JP4800841B2 - タイヤ用のモールド及びタイヤ製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤの製造に用いられるモールドに関する。詳細には、本発明は、モールドのビードリングの改良に関する。
空気入りタイヤの加硫工程に、割モールドが用いられている。図10は、従来の割モールド2の一部がグリーンタイヤ4及びブラダー6と共に示された断面図である。この割モールド2は、トレッドセグメント8と、サイドプレート10と、ビードリング12とを備えている。ビードリング12は、内周面14と底形成面16とを備えている。加硫工程では、まず予備成形されたグリーンタイヤ4が、開かれたモールド2に投入される。次に、モールド2が閉められる。次に、ブラダー6に高温気体が充填される。ブラダー6は徐々に膨張し、モールド2とブラダー6とによってキャビティが形成される。グリーンタイヤ4は、キャビティにおいて加圧されつつ加熱される。加圧と加熱とにより、ゴム組成物は流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
膨張課程にあるブラダー6は、グリーンタイヤ4のトレッド部18及びビード部20とまず当接する。この段階では、グリーンタイヤ4のサイドウォール部22はブラダー6と当接していない。サイドウォール部22とブラダー6との間には、空間が形成されている。この空間には、エアーが存在している。ブラダー6がさらに膨張することで、ブラダー6がサイドウォール部22と当接する。この当接により、エアーが移動する。エアーの大半は排出されるが、一部のエアーがグリーンタイヤ4とブラダー6との間に残留することがある。残留により、ベアーが生じる。ベアーは、サイドウォール部22からビード部20までの間に生じやすい。
特開2001−9840公報には、ビードリング12が突出部を備えたモールドが開示されている。このモールドでは、膨張課程にあるブラダー6が突出部で支持される。この支持により、グリーンタイヤ4のビード部20への、ブラダー6の当接のタイミングが遅らされる。このモールドでは、ブラダー6は、トレッド部18、サイドウォール部22及びビード部20の順に当接する。このモールドでは、グリーンタイヤ4とブラダー6とに囲まれた空間が生じない。このモールドにより、エアーの残留が防止される。
特開2001−9840公報
図10に示されたモールド2では、内周面14とブラダー6との間にグリーンタイヤ4のゴム組成物が挟まれることがある。ゴム組成物が挟まれることにより、ビードのトウ側に舌状部が形成される。この現象は、「ロングトウ」と称される。ラバーチェーファー(織布が用いられていないチェーファー)を備えたタイヤの場合、キャンバスチェーファー(ゴムが含浸した織布からなるチェーファー)を備えたタイヤよりもゴム組成物が流動しやすいので、舌状部が形成されやすい。舌状部は、タイヤの外観及び品質を低下させる。寸法の大きな舌状部は、除去される必要がある。この除去作業は、ナイフが用いられて手作業で行われる。この除去作業には、手間がかかる。特に、上記特開2001−9840公報に示されたモールドでは、舌状部が生じやすい。その理由は、ビード部20のゴム組成物が径方向内側に移動しやすいことにあると推測される。
グリーンタイヤ4のビード部20の厚みが小さく設定されれば、舌状部の発生は抑制されうる。しかし、小さな厚みにより、タイヤのビード部においてボリューム不足が生じることがある。この現象は、「スマッシュ」と称されている。スマッシュの発生したタイヤでは、ビードとリムとのエアシールが十分ではない。このタイヤでは、ビードの厚みが不十分なので、リムへタイヤが組み込まれるときにビードが損傷を受けるおそれもある。さらに、このタイヤでは、周方向においてビードコアの位置がばらつく。このばらつきは、タイヤのユニフォーミティを阻害する。同様の問題は、ツーピースモールド2によって得られるタイヤにも見られる。
本発明の目的は、品質に優れたタイヤが得られるモールドの提供にある。
本発明に係るタイヤ用モールドは、ビードリングを備えている。このビードリングは、ビード底に当接してこのビード底の形状を決定する底形成面と、この底形成面よりも径方向内側に位置するブラダー支持面と、このブラダー支持面よりも径方向内側であってかつ軸方向外側に位置するブラダー案内面と、このブラダー案内面よりも径方向内側であって底形成面よりも軸方向内側に位置する突出面とを備える。ブラダー案内面は、径方向内側から径方向外側に向かって軸方向内向きに傾斜している。このブラダー案内面の径方向に対する角度は、15°以上75°以下である。このブラダー案内面の長さは、3mm以上20mm以下である。底形成面の軸方向幅W1に対する底形成面からの突出面の高さHの比(H/W1)は、0.05以上4以下である。
