JP5010385B2 - タイヤ成型用金型、およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ成型用金型、およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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    • B29D2030/0612Means for forming recesses or protrusions in the tyres, e.g. grooves or ribs, to create the tread or sidewalls patterns

Description

本発明は、タイヤトレッドを成型する部分が複数のセグメントに分割されたタイヤ成型用金型に関するものである。
空気入りタイヤの成型においては、タイヤのトレッドを成型するトレッド成形型部がタイヤ周方向に分割された複数のセグメント(セクターと称されることもある。)で構成された金型が使用されている。トレッド成形型部は、通常7〜13個のセグメントに分割されており、各セグメントは、タイヤ回転軸を中心として放射方向に移動可能に設けられている。タイヤ成型時には、トレッド成形型部の内側に生タイヤを配した状態で、各セグメントをタイヤ放射方向内方に移動させることで金型が閉じられ、金型内でタイヤが加硫成型される。
図9に示すように、この種のトレッド成形型部100においては、トレッド表面に横溝を成型する突条102が各セグメント104に設けられている。従来、この突条102はいずれも、セグメント104の中心Omに向かう方向、即ちセグメント104の型表面105に対して垂直に突出形成されている。そのため、セグメント104の中央部に位置する突条102Cでは突出方向がセグメント104の移動方向Mに一致するが、セグメント104の中央部から端部に行くに従って、突条102の突出方向とセグメント104の移動方向Mとの間の角度ずれが大きくなる。すなわち、図9中、セグメント端部の突条102Eでのずれ角θ1は、その中央寄りの突条102でのずれ角θ2よりも大きい。
このようなトレッド成形型部を持つ金型を用いてタイヤを成型する際、特にブラダを用いずに、生タイヤを剛性コア上に支持した状態で加硫成型を実施する場合には、生タイヤの外径が製品タイヤの外径とほぼ同一であることに起因して、次のような問題を生じる。
すなわち、この場合、型閉め時、トレッド成形型部の各セグメントを放射方向内方に移動させることで、各セグメントの型表面が生タイヤの表面に押し当てられる。このとき、セグメント104の端部に位置する突条102Eでは特に、その突出方向とセグメント104の移動方向Mとの間の角度ずれが大きいので、突条102Eの生タイヤTへの進入に伴って、生タイヤTのゴムがセグメント104の中央寄りから端部側に向かって押しやられる。かかるゴムの移動により、金型が閉じる過程で隣接するセグメント同士の間でゴムが挟まれて噛み込みが発生し、またゴムの移動によりトレッドの厚さが周方向で不均一となって、セグメントの分割数に対応したRFV(ラジアルフォースバリエーション)高次成分などのユニフォミティに悪影響を与える。
このような問題を解決するために、下記特許文献1では、各セグメントに周方向に分割された複数のピースを設け、セグメントの中央のピースを固定しつつ、他のピースを周方向に移動可能にした構成が提案されている。この場合、上記問題は解消されるものの、金型の構造が複雑となり、製造コスト増大の要因となる。
下記特許文献2には、複数のセグメントを2つのグループに分けて、セグメントを閉じるタイミングを2段階とし、先に閉じたセグメントに摺接させながら、残りのセグメントを閉じることにより、噛み込みの低減を図ることが開示されている。しかしながら、この方法では、横溝を成型する突条によるゴムの移動については解消されない。
また、下記特許文献3には、通常8〜9個であるセグメント数を所定の関係式を満足するように例えば16〜18個として、生タイヤの噛み込みを低減することが開示されている。しかしながら、この場合、製品タイヤの外径とほぼ同一の外径を持つ生タイヤについて、横溝を成型する突条によるゴムの移動を低減して上記問題を解決するためには、セグメント数をトレッドパターンのピッチ数とほぼ同数にまで増やす必要があり、莫大な設備投資が要求される。
特開2006−021357号公報 特開2003−039436号公報 特開2002−347033号公報
