JP6716493B2 - 集成材による耐火梁の接合部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、集成材による耐火梁の接合部構造に関し、特に、集成材による耐火受け梁又は耐火受け柱に、集成材による耐火梁の端部を接合するための集成材による耐火梁の接合部構造に関する。
集成材は、断面寸法の小さな木製の板材(ラミナ)を、接着剤を用いて再構成することにより作られる木質材料であり、家具や内装などに使う造作用のものの他、強度や耐水性等に関して、厳格な規定や検査基準の下で品質管理されることにより、構造用の木質材料としても用いられている。集成材は、小径木や間伐材から得られた小さな木材(ラミナ)を用いて形成することが可能であり、大径木の木材を用いなくても、大断面の木質材料を製材できることから、近年、構造用の木質材料として多用されている。
構造用の木質材料として用いられる集成材を品質管理するための規格として、日本農林規格(JAS)が知られている。集成材の日本農林規格では、例えば集成され、接着される前のラミナについて、ヤング率による等級区分がなされるようになっており、保証荷重試験機による試験を行って、強度の弱いラミナは排除されると共に、特に対称異等級構成の構造用集成材を形成する場合には、ヤング率の高いラミナ程、集成材の外層部分のラミナとして使用されるように規格されている。
また、例えば日本の住宅建築物では、構造材である木製の梁の木の表面を、室内に露出させて現したデザインが好まれている。このような梁を現した木質空間は、火災時に構造材である梁の露出した部分が直接加熱を受けて、燃焼し易い状態にあることから、防耐火性能上の非損傷性(火災加熱を受けても建物を支える荷重に耐えたまま、崩壊しない性能)を確保する必要がある。
このため、例えば木造の準耐火構造物において梁の現し設計を行う場合、建築基準法「H12年建設省告示第1358号第二項のハ」に示す、燃え代設計を行うのが一般的である。燃え代設計は、長期構造耐力や地震時等の短期構造耐力に対して必要な断面に、所定の燃え代分(例えば準耐火構造45分における集成材では35mm、例えば1時間準耐火構造における集成材では45mm)を足す設計手法である。
このようなことから、集成材を用いて形成された構造材として、荷重支持層と、荷重支持層の周囲に配置された、所定の燃え代厚さを有する燃え止まり層とを備える木質構造材が、種々提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特許第4065416号公報 特許第4292119号公報 特許第4617171号公報
上記従来の、集成材を用いて形成された、荷重支持層と、これの周囲に配置された燃え止まり層とを備える木質構造材によれば、燃え止まり層は、荷重を支持する部分としては設計されておらず、火災時の燃焼で炭化することによって、これの内側の荷重支持層まで燃焼が及ばないようするものとして設計されたものとなっている。このため、集成材を用いて形成された木質構造材を、例えば荷重支持層と燃え止まり層とを備える耐火受け梁として用いて、これの側面に、別の耐火梁を、接合金物を介して接合する場合には、図8(a)、(b)に示すように、耐火受け梁11’における接合部分の燃え止まり層11b’をプレカットし、荷重支持層11a’を露出させた上で、露出させた荷重支持層11a’の側面に接合金物13’を取り付けると共に、この接合金物13’を介して、別の耐火梁12’の荷重支持層12a’の端面を、耐火受け梁11’の荷重支持層11a’に直接に一体として接合するといった施工方法が採用されていた。
しかしながら、集成材を用いて形成された荷重支持層と燃え止まり層とを備える木質構造材による、例えば耐火受け梁の側面に、別の耐火梁の端面を、接合金物を介して接合する際に、耐火受け梁における接合部分の燃え止まり層をプレカットして荷重支持層を露出させ上で、接合金物を取り付けて耐火梁を耐火受け梁の荷重支持層に直接に一体として接合するといった施工方法では、施工の複雑化やコストアップの要因となる。このようなことから、例えば耐火受け梁等の耐火受け材における接合部分の燃え止まり層を、プレカットすることなく、耐火梁の端面を、接合金物を介して耐火受け材に容易に接合できるようにして、工期の短縮やコストの削減を図ることを可能にする、新たな技術の開発が望まれている。
本発明は、集成材を用いて形成された荷重支持層と燃え止まり層とを備える木質構造材による、耐火受け材における接合部分の燃え止まり層をプレカットすることなく、耐火梁の端面を、接合金物を介して耐火受け梁に容易に接合できるようにして、工期の短縮やコストの削減を図ることのきる集成材による耐火梁の接合部構造を提供することを目的とする。
