以上であることが特に好適である。
・HLB
尚、本発明において、HLB値とは、親水性−疎水性バランス(HLB)値を意味し、小田法により求められる。小田法によるHLBの求め方は、「新・界面活性剤入門」第195〜196頁及び1957年3月20日槙書店発行 小田良平外1名著「界面活性剤の合成と其応用」第492〜502頁に記載されており、HLB=(無機性/有機性)×10で求めることができる。
(両性界面活性剤)
本形態に係る多孔質フォーム層110は、アニオン性界面活性材に加えて、更に両性界面活性剤を用いることにより、気泡が微細かつ均一化する。
特にアニオン系界面活性剤と両性界面活性剤を併用した場合、アニオン系界面活性剤の分子同士の親水基の電荷が反発し、アニオン系界面活性剤の分子同士がある程度の距離を保っている間に、電気的に中性である両面活性剤がアニオン系界面活性剤の分子の間に入り込むことによって、気泡をより安定化し、気泡のサイズを小さくすることができる。このため、層間剥離強度を向上させることができる。よって、アニオン系界面活性剤と両性界面活性剤を併用することが好ましい。
本発明において用いることのできる両性界面活性剤としては、特に制限されるものではなく、アミノ酸型、ベタイン型、アミンオキシド型等の両性界面活性剤を使用することができる。ベタイン型の両性界面活性剤は、前述の効果がより高いことから、好適である。更に、アニオン系界面活性剤の分子の間への入り込み易さの点から、C10〜12のものが好ましい。
アミノ酸型の両性界面活性剤としては、例えば、N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸又はその塩等が挙げられる。N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸は、チッ素原子にアルキル基又はアルケニル基が結合し、更に1つ又は2つの「−R−COOH」(式中、Rは2価の炭化水素基を示し、好ましくはアルキレン基であり、特に炭素数1〜2であることが好ましい。)で表される基が結合した構造を有する。「−R−COOH」が1つ結合した化合物においては、チッ素原子には更に水素原子が結合している。「−R−COOH」が1つのものをモノ体、2つのものをジ体という。本発明に係る両性界面活性剤としては、これらモノ体、ジ体のいずれも用いることができる。N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸において、アルキル基、アルケニル基は直鎖状でも分岐鎖状であってもよい。具体的には、アミノ酸型の両性界面活性剤として、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、トリメチルグリシンナトリウム、ココイルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン等が挙げられる。
ベタイン型の両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、カルボベタイン、アミドカルボベタイン、アミドベタイン、アルキルアミドベタイン、スルホベタイン、アミドスルホベタイン、ホスホベタイン等がある。具体的には、ベタイン型の両性界面活性剤として、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジエチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジエチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジエチルアミノヒドロキシスルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−プロピルスルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシ−1−スルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン2−ステアリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルヒドロキシスルタイン等が挙げられる。
アミンオキシド型の両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミン−N−オキシド、オレイルジメチルアミン−N−オキシド等が挙げられる。
上述した両性界面活性剤のうち、本発明に係る多孔質フォーム層110の製造方法には、ベタイン型の両性界面活性剤を使用することが好ましく、ベタイン型の中でも、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、カルボベタインが特に好ましい。本発明で使用可能なアルキルベタインとしては、ステアリルベタイン、ラウリルベタイン等が例示され、イミダゾリニウムベタインとしては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が例示される。
(架橋剤(硬化剤))
本形態に係る多孔質フォーム層110の調整方法は、架橋剤(硬化剤)を用いることにより、強度が向上する。