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、製品タイヤの外径とほぼ同一の外径を持つ生タイヤを用いてタイヤを成型する場合であっても、横溝を成型する突条による成型時のゴム寄せ量を低減して、タイヤ性能の悪化を抑えることができるタイヤ成型用金型を提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤ成型用金型は、トレッドを成型するトレッド成形型部がタイヤ周方向に分割された複数のセグメントで構成されたタイヤ成型用金型において、前記複数のセグメントが、タイヤ放射方向に移動可能に設けられるとともに、トレッド表面に横溝を成型する突条をタイヤ周方向に複数備え、前記セグメントの少なくとも周方向端部に位置する前記突条が、先端ほどセグメントの周方向中央部から離間するよう前記セグメントの中心に向かう方向に対して外向きに傾斜した姿勢に突設されたものである。
セグメントの端部に位置する突条を上記のように傾斜させたことにより、該突条の突出方向をセグメントの移動方向に近づけることができ、従って、突出方向と移動方向との間の角度ずれが小さくなるので、タイヤ成型時に、該突条による生タイヤのゴム寄せ量が低減される。そのため、金型が閉じる過程において隣接するセグメント同士の間でのゴムの噛み込みが抑制されるとともに、トレッド厚さが周方向で不均一となるのを抑制することができる。従って、該タイヤ成型用金型により成型された空気入りタイヤは、RFV高次成分などのタイヤ性能の悪化が抑制されたものとなる。また、本発明によれば、上記のように突条の突出方向を変更するものであり、複雑な機構を組み込むものではないので、設備投資を抑えることができ、製造コストの増大を抑えることができる。
上記突条は、セグメントの移動方向に平行に突設されていることが好ましく、これにより、型閉め時の突条のゴム寄せ量を一層低減することができる。
一方で、このように突条を傾斜させると、これにより成型されるトレッドの横溝はトレッド表面に対して傾斜した形状に凹設される。そのため、該横溝によって形成されるブロックなどの陸部に断面鋭角状の縁部が設けられることになり、その部分の剛性が低くなることで、トウアンドヒール摩耗の要因となる。
かかるトウアンドヒール摩耗対策として、請求項1に係るタイヤ成型用金型では、前記突条は、前記セグメントの周方向端部寄りに位置する突条ほど突出高さが低く設定されている。突条の高さを低くすることで、形成される横溝の深さが浅くなるので、その分剛性を確保することができ、トウアンドヒール摩耗の発生を抑えることができる。
上記トウアンドヒール摩耗対策として、請求項2に係るタイヤ成型用金型では、セグメントの周方向端部に位置する突条の両側壁の傾斜角度の和が、前記セグメントの周方向中央部に位置する突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく設定されている。このように設定することで、上記断面鋭角状の縁部を鈍角に近づけることができ、その分剛性を確保することができるので、トウアンドヒール摩耗の発生を抑えることができる。ここで、突条の側壁の傾斜角度とは、突条の底辺と側壁とのなす角度である。
また、トレッド成形型部がタイヤ周方向において方向性のあるトレッドを成型するものである場合、各セグメントにおいて、タイヤ正転時に先に接地する周方向端部側の突条の両側壁の傾斜角度の和を、周方向中央部に位置する突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく、かつ、タイヤ正転時に後に接地する周方向端部側の突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく設定してもよい。トウアンドヒール摩耗は、通常、蹴り出し側で発生するので、蹴り出し側の縁部が断面鋭角状となる箇所に限定して、該断面鋭角状の縁部を鈍角に近づける剛性確保手段を採用してもよい。
本発明のタイヤ成型用金型であると、上記突条の傾斜により、タイヤ成型時における当該突条による生タイヤのゴム寄せ量を低減することができるので、隣接するセグメント同士の間でのゴムの噛み込みを抑制するとともに、トレッド厚さが周上で不均一となるのを抑制して、RFV高次成分などのタイヤ性能の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係るタイヤ成型用金型10の概略構成を示す断面図である。この金型10は、タイヤのトレッドを成型するように外周部に配置されたトレッド成形型部12と、タイヤのサイド部を成型するための上側サイド成形型部14及び下側サイド成形型部16とを備えてなる。生タイヤTは剛性コア11上に支持されており、その状態で上記の各成形型部12,14,16が閉じられることで金型10内にセットされ、該金型10内で加硫成型される。
図2は、トレッド成形型部12が閉じられている状態を示す平面概略図である。図示するように、トレッド成形型部12は、タイヤ周方向に均等に分割された複数のセグメント18により構成されている。セグメント18の分割数は通常7〜13個であり、この例では7個のセグメント18A〜Gにより構成されている。
