JP2011042083A - タイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モールドにベントホールが形成される場合において、生タイヤとモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できるタイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るタイヤ加硫装置1は、未加硫の生タイヤTRを形成するとともに、生タイヤTRと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)を備える。タイヤ加硫装置1は、モールドに所定周期の振動を付与する与振動部100を備える。与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた時から加硫されるまでの間に、モールドに振動を付与する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るタイヤ加硫装置1は、未加硫の生タイヤTRを形成するとともに、生タイヤTRと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)を備える。タイヤ加硫装置1は、モールドに所定周期の振動を付与する与振動部100を備える。与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた時から加硫されるまでの間に、モールドに振動を付与する。
【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法に関し、特に、加硫時におけるベアー不良を低減することができるタイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法に関する。
従来から、空気入りタイヤの製造工程には、生タイヤ(いわゆる、グリーンタイヤ)を加硫する加硫工程がある。この加硫工程においては、生タイヤのトレッド部を形成する複数のセクターモールドと、生タイヤのサイド部を形成するサイドモールドとを備えるタイヤ加硫装置が用いられる。セクターモールド及びサイドモールド(以下、単にモールド)には、モールドの生タイヤと接する面から外部まで連通するベントホールが形成されている。
上述した加硫工程では、生タイヤをタイヤ加硫装置にセットした後に、バキューム装置(例えば、真空ポンプ)によりタイヤ加硫装置内のエアーを外部に排出することが行われている(例えば、特許文献1参照)。これにより、生タイヤとモールドとの間にエアーが残留することによるトレッド部の凹みの発生(いわゆる、ベアー不良)を抑制できる。
しかしながら、上述した従来のタイヤ加硫装置では、バキューム装置によるエアーの吸引により生タイヤの表面がベントホールを塞いでしまうことがあり、生タイヤとモールドとの間のエアーがベントホールから排出されなくなってしまう。このため、生タイヤとモールドとの間のエアーが必ずしもベントホールから排出されるとは限らず、ベアー不良が発生する場合があった。
そこで、本発明の目的は、モールドにベントホールが形成される場合において、生タイヤとモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できるタイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法を提供することにある。
本発明の第1の特徴は、未加硫の生タイヤ(生タイヤTR)を形成するとともに、前記生タイヤと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)を備えるタイヤ加硫装置(加硫装置1)であって、前記モールドに所定周期の振動を付与する与振動部(与振動部100)を備え、前記与振動部は、前記生タイヤが前記タイヤ加硫装置にセットされた時から加硫されるまでの間に、前記モールドに前記振動を付与することを要旨とする。
このように、生タイヤがタイヤ加硫装置にセットされた時から加硫されるまでの間に、与振動部がセクターモールドに振動を付与する。このため、生タイヤとモールドとの間に残留していたエアーがベントホールを通過して外部に排出され、生タイヤのトレッド部がモールドになじみやすくなる。これによって、生タイヤとモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記モールドのそれぞれを、前記生タイヤの径方向またはトレッド幅方向に沿って拡縮させる拡縮機構(移動部32)を備え、前記与振動部は、前記拡縮機構によって前記モールドが前記生タイヤから引き離される際に、前記モールドに前記振動を与えることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記モールドは、弧状の形状を有し、前記生タイヤのトレッド部を形成する複数のセクターモールド(セクターモールド30)と、前記生タイヤのサイド部を形成する複数のサイドモールド(下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)とを備え、前記セクターモールドの径方向外側に位置し、前記セクターモールドの拡縮範囲を規制するアウターリング(アウターリング34)を有し、前記与振動部は、前記アウターリングと前記セクターモールドとを含むコンテナ部(基台支持部11、下基台12、上基台13、支持ロッド14、プレート40、ピストンロッド41)に設けられることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