JP2020062787A - タイヤ加硫装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ加硫装置の複数のセグメントを開くときにタイヤに作用する力を簡易に低減する。【解決手段】タイヤ加硫装置1は、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rに移動するアウターリング30を備えている。セグメント50は、アウターリング30と接触する第1接触部56と第2接触部57を有する。アウターリング30は、第1接触部56が摺動可能に接触して、タイヤ10を成形するときの第1姿勢S1でセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に移動する第1摺動部33と、第2接触部57が摺動可能に接触して、第1姿勢S1に対して傾いた第2姿勢でセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動する第2摺動部34を有する。【選択図】 図5
Description
本発明は、複数のセグメントとアウターリングを備えたタイヤ加硫装置に関する。
タイヤ加硫装置の複数のセグメントは、タイヤ周方向に沿って配置されて、タイヤ半径方向への移動により開閉する。タイヤの加硫時に、タイヤ加硫装置は、複数のセグメントを閉じて、タイヤを複数のセグメントの内側で加硫する。タイヤの加硫後に、タイヤ加硫装置は、複数のセグメントを開いて、セグメントのそれぞれをタイヤから離隔する。
従来のタイヤ加硫装置では、複数のセグメントを開くときに、セグメントの全体がタイヤからタイヤ半径方向の外側に向かって同時に離隔する。そのため、複数のセグメントの移動に要する力が大きくなるとともに、タイヤに作用する力も大きくなる。これに対し、従来、複数のセグメントを傾けながらタイヤから離隔する加硫用金型が知られている(特許文献1参照)。
ところが、特許文献1に記載された加硫用金型では、セグメントを移動するために複雑な移動機構を要し、セグメントの移動動作も複雑である。また、加硫用金型の構造は、一般的な金型構造とは大きく異なる。そのため、この加硫用金型を採用するときには、タイヤ加硫装置ごと更新しなければならず、更新の費用が増大する。
本発明は、従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、タイヤ加硫装置の複数のセグメントを開くときにタイヤに作用する力を簡易に低減することである。
本発明は、タイヤ周方向に沿って配置される複数のセグメントと、複数のセグメントをタイヤ半径方向に移動するアウターリングと、を備えたタイヤ加硫装置である。セグメントは、タイヤ半径方向の内側に移動するときにアウターリングと接触する第1接触部と、タイヤ半径方向の外側に移動するときにアウターリングと接触する第2接触部と、を有する。アウターリングは、セグメントの第1接触部が摺動可能に接触して、タイヤを成形するときの第1姿勢でセグメントをタイヤ半径方向の内側に移動する第1摺動部と、セグメントの第2接触部が摺動可能に接触して、第1姿勢に対して傾いた第2姿勢でセグメントをタイヤ半径方向の外側に移動する第2摺動部と、を有する。
本発明によれば、タイヤ加硫装置の複数のセグメントを開くときにタイヤに作用する力を簡易に低減することができる。
本発明のタイヤ加硫装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のタイヤ加硫装置は、未加硫のタイヤ(生タイヤ)を成形しつつ加硫して、加硫されたタイヤ(製品タイヤ)を製造する。以下、タイヤ加硫装置の複数の実施形態について順に説明する。
本実施形態のタイヤ加硫装置は、未加硫のタイヤ(生タイヤ)を成形しつつ加硫して、加硫されたタイヤ(製品タイヤ)を製造する。以下、タイヤ加硫装置の複数の実施形態について順に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は、第1実施形態のタイヤ加硫装置1を示す断面図であり、タイヤ加硫装置1の開閉動作を示している。また、図1〜図3は、タイヤ10の幅方向(タイヤ幅方向W)及びタイヤ10の半径方向(タイヤ半径方向R)を含む断面図を示すとともに、タイヤ10の軸線に対して一方側に位置するタイヤ加硫装置1とタイヤ10を示している。
図1〜図3は、第1実施形態のタイヤ加硫装置1を示す断面図であり、タイヤ加硫装置1の開閉動作を示している。また、図1〜図3は、タイヤ10の幅方向(タイヤ幅方向W)及びタイヤ10の半径方向(タイヤ半径方向R)を含む断面図を示すとともに、タイヤ10の軸線に対して一方側に位置するタイヤ加硫装置1とタイヤ10を示している。
図示のように、タイヤ加硫装置1は、タイヤ10の周方向(タイヤ周方向)に沿って配置されるモールド2と、タイヤ幅方向Wに移動可能な可動部材20と、タイヤ加硫装置1内に固定された固定部材21と、可動部材20に設けられたアウターリング30を備えている。タイヤ加硫装置1(図1参照)は、リング状のモールド2により未加硫のタイヤ10を成形するとともに、モールド2内のタイヤ10を加熱して加硫する。タイヤ10は、タイヤ10内に配置されたブラダ(図示せず)により加圧されて、モールド2に押し付けられる。