各セグメント18は、タイヤ放射方向(半径方向)に移動可能に設けられている(図中、各セグメント18の移動方向をMで示す)。すなわち、各セグメント18はその周方向中央がタイヤ放射方向に移動することで、実線で示す型閉め時と二点鎖線で示す型開き時とに拡縮変位するように構成されている。
各セグメント18には、周方向溝を成型するための周方向に延びる突条17(図1参照)とともに、図3に示すように、生タイヤTのトレッド表面T1に横溝T2(図5参照)を成型するための幅方向に延びる突条20がタイヤ周方向に複数設けられている。横溝T2とは、トレッド表面T1に設けられる周方向溝に交差する方向に延びる溝のことであり、幅方向溝とも称される。横溝T2は、周方向溝に対して必ずしも直角ではなくてもよく、すなわち周方向溝に対して傾斜した方向に延びるものであってもよい。また、横溝T2には、一般にサイプと称されるような幅狭の切れ込みも含まれる。
突条20は、セグメント18の周方向中央部22の突条20Cを除いて、先端ほど該周方向中央部22から離間するようにセグメント18の中心Omに向かう方向に対して外向きに傾斜した姿勢に突設されている。すなわち、図9に示すように従来の突条102がいずれもセグメントの中心Omに向かってセグメントの型表面105から垂直に突設されているのに対し、本実施形態では、突条20は、図3に示すように、該中心Omに向かう方向から周方向端部側に傾斜した姿勢に突出形成されている。
セグメント18の中心Omとは、断面円弧状をなすセグメント18の当該円弧により規定される円の中心であり、トレッド成形型部12を型閉めしたときに環状をなす当該トレッド成形型部12の軸心に一致する(図2参照)。従って、図3に示すように型開きした状態では、各セグメント18の中心Omは、生タイヤTの中心Oに対して放射方向にずれた位置に移動する。
上記突条20は、この例では、各セグメント18の周方向における全体にわたって、各セグメント18の移動方向Mに平行な姿勢に突設されている。すなわち、突条20は移動方向Mに沿って延びている。従って、各突条20のセグメント18の中心Omに向かう方向に対する傾斜角度は、セグメント18の端部23側の突条20ほど大きくなるように設定されている。図3中、端部23の突条23Eでの傾斜角度δ1は、その中央寄りの突条20での傾斜角度δ2よりも大になっている(δ1>δ2)。
以上よりなる金型10を用いて空気入りタイヤを成型する際には、生タイヤTを剛性コア11上に支持した状態で、上下のサイド成形型部14,16を型閉めするとともに、トレッド成形型部12を型閉めする。このようにブラダを用いずに剛性コア11上に支持した状態で加硫成型するため、生タイヤTの外径は製品タイヤの外径とほぼ同一に設定されている。
上記型閉め時、トレッド成形型部12の各セグメント18を放射方向内方に移動させることで(図2の移動方向M)、各セグメント18の型表面19を生タイヤTのトレッド表面T1に押し当てる。このとき、各セグメント18に設けられた突条20は、セグメント18の移動方向Mに対して平行に延びており、突出方向が移動方向Mに一致しているので、突条20の生タイヤTへの進入に伴って、生タイヤTのゴムがセグメント18の中央寄りから端部側に向かって押しやられるのを抑制することができる。
このように突条20によるセグメント18端部側へのゴム寄せ量が低減されるので、金型10が閉じる過程において隣接するセグメント18,18同士の間でのゴムの噛み込みが抑制されるとともに、トレッド厚さが周方向で不均一となるのを抑制することができ、RFV高次成分を改良することができる。
なお、上記実施形態では、各突条20の突出方向をセグメント18の移動方向Mに平行にしているが、必ずしも移動方向Mに完全に平行な姿勢でなくても、セグメント18の中心Omに向かう方向に対して前記平行な姿勢に近づくように外向きに傾斜した姿勢に突設されていれば、傾斜角度に応じて上記ゴム寄せ量の低減効果は発揮されるので、本発明ではそのような態様も含まれる。なお、突条20の突出方向とは、図3に示す突条20の断面形状において、突条20の先端をタイヤ周方向に2等分する点と突条20の底辺をタイヤ周方向に2等分する点とを通る直線の方向である。
図4は他の実施形態に係るセグメントの構成を模式的に示したものである。この例では、セグメント18の端部に位置する突条20Eに限定して上記傾斜構成を採用している。
すなわち、この例では、各セグメント18の周方向端部23に位置する突条20Eは、各セグメント18の移動方向Mに平行な姿勢に突設されており、その他の突条20は、従来と同様、セグメント18の中心Omに向かってセグメント18の型表面19から垂直に突設されている。この場合、移動方向Mに平行に突設する突条20Eの範囲は、セグメント18の周方向端部23に位置する限り、特に限定されないが、通常はセグメントの端部に位置するトレッドパターンのピッチ毎に上記傾斜構成を採用し、少なくともトレッドパターンの1ピッチ分の突条について上記傾斜構成を採用することが好ましい。
