JP6758559B2 - 木製建築部材 - Google Patents

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Description

本発明は、木造建築物の骨組みを構築する柱や梁などの木製建築部材に関する。
柱や梁などの木製建築部材の耐火性能を向上させるために、特開2007−46286号公報(特許文献1)に記載されるように、荷重支持部(構造部)と燃え代層(被覆部)との間に、石膏ボードなどからなる燃え止まり層を層状に介在する技術が実用化されている。
特開2007−46286号公報
ところで、柱や梁などの木製建築部材は、例えば、木造建築物の規模などに応じて支持する荷重が異なるため、様々な外寸(横断面積)を有する荷重支持部が必要となる。しかしながら、従来の技術では、荷重支持部が無垢材や集成材などで一体形成されていたため、この要望に容易に対応することができなかった。
そこで、本発明は、耐火性能を確保しつつ、様々な外寸を有する荷重支持部を容易に構築できるようにした、木製建築部材を提供することを目的とする。
木製建築部材は、荷重支持部と、荷重支持部の外周の少なくとも三方をその全長に亘って被覆する木材からなる燃え代層と、荷重支持部と燃え代層との間に層状に介在された燃え止まり層と、建築用鋼材からなる補強部材と、を有している。そして、荷重支持部は、長尺かつ矩形横断面の木材からなる複数の基本ユニットを材軸方向に沿って、基本ユニットの横断面上において第1の方向に2つ、これと直交する第2の方向に少なくとも1つ並べた状態で、締結具によって一体化されている。また、補強部材は、複数の基本ユニットの接合面に介在し、かつ第2の方向の最外方に位置する基本ユニットの外面に接触する一対のリブが一体化された形状をなしている。
本発明によれば、荷重支持部、燃え代層及び燃え止まり層を有する木製建築部材において、基本ユニットの個数や配置などを適宜変更することで、耐火性能を確保しつつ、様々な外寸を有する荷重支持部を容易に構築することができる。
木製建築部材の一例として挙げられる柱の第1実施形態の斜視図である。 第1実施形態に係る柱の内部構造を示す斜視図である。 第1実施形態に係る柱を示す横断面図である。 第1実施形態に係る柱の変形例を示す横断面図である。 木製建築部材の一例として挙げられる柱の第2実施形態の横断面図である。 第2実施形態に係る柱の第1変形例を示す横断面図である。 第2実施形態に係る柱の第2変形例を示す横断面図である。 第2実施形態に係る柱の第3変形例を示す横断面図である。 木製建築部材の一例として挙げられる柱の第3実施形態の横断面図である。 第3実施形態に係る柱の内部構造を示す斜視図である。 第3実施形態に係る柱の変形例を示す横断面図である。 木製建築部材の一例として挙げられる柱の第4実施形態の横断面図である。 第4実施形態に係る柱の変形例を示す横断面図である。 木製建築部材の他の例として挙げられる梁の実施形態の横断面図である。 木製建築部材の他の例として挙げられる梁の変形例を示す横断面図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1〜図3は、木製建築部材の一例として挙げられる柱100の第1実施形態を示している。
材軸が鉛直方向に延びる柱100は、荷重を支持する荷重支持部120と、荷重支持部120の外周をその全長に亘って被覆する燃え代層140と、荷重支持部120と燃え代層140との間に層状に介在された少なくとも1層の燃え止まり層160と、を有している。なお、図1〜図3に示す柱100では、燃え止まり層160が2層設けられているが、その層数は2層に限らず、例えば、要求される耐火性能に応じて層数を適宜決定することができる。また、「鉛直」とは、完全な鉛直に限らず、見た目で鉛直であると認識できる程度でよい(以下、方向については同様)。
荷重支持部120は、長尺かつ矩形横断面の木材からなる複数の基本ユニット120Aを材軸方向に沿って並べた状態で、図示しない締結具によって一体化された構造部材である。図1〜図3に示す荷重支持部120は、長方形断面を有する2つの基本ユニット120Aの長辺を相互に当接させた状態で、締結具によって一体化されて構築されている。なお、荷重支持部120は、長方形断面を有する2つの基本ユニット120Aに限らず、要求される強度を確保可能であることを絶対条件として、長方形断面を有する3つ以上の基本ユニット120A、正方形断面を有する2つ以上の基本ユニット120A(図4参照)、これらの組み合わせで構築してもよい。