本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火受け梁又は耐火受け柱に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁の端部を、接合金物を介して接合するための集成材による耐火梁の接合部構造であって、前記耐火受け梁又は耐火受け柱、及び前記耐火梁は、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記耐火受け梁又は耐火受け柱の燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、該燃え止まり層の表面部分に取り付けられた接合金物を介して、前記耐火梁の端部が、前記耐火受け梁又は耐火受け柱に接合されている集成材による耐火梁の接合部構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火受け梁又は耐火受け柱に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁の端部を、接合金物を介して接合するための集成材による耐火梁の接合部構造であって、前記耐火受け梁又は耐火受け柱、及び前記耐火梁は、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記耐火受け梁又は耐火受け柱の燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えていて、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、該燃え止まり層の表面部分に取り付けられた接合金物を介して、前記耐火梁の端部が、前記耐火受け梁又は耐火受け柱に接合されている集成材による耐火梁の接合部構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の集成材による耐火梁の接合部構造は、日本農林規格によって規格された前記集成材が、対称異等級集成材であることが好ましい。
また、本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁であって、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって形成されている耐火梁に関する。
さらに、本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁であって、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えている耐火梁に関する。
さらにまた、本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火柱であって、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって形成されている耐火柱に関する。
また、本発明は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火柱であって、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えている耐火柱に関する。
本発明の集成材による耐火梁の接合部構造によれば、集成材を用いて形成された荷重支持層と燃え止まり層とを備える木質構造材による、耐火受け材における接合部分の燃え止まり層をプレカットすることなく、耐火梁の端面を、接合金物を介して耐火受け材に容易に接合できるようにして、工期の短縮やコストの削減を図ることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造を説明する、耐火受け梁と耐火梁との接合部分の分解略示斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造を説明する、耐火受け梁と耐火梁との接合部分の略示平断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造を説明する、図2のA−Aに沿った略示断面図である。 耐火受け梁のラミナ構成を説明する、図2のA−Aに沿った略示断面図である。 (a)は、耐火受け梁のラミナ構成を説明する断面図、(b)は、他の耐火受け梁のラミナ構成を説明する断面図である。 本発明の好ましい他の実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造を説明する、耐火受け柱と耐火梁との接合部分の略示平断面図である。 (a)は、耐火受け柱のラミナ構成を説明する平断面図、(b)は、他の耐火受け柱のラミナ構成を説明する平断面図である。 従来の集成材による耐火梁の接合部構造を説明する、(a)は、耐火受け梁と耐火梁との接合部分の分解略示斜視図、(b)は略示平断面図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造10は、例えば木造の住宅建築物を構築する際に、図1〜図3に示すように、耐火受け材として、例えば集成材によって形成された耐火受け梁11の側面に、他の耐火梁12の端面を接合することによって、耐火受け梁11と耐火梁12とが一体となった骨組み構造を形成して、所望の構造耐力を得ることを可能にする接合部の構造として採用されたものである。本実施形態では、耐火受け梁11と耐火梁12とは、いずれも日本農林規格による所望の強度を備える構造用集成材によって形成されており、特に耐火受け梁11は、好ましくは対称異等級構成の構造用集成材によって形成されている。
