JP2020050092A - 前部車体構造およびそれに用いる補強部材 - Google Patents

前部車体構造およびそれに用いる補強部材 Download PDF

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Abstract

【課題】ダッシュパネルのステアリングシャフトの貫通孔周縁部を補強すると共に、ペダルブラケットの支持剛性向上を図ることができる前部車体構造およびそれに用いる補強部材の提供を目的とする。【解決手段】エンジンルームと車室2とを車両前後方向に仕切るダッシュパネル3が設けられ、上記ダッシュパネル3には、ステアリングシャフトを車室2側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔3dが開口形成された前部車体構造であって、上記貫通孔3d近傍の車室2内側にはペダルブラケットが取付けられ、上記貫通孔3dと上記ペダルブラケットとの間の貫通孔3d周縁部におけるエンジンルーム側には、フロントサスペンションタワー21と上記ダッシュパネル3とを車両前後方向に接続する補強部材50が連結固定されたことを特徴とする。【選択図】図4

Description

この発明は、エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記ダッシュパネルには、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔が開口形成された前部車体構造およびそれに用いる補強部材に関する。
一般に、前部車体構造としては、エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルを設け、上記エンジンルームの両サイド部を車両の前後方向に延びるフロントサイドフレームを設けて、当該フロントサイドフレーム上部と車体側壁パネルとの間にはフロントサスペンションタワーが設けられた構造が知られている。
上記前部車体構造において、車体剛性、特に、フロントサスペンションタワーに入力される荷重に対する剛性向上を図り、フロントサスペンションタワーの内倒れ等を防止するため、上記フロントサスペンションタワーとダッシュパネルとを車両前後方向に連結する補強部材を設けることが知られている(特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された従来構造において、補強部材のダッシュパネルへの連結は、当該補強部材の後部にダッシュパネル、詳しくは、ダッシュクロスメンバに沿って車幅方向内方に延びる部分を形成し、該車幅方向内方に延びる比較的広い領域にて補強部材とダッシュパネルとが接合されている。
しかしながら、上記ダッシュパネルには、その車室内側にブレーキペダルやクラッチペダルを取付けるためのペダルブラケットが取付けられると共に、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させるための貫通孔も設ける必要があって、これらを考慮して上記補強部材を設けることが要請されている。
特開2017−171102号公報
そこで、この発明は、ダッシュパネルのステアリングシャフトの貫通孔周縁部を補強すると共に、ペダルブラケットの支持剛性向上を図ることができる前部車体構造およびそれに用いる補強部材の提供を目的とする。
この発明による前部車体構造は、エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記ダッシュパネルには、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔が開口形成された前部車体構造であって、上記貫通孔近傍の車室内側にはペダルブラケットが取付けられ、上記貫通孔と上記ペダルブラケットとの間の貫通孔周縁部におけるエンジンルーム側には、フロントサスペンションタワーと上記ダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材が連結固定されたものである。
上記構成によれば、フロントサスペンションタワーとダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材が、貫通孔とペダルブラケットとの間の貫通孔周縁部のエンジンルーム側に連結固定されているので、この補強部材によりダッシュパネルのステアリングシャフトの貫通孔周縁部を補強しつつ、併せて、ペダルブラケット側をも補強することができるので、ペダルブラケットの支持剛性が高まり、延いては、ペダルの支持剛性向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記ペダルブラケットと、上記補強部材と、上記ダッシュパネルとの三者が重合接合されたものである。
