JP2018017257A - 車両用ブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、非制動位置を検知するためにモータの負荷トルクを増大する構成が不要な、新規な構成の車両用ブレーキを得る。
【解決手段】本開示の車両用ブレーキは、例えば、ハウジングに回転可能に支持され雄ねじ部および雌ねじ部のうち一方のねじ部が設けられシャフトの回転に応じて回転する回転部材と、ハウジングに直動可能にかつ回転が制限された状態で支持され雄ねじ部および雌ねじ部のうち他方のねじ部であって一方のねじ部と噛み合う他方のねじ部が設けられ回転部材の回転に伴って直動することにより制動部材がホイールを制動する第一の位置と制動部材によるホイールの制動が解除される第二の位置との間で移動可能な直動部材と、を有した運動変換機構と、を備え、直動部材が第二の位置に位置した状態では、雄ねじ部と雌ねじ部との噛み合いが解除されるよう構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用ブレーキに関する。
従来、モータの回転をケーブルやロッドの直動に変換する運動変換機構を有し、モータを回転させケーブルやロッドを直動させてブレーキシューを動かすことにより制動状態を得る車両用ブレーキが、知られている(例えば、特許文献1)。
この種の車両用ブレーキでは、運動変換機構の直動部材が非制動位置に到達する際に付勢部材によって当該直動部材に軸力(弾性力)を与えることにより、直動部材と回転部材との摩擦トルク、ひいてはモータの駆動トルクを増大させ、モータの駆動電流によって、直動部材が非制動位置にあることを検知できるようにした構成が、知られている。
特表2014−504711号公報
しかしながら、直動部材が非制動位置に到達する際にモータの駆動トルクが増大する車両用ブレーキにあっては、モータのエネルギ消費が増大してしまうという問題があった。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、非制動位置を検知するためにモータの負荷トルクを増大する構成が不要な、新規な構成の車両用ブレーキを得ることである。
本開示の車両用ブレーキは、例えば、ハウジングと、シャフトを回転させるモータと、上記シャフトの回転を直動に変換する運動変換機構であって、上記ハウジングに回転可能に支持され雄ねじ部および雌ねじ部のうち一方のねじ部が設けられ上記シャフトの回転に応じて回転する回転部材と、上記ハウジングに直動可能にかつ回転が制限された状態で支持され上記雄ねじ部および上記雌ねじ部のうち他方のねじ部であって上記一方のねじ部と噛み合う上記他方のねじ部が設けられ上記回転部材の回転に伴って直動することにより制動部材がホイールを制動する第一の位置と上記制動部材によるホイールの制動が解除される第二の位置との間で移動可能な直動部材と、を有した運動変換機構と、を備え、上記直動部材が上記第二の位置に位置した状態では、上記雄ねじ部と上記雌ねじ部との噛み合いが解除されるよう構成される。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、非制動位置で雄ねじ部と雌ねじ部との噛み合いが解除されることにより、直動部材の非制動位置を超えた移動を抑制することができる。よって、例えば、モータの駆動電流による直動部材の非制動位置の検知のために当該非制動位置でモータの負荷トルクを増大する構成が不要となる。これにより、当該非制動位置で直動部材に軸力が与えられる従来構成と比較して、モータの駆動トルク、ひいては消費エネルギが、より少なくなるとともに、直動部材に軸力を与える付勢部材を廃止することができるため、車両用ブレーキの小型化や部品点数削減に寄与する。
また、上記車両用ブレーキでは、例えば、上記直動部材が上記第二の位置に位置した状態で、上記雄ねじ部と上記雌ねじ部とが互いに接触するように、上記直動部材および上記回転部材のうち一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢部材を備える。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、直動部材が非制動位置に位置している状態では雄ねじ部と雌ねじ部とが互いに噛み合いが解除された状態で互いに接触している。よって、直動部材が非制動位置から制動位置に移動する際に、雄ねじ部と雌ねじ部とは、互いに噛み合いが解除された状態から噛み合う状態に、よりスムーズに移行することができる。
また、上記車両用ブレーキでは、例えば、上記付勢部材は、上記直動部材が、上記第一の位置と上記第二の位置との間に設定される第三の位置と、上記第二の位置と、の間に位置した状態では、上記直動部材および上記回転部材のうち一方の部材を他方の部材に向けて付勢し、上記直動部材が上記第三の位置と上記第一の位置との間に位置した状態では、上記一方の部材を上記他方の部材に向けて付勢しないよう構成される。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、直動部材の移動区間のうち付勢部材が付勢力を生じる区間が限定されるため、直動部材の移動区間のうちの全区間で付勢部材が付勢力を生じる構成に比べて、モータの駆動トルクひいては消費エネルギを、より少なくできる。