また、本実施形態では、集成材による耐火受け梁11と耐火梁12とは、いずれも防耐火性能上の非損傷性を確保できるように、長期構造耐力や地震時等の短期構造耐力に対して必要な断面に、所定の燃え代分を加える燃え代設計がなされており、荷重支持層11a,12aと、荷重支持層11a,12aの周囲に配置された所定の燃え代厚さを有する燃え止まり層11b,12bとを備える、木質構造材となっている。このような荷重支持層11a,12aと燃え止まり層11b,12bとを備える耐火受け梁11に、他の耐火梁12の端面を、接合金物13を介して接合する場合、従来の施工方法では、例えば図8に示すように、耐火受け梁11’における接合部分の燃え止まり層11b’をプレカットし、荷重支持層11a’を露出させた上で、露出させた荷重支持層11a’の側面に接合金物13’を取り付けると共に、この接合金物13’を介して、耐火梁12’の荷重支持層12a’の端面を、耐火受け梁11’の荷重支持層11a’に直接に一体として接合していたが、このような施工方法は、施工の複雑化やコストアップの要因となっていた。
本実施形態の集成材による耐火梁の接合部構造10は、このような荷重支持層11a,12aと燃え止まり層11b,12bとを備える耐火受け梁11に、他の耐火梁12の端面を、接合金物13を介して接合する際に、耐火受け梁11を形成する集成材を構成する、積層されるラミナ(木製の板材)14の層構成を工夫することによって、集成材を用いて形成された荷重支持層11aと燃え止まり層11bとを備える耐火受け材11における、接合部分の燃え止まり層11bを、プレカットすることなく、耐火梁12の端面を、接合金物13を介して、耐火受け材11に容易に接合できるようにして、工期の短縮やコストの削減を図ることができるようにするものである。
そして、本実施形態の集成材による耐火梁の接合部構造10は、日本農林規格によって規格された集成材による耐火受け梁11に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁12の端部を、図1〜図3に示すように、接合金物13を介して接合するための接合部の構造であって、耐火受け梁11及び耐火梁12は、荷重支持層11a,12aと、荷重支持層11a,12aの周囲に配置された燃え止まり層11b,12bとを含んで構成されている。図4及び図5(a)に示すように、耐火受け梁11の燃え止まり層11bは、集成材のラミナ14の積層方向Xと垂直な方向Yに連接して荷重支持層11aを形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、燃え止まり層11bの表面部分に取り付けられた接合金物13(図1参照)を介して、耐火梁12の端部が、耐火受け梁11の側面部分に接合されている。
耐火受け梁11の燃え止まり層11bが、荷重支持層11aを形成する集成材と同じ強度等級及び層構成の集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されていることで、燃え止まり層11bを含んだ耐火受け梁11の全断面が、日本農林規格(JAS)による構造用の木質材料として認められることになる。これによって、燃え止まり層に不燃材料や薬剤注入ラミナを使用していた従来の接合構造のように、不燃材料や薬剤注入ラミナが日本農林規格(JAS)による構造用の木質材料として認められていないことから、上述のように、耐火受け梁11’における接合部分の燃え止まり層11b’をプレカットした上で、露出させた荷重支持層11a’の側面に接合金物13’を取り付けて、耐火梁12’を接合するといった必要を無くして、燃え止まり層11bの表面部分に取り付けられた接合金物13を介して、耐火梁12の端部を、耐火受け梁11の側面部分に容易に接合することが可能になる。
また、本実施形態では、耐火受け梁11や耐火梁12を形成する、日本農林規格によって規格された集成材は、好ましくは対称異等級集成材となっており、例えば日本農林規格による強度等級がE105−F300の集成材となっている。
ここで、日本農林規格では、構造用集成材について、外面の品質だけでなく、見ただけではわかりにくい接着性能、強度性能、ホルムアルデヒド放散量などについて、試験方法と適合基準が定められており、これら検査項目に合格する構造用集成材ついて、使用者に対する品質を保証できるようになっている。また、日本農林規格は、構造用集成材に対して、使用される場合の最低基準を保証しており、保証された構造用集成材は、日本農林規格に定める基準以上の品質を持つ製品であるということになる。構造用集成材の原材料である木材は、天然物であるために、製品の品質にいくらかのばらつきがあるが、日本農林規格では、そのばらつきが一定の範囲内にあることも含めて基準化しており、構造用集成材の使用に際しては、使用者は、用途に応じた集成材の品種を、接着性能、強度性能、その他の性能によって選択し、安心して使用できる集成材を選ぶことができるようになっている。
また、日本農林規格では、構造用集成材について、断面の大きさにより、大断面(短辺が15cm以上、断面積が300cm2以上のもの。)と、中断面(短辺が7.5cm以上、長辺が15cm以上のもの。)と、小断面(短辺が7.5cm未満または長辺が15cm未満のもの。)とに区分されており、またラミナ(ひき板)の構成により、同じ品質のラミナを積層した同一等級構成集成材と、外側の層ほど強度の強いラミナを配置して積層した、異等級構成集成材(対称構成、非対称構成、特定構成)とに区分されている。
