JP2024014204A - タイヤ加硫金型の清掃方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 清掃装置を新たに設置することなくタイヤ加硫金型を清掃可能なタイヤ加硫金型の清掃方法を提供する。【解決手段】 タイヤ加硫金型の清掃方法は、タイヤの加硫成形後、前記タイヤの外表面がタイヤ成形面から離れると共に前記タイヤに形成されたスピューが前記タイヤ成形面と接触する清掃位置まで少なくとも1つのモールドを離隔させる離隔工程と、ブラダで保持された前記タイヤをタイヤ周方向に回転させる回転工程と、を含む。【選択図】図3
Description
本開示は、タイヤ加硫金型の清掃方法に関する。
特許文献1には、タイヤ加硫金型のタイヤ成形面に残留するスピューなどの残留物を吸引する清掃装置が開示されている。当該清掃装置でタイヤ成形面を清掃することによって、タイヤの加硫成形時に残留物が混入することを抑制している。
しかしながら、当該清掃装置の大きさによっては、タイヤ加硫金型の近くに当該清掃装置を設置できない恐れがある。また、当該清掃装置の導入にコストがかかる。
本開示の目的は、清掃装置を新たに設置することなくタイヤ加硫金型を清掃可能なタイヤ加硫金型の清掃方法を提供することにある。
本開示のタイヤ加硫金型の清掃方法は、タイヤの加硫成形後、前記タイヤの外表面がタイヤ成形面から離れると共に前記タイヤに形成されたスピューが前記タイヤ成形面と接触する清掃位置まで少なくとも1つのモールドを離隔させる離隔工程と、ブラダで保持された前記タイヤをタイヤ周方向に回転させる回転工程と、を含む。
[加硫装置]
まずは、未加硫タイヤを加硫する加硫装置100の構成の一例について、図1を参照しながら説明する。なお、各図(図2~図4も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
まずは、未加硫タイヤを加硫する加硫装置100の構成の一例について、図1を参照しながら説明する。なお、各図(図2~図4も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
各図において、第1の方向D1は、空気入りタイヤT(以下、単に「タイヤT」ともいう)のタイヤ回転軸と平行であるタイヤ軸方向D1であり、第2の方向D2は、タイヤTの直径方向であるタイヤ径方向D2である。タイヤ回転軸周りの方向をタイヤ周方向という。
タイヤ径方向D2において、内側は、タイヤ回転軸に近い側となり、外側は、タイヤ回転軸から遠い側となる。タイヤ子午線断面とは、タイヤ回転軸を含む面で且つタイヤ赤道面S1と直交する断面のことであり、タイヤ赤道面S1とは、タイヤ回転軸に直交する面で且つタイヤ軸方向D1の中心に位置する面のことである。
図1は、加硫装置100のタイヤ子午線断面に沿った断面を模式的に示した図である。本実施形態の加硫装置100は、タイヤ加硫金型1(以下、単に「加硫金型1」と呼ぶ場合がある)と、その加硫金型1を保持するコンテナ2と、ゴム製の袋体であるタイヤ加硫用ブラダ3(以下、単に「ブラダ3」と呼ぶ場合がある)と、加硫金型1の中心部に設けられた中心機構4と、を備える。図1では、加硫金型1が型閉め状態にあり、タイヤT(未加硫タイヤ)はタイヤ軸方向D1を上下に向けてセットされている。図1における右方向はタイヤ径方向D2の外側であり、左方向はタイヤ径方向D2の内側である。
加硫金型1は、タイヤTのトレッドを成形するトレッドモールド11と、タイヤTのサイドウォールを成形する上側サイドモールド12及び下側サイドモールド13と、タイヤTのビード部が嵌合されるビードリング14,15とを備える。トレッドモールド11及びサイドモールド12,13を総称してモールド10という。トレッドモールド11は、タイヤ周方向に分割された複数のセクターで構成されており、型閉め状態ではそれらが寄り集まって環状に連なっている。本実施形態に係る加硫金型1は、そのような分割タイプのトレッドモールド11を備えたセグメンテッドモールドである。
加硫金型1は、セットされたタイヤTの外表面に接するタイヤ成形面16を備える。タイヤ成形面16は、トレッドモールド11の内面と、サイドモールド12,13の内面とを含む。図示を省略しているが、トレッドモールド11の内面には、タイヤTのトレッドパターンを形成するための凹凸が設けられている。