ここでは、タイヤ加硫装置1とモールド2に関する方向を表すときに、モールド2により成形されるタイヤ10に関する方向を用いる。タイヤ10の方向は、タイヤ周方向、タイヤ半径方向R、及び、タイヤ幅方向Wである。タイヤ10の各方向に基づいて、タイヤ加硫装置1とモールド2を説明する。タイヤ周方向は、モールド2の周方向(モールド周方向)に一致し、タイヤ半径方向Rは、モールド2の半径方向(モールド半径方向)に一致する。タイヤ幅方向Wは、タイヤ10の軸方向及びモールド2の幅方向(モールド幅方向)に一致する。
可動部材20は、モールド2の上方に配置された上プレートであり、固定部材21は、モールド2の下方に配置された下プレートである。アウターリング30は、可動部材20に固定されて、可動部材20と一体に移動する。移動装置(図示せず)により、可動部材20及びアウターリング30は、固定部材21の上方でタイヤ幅方向Wに移動する。モールド2は、可動部材20と固定部材21の間に配置されて、可動部材20、固定部材21、及び、アウターリング30に連結されている。
モールド2は、タイヤ10を収容する外型であり、タイヤ10の外面を成形する。また、モールド2は、一対のリング状のサイドモールド40、41(上サイドモールド40、下サイドモールド41)と、タイヤ半径方向Rに移動可能な複数のセグメント50を有している。上サイドモールド40は、可動部材20に取り付けられて、可動部材20と一体に移動する。下サイドモールド41は、固定部材21に取り付けられている。サイドモールド40、41は、タイヤ10側に形成された成形部(サイド成形部)42、43を有し、成形部42、43により、タイヤ10のサイド部11を成形する。
複数のセグメント50は、タイヤ周方向に分割されたセグメントモールド(分割モールド)であり、タイヤ周方向に沿ってリング状に配置されて、タイヤ10を成形する。また、複数のセグメント50は、タイヤ10のトレッド部12を成形するトレッドモールドであり、タイヤ10の外周側で、タイヤ半径方向Rに移動して開閉する(図1、図2参照)。セグメント50の固定部材21側の端面は、水平な平面に形成されており、固定部材21のセグメント50側の平面と接触する。タイヤ半径方向Rへの移動時に、複数のセグメント50は、固定部材21と接触した状態で、固定部材21に沿って移動する。
セグメント50は、タイヤ10を成形する成形部材51と、成形部材51を保持する保持部材52と、タイヤ半径方向Rの内側R1(内周側)に位置する成形部53と、タイヤ半径方向Rの外側R2(外周側)に位置する背面部54を有している。成形部材51は、保持部材52のタイヤ半径方向Rの内側R1に取り付けられて、保持部材52と一体に移動する。成形部53は、セグメント50の内周部であり、成形部材51のタイヤ半径方向Rの内側R1の部分に形成されている。セグメント50は、成形部材51の成形部53により、タイヤ10のトレッド部12を成形する。背面部54は、成形部53の反対側に位置するセグメント50の外周部であり、保持部材52のタイヤ半径方向Rの外側R2(背面側)の部分に形成されている。セグメント50の背面部54側の部分が、アウターリング30に連結されている。セグメント50及びアウターリング30において、タイヤ半径方向Rの内側R1は、タイヤ10側であり、タイヤ半径方向Rの外側R2は、タイヤ10の反対側である。
アウターリング30は、リング状に形成されたアウター部材(リング形状部材)であり、複数のセグメント50に対してタイヤ半径方向Rの外側R2に配置されて、複数のセグメント50を囲む。複数のセグメント50は、アウターリング30の内側に配置されて、アウターリング30に移動可能に連結されている。可動部材20の移動に伴い、アウターリング30は、タイヤ幅方向W(ここでは、上下方向)に移動して、複数のセグメント50に移動のための力を加える。アウターリング30から受ける力により、複数のセグメント50は、固定部材21に沿ってタイヤ半径方向Rに移動する。また、複数のセグメント50は、タイヤ半径方向Rの最外側(図2参照)まで移動した後、アウターリング30とともにタイヤ幅方向Wに移動して、固定部材21から離隔する(図3参照)。
タイヤ10の加硫時には、可動部材20を固定部材21から離隔して、モールド2を開く(図3参照)。これにより、上サイドモールド40、アウターリング30、及び、複数のセグメント50を固定部材21及び下サイドモールド41から離隔し、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動して開く。その状態で、未加硫のタイヤ10を下サイドモールド41に載せて、下サイドモールド41をタイヤ10のサイド部11に接触する。続いて、可動部材20をタイヤ幅方向Wの一方側(ここでは、下側)に移動して、上サイドモールド40、アウターリング30、及び、複数のセグメント50を固定部材21及び下サイドモールド41に接近する(図2参照)。また、タイヤ幅方向Wの一方側に移動するアウターリング30により、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に向かって押して固定部材21に沿って移動する(図1参照)。これにより、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に移動して閉じる。