このような架橋剤としては特に限定されず、用途等に応じて、必要量添加すればよい。架橋剤による架橋手法としては、例えば、物理架橋、イオン架橋、化学架橋があり、架橋方法は、水分散性樹脂の種類に応じて選択することができる。架橋剤としては、公知の架橋剤を使用可能でありエポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤などを、使用する樹脂配合系が含有する官能基の種類及び、官能基量に応じて適量使用することができる。粘着強度、タック強度及び層間剥離強度を向上させるため、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましい。中でも脂肪族イソシアネートがより好ましい。これら架橋剤は、2種以上併用してもよい。
(その他の添加剤)
その他の添加剤として、水分散性樹脂分散用界面活性剤(乳化剤)等を添加してもよい。
・水分散性樹脂分散用界面活性剤
本形態に係る水分散性樹脂分散用界面活性剤とは、水分散性樹脂を分散させるための界面活性剤である(アニオン性界面活性剤と異なり、起泡剤としての効果を有さずともよい)。このような界面活性剤は、選択する水分散性樹脂に応じて適宜選択すればよい。
<組成>
(各原料の配合量や配合比)
液体媒体に対する、水分散性樹脂(固形分)の配合量としては、液体媒体100重量部に対して、30〜80重量部が好ましい。このような範囲とすることで、安定な発泡体を成形することができるという効果が得られる。
・エマルジョン組成物中の配合比
エマルジョン組成物中の配合量については、エマルジョンの全量を基準として、10重量%を超えて90重量%以下のアクリル系エマルジョンを含有することが好ましい。20重量%以上80重量%以下であることがより好ましく、30重量%以上75重量%以下であることが更に好ましい。
更に、エマルジョンの全量を基準として、10重量%以上90重量%未満のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有することが好ましい。20重量%以上80重量%以下であることがより好ましく、25重量%以上75重量%以下であることが更に好ましい。90重量%以上にすると、メカニカルフロス法による発泡体の作製が困難となり、柔軟性、粘着強度及びタック強度を失うからである。
また、エマルジョンの全量を基準として、該アクリル系エマルジョン及び該エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを、合計で70重量%を超えて含有することが好ましい。80重量%以上又は超えて含有することがより好ましい。
ウレタンエマルジョンの配合量としては、エマルジョンの全量を基準として、0重量%以上30重量%未満のウレタンエマルジョンを含有してもよい。更に、20重量%以下であることが好ましい。この範囲であれば、材料強度を強くするとともに、柔軟性も付与でき、粘着強度も所望の性質を満たすからである。
アニオン性界面活性剤の配合量としては、エマルジョン組成物中において、エマルジョンの全量を100重量部として、1.0〜10重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。このような範囲とすることで、適切な発泡とし易く、微細なセル構造を成形できるという効果が得られる。
両性界面活性剤の配合量としては、エマルジョン組成物中において、エマルジョンの全量を100重量部として、0.5〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。このような範囲とすることで、適切な発泡とし易く、微細なセル構造を成形できるという効果が得られる。
架橋剤(硬化剤)の配合量としては、エマルジョン組成物中において、エマルジョンの全量を100重量部として、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。このような範囲とすることで、圧縮残留歪みの小さい発泡体を成形できるという効果が得られる。
<製造方法>
本形態に係る多孔質フォーム層110の製造方法は、原料調製工程と、エマルジョンと起泡剤とを含有するエマルジョン組成物を、メカニカルフロス法を用いて発泡させて発泡体を形成し、当該発泡体を硬化させる工程(発泡・硬化工程)と、を含む。前記エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、前記工程において、エネルギーを印加して前記エマルジョンを構成する樹脂を前記架橋剤を介して架橋させることにより、前記発泡体を硬化させてもよい。以下、それぞれの工程に関して詳述する。
(原料調製工程)
原料調製工程では、以上説明したような各原料を混合することで、多孔質フォーム層110の原料混合物であるエマルジョン組成物を調製する。この際の混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、各成分を混合する混合タンク等の容器内で撹拌しながら混合すればよい。
(発泡・硬化工程)
