JP2010023325A - タイヤ加硫用金型及びタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ加硫用金型及びタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫後の空気入りタイヤからセクターモールドを引き離す際に生じるブロックの欠損や変形を効果的に抑制する。
【解決手段】ブレード332は、ブロック形成部302の底部302aに植設されており、加硫工程において、トレッド部TR1に押し当てられてサイプを形成する。ブレード332は、所定の温度条件によって変形する、いわゆる形状記憶材料によって形成される。ブレード332の、タイヤ周方向に沿った断面の形状は、タイヤ周方向に振幅を有する波形になっている。ブレード332は、加硫時には、サイプを形成可能な形状を保持し、加硫後の温度条件では変形しやすい。
【選択図】図5

Description

本発明は、未加硫の空気入りタイヤの周方向に沿って分割して配設され、前記空気入りタイヤのトレッド部にトレッドパターンを形成するタイヤ加硫用金型、及び当該タイヤ加硫用金型を用いたタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造工程には、一般的に、未加硫の空気入りタイヤ、いわゆる生タイヤに加硫反応を進行させる加硫工程が含まれる。加硫工程では、トレッドパターンやサイドウォール部の模様などを形成する割りモールドを備える加硫装置を用いて生タイヤが加硫される。
割りモールドは、サイドウォール部と当接する上下のモールド、及びトレッド部と当接するセクターモールドによって構成される。セクターモールドは、一般的にタイヤ周方向に沿って複数個(例えば、9個)に分割される。各セクターモールドは、未加硫のタイヤ、つまり、生タイヤの加硫装置への装着時、及び加硫後のタイヤの加硫装置からの取り外し時に、タイヤ径方向に沿って放射状に拡がる。
また、セクターモールドには、トレッド部にサイプを形成する、いわゆるブレードが設けられる。特に、氷雪路用のタイヤでは、このようなブレードがセクターモールドに多数設けられる。
このような割りモールドを備える加硫装置において、ブレードの延在方向を改良することによって、加硫後のタイヤからブレードをスムーズに引き抜く方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2007−331270号公報(第5頁、第1図)
ところで、近年、空気入りタイヤ、特に氷雪路用の空気入りタイヤに要求される性能が高まるに連れて、トレッド部に形成されるサイプの形状は、極めて複雑になる傾向がある。このような空気入りタイヤでは、セクターモールドに設けられるブレードの延在方向を改良しても、セクターモールドを加硫後のタイヤから引き離す際、ブレードがスムーズに引き抜けず、ブレード周辺のブロックの欠損や変形が生じ易い問題がある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、加硫後のタイヤからタイヤ加硫用金型を引き離す際に生じるブロックの欠損や変形をさらに効果的に抑制できるタイヤ加硫用金型及びタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、弧状の形状を有し、未加硫の空気入りタイヤである生タイヤ(タイヤTR)のトレッド部(トレッド部TR1)にトレッドパターンを形成する複数のセクターモールド(セクターモールド30)と、前記セクターモールドの内周面(トレッドパターン形成面30a)から径方向内側に向かって突出し、前記トレッド部にサイプを形成するブレード(ブレード331乃至335)とを備え、前記セクターモールドのそれぞれは、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心(中心線CL)と、前記内周面の中点(M)とを通るラジアル線(L)に沿って拡縮可能なタイヤ加硫用金型であって、前記ブレードは、前記サイプを形成可能な所望形状を有し、前記生タイヤの加硫温度において、前記所望形状の前記サイプの形成に必要な第1弾性率を有し、前記加硫温度よりも低い温度において、前記第1弾性率よりも小さい第2弾性率を有する材料から形成されることを要旨とする。
本発明の第1の特徴によれば、ブレードは、生タイヤの加硫温度では、サイプを形成可能な所望形状を保持しやすく、加硫後に加硫温度よりも低い温度にすることにより、ブレードは、変形しやすくなる。従って、加硫後の空気入りタイヤのトレッド部からタイヤ加硫用金型を引き離す際の引抜抗力を減らすことができる。
