JP2012166770A - タイヤおよび該タイヤの加硫装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピュー49の基端周囲におけるゴムの欠落を抑制することで外観不良を効果的に抑制する。
【解決手段】スピュー49の周囲でタイヤTの外表面に凹部50を形成するとともに、該凹部50の底面50aからスピュー49を突出させる一方、該スピュー49の先端をタイヤTの外表面より半径方向内側に位置させることで該スピュー49の基端側を凹部50内に位置させたので、タイヤTがストッパー等に衝突してスピュー49に大きな外力が作用しても、この外力はスピュー49の基端から凹部50の深さe分以上離れた位置に作用することになる。この結果、スピュー49は基端と外力の作用点との間で屈曲変形して前記外力が吸収分散される。これにより、ゴムが加硫直後の脆弱なものであっても、スピュー49がその基端周囲におけるゴムと共にもげて欠落するような事態が抑制される。
【選択図】図3

Description

この発明は、外表面に複数のスピューが形成されたタイヤおよび該タイヤの加硫装置に関する。
従来、乗用車等の車両に装着される空気入りタイヤを製造する際には、未加硫タイヤを複数のモールドから構成された開閉可能な加硫金型内に収納した後、該加硫金型を閉止し高温、高圧下で加硫するようにしているが、この未加硫タイヤの加硫時にモールドと未加硫タイヤとの間に空気が残留すると、加硫済タイヤの外表面に肌荒れ、欠け等のベアー不良が発生することがある。このため、以下の特許文献1に記載のように、前記モールドに該モールドの内表面に対して法線方向に延びる複数のベントホールを形成し、未加硫タイヤとモールドとの間に残留する空気を外部に排出するようにしているが、このようにモールドにベントホールを形成すると、加硫時に未加硫タイヤを構成するゴムがベントホールに流入し、加硫済タイヤの外表面にベントホールと補完関係にあるほぼ円柱状で細径のスピューが複数形成される。
特公平7−033022号公報
しかしながら、加硫直後の高温であるタイヤを構成するゴムは脆弱であるため、加硫直後のタイヤをローラコンベア等により搬送しているときに、該タイヤがストッパーやガイド等に衝突してスピューの基端近傍に該ストッパー、ガイド等から大きな外力(折曲げ力)が作用すると、スピューの基端に応力が集中し該スピューが基端周囲におけるゴムと共にもげて欠落し、外観不良が発生することがあるという課題があった。そして、このような課題はタイヤを構成するゴムのタフネスが低い場合、さらに顕著となるのである。
この発明は、スピューの基端周囲におけるゴムの欠落を抑制することで外観不良を効果的に抑制することができるタイヤおよび該タイヤの加硫装置を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、外表面に複数のスピューが形成されたタイヤにおいて、該スピューの周囲でタイヤの外表面に凹部を形成するとともに、該凹部の底面からスピューを突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させるようにしたタイヤにより、達成することができる。
第2に、複数のモールドから構成された開閉可能な加硫金型と、該加硫金型を開閉させる開閉手段とを備え、前記モールドに、タイヤと加硫金型との間に残留する空気を加硫金型の閉止時に排出する複数のベントホールを形成したタイヤの加硫装置において、前記ベントホールの周囲のモールドに内表面から突出した凸部を形成することで、ベントホールにゴムが侵入することにより形成されるスピューの周囲に凹部を形成するとともに、該スピューを凹部の底面から突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させるようにしたタイヤの加硫装置により、達成することができる。