発泡・硬化工程では、上記原料調製工程で得られたエマルジョン組成物に所定の発泡用気体を添加し、これらを充分に混合させてエマルジョン組成物中に気泡が多数存在する状態(発泡エマルジョン組成物)にする。この発泡・硬化工程は、通常は、原料調製工程で得られた液状の多孔質フォームの原料混合物と、発泡用気体とをミキシングヘッド等の混合装置により充分に混合することで実施される。
・発泡用気体
攪拌・発泡工程でエマルジョン組成物に混合される発泡用気体は、多孔質フォーム層110中の気泡(セル)を形成するものであり、この発泡用気体の混入量によって、得られる多孔質フォーム層110の発泡倍率及び密度が決まる。多孔質フォームの密度を調整するためには、所望の多孔質フォームの密度と、多孔質フォームの原料の体積(例えば、多孔質フォームの原料が注入される成形型の内容積)とから、必要な多孔質フォームの原料の重量を算出し、この重量において所望の体積となるように発泡用気体の量を決定すればよい。また、発泡用気体の種類としては、主に空気が使用されるが、その他にも、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを使用することもできる。
・発泡方法、発泡条件
本発明に係る多孔質フォーム層110の調整方法で使用される発泡方法としては、メカニカルフロス(機械発泡)法を使用する。メカニカルフロス法は、エマルジョン組成物を攪拌羽根等で攪拌することにより、大気中の空気をエマルジョン組成物に混入させて発泡させる方法である。撹拌装置としては、メカニカルフロス法に一般に用いられる撹拌装置を特に制限なく使用可能であるが、例えば、ホモジナイザー、ディゾルバー、メカニカルフロス発泡機等を使用することができる。このメカニカルフロス法によれば、エマルジョン組成物と空気との混合割合を調節することによって、種々の用途に適した密度の多孔質フォームを得ることができる。その他の発泡方法を併用することも可能であるが、化学発泡剤を用いた発泡方法を併用すると、独立気泡の割合が高くなることで、密度が大きくなり、多孔質フォームの柔軟性や伸縮性が失われるなど、本発明に係る製造方法として好ましくない場合がある。
エマルジョン組成物と空気との混合時間は特に制限されないが、通常は1〜10分、好ましくは2〜6分である。混合温度も特に制限されないが、通常は常温である。また、上記の混合における攪拌速度は、気泡を細かくするために200rpm以上が好ましく(500rpm以上がより好ましく)、発泡機からの発泡物の吐出をスムーズにするために2000rpm以下が好ましい(800rpm以下がより好ましい)。
・発泡体の形成
以上のようにして発泡したエマルジョン組成物(発泡エマルジョン組成物)は、例えば、ドクターナイフ、ドクターロール等の公知の手段により、所望の多孔質フォームの厚みに合わせたシート状等の発泡体に形成される。
・硬化
発泡体の硬化方法としては、公知の方法を用いることができる。本形態に係る発泡体は自己架橋をさせることもできるが、エネルギーを印加してエマルジョンを構成する樹脂を架橋剤を介して架橋させることにより、発泡体を硬化させてもよい。エネルギーを印加する工程としては特に限定されないが、例えば、加熱工程(熱架橋)が挙げられる。
加熱工程では、成形された発泡エマルジョン組成物中の分散媒を蒸発させる。この際の乾燥方法としては特に制限されるものではないが、例えば、熱風乾燥等を用いればよい。また、乾燥温度及び乾燥時間についても特に制限されるものではないが、例えば、80℃程度で1〜3時間程度とすればよい。
また、この加熱工程において、分散媒が発泡エマルジョン組成物中から蒸発するが、この蒸気が抜ける際の通り道が、多孔質フォームの内部から外部まで連通されることとなる。従って、本形態に係る多孔質フォーム層110では、この水蒸気が抜ける際の通り道が連続気泡として残るため、多孔質フォーム中に存在する気泡の少なくとも一部が連続気泡となる。ここで、攪拌・発泡工程で混入された発泡用気体がそのまま残存している場合には、得られた多孔質フォーム中では独立気泡となり、混入された発泡用気体が、本工程において蒸気が抜ける際に連通された場合には、得られた多孔質フォーム中では連続気泡となる。すなわち、本発明においては、多孔質フォーム中の気泡の一部が連続気泡であり、残りの気泡が独立気泡であるという構造となり、連続気泡と独立気泡が混在する半連続気泡構造となる。
架橋剤を添加した場合には、加熱工程では、原料の架橋(硬化)反応を進行及び完了させる。具体的には、上述した架橋剤により原料同士が架橋され、硬化した多孔質フォームが形成される。この際の加熱手段としては、原料に充分な加熱を施し、原料を架橋(硬化)させ得るものであれば特に制限はされないが、例えば、トンネル式加熱炉等を使用することができる。また、加熱温度及び加熱時間も、原料を架橋(硬化)させることができる温度及び時間であればよく、例えば、80〜150℃(特に、120℃程度が好適)で1時間程度とすればよい。
≪表層120の調製方法≫
次に、表層120の調製方法に関して説明する。