記与振動部は、回転軸(回動軸102)を有する電気モータ(電気モータ101)と、前記回転軸に連結される振動重り(振動重り103)とを備え、前記振動重りは、前記振動重りの重心から偏心した位置において前記回転軸に連結されることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、未加硫の生タイヤを形成するとともに、前記生タイヤと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールドを備えるタイヤ加硫装置を用いて、前記生タイヤを加硫するタイヤ加硫方法であって、前記生タイヤを前記タイヤ加硫装置にセットする工程Aと、所定周期の振動を付与する与振動部によって、前記モールドに前記振動を付与する工程Bとを有し、前記工程Bでは、前記与振動部は、前記生タイヤが前記タイヤ加硫装置にセットされた時から加硫されるまでの間に、前記モールドに前記振動を付与することを要旨とする。
本発明によれば、モールドにベントホールが形成される場合において、生タイヤとモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できるタイヤ加硫装置及びタイヤ加硫方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るタイヤ加硫装置の詳細を図面に基づいて説明する。但し、図面は模式的なものであり、各材料層の厚みやその比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
(タイヤ加硫装置)
図1は、本発明の実施形態によるタイヤ加硫装置を示す正面図である。
図1は、本発明の実施形態によるタイヤ加硫装置を示す正面図である。
加硫装置1は、基台支持部11、下基台12、上基台13、及び支持ロッド14を有する。基台支持部11は、基礎B上に設置される。下基台12は、方形状を有しており、基台支持部11によって支持される。下基台12は、基礎Bに対して水平に配置される。
支持ロッド14は、所定の長さを有する。支持ロッド14は、上下方向に沿って配置される。加硫装置1は、4本の支持ロッド14を有する。4本の支持ロッド14は、下基台12の四隅にそれぞれ配置される。
支持ロッド14の上端部には、上基台13が取り付けられる。4本の支持ロッド14は、上基台13を支持している。
上基台13は、下基台12と略同一形状を有する。上基台13は、下基台12と所定の間隔を隔てている。上基台13には、後述するピストンロッド41、ガイドロッド43が挿通される挿通孔13a,13bが形成される。上基台13は、基礎Bに対して水平に配置される。
下基台12の中央部には、開口部12aが設けられている。開口部12aには、ブラダー装置20が設置される。ブラダー装置20は、上下方向に昇降可能に設置される。
ブラダー装置20は、ブラダー21と、ピストンロッド22と、制御シリンダー23と、給排管24とを有する。
ブラダー21は、可撓性材料(例えば、ブチルゴム)により形成される。ブラダー21の上側の端部21aは、上部クランプ25に固定される。ブラダー21の下側の端部21bは、下部クランプ26に固定される。ブラダー21の外側には、未加流の生タイヤTRが載置される。ブラダー21には、加熱及び加圧された流体Rが送り込まれる。ブラダー21は、送り込まれた流体Rによって生タイヤTRの内側で膨張し、ドーナツ状になる。
ピストンロッド22の中心軸は、上下方向、すなわち、基礎Bに対して垂直方向に沿って配置される。ピストンロッド22の下端部には、制御シリンダー23が連結される。ピストンロッド22及び制御シリンダー23は、下基台12の略中心に沿って配置されている。
制御シリンダー23は、ピストンロッド22の下方に設けられる。制御シリンダー23は、ピストンロッド22の動きを制御する。すなわち、制御シリンダー23は、ピストンロッド22を上下方向(矢印V)に沿って移動させる。
給排管24は、下部クランプ26に連結されている。給排管24は、ブラダー21内部に、所定の温度、所定の圧力に設定された流体Rを導入する。または、導入された流体Rを排出する。流体Rは、加熱・加圧された蒸気、窒素ガス等である。給排管24は、図示しない導入装置に接続されている。
加硫装置1は、生タイヤTRを形成するとともに、生タイヤTRと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールドを備える。具体的には、加硫装置1は、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とを備える。セクターモールド30及び下側サイドモールド31は、下基台12のブラダー装置20の周囲に配置される。
セクターモールド30は、生タイヤTRのトレッド部TR1(図4参照)を形成するモールドである。セクターモールド30は、弧状の形状を有し、生タイヤTRのトレッド部TR1にトレッドパターンを形成するモールドである。
下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33は、生タイヤTRのサイドウォール部を型付けする。下側サイドモールド31は、生タイヤTRの一方のサイドウォール部TR2(図4参照)を成形するためのモールドである。上側サイドモールド33は、生タイヤTRの一方のサイドウォール部TR3(図4参照)を成形するためのモールドである。
なお、セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33には、ヒータ等の加熱部(不図示)が設けられる。