これにより、加硫後の空気入りタイヤからタイヤ加硫用金型を引き離す際に生じる剥離抗力を低減することができる。従って、本発明の特徴によれば、加硫後の空気入りタイヤからタイヤ加硫用金型を引き離す際に生じるブロックの欠損や変形を効果的に抑制できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記ブレードは、所定の温度範囲において、前記第2弾性率を有し、前記所定の温度範囲は、80℃〜180℃であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記ブレードは、前記内周面の中点を含む中央領域(Sc)を除く非中央領域に設けられることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、前記中央領域は、前記ラジアル線と、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心から前記内周面の中央部分に延びる直線(l)とによって形成される角度(φ)が5度以下となる領域であることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至第4の何れか一つの特徴に係り、前記ブレードは、前記セクターモールドの前記内周面のタイヤ周方向に沿った前記セクターモールドの端部(端部30e,30f)に設けられることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至第5の何れか一つの特徴に係り、前記ブレードは、前記ブレードが設けられる前記セクターモールドの内周面から延びる胴体部分(胴体部分332a)と、前記胴体部分に連なる先端部分(先端部分332b)とを有し、前記先端部分の厚さ(d1)は、前記胴体部分の厚さ(d2)よりも厚いことを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1乃至第6の何れか一つの特徴に係り、前記ブレードは、前記サイプの深さ方向において形状が変化することを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、弧状の形状を有し、未加硫の空気入りタイヤである生タイヤのトレッド部にトレッドパターンを形成する複数のセクターモールドと、前記セクターモールドの内周面から径方向内側に向かって突出し、前記トレッド部にサイプを形成するブレードとを備え、前記セクターモールドのそれぞれは、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心と、前記内周面の中点とを通るラジアル線に沿って拡縮可能なタイヤ加硫用金型を用いて、前記トレッド部に前記トレッドパターンを形成する空気入りタイヤの製造方法であって、前記ブレードは、前記サイプを形成可能な所望形状を有し、前記ブレードは、前記生タイヤの加硫温度において、所望形状の前記サイプの形成に必要な第1弾性率を有し、前記加硫温度よりも低い温度において、前記第1弾性率よりも小さい第2弾性率を有する材料から形成されており、前記生タイヤを前記複数のセクターモールドの内側に配設し、前記セクターモールドのそれぞれを前記ラジアル線に沿って縮径させる工程と、前記複数のセクターモールドの内側に配設された前記生タイヤを加硫する加硫工程とを有し、前記加硫工程において、前記ブレードは、前記第1弾性率を有する状態で前記トレッド部に前記サイプを形成することを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、第8の特徴に係り、前記加硫工程の完了後、前記セクターモールドのそれぞれは、前記ブレードが前記第2弾性率を有する温度まで降温させられた状態で、前記ラジアル線に沿って拡径させられ、前記ブレードは、加硫後の前記空気入りタイヤに形成された前記サイプの形状に沿って前記サイプから引き抜かれることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、加硫後の空気入りタイヤからタイヤ加硫用金型を引き離す際に生じるブロックの欠損や変形をさらに効果的に抑制できるタイヤ加硫用金型及びタイヤの製造方法を提供することができる。
本発明に係る加硫装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)加硫装置の構成、(2)加硫装置の動作、(3)セクターモールドの構成、(4)ブレードの構成、(5)形状記憶材料によって形成されるブレードの取付位置、(6)ブレードの変形例、(7)加硫装置を用いた加硫方法、(8)実施例、(9)評価、(10)作用・効果、(11)その他の実施形態、について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)加硫装置の構成
図1は、本実施形態に係る加硫装置1を説明する構成図である。加硫装置1は、基台支持部11、下基台12、上基台13、及び支持ロッド14を有する。基台支持部11は、基礎B上に設置される。下基台12は、方形状を有しており、基台支持部11によって支持される。下基台12は、基礎Bに対して水平に配置される。
支持ロッド14は、所定の長さを有する。支持ロッド14は、上下方向に沿って配置される。加硫装置1は、4本の支持ロッド14を有する。4本の支持ロッド14は、下基台12の四隅にそれぞれ配置される。