これらのうち、好ましくは対称構成の異等級構成集成材(対称異等級集成材)は、異等級構成集成材のうち、ラミナの品質の構成が中心軸に対して対称となっているものであり、例えばカラマツを樹種とする強度等級がE105−F300の構造用集成材(図5(a)参照)や、ベイマツを樹種とする強度等級がE120−F330(図5(b)参照)の構造用集成材を用いることができる。ここで、強度等級は、曲げヤング係数(たわみにくさの指標を表す)Eと曲げ強さを表すFとの組み合わせの等級区分によって表示されるようになっており、E−Fの等級は、樹種やラミナの構成等により複数の種類が規定されている。また、図5(a)、(b)における、例えばL125とは、ラミナの曲げヤング係数が12.5(Gpa又は103N/mm2)であることを示している。
そして、本実施形態では、耐火受け梁11は、荷重支持層11aと、荷重支持層11aの周囲に配置された燃え止まり層11bとを含んで構成されており、荷重支持層11aは、図4及び図5(a)に示すように、例えば対称異等級集成材として、好ましくは日本農林規格による強度等級がE105−F300の集成材によって形成されており、燃え止まり層11bもまた、荷重支持層11aと同じ強度等級及び層構成の例えば対称異等級集成材として、好ましくはE105−F300の集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されている。
すなわち、本実施形態では、耐火受け梁11は、好ましくは強度等級がE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材である集成材ブロック15を、3体、ラミナ14の積層方向Xと垂直な方向Yに接合一体化することによって形成されており、各々の集成材ブロック15は、強度の最も弱い内層用ラミナとして、L90のラミナ14を3層配置し、次に強度の大きな中間層用ラミナとして、L100のラミナ14を、内層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置し、次に強度の大きな外層用ラミナとして、L110のラミナ14を、内層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置し、次に強度の大きな最外層用ラミナとして、L125のラミナ14を、外層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置すると共に、これらの積層したラミナ14を、例えばレゾルシノール樹脂接着剤を用いて互いに接合一体化することによって、得られるようになっている。
また、本実施形態では、好ましくはE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材である集成材ブロック15は、これのさらに下方に接合一体されて、耐火受け梁11の下部の燃え止まり層11bを形成する、下部ラミナ層15aを備えている。下部ラミナ層15aは、E105−F300の層構成を備える対称異等級集成材における、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成である、L100のラミナ14と、L110のラミナ14と、L125のラミナ14とを積層した、3層の層構成を備えている。
上述の構成を有する3体の集成材ブロック15は、好ましくはレゾルシノール・フェノール樹脂接着剤又はレゾルシノール樹脂接着剤に増粘剤を混入させた接着剤を用いて、ラミナ14の積層方向Xと垂直な方向Yに一体として接合される。これによって、本実施形態では、図4及び図5(a)に示すような、荷重支持層11aと、燃え止まり層11bとを含んで構成されており、燃え止まり層11bが、集成材のラミナ14の積層方向Xと垂直な方向Yに連接して荷重支持層11aを形成する対称異等級集成材14と、同じ強度等級及び層構成の対称異等級集成材14によって形成されている、耐火受け梁11が得られるようになっている。
ここで、耐火受け梁11における荷重支持層11aと燃え止まり層11bとは、複数のラミナ14を積層して得られる積層ブロックを、複数接合して耐火受け梁11が形成された際に、複数の積層ブロックの接合部等による、物理的な境界によって区画されている必要は必ずしも無く、設計上得られた仮想の境界線によって、荷重支持層11aと燃え止まり層11bとが区画されていても良い。本実施形態では、荷重支持層11aは、耐火受け梁11の幅方向(Y方向)においては、中央の集成材ブロック15から、両側の集成材ブロック15の一部に跨るように区画されて設けられており、耐火受け梁11の上下方向(X方向)においては、各々の集成材ブロック15の、E105−F300の層構成を備える対称異等級集成材の部分と、これの下方に配置された、中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同様の3層の下部ラミナ層15aの部分との境界線によって、燃え止まり層11bと区画されて設けられている。
さらに、本実施形態では、本願出願人の出願に係る特願2017−65466に記載されるように、燃え止まり層11bを形成する集成材のラミナ14は、ラミナの積層方向における全体が、木表どうしの積層面を有しないように複数本のラミナ14が積層接着されたラミナの積層構造を有していることが好ましい。これによって、耐火受け梁11が火災時の火炎に晒された際に、該燃え止まり層11bに形成される炭化層に、ラミナ14の木表どうしの積層面に沿って大きな割れが生じることや、そのような割れに起因して炭化層の一部が欠落することが抑制され、耐火受け梁11の燃え止まり層11bの側面付近に、熱伝導の抑制効果又は酸素遮断効果に優れた密な炭化層が形成されることになる。またこれによって、耐火受け梁11の燃え止まり層11bは、難燃薬剤等を配合しなくても十分な燃え止まり機能を有し、優れた耐火性能を発揮することが可能になる。
