JP2008014036A - 柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法 - Google Patents

柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】梁の燃え止まり層と柱の燃え止まり層とが縁切りされることなく柱と梁とを接合可能な柱と梁との接合構造等を提供する。
【解決手段】木材からなる荷重支持層と、前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、前記燃え止まり層の外側に配置される燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合構造であって、前記柱には、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部が設けられており、前記梁の燃え止まり部材が、前記柱の凹部から露出された燃え止まり部材に当接されて前記梁と前記柱とが接合される。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃え止まり機能を備えた複合木質構造材にて形成された柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法に関する。
燃え止まり機能を備えた複合木質構造材としては、長期荷重を支持するに足り木材からなる荷重支持層と、該荷重支持層の外側に配置され、木材より熱容量が大きい高熱容量材を有する燃え止まり層と、該燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する木材からなる燃えしろ層とを備えた複合木質構造材が知られている。そして、荷重支持層と燃えしろ層とは、複数の木質板又は角柱状の木質単材が集成されて、また、燃え止まり層は、複数の木質板又は角柱状の木質単材と異種材とが集成されて、接着剤を介して集積されている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃え止まり層を、複数の断熱材にて荷重支持層の全周を連続的に囲うように配置した複合木質構造材も知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、燃え止まり層を比較的高密度の木材単材を集積して構成し、燃えしろ層を比較的低密度の木材単体を集積して構成した複合木質構造材も知られている(例えば、特許文献3参照)。
そして、木質板からなる単板と、木質板及び異質材からなる単板とを、異種材が燃え止まり層のみに配置されるように集成して複数の複合木質ブロックを形成し、これら複合木質ブロックを互いに直角となるように配置しつつ組み合わせて緊結することにより複合木質構造材を製造することが知られている(例えば、特許文献4参照)。
ところで、従来柱と梁とを接合する場合には、例えば、まず柱の頂部に十字状のスリットを形成し、形成されたスリットに、鉛直な平面が形成されるように十字状に接合されたプレートを、その十字状に交差している部位を柱に埋設させるとともに、各板部が柱の周面と直交して突出するように差し込む。次に、梁の端面を柱の周面に当接させると共に、柱から突出されたプレートを梁に設けられたスリットに差し込み、梁の側方からプレートを貫通するようにドリフトピンを打ち込んで柱と梁とを接合している。
特開2005−36456号公報 特開2005−36457号公報 特開2005−48585号公報 特開2005−53195号公報
上記従来の柱と梁との接合構造にて複合木質構造材の柱と梁とを接合した場合には、梁の端部が当接されている柱の周面は燃えしろ層なので、梁端部は木材に当接されることになる。このため、梁の燃え止まり層と、柱の燃え止まり層との間には、柱の燃えしろ層が介在されることになる。このように、柱の燃え止まり層と梁の燃え止まり層との間に燃えしろ層が介在されていると、柱の燃えしろ層の燃焼による炎が、梁端部から梁の荷重支持層に回り込み、荷重支持層が燃焼してしまう畏れがあるという課題があった。
本発明は、以上の課題を解決するものであり、その目的は、柱の燃えしろ層から梁の荷重支持層への延焼を抑えることが可能な柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法を提供するものである。
前記目的を達成するため、本発明に係る柱と梁との接合構造は、荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合構造であって、前記柱には、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部が設けられており、前記梁の燃え止まり部材が、前記柱の凹部から露出された燃え止まり部材に当接されて前記梁と前記柱とが接合されることを特徴とする柱と梁との接合構造である。
このような柱と梁との接合構造によれば、柱と接合されている梁の燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が柱の燃え止まり部材に当接されている。このため、梁の端部においては梁の荷重支持層を囲む燃え止まり層が柱の燃え止まり部材にて覆われて、柱の燃え止まり層と梁の燃え止まり層とが縁切りされないので、たとえ柱の燃えしろ層が燃焼しても梁の荷重支持層への延焼を防止することが可能である。
かかる柱と梁との接合構造であって、前記梁の端部からは、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が前記柱の燃えしろ厚さ分だけ、当該梁の燃えしろ層より突出され、前記凹部には、前記梁の突出された燃え止まり部材と、前記荷重支持層を構成する荷重支持部材とが挿入されることが望ましい。
このような柱と梁との接合構造によれば、凹部には梁の燃え止まり部材と荷重支持層を構成する荷重支持部材とが挿入されるので、梁の燃え止まり層の内側に存在する荷重支持部材を取り除くことなく、梁の燃え止まり部材を柱の燃え止まり部材に当接させることが可能である。このため、接合される梁は凹部に挿入される部分より外側の燃えしろ層のみを取り除くだけで柱と接合可能であり梁に対する加工が容易である。
