JP2001302489A - 皮膚用油中水型乳化化粧料 - Google Patents

皮膚用油中水型乳化化粧料

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JP2001302489A
JP2001302489A JP2000124068A JP2000124068A JP2001302489A JP 2001302489 A JP2001302489 A JP 2001302489A JP 2000124068 A JP2000124068 A JP 2000124068A JP 2000124068 A JP2000124068 A JP 2000124068A JP 2001302489 A JP2001302489 A JP 2001302489A
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water
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JP2000124068A
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Takeshi Yamamoto
剛 山本
Hiroaki Shoji
博昭 庄司
Eiji Ando
英治 安藤
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NUC Corp
Original Assignee
Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮膚や毛髪に塗布したとき、油性感やべとつき
感がなく、のび・広がりや光沢がよく、しっとり感、さ
らさら感、さっぱり感、清涼感やみずみずしい感触を与
え、且つ、安全性が高く、保存安定性に優れ、化粧効果
の持続性に優れた油中水型乳化化粧料の提供。 【解決手段】油性基剤(A)、乳化剤(B)、乳化助剤
(C)および水(D)を含有する油中水型乳化化粧料に
おいて、(1)油性基剤成分(A)は、その少なくとも
30重量%が鎖状シリコーン油からなり、(2)乳化剤
成分(B)は、特定の構造式を有するポリエーテル変性
シリコーン共重合体から選ばれる少なくとも1種であ
り、さらに、(3)乳化助剤成分(C)は、油性基剤成
分(A)に均一に溶解する特定のエステル類からなる群
より選ばれる少なくとも1種である、であることを特徴
とする油中水型乳化化粧料により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚用油中水型乳
化化粧料に関し、より詳しくは、皮膚に塗布したとき、
油性感やべとつき感が少なく、のび・広がりや光沢が良
く、しつとり感、さっぱり感、清涼感やみずみずしい感
触を与え、且つ、安全性が高く、保存安定性に優れ、化
粧効果の持続性に優れた皮膚用油中水型乳化化粧料に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ツバキ油、オリーブ油、ミツロ
ウ、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、シリコー
ン油等の油性基剤を主成分とする油性化粧料は、用途面
からみると、マッサージクリーム、クレンジングクリー
ム、手荒れ防止用クリームとして使用されている。これ
らは油性皮膜を皮膚上に形成し優れたエモリエント性
(皮膚軟化性)、保護性、撥水性、光沢性、柔軟性、潤
滑性等の優れた機能を発揮する。一方、油性化粧料を組
成面及び製造面から見ると、従来より、油性基剤そのま
まに、顔料や香料を配合して使用していた。しかしなが
ら、油性成分を多量に用いたり、長期にわたって使用す
ると、伸び・広がりが重く感じられ、べとつき感がし、
化粧くずれが起こり易いという欠点があった。
【0003】こうした欠点を改良するため、近年は、油
性基剤を溶剤に溶かした化粧料が製品化されているが、
溶剤の臭い、毒性、皮膚へのダメージ、引火性、オゾン
層破壊問題、べとつき感、溶剤費用、油性基剤と溶剤の
相分離等の問題が起こる場合もあり、これらの油性基剤
を溶剤に溶かした化粧料の問題点を改善するために、油
性基剤と水からなる化粧品組成物が提案されるようにな
り、高分子合成化学と界面化学の進歩に相俟って、水中
油型乳化化粧料や油中水型乳化化粧料がつくられ、新し
いタイプの化粧料として製品化されてきた。水中油型乳
化化粧料は、水相が連続相となっており、水中で微細化
された油性基剤を、界面活性剤を使用して水中に分散さ
せたものであるので、比較的水の含有量を多くすること
ができ、清涼感、さっぱり感、みずみずしい感触、塗布
するときの伸び・広がりもよいが、油性基剤の特徴であ