支持ロッド14の下基台12との連結部分の逆の端部には、上基台13が取り付けられる。4本の支持ロッド14は、上基台13を支持している。
上基台13は、下基台12と略同一形状を有する。上基台13は、下基台12と所定の間隔を隔てている。上基台13には、後述するピストンロッド41、ガイドロッド43が挿通される開口部13a,13bが形成される。上基台13は、基礎Bに対して水平に配置される。
下基台12の中央部には、開口部12aが設けられている。開口部12aには、ブラダー装置20が設置される。ブラダー装置20は、上下方向に昇降可能に設置される。
ブラダー装置20は、ブラダー21と、ピストンロッド22と、制御シリンダー23と、給排管24とを有する。
ブラダー21は、可撓性材料(例えば、ブチルゴム)により形成される。ブラダー21の上側の端部21aは、上部クランプ25に固定される。ブラダー21の下側の端部21bは、下部クランプ26に固定される。ブラダー21の外側には、タイヤTRが載置される。ブラダー21には、加熱及び加圧された流体Rが送り込まれる。ブラダー21は、送り込まれた流体RによってタイヤTRの内側で膨張し、ドーナツ状になる。
ピストンロッド22の中心軸は、上下方向、すなわち、基礎Bに対して垂直方向に沿って配置される。ピストンロッド22の下端部には、制御シリンダー23が連結される。ピストンロッド22及び制御シリンダー23は、下基台12の略中心に沿って配置されている。
制御シリンダー23は、ピストンロッド22の下方に設けられる。制御シリンダー23は、ピストンロッド22の動きを制御する。すなわち、制御シリンダー23は、ピストンロッド22を上下方向(矢印V)に沿って移動させる。
給排管24は、下部クランプ26に連結されている。給排管24は、ブラダー21内部に、所定の温度、所定の圧力に設定された流体Rを導入する。または、導入された流体Rを排出する。流体Rは、加熱・加圧された蒸気、窒素ガス等である。給排管24は、図示しない導入装置に接続されている。
加硫装置1は、セクターモールド30及び下側サイドモールド31を有する。セクターモールド30及び下側サイドモールド31は、下基台12のブラダー装置20の周囲に配置される。
セクターモールド30は、タイヤTRのトレッド部を形成するモールドである。下側サイドモールド31は、タイヤTRのサイドウォール部を型付けする。下側サイドモールド31は、タイヤTRの一方のサイドウォール部を成形するためのモールドである。セクターモールド30及び下側サイドモールド31には、ヒータ等の加熱部(不図示)が設けられる。
加硫装置1は、セクターモールド30を移動させる移動部32を有する。移動部32は、所定の可動レンジを有する。移動部32は、セクターモールド30を加硫装置1に載置されるタイヤTRのタイヤ径方向(矢印H)に沿って移動させる。図1では、セクターモールド30は、可動レンジのタイヤ径方向の外側限に位置している。
加硫装置1は、プレート40を有する。プレート40は、下基台12と上基台13との間に配置される。プレート40の四隅には、支持ロッド14が挿通される。
加硫装置1は、プレート40を昇降させるための機構として、ピストンロッド41、制御シリンダ42、ガイドロッド43とを有する。ピストンロッド41は、上基台13の略中央部に設けられた開口部13aに挿通される。また、ガイドロッド43は、上基台13の所定位置に設けられた開口部13bに挿通される。
ピストンロッド41は、プレート40の略中央部に連結される。ガイドロッド43は、プレート40の所定位置に連結される。ピストンロッド41は、制御シリンダー42によって、基礎Bに対して上下方向(矢印V)に移動可能とされる。従って、プレート40は、支持ロッド14に沿って移動される。図1では、プレート40は、垂直方向の上限に位置している。
プレート40の下面には、アウターリング34が配置される。アウターリング34は、円環状を有する。リング内径は、複数のセクターモールド30を組み合わせた際のセクターモールド30の外郭と略同径である。また、アウターリング34のリング中心は、ブラダー装置20の中心軸と同軸である。
加硫装置1は、サイドプレート44を有する。サイドプレート44は、支持ロッド45を介してプレート40に取り付けられる。サイドプレート44には、上側サイドモールド33が設けられる。上側サイドモールド33は、タイヤTRのサイドウォールを型付けする。
上側サイドモールド33は、未加硫のタイヤTRのタイヤ径方向に沿ったタイヤ側面部を形成するモールドである。上側サイドモールド33は、加熱部を有する(不図示)。
本実施形態において、基台支持部11、下基台12、上基台13、支持ロッド14、プレート40、ピストンロッド41は、コンテナ部を構成する。すなわち、プレート40に配置されるアウターリング34、下基台12に移動可能に設置されるセクターモールド30は、コンテナ部に含まれる。
(2)加硫装置の動作
