JP2004338581A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

車両の下部車体構造 Download PDF

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JP2004338581A
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Yukio Nakamura
幸雄 中村
Kenji Asada
健志 浅田
Masahiro Kitabayashi
正大 北林
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Abstract

【課題】トンネル部の車室内側上端に上部トンネルメンバを設け、さらにトンネル部の車室外側下部に下部トンネルメンバを設けることにより、上部トンネルメンバと下部トンネルメンバとの上下ツイン構造のバックボーンを構成して、これにより車体の下部の剛性が向上し、軽量な構造でありながらも、安全性と操縦安定性の向上を図ることができる車両の下部車体構造の提供。
【解決手段】フロアパネル2の車幅方向中央に車室内方向に凸設されて前後方向に延びるトンネル部6を備えた車両の下部車体構造であって、上記トンネル部6の車室内側上端には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びて閉断面20を形成する上部トンネルメンバ19が設けられ、上記トンネル部6の車室外側下部には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びて閉断面24を形成する下部トンネルメンバ25が設けられたことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロアパネルの車幅方向中央に車室内方向に凸設されて車両の前後方向に延びるトンネル部を備えたような車両の下部車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の下部車体構造としては次のような構造がある。
すなわち、フロアパネルの車幅方向中央に車室内方向に凸設されて車両の前後方向に延びるトンネル部を備えると共に、このトンネル部の車室内側上端には該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて、トンネル部との間で閉断面を形成する上部トンネルメンバ(メイン補強メンバ参照)が設けられたものである(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−238667号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来公報に開示されたようにトンネル部の上部に車両の前後方向に延びる上部トンネルメンバを設け、この上部トンネルメンバとトンネル部との間に同方向に延びる閉断面を形成すると、車体剛性の向上を図ることができるが、未だ充分ではなかった。
【0005】
そこで、この発明は、トンネル部の車室内側上端に、該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する上部トンネルメンバを設け、さらにトンネル部の車室外側下部に、該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する下部トンネルメンバを設けることにより、下部トンネルメンバでトンネル部の下部を閉じて、トンネル部を閉断面化することができ、上部トンネルメンバと下部トンネルメンバとの上下ツイン構造のバックボーンを構成して、これにより車体の下部の剛性が向上し、軽量な構造でありながらも、安全性と操縦安定性の向上を図ることができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両の下部車体構造は、フロアパネルの車幅方向中央に車室内方向に凸設されて前後方向に延びるトンネル部を備えた車両の下部車体構造であって、上記トンネル部の車室内側上端には該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する上部トンネルメンバが設けられ、上記トンネル部の車室外側下部には該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する下部トンネルメンバが設けられたものである。
【0007】
上記構成によれば、下部トンネルメンバでトンネル部の下部を閉じて、トンネル部を閉断面化することができ、上部トンネルメンバと下部トンネルメンバとの上下ツイン構造のバックボーンを構成することができる。この結果、車体の下部の剛性が向上し、軽量な構造でありながらも、安全性と操縦安定性および車両の応答性の向上を図ることができ、とくにオープンカー、かつスポーツカーに対して有効な下部車体構造となる。
【0008】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの前端を、フロアパネルの下部に沿って前後方向に一対で延びるフロアフレームに接続したものである。
上記構成によれば、フロアフレームと下部トンネルメンバとの両者で荷物を共用して受けることができるので、下部車体剛性がさらに向上する。