複数のセグメント50は、リング状に組み合わされて、タイヤ10を囲み、成形部材51の成形部53でタイヤ10のトレッド部12に接触する。また、上サイドモールド40は、タイヤ10のサイド部11に接触する。これにより、上サイドモールド40、下サイドモールド41、及び、複数のセグメント50を組み合わせて、モールド2を閉じる。タイヤ10は、モールド2内に収容される。その状態で、タイヤ加硫装置1の加熱手段(図示せず)により、タイヤ10を加硫温度に加熱する。タイヤ10は、モールド2のサイドモールド40、41、及び、複数のセグメント50により成形されつつ加硫される。
タイヤ10の加硫後に、可動部材20をタイヤ幅方向Wの他方側(ここでは、上側)に移動して(図2参照)、上サイドモールド40及びアウターリング30を固定部材21及び下サイドモールド41から離隔する。また、タイヤ幅方向Wの他方側に移動するアウターリング30により、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に向かって引っ張り固定部材21に沿って移動する。これにより、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動して開く。複数のセグメント50は、タイヤ周方向に離隔して、互いに間隔を開けて配置される。続いて、アウターリング30を複数のセグメント50とともにタイヤ幅方向Wの他方側に移動して、モールド2を開く(図3参照)。その状態で、加硫済みのタイヤ10をモールド2から取り出す。
アウターリング30のタイヤ幅方向Wへの移動に連動して、複数のセグメント50は、タイヤ半径方向Rに移動して、タイヤ10を成形する成形位置P1(図1参照)と、タイヤ10から離隔した離隔位置P2(図2参照)とに配置される。成形位置P1は、タイヤ半径方向Rの内側位置(タイヤ10に接触する位置)であり、離隔位置P2は、成形位置P1からタイヤ半径方向Rの外側R2に離隔したタイヤ半径方向Rの外側位置である。アウターリング30とセグメント50には移動機構が設けられており、複数のセグメント50が移動機構により互いに同期して移動する。
アウターリング30は、タイヤ半径方向Rの内側R1に移動するセグメント50とタイヤ半径方向Rの外側R2に移動するセグメント50を互いに異なる姿勢にして、セグメント50を各姿勢で移動する。セグメント50は、タイヤ10を成形するときの姿勢と同じ姿勢(第1姿勢S1)(図1に示す姿勢)でタイヤ半径方向Rの内側R1に移動して、第1姿勢S1でタイヤ10に接触する。その際、セグメント50は、固定部材21により第1姿勢S1に維持されて、固定部材21に沿って摺動する。また、セグメント50は、第1姿勢S1に対してタイヤ半径方向Rに傾いた姿勢(第2姿勢)でタイヤ半径方向Rの外側R2に移動して、第2姿勢でタイヤ10から離隔する。以下、セグメント50の移動について詳しく説明する。
図4は、第1実施形態のアウターリング30とセグメント50を示す断面図であり、アウターリング30のタイヤ周方向Cの一部を示している。また、図4Aは、図1のX1−X1線で切断したアウターリング30と複数のセグメント50を示し、図4Bは、分離したアウターリング30と複数のセグメント50を示している。図4及び図4よりも後の図では、セグメント50の成形部材51を省略し、アウターリング30にハッチングを付している。
図示のように、タイヤ加硫装置1は、タイヤ周方向Cに沿って配置される複数のセグメント50と、セグメント50をタイヤ半径方向Rに移動するアウターリング30を備えている。
図示のように、タイヤ加硫装置1は、タイヤ周方向Cに沿って配置される複数のセグメント50と、セグメント50をタイヤ半径方向Rに移動するアウターリング30を備えている。
セグメント50は、タイヤ周方向Cに沿う円弧状に形成された背面部54と、背面部54に凹状に形成された溝部55を有している。背面部54は、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する傾斜部(図1参照)であり、セグメント50のタイヤ半径方向Rの外側R2に位置している。溝部55は、背面部54と同様に、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に延び、セグメント50の背面部54に開口している。1つの溝部55が、タイヤ周方向Cにおけるセグメント50の中央部に形成されている。溝部55の長手方向に直交する断面において、溝部55は、T字形状であり、開口部側(背面部54側)の部分に対して底部側の部分がタイヤ周方向Cの両側に向かって拡がるように形成されている。そのため、溝部55の底部側の部分の幅は、溝部55の開口部側の部分の幅よりも広い。
アウターリング30は、セグメント50の背面部54に対してタイヤ半径方向Rの外側R2に位置する内周部31と、内周部31からタイヤ半径方向Rの内側R1に向かって突出するレール部32を有している。内周部31は、背面部54と同様に、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する傾斜部(図1参照)であり、円錐面形状に形成されている。また、内周部31は、アウターリング30のタイヤ半径方向Rの内側R1(セグメント50側)に位置して、セグメント50の背面部54と対向している。アウターリング30の内周部31とセグメント50の背面部54は、タイヤ幅方向Wに対して互いに同じ方向に傾斜し、タイヤ半径方向Rにおいて対向している。