上記構成によれば、上述の重合接合により、貫通孔周縁部の補強と、ペダルブラケットの支持剛性とを、さらに高めることができる。
この発明による前部車体構造に用いる補強部材は、フロントサスペンションタワーとダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材であって、当該補強部材のダッシュパネル側の接合部は、ダッシュパネルに開口形成されたステアリングシャフトの貫通孔に沿って湾曲した湾曲形状に形成されたものである。
上記構成によれば、ステアリングシャフトの貫通孔に沿った湾曲形状により、当該貫通孔周縁部の剛性を高めることができる。つまり、貫通孔の形成によりダッシュパネルの剛性が低下するのを、上記補強部材にて補うことができる。
この発明の一実施態様においては、上記補強部材には、当該補強部材の前後方向中途部から後方かつ車幅方向外方に延びる第1稜線部と、後方かつ車幅方向内方に延びる第2稜線部とが一体に枝分かれ形成されたものである。
上記構成によれば、第1稜線部と第2稜線部とを枝分かれ形成したので、エンジンルームを狭くすることなく、上記各稜線部にてダッシュパネル側の補強を行なうことができる。
因に、稜線を真っ直ぐに延ばす一般的な構造を採用した場合には、エンジンルームの空間が狭くなるので、好ましくない。このため、前後方向中途部から上記第1および第2の稜線部に枝分かれする構造を採用したものである。
この発明の一実施態様においては、上記補強部材には、上記第1稜線部と上記第2稜線部の基部から下方に延びる第3稜線部が一体形成されたものである。
上記構成によれば、第3稜線部により補強部材それ自体の剛性向上を図ることができる。
この発明によれば、ダッシュパネルのステアリングシャフトの貫通孔周縁部を補強すると共に、ペダルブラケットの支持剛性向上を図ることができる効果がある。
本発明の前部車体構造を示す斜視図 図1の平面図 図2のA−A線矢視に沿う正面図 車両左側の構造を示す側面図 車室側から前方を見た状態で示す正面図 前部車体構造に用いる補強部材の側面図 同補強部材の斜視図
ダッシュパネルのステアリングシャフトの貫通孔周縁部を補強すると共に、ペダルブラケットの支持剛性向上を図るという目的を、エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記ダッシュパネルには、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔が開口形成された前部車体構造において、上記貫通孔近傍の車室内側にはペダルブラケットが取付けられ、上記貫通孔と上記ペダルブラケットとの間の貫通孔周縁部におけるエンジンルーム側には、フロントサスペンションタワーと上記ダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材が連結固定されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は前部車体構造およびそれに用いる補強部材を示し、図1は当該前部車体構造を示す斜視図、図2は図1の平面図、図3は図2のA−A線矢視に沿う正面図、図4は車両左側の構造を示す側面図、図5は車室側から前方を見た状態で示す正面図である。
図1、図2、図4に示すように、エンジンルーム1と車室2とを車両の前後方向に仕切るダッシュパネル3を設けている。
図4に示すように、上記ダッシュパネル3の下部後端には、車室2の床面を形成するフロアパネル4を連設すると共に、図2に示すように、該フロアパネル4の車幅方向中央には、車室2内に突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部5を、一体または一体的に形成している。
図1、図2に示すように、上述のフロアパネル4の車幅方向左右両サイドには、サイドシル6を接合固定している。
このサイドシル6は、サイドシルインナ7とサイドシルアウタ(図示せず)とを接合固定して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面を有する車体強度部材である。
図2に示すように、上記サイドシル6とトンネル部5との車幅方向中間におけるフロアパネル4の上面には断面略ハット形状のフロアフレーム8を接合固定し、このフロアフレーム8とフロアパネル4との間には、車両の前後方向に延びる閉断面を形成している。