ここで、ラミナの木表は、幅が広い相対向する2面のうちの原木の樹芯から遠い方の面であり、ラミナの木裏は、当該2面のうち原木の樹芯に近い方の面である。燃え止まり層11bを形成する集成材のラミナ14は、全てが木表及び木裏を有するラミナ14となっており、木裏どうしの積層面を一か所のみ有していることが好ましく、また全てのラミナ14の木表が、ラミナ14の積層方向において同一方向を向いても良い。木裏どうしの積層面を一か所のみ有している場合、木裏どうしの積層面を一カ所も備えていないものと比較して、耐火受け梁11の全体としての反りをより効果的に抑制することが可能になる。
さらにまた、本実施形態では、本願出願人の出願に係る特願2017−65466に記載されるように、燃え止まり層11bを形成する集成材のラミナ14は、燃え止まり層11bに優れた燃え止まり機能を付与して、耐火性能に優れたものとする観点から、燃え止まり層11bを構成するラミナ14の構成木材に、晩材率が20%以上且つ晩材寸法が0.6mm以上の木材を用いることが好ましい。晩材率が20%以上且つ晩材寸法が0.6mm以上の木材は、少なくとも、燃え止まり層11bを構成するラミナ14として使用することが好ましい。斯かる木材を使用するラミナ14は、燃え止まり層11bを構成するラミナ14のうち、ラミナ14の積層方向の全体であっても良い。
燃え止まり層11bを構成するラミナ14の構成木材に、晩材率が20%以上であり且つ晩材寸法が0.6mm以上である樹種の木材を用いることによって、燃え止まり層11bの燃焼時に形状保持性に優れた炭化層が形成され、優れた燃え止まり性能を得ることが可能になる。また、晩材率が20%以上であり且つ晩材寸法が0.6mm以上である樹種の木材は、一定の熱容量を有していることから、断熱を期待できる形状保持性に優れた炭化層下の熱容量を効率的にいかすことで、より高い耐火性能を得ることが可能になる。
ここで、晩材とは、木材の木部(もくぶ)のうち、密度が高く色が濃色の部分で、年輪の外縁を形成する部分であり、早材とは、木材の木部のうち、晩材に比して密度が低く色が淡色の部分であり、晩材に比べて細胞が大形で細胞壁も薄くなっている。晩材率(%)は、樹木の半径方向に延びる直線Lに沿って、晩材の長さL1と早材の長さL2と年輪の間隔L3とを測定したときに、次式によって表される。
晩材率(%)=(晩材の長さL1/年輪の間隔L3) ×100・・・(1)
晩材寸法とは、上記の晩材部分の長さL1自体である。
燃え止まり層11bの燃焼時に形状保持性に優れた炭化層が形成されるようにする観点から、燃え止まり層11bの構成木材の晩材率は、20%以上が好ましく、更に好ましくは30%以上である。晩材率の上限は特にないが、例えば90%以下であり、80%以下が好ましい。また晩材寸法L1は、0.6mm以上が好ましく、0.7mm以上が更に好ましい。晩材率が20%以上且つ晩材寸法が0.6mm以上である木材の例としては、針葉樹であれば、カラマツ、ベイマツ、グイマツ、ツガ等が挙げられ、広葉樹であれば、ケヤキ、くり、ミズナラ、タモ等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
本実施形態では、図1〜図3に示すように、上述のようにして形成された耐火受け梁11の、燃え止まり層11bによる表面部分に取り付けられた接合金物13を介して、耐火梁12の端部が、耐火受け梁11の側面部分に接合されようになっている。ここで、接合金物13は、好ましくは金属製のプレート部材に折り曲げ加工等を施すことによって、略コの字断面形状を有するように加工形成された、公知の接合金物を用いることができる。略コの字断面形状を有する接合金物13は、略コの字断面形状の中間辺部による当接プレート部13aと、一対の側辺部による張出しプレート部13bとからなる。当接プレート部13aには、ボルト締着孔(図示せず)が開口形成されており、これらのボルト締着孔に、耐火受け梁11のボルト挿通孔(図示せず)に挿通したボルト部材(図示せず)の頭部を締着することで、接合金物13を耐火受け梁11に固定できるようになっている。
また、接合金物13の一対の張出しプレート部13bには、ドリフトピンを係止させるためのドリフトピン係合孔(図示せず)やドリフトピン係合切欠き(図示せず)が、複数箇所に形成されており、接合すべき他の耐火梁12の端部には、接合金物13の一対の張出しプレート部13bを、ぴったりと嵌め込むようにして挿入係止するための一対のスリット部12cが形成されている。耐火受け梁11の側面部分に取り付けられた接合金物13の張出しプレート部13bを、他の耐火梁12の端部に形成されたスリット部12cに各々嵌め込んだ後に、耐火梁12の側面からドリフトピン(図示せず)を打ち込むだけの簡易な作業によって、他の耐火梁12を、耐火受け梁11の側面部分に、接合金物13を介して一体として容易に接合固定できるようになっている。
