JP2020029431A - 含水組成物、および水型乳化化粧料 - Google Patents

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裕一 坂西
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Abstract

【課題】 本発明は、高含水且つゲル状で安定な複合体を形成でき、当該複合体を水型乳化化粧料として用いたときの使用感触や化粧もちが良好な固形状の含水組成物を提供する。また、本発明は、当該含水組成物を含む水型乳化化粧料を提供する。【解決手段】 本発明は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を含む含水組成物であって、前記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が前記含水組成物全量に対して5〜75重量%であり、25℃において固形状である含水組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を含有する常温で固形状の含水組成物に関する。また、本発明は、当該含水組成物を含む水型乳化化粧料に関する。
口紅、リップクリーム、リップスティック、リップグロス、頬紅、ファンデーション等のメイクアップ化粧料として一般に使用されている製剤は、油分、固形ワックス、油ゲル化剤及び粉体等からなる固形又は粉末油性製剤である。しかしながら、これら水を含まない製剤は皮膚に対して違和感があるのが普通であり、使用感の改良が望まれていた。
そこで、近年、使用時の感触として清涼感を得る、また、皮膚に対する保湿効果を得る等の目的で、上記製剤中に水を配合した口紅、ファンデーション等が市販されている。しかしながら、これらは水の配合量が少なく、使用時の清涼感や保湿効果の点で十分ではなかった。
また、水を高濃度に配合するために、揮発性油剤を使用して乳化組成物を調製し、その揮発性油剤を除去して水を高濃度に配合する技術があるが、得られる化粧料は、保存安定性が劣り、保存中にヒビ、ワレを発生し、また、化粧持ち、清涼感等の使用感触での問題を残していた。
また、ソルビタンモノステアレート等の親油性界面活性剤を必須成分とした、下記特許文献1の高含水固形化粧料が知られているが、保存中の経時変化で水分が蒸散し、感触等の性能が低下すると同時に、製品にヒビ、ワレ等が発生する。これは、開示されている親油性界面活性剤の水を保持する能力が小さいことに起因すると考えられる。
特開平2−88511号公報
以上のように、高含水且つ安定で、水型乳化化粧料として使用でき、水型乳化化粧料として使用したときの感触や化粧もちが良好な固形状の含水組成物は知られていないのが現状である。従って、本発明は、高含水且つゲル状で安定な複合体を形成でき、当該複合体を水型乳化化粧料として用いたときの使用感触や化粧もちが良好な固形状の含水組成物を提供する。また、本発明は、当該含水組成物を含む水型乳化化粧料を提供する。
本発明者らは、上記従来技術の欠点を改善でき、常温(0〜50℃)で固形状の含水組成物を得ることを目的として鋭意研究した結果、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を特定の割合で含む組成物が、ゲル状態にて安定な構造体(複合体)を形成することを見出した。更にこの含水組成物は、容易に油相に混合できるので、使用感触や化粧もちが良好な固形状の水型乳化化粧料を、複雑な製造方法を用いることなしに得られることを見出した。
すなわち本発明は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を含む含水組成物であって、前記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が前記含水組成物全量に対して5〜75重量%であり、25℃において固形状である含水組成物を提供する。
本発明の含水組成物は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが、1〜10の水酸基を有する炭素数10〜20のヒドロキシカルボン酸と、ポリグリセリンとのエステルであることが好ましい。
本発明の含水組成物は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが12.0以下であることが好ましい。
本発明は、上記の含水組成物を含む、水型乳化化粧料を提供する。
本発明の含水組成物は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を特定の割合で含むため、高含水且つ安定な構造体(複合体)を形成できる。当該複合体を含む含水組成物は、水型乳化化粧料として用いたときの使用感触や化粧もちに優れる。
本発明の含水組成物は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を含む。また、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、1〜10の水酸基を有する炭素数10〜20のヒドロキシカルボン酸とポリグリセリンとのエステルであることが好ましい。また、本発明の含水組成物は、25℃(常温)において固形状である。なお、本発明において固形状には、ゲル状(半固形状)も含まれる。
上記ヒドロキシカルボン酸は、1又は2以上の水酸基及びカルボキシル基を有し、例えば、下記式(1)で表される化合物である。
(OH)l−R−(COOH)m (1)
[式(1)中のRは、炭素数10〜20の2価の炭化水素基を示し、l及びmは1〜10の整数を示す]
式(1)中のRは、好ましくは炭素数12〜20の2価の炭化水素基、より好ましくは炭素数14〜18の2価の炭化水素基である。式(1)中のlは、好ましくは1〜8の整数、より好ましくは2〜6の整数、さらに好ましくは2〜4の整数である。また、mは、好ましくは1〜8の整数、より好ましくは2〜6の整数、さらに好ましくは2〜4の整数である。
