JP2013202877A - 空気入りタイヤの加硫装置及び加硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型によるタイヤの噛み込みを防止すると共に、未加硫タイヤの赤道線と金型中心位置とがずれることを防止するようにした加硫装置及び加硫方法を提供する。
【解決手段】空気入りタイヤTの軸方向の一方側部分を成形する下型1と、空気入りタイヤTの軸方向の他方側部分を成形する上型2と、空気入りタイヤTの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリング3と、ガイドリング3を下型1及び上型2とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置11と、下型1と上型2との間に下型1及び上型2に対して同軸的に配設された筒状のブラダー14と、ブラダー14をタイヤ軸方向に伸縮させるブラダー駆動装置17と、ブラダー14内の圧力を調整する圧力調整装置28と、を備え、ガイドリング3が常にブラダー14の幅方向の中心位置に配置されるようにガイドリング駆動装置11によりガイドリング3を変位させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの加硫装置及び該加硫装置を用いて空気入りタイヤを加硫する方法に関し、更に詳しくは、金型による空気入りタイヤの噛み込みを防止すると共に、未加硫の空気入りタイヤの赤道線と金型中心位置とがずれるのを回避し、得られる空気入りタイヤのユニフォミティーを改善するようにした空気入りタイヤの加硫装置及び加硫方法に関する。
空気入りタイヤの加硫工程においては、未加硫の空気入りタイヤ(グリーンタイヤ)を金型内のブラダーの廻りにセットし、金型を閉じる前にブラダーを膨らませてシェーピングと呼ばれる1次膨張を行い、グリーンタイヤの外径を拡張することが行われている(例えは、特許文献1〜3参照)。
このようなシェーピング工程の際にグリーンタイヤの外径が小さ過ぎると、金型を閉じてからグリーンタイヤを拡張することになるので、金型内面とグリーンタイヤ表面との間に滑りが生じ、ゴム流れに起因する不具合が生じることがある。そのため、シェーピング工程においてはグリーンタイヤの外径を十分に大きくすることが望まれている。
しかしながら、シェーピング工程におけるグリーンタイヤの外径が大き過ぎる場合、金型を閉める際に金型がグリーンタイヤの表面部分を噛み込んでしまうことがある。また、シェーピング工程でのグリーンタイヤの外径が大き過ぎると、グリーンタイヤのトレッド部が金型の成形面に当接した状態で型閉めが進行するため、グリーンタイヤの赤道線と金型中心位置とがずれてしまうことがある。そして、グリーンタイヤの赤道線と金型中心位置とが一致しない状態で加硫が行われると、得られる空気入りタイヤのユニフォミティーが悪化するという問題がある。
特開2010−18010号公報 特許第3363483号公報 米国特許第4502857号明細書
本発明の目的は、金型による空気入りタイヤの噛み込みを防止すると共に、未加硫の空気入りタイヤの赤道線と金型中心位置とがずれることを防止し、得られる空気入りタイヤのユニフォミティーを改善するようにした空気入りタイヤの加硫装置及び加硫方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの加硫装置は、空気入りタイヤの軸方向の一方側部分を成形する下型と、前記空気入りタイヤの軸方向の他方側部分を成形する上型と、前記空気入りタイヤの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリングと、該ガイドリングを前記下型及び前記上型とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置と、前記下型と前記上型との間に前記下型及び前記上型に対して同軸的に配設された筒状のブラダーと、該ブラダーをタイヤ軸方向に伸縮させるブラダー駆動装置と、前記ブラダー内の圧力を調整する圧力調整装置とを備えることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの加硫方法は、空気入りタイヤの軸方向の一方側部分を成形する下型と、前記空気入りタイヤの軸方向の他方側部分を成形する上型と、前記空気入りタイヤの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリングと、該ガイドリングを前記下型及び前記上型とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置と、前記下型と前記上型との間に前記下型及び前記上型に対して同軸的に配設された筒状のブラダーと、該ブラダーをタイヤ軸方向に伸縮させるブラダー駆動装置と、前記ブラダー内の圧力を調整する圧力調整装置とを備えた加硫装置を用いて空気入りタイヤを加硫する方法であって、