レール部32は、アウターリング30の内周部31に設けられた突出部であり、セグメント50の溝部55と同様に、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に延びる。複数のレール部32が、アウターリング30の内周部31における複数のセグメント50の連結位置に設けられている。レール部32の長手方向に直交する断面において、レール部32は、T字形状であり、基端部側(内周部31側)の部分に対して先端部側の部分がタイヤ周方向Cの両側に向かって突出するように形成されている。そのため、レール部32の先端部側の部分の幅は、レール部32の基端部側の部分の幅よりも広い。
レール部32は、アウターリング30の内周部31からセグメント50に向かって突出して、セグメント50の溝部55内に連結している。ここでは、レール部32は、アウターリング30の内周部31に設置されたレール状部材であり、セグメント50の溝部55内に配置されて、溝部55と連結している。セグメント50の溝部55は、アウターリング30のレール部32に摺動可能に連結している。
図5、図6は、第1実施形態のセグメント50の動作を示す断面図であり、図4AのX2−X2線で切断したアウターリング30とセグメント50を示している。また、図5、図6は、図1及び図2に対応して、タイヤ幅方向Wに切断したアウターリング30とセグメント50を示しており、図5A、図5B、図6A、図6Bは、セグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動するときの動作を順に示している。図5Aは、タイヤ10を成形する成形位置P1に配置されたセグメント50を示し、図6Bは、タイヤ10から離隔した離隔位置P2に配置されたセグメント50を示している。
図示のように、セグメント50は、タイヤ半径方向Rの内側R1に移動するときにアウターリング30と接触する第1接触部56と、タイヤ半径方向Rの外側R2に移動するときにアウターリング30と接触する第2接触部57を有している。第1接触部56は、セグメント50の背面部54に設けられ、第2接触部57は、セグメント50の溝部55に設けられている(図5A参照)。第2接触部57は、溝部55の内面部であり、溝部55内でタイヤ半径方向Rの内側R1を向くように形成されている。第1接触部56と第2接触部57は、セグメント50の互いに異なる位置に設けられて、それぞれアウターリング30と摺動可能に接触する。
アウターリング30は、セグメント50の第1接触部56が摺動可能に接触する第1摺動部33と、セグメント50の第2接触部57が摺動可能に接触する第2摺動部34を有している。第1摺動部33と第2摺動部34は、アウターリング30の互いに異なる位置に設けられている。第1摺動部33は、アウターリング30の内周部31に設けられて、タイヤ半径方向Rにおいてセグメント50の第1接触部56と対向している。第2摺動部34は、アウターリング30のレール部32に設けられて、セグメント50の溝部55内に配置されている。また、第2摺動部34は、タイヤ半径方向Rの外側R2を向くように形成されて、タイヤ半径方向Rにおいてセグメント50の第2接触部57と対向している。
第1摺動部33、第2摺動部34、第1接触部56、及び、第2接触部57は、それぞれタイヤ幅方向Wに対して傾斜する傾斜部である。タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むアウターリング30の断面において、アウターリング30の第1摺動部33と第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wに対して互いに異なる方向に傾斜するように形成されており、タイヤ幅方向Wに対して互いに異なる傾斜角度M1、M2で傾斜して、互いに異なる傾斜方向に延びる。また、第1摺動部33と第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に直線状に延びる。第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wに対して第1摺動部33よりも大きく傾斜している。
タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むセグメント50の断面において、セグメント50の第1接触部56と第2接触部57は、タイヤ幅方向Wに対して互いに同じ方向に傾斜するように形成されており、タイヤ幅方向Wに対して互いに同じ傾斜角度K1、K2で傾斜して、互いに同じ傾斜方向に延びる。また、第1接触部56と第2接触部57は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に直線状に延びる。
第1摺動部33、第1接触部56、及び、第2接触部57は、タイヤ幅方向Wに対して互いに同じ方向に、かつ、第2摺動部34とは異なる方向に傾斜している。即ち、第1摺動部33、第1接触部56、及び、第2接触部57は、それぞれのタイヤ幅方向Wに対する傾斜方向が一致し、タイヤ幅方向Wに対する第2摺動部34の傾斜方向は、第1摺動部33、第1接触部56、及び、第2接触部57の傾斜方向とは異なる。そのため、セグメント50の姿勢及びタイヤ幅方向Wに対する傾きは、第1接触部56と第1摺動部33が接触したときと、第2接触部57と第2摺動部34が接触したときとで変化する。