ここで、「矩形」とは、すべての角が直角である長方形であるが、見た目で長方形であると認識できる程度でよい(以下、形状については同様)。また、木材としては、木造建築物で一般的に使用されている、無垢材や集成材を使用することができる。さらに、締結具としては、基本ユニット120Aの軸方向に圧縮力が作用したとき、基本ユニット120Aが座屈して外方に変形しないようにすべく、例えば、合成接着剤、ボルト、ドリフトピン、バンドなどを使用することができる。
燃え代層140は、柱100の横断面において所定厚さtを有する木材からなり、柱100の表面に現れて見栄えを良くすると共に、火炎に晒されて最初に炭化される部材である。燃え代層140の所定厚さtは、その素材の炭化速度に応じて、少なくとも1時間で焼失しない厚さとすることができる。具体的には、燃え代層140が集成材からなる場合、集成材の炭化速度は約0.8mm/分であるので、所定厚さtとしては、0.8×60=48.0mm以上とすればよい。このようにすれば、燃え代層140が完全に焼失するまでに少なくとも1時間要するので、燃え代層140のみでもある程度の耐火性能を発揮することができる。なお、詳細を後述する燃え止まり層160で耐火性能を確保可能であれば、燃え代層140の所定厚さtを任意に決めることができる。
燃え止まり層160は、建築基準法で規定された不燃材料又は難燃材料からなる。ここで、「不燃材料」としては、厚さが9mm以上の石膏ボード(ボード用原紙の厚さが0.6mm以下のもの)、厚さが15mm以上の木毛セメント板、厚さが9mm以上の硬質木片セメント板(かさ比重が0.9以上のもの)、厚さが30mm以上の木片セメント板(かさ比重が0.5以上のもの)、厚さが6mm以上のパルプセメント板などを使用することができる。「難燃材料」としては、厚さが5.5mm以上の難燃合板、厚さが7mm以上の石膏ボード(ボード用原紙の厚さが0.5mm以下のもの)などを使用することができる。不燃材料又は難燃材料として石膏ボードを使用すれば、建築物で広く利用されている安価かつ耐火信頼性の高い素材を用いて、燃え止まり層160を構築することができる。なお、燃え止まり層160は、荷重支持部120に作用する各種の荷重が伝達されない程度の弱接合方式、具体的には、釘打ち、合成接着剤などで荷重支持部120の周囲に固定することができる。
燃え代層140及び燃え止まり層160は、例えば、矩形形状を有する板材の端部を、留つぎ、打ち付けつぎ、大入れつぎなどで直角に接合して形成することができる。ここで、「留つぎ」とは、2つの板材の木口を45°にカットして接合する接合方法、「打ち付けつぎ」とは、2つの板材の木口を直角に加工し、一方の板材の木口を他方の板材に突き合わせて接合する接合方法、「大入れつぎ」とは、一方の板材の側面に溝を掘り、他方の板材の木口を溝に差し込んで接合する接合方法である。なお、どの接合方法においても、釘や接着剤を用いて2つの板材を固定している。
次に、かかる柱100の作用について説明する。
木造建築物に火災が発生して柱100の外部から延焼すると、燃え代層140が火炎に晒されて、その外周から内方へと向かって炭化が徐々に進行していく。そして、燃え代層140の厚さに応じた時間をかけて燃え代層140の全体が焼失すると、その内方に配置された燃え止まり層160が現れ、ここで炭化進行が抑制される。このとき、荷重支持部120は、燃え止まり層160で覆われているので、火炎に直接晒されず炭化が極緩やかに進行し、短時間で焼失することがない。
燃え止まり層160として石膏ボードを使用した場合、石膏ボードには重量の約21%に相当する結晶水が含まれているので、火炎や熱に晒されると熱分解を起こして水蒸気が発生する。石膏ボードの結晶水がすべて放出されてしまうまで、その温度が水の沸点(約100℃)に維持されるため、荷重支持部120の温度が水の沸点以下に制限される。そして、燃え代層140の焼失時間と石膏ボードによる温度制限時間とを加算した時間だけ、荷重支持部120の炭化進行を緩やかにすることができる。
また、柱100の表面が木材からなる燃え代層140で覆われているため、石膏ボードなどからなる燃え止まり層160が外部に露出することがなく、柱100の見栄えを確保することができる。従って、柱100の見栄えを確保しつつ、柱100の耐火性能を向上させることができる。さらに、木造建築物の荷重は荷重支持部120が主に支持するため、構造耐力の設計が容易になると共に、燃え代層140が完全に焼失しても木造建築物が倒壊することがない。