前記下型に対して前記上型を開いた状態で未加硫の空気入りタイヤを前記ブラダーの廻りに配置し、前記圧力調整装置により前記ブラダー内の圧力を高めつつ前記ブラダー駆動装置により前記ブラダーの幅を減少させることで前記ブラダーを膨張させ、該ブラダーの膨張に伴って前記空気入りタイヤを変形させ、前記ブラダー駆動装置が前記ブラダーの幅を減少させる際に前記ガイドリングが常に前記ブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように前記ガイドリング駆動装置により前記ガイドリングをタイヤ軸方向に変位させ、前記ガイドリングにより前記空気入りタイヤの赤道線上での拡張を規制し、前記空気入りタイヤが当接した状態にある前記ガイドリングを前記下型に組み込んだ後に該下型に対して前記上型を閉じ、更に前記ブラダーにより前記空気入りタイヤを前記下型及び前記上型の成形面に押し当てた状態で加硫を行うことを特徴とするものである。
本発明では、従来の2つ割りタイプの金型とは異なって、下型と上型との境界位置に空気入りタイヤの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリングを設けると共に、該ガイドリングを下型及び上型とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置を設けている。このようなガイドリング駆動装置により駆動されるガイドリングは、金型による空気入りタイヤの噛み込みを防止すると共に、未加硫の空気入りタイヤの赤道線と金型中心位置とを一致させる機能を発揮することができる。
より具体的には、型閉め前のシェーピング工程において、ブラダー駆動装置がブラダーの幅を減少させる際にガイドリングが常にブラダーの幅方向の中心位置に配置されるようにガイドリング駆動装置によりガイドリングをタイヤ軸方向に変位させ、ガイドリングにより空気入りタイヤの赤道線上での拡張を規制し、空気入りタイヤが当接した状態にあるガイドリングを下型に組み込んだ後に該下型に対して上型を閉じることにより、金型による空気入りタイヤの噛み込みを防止すると共に、未加硫の空気入りタイヤの赤道線と金型中心位置とがずれることを防止し、得られる空気入りタイヤのユニフォミティーを改善することができる。
本発明の空気入りタイヤの加硫装置は、ガイドリング駆動装置、ブラダー駆動装置及び圧力調整装置を制御する制御装置を備え、ブラダー駆動装置がブラダーの幅を減少させる際にガイドリングが常にブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように制御装置がガイドリング駆動装置を制御することが好ましい。これにより、ガイドリングの挙動をブラダーの挙動に対して同期させながら制御することができる。
更に、本発明の空気入りタイヤの加硫装置は、ガイドリングの成形面に設置されて該成形面に対する空気入りタイヤの接触状態を検知する少なくとも1つの感圧センサ又は少なくとも1つの変位センサを備えることが好ましい。このような感圧センサ又は変位センサを設けることにより、シェーピング工程における空気入りタイヤの拡張状態を容易に把握することができる。感圧センサ又は変位センサの検知結果はシェーピング工程における圧力調整装置の制御に利用することができる。
上記制御装置は、感圧センサ又は変位センサの検知結果に基づいて圧力調整装置を制御することが好ましい。これにより、シェーピング工程における空気入りタイヤの拡張状態を把握し、シェーピング工程を適切に終了させることができる。
また、未加硫の空気入りタイヤを投入する際及び加硫済の空気入りタイヤを排出する際にはガイドリングを下型に組み込んだ位置に配置することが好ましい。ガイドリングは原則としてブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように制御されるが、未加硫の空気入りタイヤを投入する際及び加硫済の空気入りタイヤを排出する際には、ブラダーの幅が最大値になるため、ガイドリングをブラダーの幅方向の中心位置に配置すると、ガイドリングが下型の上方に浮かんだ状態になり、空気入りタイヤの投入作業や排出作業が煩わしくなる。