この発明においては、スピューの周囲でタイヤの外表面に凹部を形成するとともに、該凹部の底面からスピューを突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させるようにしたので、タイヤの搬送時に該タイヤがストッパーやガイド等に衝突してスピューに大きな外力(折曲げ力)が作用しても、この外力はスピューの基端から凹部の深さ分以上離れた位置に作用することになる。しかも、前記スピューはその基端と外力の作用点との間で屈曲変形して前記外力が吸収分散され、これにより、ゴムが加硫直後の脆弱なものであっても、スピューが該スピューの基端周囲におけるゴムと共にもげて欠落するような事態が抑制されて外観不良が効果的に抑制される。そして、このようなタイヤは、請求項7に記載の加硫装置を用いれば、容易に加硫して製造することができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、凹部におけるエア残留を効果的に抑制することができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、スピューの基端周囲におけるゴムの欠落を強力に抑制することができ、また、請求項4に記載のように構成すれば、耐摩耗性の低下やベアの発生を抑制しながらスピューの基端周囲におけるゴムの欠落を強力に抑制することができる。さらに、請求項5に記載のように構成すれば、凹部の形成が容易となる。さらに、前述したゴムの欠落はタイヤのショルダー部に位置する陸部に設けられたスピューにおいて生じることが多いため、請求項6に記載のようにすれば、好適である。
この発明の実施形態1を示す正面断面図である。 図1のA部拡大正面断面図である。 スピュー、凹部近傍の断面図である。 スピュー、凹部近傍の斜視図である。 この発明の実施形態2を示す図4と同様の斜視図である。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11は不動の下基台12を有するタイヤ加硫装置であり、このタイヤ加硫装置11の下基台12の平坦な上面には下モールド13が固定され、この下モールド13の上面には未加硫タイヤの下側サイドウォール部Sを主に型付けする、この実施形態では下側ビード部Bも同時に型付けする、型付け面14が形成されている。15は下基台12の上方に設置された上基台であり、この上基台15には図示していない垂直なシリンダのピストンロッドの下端が連結されている。この結果、前記シリンダが作動すると、上基台15は昇降し、下基台12に対して離隔、接近する。
18は上基台15の直下に設置された円板状の水平な上部プレートであり、この上部プレート18は前記上基台15に取り付けられた垂直に延びるシリンダのピストンロッド19の下端に取り付けられている。この結果、前記シリンダが作動すると、ピストンロッド19、上部プレート18は上基台15と別個に下基台12と上基台15との間で昇降することができる。この上部プレート18の下面には該上部プレート18と一体となって昇降することができる上モールド20が固定され、この上モールド20の下面には未加硫タイヤの上側サイドウォール部Sを主に型付けする、この実施形態では上側ビード部Bも同時に型付けする、型付け面21が形成されている。22は上部プレート18を半径方向外側から囲むよう設置されたアウターリングであり、このアウターリング22の上端は前記上基台15の半径方向外端部下面に固定されている。また、このアウターリング22は下部内周に下基台12に向かって拡開している円錐面の一部からなる傾斜面22aを有する。
25は下基台12と上基台15との間でアウターリング22の半径方向内側に設置された複数、例えば9個の弧状を呈するスライダーであり、これらのスライダー25は周方向に並べて配置されるとともに、上端部が上モールド20より半径方向外側の上部プレート18に半径方向に移動可能に支持されている。各スライダー25の内周には弧状を呈する弧状セグメント28がホルダー26を介して固定され、これら複数(スライダー25と同数)の弧状セグメント28の内周面には未加硫タイヤのトレッド部Dを主に型付けする型付け面29が形成されている。前述した複数の弧状セグメント28は全体としてセクターモールド32を構成し、また、前述した複数の下、上、セクターモールド13、20、32は全体として、未加硫タイヤを加硫する開閉可能な加硫金型33を構成する。なお、この発明においては、加硫金型を上モールドと下モールドの2個の開閉可能なモールドから構成するようにしてもよい。
また、前記各スライダー25の外周には前記アウターリング22の傾斜面22aと同一勾配で円錐面の一部からなる傾斜面25aが形成されるとともに、これら傾斜面22a、25a同士はあり継手によって連結されながら摺動可能に係合している。この結果、上基台15と上部プレート18とが相対的に接近離隔し、これらの間の間隔が変化すると、複数の弧状セグメント28はホルダー26、スライダー25を介して上部プレート18に支持されながら前記傾斜面22a、25aの楔作用によって半径方向に同期移動することができる。