【0009】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの前端を二股状に分岐させて上記フロアフレームに接続したものである。
上記構成によれば、二股状に分岐させた下部トンネルメンバの前端を左右のフロアフレームに接続したので、車体全体のねじり剛性が向上する。
【0010】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの二股状前端部を車幅方向に接続するクロスメンバを設けたものである。
上記構成によれば、下部トンネルメンバの二股状前端部をクロスメンバで接続したので、車体剛性がさらに向上する。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの後端を、車体後部を一対で前後方向に延びるリヤサイドフレームに接続したものである。
上記構成によれば、下部トンネルメンバ後端のリヤサイドフレームとの接続構造により、車体剛性のさらなる向上を図ることができる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの後端を二股状に分岐させて上記リヤサイドフレームに接続したものである。
上記構成によれば、二股状に分岐させた下部トンネルメンバの後端を左右のリヤサイドフレームに接続したので、車体全体のねじり剛性がさらに向上すると共に、リヤサスペンションの支持剛性の向上を図ることができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記上部トンネルメンバの前端はダッシュパネルに接合されると共に、上部トンネルメンバの後端はリヤバルクヘッドに接合されたものである。
【0014】
上記構成によれば、上部トンネルメンバがダッシュパネルおよびリヤバルクヘッドに接合されているので、この上部トンネルメンバと上述の下部トンネルメンバとの相乗効果により、車体剛性がさらに向上する。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記上部トンネルメンバの後端は二股状に分岐されて後方に延び、リヤサイドフレームに接続されたものである。
上記構成によれば、二股状に分岐させた上部トンネルメンバの後端を左右のリヤサイドフレームに接続したので、リヤサスペンションの支持剛性をより一層向上させることができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバは取付け部材により取外し可能に取付けられたものである。
上記構成によれば、車両をFR(フロント・エンジン・リヤドライブ、前部機関後輪駆動)に設定すると、トンネル部内にはプロペラシャフトが配設されるが、この場合、下部トンネルメンバを後付けすることができ、またプロペラシャフトのメンテナンス時には該下部トンネルメンバを取外すことができるので、組付け性とサービス性との両立を図ることができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記下部トンネルメンバの前側配設部に対応して左右一対のフロアフレームを車体中央側に近接配置し、上記下部トンネルメンバの前端をフロアフレームの下部に接続したものである。
上記構成によれば、フロアフレームを車体中央側(詳しくは車幅方向中央側)に近接配設する特異な構造により、車体剛性の強化を図ることができる。
【0018】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の下部車体構造を示し、図1は下部車体構造を示す斜視図、図2はその平面図、図3は底面図であって、これら図1〜図3において、FR車のエンジンルームと車室とを仕切るダッシュロアパネル1を設け、このダッシュロアパネル1の下端部から後方に向けて略水平状に延びるフロアパネル2を設けている。
【0019】
フロアパネル2の後端部には前低後高状に傾斜させたリヤバルクヘッド3(rear bulkhead、後部隔壁)を連設し、このリヤバルクヘッド3の後端部には後方に延びるリヤフロア4を連設すると共に、このリヤフロア4の後端部中央には下方に凹状に窪むトランクルーム凹部5が形成されている。
【0020】
上述フロアパネル2の車幅方向中央には図4、図5に示すように車室内方向に凸設されて車両の前後方向に延びるトンネル部6が形成されている。
また上述のフロアパネル2の左右両端部においてダッシュロアパネル1とリヤバルクヘッド3との間には車両の前後方向に延びるサイドシル7,7が設けられている。
【0021】
このサイドシル7は図4、図5に断面図で示すように、サイドシルインナ8とサイドシルアウタ9とを備え、サイドシルインナ8とサイドシルアウタ9との間には車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面10が形成されている。なお、サイドシルインナ8とサイドシルアウタ9との間には必要に応じてサイドシルレインフォースメントを設けてもよい。
【0022】
さらに、上述のリヤバルクヘッド3の両サイド部背面からリヤフロア4後端の両サイド部下面にわたって左右一対で車両の前後方向に延びるリヤサイドフレーム11を設けている。
【0023】
