JP5017935B2 - 溶銑の脱硫処理方法 - Google Patents

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本発明は、溶銑の脱硫処理で生成される脱硫スラグを熱滓の状態で別の溶銑の脱硫剤として再度使用して行う溶銑の脱硫処理方法に関するものである。
高炉から出銑された溶銑には、通常、鋼の品質に悪影響を及ぼす硫黄(S)が高濃度で含まれており、要求される鋼の品質に応じて、溶銑段階及び溶鋼段階で種々の脱硫処理が行われている。但し、溶銑と溶鋼とを比較すると、酸素ポテンシャルが低く脱硫反応に有利である、或いは、硫黄の活量を増大させる成分、つまり脱硫反応を促進させる成分の含有量が高いなどの理由から溶銑の方が脱硫反応は効率的であり、従って、通常、溶銑段階で脱硫処理が実施されている。この溶銑の脱硫方法にも種々の脱硫剤が用いられているが、安価であることから、近年では、石灰(以下、「CaO」と記す)を主成分とするCaO系脱硫剤が広く用いられている。この場合の脱硫反応は、「CaO+S→CaS+O」に示される反応式に基づいて進行する。
ところで、鉄鉱石の還元製錬、溶銑の脱炭精錬、溶銑の脱燐処理のような乾式の製錬工程或いは精錬工程で生成されるスラグは、通常、メタル分を除去した後、高炉セメント、コンクリート材、肥料、路盤材、或いは道路用材料、土木工事用材料などに再利用されている。しかしながら、溶銑の脱硫処理で生成される脱硫スラグには高濃度の硫黄が含まれており、セメント材料などには適さない。従って、脱硫スラグは、再利用するのが困難とされているのが現状である。
そこで、脱硫スラグの発生量を削減することを主たる目的として、脱硫スラグを溶銑の脱硫剤として再利用する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを熱滓の状態で別の脱硫処理容器に投下し、次いで、この脱硫処理容器で溶銑を受銑した後、新たに脱硫剤を供給することなく再利用の脱硫スラグのみで脱硫処理する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1の方法では、脱硫剤として脱硫スラグのみを使用していることから、脱硫スラグの再使用を重ねた場合のように脱硫スラグの脱硫能が低下してしまう場合が発生し、この場合には目的とする濃度範囲まで脱硫処理できないという問題点がある。
特許文献2には、別の溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを熱滓の状態で脱硫剤の一部として別の溶銑に投入し、更にその後、新たなCaO系脱硫剤を溶銑に投入して脱硫処理する方法が提案されている。特許文献2では、再使用する脱硫スラグに新たな脱硫剤を加えて脱硫するので、特許文献1における問題点は解消されるが、特許文献2の方法は、脱硫スラグを一旦スラグ回収容器で回収しておき、或いは脱硫スラグを一旦スラグ排滓場に排出して仮置きしておき、脱硫処理容器で溶銑を受銑した後に、スラグ回収容器に回収していた脱硫スラグ或いはスラグ排滓場に仮置きしていた脱硫スラグを溶銑上に装入していることから、脱硫スラグの発生・回収から脱硫処理容器への装入までの時間が長くなり、その間に脱硫スラグの保有熱が周囲に流出して無駄となり、高温の脱硫スラグを再使用するメリットが減少してしまうという問題点がある。
特開昭63−219514号公報 特開2005−240145号公報
上述したように、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを脱硫剤として再利用するに当たり、従来の方法は、脱硫能を確保して安定して脱硫処理を行うこと、並びに、再利用する脱硫スラグの保有熱を有効に活用することを同時に達成しておらず、いまだ改善を要する点が多々存在しているのが現状である。
本発明は、こうした従来の問題点を解決するためになされたものであって、溶銑の脱硫処理で発生する脱硫スラグを脱硫剤として再利用するに際し、脱硫スラグの保有熱を有効に活用するとともに、脱硫能を確保して安定して脱硫処理を行うことができ、それによって溶銑の脱硫コストの削減及び脱硫スラグ発生量の低減を可能とする、溶銑の脱硫処理方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために、高温の脱硫スラグ、つまり熱滓状態の脱硫スラグの保有熱をいかに別の脱硫処理に生かせるかに着目した。即ち、再使用する際に脱硫スラグの保有熱を有効活用することができれば、新たに脱硫剤を添加しても溶銑の温度低下を少なくすることができ、可能な限りの高温下の条件で脱硫処理を行うことが可能となる。脱硫反応は高温ほど有利であるから、高温下で脱硫処理を行うことは脱硫処理の効率化にもつながるからである。