加硫装置1の動作を説明する。図2,図3は、セクターモールド30のみを示す分解斜視図である。セクターモールド30は、タイヤTRのトレッド部の型付けを行うためのモールドであり、タイヤ周方向(矢印D)に沿って、複数個(例えば、9個)に分割される。セクターモールド30は、加硫装置1の下基台12上に、移動部32を介して円弧状に配置される。
図2は、未加硫のタイヤTRを装置内部に載置するとき、又は加硫後のタイヤTRを装置内部から取り出すときの各セクターモールド30の配置状態を示す図である。図3は、加硫時における各セクターモールド30の配置状態を示す図である。図2に示す矢印Hの方向は、図1の矢印Hの方向と同じである。
図2,図3に示すように、セクターモールド30の内周面の中点Mと、複数のセクターモールド30によって形成される円環の中心線CLとを通るラジアル線Lに沿って拡縮する。すなわち、セクターモールド30は、H方向に沿って拡縮する。
未加硫のタイヤTRは、加硫装置1のブラダー装置20の周りに載置される。未加硫のタイヤTRのカーカス部(不図示)は、上部クランプ25,下部クランプ26に固定される。
加硫装置1は、制御シリンダー42によってピストンロッド41を押し下げる。これにより、プレート40が下降する。すなわち、プレート40の下側面に取り付けられたアウターリング34が下基台12に向けて下降する。また、プレート40の下降と共にサイドプレート44に設けられた上側サイドモールド33が下降する。
セクターモールド30は、アウターリング34の下降動作に同期して、タイヤ径方向の外側から中心に向かって移動する。アウターリング34は、セクターモールド30に当接し、更に可動下限まで下降する。
図4は、セクターモールド30、下側サイドモールド31、及び上側サイドモールド33とが互いに組み合わされた状態におけるタイヤ幅方向の断面図である。
図4に示すように、未加硫のタイヤTRは、ブラダー21と、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33との間に形成される空間(加硫空間という)の内部に収容される。タイヤTRは、ビード部、カーカス層、ベルト層(不図示)を備える一般的なタイヤである。タイヤTRは、トレッド部TR1、サイドウォール部TR2、及びサイドウォール部TR3を有する。
セクターモールド30は、トレッドパターンを形成する凹凸が形成されるトレッドパターン形成面30aと、傾斜面30bとを有する。セクターモールド30は、タイヤ幅方向の断面において、移動部32(図2には不図示)に取り付けられている端部の長さが上側の端部の長さよりも長い。
下側サイドモールド31は、タイヤTRのサイドウォール部TR2を型付けするサイドウォール形成面31aを有する。上側サイドモールド33は、タイヤTRのサイドウォール部TR3を型付けするサイドウォール形成面33aを有する。
アウターリング34は、傾斜面30bに当接する傾斜面34aを有する。アウターリング34は、タイヤ幅方向の断面において、プレート40(図2には不図示)の下面に取り付けられている端部の長さが下側の端部の長さよりも長い。
従って、アウターリング34の傾斜面34aがセクターモールド30の傾斜面30bに当接した状態から、更に矢印Vの下方向にアウターリング34が下降されると、アウターリング34の傾斜面34aとセクターモールド30の傾斜面30bとが摺動する。
このとき、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とを互いに密着させる方向(すなわち、タイヤ径方向に沿ってタイヤの外側から中心に向かう方向)に力が作用する。これにより、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とは互いに強固に密着させられて、加硫空間が形成される。
加硫時には、加熱及び加圧された流体Rがブラダー21に吹き込まれることにより、タイヤTRの内側でブラダー21が膨張する。タイヤTRは、膨張したブラダー21によって、セクターモールド30、下側サイドモールド31、及び上側サイドモールド33に型付けされる。これにより、タイヤTRのトレッドパターンを含む外観形状が形成される。
加硫装置1では、アウターリング34及び上側サイドモールド33が上昇するとともに、セクターモールド30がタイヤ径方向の中心から外側に向かって移動する。すなわち、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とが引き離される。
(3)セクターモールドの構成
図5は、セクターモールド30の一部を示す斜視図である。図5に示すように、セクターモールド30のトレッドパターン形成面30aには、タイヤTRのトレッド部TR1のブロックを形成するブロック形成部301,302,303と、ショルダー部分を形成するショルダー形成部304,305とが形成される。ブロック形成部301,302,303、及びショルダー形成部304,305は、トレッドパターン形成面30aよりも凹んでいる。
ブロック形成部301,302,303は、それぞれ底部301a,302a,303aを有する。ショルダー形成部304,305は、それぞれ底部304a,305aを有する。底部301a乃至305aは、タイヤTRのトレッド部TR1にトレッド面を形成する。