これに対して、未加硫の空気入りタイヤを投入する際及び加硫済の空気入りタイヤを排出する際にはガイドリングを下型に組み込んだ位置に配置した場合、空気入りタイヤの投入作業や排出作業を容易に行うことができる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの加硫装置の要部を示す断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの加硫装置の下型側の構造を示す平面図である。 本発明で得られる空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの加硫方法を示し、(a)〜(d)は各工程の概略断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの加硫装置を示すものであり、図3は本発明で得られる空気入りタイヤの一例を示すものである。
図1及び図2に示すように、この加硫装置は、空気入りタイヤT(図3参照)の軸方向の一方側部分A1を成形する下型1と、空気入りタイヤTの軸方向の他方側部分A2を成形する上型2と、空気入りタイヤTの赤道線Eを含む中央部分A3を成形する環状のガイドリング3とを備えている。空気入りタイヤTの軸方向の一方側部分A1は赤道線Eよりも一方側のトレッド部の外端部分、サイドウォール部及びビード部を含み、空気入りタイヤTの軸方向の他方側部分A2は赤道線Eよりも他方側のトレッド部の外端部分、サイドウォール部及びビード部を含み、空気入りタイヤTの赤道線Eを含む中央部分A3はトレッド部における上記両外端部分を除いた部分である。従って、下型1と上型2とガイドリング3とは型閉めした状態において金型内部には空気入りタイヤTを成形するためのキャビティーが形成される。下型1の成形面1a、上型2の成形面2a及びガイドリング3の成形面3aには必要に応じて任意の溝パターン等を形成することができる。
下型1は下側加熱装置4を介して支持板5の上面に設置されている。一方、上型2は上側加熱装置6を介して可動板7の下面に設置されている。この可動板7は不図示の駆動装置により鉛直方向に移動自在に支持されている。また、ガイドリング3は下型1及び上型2に形成された切り欠き部分に配置される。そのため、下型1と上型2とガイドリング3とを型閉めした状態において下型1と上型2とは互いに密着するようになっている。
ガイドリング3は下型1の周方向に間隔をおいて配置された複数のガイドリング駆動装置11を介して下型1側に搭載されている。各ガイドリング駆動装置11は油圧シリンダ12とピストンロッド13とから構成され、そのピストンロッド13は支持板5、下側加熱装置4及び下型1を貫通し、ガイドリング3に連結されている。このように構成されるガイドリング駆動装置11はガイドリング3を下型1及び上型2とは独立してタイヤ軸方向(図中、上下方向)に変位させる。
下型1と上型2との間には、筒状のブラダー14が下型1及び上型2に対して同軸的に配設されている。ブラダー14の下端部は下側クランプ部材15に固定され、ブラダー14の上端部は上側クランプ部材16に固定されている。そして、ブラダー14はブラダー駆動装置17によりタイヤ軸方向に伸縮するようになっている。つまり、ブラダー駆動装置17は油圧シリンダ18とピストンロッド(センターポスト)19とから構成され、そのピストンロッド19は支持板5、下側加熱装置4、下型1及び下側クランプ部材15を貫通し、上側クランプ部材16に連結されている。図1ではブラダー14がタイヤ軸方向に伸張した状態を示しているが、ブラダー14をタイヤ軸方向に収縮させた状態ではブラダー14のタイヤ径方向の拡張が許容される。
また、ブラダー14の内部空間に連通する吸気路21は、支持板5の下側の吸気管22に接続され、更にバルブ23を介して加圧媒体供給源24に接続されている。加圧媒体供給源24からはスチームや窒素ガス等の加圧媒体が供給されるが、これら加圧媒体は複数の系統で供給することも可能である。一方、ブラダー14の内部空間に連通する排気路25は、支持板5の下側の排気管26に接続され、更にバルブ27を介して外部に排出されるようになっている。これら吸気路21、吸気管22、バルブ23、加圧媒体供給源24、排気路25、排気管26、バルブ27が圧力調整装置28を構成している。
上記加硫装置は、ガイドリング駆動装置11、ブラダー駆動装置17及び圧力調整装置28を制御する制御装置29を備えている。この制御装置29は、ブラダー駆動装置17がブラダー14の幅Wを減少させる際にガイドリング3が常にブラダー14の幅方向の中心位置に配置されるようにガイドリング駆動装置11を制御する。つまり、ブラダー14の下端部からガイドリング3の幅方向の中心位置までの高さHが常にブラダー14の幅Wの1/2となるように制御されている。
