JP2015116738A - 空気入りタイヤの製造方法および加硫装置 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法および加硫装置 Download PDF

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【課題】加硫ブラダの外表面またはグリーンタイヤの内面に塗布する離型剤を不要にできるとともに、加硫ブラダの耐用期間を長くできる空気入りタイヤの製造方法および加硫装置を提供する。
【解決手段】グリーンタイヤGの内面に、低摩擦材で筒状に形成された耐熱性のブラダカバー10を、加硫ブラダ8を膨張させる前に予め接触させて装着しておき、グリーンタイヤGを加硫モールド2a、2b、2cに投入して型閉めした後、加硫ブラダ8を膨張させてブラダカバー10を介してグリーンタイヤGの内面を所定圧力で押圧しつつ、所定温度で加熱することにより所定時間加硫を行ない、次いで、加硫した空気入りタイヤTを、型開きした加硫モールド2a、2b、2cから取り出した後で、ブラダカバー10をその空気入りタイヤTの内面から引き剥がす。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法および加硫装置に関し、さらに詳しくは、加硫ブラダの外表面またはグリーンタイヤの内面に塗布する離型剤を不要にできるとともに、加硫ブラダの耐用期間を長くすることができる空気入りタイヤの製造方法および加硫装置に関するものである。
空気入りタイヤを製造する際には、加硫装置に設置した加硫モールドの内側にグリーンタイヤを投入して型閉めした後、グリーンタイヤの内側空洞部でゴム製の加硫ブラダをスチームや空気等によって膨張させてグリーンタイヤの内面を押圧する。この膨張する加硫ブラダの押圧によりグリーンタイヤを所定圧力で加圧しつつ、所定温度で加熱して加硫する。所定時間加硫した後は加硫ブラダを収縮させ、加硫モールドを型開きする。次いで、型開きした加硫モールドから加硫された空気入りタイヤを取り出して空気入りタイヤが完成する。
この加硫工程では、加硫ブラダの外表面またはグリーンタイヤの内面に離型剤を塗布した後で、加硫ブラダを膨張させてグリーンタイヤの内面を押圧する。この離型剤によって、膨張した加硫ブラダの外表面と、この加硫ブラダによって押圧されるグリーンタイヤの内面との間のエアが除去されて、両者が密接し易くなり、両者の間のエア残りに起因して生じる加硫故障が防止される。また、加硫後に加硫ブラダを収縮させた際に、加硫した空気入りタイヤの内面から加硫ブラダを円滑に分離させることが可能になる。
しかしながら、この離型剤の塗布工程は時間を要するためタイヤ生産性向上の障害になっている。また、加硫ブラダには、グリーンタイヤに含まれる成分が少なからず移行する。加硫ブラダは過酷な膨張収縮を繰り返し受けることになるので徐々に劣化するが、グリーンタイヤから移行する成分によって劣化が促進されるという問題もある。
そこで、ベースゴム層の外周面側に表面改質ゴム層を設けた加硫ブラダが提案されている(特許文献1参照)。この提案の加硫ブラダでは、表面改質ゴム層に優れた離型性能を付与しつつその離型性能の持続性を向上させることにより離型剤を不要にしている。しかしながら、このように加硫ブラダを2層構造にしても、表面改質ゴム層にはグリーンタイヤの成分が移行し、また、過酷な膨張収縮を繰り返し受けることになる。それ故、表面改質ゴム層の経年劣化の進行を多少遅らせることができるとしても、ある程度の劣化が進めばベースゴム層が健全であっても加硫ブラダを処分しなければならない。それ故、更なる対策が望まれている。
特開2011−224945号公報
本発明の目的は、加硫ブラダの外表面またはグリーンタイヤの内面に塗布する離型剤を不要にできるとともに、加硫ブラダの耐用期間を長くできる空気入りタイヤの製造方法および加硫装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の空気入りタイヤの製造方法は、グリーンタイヤを加硫モールドに投入して型閉めした後、膨張した加硫ブラダにより前記グリーンタイヤの内面を所定圧力で押圧しつつ、所定温度で加熱することにより所定時間前記グリーンタイヤを加硫し、次いで前記加硫モールドを型開きして加硫した空気入りタイヤをこの加硫モールドから取出す空気入りタイヤの製造方法において、前記グリーンタイヤの内面に、低摩擦材で筒状に形成された耐熱性のブラダカバーを、前記加硫ブラダを膨張させる前に予め接触させて装着しておき、前記加硫ブラダを膨張させて前記ブラダカバーを介して前記グリーンタイヤの内面を押圧して