る皮膚軟化性、保護性、撥水性、光沢性、柔軟性、質量
感、香料・薬剤保持性、潤滑性等が弱められる傾向があ
る。
【0004】これに対して、油中水型乳化化粧料は、水
中油型乳化化粧料に比べ、微生物抵抗性が高く、しかも
皮膚表面にオイル膜を形成して水分蒸発を防ぎ、さらに
は撥水性に優れ化粧くずれが少ないことからスキンケア
製品やメークアップ製品に多用されているが、油中水型
乳化化粧料の欠点として、油相が連続相となっており、
油中で微細化された水成分を、界面活性剤を使用して油
中に分散させたものであるので、比較的に油の含有量を
多くすることは容易であるものの、この場合は水の量は
少ないので、清涼感、さっぱり感、みずみずしい感触に
劣り、塗布するときの伸び・広がりも悪く、化粧料とし
て使用するには不十分である。このため、油性基剤とし
て鎖状シリコーンを含有し、かつ、のび・広がりが良好
で、しかも最近の化粧料として求められている特性のさ
っぱり感、清涼感、みずみずしい感触等にも富んだ皮膚
用油中水型乳化化粧料の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、油性
基剤として優れた性質を持つ鎖状シリコーンを油相の主
成分とし、皮膚に塗布したとき、油性感やべとつき感が
なく、のび・広がりがよく、かつ、しっとり感、さっぱ
り感、清涼感やみずみずしい感触を与え、しかも、安全
性が高く、保存安定性に優れ、化粧効果の持続性に優れ
た油中水型乳化化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、優れた性質をもつ
鎖状シリコーンを主成分とする油性基剤を乳化させて皮
膚用油中水型乳化化粧料をつくる際、特定の構造を有す
る少なくとも一種のポリエーテル変性シリコーン共重合
体と、特定のエステル類とを、乳化剤として併用する
と、前記課題が解決できることを見出した。本発明は、
上記知見に基づいて完成に至ったものである。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
油性基剤(A)、乳化剤(B)、乳化助剤(C)およ
び水(D)を含有する皮膚用油中水型乳化化粧料におい
て、(1)油性基剤成分(A)は、その少なくとも30
重量%が鎖状シリコーン油からなり、(2)乳化剤成分
(B)は、次の化学式(1)〜(2)で表されるポリエ
ーテル変性シリコーン共重合体から選ばれる少なくとも
1種であり、化学式(1):
【化3】 (式中、Rは脂肪族不飽和基を含まない1価の炭化水
素基を表し、R、RおよびRは脂肪族不飽和基を
含まない1価の炭化水素基または次式:−YO(C
O)a(CO)bR(式中、Rは脂肪族不飽和
基を含まない1価の炭化水素基或いは水素原子又はアセ
トキシ基を表し、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケ
イ素原子に、そして酸素原子を介してポリオキシアルキ
レンブロックに結合している不飽和基を含まない炭素原
子数2ないし8のアルキレン基を表し、aは平均で2〜
30、bは平均で0〜30の数を表す。)で表されるポ
リオキシアルキレン基を表すが、R、RおよびR
の少なくとも1つは該ポリオキシアルキレン基を表し、
xは平均で6〜300、yは平均で0〜50、x+yは
平均で6〜350の数を表し、そして、共重合体は少な
くとも700の平均分子量を有する。)、化学式
(2):
【化4】 (式中、Rは脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素
基、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原子に、
そして酸素原子を介してポリオキシアルキレンブロック
に結合している不飽和基を含まない炭素原子数2ないし
8のアルキレン基を表し、mは平均で1〜300、nは
平均で2〜20、cおよびdは夫々平均で0〜50の数
を表すが、ただし、c+d≧2である。) (3)乳化助剤成分(C)は(A)に均一に溶解するエ
ステル類である、ことを特徴とする皮膚用油中水型乳化
化粧料が提供される。
【0008】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、乳化助剤(C)が、イソノナン酸イソ
ノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソト
リデシル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソパル
チミン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、