そして、前記上モールド20が下降限まで下降する一方、前記弧状セグメント28がアウターリング22により半径方向内側限まで同期移動すると、これら弧状セグメント28は周方向両端が互いに密着して連続リング状のセクターモールド32となるが、このとき、該連続リング状のセクターモールド32は上モールド20および下モールド13に密着するため、これら下、上モールド13、20およびセクターモールド32は閉型する。前述した上基台15、上部プレート18をそれぞれ昇降させるシリンダおよびアウターリング22は全体として、加硫金型33を開閉させる開閉手段34を構成する。
35は前記弧状セグメント28に設けられた周方向に延びる複数の主骨であり、これらの主骨35は弧状セグメント28の型付け面29から半径方向内側に向かって突出している。そして、これら主骨35がトレッド部Dに押し込まれることにより、該トレッド部Dの外表面(踏面)に周方向に延びる複数の主溝36が形成される。なお、前記弧状セグメント28の型付け面29には前記主骨35に交差するとともに、周方向に離れた複数の横骨が形成されていることがあり、この場合には、該横骨によってトレッド部Dには前記主溝36に交差する横溝が形成される。
37は下基台12の中央部に挿入された上下方向に延びるバグ本体であり、このバグ本体37は加硫済タイヤTの取り出し時に、図示していない流体シリンダによって上昇される。このバグ本体37の上端部には下クランプリング38が取り付けられ、この下クランプリング38は、バグ本体37が下降したとき、下モールド13の内端部に当接することで、該下モールド13を下基台12に押し付ける。前記バグ本体37内には該バグ本体37と同軸のセンターポスト39が摺動可能に挿入され、このセンターポスト39は図示していないシリンダによってバグ本体37と別個に昇降する。
このセンターポスト39の上端には上クランプリング40が取り付けられ、この上クランプリング40はセンターポスト39の上昇によって上モールド20の内端部に当接することができる。41は下端部が下クランプリング38に、上端部が上クランプリング40にそれぞれ気密状態で挟持された屈曲可能な加硫ブラダであり、この加硫ブラダ41は、内部に高温、高圧の加硫媒体が供給されると、未加硫タイヤ内でドーナツ状に膨張し、該未加硫タイヤを閉型された加硫金型33(下、上、セクターモールド13、20、32)の型付け面14、21、29に押し付けながら加硫して加硫済タイヤTとする。
図1、2、3、4において、44は各弧状セグメント28に形成され直径が 0.6〜 1.5mmである複数のベントホールであり、これらのベントホール44は各弧状セグメント28の内表面(型付け面29)に対して法線方向に延びている。また、これらのベントホール44の内端は主骨35の両側に位置する弧状セグメント28の型付け面29に開口しており、この結果、これらベントホール44には、加硫金型33の閉止時(加硫時を含む)に、未加硫タイヤのトレッド部Dと加硫金型33(セクターモールド32)との間に残留している空気が内端開口から流入する。45は各弧状セグメント28に形成されるとともに、前記ベントホール44の外端に接続されている排出通路であり、これらの排出通路45は前記ベントホール44に流入した空気をセクターモールド32の外部に導いて排出し、前記トレッド部Dにおける肌荒れ、ゴム欠け等のベアーを防止する。
各ベントホール44の周囲におけるセクターモールド32(弧状セグメント28)の内表面(型付け面29)には該内表面から突出した高さの低い凸部48が形成され、これら凸部48は前記ベントホール44と同軸で、基端から先端に向かって先細りとなった截頭円錐形を呈するとともに、その先端面48aはセクターモールド32の型付け面29に対する接線に平行な平坦面となっている。そして、前記ベントホール44は対応する凸部48の先端面48aの中央において開口しているため、前述の加硫時にトレッド部Dを構成するゴムは前記ベントホール44に侵入して加硫済タイヤTの陸部(リブ、ラグ、ブロック等)の外表面に細径円柱状のスピュー(針状突起)49を形成する。このとき、凸部48がトレッド部Dに押し込まれ、該凸部48によりスピュー49の周囲で加硫済タイヤTのほぼ平坦な陸部外表面に前記凸部48と補完関係にある深さの浅い凹部50が形成される。
