JP2020045720A - 構造材の接合構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1実施形態の構造材の接合構造1は、第1構造材10の側面に、第2構造材20が垂直に接合された構造材の接合構造1である。
第1構造材10は、木造建築物の梁として使用される構造用の角材であり、図1及び図2に示すように、軸方向Z1(長手方向)に沿って延びる4側面a1〜d1を備えている。より具体的には、第1構造材10は、軸方向Z1に直交する横断面形状が四角形状(より詳細には長方形状)を有し、前記4側面a1〜d1として、使用時に、鉛直方向Yの上側に配される上面a1、下側に配される下面c1、上下面間に配される2側面b1,d1を備えている。第1構造材10は、第1方向Xと第1方向Xに直交する第2方向Yとを有している。第1実施形態では、横断面における水平方向に沿う方向が第1方向Xであり、鉛直方向に沿う方向が第2方向Yである。
そのため、第1構造材10の第1耐火被覆層13b,13dからなる一対の側面b1,d1が、火災時の火炎に晒された場合に、該側面b1,d1に形成される炭化層に、ラミナ4の木表どうしの積層面に沿って大きな割れが生じることや、そのような割れに起因して炭化層の一部が欠落することも抑制され、第1構造材10の側面b1,d1付近に、熱伝導の抑制効果又は酸素遮断効果に優れた密な炭化層が形成される。それにより、第1構造材10は、燃えしろ層が、難燃薬剤を配合しなくても燃えどまり機能を有し、優れた耐火性能を有するものとなっている。
第2構造材20のラミナ積層体22は、第1構造材10の第1及び第2耐火被覆層13b〜13dを構成するラミナ積層体12と同様に、燃えしろ層として機能するものである。
第2構造材20が接合している第1耐火被覆層13dを形成する特定第1ラミナ積層体12dの延出部14が、木表5側が延出部14の延出方向Y1の外方を向いているラミナ4eから構成されていることにより、火災が発生し、特定第1ラミナ積層体12dの延出部14が火炎に晒されてラミナ4の年輪に沿うように燃焼が進行したとしても、燃焼が進行する主たる進行方向は第2構造材20から離れる方向となり易いため、第2構造材20における第1構造材10側の木口面に回り込むように燃焼が進行することを防ぐことが可能になる。これにより、第1実施形態の接合構造によれば、構造の複雑化を抑制しながら、構造材どうしの接合部分における耐火性能を向上させることができる。
尚、第1実施形態では、第2方向Yと平行な一方向Yは、鉛直方向の下方である。
このような構成により、火災が発生し、特定第1ラミナ積層体12dが火炎に晒されてラミナ4の年輪に沿うように燃焼が進行したとしても、燃焼が進行する主たる進行方向は第2構造材20の芯部21から離れる方向となり易いため、第2構造材20の芯部21における第1構造材10側の木口面に回り込むように燃焼が進行することを防ぐことが可能になる。これにより、第1実施形態の構造材の接合構造によれば、構造材どうしの接合部分における耐火性能を一層効果的に向上させることができる。
ラミナどうし間又はラミナ積層体どうし間を接合する接着剤としては、集成材の製造に従来用いられている各種公知の接着剤を用いることができ、例えば、水性高分子−イソシアネート系接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤、レゾルシノール・フェノール樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、メラミンユリア樹脂接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤等が挙げられる。これらのなかでも、レゾルシノール樹脂接着剤又はレゾルシノール・フェノール樹脂接着剤が好ましい。
第2実施形態では、第1構造材10Aは、木造建築物の柱として使用される構造用の角材となっている。第1構造材10Aは軸方向Z1が鉛直方向に沿う方向となっている。第1構造材10Aは、第1実施形態と同様に、図4に示すように、軸方向Z1(長手方向)に沿って延びる4側面a1〜d1を備えている。第1構造材10は、軸方向Z2に直交する横断面における、第1方向Xと第1方向Xに直交する第2方向Yとを有している。
