JP2020059665A - 水性外用医薬組成物 - Google Patents
水性外用医薬組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020059665A JP2020059665A JP2018191080A JP2018191080A JP2020059665A JP 2020059665 A JP2020059665 A JP 2020059665A JP 2018191080 A JP2018191080 A JP 2018191080A JP 2018191080 A JP2018191080 A JP 2018191080A JP 2020059665 A JP2020059665 A JP 2020059665A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pharmaceutical composition
- aqueous external
- component
- external pharmaceutical
- loxoprofen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
Description
項1. (A)ロキソプロフェン及び/又はその塩、(B)カプサイシノイド、(C)メントール、(D)エタノール、並びに(E)2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを含む、水性外用医薬組成物。
項2. 前記(B)成分がノナン酸バニリルアミドである、項1に記載の水性外用医薬組成物。
項3. 前記(E)成分が1.5〜10重量%含まれる、項1又は2に記載の水性外用医薬組成物。
項4. 前記(E)成分が、前記(C)成分1重量部当たり0.2〜4重量部含まれる、項1〜3のいずれかに記載の水性外用医薬組成物。
項5. 水性外用医薬組成物中で、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と、(B)カプサイシノイドと、(C)メントールと及び(D)エタノールとともに、(E)2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを共存させる、水性外用医薬組成物において白濁を抑制する方法。
本発明の水性外用医薬組成物は、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩(以下、「(A)成分」と表記することもある)、(B)カプサイシノイド(以下、「(B)成分」と表記することもある)、(C)メントール(以下、「(C)成分」と表記することもある)、(D)エタノール(以下、「(D)成分」と表記することもある)、及び(E)2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコール(以下、「(E成分」と表記することもある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の水性外用医薬組成物について詳述する。
本発明の水性外用医薬組成物は、(A)成分としてロキソプロフェン及び/又はその塩を含有する。ロキソプロフェン及び/又はその塩は、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種として公知の成分である。ロキソプロフェンは、2−[パラ−(2−オキソシクロペンチルメチル)フェニル]プロピオン酸である。ロキソプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、ロキソプロフェンの塩は、水和物であってもよい。
本発明の水性外用医薬組成物は、(B)成分としてカプサイシノイドを含有する。カプサイシノイドとは、N−アシルワニリルアミドであり、血行促進作用等が知られている公知の成分である。カプサイシノイドは油溶性であるため、ロキソプロフェン及び/又はその塩を含む水性外用医薬組成物においてはエタノールと共に配合して溶解させるが、さらにメントールを配合すると白濁発生を招来する。しかしながら、本発明の水性外用医薬組成物では、カプサイシノイドとロキソプロフェン及び/又はその塩とエタノールとを、メントールと共に含んでいても、白濁発生を抑制することができる。
本発明の水性外用医薬組成物は、(C)成分としてメントールを含有する。メントールを含有させることによって、適用した皮膚に清涼感を付与し、使用感を良好にすることができる。メントールはエタノール易溶性であるにもかかわらず、ロキソプロフェン及び/又はその塩とカプサイシノイドとがエタノールを用いて溶解させられた水性外用医薬組成物に共存させると白濁を生じさせる。しかしながら、本発明の水性外用医薬組成物はロキソプロフェン及び/又はその塩とカプサイシノイドとメントールとがエタノールとともに含まれていても、白濁発生を抑制することができる。
本発明の水性外用医薬組成物は、(D)成分としてエタノールを含む。エタノールは溶剤として使用される。本発明の水性外用医薬組成物において、(D)成分の含有量については特に制限されないが、例えば30〜80重量%が挙げられる。
本発明の水性外用医薬組成物は、(E)成分として2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを含有する。ロキソプロフェン及び/又はその塩とカプサイシノイドとメントールとを含む水性外用医薬組成物は、エタノールが共存していても白濁を生じるが、2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを配合することによって、白濁を抑制することができる。
本明細書において、「水性外用医薬組成物」とは水を含む外用医薬組成物であり、本発明の水性外用医薬組成物には水が含まれる。水としては特に制限されず、精製水、蒸留水、イオン交換水、超純水、滅菌水などが挙げられ、好ましくは精製水が挙げられる。本発明の水性外用医薬組成物における水の含有量については、その製剤形態等に応じて適宜設定されるが、例えば、15〜60重量%が挙げられる。
本発明の水性外用医薬組成物には、本発明の効果を妨げない限り、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。本発明の水性外用医薬組成物に配合可能な他の薬理成分については、特に制限されないが、例えば、ジクロフェナク及び/又はその薬学的に許容される塩等の消炎鎮痛剤(上記(A)成分以外);グリチルレチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸ステアリル等の抗炎症剤;ジフェニルイミダゾール、ジフェンヒドラミン及びその薬学的に許容される塩、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤;リドカイン及びその薬学的に許容される塩、ジブカイン及びその薬学的に許容される塩、アミノ安息香酸エチル等の局所麻酔剤;ニコチン酸のエステル誘導体(具体的には、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、ニコチン酸メチルエステル等)、酢酸トコフェロール等の血行促進剤(上記(B)成分以外);アルニカチンキ、オウバクエキス、サンシシエキス、セイヨウトチノキエキス、ロートエキス、ベラドンナエキス、トウキエキス、シコンエキス、サンショウエキス等の生薬等が挙げられ、好ましくは、ニコチン酸のエステル誘導体及び酢酸トコフェロールが挙げられる。本発明の水性外用医薬組成物がニコチン酸のエステル誘導体を含む場合、その含有量としては、例えば0.001〜0.1重量%、好ましくは0.003〜0.05重量%、より好ましくは0.005〜0.02重量%が挙げられる。本発明の水性外用医薬組成物が酢酸トコフェロールを含む場合、その含有量としては、例えば0.01〜1重量%、好ましくは0.03〜0.5重量%、更に好ましくは0.05〜0.3重量%が挙げられる。