また、荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合構造であって、前記柱には、当該柱の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部が設けられており、前記凹部には、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材が充填されており、充填された前記充填材に、前記梁端部の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材と、前記柱の前記燃え止まり部材とが当接されて前記柱と前記梁とが接合されることを特徴とする柱と梁との接合構造である。
このような柱と梁との接合構造によれば、柱の燃えしろ層に形成された凹部に充填された高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材に梁端部の燃え止まり層と、柱の燃え止まり層とが当接される。このため、梁の端部においては梁の荷重支持層及び梁の荷重支持部に当接する柱の燃えしろ層が、充填材または燃え止まり部材にて覆われるので、たとえ柱の燃えしろ層が燃焼しても梁の荷重支持層に炎が入り込むことを防止することが可能である。特に、柱の凹部に充填材を充填するので、梁の端部に加工を施すことなく、梁の端部を柱に当接させるだけで、充填材に、梁端部の燃え止まり部材と、柱の燃え止まり部材とを当接させることが可能である。このため、柱の燃焼による炎を梁の荷重支持層に延焼させない柱と梁との接合構造を容易に実現することが可能である。
かかる柱と梁との接合構造であって、前記荷重支持層と、燃え止まり層と、燃えしろ層とは各々、木材または異種材からなる単材を複数集成し、隣接する単材間を接合して構成されていることが望ましい。
このような柱と梁との接合構造によれば、単材を複数集成して接合するだけで、本接合構造に適した、荷重支持層と、荷重支持層を囲む燃え止まり層と、燃え止まり層の外側に設けられる燃えしろ層とを有する複合木質構造材を容易に形成することが可能である。
かかる柱と梁との接合構造であって、前記燃え止まり層は、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材にて構成され、前記荷重支持層は、米松、唐松、杉、あすなろ等の一般木造建築の木材や前記燃え止まり層に用いられる木材と同種の木材にて構成され、前記燃えしろ層は、前記充填材を除いて前記一般木造建築の木材にて構成されていることが望ましい。
このような柱と梁との接合構造によれば、燃えしろ層の充填材を除く部位を、一般木造建築の木材や前記燃え止まり層に用いられる木材と同種の木材としたので、コストを抑えることが可能である。特に、燃えしろ層の木材を一般木造建築の木材としたので、美観に優れ、建設地産の国産材を利用することも可能である。また、燃え止まり層を高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材としたので、燃えしろ層の燃焼が荷重支持層に延焼することを燃え止まり層にて抑える構成を容易に実現することが可能である。
かかる柱と梁との接合構造であって、接合される前記柱と前記梁とに亘って埋設される第1板部と、前記第1板部と交差する方向に配置される第2板部とが一体に形成され、前記第1板部と前記第2板部との交差部位が前記柱に埋設されるジョイントプレートを有し、前記梁に打ち込まれるドリフトピンが前記第1板部を貫通して前記梁と前記柱とが接合されることが望ましい。
このような柱と梁との接合構造によれば、ジョイントプレートの交差部位が柱に埋設されているので、ジョイントプレートが柱に対し水平方向に移動することはない。そして、柱に位置決めされたジョイントプレートの第1板部が梁にも埋設されており、梁に打ち込まれたドリフトピンが第1板部を貫通しているので、柱と梁とをジョイントプレートを介して接合することが可能である。このため、柱の燃えしろ層と梁の荷重支持層とが梁及び柱の燃え止まり層や充填材により縁切りされた状態を維持させて確実に且つ容易に柱と梁とを接合することが可能である。また、ジョイントプレート及びドリフトピンは燃えしろ層と燃え止まり層の境界より内側に埋設することが望ましい。
かかる柱と梁との接合構造であって、前記梁の前記荷重支持層は、前記燃え止まり層と、当該梁に当接される壁または床スラブとに囲まれていることが望ましい。
梁が壁や床スラブ等に当接されている場合には、壁や床スラブも荷重支持層への延焼を防止して燃え止まり層と同様に機能する。このため、梁の、壁や床スラブ当接されている面側には必ずしも燃え止まり層を形成する高価な部材を設ける必要はないので、コストを低減することが可能である。
かかる柱と梁との接合構造であって、前記梁及び前記柱は断面が矩形状をなし、前記燃えしろ層は、前記矩形状の隅角部に前記燃え止まり層と点接触または非接触に配置され、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層の木材より熱慣性の高い木材からなる補強部材を有することが望ましい。
火災の場合には、矩形状の梁や柱の隅角部に2方向から火炎や熱が加えられるので、平面部より燃えやすくなるが、隅角部に補強部材が設けられていると、梁や柱の隅角部が他の部位より極端に早く燃焼することを防止することが可能である。このため、柱と梁との接合部における柱から梁への延焼をより効果的に抑えることが可能な柱と梁との接合構造を実現することが可能である。
また、荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合方法であって、前記柱に、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部を形成するステップと、前記梁の燃え止まり部材を、前記柱の凹部から露出された燃え止まり部材に当接させて前記梁と前記柱とを接合するステップとを有することを特徴とする柱と梁との接合方法である。