例えば、第1及び第2実施形態では、第2構造材20は第1構造材10,10Aの第1方向Xの片側の側面d1にのみ接合されているが、第2構造材20は第1構造材10,10Aの第1方向Xの両側の側面b1,d1に接合されていてもよい。第2構造材20を第1構造材10,10Aの第1方向Xの両側の側面b1,d1に接合する場合は、第2構造材20が接合している両側の側面b1,d1を構成している第1ラミナ積層体12b,12dを、上述の特定第1ラミナ積層体と同様の構成とすればよい。
また、第1及び第2実施形態では、第2ラミナ積層体12a,12cは第1方向Xをラミナ4の積層方向としているが、第2方向Yをラミナ4の積層方向としてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、芯部11,11Aを、その周囲に位置する第1ラミナ積層体12b,12dと同様に、第1方向Yをラミナ4の積層方向とするラミナ積層体から構成しているが、芯部11,11Aを、無垢材、木表どうしの積層面を有しないラミナ積層体、木表どうしの積層面を有するラミナ積層体、第1耐火被覆層13b,13dの第1ラミナ積層体12b,12dのラミナの積層方向と直交する方向をラミナの積層方向としたラミナ積層体等から構成することもできる。
また、本発明における第1構造材及び第2構造材は、横断面形状が長方形状の柱材であっても良く、横断面形状が正方形状の梁材であっても良い。
10,10A 第1構造材
11 第1構造材の芯部
12b,12d 第1ラミナ積層体
12a,12c 第2ラミナ積層体
13b,13d 第1耐火被覆層
13a,13c 第2耐火被覆層
14 延出部
20 第2構造材
20a 第2構造材の端縁
21 第2構造材の芯部
22 第2構造材のラミナ積層体
4 ラミナ
5 木表
6 木裏
Claims (7)
- 第1構造材の側面に、第2構造材が垂直に接合された構造材の接合構造であって、
第1構造材及び第2構造材は、それぞれ、角材であり、芯部の周囲の三方又は四方が、複数のラミナが積層された構成を有するラミナ積層体に囲まれた構成を有しており、
第1構造材は、その横断面の第1方向における前記芯部の両側に、第1方向に直交する第2方向を前記ラミナの積層方向とする第1ラミナ積層体からなる第1耐火被覆層を有し、該横断面の第2方向における前記芯部の片側又は両側に、第1方向又は第2方向をラミナの積層方向とする第2ラミナ積層体からなる第2耐火被覆層を有しており、
第2構造材は、第1耐火被覆層に沿う側面に接合されており、該側面に沿う第1耐火被覆層を形成する特定第1ラミナ積層体は、前記直交方向と平行な一方向において、該一方向における第2構造材の端縁の位置より延出する延出部を有し、該延出部を構成するラミナは、何れも、木表及び木裏を有し、該木表側が該延出部の延出方向の外方を向いたラミナである、構造材の接合構造。 - 前記特定第1ラミナ積層体は、第2構造材の前記芯部よりも前記一方向の外側に位置するラミナの全てが、木表及び木裏を有し、該木表側が該延出部の延出方向の外方を向いたラミナである、請求項1に記載の構造材の接合構造。
- 前記特定第1ラミナ積層体は、木表及び木裏を有する複数のラミナが、該木表どうしの積層面を有しないように積層接着された構造を有する、請求項1又は2に記載の構造材の接合構造。
- 前記特定第1ラミナ積層体に、第2構造材の一部が挿入される切り欠き部が形成されていない、請求項1〜3の何れか1項に記載の構造材の接合構造。
- 特定第1ラミナ積層体に切り欠き部が形成され、第2構造材は、該切り欠き部に一部が挿入された状態に接合されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の構造材の接合構造。
- 第1構造材及び第2構造材が木造建築物の梁であり、
第1構造材の横断面の第1方向が水平方向に沿う方向、第1構造材の第2方向が鉛直方向に沿う方向、前記延出部の延出方向である前記一方向が該鉛直方向の下方に向かう方向である、請求項1〜5の何れか1項に記載の構造材の接合構造。 - 請求項1〜6の何れか1項に記載の構造材の接合構造を有する建物。
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