本実施形態では、耐火受け梁11の側面部分に接合される他の耐火梁12もまた、日本農林規格によって規格された集成材によって形成されており、荷重支持層12aと、荷重支持層12aの周囲に配置された燃え止まり層12bとを含んで構成されている。耐火梁12は、同じ品質のラミナを積層した同一等級構成集成材から形成されていても良く、異等級構成集成材のうち、非対称異等級集成材や特定異等級集成材から形成されていても良いが、耐火受け梁11と同様に、対称異等級集成材から形成されていることが好ましい。また、本実施形態では、耐火梁12は、耐火受け梁11と同様に、燃え止まり層12bが、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して荷重支持層12aを形成する対称異等級集成材と、同じ強度等級及び層構成の対称異等級集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されていることが好ましい。耐火梁12は、より具体的には、例えば日本農林規格による強度等級がE95−F270の対称異等級集成材を用いて形成されていることが好ましい。さらに、本実施形態では、耐火梁12は、耐火受け梁11と同様に、当該耐火梁12の下部の燃え止まり層12bを形成する、下部ラミナ層を備えていることが好ましい。下部ラミナ層は、E95−F270の層構成を備える対称異等級集成材における、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と、同じ層構成となっていることが好ましい。
そして、上述の構成を備える本実施形態の集成材による耐火梁の接合部構造10によれば、集成材を用いて形成された荷重支持層11aと燃え止まり層11bとを備える木質構造材による、耐火受け梁11における接合部分の燃え止まり層11bをプレカットすることなく、耐火梁12の端面を、接合金物13を介して耐火受け梁11に容易に接合できるようにして、工期の短縮やコストの削減を図ることが可能になる。
すなわち、本実施形態の耐火梁の接合部構造10によれば、耐火受け梁11の側部の燃え止まり層11bは、集成材のラミナ14の積層方向Xと垂直な方向Yに連接して荷重支持層11aを形成する好ましくは対称異等級集成材14と、同じ強度等級及び層構成の対称異等級集成材14によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、側部の燃え止まり層11bは、荷重支持層11aと同じ構造強度等級を満たす構造部分となっているので、接合金物13を介した耐火梁12の端部の接合強度を、耐火受け梁11の表面部分の燃え止まり層11bによって強固に支持することが可能になることから、耐火受け梁11における側部の接合部分の燃え止まり層をプレカットして荷重支持層11aに直接に接合する必要がなく、これによって工期の短縮やコストの削減を図ることが可能になる。
また、本実施形態によれば、耐火受け梁11は、これの下部の燃え止まり層12bを形成する、下部ラミナ層15aを備えており、下部ラミナ層15aは、好ましくはE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材における、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成である、L100のラミナ14と、L110のラミナ14と、L125のラミナ14とを積層した、3層の層構成を備えていて、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、下部の燃え止まり層12bもまた、荷重支持層11aと同様の構造強度等級を満たす構造部分となっているので、下部の燃え止まり層12bに、他の構造用集成材を、接合部分の燃え止まり層をプレカットすることなく接合金物等を介して接合することが可能になる。
本実施形態では、耐火受け梁11を形成する集成材として、日本農林規格による強度等級がE105−F300の、カラマツを樹種とする対称異等級集成材を好ましく使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図5(b)に示すような、ベイマツを樹種とする強度等級がE120−F330の構造用集成材等の、その他の日本農林規格による種々の対称異等級集成材を用いることができる。また、耐火受け梁11を形成する集成材として、非対称異等級集成材や特定異等級集成材を用いることもできる他、同じ品質のラミナを積層した同一等級構成集成材を用いることもできる。
図6は、本発明の好ましい他の実施形態に係る集成材による耐火梁の接合部構造20を示すものである。図6に示す本他の実施形態の集成材による耐火梁の接合部構造20は、日本農林規格によって規格された好ましくは対称異等級集成材による矩形断面形状の耐火受け柱21に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁22,23の端部を、接合金物(図示せず)を介して接合するための接合部構造となっている。耐火受け柱21及び耐火梁22,23は、荷重支持層21a,22a,23aと、荷重支持層21a,22a,23aの周囲に配置された燃え止まり層21b,22b,23bとを含んで構成されている。耐火受け柱21の矩形断面形状の長手方向の両側の端部の燃え止まり層21bは、集成材のラミナ24の積層方向Xに連接して荷重支持層21aを形成する対称異等級集成材の、内層用ラミナ24の外側に配置される中間層用ラミナ24から最外層用ラミナ24までの層構成と同じ層構成を備えていて、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、耐火受け柱21の矩形断面形状の長手方向の両側の端部の燃え止まり層24bの表面部分に取り付けられた接合金物(図示せず)を介して、長手方向耐火梁22の端部が、耐火受け柱21の表面部分に接合されている。