表層120は、多孔質フォーム層の一方の面上に設けられ且つ伸縮率が前記多孔質フォーム層の伸縮率よりも低い。この性質を満たすものであれば、何ら限定されないが、例えば、フィルム、紙、合成紙、布、合成樹脂などからなる。これらは単独で使用してもよく組み合わせて使用してもよい。表層120として、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニルフィルム、オレフィン系フィルム、ポリイミドフィルム等のフィルム、合成紙、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、スーパーキャスト紙、耐水紙、クラフト紙、再生紙、含浸紙、ケント紙、感熱紙等の紙類、布類などが挙げられる。後述の製造方法から、原料を浸透させない伸縮性の低いシートが好ましい。
表層120に用いられるフィルム素材として、例えば、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)、ポリ塩化ビニルフィルム(PVCフィルム)、ポリ塩化ビニリデンフィルム(PVDCフィルム)、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルム)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルム)、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)、ポリスチレンフィルム(PSフィルム)、ポリアクリロニトリルフィルム(PANフィルム)エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルム)、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOHフィルム)、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム(EMAAフィルム)、ナイロンフィルム(NYフィルム、ポリアミド(PA)フィルム)、セロファン、アイオノマーフィルム(IOフィルム)、などが挙げられる。表層120に用いられるフィルム素材として、各種金属、磁性体も適用可能である。これらは単独で使用してもよく組み合わせて使用してもよい。フィルム素材は上記例に限定されない。
表層120に用いられる紙素材として、上質紙、塗工紙、ホイル紙、クラフト紙、再生紙、合成紙、含浸紙、ケント紙、感熱紙、各種適用可能である。これらは単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。紙素材は上記例に限定されない。
表層120に用いられる布素材としては、例えば、コットン、ガーゼ、ダブルガーゼ、オーガンジ、織物などを含むことができる。これらは単独で使用してもよく組み合わせて使用してもよい。布及びその素材は、上記例に限定されない。
表層120に用いられる合成樹脂としては、フェノール樹脂(PF)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、尿素樹脂(ユリア樹脂、UF)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)、アルキド樹脂、ポリウレタン(PUR)、熱硬化性ポリイミド(PI)ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)を含む)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン、PTFE)、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、AS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)(ナイロンを含む)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE、変性PPE、PPO)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グラスファイバー強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、環状ポリオレフィン(COP)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、非晶ポリアリレート(PAR)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく組み合わせて使用してもよい。合成樹脂は、上記例に限定されない。
表層120としては、前述のように、フィルム、不織布等のシートを基材として用いることが出来る。不織布の目付は、例えば、5〜100g/mである。
[性質]
本形態に係る積層シート100によれば、空気溜まりができにくく、できた場合にも、上から押えるだけで、容易に空気を抜くことができる。この性質は、半連続気泡構造によることから、通気性試験によって、評価することができる。
また、陶磁器、金属、プラスティック、及び、ガラス等の表面が平滑な被着体に強い粘着強度で貼ることができる。更に、すりガラス、フロストガラス、型板ガラス等の表面に凹凸がある表面処理ガラスにも同様に強い粘着力で貼ることができる。この性質は、粘着強度によって評価することができる。