加硫金型1は、加硫成形時に未加硫タイヤの外表面とタイヤ成形面16との間に介在する空気を排出する通気孔17を備える。通気孔17は、ベントホールとも呼ばれ、タイヤ成形面16に開口して形成されている。サイドモールド12,13に設けられる通気孔17は、後述するタイヤ成形面16の清掃効果を高める観点から、タイヤ径方向D2に沿って4列以上設けられていることが好ましく、1列あたりタイヤ周方向に沿って6個以上設けられていることが好ましい。
加硫装置100は、通気孔17に連通する不図示の排気ラインを備える。加硫成形時において、未加硫タイヤの外表面とタイヤ成形面16との間の余分な空気が、通気孔17から排気ラインを経由して外部に排出される。その際、未加硫タイヤの一部が通気孔17に侵入し、タイヤTの外表面にスピューと呼ばれるひげ状のゴム突起が形成される。図1に示す通気孔17は、模式的に示したものであり、実際の大きさ、配置数と異なる。スピューSPについても同様である(図3及び図4参照)。
コンテナ2は、トレッドモールド11のセクターの各々に対応して設けられた複数のセグメント21と、セグメント21のタイヤ径方向D2の外側に配置されたアウターリング22と、を備える。トレッドモールド11は、セグメント21によって保持されている。セグメント21の外周面と、それに係合するアウターリング22の内周面とは、互いに同じ傾斜を有するテーパ面によって形成されている。これらのテーパ面は、それぞれ下方に向かってタイヤ径方向D2の外側に傾斜している。トレッドモールド11は、アウターリング22の昇降に伴ってタイヤ径方向D2に移動自在に構成されている。
コンテナ2は、上側サイドモールド12を支持する上側プラテン23と、下側サイドモールド13を支持する下側プラテン24と、アウターリング22を支持するアーム25とを備える。上側プラテン23は、昇降可能に構成されている。上側プラテン23の下面には、セグメント21がタイヤ径方向D2に沿って摺動可能に支持されている。アーム25は、上側プラテン23の上面に立設されたガイド26に昇降可能に取り付けられている。ガイド26に対してアーム25が相対的に昇降することで、セグメント21に対してアウターリング22が相対的に昇降し、セグメント21に保持された各セクターがタイヤ径方向D2に移動する。
タイヤTの加硫成形は、図1に示した型閉め状態において行われる。コンテナ2は、電気ヒータや蒸気ジャケットなどの熱源を有しており、それによって高温に保持された加硫金型1が未加硫タイヤを外側から加熱する。加硫成形が終了したら、上記したコンテナ2の機構によってトレッドモールド11を拡径させる(各セクターをタイヤ径方向D2の外側に移動させる)と共に、トレッドモールド11と上側サイドモールド12を上昇させて、型開き状態に移行する(図4参照)。
ブラダ3は、加硫金型1にセットされた未加硫タイヤ(タイヤT)の内側に配置されている。ブラダ3は、後述する加硫媒体が供給されることにより膨張変形し、その内部に充填された加硫媒体が排出されることにより収縮変形する。加硫工程では、膨張変形したブラダ3によってタイヤ成形面16に未加硫タイヤが押し付けられる。ブラダ3は、中心機構4によって支持されている。より具体的には、ブラダ3の上側端部が中心機構4の上部クランプ42によって支持され、ブラダ3の下側端部が中心機構4の下部クランプ43によって支持されている。
加硫装置100は、ブラダ3の内部に連通する不図示の供給ライン及び排出ラインを備える。供給ラインは、ブラダ3の内部に加硫媒体を供給し、排出ラインは、ブラダ3の内部に充填された加硫媒体を外部に排出する。
中心機構4は、加硫金型1の中心部において上下方向(タイヤ軸方向D1)に延びるセンターポスト41を備える。センターポスト41は、加硫金型1に対して、タイヤ径方向D2内側に離間して配置されている。センターポスト41には、上部クランプ42及び下部クランプ43が取り付けられている。上部クランプ42及び下部クランプ43の各々の少なくとも一部は、ブラダ3と一緒に、センターポスト41に対して着脱自在に構成されている。
中心機構4は、下部クランプ43から下方に延びる円筒部44を備える。円筒部44は、センターポスト41と同心となるように設けられている。