タイヤ幅方向に隣接するブロック形成部301とブロック形成部302との間には、壁部311が形成される。また、ブロック形成部301とブロック形成部303との間には、壁部312が形成される。タイヤ幅方向に隣接するブロック形成部302とショルダー形成部304との間には、壁部313が形成される。また、ブロック形成部303とショルダー形成部305との間には、壁部314が形成される。
壁部311乃至314は、トレッド部TR1に主溝を形成する。壁部311乃至314の高さが主溝の深さを決定する。
タイヤ周方向に隣接するブロック形成部301同士の間には、壁部321が形成される。タイヤ周方向に隣接するブロック形成部302同士の間には、壁部322が形成される。タイヤ周方向に隣接するブロック形成部303同士の間には、壁部323が形成される。タイヤ周方向に隣接するショルダー形成部304同士の間には、壁部324が形成される。タイヤ周方向に隣接するショルダー形成部305同士の間には、壁部325が形成される。
壁部321乃至325は、トレッド部TR1に横溝を形成する。壁部321乃至325の高さが横溝の深さを決定する。
セクターモールド30のブロック形成部301乃至303は、タイヤTRのトレッド部TR1にサイプを形成するブレード331,332,333を有する。ブレード331乃至333は、ブロック形成部301乃至303の底部301a乃至303aにそれぞれ植設される。ここで、サイプとは、溝幅が0.4〜0.7mm程度の溝である。
ショルダー形成部304,305は、ブレード334,335を有する。ブレード334,335は、ショルダー形成部304,305の底部304a,305aに植設される。ショルダー形成部304,305の底部304a,305aからブレードの端部までの高さがサイプの深さになる。
(4)ブレードの構成
図6は、ブレード332を説明する構成図である。ブレード332は、ブロック形成部302の底部302aに植設されており、加硫工程において、トレッド部TR1に押し当てられてサイプを形成する。ブレード332は、所定の温度条件によって変形する、いわゆる形状記憶材料によって形成される。
図6に示すように、ブレード332の、タイヤ周方向に沿った断面の形状は、タイヤ周方向に振幅を有する波形になっている。ブレード332は、サイプを形成可能な所望形状を有し、タイヤTRの加硫温度において、所望形状のサイプの形成に必要な第1弾性率を有し、硫温度よりも低い温度において、第1弾性率よりも小さい第2弾性率を有する材料から形成される。
ブレード332は、所定の温度範囲において、上述した所望形状から、変形しやすくなる。所定の温度範囲は、80℃〜180℃である。80℃に満たないと、加硫後に所定の温度まで降温する時間がかかるため作業効率が低下する。一方、温度条件が180℃を超えると弾性率変化が少なくなるため、ブレード332を加硫後のタイヤTRから引き離す際、十分に変形しない。
ブレード332は、加硫時の温度条件において、形状回復力が400MPa程度の材料であることが好ましい。また、加硫後(引き離し時)の温度条件において、形状回復力が100MPa程度の材料であることが好ましい。すなわち、ブレード332は、加硫時には、サイプを形成可能な形状を保持しており、加硫後の温度条件では、より変形しやすい特性を有する材料である。
ブレード332として、具体的に、ニッケル−チタン合金、パラジウム−チタン合金などを使用することができる。
(5)形状記憶材料によって形成されるブレードの取付位置
図7は、形状記憶材料で形成されるブレード332,333のセクターモールド30における取付位置を説明する図である。形状記憶材料で形成されるブレード332,333は、セクターモールド30のタイヤ周方向に沿った端部30e,30f側に位置するブロック形成部302,303に植設される。タイヤ周方向(矢印D)に沿ったセクターモールド30の中心を含む中央領域Scを除く非中心領域に形成される。
図7を用いて、中央領域Scを説明する。中央領域Scは、ラジアル線Lと、複数のセクターモールド30によって形成される円環の中心線CLからブロック形成部302(またはブロック形成部303)の中央部分mに延びる直線lとによって形成される角度φが5度以下となる領域である。ブレード332,333は、この中央領域Sc以外の非中心領域に形成される。
(6)ブレードの変形例
図8乃至図10は、ブレード331の変形例を示す。図8に示すブレード400は、セクターモールド30の所定位置に植設される胴体部分401と、胴体部分401に連なる先端部分402とを有する。先端部分402の厚さは、胴体部分401の厚さよりも厚い。
図9は、図8のC2−C2線に沿った断面を示す。先端部分402の厚さd2は、胴体部分401のブレードの厚さd1よりも大きい。すなわち、d2>d1の関係になっている。図8,図9に示したように、先端部分402の断面が円形のブレードを鍵穴ブレードという。