好ましくは、ブラダー支持面の径方向長さは、5mm以下である。
本発明に係るタイヤ製造方法は、
(1)ビード底に当接してこのビード底の形状を決定する底形成面と、この底形成面よりも径方向内側に位置するブラダー支持面と、このブラダー支持面よりも径方向内側であってかつ軸方向外側に位置するブラダー案内面と、このブラダー案内面よりも径方向内側であって底形成面よりも軸方向内側に位置する突出面とを備えており、ブラダー案内面が径方向内側から径方向外側に向かって軸方向内向きに傾斜しており、このブラダー案内面の径方向に対する角度が15°以上75°以下であり、このブラダー案内面の長さが3mm以上20mm以下であり、底形成面の軸方向幅W1に対する底形成面からの突出面の高さHの比(H/W1)が0.05以上4以下であるビードリングを含むモールドに、グリーンタイヤが投入される工程
及び
(2)このグリーンタイヤが、モールドとブラダーとに囲まれたキャビティ内で加圧及び加熱され、ビードリングによってビードが形成される工程
を含む。
このモールドでは、突出面によってブラダーのビード部への当接が遅らされるので、膨張課程においてブラダーはトレッド部、サイドウォール部及びビード部の順にグリーンタイヤに当接する。このモールドでは、トレッド部からサイドウォール部へ、そしてサイドウォール部からビード部へとエアーが移動するので、ベアーが生じにくい。このモールドでは、ブラダー案内面によってブラダーが起立させられる。起立したブラダーにより、グリーンタイヤのビード部には、径方向外向きへの力がかかる。従って、ゴム組成物の径方向内側への移動が抑制され、舌状部の発生が抑制される。グリーンタイヤにおける舌状部の対策が不要なので、スマッシュも生じにくい。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールド26が示された平面図であり、図2は図1のII−II線に沿った拡大断面図である。図2には、加硫工程完了直前のグリーンタイヤ4も示されている。
このモールド26は、多数のトレッドセグメント28と、上側サイドプレート30と、上側ビードリング32と、下側サイドプレート34と、下側ビードリング36とからなる。セグメント28の平面形状は、実質的に円弧状である。多数のセグメント28が、リング状に連結される。セグメント28の数は、通常3以上20以下である。上側サイドプレート30、下側サイドプレート34、上側ビードリング32及び下側ビードリング36は、実質的にリング状である。このモールド26は、いわゆる「割モールド」である。
図3は、図2の下側ビードリング36が示された断面斜視図である。図3において矢印Xで示されているのは、下側ビードリング36の断面における径方向である。図3において、右側は径方向内側であり左側は径方向外側である。図3において矢印Yで示されているのは、下側ビードリング36の断面における軸方向である。図3において、上側は軸方向内側であり下側は軸方向外側である。下側ビードリング36は、サイド形成面38、底形成面40、ブラダー支持面42、ブラダー案内面44及び突出面46を備えている。図2から明らかなように、上側ビードリング32も、下側ビードリング36と同様、サイド形成面38、底形成面40、ブラダー支持面42、ブラダー案内面44及び突出面46を備えている。
サイド形成面38は、径方向に対して略平行である。サイド形成面38は、グリーンタイヤ4の端部近傍と当接する。サイド形成面38により、タイヤのビードのサイドが形成される。
底形成面40は、サイド形成面38の径方向内側に位置している。底形成面40は、概して、径方向外側から径方向内側に向かって軸方向内向きに傾斜している。底形成面40は、湾曲部48及び平坦部50からなる。湾曲部48は、サイド形成面38に連続している。平坦部50は、湾曲部48に連続している。
支持面42は、底形成面40の径方向内側に位置している。この支持面42は、底形成面40に連続している。この支持面42は、径方向に延在している。支持面42が、径方向に対して多少傾斜してもよい。この場合、径方向に対する支持面42の角度は、15°以下が好ましい。