また、本他の実施形態では、耐火受け柱21の矩形断面形状の短手方向の両側の側部の燃え止まり層21bは、集成材のラミナ24の積層方向Xと垂直な方向Yに連接して荷重支持層21aを形成する対称異等級集成材と、同じ強度等級及び層構成の対称異等級集成材によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されており、燃え止まり層21bの表面部分に取り付けられた接合金物(図示せず)を介して、垂直方向耐火梁23の端部が、耐火受け柱21の表面部分に接合されている。
さらに、本他の実施形態では、上記の実施形態と同様に、耐火受け柱21を形成する対称異等級集成材は、好ましくは日本農林規格による強度等級がE105−F300の集成材となっている。
本他の実施形態では、耐火受け柱21は、図7(a)にも示すように、好ましくは強度等級がE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材である集成材ブロック25を、3体、ラミナ24の積層方向Xと垂直な方向Yに接合一体化することによって形成されており、各々の集成材ブロック25は、強度の最も弱い内層用ラミナとして、L90のラミナ24を3層配置し、次に強度の大きな中間層用ラミナとして、L100のラミナ24を、内層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置し、次に強度の大きな外層用ラミナとして、L110のラミナ24を、内層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置し、次に強度の大きな最外層用ラミナとして、L125のラミナ24を、外層用ラミナの上方及び下方に1層ずつ配置すると共に、これらの積層したラミナ24を、例えばレゾンシノール樹脂接着剤を用いて互いに接合一体化することによって、得られるようになっている。
また、本他の実施形態では、E105−F300の層構成を備える対称異等級集成材である集成材ブロッ25は、これのラミナ24の積層方向Xの両側の端部に接合一体されて、耐火受け柱21の矩形断面の長手方向の両側の端部に燃え止まり層21bを形成する、端部ラミナ層25aを備えている。端部ラミナ層25aは、好ましくはE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材における、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成である、L100のラミナ24と、L110のラミナ24と、L125のラミナ24とを積層した、3層の層構成を備えている。
上述の構成を有する3体の集成材ブロッ25は、好ましくはレゾルシノール・フェノール樹脂接着剤又はレゾルシノール樹脂接着剤に増粘剤を混入させた接着剤を用いて、ラミナ24の積層方向Xと垂直な方向Yに一体として接合することによって、図6及び図7(a)に示すような、荷重支持層21aと、燃え止まり層21bとを含んで構成される耐火受け柱21が得られるようになっている。得られた耐火受け柱21は、これの矩形断面の長手方向の両側の端部の燃え止まり層21bを形成する、端部ラミナ層25aを備えており、端部ラミナ層25aは、好ましくはE105−F300の層構成を備える対称異等級集成材における、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成である、L100のラミナ24と、L110のラミナ24と、L125のラミナ24とを積層した、3層の層構成を備えており、これによって長手方向の両側の端部の燃え止まり層21bは、荷重支持層21aと同様の構造強度等級を満たす構造部分となっている。
これによって、長手方向の端部の燃え止まり層12bに、接合金物を介して、長手方向耐火梁22を、接合部分の燃え止まり層をプレカットすることなく接合することが可能になるので、上記の実施形態の接合部構造10と同様の作用効果が奏される。
また、本他の実施形態では、耐火受け柱21の側部の燃え止まり層21bは、集成材のラミナ24の積層方向Xと垂直な方向Yに連接して荷重支持層21aを形成する好ましくは対称異等級集成材24と、同じ強度等級及び層構成の対称異等級集成材24によって、不燃材料や難燃薬剤を用いることなく形成されて形成されており、側部の燃え止まり層21bは、荷重支持層21aと同じ構造強度等級を満たす構造部分となっている。
これによって、接合金物を介した垂直方向耐火梁23の端部の接合強度を、耐火受け柱21の表面部分の燃え止まり層21bによって強固に支持することが可能になることから、垂直方向耐火梁23を、接合部分の燃え止まり層をプレカットすることなく接合することが可能になるので、上記の実施形態の接合部構造10と同様の作用効果が奏される。