ここで、前述のようにベントホール44は、対応する凸部48の先端面48aにおいて開口しているため、前記スピュー49は凹部50の平坦な底面50aから突出する一方、該スピュー49の先端側は加硫済タイヤTの外表面より半径方向外側に位置し、これにより、該スピュー49の基端側が凹部50内に位置することになる。このようにスピュー49の周囲で加硫済タイヤTの外表面に凹部50を形成するとともに、該凹部50の底面50aからスピュー49を突出させる一方、該スピュー49の先端側を加硫済みタイヤTの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピュー49の基端側を凹部50内に位置させるようにすれば、加硫済タイヤTの搬送時に該加硫済タイヤTがストッパーやガイド等に衝突してスピュー49に大きな外力(折曲げ力)が作用しても、この外力はスピュー49の基端から凹部50の深さe分以上離れた位置に作用することになる。
しかも、前記スピュー49はその基端と外力の作用点との間で屈曲変形して前記外力が吸収分散され、これにより、トレッド部Dを構成するゴムが加硫直後の脆弱なものであっても、スピュー49が該スピュー49の基端周囲におけるゴムと共にもげて欠落するような事態が抑制され、外観不良が効果的に抑制される。そして、加硫済タイヤTを構成するゴムのタフネスが低い場合、例えば転がり抵抗の低いゴム種である場合に、前述の効果をより強力に発揮することができる。
そして、前記凹部50は、凸部48が前述のように先端に向かって先細りとなった截頭円錐形を呈しているため、深さ方向(底面50a)に向かって先細りとなった截頭円錐形を呈することになり、この結果、該凹部50の側面50bは底面50aから開口端に向かって拡開している。ここで、加硫済タイヤTの陸部外表面に前述のような凹部50を形成すると、加硫時に該凹部50にエアが残留するおそれがあるが、前述のように凹部50の側面50bを底面50aから開口端に向かって拡開させれば、凹部50におけるエアを容易に押出すことができ、エア残留を効果的に抑制することができる。
なお、前述の実施形態においては、側面50bを開口端に向かって拡開させるようにしたが、この発明においては、開口端に平行な凹部50の断面形状を底面50aから開口端まで同一とすることで、側面50bを平行に延在させるようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、前記凹部50の開口形状を円形としたが、この発明においては、矩形、楕円形等としてもよい。さらに、前述の実施形態においては、凹部50を截頭円錐形とすることで側面50bの断面形状を直線としたが、この発明においては、円弧あるいは複数の直線を組み合わせたものから構成してもよい。
ここで、前記凹部50の底面50aにおける幅(円形の場合は直径)wをスピュー49の直径dの 2〜10倍の範囲内とすることが好ましい。その理由は、前記幅wが直径dの 2倍未満であると、外力を受けたときにスピュー49に許容される変形量が充分ではなく、一方、幅wが直径dの10倍を超えると、凹部50の開口端における幅が広くなってスピュー49の基端近傍に外力が作用可能となるが、前述の範囲内とすれば、このような事態を回避することができ、スピュー49の周囲におけるゴムの欠落を強力に抑制することができるからである。
また、前記凹部50の深さeはスピュー49の平均高さh(相加平均高さ)の 1/8〜 1/2倍の範囲内とすることが好ましい。その理由は、前記深さeが平均高さhの 1/8未満であると、スピュー49の基端近傍に外力が作用可能となり、一方、前記深さeが平均高さhの 1/2倍を超えると、加硫済タイヤTの耐摩耗性の低下やベアーが発生することがあるが、前述の範囲内とした場合には、耐摩耗性の低下やベアーを抑制しながらスピュー49の基端周囲におけるゴムの欠落を強力に抑制することができるからである。
ここで、前述したベントホール44、排出通路45は、セクターモールド32の他に、必要に応じて下、上モールド13、20にも形成されるが、これら下、上モールド13、20に形成されたベントホール44の周囲にも前記凸部48と同様の凸部を形成することが好ましい。この場合には、該凸部が押し込まれた加硫済タイヤTの外表面には前記凹部50と同様の凹部が形成される。そして、前述したスピュー49および該スピュー49の基端周囲のゴムの欠落は、特に、加硫済タイヤTをコンベアで搬送しているとき、該加硫済タイヤTのショルダー部Lに位置する陸部に設けられたスピュー49において生じることが多いため、前記凹部50は該加硫済タイヤTのショルダー部Lに位置する陸部、例えばリブ、ラグ、ブロックの外表面に少なくとも形成することが好ましい。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