図10に示すブレード500は、セクターモールド30の所定位置に植設される胴体部分501と、胴体部分501に連なる先端部分502とを有する。ブレード500は、少なくともサイプの溝深さ方向(H方向)において形状が変化するブレードである。すなわち、ブレード500は、3次元形状を有するブレードである。
(7)加硫装置を用いた加硫方法
次に、加硫装置1を用いた加硫方法について説明する。図11は、空気入りタイヤの製造方法のうち加硫方法を説明するフローチャートである。図11に示すように、本実施形態に係る加硫方法は、収容工程S1と、加硫工程S2と、取出工程S3とを有する。
収容工程S1では、加硫装置1に未加硫のタイヤTRが収容される。加硫装置1は、上側サイドモールド33及びアウターリング34が設けられたプレート40を下降させるとともに、セクターモールド30のそれぞれをラジアル線Lに沿って縮径させる。
アウターリング34の下降に伴ってセクターモールド30が締め付けられることにより、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33との隙間が密閉される。タイヤTRは、加硫空間に収容され、密閉される。
加硫工程S2では、加硫装置1は、未加硫のタイヤTRに所定の条件で加硫処理を行う。加硫工程S2において、ブレード332,333は、加硫前のタイヤTRの加硫温度において、サイプを形成可能な所望形状に変形した状態においてトレッド部TR1に押し当てられる。
取出工程S3では、加硫後のタイヤTRが加硫装置1から取り出される。加硫工程S2の後、タイヤTRを加硫温度よりも低い温度で維持した状態で、セクターモールド30は、タイヤ径方向に沿って加硫後のタイヤTRから引き離される。このとき、ブレード332,333は、加硫温度よりも低い温度において、変形し易い状態になっている。ブレード332,333は、タイヤ径方向に沿ってトレッド部TR1から引き離される。
(8)実施例
実施例として、ニッケル−チタン系合金を用いてブレードを作製した。比較例として、従来の鉄製ブレードを用いた。両ブレードをそれぞれ用いて、空気入りタイヤを製造した。タイヤに関する仕様は、下記の通りである。比較例と実施例とでは、ブレード材料を替えた他は、全て同条件とした。
タイヤサイズ:225/80R 17.5
ブレード材料:ニッケル−チタン系合金
変態温度100度 加硫温度下:形状回復力400MPa
降温時:形状回復力20MPa
(9)評価
本発明の効果を明確にするために、取出工程における加硫後のタイヤからセクターモールドを剥離する際の剥離抗力を測定し、両者を比較した。結果を表1に示す。
Figure 2010023325
剥離抗力は、加硫後にセクターモールドをタイヤ径方向外側に拡張するとき、セクターモールドの中心部に係る力の法線方向成分である。比較例の加硫装置において、加硫後のタイヤからセクターモールドを剥離するまでの抗力(摩擦抵抗)を100として、実施例の加硫装置における剥離抗力を数値化した。なお、数値が小さいほど剥離し易いことを示す。
ブロック欠け不良率及びブロック倒れ不良率は、加硫後のタイヤのトレッド部に形成されたブロックのうち、不良個数を目視により測定した。
表1に示す結果により、実施例の加硫装置、すなわち、取出工程において、フラスコブレードが植設されたブレード植設部のみを先に引き離す加硫装置は、ブロック欠け不良率及びブロック倒れ不良率がよくなることが判った。
(10)作用・効果
加硫装置1によれば、ブレード332,333は、加硫前のタイヤTRの加硫温度では、サイプを形成可能な所望形状を保持している。加硫後に加硫温度よりも低い温度にすることにより、ブレード332,333は、より変形し易くなる。従って、加硫後のタイヤTRのトレッド部TR1からセクターモールド30を引き離す際、サイプとブレード332,333との引抜抗力を減らすことができる。
これにより、加硫後のタイヤTRからセクターモールド30を引き離す際に生じる剥離抗力を低減することができる。従って、加硫装置1によれば、加硫後のタイヤTRからセクターモールド30を引き離す際に生じるブロックの欠損や変形を効果的に抑制できる。
ブレード332,333は、80℃〜180℃の温度範囲において変形し易い形状記憶材料である。従って、加硫後にタイヤTRの温度を上記温度範囲に設定しながら、セクターモールド30をタイヤTRから引き離すことにより、ブレード332,333がサイプから抜け易くなる。
ブレードの変形例として示したブレード400の先端部分402の厚さは、胴体部分401の厚さよりも厚い。すなわち、ブレード400のタイヤ周方向に沿った断面における先端部分402の厚さd2は、胴体部分401のブレードの厚さd1よりも大きい。すなわち、d2>d1の関係になっている。
ブレード400は、形状記憶材料で形成されることにより、タイヤTRのトレッド部TR1のトレッド面からの深さが深くなるほど厚い形状に加工しても、セクターモールド30をタイヤTRから引き離す際にブレードを引き抜き易くなる。