加硫装置1は、セクターモールド30を移動させる移動部32を有する。移動部32は、所定の可動レンジを有する。移動部32は、セクターモールド30を加硫装置1に載置される生タイヤTRのタイヤ径方向に沿って移動させる(矢印H)。図1では、セクターモールド30は、可動レンジのタイヤ径方向の外側限に位置している。すなわち、移動部32は、拡縮機構を構成する。
加硫装置1は、プレート40を有する。プレート40は、下基台12と上基台13との間に配置される。プレート40の四隅には、支持ロッド14が挿通される。
加硫装置1は、プレート40を昇降させるための機構として、ピストンロッド41、制御シリンダ42、ガイドロッド43とを有する。ピストンロッド41は、上基台13の略中央部に設けられた挿通孔13aに挿通される。また、ガイドロッド43は、上基台13の所定位置に設けられた挿通孔13bに挿通される。
加硫装置1は、複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)に所定周期の振動を与える与振動部100を有する。与振動部100は、ピストンロッド41に取り付けられる。与振動部100は、プレート40を介してセクターモールド30に振動を与えるとともに、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33にも振動を与える。与振動部100は、生タイヤTRがモールドにセットされた直後にモールドに振動を与える。与振動部100の詳細は、後述する。
ピストンロッド41は、プレート40の略中央部に連結される。ガイドロッド43は、プレート40の所定位置に連結される。ピストンロッド41は、制御シリンダー42によって、基礎Bに対して上下方向(矢印V)に移動可能とされる。従って、プレート40は、支持ロッド14に沿って移動される。図1では、プレート40は、垂直方向の上限に位置している。
プレート40の下面には、アウターリング34が配置される。アウターリング34は、円環状を有する。リング内径は、複数のセクターモールド30を組み合わせた際のセクターモールド30の外郭と略同径である。また、アウターリング34のリング中心は、ブラダー装置20の中心軸と同軸である。アウターリング34は、セクターモールド30の拡縮範囲を規制する。
加硫装置1は、サイドプレート44を有する。サイドプレート44は、支持ロッド45を介してプレート40に取り付けられる。サイドプレート44には、上側サイドモールド33が設けられる。上側サイドモールド33は、生タイヤTRのサイドウォールTR3を型付けする。
上側サイドモールド33は、未加硫の生タイヤTRのタイヤ径方向に沿ったタイヤ側面部を形成するモールドである。上側サイドモールド33は、加熱部を有する(不図示)。
本実施形態において、基台支持部11、下基台12、上基台13、支持ロッド14、プレート40、ピストンロッド41は、コンテナ部を構成する。すなわち、プレート40に配置されるアウターリング34、下基台12に移動可能に設置されるセクターモールド30は、コンテナ部に含まれる。
図2は、図1の与振動部を拡大した斜視図である。与振動部100は、回転軸102を有する電気モータ101と、回転軸102に連結される振動重り103とを備える。振動重り103は、振動重り103の重心から偏心した位置において回転軸102に連結される。すなわち、与振動部100は、偏心モータである。与振動部100によって発生させる周波数としては、30ヘルツ〜200ヘルツの範囲である。
与振動部100は、取付部110を有する。与振動部100は、取付部110によって、加硫装置1のコンテナ部に取り付けられる。与振動部100は、コンテナ部のうちピストンロッド41に取り付けられる。
図3は、本発明の実施形態によるセクターモールドが開いた状態を示す斜視図、及び、図4は、図3のセクターモールドが閉じた状態を示す斜視図である。
セクターモールド30は、生タイヤTRのトレッド部TR1を形成するためのモールドであり、タイヤ周方向に沿って、複数個(例えば、9個)に分割される。セクターモールド30は、加硫装置1の下基台12上に、移動部32を介して円周状に配置される。
図3では、未加硫の生タイヤTRを加硫装置内部に載置するとき、又は加硫後の生タイヤを加硫装置内部から取り出すときの各セクターモールド30の配置状態を示している。図4では、加硫時における各セクターモールド30の配置状態を示している。図3に示す矢印Vの方向は、図1の矢印Vの方向と同じである。
図3,4に示すように、セクターモールド30の内周面の中点Mと、複数のセクターモールド30によって形成される円環の中心線CLとを通るラジアル線Lに沿って拡縮する。すなわち、セクターモールド30は、H方向に沿って拡縮する。
未加硫の生タイヤTRは、加硫装置1のブラダー装置20の周りに載置される。未加硫の生タイヤTRのカーカス部(不図示)は、上部クランプ25,下部クランプ26に固定される。
加硫装置1は、制御シリンダー42によってピストンロッド41を押し下げる。これにより、プレート40が下降する。すなわち、プレート40の下側面に取り付けられたアウターリング34が下基台12に向けて下降する。また、プレート40の下降と共にサイドプレート44に設けられた上側サイドモールド33が下降する。
セクターモールド30は、アウターリング34の下降動作に同期して、タイヤ径方向の外側から中心に向かって移動する。アウターリング34は、セクターモールド30に当接し、更に可動下限まで下降する。
図5は、タイヤ加硫中のモールド及び生タイヤの断面図である。