そこで、高温の脱硫スラグの熱をいかに次回以降の脱硫処理に生かせるかとの観点から、回収した脱硫スラグを種々の添加方法で、次回以降の脱硫処理を実施する脱硫処理容器に添加して脱硫処理し、そのときの溶銑温度の挙動を調査した。試験した脱硫処理方法は、表1に示す脱硫処理方法1〜6の6種類の脱硫処理方法である。
以下に、6種類の脱硫処理方法を具体的に説明する。
脱硫処理方法1:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理で発生した高温の脱硫スラグを、掻き出し式除滓機(「スラグドラッガー」ともいう)を用いて一旦スラグ回収容器に排出・回収し、回収した脱硫スラグをスラグ回収容器から空の脱硫処理容器(溶銑鍋)に装入した後、この脱硫処理容器に、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から溶銑を注入し、その後、新たなCaO系脱硫剤を溶銑に添加して耐火物製の攪拌羽根(「インペラー」とも呼ばれる)を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。
脱硫処理方法2:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理で発生した高温の脱硫スラグを、掻き出し式除滓機を用いて別の脱硫処理容器に直接装入した後、この脱硫処理容器に、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から溶銑を注入し、その後、新たなCaO系脱硫剤を溶銑に添加して耐火物製の攪拌羽根を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。
脱硫処理方法3:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理で発生した高温の脱硫スラグを、掻き出し式除滓機を用いて一旦スラグ回収容器に排出・回収しておき、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から脱硫処理容器に溶銑を注入した後、この脱硫処理容器にスラグ回収容器で回収した脱硫スラグを装入し、その後、新たなCaO系脱硫剤を溶銑に添加して耐火物製の攪拌羽根を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。
脱硫処理方法4:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理で発生した高温の脱硫スラグを、掻き出し式除滓機を用いて一旦スラグ排滓場に排出して仮置きしておき、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から脱硫処理容器に溶銑を注入した後、この脱硫処理容器に、スラグ排滓場に仮置きした脱硫スラグから起重機を用いて回収した高温の脱硫スラグを装入し、その後、新たなCaO系脱硫剤を溶銑に添加して耐火物製の攪拌羽根を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。
脱硫処理方法5:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理で発生した高温の脱硫スラグを、掻き出し式除滓機を用いて別の脱硫処理容器に直接装入した後、この脱硫処理容器に、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から溶銑を注入し、その後、CaO系脱硫剤を新たに添加せずに、脱硫剤として脱硫スラグのみを用いて耐火物製の攪拌羽根を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。
脱硫処理方法6:CaO系脱硫剤を用いて溶銑の脱硫処理を実施し、この脱硫処理した溶銑を払い出した後、この脱硫処理容器に、高炉から出銑された脱硫対象の溶銑を収容した溶銑搬送容器から溶銑を注入し、その後、脱硫スラグを添加することなく、CaO系脱硫剤のみを新たに添加して耐火物製の攪拌羽根を用いて溶銑を攪拌して脱硫処理する方法。これは、従来、一般的に行われている脱硫方法である。