図4に示すように、上述のダッシュパネル3の上端折曲げ部3aの上面には、車幅方向に延びるカウルボックス9を接合固定している。このカウルボックス9は、カウルパネルアッパ10とカウルパネルロア11とを接合固定して、車幅方向に延びるカウル閉断面12を形成したものである。
図1、図2に示すように、上述のダッシュパネル3の左右両サイドには上下方向に延びるヒンジピラー13を接合固定している(但し、図1、図2においては、車両左側のヒンジピラー13の図示を省略している)。このヒンジピラー13は、ヒンジピラーインナ14とヒンジピラーアウタ(図示せず)とを接合固定して、上下方向に延びるヒンジピラー閉断面を有する車体強度部材である。
図1、図2に示すように、エンジンルーム1の左右両サイドにおいて、ダッシュパネル3から車両前方に延びるフロントサイドフレーム15を設けている。図面では簡略的に示しているが、当該フロントサイドフレーム15は、フロントサイドフレームインナとフロントサイドフレームアウタとを接合固定して、車両の前後方向に延びるフロントサイド閉断面16(図3参照)を有する車体強度部材であり、フロントサイドフレーム15の前端には、クラッシュカンを取付けるためのセットプレート17が設けられており、左右一対のクラッシュカン前部相互間には車幅方向に延びる閉断面構造のバンパレインフォースメント(図示せず)が横架されている。
図1〜図3に示すように、上述のフロントサイドフレーム15に対して、車幅方向の外方で、かつ車両上下方向の上方には、ヒンジピラー13のヒンジピラーアウタから車両前方に延びるエプロンレインフォースメント18が設けられている。
図3に示すように、該エプロンレインフォースメント18は、断面略門形状の門形部18aと、当該門形部18aの下部から車幅方向の内外に突出するフランジ部18b,18cとを有する車体強度部材である。
図1、図2に示すように、上記エプロンレインフォースメント18の前端部と、フロントサイドフレーム15の前端部とは、前側連結部材19と後側連結部材20とを用いて、上下に連結されている。
図1〜図4に示すように、エプロンレインフォースメント18と、その車幅方向内側かつ下方に位置するフロントサイドフレーム15との間には、フロントサスペンションタワー21が設けられている。
この実施例では、該フロントサスペンションタワー21は、アルミ合金の鋳造部材にて形成されており、当該フロントサスペンションタワー21は、図3、図4に示すように、サスハウジング21aと、タワー部21bと、サストップ部21cとを一体形成したものである。
ここで、図3に示すように、上述のエプロンレインフォースメント18の左右一対のフランジ部18b,18cは、フロントサスペンションタワー21の対向部に固定されている。
図1〜図4に示すように、ヒンジピラー13のヒンジピラーインナ14前端部と、エプロンレインフォースメント18およびフロントサスペンションタワー21の後部との間には、遮熱部材側壁22が設けられている。
また、図1〜図4に示すように、上記遮熱部材側壁22の前端と、フロントサスペンションタワー21の後端と、フロントサイドフレーム15の後部における車幅方向外端と、ダッシュパネル3の車幅方向左右の前端3bとの間に形成される空間部は、遮熱部材底壁23にて閉塞されている。
一方、図1、図3、図4に示すように、フロントサイドフレーム15の後部にはキックアップ部15aが形成されており、図1に示すように、該キックアップ部15aの車幅方向外側面と、サイドシル6のサイドシルインナ7における車幅方向内側面との間には、ダッシュパネル3の下部前面に沿ってハット断面形状のトルクボックス24が設けられており、当該トルクボックス24とダッシュパネル3との間には、車幅方向に延びるトルクボックス閉断面が形成されている。
図1、図3に示すように、ダッシュパネル3の車幅方向中央下部には、図2で示したトンネル部5と連続すべくトンネル対応部3cが一体形成されている。
図1、図3に示すように、ダッシュパネル3の下部には、その前面に接合固定されて車幅方向の全幅にわたって延びるダッシュクロスメンバ25が設けられている。このダッシュクロスメンバ25は上記トンネル対応部3cの直上部に位置する門形部25aと、該門形部25aの下端から車幅方向左右に延び、ダッシュパネル3の下部と略平行な左右の水平部25b,25cと、を一体形成したものである。
また、上記ダッシュクロスメンバ25は、その長手方向と直交する断面形状がハット形に形成されており、図4に示すように、ダッシュクロスメンバ25とダッシュパネル3との間にはダッシュクロス閉断面26が形成されている。
図1、図3に示すように、上述のダッシュクロスメンバ25の門形部25a上部におけるダッシュパネル3の前面には、車両正面視で略馬蹄形状のダッシュパネル補強部材27が設けられている。