このリヤサイドフレーム11は断面ハット形状に構成され、各要素3,4との間で閉断面を形成するものであって、左右一対のリヤサイドフレーム11,11の前端はリヤバルクヘッド3を介して左右一対のサイドシル7の後端に接続されている。
なお、リヤサイドフレーム11の前端とサイドシル7の後端とは所定量オーバラップさせて接続してもよい。
【0024】
一方、エンジンルーム内の左右を車両の前後方向に延びる一対のフロントサイドフレーム12,12を設け、このフロントサイドフレーム12をダッシュロアパネル1に沿って下方かつ後方に延出すると共に、フロントサイドフレーム12のキックアップ部後部には左右一対のフロアフレーム13を前後方向に連続するように接続している。
【0025】
左右一対のフロアフレーム13,13は図4、図5に断面図で示すように、フロアパネル2の下部に接合され、該フロアパネル2の下部に沿って車両の前後方向に延びるもので、フロアフレーム13とフロアパネル2との間には同方向に延びる閉断面14が形成されている。
【0026】
ところで、左右一対のフロントサイドフレーム12,12を車幅方向に接続するフロントクロスメンバ(いわゆるNo.1.5クロスメンバ)15を設けると共に、左右一対のサイドシル7,7の後端側相互間および左右一対のリヤサイドフレーム11,11の前端部相互間を車幅方向に接続するリヤクロスメンバ16を設け、さらにトランクルーム凹部5の前端部近傍において左右一対のリヤサイドフレーム11,11を車幅方向に接続するリヤクロスメンバ17を設けている。 またサイドシル7の前端部とフロアフレーム13の前部とを車幅方向に接続する左右一対のトルクボックス18,18を設けて、車体のねじれを防止すべく構成している。
【0027】
さらに図1、図4、図5に示すように上述のトンネル部6の車室内側上端には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びる上部トンネルメンバ19(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)設けて、フロア剛性および車体剛性の向上を図るように構成している。
【0028】
この上部トンネルメンバ19はトンネル部6の上面に接合される接合部19aと、トンネル部6の左右上端コーナ部よりも上方および側方に突出する左右一対の突出部19b,19bとを備えたトンネルレインフォースメントであって、突出部19bとトンネル部6との間には車両の前後方向に延びる閉断面20,20が形成されている。
図1、図2に示すように上部トンネルメンバ19の前端は車幅方向に幅広に形成され、この幅広部19cがダッシュロアパネル1に接合されている。なお、上述の幅広部19cにはダッシュクロスメンバを接続して、このダッシュクロスメンバで、幅広部19cとダッシュロアパネル1と左右のヒンジピラー部とを一体的に接続してもよい。
【0029】
また上部トンネルメンバ19の後端も車幅方向に幅広に形成され、この幅広部19dが図1、図2に示すように上述のリヤバルクヘッド3およびリヤフロア4の前端部の双方に接合されている。
【0030】
しかも、図1、図2に示すように、上部トンネルメンバ19の後端は二股状に分岐されて後方に延び、リヤサイドフレーム11,11に接続されている。この実施例では2つの前部フランジ21,21と左右一対の側部フランジ22,22とを備えた二股状かつ金属丸パイプ製のアッパリヤダイヤゴナルメンバ23を設け、このアッパリヤダイヤゴナルメンバ23の前部に位置する前部フランジ21,21をボルト、ナット等の取付け部材を用いて上部トンネルメンバ19後端の幅広部19dにおける水平部分に取付けると共に、アッパリヤダイヤゴナルメンバ23の後端部に位置する一対の側部フランジ22,22をボルト、ナット等の取付け部材を用いてリヤサイドフレーム11,11に対応するリヤフロア4に取付けることにより、上部トンネルメンバ19の後端を二股状に分岐させて左右のリヤサイドフレーム11,11に接続する構造を採用し、アッパリヤダイヤゴナルメンバ23を含む上部トンネルメンバ19の構造を平面視略X字状に構成している。
【0031】
さらに、図3、図5に示すように、上述のトンネル部6の車室外側下部には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びて閉断面24を形成する下部トンネルメンバ25を設けている。
【0032】
この下部トンネルメンバ25は底面拡大図を図6に示すように、閉断面24を形成するメンバ主体部25aと、このメンバ主体部25aの前端から二股状に分岐した二股状前端部25b,25bと、メンバ主体部25aの後端に左右に設けられた接合フランジ部25c,25cとを一体形成したバックボーンフレームである。
【0033】
図2のB−B線矢視断面図を図5に示すように、上述の下部トンネルメンバ25のメンバ主体部25aはボルト、ナット等の取付け部材26を用いてフロアフレーム13,13の下部に対して取外し可能に取付けられている。
【0034】
また図2のA−A線矢視断面図を図4に示すように、下部トンネルメンバ25の二股状前端部25b,25bもボルト、ナット等の取付け部材26を用いてフロアフレーム13,13の下部に対して取外し可能に取付けられているが、この二股状前端部25b,25bの取付け部においては、左右一対の二股状前端部25b,25bを車幅方向に接続するアンダクロスメンバ27を設け、上述の取付け部材26にてフロントフレーム13と、二股状前端部25bと、アンダクロスメンバ27との三者を着脱可能に共締め固定している。