これら6種類の脱硫処理を実施した結果、脱硫処理方法3や脱硫処理方法4のように、熱滓状態の脱硫スラグを一旦スラグ回収容器や排滓場へ排出しておき、脱硫処理容器で溶銑を受銑した後に脱硫スラグを脱硫処理容器に装入した場合と比較して、脱硫処理方法1及び脱硫処理方法2のように、次の脱硫処理に用いる脱硫処理容器に予め脱硫スラグを装入しておき、その後に溶銑を受銑した場合の方が受銑後の溶銑温度が高くなることが分かった。特に、脱硫処理方法2のように、脱硫スラグを直接次に使用する脱硫処理容器に装入した場合に、溶銑温度が高くなることが確認できた。
これは、受銑前の脱硫処理容器が空の場合と比較して熱滓状態の脱硫スラグを添加したことにより、空のときの脱硫処理容器の放熱ロスが抑制されたと同時に、脱硫処理容器の熱により脱硫スラグ自体の温度低下も低減したことによる。
また、脱硫処理方法6のように脱硫スラグを再使用しなかった場合と比較して、脱硫処理方法1〜5のように、熱滓状態の脱硫スラグを再使用した場合の方が脱硫処理時における溶銑温度の低下は少なかった。脱硫処理時における溶銑温度の低下が最も少なかったのは、脱硫処理方法5のように脱硫剤として脱硫スラグのみを用いた場合であったが、この場合には処理後の溶銑硫黄濃度が他の場合に比べて高く、目標とする値までの脱硫処理が得られない場合のあることが判明した。
これらの結果から、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを熱滓状態で再利用する場合には、脱硫処理方法1及び脱硫処理方法2のように、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを先ず脱硫処理容器に装入し、その後、この脱硫処理容器に溶銑を装入し、更にその後に、脱硫能を確保するための新たな脱硫剤を溶銑に添加して脱硫処理することにより、熱ロスを最も少なくすることができ、且つ、目標とする脱硫能を安定して得られることが分かった。
即ち、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを脱硫剤として再利用する場合には、以下の2点が重要であることを知見した。
(1):目標とする脱硫量に応じた脱硫処理を安定して行うために、脱硫剤として、別の溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを使用するとともに、これに新たな脱硫剤を併用する。
(2):脱硫処理容器及び脱硫スラグの保有熱の脱硫処理工程における熱ロスを最小とするために、脱硫スラグは熱滓状態で再使用し、この熱滓状態の脱硫スラグを、溶銑を受銑する前に予め脱硫処理容器に装入しておく。
ここで、熱滓状態の脱硫スラグとは、常温よりも温度の高い脱硫スラグの意味であるが、脱硫スラグの熱を有効活用する観点から、少なくとも100℃以上の脱硫スラグであり、好ましくは500℃以上の脱硫スラグを差すものとする。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、第1の発明に係る溶銑の脱硫処理方法は、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを脱硫剤の一部として熱滓の状態で別の脱硫処理容器に装入し、次いで、該脱硫処理容器に溶銑を装入し、その後、該溶銑に新たな脱硫剤を添加して脱硫処理することを特徴とするものである。
第2の発明に係る溶銑の脱硫処理方法は、第1の発明において、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを一旦スラグ回収容器に排出して、スラグ回収容器で脱硫スラグを貯留し、その後、該スラグ回収容器から前記脱硫処理容器に脱硫スラグを装入することを特徴とするものである。
第3の発明に係る溶銑の脱硫処理方法は、第1の発明において、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを、脱硫処理した溶銑を収容する容器を傾けて該容器から前記脱硫処理容器に直接装入することを特徴とするものである。