第1摺動部33の傾斜角度M1と第2摺動部34の傾斜角度M2は、タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むアウターリング30の断面において、タイヤ幅方向Wに対する各摺動部33、34の角度である(図5A参照)。第1接触部56の傾斜角度K1と第2接触部57の傾斜角度K2は、タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むセグメント50の断面において、タイヤ幅方向Wに対する各接触部56、57の角度である。
セグメント50がタイヤ10を成形するときの第1姿勢S1であるときに、第1摺動部33の傾斜角度M1、第1接触部56の傾斜角度K1、及び、第2接触部57の傾斜角度K2は、互いに同じ角度である(M1=K1=K2)。第2摺動部34の傾斜角度M2は、他の傾斜角度M1、K1、K2とは異なる角度であり、他の傾斜角度M1、K1、K2よりも大きい(M2>M1、K1、K2)。そのため、第2摺動部34の傾斜角度M2から第1摺動部33の傾斜角度M1を引いた値は、0よりも大きい(M2−M1>0)。第1摺動部33と第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wに対して互いに異なる傾斜角度M1、M2に形成されて、互いに異なる傾斜方向に傾斜している。
アウターリング30の第1摺動部33とセグメント50の第1接触部56は、互いに面接触した状態で摺動可能に形成され、アウターリング30の第2摺動部34とセグメント50の第2接触部57は、互いに面接触した状態で摺動可能に形成されている。アウターリング30は、複数の第1摺動部33で複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に移動し、複数の第2摺動部34で複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動する。
複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に移動して閉じるときには、アウターリング30をタイヤ幅方向Wの一方側(ここでは、下側)に移動する。これに伴い、セグメント50の第1接触部56は、アウターリング30の第1摺動部33と接触して、第1摺動部33を摺動する(図5A参照)。その際、セグメント50の第2接触部57とアウターリング30の第2摺動部34は、互いに接触せずに対向して配置され、第2摺動部34は、第2接触部57からタイヤ半径方向Rの内側R1に離隔する。第2摺動部34と第2接触部57の間には隙間が形成される。
アウターリング30は、第1摺動部33を摺動するセグメント50の第1接触部56にタイヤ半径方向Rの内側R1の力(閉方向の力)を加えて、第1摺動部33によりセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に向かって押す。これにより、複数のセグメント50は、タイヤ半径方向Rの内側R1に移動して閉じる。その際、アウターリング30の第1摺動部33は、タイヤ10を成形するときの第1姿勢S1(成形姿勢)でセグメント50をタイヤ半径方向Rの内側R1に移動して、セグメント50を成形位置P1に配置する。セグメント50の第1姿勢S1は、タイヤ幅方向Wに直立した状態(直立した姿勢)であり、セグメント50は、タイヤ幅方向Wに沿うように配置される。
複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動して開くときには、アウターリング30をタイヤ幅方向Wの他方側(ここでは、上側)に移動する。これに伴い、セグメント50の第2接触部57は、アウターリング30の第2摺動部34と接触して、第2摺動部34を摺動する(図5B、図6A、図6B参照)。その際、セグメント50の第1接触部56とアウターリング30の第1摺動部33は、互いに接触せずに対向して配置され、第1摺動部33は、第1接触部56からタイヤ半径方向Rの外側R2に離隔する。第1摺動部33と第1接触部56の間には隙間が形成される。
アウターリング30は、第2摺動部34を摺動するセグメント50の第2接触部57にタイヤ半径方向Rの外側R2の力(開方向の力)を加えて、第2摺動部34によりセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に向かって引っ張る。これにより、複数のセグメント50は、タイヤ半径方向Rの外側R2に移動して開く。その際、セグメント50は、タイヤ10に密着した状態からタイヤ半径方向Rの外側R2への移動を開始する。そのため、セグメント50は、タイヤ10からタイヤ半径方向Rの内側R1の力を受けつつタイヤ半径方向Rの外側R2に引っ張られて、タイヤ10から次第に外される。