加硫を行ない、加硫した空気入りタイヤを前記加硫モールドから取り出した後で、前記ブラダカバーをその空気入りタイヤの内面から引き剥がすことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの加硫装置は、加硫モールドを開閉させる開閉機構と、この加硫モールドの内部に配置したグリーンタイヤをその内面から押圧する収縮可能な加硫ブラダとを備えた空気入りタイヤの加硫装置において、低摩擦材で形成された耐熱性の筒状のブラダカバーが前記加硫ブラダとは別体として設けられ、このブラダカバーは前記加硫ブラダが膨張する前に前記グリーンタイヤの内面に予め接触して装着されて、前記加硫ブラダを膨張させた際に、この加硫ブラダの外表面と前記グリーンタイヤの内面との間に介在してグリーンタイヤの内面を押圧し、前記グリーンタイヤを加硫した後で前記加硫ブラダを収縮させた際に、この加硫ブラダから分離し、加硫した空気入りタイヤの内面からその後に引き剥がされる構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、加硫ブラダとは別体となる低摩擦材で形成された耐熱性の筒状のブラダカバーが、加硫ブラダが膨張する前にグリーンタイヤの内面に予め接触して装着されて、加硫ブラダを膨張させた際に、この加硫ブラダの外表面とグリーンタイヤの内面との間に介在してグリーンタイヤの内面を押圧する。即ち、加硫ブラダはグリーンタイヤとは直接接触しないので、加硫ブラダにグリーンタイヤの成分が移行することを防止できる。また、膨張する加硫ブラダの外表面は、グリーンタイヤの内面に装着されているブラダカバーの内面上を大きな摩擦抵抗を受けることなく滑らかに移動する。そのため、繰り返し膨張収縮を受ける加硫ブラダであっても、これに起因する負荷が軽減する。これにより、加硫ブラダの経年劣化の進行を大幅に遅らせることができ、耐用期間を長くすることが可能になる。
一方、ブラダカバーは、予めグリーンタイヤの内面に接触して装着され、グリーンタイヤを加硫後、加硫した空気入りタイヤの内面から引き剥がされるが、低摩擦材により形成されているので、加硫した空気入りタイヤの内面から比較的円滑に引き剥がすことができる。したがって、従来使用していた離型剤は不要になる。また、このブラダカバーは、加硫ブラダの膨張収縮に伴って過度の負荷を負担することがない。それ故、相当程度繰り返し使用することができ、使用できなくなる程劣化すれば、新たなブラダカバーに交換することができる。これにより、ブラダカバーの劣化に伴う加硫ブラダに対する悪影響を排除することができる。
本発明の空気入りタイヤの加硫装置を断面視で例示する説明図である。 ブラダカバーの左半分を断面視、右半分を正面視で例示する説明図である。 ブラダカバーを例示する平面図である。 グリーンタイヤの内面に装着されたブラダカバーを例示する半断面図である。 グリーンタイヤを加硫している加硫装置を断面視で例示する説明図である。 加硫した空気入りタイヤを取り出す工程を断面視で例示する説明図である。 加硫した空気入りタイヤの内面からブラダカバーを引き剥がす工程を断面視で例示する説明図である。
以下、本発明の空気入りタイヤの製造方法および加硫装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示する本発明の空気入りタイヤの加硫装置1は、加硫モールド2(セクター2a、上部サイドプレート2b、下部サイドプレート2c)を開閉させる開閉機構と、加硫モールド2の内部に配置したグリーンタイヤGをその内面から押圧する収縮可能な加硫ブラダ8と、加硫ブラダ8とは別体のブラダカバー10とを備えている。この実施形態の加硫モールド2は、環状に配置された平面視で円弧状の複数のセクター2aと、環状の上部サイドプレート2bと、環状の下部サイドプレート2cとで構成されるセクショナルタイプである。
環状に配置されたセクター2aを上下に貫通するように中心機構7が配置され、中心機構7には上下に間隔をあけて円盤状の上プレート9aと下プレート9bとが配置されている。加硫ブラダ8の上端部、下端部はそれぞれ、上プレート9a、下プレート9bに固定されている。
それぞれのセクター2aの背面には、バックセグメント3が取り付けられている。バックセグメント3の背面側には、昇降部5に固定されて上下移動するガイドブロック6が設けられている。セクター2aおよびバックセグメント3はベース部4に移動可能に載置されており、下部サイドプレート2cはベース部4に固定されている。上部サイドプレート2bは昇降部5に固定されている。中心機構7はベース部4を上下に貫通して立設されている。