第4の発明に係る溶銑の脱硫処理方法は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記脱硫スラグの温度は500℃以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、脱硫処理容器に溶銑を装入する前に予め熱滓状態の脱硫スラグを装入するので、脱硫スラグが断熱材として機能して脱硫処理容器からの放熱量が少なくなるとともに、脱硫処理容器の熱により脱硫スラグ自体の温度降下も低減し、従来に比べて脱硫処理容器及び脱硫スラグの熱ロスを大幅に削減することができる。また、脱硫剤として再使用の脱硫スラグに加えて新たな脱硫剤を併用するので、脱硫能の低下が防止され、目的とする硫黄濃度まで安定して脱硫することができる。その結果、脱硫処理コストの削減並びに脱硫スラグ発生量の低減が達成され、産業上及び地球環境上、有益な効果がもたらされる。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、本発明に係る第1の実施の形態例の脱硫処理方法を工程別に示す概要図であり、先ず、図1に示す第1の実施の形態例の脱硫処理方法を説明する。
機械式攪拌装置2の先端に取り付けた耐火物製の攪拌羽根(図示せず)を脱硫処理容器1に収容された溶銑(図示せず)に浸漬させた状態とし、この攪拌羽根を旋回して脱硫処理容器内の溶銑と脱硫剤とを攪拌・混合して、溶銑に脱硫処理を施す(図1(A))。この場合の脱硫剤は、全量新たな脱硫剤(「新規の脱硫剤」とも呼ぶ)としても、また、この脱硫処理よりも以前の脱硫処理で発生した脱硫スラグと新規の脱硫剤との併用であっても、どちらでも構わない。
この脱硫処理が終了したなら、脱硫処理後の溶銑を収容する脱硫処理容器1を排滓場に搬送して、排滓場に設置された掻き出し式除滓機3を用いて脱硫処理後の溶銑上に浮遊する脱硫スラグ4を、脱硫処理容器1からスラグ回収容器5に掻き出す(図1(B))。所定量の脱硫スラグ4がスラグ回収容器5に溜まったなら、スラグ回収容器5を起重機などによって脱硫処理容器1の直下から移動させる。その後、脱硫処理容器1に滞留する残りの脱硫スラグ4を更に排滓場に掻き出して脱硫スラグ4のほとんどを脱硫処理容器1から排出する。尚、この排滓後、脱硫処理の施された溶銑を収容する脱硫処理容器1は脱炭精錬工程或いは脱燐処理工程などの次工程に搬送される。
次いで、所定量の脱硫スラグ4を収容したスラグ回収容器5を起重機(図示せず)で吊り上げ、熱滓状態の脱硫スラグ4をスラグ回収容器5から、溶銑を収容していない空の脱硫処理容器6に投入する(図1(C))。その後、この脱硫処理容器6に溶銑搬送容器7に収容された溶銑8を注入する(図1(D))。
溶銑8を収容した脱硫処理容器6を機械式攪拌装置2の設置された脱硫処理場に搬送し、溶銑8の上に脱硫スラグ4が載った状態の脱硫処理容器6の内部に、機械式攪拌装置2に取り付けられた耐火物製の攪拌羽根(図示せず)を下降させ、この攪拌羽根を溶銑8に浸漬させる。次いで、攪拌羽根を溶銑8に浸漬させた状態で攪拌羽根を旋回させて溶銑8を攪拌する。溶銑8を攪拌することにより、脱硫スラグ4は溶銑8の内部に分散される。この状態で、脱硫剤供給装置9から新規の脱硫剤10を溶銑8に添加して脱硫処理を実施する(図1(E))。新規の脱硫剤10も溶銑8に巻き込まれ、溶銑8に対して脱硫処理が施される。
この脱硫処理の際に、脱硫反応を促進させるために、脱硫剤10の添加と同時に、または、新規の脱硫剤10の添加の前後に、若しくは脱硫処理期間の全期間に亘って、脱硫助剤を溶銑8に上置き添加することが好ましい。ここで、脱硫助剤とは、溶銑中或いは溶銑上に存在するスラグ中の酸素と優先的に反応して、溶銑及びスラグの酸素ポテンシャルを低減させ、脱硫剤による脱硫反応を促進させるためのものである。脱硫助剤としては、主として金属Alやアルミドロス粉末が使用され、この他に、アルミニウム融液をガスでアトマイズして得られるアトマイズ粉末や、アルミニウム合金を研磨、切削する際に発生する切削粉などの他のAl源や、フェロシリコンのようなSi合金や、Mg合金なども用いることができる。
所定量の脱硫剤10の投入が完了した以降も、攪拌羽根を旋回させて脱硫処理を継続し、所定時間の攪拌を行ったなら、攪拌羽根の回転数を減少させて停止させる。攪拌羽根の旋回が停止したなら、攪拌羽根を溶銑8から上昇させる。生成した脱硫スラグが浮上して溶銑表面を覆い、静止した状態で溶銑8の脱硫処理が終了する。
次に、図2に示す第2の実施の形態例の脱硫処理方法を説明する。
尚、図1に示す第1の実施の形態例の脱硫処理方法では、脱硫スラグ4を一旦スラグ回収容器5に貯留し、スラグ回収容器5で貯留した脱硫スラグ4を脱硫処理容器6に装入し、これに対して図2に示す第2の実施の形態例の脱硫処理方法では、脱硫スラグ4を脱硫処理容器1から脱硫処理容器6に直接装入しており、第1の実施の形態例の脱硫処理方法と第2の実施の形態例の脱硫処理方法とでは、脱硫スラグ4を脱硫処理容器6に装入する工程が異なるのみで、その他の工程は同一であるので、同一の工程は簡単に説明する。