このダッシュパネル補強部材27は、その上部に位置して車幅方向略水平に延びると共に、カウルボックス9とダッシュパネル3とに跨がって接合固定される橋架部27aと、この橋架部27aの左右両端部から下方に延びる左右の脚部27b,27cと、を一体的に形成したものである。
図3に示すように、左右の脚部27b,27cの下端は、ダッシュクロスメンバ25の門形部25aに接合固定されている。また、上記ダッシュパネル補強部材27は、橋架部27aおよび脚部27b,27cの何れもがハット断面形状に形成されており、このダッシュパネル補強部材27とダッシュパネル3との間には、閉断面が形成されている。
ところで、図5に示すように、ダッシュパネル3における車室2側かつ運転席側には、ステアリングシャフト30を車室2側からエンジンルーム1側に向けて貫通させる貫通孔3dが開口形成されている。
この貫通孔3d近傍においてダッシュパネル3の車室2内側にはペダルブラケットとしてのベースブラケット31が取付けられている。
図5に示すように、上記ベースブラケット31には、ペダル支持ブラケット32を介してブレーキペダル33が取付けられると共に、ペダル支持ブラケット34を介してクラッチペダル35が取付けられている。
ブレーキペダル33およびクラッチペダル35は何れも吊下げ式のペダルである。ブレーキペダル33は、ペダルアーム36と、該ペダルアーム36をペダル支持ブラケット32に枢支するペダル軸37と、ペダルアーム36の下端に一体的に設けられた踏面部38と、を備えている。
同様に、クラッチペダル35も、ペダルアーム39と、該ペダルアーム39をペダル支持ブラケット34に枢支するペダル軸40と、ペダルアーム39の下端に一体的に設けられた踏面部41と、を備えている。
図2に示すように、上述のブレーキペダル33とトンネル部5との間におけるフロアパネル4の上面部には、オルガンペダル構造のアクセルペダル42が設けられている。
図1、図3、図4、図5に示すように、上記貫通孔3dと上記ペダルブラケットとしてのベースブラケット31との間の貫通孔3d周縁部におけるエンジンルーム1側には、フロントサスペンションタワー21と上記ダッシュパネル3とを車両前後方向に接続する補強部材50が連結固定されている。
詳しくは、図4に示すように、上記補強部材50によりフロントサスペンションタワー21のサスハウジング21a下部と、貫通孔3d周縁部におけるダッシュパネル3前面とを車両前後方向に接続すると共に、当該補強部材50の下部をフロントサイドフレーム15の後側上部に連結固定している。
これにより、フロントサスペンションタワー21の内倒れ防止効果の向上を図ると共に、ダッシュパネル3のステアリングシャフト30の貫通孔3dの周縁部を補強しつつ、併せて、ベースブラケット31側をも補強することで、ベースブラケット31の支持剛性を高め、延いては、ペダル(ブレーキペダル33、クラッチペダル35参照)の支持剛性向上を図るよう構成したものである。
図6は前部車体構造に用いる補強部材50の側面図、図7は同補強部材50の斜視図である。
図6、図7に示すように、上記補強部材50は、側壁50aと、この側壁50aの上端から車幅方向外方に一体に折曲げ形成された上壁50bと、側壁50aの上側前部に形成された前上ビード50cと、側壁50aの上側後部に形成された後上ビード50dと、側壁50aの上下方向中間部に形成された前下ビード50eと、側壁50aの上下方向中間部に形成された後下ビード50fと、を備えている。
上述の各ビード50c,50d,50e,50fのうち前上ビード50c、前下ビード50eは車両前後方向に延びており、他の後上ビード50d、後下ビード50fは補強部材50の前後方向中途部から後方かつ車幅方向内方に延びている。
また上記上壁50bは補強部材50の前後方向中途部から後方かつ車幅方向外方に延びている(上壁後部50g参照)。
さらに、上記上壁50bの後方かつ車幅方向外方に延びる上壁後部50gと、後上ビード50dとの間は、略三角形状の連結部50hで一体に連結されている。
上述の上壁後部50g、連結部50h、後上ビード50dの後端には、ダッシュパネル3の前面に沿うフランジ部50iが一体形成されている。
図7に示すように、このフランジ部50iの両端には取付け片50j,50kが一体形成されており、図4、図7に示すように、上記フランジ部50iの上下の取付け片50j,50kが、ボルト、ナット等の取付け部材51,52を用いて、ダッシュパネル3の前面に連結固定される時、図5に示すように、補強部材50の取付け片50jと、ダッシュパネル3と、ベースブラケット31の下部との三者が重合接合されており、この重合接合により、貫通孔3d周縁部の補強と、ペダルブラケットであるベースブラケット31の支持剛性とを、さらに高めるよう構成している。