案内面44は、支持面42よりも径方向内側であってかつ軸方向外側に位置している。この案内面44は、支持面42に連続している。この案内面44は、径方向内側から径方向外側に向かって軸方向内向きに傾斜している。
突出面46は、案内面44の径方向内側に位置している。突出面46は、溝51を隔てて案内面46と離間している。この突出面46は、底形成面40及び支持面42よりも軸方向内側に位置している。突出面46は、径方向に延在している。突出面46が、径方向に対して多少傾斜してもよい。この場合、径方向に対する突出面46の角度は、15°以下が好ましい。
このモールド26が用いられたタイヤ製造方法では、まず、モールド26が開いておりブラダーが収縮している状態で、予備成形によって得られたグリーンタイヤ4がモールド26に投入される。次に、ブラダーに高温の気体が充填される。充填により、ブラダーは徐々に膨張する。図4に示されるように、ブラダー52は突出面46によって支持される。前述のように突出面46は支持面42よりも軸方向内側に位置しているので、図4では、ブラダー52は支持面42に当接していない。ブラダー52は、グリーンタイヤ4のトレッド部18に当接している。この当接により、トレッド部18の近傍のエアーはサイドウォール部22へと移動する。ブラダー52は、サイドウォール部22及びビード部20には当接していない。
図5に示されるように、ブラダー52のさらなる膨張により、ブラダー52がサイドウォール部22に当接する。この当接により、サイドウォール部22の近傍のエアーは径方向内側へと導かれ、排出される。エアーの排出により、ベアーが抑制される。図5では、ブラダー52が案内面44に沿っている。案内面44に沿うことにより、ブラダー52は起立する。起立したブラダー52は、ビード部20に対して十分な角度をもって、このビード部20に当接する。図5において、符号Pにより、当接する点が示されている。この点Pにおいてビード部20は、ブラダー52によって矢印Aの方向へと強く押される。ビード部20には、軸方向外向きの力と共に、径方向外向きの力がかかる。径方向外向きの力により、ビード部20は底形成面40に填り込む。このとき、グリーンタイヤ4のゴム組成物は、ブラダー52と支持面42との間に挟まれない。
図6に示されるように、ブラダー52のさらなる膨張により、ブラダー52がグリーンタイヤ4の全体に当接する。グリーンタイヤ4は、モールド26とブラダー52とに囲まれたキャビティ内で加圧される。同時にグリーンタイヤ4は、高温気体からの熱伝導により加熱される。加圧と加熱とにより、ゴム組成物がキャビティ面に沿って流動する。さらなる加熱によってゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
図7は、図1から4に示されたモールド26で得られたタイヤ54の一部が示された断面図である。この図7には、ビード部20の近傍が示されている。このビード部20は、コア55、サイド56及びビード底58を備えている。サイド56の形状は、サイド形成面38によって決定される。ビード底58の形状は、底形成面40によって決定される。図7において、両矢印W2で示されているのはコア55の軸方向幅であり、両矢印Tで示されているのはコア55よりも径方向内側におけるタイヤの厚みである。
前述のように、ブラダー52は案内面44によって起立させられる。起立したブラダー52がグリーンタイヤ4に当接することにより、支持面42とブラダー52との間にゴム組成物が挟まれることが抑制される。このモールド26が用いられることにより、ロングトウが防止される。一般にロングトウは、周方向に不均一に生じるので、ビード部20の質量の不均一を招来する。本発明に係るモールド26により、ビード部20の質量の不均一が抑制される。この製造方法で得られたタイヤ54は、ユニフォーミティに優れる。このモールド26が用いられれば、グリーンタイヤ4においてロングトウ防止策がなされる必要が無いので、スマッシュも抑制される。このモールド26により、ベアー、ロングトウ及びスマッシュのないタイヤ54が得られる。このタイヤ54は、高品質である。このタイヤ54の製造方法では、舌状部の除去作業が不要である。この製造方法は、生産性に優れる。
ラバーチェーファーを備えたタイヤ54では、ゴム組成物の流動が激しいので、ロングトウが生じやすい。本発明に係るモールド26は、ラバーチェーファーを備えたタイヤ54に適している。もちろん、キャンバスチェーファーを備えたタイヤ54の製造にも、このモールド26は用いられうる。