バックセグメント3の背面のテーパ面と、ガイドブロック6のテーパ面とが対向し、互いのテーパ面が摺動するようになっている。ガイドブロック6が下方移動することにより、バックセグメント3とともに、それぞれのセクター2aは、中心機構7に向かって移動する(縮径する方向に移動する)。縮径する方向に移動したそれぞれのセクター2aは、環状に組み付けられ、これら環状に組み付けられたセクター2aと上部サイドプレート2bと下部サイドプレート2cとで加硫モールド2は型閉めされた状態になる。この昇降部5を上方移動させると、環状に組み付けられていたセクター2aが中心機構7から離れる方向に移動し(拡径する方向に移動し)、それぞれのセクター2a、上部サイドプレート2b、下部サイドプレート2cは互いに離れて加硫モールド2が型開きした状態になる。即ち、バックセグメント3、昇降部5およびガイドブロック6が加硫モールド2を開閉させる開閉機構になっている。
図2、図3に例示するブラダカバー10は、耐熱性を有する低摩擦材を主材料にして筒状に形成されている。このブラダカバー10は平面視で円環形状であり、その膜厚は例えば1mm以上3mm以下である。使用する主材料としては、フッ素樹脂、シリコーンゴム、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)等を例示できる。要求される耐熱性は、加硫温度に十分に耐え得る程度であり、例えば、250℃、或いは300℃でも物性が大きく変化することなく繰り返し使用できるレベルである。
ここでの低摩擦材とは、静摩擦係数が0.5以下、さらに好ましくは0.2以下の材料を意味する。この静摩擦係数はJIS K7125に規定されている試験に準拠して測定された値である。
ブラダカバー10に含まれるその他の材料としては、グラスファイバー、グラファイト、ブロンズ、カーボンファイバの少なくともいずれかが望ましい。このような副材料を、全材料に対して例えば10〜30重量%混入させることにより熱伝導性が向上するので、加硫時間の長時間化を防止できる。また、加硫工程において、ブラダカバー10はある程度の変形を許容する必要があるので、ゴムやこれに類似した弾性材料を混合することが好ましい。
ブラダカバー10の外表面には、加硫するグリーンタイヤGの内面のタイヤ幅方向中央部側から少なくとも一方のビード部Gbに相当する位置まで延びるエア抜き溝10aを設けることもできる。この実施形態のエア抜き溝10aは、グリーンタイヤGの内面のタイヤ幅方向中央部側から両端のビード部Gbに相当する位置まで延設されている。エア抜き溝10aは、周方向に等間隔で複数本(例えば8本〜32本)設けることが望ましい。或いは、周方向に5mm〜20mmの一定ピッチでエア抜き溝10aを設ける。エア溝10aは例えば、断面三角形状や断面半円形状等であり、その溝深さは例えば0.3mm〜0.5mmである。
図4に例示するように、ブラダカバー10は加硫ブラダ8が膨張する前にグリーンタイヤGの内面に予め接触して装着される。例えば、加硫装置1の外部でグリーンタイヤGの内側に筒状のブラダカバー10を挿入し、このブラダカバー10の内周面側からグリーンタイヤGの内面に向かって押し付けて装着する。このブラダカバー10の装着工程は、手作業、或いは、専用機械(器具)を用いて行なう。グリーンタイヤGの内面全範囲を覆うようにブラダカバー10を装着する。
ブラダカバー10は全ての範囲で実質的に同じ膜厚にすることもできるが、膜厚が異なる部位を設けることもできる。例えば、グリーンタイヤGのショルダ部Gsの内面に相当する部位は変形がきつい(曲率半径が小さい)ので、ブラダカバー10を装着し難い所である。そこで、ブラダカバー10のこの部位の膜厚を相対的に薄くしておくと、屈曲させ易くなるので装着が容易になる。
ブラダカバー10は、単なる円筒状ではなく、図2に例示するように、加硫するグリーンタイヤGの内面のプロファイルに対応した形状に予め形成しておくとよい。このようにブラダカバー10の外形状をグリーンタイヤGの内面と同様の形状にしておくと、その内面に沿ってブラダカバー10を装着し易くなる。
次いで、本発明の空気入りタイヤの製造方法の手順を説明する。
まず、従来と同様の手順にてグリーンタイヤGを成形する。このグリーンタイヤGを加硫モールド2に投入する前に、図4に例示するように、グリーンタイヤGの内面にブラダカバー10を接触させて装着しておく。
次いで、このブラダカバー10を装着したグリーンタイヤGを加硫モールド2に投入した後、昇降部5を下方移動させて型閉めする。型閉め後に、図5に例示するように加硫ブラダ8の内部にスチームやエア等を注入して膨張させる。この膨張した加硫ブラダ8によりグリーンタイヤGの内面は、ブラダカバー10を介して所定圧力で押圧されつつ、所定温度で加熱されてグリーンタイヤGは所定時間加硫される。即ち、本発明では、加硫ブラダ8がグリーンタイヤGの内面に直接接触することがない。