本発明の水性外用医薬組成物の製剤形態については、経皮適用可能であることを限度として特に制限されず、例えば、液剤(ローション剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び乳液剤を含む)、フォーム剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは液剤又はゲル剤が挙げられ、特に好ましくは液剤が挙げられる。これらの製剤形態への調製は、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法に従って、製剤形態に応じた添加剤を用いて製剤化することにより行うことができる。
本発明の水性外用医薬組成物は、消炎鎮痛が求められる局所(皮膚)に外用投与することにより使用される。本発明の水性外用医薬組成物は、外用消炎鎮痛剤として、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腰痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘等)、打撲痛、ねんざ痛、骨折痛、神経痛、変形性関節症、関節炎等に対する治療目的で使用することができる。
前述するように、2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールは、カプサイシノイドとロキソプロフェン及び/又はその塩とエタノールとを、メントールと共に含む水性外用医薬組成物において、白濁を抑制することができる。従って、本発明は、更に、水性外用医薬組成物中で、(A)成分であるロキソプロフェン及び/又はその塩と、(B)成分であるカプサイシノイドと、(C)成分であるメントールと、(D)成分であるエタノールと共に、(E)成分である2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを共存させる、水性外用医薬組成物において白濁を抑制する方法を提供する。
[水性外用医薬組成物の調製]
表1及び表2に示す組成の水性外用医薬組成物を調製した。具体的には、以下の手順で調製した。まず、ロキソプロフェンナトリウム、ノナン酸バニリルアミド、l−メントールをエタノールに溶解させ、水でメスアップを行い、その後、残りの成分を添加し、撹拌した。
調製した水性外用医薬組成物を、No.6号無色透明スクリュー管に、液面高さが40mmとなるように入れ、透明スクリュー管上部から底面方向を目視し、以下の基準で白濁抑制の程度を評価した。
◎:液色は無色透明(澄明)であり、底面辺縁を明瞭に視認できる。
(白濁が完全に抑制されている)
○:液色はやや白みがかっているが透明性があり(半透明)、底面辺縁を視認できる。
(白濁が抑制されている)
×:液色は白色不透明であり、底面辺縁を視認できない。
(白濁が生じている)
表3に示す組成の水性外用医薬組成物を、試験例1の手順に準じて調製した。具体的には、まず、プロピレングリコール及びジプロピレングリコール以外の成分をエタノールに溶解させ、水でメスアップを行い、その後、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールを添加し、撹拌した。得られた水性外用医薬組成物について、試験例1と同様に白濁抑制の程度を評価した。いずれの水性外用医薬組成物も、白濁が完全に抑制(白濁抑制の程度:◎)されていた。
Claims (5)
- (A)ロキソプロフェン及び/又はその塩、(B)カプサイシノイド、(C)メントール、(D)エタノール、並びに(E)2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを含む、水性外用医薬組成物。
- 前記(B)成分がノナン酸バニリルアミドである、請求項1に記載の水性外用医薬組成物。
- 前記(E)成分が1.5〜10重量%含まれる、請求項1又は2に記載の水性外用医薬組成物。
- 前記(E)成分が、前記(C)成分1重量部当たり0.2〜4重量部含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の水性外用医薬組成物。
- 水性外用医薬組成物中で、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と、(B)カプサイシノイドと、(C)メントールと及び(D)エタノールとともに、(E)2価アルコール及び/又は炭素数3以上の1価アルコールを共存させる、水性外用医薬組成物において白濁を抑制する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018191080A JP7198625B2 (ja) | 2018-10-09 | 2018-10-09 | 水性外用医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018191080A JP7198625B2 (ja) | 2018-10-09 | 2018-10-09 | 水性外用医薬組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020059665A true JP2020059665A (ja) | 2020-04-16 |
JP7198625B2 JP7198625B2 (ja) | 2023-01-04 |
Family
ID=70219352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018191080A Active JP7198625B2 (ja) | 2018-10-09 | 2018-10-09 | 水性外用医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7198625B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021172638A (ja) * | 2020-04-30 | 2021-11-01 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬製剤 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185132A (ja) * | 2012-03-29 | 2014-10-02 | Kowa Company Ltd | ロキソプロフェンを含有する医薬組成物 |