更に、剥離する際には、粘着剤を塗布することや含浸されていないことから、被着体に移行せず、接合部から剥がすことができるため、繰り返し使用することができる。また、剥がした際に、材料強度が大きなことから、繰り返し使用することができる。繰り返し使用することができることは、層間剥離強度によって評価することができる。
使用中は、前述のように、多孔質フォーム層がガラス等の熱による伸縮を吸収するので、屋内に貼っても熱割れが生じない。
本形態に係る積層シート100は、遮光性を有するため、遮光性シートとして好適に使用可能である。遮光性は、日射透過率、紫外線吸収率によって評価することができる。また、断熱性を有していてもよい。断熱性は、熱伝導率によって評価することができる。
・通気性
通気性は、JIS L 1096 A法に準拠し、フラジール型通気性試験機を用いて測定した値によって評価する。通気性は、2[ml/cm/s]以上、80[ml/cm/s]未満であれば、半連続気泡構造であるといえる。5[ml/cm/s]以上、70[ml/cm/s]未満であることが好ましく、10[ml/cm/s]以上、60[ml/cm/s]未満であることがより好ましく、20[ml/cm/s]以上、50[ml/cm/s]未満であることが更に好ましい。
・粘着強度(90°剥離強度)
粘着強度(90°剥離強度)は、JIS Z 0237に準拠し、24mm幅×150mmに打ち抜き、伸びの影響をなくすため表面(粘着面でない方)に片面接着テープを止めた発泡体を30mm幅×200mmのガラスに貼り、2kgローラーで2回往復し圧着させ室温に24時間放置する。その後、オートグラフを用いて300mm/min速度で引き上げる(90°剥離)試験力を測定し、粘着強度(90°剥離強度)(N/24mm)とすることによって評価する。粘着強度は、1.0N/24mm以上であることが好ましく、1.5N/24mm以上であることがより好ましい。粘着強度が1.0N/24mm未満である場合には、粘着強度が弱いという問題がある。
・層間剥離強度(材料強度)
本発明の多孔質フォームの材料強度を現わす指標として、層間剥離強度の測定を行った。具体的には、層間剥離強度は、発泡体を12mm幅×150mmに打ち抜き発泡体の両面に両面テープを貼り、その両面に12mm幅×200mmのバッキングフィルム(PETフィルム)を貼り、2kgローラーで2回往復し圧着させ85℃の炉に24時間放置する。その後、室温に1時間以上放置させオートグラフを用いて1000mm/min速度でバッキングフィルムを引っ張った(T字剥離)試験力を測定し、層間剥離強度(N/12mm)とすることによって評価する。層間剥離強度は、2.0N/12mm以上であることが好ましく、4.0N/12mm以上であることがより好ましい。層間剥離強度が2.0N/12mm未満である場合、剥離する際に破断してしまい、繰り返しの使用ができないという問題がある。
・柔軟性
JIS K 6254に準拠し、柔軟性は25%圧縮荷重にて評価する。φ50のサンプル(多孔質フォーム層)を1.0mm/minの速度で、サンプルの元の厚みの25%の厚みに達するまで、押しつぶした時の応力を測定する。この25%圧縮荷重が、0.02MPa以下であることが好ましく、0.01MPa以下であることがより好ましい。25%圧縮荷重が0.02MPa以下であれば、被着体が、多少の凹凸を有する場合や伸縮性が大きい場合でも、より十分な追従性を有することとなるからである。
・伸縮性
本形態においては、その貼付時の良好な施工性を満足するため、多孔質フォーム層より低伸縮率層(表層)の伸縮性が低い必要がある。多孔質フォーム層の伸縮率については、JIS K 6251に準拠し、評価する。詳細には、初期の長さに対する比率で表される、引張応力によって試験片に生じる引張ひずみを測定する。測定した多孔質フォーム層の引張ひずみが、100%以上が好ましく、300%以上であることがより好ましい。100%以上であれば、被着体の伸縮を十分吸収できるからである。
・遮光性
遮光性は、日射透過率(JIS R 3106)、紫外線吸収率(ISO 9050)によって評価する。日射透過率は、40%未満であることが好ましく、30%未満であることがより好ましい。日射透過率が40%以上の場合、遮光性が不十分である。紫外線吸収率は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。紫外線吸収率が80%未満である場合、紫外線吸収率が不十分である。
・断熱性
断熱性は、多孔質フォーム層の素材と厚みによって、異なる。使用の目的に応じて、適宜変更すればよい。また、断熱性を高めるための層を設けてもよい。断熱性は、JIS A 1412‐1に準拠し、熱伝導率を測定することにより、評価することができる。測定機器としては、熱伝導率測定装置(オートΛ)HC−072(英弘精機株式会社製)が挙げられる。
[用途]