荷重支持部120は、複数の基本ユニット120Aを材軸方向に沿って並べた状態で締結具によって一体化されているので、使用する基本ユニット120Aの個数、配置などを適宜変更することで、様々な外寸を有する荷重支持部120を容易に構築することができる。このため、例えば、木造建築物の規模などに応じた強度を有する柱100を構築することができ、市場の様々な要望に対応することができる。
図5は、木製建築部材の一例として挙げられる柱100の第2実施形態を示している。
ここで、第2実施形態に係る柱100は、先の第1実施形態に係る柱100と大部分が同一構成であるため、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する(以下同様)。
荷重支持部120において、複数の基本ユニット120Aの接合面に、例えば、SS400などの建築用鋼材からなる補強部材180が介在されている。補強部材180は、平面視で基本ユニット120Aの接合面と同一の形状をなす長方形の鋼板からなり、例えば、合成接着剤などによって2つの基本ユニット120Aの間に強固に固定されている。なお、図4に示すような荷重支持部120の場合、図6に示すように、4つの基本ユニット120Aの接合面に倣った十字横断面を有する補強部材180とすればよい。
このようにすれば、2つの基本ユニット120Aの接合面に建築用鋼材からなる補強部材180が配設されるため、荷重支持部120の強度が増し、より大きい荷重を支持することができるようになる。また、補強部材180は木材より熱伝導性に優れた建築用鋼材からなるため、例えば、補強部材180に伝達された火炎の熱が分散され、補強部材180と面接触している基本ユニット120Aの温度分布が均等化される。このため、荷重支持部120の一部が他の部分より高温になることが抑制され、その部分の炭化進行を抑制することができる。
柱100の強度、特に座屈強度を向上させるため、図7に示すように、2つの基本ユニット120Aの間に配置された補強部材180の両側端に、補強部材180と同一材料からなるリブ182を夫々接合してもよい。リブ182は、並んで配置された2つの基本ユニット120Aの一側面に倣った長方形をなし、溶接などによって補強部材180の両側端に接合されている。従って、補強部材180は、リブ182によって、H形状(I形状)の断面を有する部材となる。なお、図4に示すような荷重支持部120の場合、図8に示すように、十字形の補強部材180を構成する2つの板材の一方について、その両側端にリブ182を夫々接合すればよい。このようにすれば、補強部材180の一方向に沿った両面が外部に向けて開口するため、その開口から基本ユニット120Aを補強部材180の凹部に嵌め込むことが可能となって、荷重支持部120の製造を困難にすることを防止できる。
図9は、木製建築部材の一例として挙げられる柱100の第3実施形態を示している。
2層の燃え止まり層160と燃え代層140との間には、金属に比べて1万倍ほど優れた断熱性能を発揮する空気が満たされる空気層200が設けられている。具体的には、図10に示すように、燃え止まり層160と燃え代層140との間に、柱100の全長に亘って材軸方向に沿って延びる複数のスペーサ220が固定され、燃え止まり層160と燃え代層140とをスペーサ220の厚さだけ離間させることで、空気が満たされる空気層200が設けられる。図9に示す柱100では、矩形形状を有する燃え止まり層160の各面について、離間して平行に延びる一対のスペーサ220によって燃え代層140との間に空気層200が形成されているが、その個数、設置位置は任意に設定することができる。
このようにすれば、燃え代層140が火炎に晒されて温度が上昇しても、その内方に配置された空気層200が断熱材として機能し、燃え代層140の熱が燃え止まり層160に伝達され難くなる。このため、燃え止まり層160の温度上昇が緩やかになり、柱100の耐火性能を更に向上させることができる。また、柱100の上端及び下端は、公知の接合金物によって他の建築部材に接合されているため、空気層200の空気が火炎によって熱せられると、柱100の下端から上端へと向かう空気の流れが発生する。このため、空気層200の空気が入れ替わり、その温度上昇を抑制することもできる。