このような柱と梁の接合方法によれば、柱と接合される梁の燃え止まり部材を柱の燃え止まり部材に当接させるので、梁の端部において梁の荷重支持層を囲む燃え止まり部材を柱の燃え止まり部材にて覆い、柱の燃え止まり層と梁の燃え止まり層とが縁切りされない構造とすることが可能である。このため、たとえ柱の燃えしろ層が燃焼しても梁の荷重支持層への延焼を防止するように柱と梁とを接合することが可能である。
また、荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合方法であって、前記柱に、当該柱の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部を形成するステップと、前記凹部に、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材を充填するステップと、充填された前記充填材に、前記梁端部の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材と、前記柱の前記燃え止まり部材とを当接させて前記柱と前記梁とを接合するステップと、を有することを特徴とする柱と梁との接合方法である。
このような柱と梁の接合方法によれば、柱に形成された凹部に充填された高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材に梁端部の燃え止まり部材と、柱の燃え止まり部材とを当接させるので、梁の端部においては梁の荷重支持層及び梁の荷重支持層に当接する柱の燃えしろ層を充填材または燃え止まり部材にて覆うことが可能である。このため、たとえ柱の燃えしろ層が燃焼しても梁の荷重支持層に炎が入り込むことを防止するように柱と梁とを接合することが可能である。特に、柱の凹部に充填材を充填する構成としたので、梁の端部に加工を施すことなく、梁の端部を柱に当接させるだけで、充填材に、梁端部の燃え止まり部材と、柱の燃え止まり部材とを当接させることが可能である。このため、簡単な作業にて柱の燃焼による炎を梁の荷重支持層に延焼させないように柱と梁とを接合することが可能である。
以上の説明により明らかなように、本発明による柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法にあっては、柱の燃えしろ層から梁の荷重支持層への延焼を抑えることが可能である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る柱と梁の接合構造及び柱と梁との接合方法の対象となる柱と梁とは、荷重支持層と、燃え止まり層と、燃えしろ層との三層に観念的に区分して構成された複合木質構造材である。このため、柱と梁の接合構造を説明する前に複合木質構造材について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係り柱として用いられる柱用複合木質構造材の内部を示す部分断面図である。図2は、図1に示す柱用複合木質構造材の端面を示す図である。図2における一点鎖線及び二点差線は、荷重支持層、燃え止まり層、燃えしろ層の境界を示している。
図1、図2に示すように、本実施形態において柱64として用いられる柱用複合木質構造材1は、荷重を支持するための荷重支持層10と、荷重支持層10の外側に当該荷重支持層10を取り囲むように設けられた燃え止まり層20と、燃え止まり層20の外側に設けられ所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層30とを有している。また、柱用複合木質構造材1は、断面が矩形状をなす角材状の単材が集成されて形成されており、荷重支持層10、燃え止まり層20、燃えしろ層30はいずれも棒状の単材の集合体である。本実施形態では、図2における二点鎖線より内側が荷重支持層10であり、二点差線と一点鎖線との間が燃え止まり層20であり、一点鎖線より外側が燃えしろ層30である。
荷重支持層10は、軸方向の長期荷重の全部又は一部を支持する断面積を有するように、角材に製材された木製の単材が複数集成され接着剤を介して接着されている。荷重支持層10に用いられる木製の単材としては、米松、唐松、檜、杉、あすなろなど一般の木造建築の柱材として用いられる樹種や後述する燃え止まり層20に用いられる木材と同種の木材等が選択される。以下の説明では、一般の木造建築の柱材として用いられる樹種の木製の単材を一般木製単材という。製材された一般木製単材の一本当りの断面積は小さいため、これらの樹種の間伐材などの使用が可能であり、資源を有効に活用することが可能である。
燃え止まり層20には、一般木製単材より熱容量(熱吸収量)が大きな高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は一般木製単材より熱慣性が高い木材等の異種材が用いられている。ここで高熱容量材としては、例えば、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント等の無機質材料、各種の金属材料の他、中空矩形断面の金属製のパイプ内に無機材料、液体金属、水、無機水和塩、消石灰等の蓄熱材料を充填して一体化したもの等が挙げられる。また、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材としては、例えば、珪酸カルシウム板、ロックウール、グラスウール等が挙げられる。また、一般木製単材より熱慣性の高い木材としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等が挙げられる。
燃え止まり層20を構成する単材は、例えば断面が矩形の角材状に形成されており、この単材が接着剤を介して荷重支持層10の外側に複数設けられて燃え止まり層20が形成されている。本実施形態においては、燃え止まり層20を構成する単材を、一般木製単材より熱容量が大きな高熱容量材とした例について説明する。