型開き状態におけるタイヤ赤道面S2(図3参照)は、型閉め状態におけるタイヤ赤道面S1に対して上側にずれていることが好ましい。これにより、型閉め前において、未加硫タイヤが下側サイドモールド13と接触して加硫されることを抑制できる。未加硫タイヤ(タイヤT)は、型閉め状態において上側サイドモールド12によって下方に押し付けられて下側サイドモールド13と接触する。ずれ量G1は、5mm以上で且つ15mm以下であることが好ましい。本実施形態において、ずれ量G1は、例えば、10mmである。
加硫装置100は、ブラダ3で保持されたタイヤTをタイヤ周方向に回転させる回転機構5を備える。回転機構5は、回転駆動部51と、回転駆動部51の出力を中心機構4に伝達する回転伝達部52と、を備える。本実施形態において、回転機構5は、中心機構4を回転させている。
回転駆動部51は、例えば、ステッピングモータやサーボモーターなどである。本実施形態において、回転伝達部52は、円筒部44に固定された第1歯車521と、回転駆動部51と第1歯車521との間に設けられる第2歯車522と、を備える。第1歯車521は、例えば、環状の平歯車である。第2歯車522は、例えば、フェースギヤ522aと平歯車522bとを一体化させた歯車である。回転駆動部51及び第2歯車522は、例えば、後述する昇降伝達部62に固定される。なお、回転機構5は、上記に限られない。
加硫装置100は、中心機構4を上下動(昇降)させる昇降機構6を備えることが好ましい。昇降機構6は、昇降駆動部61と、昇降駆動部61の出力を中心機構4に伝達する昇降伝達部62、とを備える。昇降駆動部61は、例えば、油圧シリンダやエアシリンダなどであり、コンテナ2の下部に固定されている。図1では、昇降駆動部61を1つしか描いていないが、実際には、複数の昇降駆動部61が設けられる。昇降伝達部62は、例えば、昇降駆動部61により昇降され且つセンターポスト41を回転可能に支持する昇降板である。なお、昇降機構6は、上記に限られない。
加硫装置100は、加硫金型1にエアを吹き付け可能な不図示のエアブロー装置を備えることが好ましい。エアブロー装置には、加圧エアを供給するためのエア供給管が接続されている。
[タイヤ加硫金型の清掃方法]
次に、タイヤ加硫金型1の清掃方法について、図2~図4を参照しながら説明する。図2は、タイヤ加硫金型1の清掃方法を示すフロー図である。図3は、回転工程ST2を示す図である。図4は、タイヤ取り出し工程ST3を示す図である。図3及び図4では、加硫金型1に設けられた通気孔17(図1参照)の図示を省略している。
次に、タイヤ加硫金型1の清掃方法について、図2~図4を参照しながら説明する。図2は、タイヤ加硫金型1の清掃方法を示すフロー図である。図3は、回転工程ST2を示す図である。図4は、タイヤ取り出し工程ST3を示す図である。図3及び図4では、加硫金型1に設けられた通気孔17(図1参照)の図示を省略している。
まずは、図2及び図3に示すように、加硫成形後、清掃位置X1まで少なくとも1つのモールド10を離隔させる(離隔工程ST1)。即ち、離隔工程ST1では、トレッドモールド11、上側サイドモールド12、及び、下側サイドモールド13のうち少なくとも1つを清掃位置X1まで離隔させている。清掃位置X1は、タイヤTの外表面がタイヤ成形面16から離隔すると共にタイヤTに形成されたスピューSPがタイヤ成形面16と接触する位置である。
タイヤTの外表面から清掃位置X1におけるタイヤ成形面16までの離隔距離G2は、5mm以上で且つ15mm以下であることが好ましい。本実施形態において、離隔距離G2は、例えば、10mmである。スピューSPの長さは、加硫温度や加硫時間などによって調整可能である。
清掃位置X1において、トレッドモールド11のタイヤ成形面16に設けられた突起(例えば、主溝を形成する突起)は、タイヤTの外表面よりもタイヤ径方向D2に2mm以上離れていることが好ましい。後述する回転工程ST2において、タイヤTとその突起とが接触することを避けるためである。
本実施形態における離隔工程ST1では、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12を清掃位置X1まで離隔させている。具体的には、上側サイドモールド12を上方向に離隔させ、トレッドモールド11をタイヤ径方向D2の外側に離隔させている。なお、これに限られず、例えば、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12のうち一方を清掃位置X1まで離隔させ、他方を清掃位置X1よりもタイヤTの外表面から離れた位置(例えば、図4に示すタイヤ着脱位置X2)まで離隔させてもよい。また、少なくともトレッドモールド11を清掃位置X1まで離隔させてもよい。