また、上記車両用ブレーキでは、例えば、上記直動部材が上記第一の位置から上記第三の位置へ向かう状態では上記直動部材と一体的に直動し、上記直動部材が上記第三の位置から上記第二の位置へ向かう状態で上記ハウジングとの当接によって直動が阻止される連動部材を備え、上記付勢部材は、弾性部材であり、上記第三の位置から上記第二の位置へ向けて直動する上記直動部材と上記直動が阻止された上記連動部材との間で弾性的に変形することにより、上記直動部材を上記回転部材に向けて付勢するよう構成される。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、上記付勢部材を備えた車両用ブレーキを、比較的簡素に構成することができる。
また、上記車両用ブレーキでは、例えば、上記付勢部材は、上記回転部材と上記ハウジングとの間に設けられた弾性部材であり、上記回転部材と上記ハウジングとの間で弾性変形することにより、上記回転部材を上記直動部材に向けて付勢する。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、上記付勢部材を備えた車両用ブレーキを、比較的簡素に構成することができる。
また、上記車両用ブレーキでは、例えば、上記付勢部材は、上記直動部材と上記ハウジングとの間に設けられた弾性部材であり、上記直動部材と上記ハウジングとの間で弾性変形することにより、上記直動部材を上記回転部材に向けて付勢する。
このような車両用ブレーキによれば、例えば、上記付勢部材を備えた車両用ブレーキを、比較的簡素に構成することができる。
図1は、実施形態の車両用ブレーキの車両後方からの例示的かつ模式的な背面図である。 図2は、実施形態の車両用ブレーキの車幅方向外方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図3は、実施形態の車両用ブレーキの移動機構による制動部材の動作の例示的かつ模式的な側面図であって、非制動状態での図である。 図4は、実施形態の車両用ブレーキの移動機構による制動部材の動作の例示的かつ模式的な側面図であって、制動状態での図である。 図5は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、非制動状態での図である。 図6は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、制動状態での図である。 図7は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる運動変換機構の一部の、例示的、かつ模式的な拡大断面図であって、非制動状態での図である。 図8は、第2実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、非制動状態での図である。 図9は、第3実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、制動状態での図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される場合がある。また、本明細書において、序数は、部品や部位等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。
また、図1〜4では、便宜上、車両前後方向の前方が矢印Xで示され、車幅方向(車軸方向)の外方が矢印Yで示され、車両上下方向の上方が矢印Zで示される。
また、以下では、車両用ブレーキの一例であるブレーキ装置2が、左側の後輪(非駆動輪)に適用された場合が例示されるが、本発明は、他の車輪にも同様に適用可能である。
<第1実施形態>
<ブレーキ装置の構成>
図1は、ブレーキ装置2の車両後方からの背面図である。図2は、ブレーキ装置2の車幅方向外方からの側面図である。図3は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3の動作を示す側面図であって、非制動状態での図である。図4は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3の動作を示す側面図であって、制動状態での図である。
図1に示されるように、ブレーキ装置2は、円筒状のホイール1の周壁1aの内側に収容されている。ブレーキ装置2は、所謂ドラムブレーキである。図2に示されるように、ブレーキ装置2は、前後に離間した二つのブレーキシュー3を備えている。二つのブレーキシュー3は、図3,4に示されるように、円筒状のドラム4の内周面4aに沿って円弧状に伸びている。ドラム4は、車幅方向(Y方向)に沿う回転中心C回りに、ホイール1と一体に回転する。ブレーキ装置2は、二つのブレーキシュー3を、円筒状のドラム4の内周面4aに接触するよう移動させる。これにより、ブレーキシュー3とドラム4との摩擦によって、ドラム4ひいてはホイール1が制動される。ブレーキシュー3は、制動部材の一例である。
ブレーキ装置2は、ブレーキシュー3を動かすアクチュエータとして、油圧によって動作するホイールシリンダ51(図2参照)と、通電によって作動するモータ120(図5参照)と、を備えている。ホイールシリンダ51およびモータ120は、それぞれ、二つのブレーキシュー3を動かすことができる。ホイールシリンダ51は、例えば、走行中の制動に用いられ、モータ120は、例えば、駐車時の制動に用いられる。すなわち、ブレーキ装置2は、電動パーキングブレーキの一例である。なお、モータ120は、走行中の制動に用いられてもよい。