燃えしろ層30は、例えば荷重支持層10に用いた一般木製単材と、燃え止まり層20を構成している一般木製単材より熱容量(熱吸収量)が大きな高熱容量材でなる補強部材32と、にて構成されている。補強部材32は、断面が矩形状をなし柱用複合木質構造材1の隅角部1aに配置されている。このとき補強部材32は、補強部材32の角部が燃え止まり層20の外縁の角部と点接触または非接触に配置されている。図1,図2は、点接触している例を示している。なお、各単材を接着する接着剤としては、例えば耐火性能の高いレゾルシノール樹脂接着剤を用いることが望ましい。
図3は本発明の一実施形態に係り梁として用いられる梁用木質構造材の端面を示す図である。
本実施形態にて柱と接合される梁は、図3のようにコンクリートの床スラブ60の下に、この床スラブ60に接触させて設けられる。このため、梁65として用いられる梁用複合木質構造材2の床スラブ60と接している側の構成が、柱用複合木質構造材1と相違する。本実施形態の梁用複合木質構造材2は、上面側に炎が回り込むことはなく、梁用複合木質構造材2の上側の隅角部が2方向から炎や熱に晒されることはないため、下側の隅角部のみに補強部材32が設けられている。また、荷重支持層10の床スラブ60と接触する側、すなわち上面側には燃え止まり層20及び燃えしろ層30は設けられていない。このため、本実施形態の梁用複合木質構造材2の荷重支持層10は、荷重支持層10の外側に設けられた燃え止まり層20と床スラブ60とにて囲まれている。
次に、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との接合構造の第1実施形態を、接合手順を説明しつつ明確にする。図4は、柱と梁の接合手順を示す図である。図4(a)は、柱用複合木質構造材への加工を説明するための図である。図4(b)は、柱用複合木質構造材へのジョイントプレートの取り付け方法を示す図である。図4(c)は、梁用複合木質構造材をジョイントプレートに固定する方法を示す図である。
第1実施形態の柱64と梁65の接合構造を実現するための柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との接合手順は、まず、図4(a)に示すように柱用複合木質構造材1の上端側において梁用複合木質構造材2と接合される側面の燃えしろ層30を、接合される梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の外縁形状に合わせて削除して凹部30aを形成する。本実施形態の場合には、柱用複合木質構造材1の4つの側面にそれぞれ梁用複合木質構造材2が接合されるので、4つの側面の燃えしろ層30を梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の外縁形状に合わせて削除して凹部30aを形成する。このとき、柱用複合木質構造材1に形成された凹部30aからは燃え止まり層20を構成する燃え止まり部材20aが露出するように燃えしろ層30を削除する。
また、柱用複合木質構造材1の上端部に平面視十字状のスリット1bを形成する。このスリット1bには、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とに亘るように埋設されるジョイントプレート50が差し込まれる。
ジョイントプレート50は、接合される柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とに亘って埋設される第1板部50aと、第1板部50aと交差する方向に配置される第2板部50bとが一体に形成された鋼製の部材である。本実施形態の場合には、柱用複合木質構造材1の四方に梁用複合木質構造材2が接合されるため、第1板部50aは一方の梁用複合木質構造材2から柱を挟んで反対側に位置する他方の梁用複合木質構造材2に亘るように埋設され、この第1板部と交差する第2板部も前記一方の梁及び他方の梁と直交するように柱用複合木質構造材1を挟んで両側に設けられる2本の梁用複合木質構造材2に亘るように埋設されている。このため、本実施形態のジョイントプレート50は第1板部50aと第2板部50bとが各々の長手方向における中央部にて直交するように一体に形成されている。そして、柱用複合木質構造材1のスリット1bに差し込まれた際には、柱用複合木質構造材1の4つの側面からそれぞれ第1板部50aまたは第2板部50bが、柱用複合木質構造材1の各側面に対し直角に延出される。
本実施形態では、柱用複合木質構造材1の四方に梁用複合木質構造材2が接合されるため第1板部50aと第2板部50bとが柱用複合木質構造材1の各側面から突出する。第1板部50aと第2板部50bとは、柱用複合木質構造材1に対し梁用複合木質構造材2が接合される側のみに突出すればよく、梁用複合木質構造材2が接合されない部位では、第1板部50a及び第2板部50bは柱用複合木質構造材1の内側で切断されている。ここで、ジョイントプレート50が有する直交する2枚のプレート50a、50bのうち、梁用複合木質構造材2が固定される、あるプレートを第1板部50aとしたときに、この第1板部50aと交差する方向に設けられているプレートが第2板部50bに相当する。そして、本実施形態のように、柱用複合木質構造材1の四方に梁用複合木質構造材2が接合される場合には、第2板部50bも柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とに亘って埋設される。
一方、柱用複合木質構造材1に接合される各梁用複合木質構造材2は、接合される端部から柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30の厚さ分だけ、外周を覆う燃えしろ層30を削除する。また、各梁用複合木質構造材2の上面側には、梁用複合木質構造材2の長手方向に沿って、梁用複合木質構造材2の幅方向の中央にジョイントプレート50の、柱用複合木質構造材1から突出された部位が差し込まれるスリット2aを形成しておく。