本形態に係る積層シート100は、その性質により、様々な用途に応用可能である。このような用途の例として、カレンダー、壁紙(クロス)、汚れ・キズ防止カバー、写真印刷媒体、広告媒体(印刷)、警告板、パネル(展示会等にて使用するもの等)、季節もの装飾品、玩具、パズル、ストレス解消グッズ、ランチョンマット、ひじ当てパッド、マウスパッド、マグネット代替品、画鋲代替品、両面テープ、付箋、ズレ防止材、梱包材、ガラス緩衝材(ビン・ワイン・ボトル等)及びグリップ緩衝剤等が挙げられる。また、遮光性を有するため、窓ガラス等の遮光、プライバシー侵害の防止、を目的とする用途に広く使用可能である。また、ガラスの飛散防止や結露の防止を目的とする用途等にも広く使用可能である。更に、機能層として、反射層を設けることにより鏡、マジックミラー等に使用可能であり、ホワイトボードとしての機能を有する層を設けることにより伝言板等にも使用可能である。又、温度変化を繰り返す環境(例えば、窓付近、PC機器付近、自動車内、工場内)において、熱膨張が生じ得る材料、例えば、陶磁器、金属、プラスティック、及び、ガラス等の被着体へ好適に使用できる。
更に、断熱性があることから、断熱を目的とする用途に広く使用可能である。この場合には、前述のように、断熱性を高める構成とすることもできる。
次に、本発明を実施例及び比較例により、更に具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
[原料]
≪多孔質フォーム原料≫
まず、本実施例及び比較例においては、多孔質フォームの原料として下記の原料を使用した。
<水分散性樹脂>
・アクリルエマルジョン1
アクリルニトリル、アクリル酸アルキルエステル、イタコン酸共重合体、pH9、固形分60%
・アクリルエマルジョン2
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル共重合体、pH9、固形分60%
・エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン、pH8.5、固形分55%
<起泡剤>
・アニオン性界面活性剤1
アルキルスルホコハク酸ナトリウム、pH9.4、固形分30%、HLB39.7
・アニオン性界面活性剤2
アルキルベタイン、脂肪酸アルカミノールアミド、ジエタノールアミン、アニオン系界面活性剤混合系pH7、固形分40%
・両性起泡剤3
アルキルベタイン、pH10、固形分40%
<架橋剤>
・架橋剤1
エポキシ化合物、官能基数6
・架橋剤2
疎水系HDIイソシアヌレート、官能基数3.5
<多孔質フォーム原料1>
アクリルエマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを主剤として使用し、各50:50重量部に対し、3重量部のアニオン性起泡剤1、3重量部のアニオン性起泡剤2、1重量部の両性起泡剤3、2.5重量部の架橋剤を混合して多孔質フォーム原料1とした(実施例1に対応する)。
<多孔質フォーム原料2−22>
表1〜表2に示す割合(実施例2−22に対応する)で原料を配合した以外は、多孔質フォーム原料1と同様にして発泡体原料を調製した。
<多孔質フォーム原料23−31>
表2に示す割合(比較例1−9に対応する)で原料を配合した以外は、多孔質フォーム原料1と同様にして発泡体原料を調製した。
≪基材≫
発泡体を担持する基材として、以下のものを用いた。
<基材>
・基材1
離形処理されているPETフィルム(0.038mm)
[積層シートの形成]
≪実施例1の調製≫
多孔質フォーム原料1にエアー又は窒素ガス等の不活性ガスを加えて、メカニカルフロス法により(発泡条件100〜1000rpmにて)発泡させ、基材1にキャスティングした後、加熱処理(オーブン又は乾燥炉)することで、実施例1に係る積層シートを得た。
≪実施例2−22の調製≫
使用した多孔質フォーム原料を多孔質フォーム原料2−22に変更した以外は、実施例1と同様に、実施例2−22に係る積層シートを得た。
≪比較例1−9≫
使用した多孔質フォーム原料を多孔質フォーム原料23−31に変更した以外は、実施例1と同様に、比較例1−9に係る積層シート(表シート付き遮光性発泡体)を得た。
[評価試験]
次に、積層シート(実施例1〜22及び比較例1〜9)の測定及び評価を行った。その結果を表1〜2に示す。
・外観
目視にて、発泡体の表面を評価した。またセルの状態については、走査型電子顕微鏡による発泡体の断面画像から評価した。発泡体表面に破泡、セルの合一による表面荒れがなくセルが均一である場合「○」と、若干の表面荒れ、セルが荒い場合「△」と、表面が荒れ、セルが非常に荒い場合、及びセルが形成されていない(発泡していない)場合「×」と評価した。
・気泡構造
起泡構造は、通気性測定により評価した。2[ml/cm/s]以上80[ml/cm/s]であれば半連続気泡構造とした。
・厚さ
厚さをシックネスゲージによって測定した。
・密度
単位体積当たりの重さを計算することによって測定した。
・柔軟性(25%圧縮荷重)
JIS K 6254に準拠し、柔軟性は25%圧縮荷重にて評価した。φ50のサンプルを1.0mm/minの速度で、試験片の元の厚みの25%の厚みに達するまで、押しつぶした時の応力を測定する。測定した応力が、0.01MPa以下の場合「○」、0.01Mpaより高く0.02MPa以下の場合、「△」、0.02Mpaより高い場合、「×」と評価した。
・伸縮性
JIS K 6251準拠し、伸縮性は評価した。詳細には、初期の長さに対する比率で表される、引張応力によって試験片に生じる引張ひずみを測定した。測定した引張ひずみが、300%以上の場合「○」、100%以上300%未満の場合「△」、100%未満の場合「×」と評価した。