ブレーキ装置2は、図1,2に示されるように、円盤状のバックプレート6を備えている。バックプレート6は、回転中心Cと交差した姿勢で設けられる。すなわち、バックプレート6は、回転中心Cと交差する方向に略沿って、具体的には回転中心Cと直交する方向に略沿って、広がっている。図1に示されるように、ブレーキ装置2の構成部品は、バックプレート6の車幅方向の外側および内側の双方に設けられている。バックプレート6は、ブレーキ装置2の各構成部品を直接的または間接的に支持する。すなわち、バックプレート6は、支持部材の一例である。また、バックプレート6は、車体との不図示の接続部材と接続される。接続部材は、例えば、サスペンションの一部(例えば、アーム、リンク、取付部材等)である。図2に示されるバックプレート6に設けられた開口部6bは、接続部材との結合に用いられる。なお、ブレーキ装置2は、駆動輪および非駆動輪のいずれにも用いることができる。なお、ブレーキ装置2が駆動輪に用いられる場合、図2に示されるバックプレート6に設けられた開口部6cを不図示の車軸が貫通する。
<ホイールシリンダによるブレーキシューの作動>
図2に示されるホイールシリンダ51や、ブレーキシュー3等は、バックプレート6の車幅方向外方に配置されている。ブレーキシュー3は、バックプレート6に移動可能に支持されている。具体的には、図3に示されるように、ブレーキシュー3の下端部3aが、回転中心C1回りに回転可能に、バックプレート6(図2参照)に支持されている。回転中心C1は、ホイール1の回転中心Cと略平行である。また、図2に示されるように、ホイールシリンダ51は、バックプレート6の上端部に支持されている。ホイールシリンダ51は、車両前後方向(図2の左右方向)に突出可能な二つの不図示の可動部(ピストン)を有する。ホイールシリンダ51は、加圧に応じて、二つの可動部を突出させる。突出した二つの可動部は、それぞれ、ブレーキシュー3の上端部3bを押す。二つの可動部の突出により、二つのブレーキシュー3は、それぞれ、回転中心C1(図3,4参照)回りに回転し、上端部3b同士が車両前後方向に互いに離間するように移動する。これにより、二つのブレーキシュー3は、ホイール1の回転中心Cの径方向外方に移動する。各ブレーキシュー3の外周部には、円筒面に沿う帯状のライニング31が設けられている。よって、二つのブレーキシュー3の、回転中心Cの径方向外方への移動により、図4に示されるように、ライニング31とドラム4の内周面4aとが接触する。ライニング31と内周面4aとの摩擦によって、ドラム4ひいてはホイール1(図1参照)が制動される。また、図2に示されるように、ブレーキ装置2は、復帰部材32を備えている。復帰部材32は、ホイールシリンダ51によるブレーキシュー3を押す動作が解除された場合に、二つのブレーキシュー3を、ドラム4の内周面4aと接触する位置(制動位置Pb、図4参照)からドラム4の内周面4aと接触しない位置(非制動位置Pn、初期位置、図3参照)へ動かす。復帰部材32は、例えば、コイルスプリング等の弾性部材であり、各ブレーキシュー3に、もう一方のブレーキシュー3に近付く方向の力、すなわち、ドラム4の内周面4aから離れる方向の力を与える。
<移動機構の構成および移動機構によるブレーキシューの作動>
また、ブレーキ装置2は、図3,4に示される移動機構8を備えている。移動機構8は、モータ120を含む駆動機構100(図5参照)の作動に基づいて、二つのブレーキシュー3を非制動位置Pnから制動位置Pbに移動させる。移動機構8は、バックプレート6の車幅方向外方に設けられている。移動機構8は、レバー81と、ケーブル82と、ストラット83と、を有する。レバー81は、二つのブレーキシュー3のうち一方、例えば図3,4では左側のブレーキシュー3Lと、バックプレート6との間で、当該ブレーキシュー3Lおよびバックプレート6にホイール1の回転中心Cの軸方向に重なるように、設けられている。また、レバー81は、ブレーキシュー3Lに、回転中心C2回りに回転可能に支持されている。回転中心C2は、ブレーキシュー3Lの、回転中心C1から離れた側(図3,4では上側)の端部に位置され、回転中心C1と略平行である。ケーブル82は、レバー81の、回転中心C2から遠い側の下端部81aを、他方、例えば図3,4では右側のブレーキシュー3Rに近付く方向に、動かす。ケーブル82は、バックプレート6に略沿って移動する。また、ストラット83は、レバー81と当該レバー81が支持されるブレーキシュー3Lとは別のブレーキシュー3Rとの間に介在し、レバー81と当該別のブレーキシュー3Rとの間で突っ張る。また、レバー81とストラット83との接続位置P1は、回転中心C2と、ケーブル82とレバー81との接続位置P2と、の間に設定されている。ケーブル82は、ブレーキシュー3を移動させる作動部材の一例である。レバー81は、ブレーキシュー3Lの内周面に当接する突起として初期位置規定部81bを有している。初期位置規定部81bにより、ブレーキシュー3Lが非制動位置Pn(図3)に位置されている状態におけるレバー81の位置(初期位置)が定まっている。