柱用複合木質構造材1のスリット1bにジョイントプレート50が差し込まれると、柱用複合木質構造材1の凹部30aに梁用複合木質構造材2の燃えしろ層30が削除された突出部位2bが入り込み、ジョイントプレート50の柱用複合木質構造材1から突出された部位が梁用複合木質構造材2に形成されたスリット2aに入り込むように梁用複合木質構造材2が配置される。このとき、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20を形成する燃え止まり部材20aと柱用複合木質構造材1の凹部30aから露出された燃え止まり部材20aとを当接させる。また、柱用複合木質構造材1の上面と梁用複合木質構造材2の上面とが水平になるように梁用複合木質構造材2を配置する。そして、梁用複合木質構造材2の燃え止まり部材20aと柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aとが当接された状態を保ちつつ梁用複合木質構造材2の側方からドリフトピン52が打ち込まれる。打ち込まれたドリフトピン52が梁用複合木質構造材2に挿入されたジョイントプレート50を貫通することにより、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とが接合される。最後にドリフトピン52が打ち込まれた際に梁用複合木質構造材2の側方に空いた穴に埋め木を施す。
図5は、第1実施形態の柱と梁との接合構造の効果を説明するための図である。図5(a)は、柱の外面に梁端部を当接させて接合した状態を示す平断面図である。図5(b)は、第1実施形態の柱と梁の接合構造を示す平断面図である。
柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との外周面に何ら加工を施すことなくジョイントプレート50にて接合すると、図5(a)に示すように、柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aと梁用複合木質構造材2の燃え止まり部材20aとの間に柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30が介在されることになる。このため、柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30が燃焼した際には梁用複合木質構造材2の端部側から梁用複合木質構造材2の荷重支持層10に火炎が入り込み荷重支持層10を燃焼させる畏れがある。
第1実施形態の柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との接合構造によれば、柱用複合木質構造材1の側面が梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の外縁部に合わせて削除されて燃え止まり層20が露出するように凹部30aが設けられている。そして、この凹部30aに梁用複合木質構造材2が挿入されて、図5(b)に示すように梁用複合木質構造材2の端部の燃え止まり部材20aが柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aに当接されている。このため梁用複合木質構造材2の端部においては、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20が柱用複合木質構造材1の燃え止まり層20にて塞がれて、梁用複合木質構造材2の荷重支持層10は燃えしろ層30と縁切りされた状態となる。よって、たとえ燃えしろ層30が燃焼したとしても梁用複合木質構造材2の荷重支持層10に火炎が入り込まないので、荷重支持層10が燃焼することを防止することが可能である。
第1実施形態の柱と梁との接合構造によれば、凹部30aには梁用複合木質構造材2の燃え止まり部材20aと荷重支持層10を構成する荷重支持部材10aとが挿入されるので、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の内側に存在する荷重支持部材10aを取り除くことなく、梁用複合木質構造材2の燃え止まり部材20aを柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aに当接させることが可能である。このため、接合される梁用複合木質構造材2は凹部30aに挿入される部分の燃えしろ層30のみを取り除くだけで柱用複合木質構造材1と接合可能であり梁用複合木質構造材2に対する加工が容易である。
図6は、本発明に係る柱と梁の接合構造の第1実施形態における変形例を示す図である。
本変形例では、各梁用複合木質構造材2は、長手方向と直交する方向の幅が、柱用複合木質構造材1の四隅に設けられた補強部材32の各側面に沿う方向おける間隔より狭くなるように構成されている。そして、柱用複合木質構造材1の各側面には、燃えしろ層30を梁用複合木質構造材2の外縁形状に合わせて削除して凹部30aを形成する。一方、各梁用複合木質構造材2には、上記第1実施形態のような加工、すなわち、柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30の厚さ分だけ端部の燃えしろ層30を削除するような加工は施さない。
そして、各梁用複合木質構造材2の端部を、柱用複合木質構造材1の凹部30aに挿入する。このとき、各梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20と補強部材32との端部を、いずれも凹部30aから露出された燃え止まり部材20aに当接させジョイントプレート50にて接合する。この場合には、梁用複合木質構造材2の燃えしろ層30は削除しないので、上記実施形態よりもさらに加工が容易であり、短時間にて接合することが可能である。
図7は、本発明に係る柱と梁の接合構造の第2実施形態を示す図である。