また、ブレード500は、少なくともサイプの溝深さ方向(H方向)において形状が変化するブレードである。ブレード500は、形状記憶材料で形成されることにより、サイプの形状が一層複雑になっても、セクターモールド30をタイヤTRから引き離す際にブレードを引き抜き易くなる。
加硫後、ブレード332,333は、加硫後のタイヤTRのサイプに密着されるため、特に、端部30e,30fでは、引き抜き方向とブレードの延在方向とのなす角度が異なるために、端部30e,30fに配置されたブレード332,333にかかる引抜抗力(摩擦力)が中心部に配置されたブレード102よりも大きくなる。
これに対して、加硫装置1では、加硫後の加硫温度よりも低く設定された温度条件下において、ブレード332,333が、より変形しやすい。そのため、端部30e,30fに配置されたブレード332,333によって形成されるサイプ周囲のブロックに余分な負荷が加わることを防止することができる。従って、加硫後のタイヤTRからセクターモールド30を引き離す際に生じるブロックの欠損や変形を効果的に抑制できる。
(11)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
この加硫装置1によって製造されるタイヤTRは、いわゆるブレードによってサイプが形成されるタイヤであれば広く適用可能である。特に、氷雪路用の空気入りタイヤは、複雑な形状を有するサイプを有することから、氷雪用の空気入りタイヤの加硫装置として好適に用いられる。
図5を用いて説明した、セクターモールド30のトレッドパターン形成面30aに形成されたブロック形成部301乃至303,ショルダー形成部304,305の形状は、一例であって、図5に示す例に限定されない。
加硫装置1において、ブロック形成部302,303に植設されるブレード332,333は、形状記憶材料によって形成されると説明した。しかし、ブレード331,334,335も、形状記憶材料で形成されていてもよい。図示しない全てのブレードが形状記憶材料によって形成される。
形状記憶材料の種類は、ニッケル−チタン合金、パラジウム−チタン合金に限定されない。加硫温度において、所望とするサイプ形状を形成可能な形状に保持され、加硫温度よりも低い温度条件において、サイプ形状よりも平坦形状に変形しやすい特性を持った材料であれば使用できる。
ブレードの数及び形状は、実施形態に限定されない。また、上述した実施形態では、ブレードの形状が直線で構成されているように説明したが、ブレードの形状は、曲線で構成されていてもよい。
なお、ブレードが植設されるタイヤTRのセクターモールド30のトレッドパターン形成面30aは、セクターピースとして着脱可能に形成されていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの加硫装置を説明する構成図である。 本発明の実施形態に係る加硫装置のセクターモールドの移動動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る加硫装置のセクターモールドの移動動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る加硫装置の加硫時におけるセクターモールド周辺の構成を説明する拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る加硫装置のセクターモールドの構成図である。 本発明の実施形態に係る加硫装置のブレード植設部の構成図である。 本発明の実施形態に係るブレードの取付位置を説明する図である。 ブレードの変形例を説明する構成図である。 図8のC2−C2線に沿った断面図である。 ブレードの変形例を説明する構成図である。 本発明の実施形態に係る加硫方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…加硫装置、11…基台支持部、12…下基台、12a…開口部、13…上基台、13a…開口部、13a,13b…開口部、14…支持ロッド、20…ブラダー装置、21…ブラダー、21a…端部、21b…端部、22…ピストンロッド、23…制御シリンダー、24…給排管、25…上部クランプ、26…下部クランプ、30…セクターモールド、30a…トレッドパターン形成面、30b…傾斜面、30e,30f…端部、31…下側サイドモールド、31a…サイドウォール形成面、32…移動部、33…上側サイドモールド、33a…サイドウォール形成面、34…アウターリング、34a…傾斜面、40…プレート、41…ピストンロッド、42…制御シリンダー、43…ガイドロッド、44…サイドプレート、45…支持ロッド、102…ブレード、301,302,303…ブロック形成部、301a〜303a…底部、304,305…ショルダー形成部、304a,305a…底部、311〜314…壁部、321〜325…壁部、、331〜333…ブレード、332a…胴体部分、332b…先端部分、334,335…ブレード、400…ブレード、401…胴体部分、402…先端部分、500…ブレード、501…胴体部分、502…先端部分、θ…角度、φ…角度、B…基礎、CL…中心線、D…タイヤ周方向、H…タイヤ径方向、L…ラジアル線、M…中点、R…流体、S1…収容工程、S2…加硫工程、S3…取出工程、Sc…中央領域、TR…タイヤ、TR1…トレッド部、TR2…サイドウォール部、TR3…サイドウォール部、V…上下方向、l…直線、m…中央部分