・粘着強度(90°剥離強度)
JIS Z 0237に準拠し、24mm幅×150mmに打ち抜き、伸びの影響をなくすため表面(粘着面でない方)に片面接着テープを止めた発泡体を30mm幅×200mmのガラスに貼り、2kgローラーで2回往復し圧着させ室温に24時間放置する。その後、オートグラフを用いて300mm/min速度で引き上げる(90°剥離)試験力を測定し、粘着強度(90°剥離強度)(N/24mm)とする。粘着強度(90°剥離強度)が1.5N/24mm以上の場合「○」、粘着強度(90°剥離強度)が1.0N/24mm以上、1.5N/24mm未満の場合「△」、粘着強度(90°剥離強度)が1.0N/24mm未満の場合「×」と評価した。
・層間剥離強度(材料強度)
発泡体を12mm幅×150mmに打ち抜き発泡体の両面に両面テープを貼り、その両面に12mm幅×200mmのバッキングフィルム(PETフィルム)を貼り、2kgローラーで2回往復し圧着させ85℃の炉に24時間放置する。その後、室温に1時間以上放置させオートグラフを用いて1000mm/min速度でバッキングフィルムを引っ張った(T字剥離)試験力を測定し、層間剥離強度(N/12mm)とする。層間剥離強度が4.0N/12mm以上の場合「○」、層間剥離強度が2.0N/12mm以上、4.0N/12mm未満の場合「△」、層間剥離強度が2.0N/12mm未満の場合「×」と評価した。
・日射透過率
日射透過率は、紫外可視分光光度計により測定した。日射透過率が30%未満の場合「○」、日射透過率が30%以上、40%未満の場合「△」、日射透過率が40%以上の場合「×」と評価した。
・紫外線吸収率
紫外線透過率は、紫外可視分光光度計により測定した。紫外線吸収率が90%以上の場合「○」、紫外線吸収率が80%以上、90%未満の場合「△」、紫外線吸収率が80%未満の場合「×」と評価した。
断熱性は、JIS A 1412‐1に準拠し、熱伝導率を、熱伝導率測定装置(オートΛ)HC−072(英弘精機株式会社製)を用いて測定した。実施例13及び22と既存の積層シート(タイベック、デュポン社製)を比較したところ、実施例13及び22の熱伝導率の方が低い結果となった。製品として、十分な断熱性を有することが、確認できた。
表1〜2に示すように、実施例は、粘着強度、層間剥離強度の評価項目において、△か○であり、本発明の目的を達成するものである。尚、陶磁器、金属、プラスティック、及び、ガラス、並びに、これらの表面処理品に対しても、良好な粘着強度を発揮することがわかった。
また、実施例3の積層シートのPETフィルムの上の最外層となるように、更に、その他の層(機能層)として、上述したような、樹脂ミラー層を設けた積層シートを用意した。同様に、ホワイトボードを設けた積層シートを用意した。当該積層シートを、SUS板、及び、ガラス面に貼付したところ、良好な粘着度で貼り付き、それぞれ、反射鏡、又は、ホワイトボードとして使用することができた。また、その後の引き剥がし時にも、積層シートが材料破壊を起こさず、繰り返しの使用ができることがわかった。
100 積層シート
110 多孔質フォーム層
120 表層
130 機能層

Claims (4)

  1. エマルジョンを含むエマルジョン組成物を用いて得られたアクリルフォームと、
    前記アクリルフォームの一方の面側に設けられ且つ伸縮率が前記アクリルフォームの伸縮率よりも低い低伸縮率層とを有する積層シートであって、
    前記エマルジョン組成物は、アクリル系エマルジョンとエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有し、
    前記アクリル系エマルジョン及び前記エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンの合計が、前記エマルジョンの全重量を基準として70重量%を超え、
    前記エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、
    前記架橋剤として、エポキシ系架橋剤、又は、イソシアネート系架橋剤を含み、
    前記アクリルフォームの他方の面側は、自己粘着性を有する
    積層シート。
  2. 前記エマルジョン組成物は、前記エマルジョンの全重量を基準として、25〜80重量%のアクリル系エマルジョンを含有し、20〜75重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョンを含有する、請求項1記載の積層シート。
  3. 前記低伸縮率層の、前記アクリルフォーム層が設けられた面側の反対の面側に、更にその他の層を有する、請求項1又は2に記載の積層シート。
  4. 前記低伸縮率層又は前記その他の層が、印刷層、反射層、又は、ホワイトボードとしての機能を有する層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層シート。
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