第1実施形態においては、梁用複合木質構造材2の荷重支持層10と燃え止まり層20とが挿入されるように柱用複合木質構造材1の側面に凹部30aを形成した例について説明したが、第2実施形態では、柱用複合木質構造材1の梁用複合木質構造材2が当接される部位に、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20と同形状に凹部30aを形成する。
第2実施形態の柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2の接合構造は、梁用複合木質構造材2の周面に加工を施すことなく平坦な端面を当接させた際に、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20が当接される柱用複合木質構造材1側面の部位に、梁用複合木質構造材2の端面における燃え止まり層20と同形状に凹部30aを形成する。この凹部30aに、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の燃え止まり部材20aと同じ高熱容量材を充填材54として充填した後に、周面に加工を施していない梁用複合木質構造材2の端部を当接させて、第1実施形態と同様ジョイントプレート50を埋設し、ドリフトピン52を打ち込んで柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とを接合する。このように接合すると、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2の接合部における平断面は、図5(b)と同様となり、梁用複合木質構造材2の荷重支持層10と燃えしろ層30とが縁切されて、柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30から梁用複合木質構造材2の荷重支持層10に火炎が入り込むことはないので梁用複合木質構造材2の荷重支持層10が燃焼することを防止することが可能である。
図8は、本発明に係る柱と梁の接合構造の第3実施形態を示す図である。
第3実施形態では、柱用複合木質構造材1の梁用複合木質構造材2の燃え止まり部材20aが当接される部位に、複数の凹部30bを形成する。
第3実施形態の柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2の接合構造は、第2実施形態と同様に梁用複合木質構造材2の周面には加工を施さない。そして、柱用複合木質構造材1の周面に梁用複合木質構造材2の平坦な端面を当接させた際に、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20が当接される部位に、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20の形状に沿って複数の凹部30bを形成する。この凹部30bは、例えば梁用複合木質構造材2の鉛直方向の断面における燃え止まり層の厚さと同じまたは燃え止まり層の厚さより小さな直径の穴であり、この凹部30bからも柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aが露出している。そして、凹部30bに、充填材54としての例えばモルタルなどの高熱容量材を充填した後に梁用複合木質構造材2の端部を当接させ、上記実施形態と同様ジョイントプレート50を埋設しドリフトピン52を打ち込んで柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とを接合する。
このように接合すると、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2の接合部における平断面は、図5(b)と異なり、柱用複合木質構造材1の燃え止まり層20と梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20との間に燃えしろ層30cが介在されている部位も存在する。ところが、柱用複合木質構造材1の燃え止まり層20と梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20との間に複数箇所充填されたモルタルなどの高熱容量材が熱を吸収することにより、高熱容量材と高熱容量材とに挟まれる燃えしろ層30cの温度上昇が燃焼温度以下に抑制されるので、柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30cから梁用複合木質構造材2の荷重支持層10への延焼を防止することが可能である。ここで、複数の凹部30bに充填される高熱容量材はモルタルに限らず、鉄等であってもよい。また、凹部30bに充填される充填材54は、柱用複合木質構造材1及び梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20に用いた燃え止まり部材20aと一致しなくともよく、梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20が位置する部分に、火炎進入を防止するために必要な吸熱量を有する部材であれば構わない。
第2及び第3実施形態の柱と梁の接合構造によれば、柱用複合木質構造材1の凹部30a、30bに充填材54を充填するので、梁用複合木質構造材2の端部に加工を施すことなく、梁用複合木質構造材2の端部を柱用複合木質構造材1に当接させるだけで、充填材54に、梁用複合木質構造材2端部の燃え止まり部材20aと、柱用複合木質構造材1の燃え止まり部材20aとを当接させることが可能である。このため、柱用複合木質構造材1の燃焼を梁用複合木質構造材2の荷重支持層10に延焼させない柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との接合構造を簡単な方法にて実現することが可能である。
また、上記各実施形態の柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2との接合構造によれば、単材を複数集成して接合するだけで、本接合構造に適した、荷重支持層10と、荷重支持層10を囲む燃え止まり層20と、燃え止まり層20の外側に設けられる燃えしろ層30とを有する柱用複合木質構造材1及び梁用複合木質構造材2を容易に形成することが可能である。