アウターリング30の第2摺動部34は、第1姿勢S1に対して傾いた第2姿勢S2(傾き姿勢)でセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動して、セグメント50を離隔位置P2に配置する(図6B参照)。セグメント50の第2姿勢S2は、第1姿勢S1からタイヤ半径方向Rに向かって傾いた状態(傾いた姿勢)であり、セグメント50は、タイヤ幅方向Wに対して傾くように配置される。また、第2姿勢S2のセグメント50は、タイヤ幅方向Wの一方側の端部(ここでは、下端部)がタイヤ幅方向Wの他方側の端部(ここでは、上端部)よりもタイヤ半径方向Rの外側R2に変位するように第1姿勢S2から傾く。セグメント50は、第2接触部57が第2摺動部34を摺動することで、第1摺動部33と第2摺動部34の傾斜方向の差(傾斜角度M1、M2の差)に対応して傾いた状態で移動する。
セグメント50は、第1姿勢S1から第2姿勢S2に姿勢を変化しつつ、タイヤ10からタイヤ半径方向Rの外側R2に離隔する。これに伴い、セグメント50がタイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって次第にタイヤ10から外れて、空気がセグメント50とタイヤ10の間に次第に流入する。同時に、セグメント50のアンダーカット形状に形成された部分(アンダーカット部)がタイヤ10から順次外れ、クロスベント部でのゴムの切断が順次行われる。そのため、複数のセグメント50を開くときに、セグメント50からタイヤ10に作用する力を簡易に低減することができる。また、タイヤ10のゴムに永久変形や切れが発生するのを抑制することができる。複数のセグメント50の移動に要する力を低減することもできる。
タイヤ幅方向Wに移動するアウターリング30により、セグメント50を簡単に移動できるとともに、タイヤ加硫装置1の構造が複雑になるのを抑制することができる。また、既存のタイヤ加硫装置の一部を改造することで、セグメント50の姿勢の変化を実現することもできる。従って、タイヤ加硫装置1のコストを低減することができる。第1接触部56、第2接触部57、第1摺動部33、第2摺動部34は、それぞれ、セグメント50の背面部54、セグメント50の溝部55、アウターリング30の内周部31、アウターリング30のレール部32である。そのため、タイヤ加硫装置1の構造を簡単にできるとともに、セグメント50の移動及び姿勢の変化を円滑に行うことができる。
タイヤ幅方向Wに対して互いに異なる方向に傾斜する第1摺動部33と第2摺動部34により、セグメント50を第1姿勢S1と第2姿勢S2とに簡単かつ確実に配置することができる。第1摺動部33と第2摺動部34が直線状に延びるため、第1摺動部33と第2摺動部34をアウターリング30に容易に形成することができる。また、摺動部33、34を摺動する接触部56、57の形状も単純にでき、接触部56、57をセグメント50に容易に形成することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のタイヤ加硫装置1について説明する。第2実施形態のタイヤ加硫装置1に関し、第1実施形態のタイヤ加硫装置1と同じ事項の説明は省略する。また、第2実施形態の構成に関し、第1実施形態の構成に相当する構成には、第1実施形態の構成と同じ名称を用いる。
次に、第2実施形態のタイヤ加硫装置1について説明する。第2実施形態のタイヤ加硫装置1に関し、第1実施形態のタイヤ加硫装置1と同じ事項の説明は省略する。また、第2実施形態の構成に関し、第1実施形態の構成に相当する構成には、第1実施形態の構成と同じ名称を用いる。
図7、図8は、第2実施形態のセグメント50の動作を示す断面図であり、図5、図6と同様に、セグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動するときの動作を順に示している。
図示のように、第2実施形態のタイヤ加硫装置1では、アウターリング30の第2摺動部34とセグメント50の第2接触部57が湾曲形状に形成されている(図7A参照)。タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むアウターリング30の断面において、第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に湾曲して延びており、第1摺動部33とは異なる傾斜方向に湾曲して延びる。第1摺動部33は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に直線状に延びており、第2摺動部34とは異なる傾斜方向に直線状に延びる。
図示のように、第2実施形態のタイヤ加硫装置1では、アウターリング30の第2摺動部34とセグメント50の第2接触部57が湾曲形状に形成されている(図7A参照)。タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むアウターリング30の断面において、第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に湾曲して延びており、第1摺動部33とは異なる傾斜方向に湾曲して延びる。第1摺動部33は、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に直線状に延びており、第2摺動部34とは異なる傾斜方向に直線状に延びる。