型閉め時において突条20によるゴム寄せ量が大きいのは、各セグメントの周方向端部に位置する突条であるため、本実施形態のように周方向端部23に位置する突条20Eについてのみ傾斜構成を採用してもゴム寄せ量の低減効果は発揮され、ゴムの噛み込み抑制効果やRFV高次成分の改良効果を得ることができる。その他の構成及び作用効果は上記実施形態と同様であり、説明は省略する。
上記のように突条20を傾斜させると、これにより成型されるトレッドの横溝T2は、図5(a)に示すようにトレッド表面T1に対して傾斜した形状に凹設される。図5(a)は、隣接するセグメント18,18の間で成型されたブロックT3を示したものである。図示するように、ブロックT3には断面鋭角状の縁部T4が形成され、この部分のブロック剛性が低くなることで、トウアンドヒール摩耗の要因となる。
図6は、トウアンドヒール摩耗対策の一例を示したものであり、この例では、各セグメント18において、突条20は、セグメント18の周方向端部23寄りに位置するものほど突出高さが低く設定されている(h1>h2>h3>h4)。即ち、ブロック剛性が周方向において均一になるように、各突条20は、セグメント18の中心Omに向かう方向に対する傾斜角度が大きくなるにつれて、突出高さが低くなるように形成されている。
突条20の高さを低くすることで、形成される横溝T2の深さは、図5(b)に示すように浅くなり、その分剛性が増加する。そのため、断面鋭角状の縁部T4の剛性低下を補うことができ、トウアンドヒール摩耗の発生を抑えることができる。
図7は、トウアンドヒール摩耗対策の他の一例を示したものである。この例では、ブロック剛性が周方向において均一になるように、突条20の両側壁24,26の傾斜角度α,βの和(α+β)が、セグメント18の周方向中央部22に位置する突条20よりも、セグメント18の周方向端部23に位置する突条20の方が小さくなるように設定されている。ここで、傾斜角度αは、突条20の周方向に対向する両側壁のうちセグメント18の中央部22寄りの側壁24が当該突条20の底辺に対してなす角度である。また、傾斜角度βは、突条20の周方向に対向する両側壁のうちセグメント18の端部23寄りの側壁26が当該突条20の底辺に対してなす角度である。
より詳細には、この例では、上記傾斜角度の和(α+β)がセグメント18の周方向端部23寄りに位置する突条20ほど小さくなるように設定されており、そのため、周方向端部23寄りの突条20ほど成型される横溝T2のテーパ角(横溝T2の両側壁がなす角度)が広くなるように設定されている。
このように設定することで、図5(c)に示すように、ブロックT3の上記断面鋭角状の縁部T4を直角又は鈍角に近づけることができるので、その分剛性を確保することができ、トウアンドヒール摩耗の発生を抑えることができる。
図8は、トウアンドヒール摩耗対策の更に他の一例を示したものである。この例は、トレッド成形型部12がタイヤ周方向において方向性のあるトレッドを成型する場合に関する。
トウアンドヒール摩耗は、通常、後に接地する蹴り出し側のブロック縁部で発生するので、この例では、蹴り出し側の縁部が断面鋭角状となる箇所に限定して、該断面鋭角状の縁部を鈍角に近づける剛性確保手段を採用している。
すなわち、図8に示すように、各セグメント18において、タイヤ正転時(タイヤの正転方向をYで示す。)に先に接地する周方向端部23F側の突条20の両側壁の傾斜角度の和(α+β)を、周方向中央部22に位置する突条20の両側壁の傾斜角度の和(α+β)よりも小さく、かつ、タイヤ正転時に後に接地する周方向端部23R側の突条20の両側壁の傾斜角度の和(α+β)よりも小さく設定している。この例では、更に、周方向中央部22に位置する突条20の傾斜角度の和(α+β)と、タイヤ正転時に後に接地する周方向端部23R側の突条20の傾斜角度の和(α+β)とを同等に設定している。
このように設定することで、タイヤ正転時に後に接地する蹴り出し側のブロック縁部を断面鋭角状から直角又は鈍角に近づけることができるので、他の特性を維持しながら、トウアンドヒール摩耗を効果的に抑制することができる。
上記で説明した図3,4,6及び7の各実施形態の構成を採用した実施例の金型を用いて、空気入りラジアルタイヤを加硫成型することで、その効果を確認した(但し、図3及び図4の構成を採用した実施例1及び2は参考例である。)。タイヤサイズは215/60R16とし、生タイヤの外径は製品タイヤの外径と同一に設定して、ブラダを用いることなく、従ってベルトリフト率は0%としてタイヤを成型した。
また、比較例として、図9に示す従来の構成を採用した金型を用いて、ブラダによりベルトリフト率3%としてタイヤを成型した場合(比較例1)と、ブラダを用いることなく、ベルトリフト率を0%としてタイヤを成型した場合(比較例2)を、それぞれ行った。
各実施例及び比較例により得られたタイヤについて、RFV7次成分を評価するとともに、トウアンドヒール摩耗を評価した。評価方法は以下の通りである。