未加硫タイヤをタイヤ加硫装置11により加硫する場合には、まず、未加硫タイヤをタイヤ加硫装置11に搬入して円筒状をした加硫ブラダ41の外側に嵌合した後、下降させて該未加硫タイヤを下モールド13上に載置し、その下側サイドウォール部S、ビード部Bを型付け面14に接触させる。次に、センターポスト39、上クランプリング40を下降させながら加硫ブラダ41内に低圧流体を供給して該加硫ブラダ41をドーナツ状に膨張させ未加硫タイヤ内に侵入させる。
次に、上基台15、アウターリング22、上部プレート18、上モールド20、スライダー25、ホルダー26、セクターモールド32を一体的に下降させ、上モールド20を未加硫タイヤに接近させる。そして、この上基台15の下降途中において、上モールド20、セクターモールド32が下降限に到達し、スライダー25の下端が下基台12の上面に当接するとともに、上モールド20が上クランプリング40および未加硫タイヤの上側サイドウォール部S、ビード部Bに当接すると、上部プレート18、上モールド20、スライダー25、ホルダー26、セクターモールド32(弧状セグメント28)の下降が停止する。
このような上モールド20、セクターモールド32の下降の停止後も上基台15、アウターリング22は継続して下降するため、スライダー25、ホルダー26、弧状セグメント28は上部プレート18に支持されながら、傾斜面22a、25aの楔作用によって押され半径方向内側に同期移動する。このとき、上部プレート18はシリンダのピストンロッド19が引っ込むことで同一位置を保持する。そして、前述した弧状セグメント28が半径方向内側限まで移動して、弧状セグメント28、ホルダー26が下、上モールド13、20および未加硫タイヤのトレッド部Dに当接すると、加硫金型33は閉型し、該加硫金型33内に未加硫タイヤが収納される。その後、加硫ブラダ41内に高温、高圧の加硫媒体を供給し、未加硫タイヤを下、上、セクターモールド13、20、32の型付け面14、21、29に押し付けて型付けしながら加硫し、加硫済タイヤTとする。
このとき、未加硫タイヤのトレッド部Dと加硫金型33(セクターモールド32)との間に残留している空気がベントホール44に流入した後、排出通路45を通じて外部に排出されるとともに、前記トレッド部Dを構成するゴムの一部がベントホール44に侵入して加硫済タイヤTの陸部外表面に細径円柱状のスピュー49を形成する。また、このとき、凸部48がトレッド部Dに押し込まれ、該凸部48によりスピュー49の周囲で加硫済タイヤTの陸部外表面に前記凸部48と補完関係にある凹部50が形成される。このようにして加硫が終了すると、上部プレート18を静止させたまま上基台15、アウターリング22を上昇させ、傾斜面22a、25aの楔作用によりスライダー25、ホルダー26、弧状セグメント28を半径方向外側に向かって移動させ、該弧状セグメント28を加硫済タイヤTのトレッド部Dから離脱させる。
そして、スライダー25、ホルダー26、弧状セグメント28が半径方向外側限まで移動すると、上基台15、アウターリング22、上部プレート18、上モールド20、スライダー25、ホルダー26、セクターモールド32を一体的に上昇させ、加硫金型33を開型させる。その後、センターポスト39、上クランプリング40が上昇して加硫ブラダ41が円筒状に変形すると、図示していないローダにより加硫済タイヤTがタイヤ加硫装置11から搬出され、その後、該ローダから搬送コンベア、例えばローラコンベアに受け渡される。そして、前記加硫済タイヤTはこのようなローラコンベアにより次工程に搬出されるが、このような搬送時、加硫済タイヤTがストッパーやガイド等に衝突してスピュー49に該ストッパー、ガイド等から大きな外力(折曲げ力)が作用することがある。
しかしながら、この実施形態においては、前述のようにスピュー49の周囲で加硫済タイヤTの外表面に凹部50を形成するとともに、該凹部50の底面50aからスピュー49を突出させる一方、該スピュー49の先端側を加硫済みタイヤTの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピュー49の基端側を凹部50内に位置させたので、前記外力はスピュー49の基端から凹部50の深さe分以上離れた位置に作用することになり、しかも、前記スピュー49はその基端と外力の作用点との間で屈曲変形して前記外力が吸収分散される。これにより、ゴムが加硫直後の脆弱なものであっても、スピュー49が該スピュー49の基端周囲におけるゴムと共にもげて欠落するような事態が抑制され、加硫済タイヤTの外観不良が効果的に抑制される。