タイヤ半径方向R及びタイヤ幅方向Wを含むセグメント50の断面において、第2接触部57は、第2摺動部34の形状に対応して、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に湾曲して延びており、第1接触部56とは異なる傾斜方向に湾曲して延びる。第1接触部56は、第1摺動部33の形状に対応して、タイヤ幅方向Wの一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向Wに対して傾斜する方向に直線状に延びており、第2接触部57とは異なる傾斜方向に直線状に延びる。
第2摺動部34と第2接触部57は、互いに同じ曲率の円弧形状に形成されている。第2摺動部34は、タイヤ半径方向Rの内側R1に向かって窪む凹形状に形成され、第2接触部57は、タイヤ半径方向Rの内側R1に向かって出っ張る凸形状に形成されている。セグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動するときには、第2接触部57が湾曲した第2摺動部34を摺動するのに伴い、セグメント50の第1姿勢S1からの傾きが次第に大きくなる。そのため、セグメント50をタイヤ10から円滑に外すことができる。また、第2姿勢S2のセグメント50の傾きを大きくすることができる。
なお、アウターリング30は、複数のセグメント50に対応して、複数の第2摺動部34を有している。複数の第2摺動部34により、複数のセグメント50を、同じタイミングで、かつ、同じセグメント50の姿勢(同じ第2姿勢S2)になるようにタイヤ半径方向Rの外側R2に移動してもよい。
これに対し、複数の第2摺動部34により、複数のセグメント50を、異なるタイミング(2つ以上のタイミング)で、又は、異なるセグメント50の姿勢(2つ以上の第2姿勢S2)になるようにタイヤ半径方向Rの外側R2に移動してもよい。この場合には、複数のセグメント50をタイヤ半径方向Rの外側R2に移動するときに、複数のセグメント50の第2接触部57は、異なるタイミングで又は異なるセグメント50の姿勢で、アウターリング30の複数の第2摺動部34に摺動可能に接触する。例えば、第2摺動部34と第2接触部57の間の隙間、第2摺動部34の傾斜方向、第2摺動部34の傾斜角度、第2摺動部34の曲率を変更することで、第2接触部57と第2摺動部34が接触するタイミング、又は、セグメント50の姿勢(第2姿勢S2)を変更する。
このようにすることで、複数のセグメント50を、それぞれの成形部53の形状に対応して、それぞれのタイミング又は姿勢でタイヤ10から外すことができる。従って、タイヤ10のトレッド部12の形状が複雑であるときでも、複数のセグメント50をタイヤ10から円滑に外すことができる。タイヤ10から優先して外したいセグメント50に優先的に力を加えることもできる。優先するセグメント50は、例えば、アンダーカット部が他のセグメント50よりも多いセグメント50、又は、複雑な形状のセグメント50である。
(タイヤ10の成形試験)
本発明の効果を確認するため、タイヤ10の成形試験(比較例、実施例1〜3)を行った。試験条件を以下に示す。
タイヤ10:サマータイプタイヤ
タイヤ加硫装置1のセグメント50の数:9個
セグメント50の成形部材51:アルミニウム合金鋳物(AC7A:JIS規格)
成形部材51:内径(略600mm)、幅(略250mm)、厚さ(略75mm)
複数のセグメント50の成形部材51のサイプブレード:略1000枚(アンダーカット形状付き)
セグメント50の保持部材52の材質:球状黒鉛鋳鉄(FCD600:JIS規格)
セグメント50の溝部55:深さ(30mm)、開口幅(30mm)、底部側の部分の幅(60mm)、底部側の部分の深さ(15mm)
アウターリング30の材質:炭素鋼(S45C:JIS規格)
アウターリング30:外径(略1000mm)、高さ(略320mm)
アウターリング30の第1摺動部33の傾斜角度M1:15°
アウターリング30のレール部32の材質:炭素鋼(S50C:JIS規格)
レール部32:長さ(略230mm)、厚さ(略30mm)
溝部55とレール部32の隙間:略0.5〜1.0mm
本発明の効果を確認するため、タイヤ10の成形試験(比較例、実施例1〜3)を行った。試験条件を以下に示す。
タイヤ10:サマータイプタイヤ
タイヤ加硫装置1のセグメント50の数:9個
セグメント50の成形部材51:アルミニウム合金鋳物(AC7A:JIS規格)
成形部材51:内径(略600mm)、幅(略250mm)、厚さ(略75mm)
複数のセグメント50の成形部材51のサイプブレード:略1000枚(アンダーカット形状付き)
セグメント50の保持部材52の材質:球状黒鉛鋳鉄(FCD600:JIS規格)
セグメント50の溝部55:深さ(30mm)、開口幅(30mm)、底部側の部分の幅(60mm)、底部側の部分の深さ(15mm)
アウターリング30の材質:炭素鋼(S45C:JIS規格)
アウターリング30:外径(略1000mm)、高さ(略320mm)
アウターリング30の第1摺動部33の傾斜角度M1:15°
アウターリング30のレール部32の材質:炭素鋼(S50C:JIS規格)
レール部32:長さ(略230mm)、厚さ(略30mm)
溝部55とレール部32の隙間:略0.5〜1.0mm
比較例の試験では、アウターリング30の第1摺動部33と第2摺動部34は、タイヤ幅方向Wに対して互いに同じ方向に傾斜する。傾斜角度M1、M2は、15°である。セグメント50は、第1姿勢S1でタイヤ半径方向Rの内側R1と外側R2に移動する。