このような移動機構8において、ケーブル82が引かれて図4の右方へ動くことにより、レバー81が、図3の初期位置からブレーキシュー3Rに近付く方向へ動くと(矢印a)、レバー81はストラット83を介してブレーキシュー3Rを押す(矢印b)。これにより、ブレーキシュー3Rは、非制動位置Pn(図3)から回転中心C1回りに回転し(図4の矢印c)、ドラム4の内周面4aと接触する制動位置Pb(図4)へ動く。この状態では、ケーブル82とレバー81との接続位置P2は力点、回転中心C2は支点、レバー81とストラット83との接続位置P1は作用点に相当する。さらに、ブレーキシュー3Rが、内周面4aに接触した状態で、レバー81が図4の右方、すなわち、ストラット83がブレーキシュー3Rを押す方向へ動くと(矢印b)、ストラット83が突っ張ることにより、レバー81はストラット83との接続位置P1を支点として、レバー81の動く方向とは逆方向、すなわち、図3,4での反時計回りに回転する(矢印d)。これにより、ブレーキシュー3Lは、非制動位置Pn(図3)から回転中心C1回りに回転し、ドラム4の内周面4aと接触する制動位置Pb(図4)へ動く。このようにして、移動機構8の作動により、ブレーキシュー3L,3Rは、いずれも非制動位置Pn(図3)から制動位置Pb(図4)へ動く。なお、ブレーキシュー3Rがドラム4の内周面4aに接触した以降の状態では、レバー81とストラット83との接続位置P1が支点となる。また、ブレーキシュー3Lが非制動位置Pnに戻ると同時にレバー81の初期位置規定部81bがブレーキシュー3Lの内周面に当接し、レバー81が初期位置に戻る。また、ブレーキシュー3L,3Rの移動量は微少であって、例えば、1mm以下である。
<駆動機構>
図5は、駆動機構100の例示的かつ模式的な断面図であって、非制動状態での図である。図6は、駆動機構100の例示的かつ模式的な断面図であって、制動状態での図である。また、図7は、図5の部分的な拡大図である。
図5〜7に示される駆動機構100は、上述した移動機構8を介して、二つのブレーキシュー3を、非制動位置Pn(図3)から制動位置Pb(図4)へ動かす。駆動機構100は、バックプレート6の車幅方向内方に位置され、バックプレート6に固定されている。図2〜4に示されるケーブル82は、バックプレート6に設けられた不図示の開口部を貫通している。
図5に示されるように、駆動機構100は、ハウジング110、モータ120、減速機構130、および運動変換機構140を備えている。
ハウジング110は、モータ120、減速機構130、および運動変換機構140を支持している。ハウジング110は、複数の部材を含んでいる。複数の部材は、例えばねじ等の不図示の結合具によって結合され、一体化されている。ハウジング110内には、壁部111によって囲まれた収容室Rが設けられている。モータ120、減速機構130、および運動変換機構140は、収容室R内に収容され、壁部111によって覆われている。ハウジング110は、ベースや、支持部材、ケーシング等と称されうる。なお、ハウジング110の構成は、ここで例示されたものには限定されない。
モータ120は、アクチュエータの一例であって、ケース121と、ケース121内に収容された収容部品と、を有する。収容部品には、例えば、シャフト122の他、ステータや、ロータ、コイル、磁石(不図示)等が含まれる。シャフト122は、ケース121から、モータ120の第一の回転中心Ax1に沿ったD1方向(図5の右方)に突出している。モータ120は、制御信号に基づく駆動電力によって駆動され、シャフト122を回転させる。シャフト122は、出力シャフトと称されうる。なお、以下では、説明の便宜上、図5での右方はD1方向の前方と称され、図5での左方はD1方向の後方と称される。
減速機構130は、ハウジング110に回転可能に支持された複数のギヤを含む。複数のギヤは、例えば、第一ギヤ131、第二ギヤ132、および第三ギヤ133である。減速機構130は、回転伝達機構と称されうる。
第一ギヤ131は、モータ120のシャフト122と一体に回転する。第一ギヤ131は、ドライブギヤと称されうる。
第二ギヤ132は、第一の回転中心Ax1と平行な第二の回転中心Ax2周りに回転する。第二ギヤ132は、入力ギヤ132aと出力ギヤ132bとを含む。入力ギヤ132aは、第一ギヤ131と噛み合っている。入力ギヤ132aの歯数は、第一ギヤ131の歯数よりも多い。よって、第二ギヤ132は、第一ギヤ131よりも低い回転速度に減速される。出力ギヤ132bは、入力ギヤ132aに対してD1方向の後方(図5では左方)に位置されている。第二ギヤ132は、アイドラギヤと称されうる。
第三ギヤ133は、第一の回転中心Ax1と平行な第三の回転中心Ax3周りに回転する。第三ギヤ133は、第二ギヤ132の出力ギヤ132bと噛み合っている。第三ギヤ133の歯数は、出力ギヤ132bの歯数よりも多い。よって、第三ギヤ133は、第二ギヤ132よりも低い回転速度に減速される。第三ギヤ133は、ドリブンギヤと称されうる。なお、減速機構130の構成は、ここで例示されたものには限定されない。減速機構130は、例えば、ベルトやプーリ等を用いた回転伝達機構のような、ギヤ機構以外の回転伝達機構であってもよい。
運動変換機構140は、回転部材141と、直動部材142とを有している。
回転部材141は、第三の回転中心Ax3回りに回転する。回転部材141は、小径部141aと、小径部141aよりも外径の大きい大径部141bと、を有する。小径部141aは、回転部材141のうちD1方向の後方(図5では左方)に位置された部位であり、筒状に構成されている。大径部141bは、回転部材141のうちD1方向の前方(図5では右方)に位置された部位である。大径部141bは、底壁部141b1と、側壁部141b2とを有する。底壁部141b1は、小径部141aのD1方向の端部から径方向の外方に張り出し、円環状かつ板状に構成されている。側壁部141b2は、底壁部141b1の周縁部からD1方向の後方に延び、円筒状に構成されている。側壁部141b2は、周壁部、筒状壁部と称されうる。大径部141bには、D1方向の前方に向けて開放された凹部141b3が設けられている。