更に、上記加硫装置は、ガイドリング3の成形面3aに設置されて該成形面3aに対する空気入りタイヤの接触状態を検知する複数の感圧センサ30を備えている。感圧センサ30の検知結果は制御装置29に供給され、制御装置29が感圧センサ30の検知結果に基づいて圧力調整装置28を制御する。ここでは、制御装置29が圧力調整装置28のバルブ23,27の開閉を行うようになっている。
次に、上述した加硫装置を用いて空気入りタイヤを加硫する方法について図4(a)〜(d)を用いて詳細に説明する。
先ず、図4(a)に示すように、金型内に未加硫の空気入りタイヤ(グリーンタイヤ)tを投入するにあたってガイドリング3を下型1に組み込んだ位置に配置する。一方、ブラダー14は幅Wが最大値となる状態に保持する。そして、ガイドリング3を下型1に組み込んだ位置に配置した状態で金型内に空気入りタイヤtの投入し、その空気入りタイヤtをブラダー14の廻りにセットする。このように空気入りタイヤtの投入時にガイドリング3を下型1内に退避させることにより、空気入りタイヤtとガイドリング3との干渉を回避し、空気入りタイヤtの投入作業を容易に行うことができる。なお、加硫済の空気入りタイヤTを排出する際においてもガイドリング3を下型1に組み込んだ位置に配置することが望ましい。その場合、空気入りタイヤTの排出作業を容易に行うことが可能になる。
次に、図4(b)に示すように、空気入りタイヤtの投入後であって、かつブラダー14の幅Wが最大値にある状態において、ガイドリング3をブラダー14の幅方向の中心位置に移動させる。このようなガイドリング3の移動は例えば空気入りタイヤtのシェーピング動作開始と同時に行うことができる。つまり、シェーピング時には圧力調整装置28によりブラダー14内に加圧媒体を導入し、ブラダー14内の圧力が僅かに上昇した後でブラダー駆動装置17によりブラダー14の幅Wを徐々に減少させるので、加圧開始と同時にガイドリング3を所定の位置まで移動させることが可能である。
次に、図4(c)に示すように、圧力調整装置28によりブラダー14内の圧力を高めつつブラダー駆動装置17によりブラダー14の幅Wを徐々に減少させることでブラダー14をタイヤ径方向に膨張させ、そのブラダー14の膨張に伴って空気入りタイヤtを変形させる。その際、ガイドリング3が常にブラダー14の幅方向の中心位置に配置されるように、即ち、ガイドリング3の高さHが常にブラダー14の幅Wの1/2となるようにガイドリング駆動装置11によりガイドリング3をタイヤ軸方向に変位させる。このような制御は制御装置29により行われる。その結果、ガイドリング3の幅方向の中心位置は常に空気入りタイヤtの赤道線と一致した状態になる。
空気入りタイヤtがガイドリング3の成形面3aに当接するまで拡張すると、ガイドリング3により空気入りタイヤtの赤道線上での拡張が規制される。そして、空気入りタイヤtが当接した状態にあるガイドリング3はブラダー14の幅Wの更なる減少に伴って下型1内に組み込まれる。
なお、空気入りタイヤtがガイドリング3の成形面3aに当接したとき、その状態はガイドリング3の成形面3aに設置された感圧センサ30により検知される。圧力調整装置28による昇圧は、空気入りタイヤtがガイドリング3の成形面3aに当接した時点で直ちに停止しても良いが、感圧センサ30により検知される圧力が任意の閾値に到達した時点で停止するようにしても良い。つまり、空気入りタイヤtがガイドリング3の成形面3aに接触する際の圧力が十分に大きくなるまでシェーピング圧力を高めることにより、空気入りタイヤtのシェーピングを十分に行うことができる。このような制御は感圧センサ30の検知結果に基づいて制御装置29により行われる。
次に、図4(d)に示すように、ガイドリング3を下型1内に組み込んだ後、下型1に対して上型2を閉じる。そして、ブラダー14内の圧力を高めて該ブラダー14により空気入りタイヤtを下型1及び上型2の成形面1a,2aに押し当てた状態で加硫を行う。これにより、図3に示すような加硫済の空気入りタイヤTを得ることができる。