【0035】
つまり、下部トンネルメンバ25の全体が、フロアパネル2の下部に沿って車両の前後方向に一対で延びるフロアフレーム13,13に対して取外し可能に取付けられたものであり、特に下部トンネルメンバ25の前端は二股状に分岐形成されて、その二股状前端部25b,25bが上述のフロアフレーム13,13に着脱可能に接続されたものである。
【0036】
ここで、上述のアンダクロスメンバ27は図4のC−C線矢視断面図を図7に示すように、メンバ本体27aに対して上方へ突出するビード形状の凸部27bが車幅方向に形成されたもので、この凸部27bによりアンダクロスメンバ27それ自体の剛性向上を図っている。
【0037】
さらに、上述の下部トンネルメンバ25の後端は二股状に分岐させて左右一対のリヤサイドフレーム11,11に着脱可能に接続されている。この実施例では図3、図6に示すように2つの前部フランジ28,28と左右一対の後部フランジ29,29とを備えた二股状かつ金属丸パイプ製のアンダリヤダイヤゴナルメンバ30を設け、このアンダリヤダイヤゴナルメンバ30の前端部に位置する前部フランジ28,28をボルト、ナット等の取付け部材を用いて下部トンネルメンバ25の接合フランジ部25c,25cに着脱可能に取付けると共に、アンダリヤダイヤゴナルメンバ30の後端部に位置する一対の後部フランジ29,29をボルト、ナット等の取付け部材を用いてリヤサイドフレーム11,11の下部に着脱可能に取付けることにより、下部トンネルメンバ25の後端を二股状に分岐させて左右のリヤサイドフレーム11,11に接続する構造を採用し、アンダリヤダイヤゴナルメンバ30を含む下部トンネルメンバ25の構造を底面から見て略X字状に構成している。
【0038】
また、図3に示すように、下部トンネルメンバ25の前側配設部に対応して左右一対のフロアフレーム13,13をその前方から後方にわたって車体中央側つまり車幅方向中央側に順次近接して配置し、下部トンネルメンバ25のメンバ主体部25aの後側過半部においては左右一対のフロアフレーム13,13が車幅方向中央側に近接した状態で、かつ左右平行に後方へ延びるように配設している。そして、フロアフレーム13,13の近接構造により、車体剛性の強化を図るように構成している。
【0039】
さらに上述の下部トンネルメンバ25の二股状前端部25bのスラント部分に対応して、フロアフレーム13とサイドシル7との間をガセットプレート31,31(補強部材)で接続している。
【0040】
なお、図2、図3において32はフロントサスペンションの上端部を支持するサスタワー33はリヤサスペンションの上端部を支持するサスタワーである。また図中、34は変速レバー配設用の開口部、35はパーキングレバー配設用の開口部である。
【0041】
このように上記実施例の車両の下部車体構造は、フロアパネル2の車幅方向中央に車室内方向に凸設されて前後方向に延びるトンネル部6を備えた車両の下部車体構造であって、上記トンネル部6の車室内側上端には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びて閉断面20を形成する上部トンネルメンバ19が設けられ、上記トンネル部6の車室外側下部には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びて閉断面24を形成する下部トンネルメンバ25が設けられたものである。
【0042】
この構成によれば、下部トンネルメンバ25でトンネル部6の下部を閉じて、トンネル部6を閉断面化することができ、上部トンネルメンバ19と下部トンネルメンバ25との上下ツイン構造のバックボーンを構成することができる。この結果、車体の下部の剛性が向上し、軽量な構造でありながらも、安全性、操縦安定性、および車両の応答性(いわゆるレスポンス性)の向上を図ることができ、特にオープンカー、かつスポーツカーに対して有効な下部車体構造となり、オープンカーに設定しても上記下部車体構造により充分なボディ剛性を確保することができる。
【0043】
また、上記下部トンネルメンバ25の前端を、フロアパネル2の下部に沿って前後方向に一対で延びるフロアフレーム13に接続したものである。
この構成によれば、フロアフレーム13と下部トンネルメンバ25との両者で荷物を共用して受けることができるので、下部車体剛性がさらに向上する。
【0044】
さらに、上記下部トンネルメンバ25の前端を二股状に分岐させて上記フロアフレーム13に接続したものである。
この構成によれば、二股状に分岐させた下部トンネルメンバ25の前端を左右のフロアフレーム13,13に接続したので、車体全体のねじり剛性が向上する。
【0045】
加えて、上記下部トンネルメンバ25の二股状前端部25b,25bを車幅方向に接続するクロスメンバ(アンダクロスメンバ27参照)を設けたものである。
この構成によれば、下部トンネルメンバ25の二股状前端部25b,25bをクロスメンバ(アンダクロスメンバ27参照)で接続したので、車体剛性がさらに向上する。
【0046】
しかも、上記下部トンネルメンバ25の後端を、車体後部を一対で前後方向に延びるリヤサイドフレーム11に接続したものである。
この構成によれば、下部トンネルメンバ25後端のリヤサイドフレーム11との接続構造により、車体剛性のさらなる向上を図ることができる。