また、荷重支持層10と、燃えしろ層30の充填材54及び補強部材32を除く部位を、一般木造建築の木材としたので、コストを抑えることが可能である。
上記各実施形態の柱と梁との接合構造によれば、ジョイントプレート50の交差部位が柱用複合木質構造材1に埋設されているので、ジョイントプレート50が柱用複合木質構造材1に対し水平方向に移動することはない。また、柱用複合木質構造材1に位置決めされたジョイントプレート50の柱用複合木質構造材1から突出した部位が梁用複合木質構造材2にも埋設されており、梁用複合木質構造材2に打ち込まれたドリフトピン52がジョイントプレート50を貫通しているので、柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とをジョイントプレート50を介して確実に接合することが可能である。このため、柱用複合木質構造材1の燃えしろ層30と梁用複合木質構造材2の荷重支持層10とが柱用複合木質構造材1及び梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20や充填材54により縁切りされた状態を維持させて確実に且つ容易に柱用複合木質構造材1と梁用複合木質構造材2とを接合することが可能である。
更に上記各実施形態では、梁用複合木質構造材2が床スラブ60に当接されているので、床スラブ60も荷重支持層10への延焼を防止して燃え止まり層20と同様に機能する。このため、梁用複合木質構造材2の、床スラブ60に当接されている面側には必ずしも燃え止まり層20を形成する高価な燃え止まり部材20aを設ける必要はないので、コストを低減することが可能である。
上記各実施形態においては、矩形状の柱用複合木質構造材1や梁用複合木質構造材2の隅角部に補強部材32を備えた例について説明したが、補強部材32が備えられている場合には、柱用複合木質構造材1や梁用複合木質構造材2の隅角部1aに2方向から火炎や熱が加えられても、他の部位より隅角部1aが極端に早く燃焼することを防止することが可能であるという利点はあるが、必ずしも補強部材32は備えていなくともよい。
上記各実施形態においては、柱用複合木質構造材1や梁用複合木質構造材2の補強部材32を、燃えしろ層30において一般木製単材の内側に配置して外部に露出しない例について説明したが、補強部材32は外周部に配置しても構わない。また、柱用複合木質構造材1や梁用複合木質構造材2の燃え止まり層20を高熱容量単材が繋がり、かつ荷重支持層10を取り囲むように配置した例について説明したが、燃え止まり層20を高熱量単材と一般木製単材とを交互に配置して、荷重支持層10を取り囲む構成としてもよい。
更に、補強部材32と燃え止まり層20の単材とを同一の高熱容量単材にて構成した例について説明したが、必ずしも同一である必要はない。例えば、補強部材32と燃え止まり層20の単材とをそれぞれ、モルタルや鉄等の高熱容量材、一般木製単材より熱慣性の高い木材、密度、熱伝導率の大きい木材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材のうちのいずれかとして、それらのいずれを組み合わせても構わない。なお、燃え止まり層20を不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材とする場合は、断熱材単材が繋がって荷重支持層10を取り囲むようにする。また、上記実施形態においては、補強部材32と燃え止まり層20とが点接触する例について説明したが、補強部材32が燃え止まり層20から離れた位置で燃えしろ層30に配置される構成であっても構わない。
なお、以上は、荷重支持層10と燃え止まり層20と燃えしろ層30とで構成される三層構造で説明したが、燃え止まり層20が燃えしろ層30の木材より熱慣性の高い木材からなる場合においては、荷重支持層10と燃え止まり層20の木材を同種にすることにより、観念的に二層構造となる場合もある。
本発明の一実施形態に係り柱として用いられる柱用複合木質構造材の内部を示す部分断面図である。 図1に示す柱用複合木質構造材の端面を示す図である。 本発明の一実施形態に係り梁として用いられる梁用木質構造材の端面を示す図である。 図4(a)は、柱用複合木質構造材への加工を説明するための図である。図4(b)は、柱用複合木質構造材へのジョイントプレートの取り付け方法を示す図である。図4(c)は、梁用複合木質構造材をジョイントプレートに固定する方法を示す図である。 図5(a)は、柱の外面に梁端部を当接させて接合した状態を示す平断面図である。図5(b)は、第1実施形態の柱と梁の接合構造を示す平断面図である。 本発明に係る柱と梁の接合構造の第1実施形態における変形例を示す図である。 本発明に係る柱と梁の接合構造の第2実施形態を示す図である。 本発明に係る柱と梁の接合構造の第3実施形態を示す図である。
符号の説明
1 柱用複合木質構造材、1a 隅角部、1b スリット、
2 梁用複合木質構造材、2a スリット、2b 突出部位、
10 荷重支持層、10a 荷重支持部材、
20 燃え止まり層、20a 燃え止まり部材、
30 燃えしろ層、30a 凹部、30b 凹部、32 補強部材、
50 ジョイントプレート、50a 第1板部、50b 第2板部、
52 ドリフトピン、54 充填材、
60 床スラブ、64 柱、65 梁

Claims (10)

  1. 荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、
    前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、
    前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合構造であって、
    前記柱には、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部が設けられており、