図5は、この発明の実施形態2を示す図である。この実施形態においては、前記凹部を複数のスピュー49において連続させ、該凹部を前記複数のスピュー49を貫く1本の凹溝55としている。この実施形態の場合には、底面の幅wは前記実施形態1と同様であるが、その奥行きは凹溝55の両端に位置するスピュー49間の距離より大となる。そして、このようにすれば、凹溝55を成形するための凸部を簡単な形状である1本の突条とすることができ、結果として凹部の形成が容易となる。
次に、試験例について説明する。この試験に当たっては、通常の加硫済タイヤと同様にスピューが加硫済タイヤの外表面に形成されている(外表面から突出している)従来タイヤと、スピューの周囲で加硫済タイヤの外表面に円形の凹部を形成するとともに、該凹部の底面からスピューを突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させた前記実施形態1のような実施タイヤとを準備した。ここで、前記各タイヤのサイズはLVR 195/80R15であり、実施タイヤにおける凹部の深さeはスピューの平均高さhの0.25倍、凹部の幅(直径)wはスピューの直径の2倍であった。
次に、前述のような各タイヤを16本ずつ、加硫直後に水平に対する傾斜角が約35度である長さが 1.8mのローラコンベア上を滑り落とし、ローラコンベアの下端に設けられたストッパーに該タイヤを衝突させて急激に移動を停止させたときの、欠落本数を計測した。その結果は、従来タイヤにおいては、タイヤ1本当たり約11本のスピューが欠落する一方、その内の約10本のスピューにおいて基端周囲のゴムがもげて外観不良が発生していたが、実施タイヤにおいては、スピューの欠落本数は零であり、当然のことながらスピューの基端周囲におけるゴムの欠落もなく良好な外観であった。
この発明は、外表面に複数のスピューが形成されたタイヤおよび該タイヤの加硫装置の産業分野に適用できる。
11…タイヤ加硫装置 13、20、32…モールド
33…加硫金型 34…開閉手段
44…ベントホール 48…凸部
49…スピュー 50…凹部
50a…底面 50b…側面
T…タイヤ L…ショルダー部
d…直径 e…深さ
h…平均高さ w…幅

Claims (7)

  1. 外表面に複数のスピューが形成されたタイヤにおいて、該スピューの周囲でタイヤの外表面に凹部を形成するとともに、該凹部の底面からスピューを突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させるようにしたことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記凹部の側面を底面から開口端に向かって拡開させた請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記凹部の底面における幅wをスピューの直径dの 2〜10倍の範囲内とした請求項1または2記載のタイヤ。
  4. 前記凹部の深さeをスピューの平均高さhの 1/8〜 1/2倍の範囲内とした請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記凹部を複数のスピューにおいて連続させ、該凹部を複数のスピューを貫く凹溝とした請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記凹部はタイヤのショルダー部に位置する陸部の外表面に形成した請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 複数のモールドから構成された開閉可能な加硫金型と、該加硫金型を開閉させる開閉手段とを備え、前記モールドに、タイヤと加硫金型との間に残留する空気を加硫金型の閉止時に排出する複数のベントホールを形成したタイヤの加硫装置において、前記ベントホールの周囲のモールドに内表面から突出した凸部を形成することで、ベントホールにゴムが侵入することにより形成されるスピューの周囲に凹部を形成するとともに、該スピューを凹部の底面から突出させる一方、該スピューの先端側をタイヤの外表面より半径方向外側に位置させることで該スピューの基端側を凹部内に位置させるようにしたことを特徴とするタイヤの加硫装置。
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