上記の1〜10の水酸基を有する炭素数10〜20のヒドロキシカルボン酸としては、例えば、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシペンタデシル酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシノナデシル酸、ヒドロキシアラキジン酸、ジヒドロキシラウリン酸、ジヒドロキシミリスチン酸、ジヒドロキシペンタデシル酸、ジヒドロキシパルミチン酸、ジヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシジラウリン酸、ヒドロキシジミリスチン酸、ヒドロキシジペンタデシル酸、ヒドロキシジパルミチン酸、ヒドロキシジステアリン酸、ジヒドロキシジラウリン酸、ジヒドロキシジミリスチン酸、ジヒドロキシジペンタデシル酸、ジヒドロキシジパルミチン酸、ジヒドロキシジステアリン酸などが挙げられる。なかでもヒドロキシステアリン酸(12−ヒドロキシステアリン酸)が好ましい。上記ヒドロキシカルボン酸は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記ヒドロキシカルボン酸としては、市販品を用いることができる。
上記ポリグリセリンとしては、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、デカグリセリンなどが挙げられる。上記ポリグリセリンは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリグリセリンとしては、市販品を用いることができる。
上記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ジグリセリルモノヒドロキシステアレート(HLB:9.2)、ジグリセリルモノヒドロキシオレート(HLB:9.2)、テトラグリセリルモノヒドロキシステアレート(HLB:11.3)、テトラグリセリルモノヒドロキシオレート(HLB:11.3)、ヘキサグリセリルジヒドロキシステアレート(HLB:8.7)、ヘキサグリセリルジヒドロキシオレート(HLB:8.7)、ヘキサグリセリルトリヒドロキシステアレート(HLB:6.7)、デカグリセリルトリヒドロキシステアレート(HLB:8.6)、デカグリセリルトリヒドロキシオレート(HLB:8.6)、デカグリセリルペンタヒドロキシオレート(HLB:6.2)、デカグリセリルペンタヒドロキシステアレート(HLB:6.2)、デカグリセリルトリヒドロキシステアレート(HLB:8.6)、デカグリセリルテトラヒドロキシステアレート(HLB:7.2)、デカグリセリルペンタヒドロキシステアレート(HLB:6.2)、デカグリセリルヘプタヒドロキシステアレート(HLB:4.9)等が挙げられる。親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含むことができる。
なかでも親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance;親水親油バランス)値が12以下のものが好ましい。HLB値が12を超えると、ポリグリセリン脂肪酸エステルと水が相溶解して、水分が複合体中に保持されず、目的とする含水組成物が得られない場合がある。
これらの親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルのうち、より高含水且つ安定な複合体を形成できる点で、ヒドロキシステアリン酸とポリグリセリンとのエステルが特に好ましい。
親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、特に限定されないが、1〜10の水酸基を有する炭素数10〜20のヒドロキシカルボン酸とグリシドールとを反応させることにより得られる。親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが、例えばポリ(n)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステルである場合の12−ヒドロキシステアリン酸とグリシドールとの反応は、下記化学式で示される。
Figure 2020029431
上記化学式において、触媒であるNaOHは、例えば、NaOH以外のナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシドなどのアルコキシド化試薬を用いても良い。また、触媒であるNaOHを用いなくても良い。
上記化学式の反応は溶媒の存在下で行うこともでき、無溶媒で行なうこともできる。溶媒を用いる場合の溶媒としては、ヒドロキシカルボン酸とグリシドール、ポリ(n)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステルの溶解性に優れ、アニオン重合反応工程を阻害しないものであれば特に限定されることがなく、例えば、トルエン等の芳香族類、ジエチルエーテルやTHF等のエーテル類、メチルエチルケトン等のケトン類、DMSO、ピリジン等を用いることができる。これらの溶媒は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶媒の使用量としては、ヒドロキシカルボン酸とグリシドール、ポリ(n)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステルの総量に対して、例えば0〜300重量%程度、好ましくは0〜100重量%である。溶媒の使用量が上記範囲を上回ると反応成分の濃度が低くなり、反応速度が低下する傾向がある。
上記化学式の反応の雰囲気としては、反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の何れであってもよい。
上記化学式の反応温度は、使用する溶媒に応じて適宜調整することができ、例えば60〜140℃程度である。また、反応時間は、例えば0.1〜20時間程度である。反応終了後は、熟成工程を設けてもよい。熟成工程を設ける場合、熟成温度は例えば60〜140℃程度、熟成時間は例えば0.1〜5時間程度である。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式等の何れの方法でも行うことができる。
反応終了後、得られた反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、吸着、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
なお、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、市販品(例えば、商品名「NIKKOL Decaglyn 5-HS」、日光ケミカルズ株式会社製)を用いることもできる。
ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、グリセリンモノステアレート等の親油性界面活性剤は、水型乳化物の乳化剤として広く使用されており、油相中に水を乳化・分散させる能力は高い。しかし、それは当該親油性界面活性剤が油相中に形成した逆ミセルの中に水が取り込まれることにより生ずる現象であり、それ自体の構造中に水を包含・保持させる能力は低く、親油性界面活性剤の中でも親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを使用しなければ、本発明のような複合体は得られない。
本発明の含水組成物における、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、含水組成物全量に対して、5〜75重量%である。上記含有量の下限は、好ましくは8重量%、より好ましくは10重量%、さらに好ましくは15重量%、特に好ましくは20重量%、最も好ましくは30重量%である。上記含有量の上限は、好ましくは70重量%、より好ましくは65重量%、さらに好ましくは60重量%、特に好ましくは55重量%、最も好ましくは50重量%である。親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が5〜75重量%であるため、高含水且つ安定な複合体を形成及び維持することができる。
本発明の含水組成物における水としては、硬水、軟水の何れでもよく、例えば、工業用水、水道水、イオン交換水、精製水、蒸留水等を使用することができる。
本発明の含水組成物における、水の含有量は、含水組成物全量に対して、例えば25〜95重量%である。上記含有量の下限は、好ましくは30重量%、より好ましくは35重量%、さらに好ましくは40重量%、特に好ましくは45重量%、最も好ましくは50重量%である。上記含有量の上限は、好ましくは90重量%、より好ましくは85重量%、さらに好ましくは80重量%、特に好ましくは75重量%、最も好ましくは70重量%である。水の含有量が25〜95重量%であると、高含水且つ安定な状態を維持することができる。
本発明の含水組成物における、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルとの水との組成比(親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル/水の重量比)は、例えば5/95〜75/25、好ましくは10/90〜60/40、より好ましくは10/90〜50/50である。
本発明の含水組成物における、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルと水の合計含有量は、含水組成物全量に対して、例えば60重量%以上であり、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
本発明の含水組成物は、水と親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用することにより、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが水を高濃度に内包・保持する能力を発現することを利用したものである。
即ち、本発明の含水組成物は、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが、水と複合体を形成していることが考えられ、加えて、本発明に用いる親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、親水基の構造が複雑で、かつ数多くの親水基を有するために、水との相互作用が強く、従って、水を高濃度・安定に保持できるものと推察される。
親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルからなる複合体中に内包されている水の安定性は、次の一般的な方法で確認することができる。
上記の水の安定性は、一定量の水分を内包させた試料を採取し、20〜60℃の恒温槽に一定時間放置したときの、試料の経時的な重量変化(減量率)を測定することで確認することができる。また、上記条件で放置した試料中の水分量を、カールフィシャー法で測定し、その経時変化を追跡することでも確認することができる。
カールフィッシャー法については、化粧品原料基準の一般試験法、水分測定法−カールフィシャー試験法に記載の方法を適用することができる。更に詳細には、示差熱分析計を使用して、一定量の水分を内包させた試料について、水分の脱離温度と蒸発熱量(吸熱エンタルピー)を測定し、それらを一般的な親油性界面活性剤の場合と比較することで、確認することができる。
本発明の含水組成物は、例えば、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを50〜80℃で融解混合し、その混合物中に攪拌下50〜80℃の温水を添加し、均一混合し、その後冷却する方法で調製することができる。また、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルと水を同時に仕込み、加温、融解させて混合し、その後冷却する方法でも調製することができる。調製後の含水組成物は、ペースト、フレーク、ブロック等、後の使用目的に沿った任意の形態とすることができる。必要に応じて含水組成物に、ポリ又はモノグリセリンやヒドロキシカルボン酸を更に加えてもよい。例えば、含水組成物に、モノグリセリンとヒドロキシステアリン酸を加えてもよい。
上記のように調製した含水組成物は、口紅、リップクリーム、リップスティック、リップグロス、頬紅、ファンデーション等のメイクアップ化粧料として一般に使用されている油分、固形ワックス、油ゲル化剤、顔料等の紛体等と混合し、更に任意の割合で水を加えることで、常温で固形状の水型乳化化粧料とすることができる。
水型乳化化粧料において、化粧料中の水分は、10重量%を超えないと使用時の清涼感が得られず、また90重量%を超えて添加してもそれ以上の清涼感は向上しない。よって、上記の水型乳化化粧料における水の添加量は、化粧料中の水分として、例えば10重量%超、90重量%以下、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%となるように、添加量を調整することが好ましい。