機械式攪拌装置2に取り付けた耐火物製の攪拌羽根を脱硫処理容器1に収容された溶銑に浸漬させて旋回し、溶銑と脱硫剤とを攪拌・混合して溶銑に脱硫処理を施す(図2(A))。
この脱硫処理が終了したなら、脱硫処理後の溶銑を収容する脱硫処理容器1を排滓場に搬送して、排滓場に設置された掻き出し式除滓機3を用いて脱硫処理後の溶銑上に浮遊する脱硫スラグ4を、脱硫処理容器1から溶銑を収容していない空の脱硫処理容器6に掻き出す(図2(B))。所定量の脱硫スラグ4が脱硫処理容器6に溜まったなら、脱硫処理容器6を起重機などによって脱硫処理容器1の直下から移動させる。その後、脱硫処理容器1に滞留する残りの脱硫スラグ4を更に排滓場に掻き出して脱硫スラグ4のほとんどを脱硫処理容器1から排出する。尚、この排滓後、脱硫処理の施された溶銑を収容する脱硫処理容器1は次工程に搬送される。
次いで、この脱硫処理容器6に溶銑搬送容器7に収容された溶銑8を注入(図2(C))し、その後、溶銑8を収容した脱硫処理容器6を機械式攪拌装置2の設置された脱硫処理場に搬送し、新規の脱硫剤10を添加して溶銑8に対して脱硫処理を実施する(図2(D))。この脱硫処理は、脱硫助剤の使用を含めて、全て前述した第1の実施の形態例の脱硫処理方法と同一の方法で実施する。
かくして、溶銑8に対して脱硫処理が実施される。脱硫処理後、生成した脱硫スラグを脱硫処理容器6から排出する。この排滓後、脱硫処理の施された溶銑を収容する脱硫処理容器6を脱炭精錬工程或いは脱燐処理工程などの次工程に搬送する。ここで、図1(E)及び図2(D)に示す脱硫処理により生成した脱硫スラグは、次回以降の脱硫処理における脱硫剤として再使用することができる。つまり、生成した脱硫スラグを脱硫剤の一部として用いて、図1(A)〜(E)の工程或いは図2(A)〜(D)の工程により、溶銑に脱硫処理を実施することができる。
本発明に係る溶銑の脱硫処理においては、脱硫剤としてCaO系脱硫剤のみならず、カルシウムカーバイト系脱硫剤、ソーダ系脱硫剤及び金属Mgなど種々の脱硫剤を用いることができるが、安価であることからCaO系脱硫剤を使用することが好ましい。しかも、環境対策やスラグの廃棄処理が容易となることから、蛍石などのフッ素源を含有しないCaO系単独のCaO系脱硫剤を使用することが好ましい。フッ素源を含有しないCaO系脱硫剤としては、生石灰(CaO)、ドロマイト(MgCO3 ・CaCO3 )、消石灰(Ca(OH)2)、石灰石(CaCO3 )などを使用することができる。新たに添加する脱硫剤10の粒径は、1mm以下或いは数mm以下とする。
また、本発明による脱硫処理の対象となる溶銑は、どのような成分であっても構わず、例えば、予め脱珪処理や脱燐処理が施されていてもよい。脱珪処理とは、脱燐処理を効率良く行うために脱燐処理に先立ち、溶銑に酸素ガスや鉄鉱石などの酸素源を添加して主に溶銑中のSiを除去する処理であり、脱燐処理とは、溶銑に酸素ガスや鉄鉱石などの酸素源を添加するとともに、生成するP25 を吸収するための脱燐用フラックスとしての生石灰(CaO)を添加して主に溶銑中のPを除去する処理である。因みに、脱硫処理前の代表的な溶銑の化学成分は、C:3.5〜5.0質量%、Si:0.3質量%以下、S:0.02〜0.05質量%、P:0.1〜0.15質量%であり、溶銑温度は1250〜1450℃である。
溶銑の脱硫処理方法としては、粉末の脱硫剤をArガスや窒素ガスなどの不活性ガスを搬送用ガスとして溶銑中に吹き込んで脱硫する方法(「脱硫剤吹込法」と呼ぶ)、及び、前述したような、耐火物製の攪拌体によって機械的に攪拌されている溶銑の浴面上に脱硫剤を添加して脱硫する方法(「機械攪拌式脱硫法」と呼ぶ)が一般的に行われており、本発明に係る溶銑の脱硫処理方法は、どちらの脱硫方法にも適用できるが、機械攪拌式脱硫法に適用した場合に利用効率が高く、特に有効である。
以上説明したように本発明によれば、脱硫処理容器6に溶銑8を装入する前に予め熱滓状態の脱硫スラグ4を装入するので、脱硫スラグ4が断熱材として機能して脱硫処理容器6からの放熱量が少なくなるとともに、脱硫処理容器6の熱により脱硫スラグ4自体の温度降下も低減し、従来に比べて脱硫処理容器6及び脱硫スラグ4の熱ロスを大幅に削減することができる。また、脱硫剤として再使用の脱硫スラグに加えて新たな脱硫剤10を併用するので、脱硫能の低下が防止され、目的とする硫黄濃度まで安定して脱硫することができる。