図5、図7に示すように、上記補強部材50のダッシュパネル3側の接合部としての上記フランジ部50iは、ダッシュパネル3に開口形成されたステアリングシャフト30の貫通孔3dに沿って湾曲した湾曲形状に形成されている。
詳しくは、上記フランジ部50iは貫通孔3dの車両左側下部に沿って湾曲する湾曲部50mに形成されている。この湾曲部50mによるステアリングシャフト30の貫通孔3dに沿った湾曲形状により、当該貫通孔3d周縁部の剛性を高めるよう構成したものである。すなわち、貫通孔3dの形成によりダッシュパネル3の剛性が低下するので、上記補強部材50にて補うよう構成したものである。
図6、図7に示すように、上記補強部材50において、上壁後部50gと連結部50hとの間には第1稜線部X1が形成されており、連結部50hと後上ビード50dとの間には第2稜線部X2が形成されている。
図7に示すように、第1稜線部X1は補強部材50の前後方向中途部から後方かつ車幅方向外方に延びるものであり、第2稜線部X2は補強部材50の前後方向中途部から後方かつ車幅方向内方に延びるものである。
つまり、補強部材50の前後方向中途部から上記第1稜線部X1と第2稜線部X2とに二股状に枝分かれ形成されたものであって、これにより、エンジンルーム1の空間を狭くすることなく、上記各稜線部X1,X2にてダッシュパネル3側の補強、詳しくは、貫通孔3d周縁部の補強を行なうよう構成したものである。
図7に示すように、補強部材50の前上ビード50cと後上ビード50dとが交差する交差部50nと、前下ビード50eと後下ビード50fとが交差する交差部50pとが設けられている。
そして、上記補強部材50には、第1稜線部X1と第2稜線部X2の基部としての上記交差部50nから下方に向けて下側の交差部50pまで延びる上下方向ビード50qが一体形成されており、この上下方向ビード50qにより第3稜線部X3が一体形成されており、当該第3稜線部X3にて補強部材50それ自体の剛性向上を図るよう構成したものである。
図7に示すように、上記補強部材50の側壁50aにおける前側上部には取付け座50rが形成されると共に、当該側壁50aの下辺部50sの前後複数箇所にも取付け座50t,50u,50vが形成されている。
図4、図6に示すように、上述の取付け座50rは、ボルト、ナット等の取付け座53を用いて、フロントサスペンションタワー21のサスハウジング21aにおける後側下部に連結固定されており、下辺部50sの各取付け座50t,50u,50vは、ボルト、ナット等の取付け部材54を用いて、フロントサイドフレーム15を構成するフロントサイドフレームインナの上端フランジ部およびフロントサイドフレームアウタの上端フランジ部に共締めにて連結固定されている。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の前部車体構造は、エンジンルーム1と車室2とを車両前後方向に仕切るダッシュパネル3が設けられ、上記ダッシュパネル3には、ステアリングシャフト30を車室2側からエンジンルーム1側に向けて貫通させる貫通孔3dが開口形成された前部車体構造であって、上記貫通孔3d近傍の車室2内側にはペダルブラケット(ベースブラケット31参照)が取付けられ、上記貫通孔3dと上記ペダルブラケット(ベースブラケット31)との間の貫通孔3d周縁部におけるエンジンルーム1側には、フロントサスペンションタワー21と上記ダッシュパネル3とを車両前後方向に接続する補強部材50が連結固定されたものである(図1、図2、図4、図5参照)。
この構成によれば、フロントサスペンションタワー21とダッシュパネル3とを車両前後方向に接続する補強部材50が、貫通孔3dとペダルブラケット(ベースブラケット31)との間の貫通孔3d周縁部のエンジンルーム1側に連結固定されているので、この補強部材50によりダッシュパネル3のステアリングシャフト30の貫通孔3d周縁部を補強しつつ、併せて、ペダルブラケット(ベースブラケット31)側をも補強することができるので、ペダルブラケット(ベースブラケット31)の支持剛性が高まり、延いては、ペダル(ブレーキペダル33、クラッチペダル35参照)の支持剛性向上を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記ペダルブラケット(ベースブラケット31)と、上記補強部材50と、上記ダッシュパネル3との三者が重合接合されたものである(図5参照)。