上述した空気入りタイヤの加硫方法では、下型1と上型2との境界位置に空気入りタイヤTの赤道線Eを含む中央部分A3を成形する環状のガイドリング3を設けると共に、ガイドリング3を下型1及び上型2とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置11を設け、型閉め前のシェーピング工程において、ブラダー駆動装置17がブラダー14の幅Wを減少させる際にガイドリング3が常にブラダーWの幅方向の中心位置に配置されるようにガイドリング駆動装置11によりガイドリング3をタイヤ軸方向に変位させることを特徴としている。そして、ガイドリング3により空気入りタイヤtの赤道線上での拡張を規制し、空気入りタイヤtが当接した状態にあるガイドリング3を下型2に組み込んだ後に該下型1に対して上型2を閉じるようにしている。これにより、金型による空気入りタイヤtの噛み込みを防止すると共に、未加硫の空気入りタイヤtの赤道線と金型中心位置とがずれることを防止し、得られる空気入りタイヤTのユニフォミティーを改善することができる。
特に、上述した空気入りタイヤの加硫装置は、ガイドリング駆動装置11、ブラダー駆動装置17及び圧力調整装置28を制御する制御装置29を備え、ブラダー駆動装置17がブラダー14の幅Wを減少させる際にガイドリング3が常にブラダー14の幅方向の中心位置に配置されるように制御装置29がガイドリング駆動装置11を制御しているので、ガイドリング3の挙動をブラダー14の挙動に対して同期させながら制御を行うことができる。
また、上述した空気入りタイヤの加硫装置は、ガイドリング3の成形面3aに設置されて該成形面3aに対する空気入りタイヤtの接触状態を検知する複数の感圧センサ30を備えているので、シェーピング工程における空気入りタイヤtの拡張状態を容易に把握することができる。しかも、感圧センサ30の検知結果に基づいて制御装置29が圧力調整装置28を制御するので、シェーピング工程における空気入りタイヤtの拡張状態を把握し、シェーピング工程を適切に終了させることができる。
なお、上述した実施形態では制御装置29による制御に基づいてシェーピング工程を円滑に行うようにしているが、制御装置29に頼らずに作業者がガイドリング駆動装置11、ブラダー駆動装置17及び圧力調整装置28の少なくとも一部を手動にて操作することも可能である。
また、上述した実施形態ではガイドリング3の成形面3aに対する空気入りタイヤtの接触状態を検知する手段として感圧センサ30を用いた場合について説明したが、感圧センサ30の替わりに少なくとも1つの変位センサを使用することが可能である。そのような変位センサとしては、例えば、成形面3aからガイドリング3の径方向内側に向かって突き出した接触子を有する接触タイプの変位センサや成形面3aと空気入りタイヤtとの距離を光学的に計測する非接触タイプの変位センサを採用することが可能である。
本発明の空気入りタイヤの加硫装置及び加硫方法は、シェーピング工程でのタイヤ変形が大きいバイアスタイヤに適用した場合に顕著なユニフォミティー改善効果を奏するものである。特に、レーシングカート用のバイアスタイヤについてはユニフォミティーの均一性が重要視されるので、レーシングカート用のバイアスタイヤに本発明を適用することが望ましい。
タイヤサイズ7.1×11.0−5のレーシングカート用空気入りタイヤを製造するにあたって、本発明の加硫装置(図1〜図4参照)を用いて加硫工程を実施したタイヤ(実施例)と、従来の2つ割りタイプの金型を備えた加硫装置を用いて加硫工程を実施したタイヤ(従来例)とをそれぞれ製作した。
これら実施例及び従来例のタイヤについて、ユニフォミティーの評価試験を実施した。具体的には、実施例のタイヤをリムサイズ5×210のホイールに組み付けてレーシングカートの全4輪に装着し、空気圧700kPaの条件にて、5人のテストドライバーによるサーキット走行を実施し、走行時に生じる振動や横流れに基づいてタイヤのユニフォミティーを評価した。上記と同じ条件で従来例のタイヤについてもユニフォミティーを評価した。
その結果、5人のテストドライバーはいずれも実施例のタイヤの方が従来例のタイヤよりもユニフォミティーが良好であると評価した。また、シェーピング工程においてタイヤを十分に膨張させた結果、従来例のタイヤでは金型による噛み込みが僅かに発生していたが、実施例のタイヤではそのような金型による噛み込みは全く見られなかった。
1 下型
1a 下型の成形面
2 上型
2a 上型の成形面
3 ガイドリング
3a ガイドリングの成形面
11 ガイドリング駆動装置
14 ブラダー
17 ブラダー駆動装置
28 圧力調整装置
29 制御装置
30 感圧センサ
T 空気入りタイヤ
t 未加硫の空気入りタイヤ(グリーンタイヤ)

Claims (9)