本実施形態においては、上述したずれ量G1を設けている。これにより、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12の離隔時に、上側サイドモールド12に押し付けられていたタイヤTが元の位置(下側サイドモールド13から離れる方向)に戻る(復元する)。その結果、加硫成形後に中心機構4を移動させることなく、タイヤTを下側サイドモールド13から離隔させることができる。なお、これに限られず、例えば、中心機構4を上昇させてタイヤTを下側サイドモールド13から離隔させてもよい。ずれ量G1は、タイヤTに形成されるスピューSPの長さによって適宜設定される。
次に、ブラダ3で保持されたタイヤTをタイヤ周方向に回転させる(回転工程ST2)。これにより、タイヤTに形成されたスピューSPがタイヤ成形面16と接触しながら回転する(スピューSPでタイヤ成形面16を掃く)ことで、タイヤ成形面16に付着した汚れ(タイヤTから切り離されたスピューなどの残留物)をスピューSPで落とす(払い除く)ことができる。その結果、モールド10内に残留物が溜まることを抑制でき、加硫金型1のメンテナンス間隔を延ばす(例えば、タイヤ2000本毎に行っていたものをタイヤ4000本毎とする)ことができる。また、スピューSPがタイヤ成形面16と接触しながら回転することにより、例えば、トレッドモールド11とサイドモールド12,13との嵌合面又はセクター同士の嵌合面に形成されるゴムバリにスピューSPが接触して絡みつくことによって、そのゴムバリを除去することができる。
回転工程ST2において、タイヤTの回転回数は、5回転以上であることが好ましい。これにより、スピューSPによるタイヤ成形面16の清掃効果を高めることができる。タイヤTの回転時間は、30秒以上であることが好ましい。これにより、タイヤ成形面16の清掃効果を確保することができる。また、タイヤTの回転時間は、60秒以下であることが好ましい。これにより、タイヤ成形面16の清掃による加硫成形工程の遅れを抑制し、タイヤTの生産性が悪化することを抑制できる。
回転工程ST2では、昇降機構6によってタイヤTを上下動させながら回転させることが好ましい。タイヤTの上下動は、タイヤ成形面16の清掃効果を高める観点から、片側5mm以上の移動であることが好ましい。タイヤTの上下動は、タイヤ成形面16の清掃効果を高める観点から、連続的な移動であることが好ましい。なお、タイヤTの上下動は、例えば、断続的な移動であってもよい。
その次に、図2及び図4に示すように、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12をタイヤ着脱位置X2まで離隔させ、タイヤTを取り出す(タイヤ取り出し工程ST3)。タイヤ着脱位置X2は、未加硫タイヤの取り付け及び加硫成形後のタイヤTの取り出しを行う位置である。トレッドモールド11及び上側サイドモールド12のタイヤ着脱位置X2への離隔時に、ブラダ3の内部に充填された加硫媒体を排出することが好ましい。なお、加硫媒体の排出は、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12のタイヤ着脱位置X2への離隔後に行ってもよい。
最後に、加硫金型1からタイヤTを取り出した(タイヤ取り出し工程ST3)後、少なくとも下側サイドモールド13のタイヤ成形面16にエアブロー装置によってエアを吹き付ける(エア吹付工程ST4)ことが好ましい。エア吹付工程ST4では、下側プラテン24にエアを吹き付けることがより好ましい。これにより、下側プラテン24に落ちた残留物を吹き飛ばし、下側プラテン24に残留物が溜まることを抑制できる。エア吹付工程ST4では、トレッドモールド11及び上側サイドモールド12のタイヤ成形面16にエアを吹き付けてもよい。
[1]
以上、タイヤ加硫金型1の清掃方法は、タイヤTの加硫成形後、タイヤTの外表面がタイヤ成形面16から離れると共にタイヤTに形成されたスピューSPがタイヤ成形面16と接触する清掃位置X1まで少なくとも1つのモールド10を離隔させる離隔工程ST1と、ブラダ3で保持されたタイヤTをタイヤ周方向に回転させる回転工程ST2と、を含む。