【0047】
また、上記下部トンネルメンバ25の後端を二股状に分岐させて上記リヤサイドフレーム11に接続したものである。
この構成によれば、二股状に分岐させた下部トンネルメンバ25の後端(アンダリヤダイヤゴナルメンバ30参照)を左右のリヤサイドフレーム11,11に接続したので、車体全体のねじり剛性がさらに向上すると共に、リヤサスペンションからの荷重に対してアンダリヤダイヤゴナルメンバ30が対抗するのでリヤサスペンションの支持剛性の向上を図ることができる。
【0048】
さらに、上記上部トンネルメンバ19の前端はダッシュパネル(ダッシュロアパネル1参照)に接合されると共に、上部トンネルメンバ19の後端はリヤバルクヘッド3に接合されたものである。
【0049】
この構成によれば、上部トンネルメンバ19がダッシュパネル(ダッシュロアパネル1参照)およびリヤバルクヘッド3に接合されているので、この上部トンネルメンバ19と上述の下部トンネルメンバ25との相乗効果により、車体剛性がさらに向上する。
【0050】
加えて、上記上部トンネルメンバ19の後端は二股状に分岐されて後方に延び、リヤサイドフレーム11に接続されたものである。
この構成によれば、二股状に分岐させた上部トンネルメンバ19の後端(アッパリヤダイヤゴナルメンバ23参照)を左右のリヤサイドフレーム11,11に接続したので、リヤサスペンションからの入力荷重に対してアッパリヤダイヤゴナルメンバ23が対抗し、これにより、リヤサスペンションの支持剛性をより一層向上させることができる。
【0051】
また、上記下部トンネルメンバ25は取付け部材26により取外し可能に取付けられたものである。
この構成によれば、車両をFR(フロント・エンジン・リヤドライブ、前部機関後輪駆動)に設定すると、トンネル部6内にはプロペラシャフト(図示せず)が配設されるが、この場合、下部トンネルメンバ25を後付けすることができ、またプロペラシャフトのメンテナンス時には該下部トンネルメンバ25を取外すことができるので、組付け性とサービス性との両立を図ることができる。
【0052】
さらに、上記下部トンネルメンバ25の前側配設部に対応して左右一対のフロアフレーム13,13を車体中央側に近接配置し、上記下部トンネルメンバ25の前端をフロアフレーム13,13の下部に接続したものである。
この構成によれば、フロアフレーム13,13を車体中央側(詳しくは車幅方向中央側)に近接配設する特異な構造により、車体剛性の強化を図ることができる。
【0053】
図8は下部トンネルメンバ25の着脱構造の他の実施例を示し、図5で示した先の実施例においては取付け部材26のナットをフロアフレーム13に予め溶接固定し、このナットに対して車外側からボルトを締付け固定するように構成したが、図8に示すこの実施例においては取付け部材26のボルト26Bをフロアフレーム13に予め溶接固定し、このボルト26Bに対して車外側から袋ナット26Nを締付け固定するように構成したものである。
【0054】
このように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図8において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0055】
図9は上部トンネルメンバの断面構造の他の実施例を示し、トンネル部6の車室内側上端には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びる上部トンネルメンバ36(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)を設けている。
【0056】
この上部トンネルメンバ36はトンネル部6の上面に接合される接合部36aと、トンネル部6の左右上端コーナ部よりも上方に突出する左右一対の突出部36b,36bとを備えたトンネルレインフォースメントであって、突出部36b,36bとトンネル部6との間には車両の前後方向に延びる閉断面37,37が形成されている。
【0057】
上部トンネルメンバ36の断面構造を図9に示すように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0058】
図10は上部トンネルメンバの断面構造のさらに他の実施例を示し、トンネル部6の車室内側上端には該トンネル部6に沿って車両の前後方向に延びる第1トンネルメンバ38と左右一対の第2トンネルメンバ39,39(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)を設けている。
【0059】
上述の第1トンネルメンバ38はトンネル部6の上面に接合される接合部38aと、トンネル部6の左右上端コーナ部よりも側方に突出する左右一対の突出部38b,38bとを備えたトンネルレインフォースメントであって、突出部38b,38bとトンネル部6との間には車両の前後方向に延びる閉断面40,40が形成されている。
【0060】
また左右一対の第2トンネルメンバ39,39を第1トンネルメンバ38の突出部38bに対して上方へ突出するように接合して、各要素39,38b間には車両の前後方向に延びる左右一対の閉断面41,41が形成されている。
つまり、図10の実施例においては左右一対の2重構造の閉断面40,41を構成したものである。
【0061】
上述のトンネルメンバの断面構造を図10に示すように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例ほぼ同様であるから、図10において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0062】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のダッシュパネルは、実施例のダッシュロアパネル1に対応し、
以下同様に、
クロスメンバは、アンダクロスメンバ27に対応し、
上部トンネルメンバは、上部トンネルメンバ19,36、第1トンネルメンバ38、第2トンネルメンバ39に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0063】
【発明の効果】
この発明によれば、トンネル部の車室内側上端に、該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する上部トンネルメンバを設け、さらにトンネル部の車室外側下部に、該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する下部トンネルメンバを設けたので、下部トンネルメンバでトンネル部の下部を閉じて、トンネル部を閉断面化することができ、上部トンネルメンバと下部トンネルメンバとの上下ツイン構造のバックボーンを構成して、これにより車体の下部の剛性が向上し、軽量な構造でありながらも、安全性と操縦安定性の向上を図ることができる効果がある。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の下部車体構造を示す斜視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の底面図。
【図4】図2のA−A線矢視断面図。
【図5】図2のB−B線矢視断面図。
【図6】アンダクロスメンバ、下部トンネルメンバおよびアンダリヤダイヤゴナルメンバを分解して示す底面図。
【図7】図4のC−C線矢視断面図。
【図8】下部トンネルメンバの着脱構造の他の実施例を示す部分拡大断面図。
【図9】上部トンネルメンバの他の実施例を示す部分拡大断面図。
【図10】上部トンネルメンバのさらに他の実施例を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
1…ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)
2…フロアパネル
3…リヤバルクヘッド
6…トンネル部
11…リヤサイドフレーム
13…フロアフレーム
19…上部トンネルメンバ
20…閉断面
24…閉断面
25…下部トンネルメンバ
25b…二股状前端部
26…取付け部材
27…アンダクロスメンバ(クロスメンバ)
36…上部トンネルメンバ
37…閉断面
38…第1トンネルメンバ(上部トンネルメンバ)
39…第2トンネルメンバ(上部トンネルメンバ)
40,41…閉断面

Claims (10)

  1. フロアパネルの車幅方向中央に車室内方向に凸設されて前後方向に延びるトンネル部を備えた車両の下部車体構造であって、
    上記トンネル部の車室内側上端には該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する上部トンネルメンバが設けられ、
    上記トンネル部の車室外側下部には該トンネル部に沿って車両の前後方向に延びて閉断面を形成する下部トンネルメンバが設けられた
    車両の下部車体構造。
  2. 上記下部トンネルメンバの前端を、フロアパネルの下部に沿って前後方向に一対で延びるフロアフレームに接続した
    請求項1記載の車両の下部車体構造。
  3. 上記下部トンネルメンバの前端を二股状に分岐させて上記フロアフレームに接続した
    請求項2記載の車両の下部車体構造。
  4. 上記下部トンネルメンバの二股状前端部を車幅方向に接続するクロスメンバを設けた
    請求項3記載の車両の下部車体構造。
  5. 上記下部トンネルメンバの後端を、車体後部を一対で前後方向に延びるリヤサイドフレームに接続した
    請求項1〜4の何れか1に記載の車両の下部車体構造。
  6. 上記下部トンネルメンバの後端を二股状に分岐させて上記リヤサイドフレームに接続した
    請求項5記載の車両の下部車体構造。
  7. 上記上部トンネルメンバの前端はダッシュパネルに接合されると共に、上部トンネルメンバの後端はリヤバルクヘッドに接合された
    請求項1〜6の何れか1に記載の車両の下部車体構造。
  8. 上記上部トンネルメンバの後端は二股状に分岐されて後方に延び、リヤサイドフレームに接続された
    請求項7記載の車両の下部車体構造。
  9. 上記下部トンネルメンバは取付け部材により取外し可能に取付けられた
    請求項1〜8の何れか1に記載の車両の下部車体構造。
  10. 上記下部トンネルメンバの前側配設部に対応して左右一対のフロアフレームを車体中央側に近接配置し、上記下部トンネルメンバの前端をフロアフレームの下部に接続した
    請求項1〜9の何れか1に記載の車両の下部車体構造。
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