本発明の水型乳化化粧料は、油分、固形ワックス、油ゲル化剤、顔料等の粉体等の口紅、リップクリーム、リップスティック、リップグロス、頬紅、ファンデーション等のメイクアップ化粧料として一般に使用されている成分を含んでいてもよい。
油分としては、マカデミアンナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ホホバ油、ククイナッツ油、ボラージ油、ローズヒップ油、大豆油、卵黄油、ラノリン、スクワラン、スクワレン等の動植物油、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、テトライソオクタン酸ペンタエリスリトール、ステアリン酸エチレングリコール、ジアルキル炭酸エステル等の合成エステル油、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、ポリブテン等の炭化水素油、ジメチルポリシロキサン、ジメチルサイクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、高級アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等のシリコーン油等が挙げられる。
固形ワックス分としては、常温で固形状の水型乳化化粧料に使用されるものであれば特に制限されない。固形ワックス分としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等のパラフィンワックス、及び又は鉱物系ワックス、カルナバ等の天然ワックス等が挙げられる。
油ゲル化剤としては、常温で固形状の水型乳化化粧料に使用されるものであれば特に制限されない。油ゲル化剤としては、キシリトール、ソルビトール等糖アルコールのベンジリデン誘導体、デキストリン及び又はデンプンの長鎖脂肪酸エステル、金属セッケン、ステアリルビスアマイド等の長鎖ビスアマイド、N−アシルアミノ酸の長鎖アルキルアマイド等が挙げられる。
顔料等の粉体としては、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、シリカ等の粘土鉱物、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、群青等の無機顔料、ポリエステル末、ポリエチレン末等の有機紛体、赤色3号等の有機顔料等が挙げられる。これら粉体は、そのままで、あるいは疎水化処理して、本発明に使用できる。疎水化処理とは、上記粉体の表面を、金属セッケンやシランカップリング剤等で有機処理を行い、油相での分散性を向上させたり、耐水性や耐汗性を向上させる目的で行われるものである。本発明に使用される粉体は、疎水化処理(有機処理)の有無に関わり無く、好適に使用できる。
本発明の常温で固形状の水型乳化化粧料は、上記の成分に加えて、本発明の効果を減じない程度で、更に、通常化粧品で使用される成分を配合することができる。
上記の通常化粧品で使用される成分としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、ビタミン類(ビタミンC等)、酸化防止剤、多価アルコール、リン酸塩、クエン酸塩等のpH調整剤、ムコ多糖等の保湿剤、アミノ酸類等が挙げられる。
本発明の水型乳化化粧料は、水分を多く含有することができるため、ビタミンC及び/又は水溶性ビタミンC誘導体、リン酸塩、クエン酸塩等のpH調整剤、ムコ多糖等の保湿剤、アミノ酸類等の水溶性成分を配合する場合に特に好適である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、下記表1における−は、その成分を配合していないことを表す。親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、以下の製造例1及び2の方法により合成をした。
[製造例1:ポリ(3)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステルの合成]
12−ヒドロキシステアリン酸(69g、0.23mol)を120℃に加熱し、これにグリシドール(51g、0.69mol)を10時間かけて滴下した。その後120℃で40時間熟成し、ポリ(3)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステル(120g)を茶褐色粘調液体として得た。
[製造例2:ポリ(10)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステルの合成]
12−ヒドロキシステアリン酸(35g、0.12mol)を120℃に加熱し、これにグリシドール(85g、1.15mol)を10時間かけて滴下した。その後120℃で40時間熟成し、ポリ(10)グリセリンモノヒドロキシステアリン酸エステル(120g)を茶褐色粘調液体として得た。
[実施例1−6、及び比較例1]
下記表1に示す割合(単位は重量部)で、各成分を配合し、適度に混合させて固形状の含水組成物を得た。得られた含水組成物について、透明性及び状態を目視で確認した。結果を表1に示す。
Figure 2020029431

Claims (4)

  1. 親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を含む含水組成物であって、前記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が前記含水組成物全量に対して5〜75重量%であり、25℃において固形状である、含水組成物。
  2. 前記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルが、1〜10の水酸基を有する炭素数10〜20のヒドロキシカルボン酸と、ポリグリセリンとのエステルである、請求項1に記載の含水組成物。
  3. 前記親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが12.0以下である、請求項1又は2に記載の含水組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の含水組成物を含む、水型乳化化粧料。
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