ステアリン酸イソオクチル、パルミチン酸イソオクチ
ル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジカプリン酸ネオペ
ンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチ
ロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエ
リスリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ビ
バリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク
酸ジ2−エチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネ
オペンチルグリコール及びラウリン酸ヘキシルから選ば
れる少なくとも1種であることを特徴とする化粧料が提
供される。
【0009】さらにまた、本発明の第3の発明によれ
ば、油性基剤(A)、乳化剤(B)、乳化助剤(C)お
よび水(D)を含有する第1の発明の油中水型乳化化粧
料において、各成分の配合割合は、全量基準で、(A)
が4〜40重量%、(B)と(C)の合計が1〜10重
量%であって、その内(B)は20〜60重量%、
(C)は40〜80重量%、及び(D)が50〜95重
量%であることを特徴とする油中水型乳化化粧料が提供
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】1.油性基剤(A) 本発明の油性基剤成分(A)としては、主に鎖状シリコ
ーン油が用いられる。鎖状シリコーン油は、通常、皮膚
や毛髪に塗布したとき、安全性が高く、分子間の凝集力
が低いので、伸び・広がりがスムースに行われ、べとつ
き感もなく、しかも光沢性、柔軟性、撥水性、気体・水
蒸気透過性、皮膚・毛髪保護性等に優れているから、化
粧料基剤として好適である。
【0012】こうした鎖状シリコーン油は、次の化学式
(3):
【0013】
【化5】 (式中、R’はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基及びフッ素置換アルキル基から選択された基を表
し、pは平均で1〜500の数を表す。)で表される。
【0014】式中、R’は、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、デシル
基、トリデシル基、エイコシル基、オクタコシル基等の
炭素原子数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基及びフッ素置換アルキル基から選択された基
であり、これらの中でも、特にメチル基又はフェニル基
が好ましい。これらの基は、鎖状シリコーン油の表面張
力、親油性、親水性、気体・水蒸気透過性、乳化性等を
変化させることができ、化粧料の用途に応じて適宜選択
する。また、pは、ジアルキルシロキサンユニットの平
均の数を規定し、1〜500の範囲であるが、物性とコ
ストの両面からみて1〜100、好ましくは1〜20で
あることが望ましい。500を越えると、べとつき感が
し、伸び・広がりが悪くなり、望ましくない。
【0015】油性基剤(A)中における鎖状シリコーン
油の含有量は、30重量%以上が必須であり、好ましく
は95〜40重量%、さらに好ましくは90〜60重量
%である。鎖状シリコーン油の含有量が30重量%未満
であると、鎖状シリコーン油の特性が発現しないので望
ましくない。
【0016】油性基剤(A)としては、上記の鎖状シリ
コーン油のみであってもよいが、コストの低減や他の物
性(屈折率、比重又は感触等)の調節のために、その他
の油性基剤を1種若しくはそれ以上加えてもよい。その
他の油性基剤としては、通常、エマルジョンタイプの化
粧料に使用されるものであれば、何でも使用することが
でき、下記のように、天然の植物、動物、鉱物を起源と
する油脂類又はこれらを原料とし変性した半合成油、石
油化学により作った合成油等があげられる。
【0017】天然の植物、動物、鉱物を起源とする油脂
類や合成油としては、例えば、スウィートアーモンド
油、アボガド油、アルモンド油、マカデミアナッツ油、
月見草油、オリーブ油、ゴマ油、サザンカ油、サフラワ
ー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ミンク油、
ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ホホ
バ油、綿実油、落花生油、カカオ脂、パーム油、パーム
核油、モクロウ、ヤシ油、コメヌカ油、硬化ヒマシ油等
の植物性油脂類、豚脂、牛脂、卵黄油、ミンク油、ター