大径部141bの側壁部141b2には、第三ギヤ133の歯が設けられている。すなわち、回転部材141は、第三ギヤ133でもある。第三ギヤ133の歯が設けられた部位は、被駆動部の一例である。
凹部141b3内には、ハウジング110の筒状部112が収容されている。凹部141b3内では、筒状部112のD1方向の後方の端部112aと底壁部141b1との間に、スラストベアリング143が位置されている。スラストベアリング143は、第三の回転中心Ax3の軸方向の荷重を受ける。スラストベアリング143は、図5の例では、スラストころ軸受であるが、これには限定されない。大径部141bひいては回転部材141は、ハウジング110に、スラストベアリング143を介して回転可能に支持されている。
小径部141aは、ハウジング110の第一孔部113aに収容されたラジアルベアリング144に挿入されている。第一孔部113aの断面は略円形である。第一孔部113aは、第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って延びている。小径部141aひいては回転部材141は、ハウジング110に、ラジアルベアリング144を介して回転可能に支持されている。ラジアルベアリング144は、図5の例では、メタルブッシュであるが、これには限定されない。
回転部材141には、小径部141aおよび底壁部141b1を貫通する円形断面の貫通孔141cが設けられている。貫通孔141cには、雌ねじ部145aが設けられている。
直動部材142は、第三の回転中心Ax3に沿って延び、回転部材141を貫通している。直動部材142は、棒状部142aと、連結部142bと、突起142cと、を有する。
棒状部142aは、回転部材141の貫通孔141c、回転部材141の大径部141bの凹部141b3、およびハウジング110の筒状部112に設けられた第二孔部113b内に挿入されている。第二孔部113bの断面は、略円形である。第二孔部113bは、第一孔部113aに対して方向D1の前方に位置され、第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って延びている。棒状部142aの断面は略円形である。棒状部142aには、回転部材141の雌ねじ部145aと噛み合う雄ねじ部145bが設けられている。
ハウジング110の筒状部112に設けられた第二孔部113bの内面には、溝部113cが設けられている。溝部113cは、第二孔部113bの内面のうち、図5の紙面と垂直な方向の両側の部位において、第三の回転中心Ax3に沿って略一定の幅および深さで延びている。溝部113cは、第三の回転中心Ax3を挟んだ二箇所に設けられている。他方、直動部材142の例えば棒状部142aからは、第三の回転方向の径方向の外方に向けて突起142cが突出している。溝部113cには、突起142cが挿入されている。溝部113cの幅は、突起142cの先端部の幅よりも、僅かに大きく設定されている。よって、突起142cと溝部113cの周方向の面とが当接することにより、突起142cひいては直動部材142の第三の回転中心Ax3回りの回転が制限される。
直動部材142の連結部142bは、連結部材146を介して、ケーブル82の端部82aと連結されている。連結部材146は、連動部材の一例である。
このような構成において、モータ120のシャフト122の回転が、減速機構130を介して回転部材141に伝達され、回転部材141が回転すると、回転部材141の雌ねじ部145aと直動部材142の雄ねじ部145bとの噛み合い、およびハウジング110の溝部113cによる突起142cすなわち直動部材142の回転の制限により、直動部材142は、第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って非制動位置Pn1(図5)と制動位置Pb1(図6)との間で移動する。直動部材142は、レバー81が図3に示される初期位置に戻ると同時に、非制動位置Pn1に位置される。また、直動部材142は、非制動位置Pn1と制動位置Pb1との間で移動する際に、非制動位置Pn1と制動位置Pb1との間であって制動位置Pb1よりも非制動位置Pn1に近い中間位置Pi(図7)にも、位置しうる。換言すれば、直動部材142は、中間位置Piを通過しうる。中間位置Piは、非制動位置Pn1の近傍に位置される。制動位置Pb1は、第一の位置の一例であり、非制動位置Pn1は、第二の位置の一例であり、中間位置Piは、第三の位置の一例である。
ハウジング110の筒状部112のうち、溝部113cが設けられた部位は、突起142cひいては直動部材142の第三の回転中心Ax3回りの回転を制限する回転制限部の一例であり、突起142cひいては直動部材142を第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って案内するガイド部の一例でもある。
連結部材146は、ケーブル82の端部82aに固定されている。また、連結部材146と直動部材142とは、互いに引っ張ることができる状態に、結合されている。具体的に、直動部材142の端部には、径方向外方に向けて突出する第一の引掛部142dが設けられ、連結部材146には、第一の引掛部142dと引っ掛かる第二の引掛部146aが設けられている。直動部材142は、連結部材146、すなわちケーブル82を、方向D1の後方(図5〜7の左方向)に引っ張ることができ、ケーブル82、すなわち連結部材146は、直動部材142を、方向D1の前方(図5〜7の右方)に引っ張ることができる。