Claims (9)

  1. 弧状の形状を有し、未加硫の空気入りタイヤである生タイヤのトレッド部にトレッドパターンを形成する複数のセクターモールドと、
    前記セクターモールドの内周面から径方向内側に向かって突出し、前記トレッド部にサイプを形成するブレードと
    を備え、
    前記セクターモールドのそれぞれは、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心と、前記内周面の中点とを通るラジアル線に沿って拡縮可能なタイヤ加硫用金型であって、
    前記ブレードは、前記サイプを形成可能な所望形状を有し、前記生タイヤの加硫温度において、前記所望形状の前記サイプの形成に必要な第1弾性率を有し、前記加硫温度よりも低い温度において、前記第1弾性率よりも小さい第2弾性率を有する材料から形成されるタイヤ加硫用金型。
  2. 前記ブレードは、所定の温度範囲において、前記第2弾性率を有し、前記所定の温度範囲は、80℃〜180℃である請求項1に記載のタイヤ加硫用金型。
  3. 前記ブレードは、前記内周面の中点を含む中央領域を除く非中央領域に設けられる請求項1または2の何れか一項に記載のタイヤ加硫用金型。
  4. 前記中央領域は、前記ラジアル線と、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心から前記内周面の中央部分に延びる直線とによって形成される角度が5度以下となる領域である請求項3に記載のタイヤ加硫用金型。
  5. 前記ブレードは、前記セクターモールドの前記内周面のタイヤ周方向に沿った前記セクターモールドの端部に設けられる請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ加硫用金型。
  6. 前記ブレードは、
    前記ブレードが設けられる前記セクターモールドの内周面から延びる胴体部分と、
    前記胴体部分に連なる先端部分と
    を有し、
    前記先端部分の厚さは、前記胴体部分の厚さよりも厚い請求項1乃至5の何れか一項に記載のタイヤ加硫用金型。
  7. 前記ブレードは、前記サイプの深さ方向、トレッド幅方向及びタイヤ周方向において形状が変化する請求項1乃至6の何れか一項に記載のタイヤ加硫用金型。
  8. 弧状の形状を有し、未加硫の空気入りタイヤである生タイヤのトレッド部にトレッドパターンを形成する複数のセクターモールドと、
    前記セクターモールドの内周面から径方向内側に向かって突出し、前記トレッド部にサイプを形成するブレードと
    を備え、
    前記セクターモールドのそれぞれは、前記複数のセクターモールドによって形成される円環の中心と、前記内周面の中点とを通るラジアル線に沿って拡縮可能なタイヤ加硫用金型を用いて、前記トレッド部に前記トレッドパターンを形成する空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記ブレードは、前記サイプを形成可能な所望形状を有し、
    前記ブレードは、前記生タイヤの加硫温度において、所望形状の前記サイプの形成に必要な第1弾性率を有し、前記加硫温度よりも低い温度において、前記第1弾性率よりも小さい第2弾性率を有する材料から形成されており、
    前記生タイヤを前記複数のセクターモールドの内側に配設し、前記セクターモールドのそれぞれを前記ラジアル線に沿って縮径させる工程と、
    前記複数のセクターモールドの内側に配設された前記生タイヤを加硫する加硫工程と
    を有し、
    前記加硫工程において、前記ブレードは、前記第1弾性率を有する状態で前記トレッド部に前記サイプを形成するタイヤの製造方法。
  9. 前記加硫工程の完了後、前記セクターモールドのそれぞれは、前記ブレードが前記第2弾性率を有する温度まで降温させられた状態で、前記ラジアル線に沿って拡径させられ、
    前記ブレードは、加硫後の前記空気入りタイヤに形成された前記サイプの形状に沿って前記サイプから引き抜かれる請求項8に記載のタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012183884A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Bridgestone Corp 空気入りタイヤおよびその製造方法
JP2013018273A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Bridgestone Corp タイヤ加硫装置及びタイヤ

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