この構成によれば、上述の重合接合により、貫通孔3d周縁部の補強と、ペダルブラケット(ベースブラケット31)の支持剛性とを、さらに高めることができる。
さらに、この発明による前部車体構造に用いる補強部材50は、フロントサスペンションタワー21とダッシュパネル3とを車両前後方向に接続する補強部材50であって、当該補強部材50のダッシュパネル3側の接合部(フランジ部50i参照)は、ダッシュパネル3に開口形成されたステアリングシャフト30の貫通孔3dに沿って湾曲した湾曲形状に形成されたものである(図5、図7参照)。
この構成によれば、ステアリングシャフト30の貫通孔3dに沿った湾曲形状により、当該貫通孔3d周縁部の剛性を高めることができる。つまり、貫通孔3dの形成によりダッシュパネル3の剛性が低下するのを、上記補強部材50にて補うことができる。
さらにまた、この発明の一実施形態においては、上記補強部材50には、当該補強部材50の前後方向中途部から後方かつ車幅方向外方に延びる第1稜線部X1と、後方かつ車幅方向内方に延びる第2稜線部X2とが一体に枝分かれ形成されたものである(図7参照)。
この構成によれば、第1稜線部X1と第2稜線部X2とを二股状に枝分かれ形成したので、エンジンルーム1を狭くすることなく、上記各稜線部X1,X2にてダッシュパネル3側の補強を行うことができる。
因に、稜線を真っ直ぐに延ばす一般的な構造を採用した場合には、エンジンルームの空間が狭くなるので、好ましくない。このため、補強部材50の前後方向中途部から上記第1および第2の稜線部X1,X2に枝分かれする構造を採用したものである。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記補強部材50には、上記第1稜線部X1と上記第2稜線部X2の基部から下方に延びる第3稜線部X3が一体形成されたものである(図7参照)。
この構成によれば、第3稜線部X3により補強部材50それ自体の剛性向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のペダルブラケットは、本実施例のベースブラケット31に対応し、以下同様に、
補強部材のダッシュパネル側の接合部は、フランジ部50iに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記ダッシュパネルには、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔が開口形成された前部車体構造およびそれに用いる補強部材について有用である。
1…エンジンルーム
2…車室
3…ダッシュパネル
3d…貫通孔
21…フロントサスペンションタワー
30…ステアリングシャフト
31…ベースブラケット(ペダルブラケット)
50…補強部材
50i…フランジ部(接合部)
X1…第1稜線部
X2…第2稜線部
X3…第3稜線部

Claims (5)

  1. エンジンルームと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、
    上記ダッシュパネルには、ステアリングシャフトを車室側からエンジンルーム側に向けて貫通させる貫通孔が開口形成された前部車体構造であって、
    上記貫通孔近傍の車室内側にはペダルブラケットが取付けられ、
    上記貫通孔と上記ペダルブラケットとの間の貫通孔周縁部におけるエンジンルーム側には、フロントサスペンションタワーと上記ダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材が連結固定されたことを特徴とする
    前部車体構造。
  2. 上記ペダルブラケットと、上記補強部材と、上記ダッシュパネルとの三者が重合接合された
    請求項1に記載の前部車体構造。
  3. フロントサスペンションタワーとダッシュパネルとを車両前後方向に接続する補強部材であって、当該補強部材のダッシュパネル側の接合部は、ダッシュパネルに開口形成されたステアリングシャフトの貫通孔に沿って湾曲した湾曲形状に形成された
    前部車体構造に用いる補強部材。
  4. 上記補強部材には、当該補強部材の前後方向中途部から後方かつ車幅方向外方に延びる第1稜線部と、後方かつ車幅方向内方に延びる第2稜線部とが一体に枝分かれ形成された
    請求項3に記載の前部車体構造に用いる補強部材。
  5. 上記補強部材には、上記第1稜線部と上記第2稜線部の基部から下方に延びる第3稜線部が一体形成された
    請求項4に記載の前部車体構造に用いる補強部材。
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