なお、スペーサ220は、柱100の全長に亘って材軸方向に沿って延びる構成に限らず、例えば、柱100の横断面において燃え止まり層160の周囲に延びる構成、その一部が切り取られた構成などであってもよい。要するに、スペーサ220は、燃え止まり層160の周囲に空気層200を形成可能であれば、任意の形状及び配置であってもよい。
空気層200は、図11に示すように、2層の燃え止まり層160の間に設けられていてもよい。この場合、空気層200は、2層の燃え止まり層160の間に配設されたスペーサ(図示せず)によって形成される。
このようにすれば、外方に位置する燃え止まり層160が火炎に晒されて温度が上昇しても、その内方に配置された空気層200が断熱材として機能し、空気層200の内方に配置された燃え止まり層160の温度上昇が緩やかになる。このため、空気層200が設けられない柱100と比較して、柱100の耐火性能を更に向上させることができる。特に、燃え止まり層160として石膏ボードを使用した場合には、内方に配置された石膏ボードの温度上昇が抑制されることから、結晶水の生成が緩やかになり、燃え止まり層160としての機能を十分発揮できるようになる。なお、他の作用及び効果は、燃え止まり層160と燃え代層140との間に空気層200が設けられた柱100と同様である。
図12は、木製建築部材の一例として挙げられる柱100の第4実施形態を示している。
2層の燃え止まり層160と燃え代層140との間には、所定温度以上で熱膨張を開始して強固な断熱層を形成する加熱発泡材240が設けられている。加熱発泡材240は、熱膨張することによって隙間を充填して断熱効果を発揮すると共に、その内方に配置された燃え止まり層160に空気(酸素)が供給されることを抑制する。加熱発泡材240としては、例えば、BASFジャパン株式会社の「パルゾール」、CRK株式会社の「熱膨張性耐火材」などを利用することができる。
このようにすれば、燃え代層140が火炎に晒されて温度がある程度上昇すると、その内方に配置された加熱発泡材240が膨張して隙間を充填して断熱効果を発揮し、燃え代層140の熱が燃え止まり層160に伝達され難くなる。また、燃え止まり層160の周囲が膨張した加熱発泡材240で隙間なく覆われているため、燃え止まり層160に空気が供給されることが抑制され、その炭化進行を遅らせることができる。このため、燃え止まり層160の温度上昇が緩やかになり、柱100の耐火性能を更に向上させることができる。
加熱発泡材240は、図13に示すように、2層の燃え止まり層160の間に設けられていてもよい。
このようにすれば、外方に位置する燃え止まり層160が火炎に晒されて温度がある程度上昇すると、その内方に配置された加熱発泡材240が膨張して隙間を充填して断熱効果を発揮し、加熱発泡材240の内方に配置された燃え止まり層160の温度上昇が緩やかになる。このため、加熱発泡材240が設けられない柱100と比較して、柱100の耐火性能を更に向上させることができる。特に、燃え止まり層160として石膏ボードを使用した場合には、内方に配置された石膏ボードの温度上昇が抑制されることから、結晶水の生成が緩やかになり、燃え止まり層160としての機能を十分発揮できるようになる。
なお、図4に示す柱100についても、上記の第3実施形態及び第4実施形態で説明した技術的特徴を適用することができる。
図14は、木製建築部材の他の例として挙げられる梁300の実施形態を示している。
材軸が水平方向に延びる梁300は、柱100と同様に、荷重を支持する荷重支持部320と、荷重支持部320の横断面のうち三方をその全長に亘って被覆する燃え代層340と、荷重支持部320と燃え代層340との間に層状に介在された少なくとも1層の燃え止まり層360と、を有している。即ち、梁300は、機能的には柱100と同様な構成を有するが、荷重支持部320の横断面の一面で各種の荷重を支持するため、燃え代層340は、荷重支持部320の両側面及び下面のみを被覆する。このとき、荷重支持部320の上面は、不燃材料などからなる床材500などに接合され、火災時に火炎に直接晒されないため、ここに燃え代層340及び燃え止まり層360が設けられていなくても、梁300の耐火性能については影響がない。なお、荷重支持部320は、長尺かつ矩形横断面の木材からなる2つの基本ユニット320Aを材軸方向に沿って並べた状態で、図示しない締結具によって一体化されて構築されている。