図8(a)は図3の下側ビードリング36が示された断面図であり、図8(b)はその一部が示された拡大断面図である。この図8において符号θで示されているのは、案内面44の径方向に対する角度である。角度θ(degree)は、15°以上75°以下が好ましい。角度θが15°以上に設定されることにより、ブラダー52が十分に起立し、ロングトウが抑制される。ロングトウ抑制の観点から、角度θは20°以上がより好ましく、25°以上が特に好ましい。角度θが75°以下に設定されることにより、支持面42によるブラダー52の傷付きが抑制される。ブラダー52の傷つき防止の観点から、角度θは60°以下がより好ましく、50°以下が特に好ましい。
図8において両矢印L1で示されているのは、案内面44の長さである。十分な長さL1が設定されることにより、ブラダー52が起立してロングトウが抑制される。この観点から、長さL1は3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、10mm以上が特に好ましい。長さL1は20mm以下が好ましい。
図8において両矢印L2で示されているのは、支持面42の径方向長さである。長さL2が過大であると、膨張課程においてブラダー52が支持面42に沿うので、起立の程度が小さなブラダー52がグリーンタイヤ4に当接する。この場合、ロングトウが生じやすい。ロングトウ抑制の観点から、長さL2が小さいほど好ましい。長さL2は5.0mm以下が好ましく、3.0mm以下がより好ましく、2.0mm以下が特に好ましい。長さL2がゼロであってもよい。長さL2がゼロの場合、底形成面40と案内面44とが線を介して隣接する。理論上は線の幅はゼロであるが、実際のモールド26では、不可避的に多少の幅を有する支持面42が形成される。ブラダー52の傷つき防止の観点から、長さL2は0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましい。
図8において、両矢印W1で示されているのは底形成面40の軸方向幅であり、両矢印Hで示されているのは底形成面40からの突出面46の高さである。大きな高さHが設定されることにより、膨張課程の初期においてブラダー52のグリーンタイヤ4への当接が阻止され、エアーが十分に排出される。この観点から、底形成面40の軸方向幅W1に対する底形成面40からの突出面46の高さHの比(H/W1)は0.05以上が好ましく、0.10以上がより好ましく、0.5以上が特に好ましい。高さが過大であると、膨張課程の末期においてビード部20が十分に押圧されない。この間点から、比(H/W1)は4以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下が特に好ましい。
案内面44によってブラダー52が起立するモールド26では、底形成面40の幅W1が、従来のモールドの幅W1に比べて小さく設定されうる。幅W1が小さなモールド26では、グリーンタイヤ4がビードリング32に嵌りやすい。この観点から、幅W1の幅W2(図7参照)に対する比(W1/W2)は2.5以下が好ましく、2.3以下がより好ましく、2.0以下が特に好ましい。比(W1/W2)は、1.5以上である。
図9(a)は本発明の他の実施形態に係るモールド62の一部が示された断面図であり、図9(b)はその一部が示された拡大断面図である。このモールド62も、図2に示されたモールド26と同様、多数のトレッドセグメントと、上側サイドプレートと、上側ビードリングと、下側サイドプレートと、下側ビードリング64とからなる。図9には、下側ビードリング64が示されている。
この下側ビードリング64は、サイド形成面66、底形成面68、ブラダー支持面70、ブラダー案内面72及び突出面74を備えている。支持面70は、丸められている。この支持面70の径方向長さは、理論上はゼロである。実際の金型では不可避的に多少の幅を有する支持面70が形成される。このモールド62でも、膨張課程の初期において、ブラダー52(図4参照)が突出面74で支持される。この支持により、ブラダー52のビード部20への当接が遅らされ、エアーが十分に排出される。このモールド62では、ベアーが抑制される。このモールド62でも、ブラダー52は案内面72によって起立させられ、支持面70によって支持される。このモールド62でも、ロングトウが抑制される。ロングトウ抑制の観点から、丸めの曲率半径Rは5.0mm以下が好ましく、2.0mm以下がより好ましい。ブラダー52の傷付き防止の観点から、曲率半径Rは0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1.0mm以上が特に好ましい。