連結部材146の方向D1の前方への移動、すなわち、直動部材142を引っ張る方向への移動は、ハウジング110によって制限されている。具体的に、本実施形態では、一例として、図5,6に示されるように、ハウジング110の第二孔部113bには、ケーブル82を覆うチューブ84が挿入され、チューブ84は、ハウジング110に、例えば、加締めや、圧入、溶着、ねじ留め等によって、一体化されている。すなわち、チューブ84およびその端部84aは、ハウジング110の一部である。図6に示されるように、連結部材146の方向D1の前方への移動(直動)は、チューブ84の端部84aとの当接によって制限(阻止)される。チューブ84の端部84aは、移動制限部や、ストッパ等と称されうる。
ここで、本実施形態では、図5に示されるように、非制動位置Pn1において、雄ねじ部145bが雌ねじ部145aから離脱し、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合いが解除されるよう、構成され、これにより、直動部材142が非制動位置Pn1を超えて移動するのが抑制されている。直動部材142の非制動位置Pn1において雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとが噛み合った状態にある従来のブレーキ装置では、回転部材141が所定角度を超えて回転すると、直動部材142が所定位置を超えて移動してしまう。そこで、従来のブレーキ装置は、直動部材142が非制動位置Pn1の近傍にある状態で、直動部材142の軸力が増大し、これにより雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合い部における摩擦トルク、ひいてはモータ120の負荷トルクが増大するよう構成されている。これにより、モータ120の駆動電流によって直動部材142の非制動位置Pn1が検知され、モータ120の過度な回転が抑制されていた。この点、本実施形態のブレーキ装置2は、非制動位置Pn1において、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合いが解除され、回転部材141が回転しても直動部材142は直動しない状態となる。よって、ブレーキ装置2によれば、上記従来のブレーキ装置のようなモータ120の駆動電流による非制動位置Pn1の検知を実行する構成が、不要となる。よって、本実施形態のブレーキ装置2によれば、非制動位置Pn1において直動部材142の軸力を増大させる従来の構成と比べて、モータ120の負荷トルク、ひいては消費エネルギが、より低くなる。また、当該従来の構成と比べて、上記検知のための付勢部材を省略できるなど、構成がより簡素化され、ブレーキ装置2がより小型あるいはより軽量に構成されうる。
また、図5,6に示されるように、本実施形態では、連結部材146の底壁部146bと直動部材142の連結部142bとの間には、付勢部材147が位置されている。付勢部材147は、例えば板ばねや皿ばね等の弾性部材であって、方向D1の前方および後方に向けて圧縮反力を生じる。すなわち、付勢部材147は、連結部材146と直動部材142との間に位置され、当該連結部材146および直動部材142に、互いに離間する方向の弾性力を与える。
ここで、本実施形態では、直動部材142が非制動位置Pn1(図5)に位置されている状態では、連結部材146がチューブ84の端部84aに当接する。この状態では、直動部材142の方向D1の前方への移動および連結部材146の方向D1の前方への移動(直動)の制限(阻止)に伴って、連結部材146と直動部材142との間に位置された付勢部材147が弾性的に圧縮され、付勢部材147は、直動部材142および連結部材146に、互いに離間する方向の弾性力すなわち圧縮反力を与えている。これにより、直動部材142は、方向D1の後方へ押されている。すなわち、上述したように、本実施形態では、非制動位置Pn1において、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合いは解除されているが、この状態で、付勢部材147の弾性力によって、雄ねじ部145bの方向D1の後方の端部142a1(先端部)が、雌ねじ部145aの方向D1の前方の端部145a1(開口端部)に押し付けられている。よって、回転部材141の回転に伴って直動部材142が非制動位置Pn1に位置されかつ雄ねじ部145bが雌ねじ部145aから離脱している状態、すなわち、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとが互いに噛み合っていない状態において、雄ねじ部145bの端部142a1と雌ねじ部145aの端部145a1とが互いに接触している。したがって、モータ120が駆動されて、直動部材142が非制動位置Pn1から制動位置Pb1へ向かうように、回転部材141が回転した場合に、雄ねじ部145bは雌ねじ部145a内によりスムーズに進入することができ、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとはよりスムーズに噛み合うことができる。本実施形態のブレーキ装置2は、付勢部材147を含むこのような構成によって、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合いをよりスムーズに再開することができる。したがって、ブレーキ装置2は、直動部材142の非制動位置Pn1を検知することなく、直動部材142を制動位置Pb1と非制動位置Pn1との間で移動させることができ、ひいては、ブレーキシュー3を制動位置Pbと非制動位置Pnとの間で移動させることができる。