ここで、膨張する加硫ブラダ8の外表面は、グリーンタイヤGの内面に装着されているブラダカバー10の内面上を移動するが、ブラダカバー10は低摩擦材により形成されている。そのため、加硫ブラダ8の外表面は、大きな摩擦抵抗を受けることなく滑らかにブラダカバー10の内面上を移動して膨張し、ブラダカバー10を介してグリーンタイヤGの内面を押圧する。
また、ブラダカバー10の外表面にエア抜き溝10aが設けられていると、加硫ブラダ8によって押圧されたブラダカバー10の外表面とグリーンタイヤGの内面との間に存在するエアがエア抜き溝10aを通じてグリーンタイヤGのビード部Gb側から外部に排出される。そのため、両者の間に残留するエアに起因する加硫故障を防止するには有利になる。
次いで、図6に例示するように加硫ブラダ8を収縮させた状態にして、昇降部5を上方移動させて加硫モールド2を型開きする。ブラダカバー10は低摩擦材で形成されているので、加硫ブラダ8を収縮させるとブラダカバー10の内面から容易に分離する。
次いで、加硫した空気入りタイヤTを加硫モールド2から取出す。取り出した空気入りタイヤTの内面にはブラダカバー10が付着したままになっている。そこで、図7に例示するように、加硫モールド2から取り出した後で、ブラダカバー10を空気入りタイヤTの内面から引き剥がす。この引き剥がし工程は、手作業、或いは、専用機械(器具)を用いて行なう。このブラダカバー10は低摩擦材により形成されているので、加硫した空気入りタイヤの内面から比較的円滑に引き剥がすことができる。したがって、加硫ブラダ8の外表面やグリーンタイヤGの内面に従来塗布していた離型剤は不要になる。
上記のとおり、本発明では加硫ブラダ8とは別体となるブラダカバー10を用いてグリーンタイヤGを加硫する。このブラダカバー10は加硫ブラダ8が膨張する前にグリーンタイヤGの内面に予め接触して装着されるので、加硫工程において、加硫ブラダ8はグリーンタイヤGとは直接接触することがない。それ故、加硫ブラダ8にグリーンタイヤGの成分が移行することを抑制でき、これに起因する加硫ブラダ8の劣化を防止できる。また、膨張する加硫ブラダ8の外表面は、ブラダカバー10の内面上を滑らかに移動するので、繰り返し過酷な膨張収縮を受ける加硫ブラダ8であっても、膨張収縮に起因する負荷が軽減する。したがって、加硫ブラダ8の経年劣化の進行を大幅に遅らせることができ、耐用期間を長くすることが可能になる。
ブラダカバー10は、予めグリーンタイヤGの内面に接触して装着され、グリーンタイヤGの加硫後、加硫した空気入りタイヤTの内面から引き剥がされるので、加硫ブラダ8のように過大に膨張収縮することがない。つまり、ブラダカバー10は、加硫ブラダ8の収縮に伴って過度の負荷を負担することはない。それ故、相当程度繰り返して使用することができる。
ブラダカバー10は、グリーンタイヤGに直接接触するので、グリーンタイヤGの成分が移行するが、使用できなくなる程劣化すれば、新たなブラダカバー10に交換することができる。したがって、適切な時期にブラダカバー10を交換することで、ブラダカバー10からグリーンタイヤGの成分が移行することを防止でき、ブラダカバー10の劣化に伴う加硫ブラダ8に対する悪影響を排除することができる。
上記実施形態では、加硫モールド2がセクショナルタイプの場合を例にして説明したが、本発明はいわゆる二つ割モールドにも適用することができる。
図1に例示した加硫装置を用いて、ブラダカバーの有無だけを異ならせて表1に示す条件でグリーンタイヤを加硫して、タイヤ内面のエア残りや加硫後に収縮させたブラダのタイヤ内面からの剥がれ難さに起因する加硫故障の発生程度と、加硫ブラダの寿命とを測定した。その結果は、表1に示すとおりであった。加硫故障の発生程度は、従来例を基準の100として指数で表示し、この指数が小さい程、加硫故障が発生し難いことを示す。加硫ブラダの寿命は、加硫ブラダが劣化して使用不可になるまでその加硫ブラダで加硫することができたタイヤの本数で評価した。従来例を基準の100として指数表示し、この指数が大きい程、寿命が長いことを示す。
実施例で使用したブラダカバーは、図2、図3に例示した仕様と同様であり、主材料はフッ素樹脂、膜厚は2mm、外表面には周方向に等間隔で8本のエア抜き溝(溝深さ0.5mm)を備えていた。それぞれのエア抜き溝はグリーンタイヤの両ビード部まで延設されていた。従来例では、グリーンタイヤの内面と加硫ブラダの外表面との間に離型剤を介在させて加硫を行なった。