このモールド62でも、案内面72の角度θは、15°以上が好ましく、20°以上がより好ましく、25°以上が特に好ましい。角度θは75°以下が好ましく、60°以下がより好ましく、50°以下が特に好ましい。
このモールド62でも、案内面72の長さL1は3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、10mm以上が特に好ましい。長さL1は20mm以下が好ましい。
このモールド62でも、底形成面68の軸方向幅W1に対する底形成面68からの突出面74の高さHの比(H/W1)は0.05以上が好ましく、0.10以上がより好ましく、0.5以上が特に好ましい。比(H/W1)は4以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下が特に好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1から図3に示された形状を有するモールドを準備した。このモールドでは、底形成面の幅W1は21.5mmであり、径方向に対する案内面の角度θは30°であり、案内面の長さL1は15.0mmであり、突出面の高さHは25.0mmである。従って、このタイヤの比(H/W1)は1.16である。このモールドにグリーンタイヤを投入し、加圧及び加熱して、タイヤを得た。このタイヤのサイズは、「215/45ZR17」である。このタイヤのコアの幅W2は、11.0mmである。従って、比(W1/W2)は1.95である。
[実施例3から5及び比較例2]
下記の表1に示される高さHを備えたモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例2及び6並びに比較例1]
下記の表1に示される長さL1を備えたモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例8から10並びに比較例3から4]
下記の表2に示される角度θを備えたモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例7及び11]
下記の表2に示される長さL2を備えたモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例12]
図9に示されるモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このモールドの支持面は、丸められている。丸めの曲率半径Rは、0.5mmである。このモールドの支持面の径方向長さL2は、理論上はゼロである。
[比較例5]
図10に示されるモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このモールドでは、内周面14が支持面に相当する。このモールドは、案内面及び突出面を備えていない。
[比較例6から7]
図11に示されるモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このモールドは、突出面を備えていない。
[比較例8]
図12に示されるモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このモールドの支持面は、丸められている。丸めの曲率半径Rは、0.5mmである。このモールドの支持面の径方向長さL2は、理論上はゼロである。このモールドは、突出面を備えていない。
[比較例9]
図13に示されるモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このモールドは、案内面を備えていない。
[外観の観察]
得られたタイヤのビード部の外観を目視で観察し、ロングトウ及びスマッシュの程度を判定した。この結果が、下記の表1から表3に示されている。
[厚みTの測定]
得られたタイヤにおいて厚みT(図7参照)を測定した。この結果が、下記の表1から表3に示されている。
[ベアーの検査]
100本のタイヤのビード部からサイドウォール部にかけてを目視で観察し、ベアーの有無を確認した。ベアーが生じているタイヤの本数が、下記の表1から表3に示されている。
[RFVの測定]