付勢部材147は、直動部材142が中間位置Pi(図7)と非制動位置Pn1(図5)との間に位置されている状態では、連結部材146と直動部材142との間で弾性的に圧縮されている。すなわち、直動部材142が中間位置Piに位置された状態から、付勢部材147の弾性的な圧縮が開始され、直動部材142が非制動位置Pn1に到達した時点で、付勢部材147の弾性的な圧縮量が最大となる。このような構成により、直動部材142が非制動位置Pn1にある状態で、付勢部材147による付勢力がより確実に作用しうる。
また、本実施形態では、直動部材142が制動位置Pb1(図6)と中間位置Pi(図7)との間に位置されている状態では、付勢部材147は自由状態にあり、当該連結部材146および直動部材142に対して弾性力すなわち圧縮反力を与えないように構成されている。付勢部材147によって、直動部材142および連結部材146に圧縮反力が与えられた状態では、直動部材142に方向D1の後方に向かう軸力が与えられ、これにより、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合い部における摩擦トルクが増大する。この摩擦トルクは、直動部材142を回転させるモータ120の負荷トルクとなる。この点、本実施形態では、直動部材142が制動位置Pb1(図6)と中間位置Pi(図7)との間に位置されている状態では、付勢部材147は、自由状態にあり、当該連結部材146および直動部材142に対して弾性力すなわち圧縮反力を与えないように構成されている。よって、本実施形態によれば、モータ120の負荷トルクをより低くすることができる。
以上説明したように、本実施形態のブレーキ装置2では、直動部材142が非制動位置Pn1(第二の位置)に位置した状態では、直動部材142の雄ねじ部145bと回転部材141の雌ねじ部145aとの噛み合いが解除される。すなわち、本実施形態では、非制動位置Pn1で雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとの噛み合いを解除することにより、直動部材142の非制動位置Pn1を超えた移動を抑制することができる。よって、本実施形態によれば、例えば、モータ120の駆動電流による直動部材142の非制動位置Pn1の検知のために当該非制動位置Pn1でモータ120の負荷トルクを増大する構成が不要となる。これにより、当該非制動位置で直動部材に軸力が与えられる従来構成と比較して、モータ120の駆動トルク、ひいては消費エネルギが、より少なくなる。また、当該従来構成と比較して、上記検知のための付勢部材を省略できるなど、構成がより簡素化され、ブレーキ装置2がより小型にあるいはより軽量に構成されうる。
また、本実施形態では、直動部材142が非制動位置Pn1(第二の位置)に位置した状態で、付勢部材147が、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとが互いに接触するように、直動部材142および回転部材141のうち一方を他方に向けて付勢する。よって、本実施形態によれば、例えば、直動部材142が非制動位置Pn1から制動位置Pb1に移動する際に、雄ねじ部145bと雌ねじ部145aとは、互いに噛み合いが解除された状態から噛み合う状態に、よりスムーズに移行することができる。
また、本実施形態では、付勢部材147は、直動部材142が、制動位置Pb1(第一の位置)と非制動位置Pn1(第二の位置)との間で制動位置Pb1よりも非制動位置Pn1に近い中間位置Pi(第三の位置)と、非制動位置Pn1との間に位置した状態では、直動部材142および回転部材141のうち一方を他方に向けて付勢し、直動部材142が中間位置Piと制動位置Pb1との間に位置した状態では、一方を他方に向けて付勢しない。よって、本実施形態によれば、例えば、直動部材142の移動区間のうち付勢部材147が付勢力を生じる区間が限定されるため、直動部材142の移動区間のうちの全区間で付勢部材147が付勢力を生じる構成に比べて、モータ120の駆動トルクひいては消費エネルギを、より少なくできる。
また、本実施形態では、付勢部材147は、弾性部材であり、中間位置Pi(第三の位置)から非制動位置Pn1(第二の位置)へ向けて直動する直動部材142と連結部材146との間で弾性的に変形することにより、直動部材142を回転部材141に向けて付勢する。よって、本実施形態によれば、例えば、付勢部材147を、比較的コンパクトに構成することができる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態の駆動機構100Aの例示的かつ模式的な断面図であって、非制動状態での図である。本実施形態では、付勢部材147Aが、ハウジング110と回転部材141との間に位置され、ハウジング110と回転部材141との間で圧縮されて弾性変形することにより、運動変換機構140Aの回転部材141を、方向D1の前方に、直動部材142に向けて付勢している。付勢部材147Aは、例えば板ばねや皿ばね等の弾性部材であって、方向D1の前方および後方に向けて圧縮反力を生じる。