また、梁300においては、荷重支持部320から燃え代層340及び燃え止まり層360が重力で容易に脱落しないようにすべく、例えば、ボルト及びナットなどの公知の締結具を用いて、荷重支持部320、燃え代層340及び燃え止まり層360を一体化することが望ましい。なお、図14に示す梁300では、燃え止まり層360が2層設けられているが、その層数は2層に限らず、例えば、要求される耐火性能に応じて層数を適宜決定することができる。
梁300の荷重支持部320、燃え代層340及び燃え止まり層360は、柱100の荷重支持部120、燃え代層140及び燃え止まり層160と同様であるため、重複説明を排除する目的で、その詳細な説明を省略する。また、梁300の作用及び効果も、柱100の作用及び効果と同様であるので、重複説明を排除する目的で、その詳細な説明を省略する。必要があれば、柱100の説明を参照されたい。
また、梁300は、図14に示す構成に限らず、図15に示すように、荷重支持部320の横断面の四方を燃え代層340及び燃え止まり層360が被覆していてもよい。要するに、梁300においては、荷重支持部320の横断面の少なくとも三方を燃え代層340及び燃え止まり層360が被覆していればよい。
柱100の第2実施形態〜第4実施形態と同様に、梁300の所定箇所に、建築用鋼材からなる補強部材、空気層、加熱発泡材を設けるようにしてもよい。また、梁300の荷重支持部320は、長方形断面を有する2つの基本ユニット320Aに限らず、要求される強度を確保可能であることを絶対条件として、長方形断面を有する3つ以上の基本ユニット320A、正方形断面を有する2つ以上の基本ユニット320A、これらの組み合わせで構築してもよい。
ここで、各実施形態において、木製建築部材の耐火性能を更に向上させるため、荷重支持部120,320及び燃え代層140,340の少なくとも一方を、不燃液剤がん侵木材から構成するようにしてもよい。
また、燃え止まり層160,360の外周面にアルミ箔(図示せず)を貼り付けるようにしてもよい。このようにすれば、燃え止まり層160,360に作用する熱の一部がアルミ箔によって反射され、荷重支持部120,320の炭化進行を一層緩やかにすることができる。
なお、本発明は、木製建築部材としての柱100や梁300だけではなく、筋違、根太などにも適用することができる。
100 柱(木製建築部材)
120 荷重支持部
120A 基本ユニット
140 燃え代層
160 燃え止まり層
180 補強部材
182 リブ
200 空気層
240 加熱発泡材
300 梁(木製建築部材)
320 荷重支持部
320A 基本ユニット
340 燃え代層
360 燃え止まり層

Claims (7)

  1. 長尺かつ矩形横断面の木材からなる複数の基本ユニットを材軸方向に沿って、前記基本ユニットの横断面上において第1の方向に2つ、これと直交する第2の方向に少なくとも1つ並べた状態で締結具によって一体化された荷重支持部と、
    前記荷重支持部の外周の少なくとも三方をその全長に亘って被覆する木材からなる燃え代層と、
    前記荷重支持部と前記燃え代層との間に層状に介在された燃え止まり層と、
    前記複数の基本ユニットの接合面に介在し、かつ前記第2の方向の最外方に位置する前記基本ユニットの外面に接触する一対のリブが一体化された形状をなす、建築用鋼材からなる補強部材と、
    を有する木製建築部材。
  2. 前記燃え止まり層は石膏ボードからなる、
    請求項1に記載の木製建築部材。
  3. 前記燃え止まり層が少なくとも2層配置され、
    前記燃え止まり層の間に空気層が設けられた、
    請求項1又は請求項2に記載の木製建築部材。
  4. 前記燃え止まり層と前記燃え代層との間に空気層が設けられた、
    請求項1又は請求項2に記載の木製建築部材。
  5. 前記燃え止まり層が少なくとも2層配置され、
    前記燃え止まり層の間に加熱発泡材が設けられた、
    請求項1又は請求項2に記載の木製建築部材。
  6. 前記燃え止まり層と前記燃え代層との間に加熱発泡材が設けられた、
    請求項1又は請求項2に記載の木製建築部材。
  7. 前記燃え止まり層の外周面にアルミ箔が貼り付けられた、
    請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の木製建築部材。
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