「JASO C607:2000」に規定されたユニフォーミティ試験の条件に準拠して、RFVを測定した。20本のタイヤを測定した結果の平均値が、下記の表1から表3に示されている。
Figure 0004800841
Figure 0004800841
Figure 0004800841
表1から表3に示されるように、実施例のモールドでは、不良が発生しにくい。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
支持面、案内面及び突出面を備えたビードリングは、割モールドのみならず、ツーピースモールドにも適用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドが示された平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。 図3は、図2の下側ビードリングが示された断面斜視図である。 図4は、図2のモールドがグリーンタイヤ及びブラダーと共に示された拡大断面図である。 図5は、図2のモールドがグリーンタイヤ及びブラダーと共に示された拡大断面図である。 図6は、図2のモールドがグリーンタイヤ及びブラダーと共に示された拡大断面図である。 図7は、図1から3に示されたモールドで得られたタイヤの一部が示された断面図である。 図8(a)は図3の下側ビードリングが示された断面図であり、図8(b)はその一部が示された拡大断面図である。 図9(a)は本発明の他の実施形態に係るモールドの一部が示された断面図であり、図9(b)はその一部が示された拡大断面図である。 図10は、従来のモールドの一部がグリーンタイヤと共に示された断面図である。 図11は、比較例6から7に係るモールドの下側ビードリングが示された断面図である。 図12は、比較例8に係るモールドの下側ビードリングが示された断面図である。 図13は、比較例9に係るモールドの下側ビードリングが示された断面図である。
符号の説明
4・・・グリーンタイヤ
18・・・トレッド部
20・・・ビード部
22・・・サイドウォール部
26、62・・・モールド
28・・・トレッドセグメント
32・・・上側ビードリング
36、64・・・下側ビードリング
38、66・・・サイド形成面
40、68・・・底形成面
42、70・・・ブラダー支持面
44、72・・・ブラダー案内面
46、74・・・突出面
52・・・ブラダー

Claims (3)

  1. ビードリングを備えており、
    このビードリングが、ビード底に当接してこのビード底の形状を決定する底形成面と、この底形成面よりも径方向内側に位置するブラダー支持面と、このブラダー支持面よりも径方向内側であってかつ軸方向外側に位置するブラダー案内面と、このブラダー案内面よりも径方向内側であって底形成面よりも軸方向内側に位置する突出面とを備えており、
    ブラダー案内面が径方向内側から径方向外側に向かって軸方向内向きに傾斜しており、
    このブラダー案内面の径方向に対する角度が15°以上75°以下であり、
    このブラダー案内面の長さが3mm以上20mm以下であり、
    底形成面の軸方向幅W1に対する底形成面からの突出面の高さHの比(H/W1)が0.05以上4以下であるタイヤ用のモールド。
  2. 上記ブラダー支持面の径方向長さが5mm以下である請求項1に記載のモールド。
  3. ビード底に当接してこのビード底の形状を決定する底形成面と、この底形成面よりも径方向内側に位置するブラダー支持面と、このブラダー支持面よりも径方向内側であってかつ軸方向外側に位置するブラダー案内面と、このブラダー案内面よりも径方向内側であって底形成面よりも軸方向内側に位置する突出面とを備えており、ブラダー案内面が径方向内側から径方向外側に向かって軸方向内向きに傾斜しており、このブラダー案内面の径方向に対する角度が15°以上75°以下であり、このブラダー案内面の長さが3mm以上20mm以下であり、底形成面の軸方向幅W1に対する底形成面からの突出面の高さHの比(H/W1)が0.05以上4以下であるビードリングを含むモールドに、グリーンタイヤが投入される工程
    及び
    このグリーンタイヤが、モールドとブラダーとに囲まれたキャビティ内で加圧及び加熱され、ビードリングによってビードが形成される工程
    を含むタイヤ製造方法。
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