本実施形態によれば、このような付勢部材147Aにより、第1実施形態の付勢部材147による効果と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態の駆動機構100Bの例示的かつ模式的な断面図であって、制動状態での図である。本実施形態では、付勢部材147Bが、ハウジング110に固定されたチューブ84の端部84a(ハウジング110)と連結部材146との間に位置され、チューブ84と連結部材146との間、すなわちハウジング110と連結部材146に隙間無く接触した直動部材142との間で圧縮されて弾性変形することにより、運動変換機構140Bの直動部材142を、方向D1の後方に、回転部材141に向けて付勢している。付勢部材147Bは、例えばリング状かつ板状の板ばねや皿ばね等の弾性部材であって、方向D1の前方および後方に向けて圧縮反力を生じる。なお、付勢部材147Bには、ケーブル82が貫通する貫通孔147aが設けられている。本実施形態によれば、付勢部材147Bにより、第1実施形態の付勢部材147による効果と同様の効果が得られる。また、本実施形態でも、直動部材142の移動区間のうち付勢部材147Bが付勢する区間が限定されるため、直動部材142の移動区間のうち全区間で付勢部材147が付勢力を生じる構成に比べて、モータ120の駆動トルクひいては消費エネルギを、より少なくできる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、直動部材には雄ねじ部が設けられ、回転部材には雌ねじ部が設けられたが、直動部材に雌ねじ部が設けられ、回転部材に雄ねじ部が設けられてもよい。
また、付勢部材の位置は種々に変更されうるし、付勢部材と、直動部材、回転部材、連動部材、またはハウジングとの間には、ワッシャ等の他の部材が介在されうる。また、付勢部材は、コイルスプリング等であってもよい。
2…ブレーキ装置(車両用ブレーキ)、110…ハウジング、120…モータ、122…シャフト、140,140A,140B…運動変換機構、141…回転部材、142…直動部材、145a…雌ねじ部、145b…雄ねじ部、146…連結部材(連動部材)、147,147A,147B…付勢部材、Pb1…制動位置(第一の位置)、Pn1…非制動位置(第二の位置)、Pi…中間位置(第三の位置)。

Claims (6)

  1. ハウジングと、
    シャフトを回転させるモータと、
    前記シャフトの回転を直動に変換する運動変換機構であって、前記ハウジングに回転可能に支持され雄ねじ部および雌ねじ部のうち一方のねじ部が設けられ前記シャフトの回転に応じて回転する回転部材と、前記ハウジングに直動可能にかつ回転が制限された状態で支持され前記雄ねじ部および前記雌ねじ部のうち他方のねじ部であって前記一方のねじ部と噛み合う前記他方のねじ部が設けられ前記回転部材の回転に伴って直動することにより制動部材がホイールを制動する第一の位置と前記制動部材によるホイールの制動が解除される第二の位置との間で移動可能な直動部材と、を有した運動変換機構と、
    を備え、
    前記直動部材が前記第二の位置に位置した状態では、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との噛み合いが解除されるよう構成された、車両用ブレーキ。
  2. 前記直動部材が前記第二の位置に位置した状態で、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが互いに接触するように、前記直動部材および前記回転部材のうち一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢部材を備えた、請求項1に記載の車両用ブレーキ。
  3. 前記付勢部材は、前記直動部材が、前記第一の位置と前記第二の位置との間に設定される第三の位置と、前記第二の位置と、の間に位置した状態では、前記直動部材および前記回転部材のうち一方の部材を他方の部材に向けて付勢し、前記直動部材が前記第三の位置と前記第一の位置との間に位置した状態では、前記一方の部材を前記他方の部材に向けて付勢しないよう構成された、請求項2に記載の車両用ブレーキ。
  4. 前記直動部材が前記第一の位置から前記第三の位置へ向かう状態では前記直動部材と一体的に直動し、前記直動部材が前記第三の位置から前記第二の位置へ向かう状態で前記ハウジングとの当接によって直動が阻止される連動部材を備え、
    前記付勢部材は、弾性部材であり、前記第三の位置から前記第二の位置へ向けて直動する前記直動部材と前記直動が阻止された前記連動部材との間で弾性的に変形することにより、前記直動部材を前記回転部材に向けて付勢するよう構成された、請求項3に記載の車両用ブレーキ。
  5. 前記付勢部材は、前記回転部材と前記ハウジングとの間に設けられた弾性部材であり、前記回転部材と前記ハウジングとの間で弾性変形することにより、前記回転部材を前記直動部材に向けて付勢する、請求項2または3に記載の車両用ブレーキ。
  6. 前記付勢部材は、前記直動部材と前記ハウジングとの間に設けられた弾性部材であり、前記直動部材と前記ハウジングとの間で弾性変形することにより、前記直動部材を前記回転部材に向けて付勢する、請求項2または3に記載の車両用ブレーキ。
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