尚、本発明は上記説明の範囲に限るものではなく、種々の変更が可能である。例えば上記説明では、溶銑8を溶銑搬送容器7から脱硫処理容器6に装入しているが、高炉から出銑される溶銑を脱硫処理容器6で直接受銑してもよい。
溶銑の脱硫処理で発生した熱滓状態の脱硫スラグを別の脱硫処理における脱硫剤として再利用する試験を実施した。試験は、前述した表1に示す脱硫処理方法1〜6の6種類の方法で実施した。脱硫剤としては、全ての試験で生石灰を約95質量%、蛍石を約5質量%含有するCaO系脱硫剤を使用した。また、全ての試験で脱硫処理前の溶銑硫黄濃度を0.030質量%前後に調整し、また脱硫処理容器で受銑する直前の溶銑温度を1380℃に調整した。表2に、操業条件並びに溶銑温度の推移や溶銑硫黄濃度の推移などの試験結果を示す。尚、表2の備考欄には、本発明の範囲内の試験を「本発明例」、それ以外を「比較例」として表示している。
表2に示すように、脱硫処理方法3及び脱硫処理方法4のように、熱滓状態の脱硫スラグを脱硫処理容器で溶銑を受銑した後に脱硫処理容器に装入した場合や、脱硫処理方法6のように熱滓状態の脱硫スラグを再使用しなかった場合には、溶銑搬送容器から脱硫処理容器への溶銑受銑時の溶銑温度降下が30℃であったのに対し、脱硫処理方法1、脱硫処理方法2及び脱硫処理方法5のように、脱硫処理容器で溶銑を受銑する前に熱滓状態の脱硫スラグを装入した場合には、溶銑受銑時の溶銑温度の降下は15℃未満であり、受銑時の溶銑温度降下が半分以下に低減することが確認できた。
また、脱硫処理中の溶銑の温度降下は、脱硫処理方法6のように、熱滓状態の脱硫スラグを再使用しなかった場合に比較して、脱硫処理方法1〜5の熱滓状態の脱硫スラグを再使用した場合の方が小さく、特に、溶銑を受銑する前に脱硫スラグを装入した脱硫処理方法1〜2において脱硫処理中の溶銑の温度降下が少なかった。これは、受銑前の脱硫処理容器に熱滓状態の脱硫スラグを添加したことにより、脱硫処理容器の放熱ロスが抑制されたと同時に、脱硫処理容器の熱により脱硫スラグの温度低下も低減したことによる。
また、脱硫処理方法5のように脱硫剤として脱硫スラグのみを用いた場合には、脱硫処理中の溶銑温度の降下量が最も少なかったが、この場合には、処理後の溶銑硫黄濃度が他の場合に比べて高くなっており、目標とする値までの脱硫処理が得られない場合のあることが分かった。
これらの結果から、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを熱滓状態で再利用する場合には、脱硫処理方法1及び脱硫処理方法2のように、溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを先ず脱硫処理容器に装入し、その後、この脱硫処理容器に溶銑を装入し、更にその後に、脱硫能を確保するための新たな脱硫剤を溶銑に添加して脱硫処理することにより、熱ロスを最も少なくすることができ、且つ、目標とする脱硫能を安定して得られることが分かった。
本発明の第1の実施の形態例の脱硫処理方法を工程別に示す概要図である。 本発明の第2の実施の形態例の脱硫処理方法を工程別に示す概要図である。
符号の説明
1 脱硫処理容器
2 機械式攪拌装置
3 掻き出し式除滓機
4 脱硫スラグ
5 スラグ回収容器
6 脱硫処理容器
7 溶銑搬送容器
8 溶銑
9 脱硫剤供給装置
10 脱硫剤

Claims (4)

  1. 溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを脱硫剤の一部として熱滓の状態で別の脱硫処理容器に装入し、次いで、該脱硫処理容器に溶銑を装入し、その後、該溶銑に新たな脱硫剤を添加して脱硫処理することを特徴とする、溶銑の脱硫処理方法。
  2. 溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを一旦スラグ回収容器に排出して、スラグ回収容器で脱硫スラグを貯留し、その後、該スラグ回収容器から前記脱硫処理容器に脱硫スラグを装入することを特徴とする、請求項1に記載の溶銑の脱硫処理方法。
  3. 溶銑の脱硫処理で発生した脱硫スラグを、脱硫処理した溶銑を収容する容器を傾けて該容器から前記脱硫処理容器に直接装入することを特徴とする、請求項1に記載の溶銑の脱硫処理方法。
  4. 前記脱硫スラグの温度は500℃以上であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の溶銑の脱硫処理方法。
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