JP2014224110A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-12-04 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン含有外用剤組成物 |
JP2015098469A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-05-28 | 興和株式会社 | トウガラシ含有医薬組成物 |
WO2017111167A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 興和株式会社 | ロキソプロフェンを含有する医薬製剤 |
JP2017222723A (ja) * | 2012-06-25 | 2017-12-21 | 興和株式会社 | 生薬等含有医薬組成物(肆) |
JP2018188429A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン配合皮膚用外用剤 |
JP2019142856A (ja) * | 2018-02-23 | 2019-08-29 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン配合皮膚用外用剤 |
-
2018
- 2018-10-09 JP JP2018191080A patent/JP7198625B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185132A (ja) * | 2012-03-29 | 2014-10-02 | Kowa Company Ltd | ロキソプロフェンを含有する医薬組成物 |
JP2017222723A (ja) * | 2012-06-25 | 2017-12-21 | 興和株式会社 | 生薬等含有医薬組成物(肆) |
JP2014224110A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-12-04 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン含有外用剤組成物 |
JP2015098469A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-05-28 | 興和株式会社 | トウガラシ含有医薬組成物 |
WO2017111167A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 興和株式会社 | ロキソプロフェンを含有する医薬製剤 |
JP2018188429A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン配合皮膚用外用剤 |
JP2019142856A (ja) * | 2018-02-23 | 2019-08-29 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | ロキソプロフェン配合皮膚用外用剤 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021172638A (ja) * | 2020-04-30 | 2021-11-01 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬製剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7198625B2 (ja) | 2023-01-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6794420B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
TWI716394B (zh) | 外用醫藥組合物 | |
JP7198625B2 (ja) | 水性外用医薬組成物 | |
JP6765299B2 (ja) | 水性製剤 | |
JP2012214412A (ja) | 油性製剤 | |
JP7226957B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP2011037723A (ja) | 油中水型乳化ペースト状口唇用医薬品製剤 | |
JP2022176219A (ja) | 外用製剤 | |
JP6580305B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP2018203674A (ja) | 皮脂分泌促進剤及び外用組成物 | |
JP2020002046A (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP2020002045A (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP2007063136A (ja) | 尿素配合外用製剤 | |
JP2020002044A (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP6632810B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP6449554B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
WO2022131080A1 (ja) | 外用乳化組成物 | |
JP7098320B2 (ja) | 外用組成物 | |
WO2022131081A1 (ja) | 外用乳化組成物 | |
JP2019119684A (ja) | 外用組成物 | |
JP7570174B2 (ja) | 乳化安定化方法 | |
JP7086596B2 (ja) | 外用組成物 | |
JP6599083B2 (ja) | 外用医薬組成物 | |
JP6779730B2 (ja) | 外用組成物 | |
JP2020002047A (ja) | 外用医薬組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220630 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220823 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221025 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221129 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7198625 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |