JP2020050004A - 電動パーキングブレーキシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータの出力が小さい場合でも、駐車時の制動力不足を解消できる電動パーキングブレーキシステムを提供する。【解決手段】電動パーキングブレーキシステム11において、ドラム式のブレーキ装置6と、ブレーキケーブル51を牽引することで、ブレーキ装置6を作動させる電動モータ52と、液圧を加圧することで、ブレーキ装置6を作動させるVSC−ECU4と、電動モータ52を制御するEPB−ECU2とを備えた。EPB−ECU2は、電動モータ52によるブレーキ装置6の作動によって、駐車のために必要な制動力を得られるか否かを判定する駐車可否判定部24と、駐車可否判定部24によって、必要な制動力を得られないと判定された場合に、EPB−ECU2にブレーキ装置6を作動させ、同時にまたは遅れて、電動モータ52にブレーキ装置6を作動させる制動制御部25とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電動パーキングブレーキシステムに関する。
従来、車の駐車時に電動モータによる牽引力でパーキングブレーキを作動させる電動パーキングブレーキシステムが知られている。特許文献1には、ドラム式のブレーキ装置を備えた電動パーキングブレーキシステムが開示されている。当該電動パーキングブレーキシステムにおいては、電動モータの回転力がブレーキケーブルの牽引力に変換され、ブレーキレバーがブレーキケーブルによって牽引される。そして、ブレーキレバーによってブレーキシューがドラムに押し付けられ、その摩擦力によって後輪が制動される。
特開2017−77739号公報
電動パーキングブレーキシステムによる制動力は、電動モータの出力に左右される。したがって、電動モータの出力が小さい場合、傾斜が急な坂道に駐車をしたとき、制動力が不足することがある。また、通常であれば制動可能な傾斜であっても、バッテリの劣化や電装系統などの負荷の増加によって、バッテリ電圧が低下している場合には、電動モータの出力が不足して、制動力が不足することもある。出力が大きな電動モータを用いれば、駐車時の制動力を大きくすることが可能であるが、電動モータのサイズが大きくなる。また、電動モータの回転力を牽引力に変換する構成部品などの強度および耐久性を高くする必要もある。したがって、電動パーキングブレーキシステムの重量が大きくなり、また、コストも大きくなる。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、電動モータの出力が小さい場合でも、駐車時の制動力不足を解消できる電動パーキングブレーキシステムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明によって提供される電動パーキングブレーキシステムは、ドラム式のブレーキ装置と、ブレーキケーブルを牽引することで、前記ブレーキ装置を作動させる電動モータと、液圧を加圧することで、前記ブレーキ装置を作動させる液圧制御装置と、前記電動モータを制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記電動モータによる前記ブレーキ装置の作動によって、駐車のために必要な制動力を得られるか否かを判定する判定部と、前記判定部によって、必要な制動力を得られないと判定された場合に、前記液圧制御装置に前記ブレーキ装置を作動させ、同時にまたは遅れて、前記電動モータに前記ブレーキ装置を作動させる制動制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によると、制御装置は、電動モータによるブレーキ装置の作動だけでは必要な制動力を得られない場合には、液圧制御装置にブレーキ装置を作動させ、同時にまたは遅れて、電動モータにブレーキ装置を作動させる。液圧制御装置にブレーキ装置を作動させた状態で、電動モータにブレーキ装置を作動させるので、電動モータの出力が小さい場合でも、制動力を大きくすることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
第1実施形態に係る電動パーキングブレーキシステムが適用された車の構成を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係るパーキングブレーキ制御処理を説明するためのフローチャートの一例を示す図である。 パーキングブレーキ制御処理による制動力の変化を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、第1実施形態に係る電動パーキングブレーキシステムが適用された車1の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、車1は、EPB(Electric Parkin Brake)−ECU(Electric Control Unit)2、パーキングスイッチ31、加速度センサ32、ブレーキ温度センサ33、バッテリ電圧センサ34、VSC(Vehicle Stability Control)−ECU4、アクチュエータ5、ブレーキケーブル51およびブレーキ装置6を備えている。なお、車1はその他の構成も備えているが、図1においては記載を省略している。EPB−ECU2、パーキングスイッチ31、VSC−ECU4、アクチュエータ5、ブレーキケーブル51およびブレーキ装置6が、電動パーキングブレーキシステム11を構成する。
パーキングスイッチ31は、駐車時にブレーキ装置6を作動させるための操作部であり、車1の運転者などによって操作される。パーキングスイッチ31の操作による操作信号は、EPB−ECU2に入力される。運転者がパーキングスイッチ31をオンにした場合、オン操作に基づく信号がEPB−ECU2に入力される。EPB−ECU2は、オン操作に基づく信号が入力された場合、ブレーキ装置6を作動させる。一方、運転者がパーキングスイッチ31をオフにした場合、オフ操作に基づく信号がEPB−ECU2に入力される。EPB−ECU2は、オフ操作に基づく信号が入力された場合、ブレーキ装置6の作動を解除させる。
加速度センサ32は、車1の前後方向に作用する加速度を検出するセンサである。加速度センサ32は、検出した加速度をEPB−ECU2に出力する。
ブレーキ温度センサ33は、ブレーキ装置6の内部温度を検出するセンサである。ブレーキ温度センサ33は、検出した温度をEPB−ECU2に出力する。
バッテリ電圧センサ34は、車1に搭載された図示しないバッテリの電圧を検出するセンサである。バッテリ電圧センサ34は、検出した電圧をEPB−ECU2に出力する。
ブレーキ装置6は、後輪用のブレーキ装置であって、ドラム式のブレーキ装置である。なお、実際は後輪が2個あるので、ブレーキ装置6も2個あるが、図1においては、一方の後輪のブレーキ装置6に関する部分のみを記載している。ブレーキ装置6は、ドラム61、一対のブレーキシュー62、ホイールシリンダ63、およびブレーキレバー64を備えている。
ドラム61は、車軸とともに回転する円筒形状の部材である。一対のブレーキシュー62は、ドラム61の内側に配置され、バネによって、それぞれドラム61の内面から離れる方向に付勢されている。ホイールシリンダ63は、ブレーキペダル(図示なし)で操作されるマスタシリンダ(図示なし)から加えられる液圧によって、一対のブレーキシュー62を互いに反対側に拡開させて、ドラム61の内面に押し付ける。そして、ドラム61とブレーキシュー62との摩擦力によってドラム61の回転が抑制され、後輪が制動される。
マスタシリンダとホイールシリンダ63との間の液圧経路にはバルブ(図示なし)が設けられている。バルブは、VSC−ECU4からの指令により開閉し、ホイールシリンダ63に加わる液圧を制御する。これにより、VSC−ECU4は、制動力を調整することができる。
ブレーキレバー64は、ブレーキケーブル51の牽引により、一対のブレーキシュー62を互いに反対側に拡開させて、ドラム61の内面に押し付ける。なお、ブレーキレバー64がブレーキシュー62を拡開させる具体的な構造は限定されず、図示および説明を省略する。
VSC−ECU4は、滑りやすい路面でのコーナリング中などに発生する、車1の横滑りを防止するための電子制御を行うECUであり、CPUおよびメモリを備えたマイクロコンピュータによって実現されている。VSC−ECU4は、車1の車幅方向の加速度などによって横滑りを検知した場合に、ブレーキの液圧経路に配置されたバルブの開閉を調整することで、各車輪の制動力を個別に制御し、同時に、エンジン出力を制御することで、横滑りを防止する。また、本実施形態では、VSC−ECU4は、EPB−ECU2からの指令によっても、ブレーキの液圧の制御により、各車輪の制動力を制御する。具体的には、VSC−ECU4は、EPB−ECU2からブレーキの作動指令を入力された場合、ホイールシリンダ63に加わる液圧を増加させる。これにより、ホイールシリンダ63は、一対のブレーキシュー62をドラム61の内面に押し付けて、制動力を増加させる。また、VSC−ECU4は、EPB−ECU2からブレーキの解除指令を入力された場合、ホイールシリンダ63に加わる液圧を減少させる。このとき、後述するブレーキケーブル51の張力が持続している間は、制動力は減少しない。ブレーキケーブル51の張力が減少したときに、ホイールシリンダ63による拡開が解除されて、制動力が減少する。VSC−ECU4が、本発明の「液圧制御装置」に相当する。なお、電動パーキングブレーキシステム11は、VSC−ECU4の代わりに、ブレーキの液圧を制御可能な他のECUを利用してもよい。
アクチュエータ5は、EPB−ECU2からの指令により、ブレーキケーブル51を牽引することで、ブレーキ装置6を作動させる。アクチュエータ5は、電動モータ52を備えている。電動モータ52は、図示しないバッテリから電力を供給される。アクチュエータ5は、EPB−ECU2からブレーキの作動指令を入力された場合、電動モータ52の回転軸を正方向に回転させ、その回転力を図示しないギア列およびねじ機構により牽引力に変換して、ブレーキケーブル51を牽引する。これにより、一対のブレーキシュー62がドラム61の内面に押し付けられて、制動力が増加する。また、アクチュエータ5は、EPB−ECU2からブレーキの解除指令を入力された場合、電動モータ52の回転軸を逆方向に回転させて、ブレーキケーブル51の牽引を解除させる。これにより、一対のブレーキシュー62はドラム61の内面から離されて、制動力が減少する。EPB−ECU2から指令を受けていない間は、電動モータ52が回転しないので、ブレーキケーブル51にかかる張力は固定されて、制動力が維持される。なお、アクチュエータ5の構成は限定されず、EPB−ECU2からの指令に基づいて、ブレーキケーブル51の牽引および解除を行えればよい。
EPB−ECU2は、駐車時にブレーキ装置6を作動させるための電子制御を行うものであり、CPUおよびメモリを備えたマイクロコンピュータによって実現されている。EPB−ECU2は、パーキングスイッチ31から入力される操作信号に基づいて、ブレーキ装置6を制御する。具体的には、EPB−ECU2は、パーキングスイッチ31からオン操作に基づく操作信号が入力された場合にブレーキ装置6を作動させ、パーキングスイッチ31からオフ操作に基づく操作信号が入力された場合にブレーキ装置6の作動を解除させる。
本実施形態では、EPB−ECU2は、ブレーキ装置6を作動させる場合、まず、発生制動力P1と必要制動力P2とを演算する。発生制動力P1は、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけで発生させることが可能な制動力である。必要制動力P2は、車1を制動させるのに必要な制動力である。そして、発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合、EPB−ECU2は、従来と同様に、アクチュエータ5によって、ブレーキ装置6を作動させる。一方、発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合、EPB−ECU2は、アクチュエータ5によるブレーキ装置6の作動だけではなく、VSC−ECU4を介して、ホイールシリンダ63に加わる液圧を増加させることでのブレーキ装置6の作動も併用する。EPB−ECU2が、本発明の「制御装置」に相当する。EPB−ECU2は、ブレーキ装置6の作動のための機能ブロックとして、傾斜推定部21、必要制動力演算部22、発生制動力演算部23、駐車可否判定部24、および制動制御部25を備える。
傾斜推定部21は、車1を駐車させる道路の路面傾斜度を推定するブロックである。傾斜推定部21は、加速度センサ32から車1の前後方向に作用する加速度を入力され、当該加速度に基づいて車1の前後方向の路面傾斜度を推定する。運転者がパーキングスイッチ31を操作して、ブレーキ装置6を作動させる状況なので、車1は停車している。したがって、車1の前後方向に作用する加速度は、重力に基づく加速度だけである。よって、車1の前後方向における傾斜を演算することが可能であり、車1の前後方向に平行である路面傾斜度を推定できる。なお、傾斜推定部21は、車1が停車状態であることを確認するために、図示しない車速センサによって検出された車速を用いてもよい。また、傾斜推定部21は、車1の積荷による傾きや気温による加速度センサ32の誤差を補正して、路面傾斜度を推定してもよい。傾斜推定部21は、推定した路面傾斜度を必要制動力演算部22に出力する。
必要制動力演算部22は、必要制動力P2を演算するブロックである。必要制動力演算部22は、あらかじめ記憶されている車1の重量と、傾斜推定部21より入力される路面傾斜度とに基づいて、必要制動力P2を演算する。路面傾斜度が大きいほど、必要制動力P2は大きくなる。必要制動力演算部22は、路面傾斜度と必要制動力P2との関係をテーブルやマップとして記憶しておいてもよいし、路面傾斜度と必要制動力P2との関係を表す演算式を用いてもよい。必要制動力演算部22は、算出した必要制動力P2を、駐車可否判定部24に出力する。
発生制動力演算部23は、発生制動力P1を演算するブロックである。発生制動力演算部23は、あらかじめ記憶されている電動モータ52の定格出力と、ブレーキ温度センサ33より入力される温度と、バッテリ電圧センサ34より入力される電圧とに基づいて、発生制動力P1を演算する。ブレーキ装置6の内部温度が高いほど、ドラム61とブレーキシュー62との摩擦係数が低下するので、発生制動力P1は小さくなる。また、バッテリの電圧が低いほど、電動モータ52の出力が低下するので、発生制動力P1は小さくなる。発生制動力演算部23は、内部温度およびバッテリ電圧と発生制動力P1との関係をテーブルやマップとして記憶しておいてもよいし、内部温度およびバッテリ電圧と発生制動力P1との関係を表す演算式を用いてもよい。なお、発生制動力演算部23は、内部温度またはバッテリ電圧のいずれか一方に基づいて発生制動力P1を演算してもよいし、その他の検出値も用いて、発生制動力P1を演算してもよい。発生制動力演算部23は、算出した発生制動力P1を、駐車可否判定部24に出力する。
駐車可否判定部24は、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけで車1を制動させることが可能であるか否かを判定するブロックである。駐車可否判定部24は、発生制動力P1と必要制動力P2とを比較して、当該判定を行う。発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合、駐車可否判定部24は、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけで車1を制動させることが可能である(駐車可能)と判定する。一方、発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合、駐車可否判定部24は、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけでは車1を制動させることが不可能(駐車不可能)であると判定する。駐車可否判定部24は、判定結果を制動制御部25に出力する。
制動制御部25は、ブレーキ装置6を作動させるための具体的な制御を行うブロックである。制動制御部25は、駐車可否判定部24より入力される判定結果に基づいて制御を行う。判定結果が(駐車可能)である場合、すなわち、発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合、制動制御部25は、アクチュエータ5に作動指令を出力する。一方、判定結果が(駐車不可能)である場合、すなわち、発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合、制動制御部25は、VSC−ECU4に作動指令を出力し、その後、アクチュエータ5に作動指令を出力する。なお、VSC−ECU4に作動指令を出力するタイミングと、アクチュエータ5に作動指令を出力するタイミングとが同時であってもよい。そして、所定時間後、VSC−ECU4に解除指令を出力する。所定時間は、アクチュエータ5への作動指令によるブレーキ装置6の作動が完了するまでの時間以上の時間が設定される。
なお、制動制御部25は、アクチュエータ5に作動指令を出力する際に、必要制動力P2に応じて、電動モータ52の出力を調整させるための情報もあわせて出力してもよい。この場合、アクチュエータ5は、電動モータ52の出力を当該情報に応じたものにする。これにより、必要制動力P2が小さい場合に、電動モータ52による消費電力を抑制することができる。
図2はEPB−ECU2が行うパーキングブレーキ制御処理を説明するためのフローチャートの一例である。
まず、パーキングスイッチ31からオン操作に基づく信号が入力されたか否かが判別される(S1)。オン操作に基づく信号が入力されていない場合(S1:NO)、ステップS1に戻って、当該判定が繰り返される。
オン操作に基づく信号が入力された場合(S1:YES)、路面傾斜度が推定される(S2)。具体的には、傾斜推定部21が、加速度センサ32より入力される加速度に基づいて、車1の前後方向の路面傾斜度を推定する。次に、ブレーキ温度センサ33が検出したブレーキ装置6の内部温度が取得される(S3)。次に、バッテリ電圧センサ34が検出したバッテリ電圧が取得される(S4)。
次に、発生制動力演算部23によって、発生制動力P1が演算される(S5)。次に、必要制動力演算部22によって、必要制動力P2が演算される(S6)。次に、駐車可否判定部24によって、発生制動力P1が必要制動力P2以上であるか否かが判別される(S7)。
発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合、すなわち、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけで車1を制動させることが可能である(駐車可能)と判定された場合(S7:YES)、電動モータ52が駆動され(S8)、パーキングブレーキ制御処理は終了する。具体的には、制動制御部25が、アクチュエータ5に作動指令を出力する。作動指令を入力されたアクチュエータ5は、電動モータ52の回転軸を正方向に回転させて、ブレーキケーブル51を牽引することで、ブレーキ装置6を作動させる。
一方、発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合、すなわち、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引だけでは車1を制動させることが不可能(駐車不可能)であると判定された場合(S7:NO)、まず、ブレーキの液圧が加圧される(S9)。具体的には、制動制御部25が、VSC−ECU4に作動指令を出力する。作動指令を入力されたVSC−ECU4は、ホイールシリンダ63に加わる液圧を増加させることで、ブレーキ装置6を作動させる。次に、電動モータ52が駆動される(S10)。具体的には、制動制御部25が、アクチュエータ5に作動指令を出力する。作動指令を入力されたアクチュエータ5は、電動モータ52の回転軸を正方向に回転させて、ブレーキケーブル51を牽引することで、ブレーキ装置6を作動させる。このとき、VSC−ECU4によって、ホイールシリンダ63に加わる液圧が増加されて、一対のブレーキシュー62が拡開された状態なので、電動モータ52は、出力が小さくても、ブレーキケーブル51を牽引することができる。次に、所定時間後、ブレーキの液圧が減圧され(S10)、パーキングブレーキ制御処理は終了する。具体的には、制動制御部25が、VSC−ECU4に解除指令を出力する。解除指令を入力されたVSC−ECU4は、ホイールシリンダ63に加わる液圧を減少させる。このとき、ブレーキケーブル51が牽引されたままの状態で電動モータ52が停止しているので、ホイールシリンダ63に加わる液圧が減少しても、一対のブレーキシュー62が拡開された状態で維持される。したがって、制動力も減少せず、維持される。
なお、EPB−ECU2が行うパーキングブレーキ制御処理は、上述したフローチャートに示すものに限定されない。
図3は、パーキングブレーキ制御処理による制動力の変化を示すタイミングチャートである。図3において、横軸は時間を示し、縦軸はパーキングブレーキ制御処理によって発生するブレーキ装置6の制動力を示している。同図(a)は発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合を示しており、同図(b)は発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合を示している。
図3(a)に示すように、発生制動力P1が必要制動力P2以上の場合、電動モータ52が駆動されて、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引によって、ブレーキ装置6が作動され、発生制動力P1の制動力が発生している。その後は、電動モータ52が停止しているので、発生制動力P1の制動力が維持されたままである。
また、図3(b)に示すように、発生制動力P1が必要制動力P2未満の場合、まず、VSC−ECU4が、ホイールシリンダ63に加わる液圧を増加させることで、ブレーキ装置6が作動され、これに応じた制動力が発生している。その後、電動モータ52が駆動されたときに、アクチュエータ5によるブレーキケーブル51の牽引によって、ブレーキ装置6が作動され、制動力が増加している。このとき、一対のブレーキシュー62が拡開された状態なので、電動モータ52の出力が小さくても、ブレーキケーブル51が牽引されて、制動力が増加する。さらにその後、VSC−ECU4が、ホイールシリンダ63に加わる液圧を減少させる。このとき、ブレーキケーブル51が牽引されたままなので、ホイールシリンダ63に加わる液圧が減少しても、一対のブレーキシュー62が拡開された状態で維持される。したがって、制動力も減少せず、維持されている。
次に、第1実施形態に係る電動パーキングブレーキシステム11の作用効果について説明する。
本実施形態によると、EPB−ECU2は、ブレーキ装置6を作動させる場合、まず、発生制動力P1と必要制動力P2とを演算する。そして、発生制動力P1と必要制動力P2とを比較することで、アクチュエータ5によるブレーキ装置6の作動だけで必要な制動力を得られるか否かを判定する。アクチュエータ5によるブレーキ装置6の作動だけでは必要な制動力を得られない場合には、まず、VSC−ECU4にブレーキ装置6を作動させ、その後、アクチュエータ5にブレーキ装置6を作動させる。このとき、VSC−ECU4により、ホイールシリンダ63に加わる液圧が増加されて、一対のブレーキシュー62が拡開された状態なので、電動モータ52の出力が小さくても、ブレーキケーブル51を牽引して制動力を増加させることができる。さらにその後、EPB−ECU2は、VSC−ECU4にホイールシリンダ63に加わる液圧を減少させるが、ブレーキケーブル51が牽引されたままなので、一対のブレーキシュー62が拡開された状態で維持され、制動力も維持される。以上のように、電動パーキングブレーキシステム11は、電動モータ52の出力が小さい場合でも、VSC−ECU4にホイールシリンダ63の液圧を制御させることで、駐車時の制動力不足を解消することができる。
また、本実施形態によると、元からあるEPB−ECU2およびVSC−ECU4のプログラムを変更するだけなので、新たに部品を追加したり、設計変更を行う必要がない。したがって、電動パーキングブレーキシステム11を導入することでの重量の増加はなく、製造コストの増加も抑制できる。
また、本実施形態によると、発生制動力演算部23は、ブレーキ温度センサ33より入力される温度と、バッテリ電圧センサ34より入力される電圧とを考慮して、発生制動力P1を演算する。したがって、バッテリの劣化や電装系統などの負荷の増加によってバッテリ電圧が低下している場合、および、ブレーキ装置6の内部温度が高くなって、ドラム61とブレーキシュー62との摩擦係数が低下する場合でも、制動力不足となることを防止できる。
なお、本実施形態においては、VSC−ECU4がEPB−ECU2から作動指令を入力されたときに増加させる制動力が固定されている場合について説明したが、これに限られない。増加させる制動力は、必要制動力P2から発生制動力P1を減じた不足制動力P3(=P2−P1)に応じて変化させてもよい。具体的には、制動制御部25が、VSC−ECU4に作動指令を出力する際に、不足制動力P3に応じて、液圧を調整させるための情報もあわせて出力する。VSC−ECU4は、当該情報に応じて、ホイールシリンダ63に加わる液圧を増加させる。この場合、不足制動力P3が小さいときには、ホイールシリンダ63への加圧が小さくなり、液圧による制動力の増加は小さくなる。一方、不足制動力P3が大きいときには、ホイールシリンダ63への加圧が大きくなり、液圧による制動力の増加は大きくなる。これにより、ホイールシリンダ63への不要な加圧を抑制できる。
本発明に係る電動パーキングブレーキシステムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る電動パーキングブレーキシステムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
1 車
11 電動パーキングブレーキシステム
2 EPB−ECU
21 傾斜推定部
22 必要制動力演算部
23 発生制動力演算部
24 駐車可否判定部
25 制動制御部
31 パーキングスイッチ
32 加速度センサ
33 ブレーキ温度センサ
34 バッテリ電圧センサ
4 VSC−ECU
5 アクチュエータ
51 ブレーキケーブル
52 電動モータ
6 ブレーキ装置
61 ドラム
62 ブレーキシュー
63 ホイールシリンダ
64 ブレーキレバー

Claims (1)

  1. ドラム式のブレーキ装置と、
    ブレーキケーブルを牽引することで、前記ブレーキ装置を作動させる電動モータと、
    液圧を加圧することで、前記ブレーキ装置を作動させる液圧制御装置と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記電動モータによる前記ブレーキ装置の作動によって、駐車のために必要な制動力を得られるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって、必要な制動力を得られないと判定された場合に、前記液圧制御装置に前記ブレーキ装置を作動させ、同時にまたは遅れて、前記電動モータに前記ブレーキ装置を作動させる制動制御部と、
    を備える、
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキシステム。
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