以上、タイヤ加硫金型1の清掃方法は、タイヤTの加硫成形後、タイヤTの外表面がタイヤ成形面16から離れると共にタイヤTに形成されたスピューSPがタイヤ成形面16と接触する清掃位置X1まで少なくとも1つのモールド10を離隔させる離隔工程ST1と、ブラダ3で保持されたタイヤTをタイヤ周方向に回転させる回転工程ST2と、を含む。
斯かる方法によれば、スピューSPがタイヤ成形面16と接触しながら回転することによって、タイヤ成形面16の汚れ(残留物)をスピューSPで落とすことができる。これにより、清掃装置を新たに設置することなくタイヤ加硫金型1を清掃できる。
[2]
上記実施形態[1]に係るタイヤ加硫金型1の清掃方法は、回転工程ST2では、タイヤTを上下動させながら回転させる、という方法が好ましい。
上記実施形態[1]に係るタイヤ加硫金型1の清掃方法は、回転工程ST2では、タイヤTを上下動させながら回転させる、という方法が好ましい。
斯かる方法によれば、スピューSPを上下動させながら回転させることによって、タイヤ成形面16の清掃範囲を増やすことができる。これにより、加硫金型1の清掃効果を高めることができる。トレッドモールド11のタイヤ成形面16においては、スピューSPがそのタイヤ成形面16に対して上下動することによって、そのタイヤ成形面16の清掃範囲が増える。サイドモールド12,13のタイヤ成形面16においては、上下動によってスピューSPがそのタイヤ成形面16に近づいた際、スピューSPとそのタイヤ成形面16との接触範囲が増えることによって、そのタイヤ成形面16の清掃範囲が増える。
[3]
上記実施形態[1]又は[2]に係るタイヤ加硫金型1の清掃方法は、タイヤ加硫金型1からタイヤTを取り出した後、少なくとも下側サイドモールド13のタイヤ成形面16にエアを吹き付けるエア吹付工程ST4を含む、という方法が好ましい。
上記実施形態[1]又は[2]に係るタイヤ加硫金型1の清掃方法は、タイヤ加硫金型1からタイヤTを取り出した後、少なくとも下側サイドモールド13のタイヤ成形面16にエアを吹き付けるエア吹付工程ST4を含む、という方法が好ましい。
斯かる方法によれば、下側サイドモールド13のタイヤ成形面16に残った残留物をエアによって除去することができる。これにより、タイヤ成形面16の清掃効果を高めることができる。
なお、タイヤ加硫金型1の清掃方法は、上記した実施形態の構成や方法に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものではない。また、タイヤ加硫金型1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。
100…加硫装置、1…タイヤ加硫金型、10…モールド、11…トレッドモールド、12…上側サイドモールド、13…下側サイドモールド、14、15…ビードリング、16…タイヤ成形面、17…通気孔、2…コンテナ、21…セグメント、22…アウターリング、23…上側プラテン、24…下側プラテン、25…アーム、26…ガイド、3…タイヤ加硫用ブラダ、4…中心機構、41…センターポスト、42…上部クランプ、43…下部クランプ、44…円筒部、5…回転機構、51…回転駆動部、52…回転伝達部、521…第1歯車、522…第2歯車、6…昇降機構、61…昇降駆動部、62…昇降伝達部、SP…スピュー、ST1…離隔工程、ST2…回転工程、ST3…タイヤ取り出し工程、ST4…エア吹付工程、T…タイヤ、X1…清掃位置、X2…タイヤ着脱位置
Claims (3)
- タイヤの加硫成形後、前記タイヤの外表面がタイヤ成形面から離れると共に前記タイヤに形成されたスピューが前記タイヤ成形面と接触する清掃位置まで少なくとも1つのモールドを離隔させる離隔工程と、
ブラダで保持された前記タイヤをタイヤ周方向に回転させる回転工程と、を含む、タイヤ加硫金型の清掃方法。 - 前記回転工程では、前記タイヤを上下動させながら回転させる、請求項1に記載のタイヤ加硫金型の清掃方法。
- 前記タイヤ加硫金型から前記タイヤを取り出した後、少なくとも下側サイドモールドの前記タイヤ成形面にエアを吹き付けるエア吹付工程を含む、請求項1又は2に記載のタイヤ加硫金型の清掃方法。
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