図5に示すように、未加硫の生タイヤTRは、ブラダー21と、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33との間に形成される加硫空間の内部に収容される。生タイヤTRは、トレッド部TR1、サイドウォール部TR2、及びサイドウォール部TR3を有する。なお、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33は、生タイヤTRのサイドウォール部TR2,TR3を形成する。
セクターモールド30は、トレッドパターンを形成する凹凸が形成されるトレッドパターン形成面30aと、傾斜面30bとを有する。トレッドパターン形成面30aは、セクターモールド30の内周面を形成する。セクターモールド30は、タイヤ幅方向の断面において、移動部32に取り付けられている端部の長さが上側の端部の長さよりも長い。
下側サイドモールド31は、生タイヤTRのサイドウォール部TR2を形成するサイドウォール形成面31aを有する。さらに、上側サイドモールド33は、生タイヤTRのサイドウォール部TR3を形成するサイドウォール形成面33aを有する。
アウターリング34は、傾斜面30bに当接する傾斜面34aを有する。アウターリング34は、タイヤ幅方向の断面において、プレート40の下面に取り付けられている端部の長さが下側の端部の長さよりも長い。
(タイヤ加硫方法)
次いで、本実施形態によるタイヤ加硫方法の手順を簡単に説明する。
次いで、本実施形態によるタイヤ加硫方法の手順を簡単に説明する。
まず、未加硫の生タイヤTRをモールド30,31,33内(タイヤ加硫装置1)にセットする工程を行う。こののち、矢印Vの下方向にアウターリング34が下降されると、アウターリング34の傾斜面34aとセクターモールド30の傾斜面30bとが摺動する。
これによって、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とが生タイヤTRに向けて移動し、セクターモールド30と、下側サイドモールド31と、上側サイドモールド33とは互いに強固に密着させられて、密閉された加硫空間が形成される。
次いで、所定周期の振動を付与する与振動部100によって、複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)に振動を付与する工程を行う。この工程では、与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた時から加硫されるまでの間に、モールドに振動を付与する。特に、与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた直後に、モールドに振動を付与することが好ましい。この振動によって、生タイヤTRとモールドとの間に残留していたエアーが図外のベントホールから外部に排出される。
加硫時には、加熱及び加圧された流体Rがブラダー21に吹き込まれることにより、生タイヤTRの内側でブラダー21が膨張する。生タイヤTRは、膨張したブラダー21によって、セクターモールド30、下側サイドモールド31、及び上側サイドモールド33に型付けされる。これにより、生タイヤTRのトレッドパターンを含む外観形状が形成される。
ここで、与振動部100は、移動部32によって複数のモールド(例えば、セクターモールド30)が生タイヤTRから引き離される際に、複数のモールドに振動を与えてもよい。
(作用・効果)
以上説明した実施形態では、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた時から加硫されるまでの間に、与振動部100が複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)に振動を付与する。特に、与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた直後に、複数のモールドに振動を付与することが好ましい。このため、生タイヤTRと複数のモールドとの間に残留していたエアーがベントホールを通過して外部に排出され、生タイヤTRのトレッド部TR1が複数のモールドになじみやすくなる。これによって、生タイヤTRと複数のモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できる。
以上説明した実施形態では、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた時から加硫されるまでの間に、与振動部100が複数のモールド(セクターモールド30、下側サイドモールド31及び上側サイドモールド33)に振動を付与する。特に、与振動部100は、生タイヤTRがタイヤ加硫装置1にセットされた直後に、複数のモールドに振動を付与することが好ましい。このため、生タイヤTRと複数のモールドとの間に残留していたエアーがベントホールを通過して外部に排出され、生タイヤTRのトレッド部TR1が複数のモールドになじみやすくなる。これによって、生タイヤTRと複数のモールドとの間にエアーが残留することによるベアー不良をより確実に低減できる。
実施形態では、与振動部100は、移動部32によってセクターモールド30が生タイヤTRから引き離される際に、複数のモールド(例えば、セクターモールド30)に振動を与える。このため、生タイヤTRのトレッド部TR1がプレート40に引っかかりにくくなる。これによって、生タイヤTRをタイヤ加硫装置1から取り出す際に、生タイヤTRのトレッド部TR1が故障してしまうことをも抑制できる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