本実施形態では、耐火受け柱21を形成する集成材として、日本農林規格による強度等級がE105−F300の、カラマツを樹種とする対称異等級集成材を好ましく使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7(b)に示すような、ベイマツを樹種とする強度等級がE120−F330の構造用集成材等の、その他の日本農林規格による種々の対称異等級集成材を用いることができる。また、耐火受け梁21を形成する集成材として、非対称異等級集成材や特定異等級集成材を用いることもできる他、同じ品質のラミナを積層した同一等級構成集成材を用いることもできる。
10,20 耐火梁の接合部構造
11 耐火受け梁
11a 荷重支持層
11b 燃え止まり層
12 耐火梁
12a 荷重支持層
12b 燃え止まり層
12c スリット部
13 接合金物
13a 当接プレート部
13b 張出しプレート部
14 ラミナ
15 集成材ブロック
15a 下部ラミナ層
21 耐火受け柱
21a 荷重支持層
21b 燃え止まり層
22 長手方向耐火梁
22a 荷重支持層
22b 燃え止まり層
23 垂直方向耐火梁
23a 荷重支持層
23b 燃え止まり層
24 ラミナ
25 集成材ブロック
25a 端部ラミナ層
X ラミナの積層方向
Y ラミナの積層方向と垂直な方向

Claims (7)

  1. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火受け梁又は耐火受け柱に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁の端部を、接合金物を介して接合するための集成材による耐火梁の接合部構造であって、
    前記耐火受け梁又は耐火受け柱、及び前記耐火梁は、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記耐火受け梁又は耐火受け柱の燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって形成されており、該燃え止まり層の表面部分に取り付けられた接合金物を介して、前記耐火梁の端部が、前記耐火受け梁又は耐火受け柱に接合されており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている集成材による耐火梁の接合部構造。
  2. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火受け梁又は耐火受け柱に、日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁の端部を、接合金物を介して接合するための集成材による耐火梁の接合部構造であって、
    前記耐火受け梁又は耐火受け柱、及び前記耐火梁は、荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記耐火受け梁又は耐火受け柱の燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えており、該燃え止まり層の表面部分に取り付けられた接合金物を介して、前記耐火梁の端部が、前記耐火受け梁又は耐火受け柱に接合されており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている集成材による耐火梁の接合部構造。
  3. 日本農林規格によって規格された前記集成材が、対称異等級集成材である請求項1又は2に記載の集成材による耐火梁の接合部構造。
  4. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁であって、
    荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって形成されており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている耐火梁。
  5. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火梁であって、
    荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている耐火梁。
  6. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火柱であって、
    荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向と垂直な方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材と、同じ強度等級及び層構成の集成材によって形成されており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている耐火柱。
  7. 日本農林規格によって規格された集成材による耐火柱であって、
    荷重支持層と、該荷重支持層の周囲に配置された燃え止まり層とを含んで構成されており、
    前記燃え止まり層は、集成材のラミナの積層方向に連接して前記荷重支持層を形成する集成材の、内層用ラミナの外側に配置される中間層用ラミナから最外層用ラミナまでの層構成と同じ層構成を備えており、
    前記燃え止まり層を形成する集成材のラミナは、前記積層方向において、前記集成材のラミナの木裏どうしの積層面を一か所のみ有するように複数の前記集成材のラミナが積層接着されている耐火柱。
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