Figure 2015116738
表1の結果から、実施例は離型剤を使用しなくても加硫故障が発生せず、加硫ブラダの寿命は従来例に対して4倍長くなることが分かる。
1 加硫装置
2 加硫モールド
2a セクター
2b 上部サイドプレート
2c 下部サイドプレート
3 バックセグメント
4 ベース部
5 昇降部
6 ガイドブロック
7 中心機構
8 加硫ブラダ
9a 上プレート
9b 下プレート
10 ブラダカバー
10a エア抜き溝
G グリーンタイヤ
Gb ビード部
Gs ショルダ部
T 加硫した空気入りタイヤ

Claims (10)

  1. グリーンタイヤを加硫モールドに投入して型閉めした後、膨張した加硫ブラダにより前記グリーンタイヤの内面を所定圧力で押圧しつつ、所定温度で加熱することにより所定時間前記グリーンタイヤを加硫し、次いで前記加硫モールドを型開きして加硫した空気入りタイヤをこの加硫モールドから取出す空気入りタイヤの製造方法において、
    前記グリーンタイヤの内面に、低摩擦材で筒状に形成された耐熱性のブラダカバーを、前記加硫ブラダを膨張させる前に予め接触させて装着しておき、前記加硫ブラダを膨張させて前記ブラダカバーを介して前記グリーンタイヤの内面を押圧して加硫を行ない、加硫した空気入りタイヤを前記加硫モールドから取り出した後で、前記ブラダカバーをその空気入りタイヤの内面から引き剥がすことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記ブラダカバーが、その膜厚が1mm以上3mm以下であり、加硫するグリーンタイヤの内面のタイヤ幅方向中央部側から両端のビード部の少なくとも一方のビード部に相当する位置まで延びるエア抜き溝が外表面に設けられている請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記エア抜き溝が、周方向に等間隔で複数本設けられている請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記ブラダカバーが、加硫するグリーンタイヤの内面のプロファイルに対応した形状に予め形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 加硫するグリーンタイヤのショルダ部の内面に相当する前記ブラダカバーの部位の膜厚を相対的に薄くしておく請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 加硫モールドを開閉させる開閉機構と、この加硫モールドの内部に配置したグリーンタイヤをその内面から押圧する収縮可能な加硫ブラダとを備えた空気入りタイヤの加硫装置において、
    低摩擦材で形成された耐熱性の筒状のブラダカバーが前記加硫ブラダとは別体として設けられ、このブラダカバーは前記加硫ブラダが膨張する前に前記グリーンタイヤの内面に予め接触して装着されて、前記加硫ブラダを膨張させた際に、この加硫ブラダの外表面と前記グリーンタイヤの内面との間に介在してグリーンタイヤの内面を押圧し、前記グリーンタイヤを加硫した後で前記加硫ブラダを収縮させた際に、この加硫ブラダから分離し、加硫した空気入りタイヤの内面からその後に引き剥がされる構成にしたことを特徴とする空気入りタイヤの加硫装置。
  7. 前記ブラダカバーの膜厚が1mm以上3mm以下であり、このブラダカバーの外表面に、加硫するグリーンタイヤの内面のタイヤ幅方向中央部側から両端のビード部の少なくとも一方のビード部に相当する位置まで延びるエア抜き溝が設けられている請求項6に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  8. 前記エア抜き溝が、周方向に等間隔で複数本設けられている請求項7に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  9. 前記ブラダカバーが、加硫するグリーンタイヤの内面のプロファイルに対応した形状に予め形成されている請求項6〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤの加硫装置。
  10. 加硫するグリーンタイヤのショルダ部の内面に相当する前記ブラダカバーの部位の膜厚が、相対的に薄くなっている請求項6〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤの加硫装置。
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