加硫装置1は、実施形態で説明したものに限らず、例えば、上側モールド及び下側モールドとによって構成される2つ割りのモールドなど、その他の構成であってもよいことは勿論である。例えば、セクターモールド30が9分割されているが、分割数は特に限定されない。また、与振動部100の構成についても、特に限定されない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
次いで、本発明の実施例を通してさらに具体的に説明する。
従来例及び本発明例について、トラック・バス用ラジアルタイヤ(TBRタイヤ)を加硫して、それぞれのタイヤに発生するベアー不良の発生率を比較した。
本発明例1及び比較例1に使用したタイヤのサイズは、TBR 11R22.5 14 (M890Z)とし、1750本について加硫を行った。加硫は、タイヤ周方向に沿って10分割したセクターモールドを用いて7日間行った。本発明例1の加硫条件については、モールドを閉じた直後から180秒間セクターモールドに周波数が5kHzの振動を付与した。また、比較例1では、磁力を発生させなかった。
本発明例2及び比較例2に使用したタイヤのサイズは、TBR 225/70R175 12 (M810Z)とし、1680本について加硫を行った。加硫は、タイヤ周方向に沿って6分割したセクターモールドを用いて7日間行った。本発明例2の加硫条件については、モールドを閉じた直後から120秒間セクターモールドに周波数が5kHzの振動を付与した。また、比較例2では、磁力を発生させなかった。
以上の本発明例1,2及び比較例1,2について、ベアーの発生率を調べると、本発明例1は0.06%、本発明例2は0.12%、比較例1は1.54%及び比較例2は1.37%となった。このように、本発明例1,2のベアー発生率の方が比較例1,2よりも大幅にベアー発生率が低いことが判明した。
1 タイヤ加硫装置
30 セクターモールド
31 下側サイドモールド
33 上側サイドモールド
100 与振動部
30 セクターモールド
31 下側サイドモールド
33 上側サイドモールド
100 与振動部
Claims (5)
- 未加硫の生タイヤを形成するとともに、前記生タイヤと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールドを備えるタイヤ加硫装置であって、
前記モールドに所定周期の振動を付与する与振動部を備え、
前記与振動部は、前記生タイヤが前記タイヤ加硫装置にセットされた時から加硫されるまでの間に、前記モールドに前記振動を付与するタイヤ加硫装置。 - 前記モールドのそれぞれを、前記生タイヤの径方向またはトレッド幅方向に沿って拡縮させる拡縮機構を備え、
前記与振動部は、
前記拡縮機構によって前記モールドが前記生タイヤから引き離される際に、前記モールドに前記振動を与える請求項1に記載のタイヤ加硫装置。 - 前記モールドは、
弧状の形状を有し、前記生タイヤのトレッド部を形成する複数のセクターモールドと、
前記生タイヤのサイド部を形成する複数のサイドモールドと
を備え、
前記セクターモールドの径方向外側に位置し、前記セクターモールドの拡縮範囲を規制するアウターリングを有し、
前記与振動部は、前記アウターリングと前記セクターモールドとを含むコンテナ部に設けられる請求項2に記載のタイヤ加硫装置。 - 前記与振動部は、
回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸に連結される振動重りと
を備え、
前記振動重りは、前記振動重りの重心から偏心した位置において前記回転軸に連結される請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ加硫装置。 - 未加硫の生タイヤを形成するとともに、前記生タイヤと接する面から外部までを連通するベントホールが形成された複数のモールドを備えるタイヤ加硫装置を用いて、前記生タイヤを加硫するタイヤ加硫方法であって、
前記生タイヤを前記タイヤ加硫装置にセットする工程Aと、
所定周期の振動を付与する与振動部によって、前記モールドに前記振動を付与する工程Bと
を有し、
前記工程Bでは、
前記与振動部は、前記生タイヤが前記タイヤ加硫装置にセットされた時から加硫されるまでの間に、前記モールドに前記振動を付与するタイヤ加硫方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011251469A (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤの製造方法及びタイヤ加硫金型 |
KR101939477B1 (ko) * | 2017-07-14 | 2019-01-16 | 금호타이어 주식회사 | 품질 향상을 위한 진동형 가류 장치 |
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2009
- 2009-08-20 JP JP2009191095A patent/JP2011042083A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011251469A (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤの製造方法及びタイヤ加硫金型 |
KR101939477B1 (ko) * | 2017-07-14 | 2019-01-16 | 금호타이어 주식회사 | 품질 향상을 위한 진동형 가류 장치 |
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