実施例1の試験では、第1実施形態のタイヤ加硫装置1により、タイヤ10を成形した。アウターリング30の第2摺動部34の傾斜角度M2は、17°である。
実施例2の試験では、第2実施形態のタイヤ加硫装置1により、タイヤ10を成形した。アウターリング30の第2摺動部34とセグメント50の第2接触部57は、同じ曲率半径(1500mm)で湾曲する。
実施例3の試験では、2つのセグメント(アンダーカット部が他のセグメント50よりも多いセグメント50)のみを実施例2の試験と同様に移動した。他のセグメント50は、実施例1の試験と同様に移動した。
実施例1の試験では、第1実施形態のタイヤ加硫装置1により、タイヤ10を成形した。アウターリング30の第2摺動部34の傾斜角度M2は、17°である。
実施例2の試験では、第2実施形態のタイヤ加硫装置1により、タイヤ10を成形した。アウターリング30の第2摺動部34とセグメント50の第2接触部57は、同じ曲率半径(1500mm)で湾曲する。
実施例3の試験では、2つのセグメント(アンダーカット部が他のセグメント50よりも多いセグメント50)のみを実施例2の試験と同様に移動した。他のセグメント50は、実施例1の試験と同様に移動した。
試験では、セグメント50をタイヤ10から外すときに、セグメント50の移動に要する力を測定して、セグメント50がタイヤ10から受ける抵抗力を測定した。抵抗力は、比較例での抵抗力を100とした指数で表す。指数が小さいほど、抵抗力が小さい。また、タイヤ10のゴム切れの有無を調査した。
表1に試験結果を示す。
表1に試験結果を示す。
実施例1〜3の抵抗力は、比較例の抵抗力よりも小さい。これより、実施例1〜3では、セグメント50の移動に要する力が小さく、タイヤ10に作用する力を簡易に低減できることが分かった。また、比較例では、クロスベント部でゴム切れが発生したが、実施例1〜3では、ゴム切れの発生を防止できた。
1・・・タイヤ加硫装置、2・・・モールド、10・・・タイヤ、11・・・サイド部、12・・・トレッド部、20・・・可動部材、21・・・固定部材、30・・・アウターリング、31・・・内周部、32・・・レール部、33・・・第1摺動部、34・・・第2摺動部、40・・・上サイドモールド、41・・・下サイドモールド、42・・・成形部、43・・・成形部、50・・・セグメント、51・・・成形部材、52・・・保持部材、53・・・成形部、54・・・背面部、55・・・溝部、56・・・第1接触部、57・・・第2接触部、C・・・タイヤ周方向、R・・・タイヤ半径方向、W・・・タイヤ幅方向。
Claims (6)
- タイヤ周方向に沿って配置される複数のセグメントと、複数のセグメントをタイヤ半径方向に移動するアウターリングと、を備えたタイヤ加硫装置であって、
セグメントは、タイヤ半径方向の内側に移動するときにアウターリングと接触する第1接触部と、タイヤ半径方向の外側に移動するときにアウターリングと接触する第2接触部と、を有し、
アウターリングは、セグメントの第1接触部が摺動可能に接触して、タイヤを成形するときの第1姿勢でセグメントをタイヤ半径方向の内側に移動する第1摺動部と、セグメントの第2接触部が摺動可能に接触して、第1姿勢に対して傾いた第2姿勢でセグメントをタイヤ半径方向の外側に移動する第2摺動部と、を有するタイヤ加硫装置。 - 請求項1に記載されたタイヤ加硫装置において、
セグメントの第1接触部は、セグメントのタイヤ半径方向の外側に位置する背面部に設けられ、
セグメントの第2接触部は、セグメントの背面部に開口する溝部に設けられ、
アウターリングの第1摺動部は、アウターリングのタイヤ半径方向の内側に位置してセグメントの背面部と対向する内周部に設けられ、
アウターリングの第2摺動部は、アウターリングの内周部からセグメントに向かって突出してセグメントの溝部内に連結するレール部に設けられたタイヤ加硫装置。 - 請求項1又は2に記載されたタイヤ加硫装置において、
アウターリングの第1摺動部と第2摺動部は、タイヤ幅方向に対して互いに異なる方向に傾斜しているタイヤ加硫装置。 - 請求項3に記載されたタイヤ加硫装置において、
アウターリングの第1摺動部と第2摺動部は、タイヤ幅方向の一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向に対して傾斜する方向に直線状に延びるタイヤ加硫装置。 - 請求項3に記載されたタイヤ加硫装置において、
アウターリングの第1摺動部は、タイヤ幅方向の一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向に対して傾斜する方向に直線状に延び、
アウターリングの第2摺動部は、タイヤ幅方向の一方側から他方側に向かって、タイヤ幅方向に対して傾斜する方向に湾曲して延びるタイヤ加硫装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載されたタイヤ加硫装置において、
アウターリングは、複数のセグメントをタイヤ半径方向の外側に移動するときに、複数のセグメントの第2接触部が異なるタイミングで又は異なるセグメントの姿勢で摺動可能に接触する複数の第2摺動部を有するタイヤ加硫装置。
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