・RFV7次成分:JIS D4230タイヤユニフォミティ測定方法によりRFVを測定し、次数分析により7次成分を算出して、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど良好であることを意味する。
・トウアンドヒール摩耗:当社摩耗試験コースにて実車摩耗試験(国産FF2500ccミニバンによる)を実施し、10000km走行後のブロック間の段差を測定して、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど良好であることを意味する。
結果は、表1に示すとおりであり、生タイヤの外径を製品タイヤの外径と同一に設定してタイヤを加硫成型する場合、実施例1〜4の金型を用いることにより、比較例2の従来の金型を用いた場合と比較して、RFV7次成分が改良されていた。また、実施例3,4の金型を用いることにより、実施例1,2の金型で見られたトウアンドヒール摩耗が解消されており、RFV7次成分の改良効果とトウアンドヒール摩耗の改良効果とを両立することができた。
Figure 0005010385
実施形態に係るタイヤ成型用金型の断面図。 トレッド成形型部が閉じられている状態を示す図。 同トレッド成形型部のセグメントの構成を模式的に示した図。 他の実施形態に係るセグメントの構成を模式的に示した図。 (a)は図3に示すセグメントにより成型されたタイヤのブロックを示す断面図、(b)は図6に示すセグメントにより成型されたタイヤのブロックを示す断面図、(c)は図7に示すセグメントにより成型されたタイヤのブロックを示す断面図。 他の実施形態に係るセグメントの構成を模式的に示した図。 更に他の実施形態に係るセグメントの構成を模式的に示した図。 更に他の実施形態に係るセグメントの構成を模式的に示した図。 従来のタイヤ成型用金型のセグメントの構成を模式的に示した図。
符号の説明
10…タイヤ成型用金型
12…トレッド成形型部
18…セグメント
20…突条、20C…周方向中央部に位置する突条、20E…周方向端部に位置する突条
22…セグメントの周方向中央部
23…セグメントの周方向端部、23F…先に接地する周方向端部、23R…後に接地する周方向端部
24,26…突条の側壁
Om…セグメントの中心、M…セグメントの移動方向
T…生タイヤ、T1…トレッド表面、T2…横溝
α,β…突条の側壁の傾斜角度

Claims (5)

  1. トレッドを成型するトレッド成形型部がタイヤ周方向に分割された複数のセグメントで構成されたタイヤ成型用金型において、
    前記複数のセグメントは、タイヤ放射方向に移動可能に設けられるとともに、トレッド表面に横溝を成型する突条をタイヤ周方向に複数備え、
    前記セグメントの少なくとも周方向端部に位置する前記突条は、先端ほどセグメントの周方向中央部から離間するよう前記セグメントの中心に向かう方向に対して外向きに傾斜した姿勢に突設され
    前記突条は、前記セグメントの周方向端部寄りに位置する突条ほど突出高さが低く設定された、
    タイヤ成型用金型。
  2. トレッドを成型するトレッド成形型部がタイヤ周方向に分割された複数のセグメントで構成されたタイヤ成型用金型において、
    前記複数のセグメントは、タイヤ放射方向に移動可能に設けられるとともに、トレッド表面に横溝を成型する突条をタイヤ周方向に複数備え、
    前記セグメントの少なくとも周方向端部に位置する前記突条は、先端ほどセグメントの周方向中央部から離間するよう前記セグメントの中心に向かう方向に対して外向きに傾斜した姿勢に突設され
    前記セグメントの周方向端部に位置する突条は、両側壁の傾斜角度の和が、前記セグメントの周方向中央部に位置する突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく設定された、
    タイヤ成型用金型。
  3. 前記トレッド成形型部はタイヤ周方向において方向性のあるトレッドを成型するものであり、前記各セグメントにおいて、タイヤ正転時に先に接地する周方向端部側の突条の両側壁の傾斜角度の和が、周方向中央部に位置する突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく、かつ、タイヤ正転時に後に接地する周方向端部側の突条の両側壁の傾斜角度の和よりも小さく設定された、請求項記載のタイヤ成型用金型。
  4. 前記の少なくとも周方向端部に位置する前記突条は、前記セグメントの移動方向に平行に突設された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ成型用金型。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤ成型用金型により成型された空気入りタイヤ。
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