  1. 空気入りタイヤの軸方向の一方側部分を成形する下型と、前記空気入りタイヤの軸方向の他方側部分を成形する上型と、前記空気入りタイヤの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリングと、該ガイドリングを前記下型及び前記上型とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置と、前記下型と前記上型との間に前記下型及び前記上型に対して同軸的に配設された筒状のブラダーと、該ブラダーをタイヤ軸方向に伸縮させるブラダー駆動装置と、前記ブラダー内の圧力を調整する圧力調整装置とを備えることを特徴とする空気入りタイヤの加硫装置。
  2. 前記ガイドリング駆動装置、前記ブラダー駆動装置及び前記圧力調整装置を制御する制御装置を備え、前記ブラダー駆動装置が前記ブラダーの幅を減少させる際に前記ガイドリングが常に前記ブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように前記制御装置が前記ガイドリング駆動装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  3. 前記ガイドリングの成形面に設置されて該成形面に対する前記空気入りタイヤの接触状態を検知する少なくとも1つの感圧センサ又は少なくとも1つの変位センサを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  4. 前記制御装置が前記感圧センサ又は前記変位センサの検知結果に基づいて前記圧力調整装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  5. 空気入りタイヤの軸方向の一方側部分を成形する下型と、前記空気入りタイヤの軸方向の他方側部分を成形する上型と、前記空気入りタイヤの赤道線を含む中央部分を成形する環状のガイドリングと、該ガイドリングを前記下型及び前記上型とは独立してタイヤ軸方向に変位させるガイドリング駆動装置と、前記下型と前記上型との間に前記下型及び前記上型に対して同軸的に配設された筒状のブラダーと、該ブラダーをタイヤ軸方向に伸縮させるブラダー駆動装置と、前記ブラダー内の圧力を調整する圧力調整装置とを備えた加硫装置を用いて空気入りタイヤを加硫する方法であって、
    前記下型に対して前記上型を開いた状態で未加硫の空気入りタイヤを前記ブラダーの廻りに配置し、前記圧力調整装置により前記ブラダー内の圧力を高めつつ前記ブラダー駆動装置により前記ブラダーの幅を減少させることで前記ブラダーを膨張させ、該ブラダーの膨張に伴って前記空気入りタイヤを変形させ、前記ブラダー駆動装置が前記ブラダーの幅を減少させる際に前記ガイドリングが常に前記ブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように前記ガイドリング駆動装置により前記ガイドリングをタイヤ軸方向に変位させ、前記ガイドリングにより前記空気入りタイヤの赤道線上での拡張を規制し、前記空気入りタイヤが当接した状態にある前記ガイドリングを前記下型に組み込んだ後に該下型に対して前記上型を閉じ、更に前記ブラダーにより前記空気入りタイヤを前記下型及び前記上型の成形面に押し当てた状態で加硫を行うことを特徴とする空気入りタイヤの加硫方法。
  6. 前記加硫装置が前記ガイドリング駆動装置、前記ブラダー駆動装置及び前記圧力調整装置を制御する制御装置を備え、前記ブラダー駆動装置が前記ブラダーの幅を減少させる際に前記ガイドリングが常に前記ブラダーの幅方向の中心位置に配置されるように前記制御装置が前記ガイドリング駆動装置を制御することを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤの加硫方法。
  7. 前記加硫装置が前記ガイドリングの成形面に設置されて該成形面に対する前記空気入りタイヤの接触状態を検知する少なくとも1つの感圧センサ又は少なくとも1つの変位センサを備え、前記感圧センサ又は前記変位センサの検知結果に基づいて前記圧力調整装置を制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の空気入りタイヤの加硫方法。
  8. 前記制御装置が前記感圧センサ又は前記変位センサの検知結果に基づいて前記圧力調整装置を制御することを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤの加硫方法。
  9. 未加硫の空気入りタイヤを投入する際及び加硫済の空気入りタイヤを排出する際には前記ガイドリングを前記下型に組み込んだ位置に配置することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤの加硫方法。
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