    前記梁の燃え止まり部材が、前記柱の凹部から露出された燃え止まり部材に当接されて前記梁と前記柱とが接合されることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  2. 請求項1に記載の柱と梁との接合構造であって、
    前記梁の端部からは、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が前記柱の燃えしろ厚さ分だけ、当該梁の燃えしろ層より突出され、
    前記凹部には、前記梁の突出された燃え止まり部材と、前記荷重支持層を構成する荷重支持部材とが挿入されることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  3. 荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、
    前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、
    前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合構造であって、
    前記柱には、当該柱の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部が設けられており、
    前記凹部には、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材が充填されており、
    充填された前記充填材に、前記梁端部の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材と、前記柱の前記燃え止まり部材とが当接されて前記柱と前記梁とが接合されることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか記載の柱と梁との接合構造であって、
    前記荷重支持層と、燃え止まり層と、燃えしろ層とは各々、木材または異種材からなる単材を複数集成し、隣接する単材間を接合して構成されていることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の柱と梁との接合構造であって、
    前記燃え止まり層は、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材にて構成され、
    前記荷重支持層は、米松、唐松、杉、あすなろ等の一般木造建築の木材や前記燃え止まり層に用いられる木材と同種の木材にて構成され、
    前記燃えしろ層は、前記充填材を除いて前記一般木造建築の木材にて構成されていることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の柱と梁との接合構造であって、
    接合される前記柱と前記梁とに亘って埋設される第1板部と、前記第1板部と交差する方向に配置される第2板部とが一体に形成され、前記第1板部と前記第2板部との交差部位が前記柱に埋設されるジョイントプレートを有し、
    前記梁に打ち込まれるドリフトピンが前記第1板部を貫通して前記梁と前記柱とが接合されることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の柱と梁との接合構造であって、
    前記梁の前記荷重支持層は、前記燃え止まり層と、当該梁に当接される壁または床スラブとに囲まれていることを特徴とする柱と梁との接合構造。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の柱と梁との接合構造であって、
    前記梁及び前記柱は断面が矩形状をなし、
    前記燃えしろ層は、前記矩形状の隅角部に前記燃え止まり層と点接触または非接触に配置され、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層の木材より熱慣性の高い木材からなる補強部材を有することを特徴とする柱と梁との接合構造。
  9. 荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、
    前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、
    前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合方法であって、
    前記柱に、前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部を形成するステップと、
    前記梁の燃え止まり部材を、前記柱の凹部から露出された燃え止まり部材に当接させて前記梁と前記柱とを接合するステップと、を有することを特徴とする柱と梁との接合方法。
  10. 荷重を支持するための、木材からなる荷重支持層と、
    前記荷重支持層の外側に配置される燃え止まり層と、
    前記燃え止まり層の外側に配置され所定の燃えしろ厚さを有する燃えしろ層と、を有する柱と梁との接合方法であって、
    前記柱に、当該柱の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材が露出する凹部を形成するステップと、
    前記凹部に、高熱容量材、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材、難燃処理木材又は前記燃えしろ層より熱慣性の高い木材からなる充填材を充填するステップと、
    充填された前記充填材に、前記梁端部の前記燃え止まり層を構成する燃え止まり部材と、前記柱の前記燃え止まり部材とを当接させて前記柱と前記梁とを接合するステップと、を有することを特徴とする柱と梁との接合方法。

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