トル油、鯨油等の動物性油脂類、流動パラフィン、ワセ
リン、パラフィン、オゾケライト、セレシン、マイクロ
クリスタリンワックス、スクワラン、プリスタン等の炭
化水素類、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイ
ルアルコール、ラノリンアルコール、2−ヘキシルデカ
ノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデ
カノール等の高級脂肪族アルコール、コレステロール、
フィトステロール等のステロール類、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリ
ン酸、オレイン酸、ラウリン酸、リノレン酸、リノール
酸、オキシステアリン酸、ウンデシン酸、ラノリン脂肪
酸等の脂肪酸、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリ
スリット、イソプロピルミリスチン酸、イソプロピルパ
ルミチン酸、イソプロピルステアリン酸、2エチルヘキ
サン酸グリセリール、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸
ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイ
ル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシ
ル、グリセリルトリ2−エチルヘキサン酸エステル等の
エステル類、鯨ロウ、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノ
リン、液状ラノリン、還元ラノリン、キャンデリラロ
ウ、ホホバ油等のロウ類が挙げられる。
【0018】上記の油性基剤(A)の配合量は、通常、
油性基剤が化粧料中で使用される割合でならば如何なる
量であってもよいが、本発明の油中水型乳化化粧料にお
いては、全量基準で、4〜40重量%、好ましくは7〜
30重量%であることが望ましい。油性基剤の配合量が
40重量%を超えると、オイル感が強くなり過ぎ、一方
4重量%未満であると、乳化が不充分となり安定性もな
くなるので好ましくない。
【0019】2.乳化剤(B) 本発明の皮膚用油中水型乳化化粧料においては、前記の
油性基剤(A)を乳化させるために、乳化剤(B)とし
て次の化学式(1)または(2)で表されるポリエーテ
ル変性シリコーン共重合体の少なくとも一種が用いられ
る。化学式(1):
【0020】
【化6】 上記式中、Rは脂肪族不飽和基を含まない1価の炭化
水素基、好ましくはメチル基を表し、R、Rおよび
は脂肪族不飽和基を含まない1価の炭化水素基、好
ましくはメチル基、または次式:−YO(CO)
a(CO)bR(式中、Rは脂肪族不飽和基を含
まない1価の炭化水素基或いは水素原子又はアセトキシ
基を表し、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原
子に、そして酸素原子を介してポリオキシアルキレンブ
ロックに結合している不飽和基を含まない炭素原子数2
ないし8のアルキレン基、好ましくは−CHCH
−基を表し、aは平均で2〜30、bは平均で0〜
30の数を表す。)で表されるポリオキシアルキレン基
を表すが、R、RおよびRの少なくとも1つは該
ポリオキシアルキレン基を表し、xは平均で6〜30
0、yは平均で0〜50、x+yは平均で6〜350の
数を表し、そして、共重合体は少なくとも700の平均
分子量を有する。化学式(2):
【0021】
【化7】 上記式中、Rは脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水
素基、好ましくはメチル基を表し、Yは炭素−ケイ素結
合を介して隣接ケイ素原子に、そして酸素原子を介して
ポリオキシアルキレンブロックに結合している不飽和基
を含まない炭素原子数2ないし8のアルキレン基、好ま
しくは−CHCHCH−基を表し、mは平均で1
〜300、好ましくは10〜100、nは平均で2〜2
0、好ましくは5〜15、cおよびdは夫々平均で0〜
50、好ましくは、cが2〜30、dが0〜10、ただ
し、c+d≧2である。
【0022】これらポリエーテル変性シリコーン共重合
体(1)〜(2)は、工業的に供給される市販の化学材
料であってもよいが、従来公知の製法、例えば、ポリオ
キシアルキレンと両末端反応性ジオルガノポリシロキサ
ンとを用いた縮重合反応によっても製造することができ
る。
【0023】上記の乳化剤(B)の配合量は、通常、乳
化剤が化粧料中で使用される割合でならば如何なる量で
あってもよいが、本発明の油中水型乳化化粧料において
は、乳化剤を単独で使用するのではなく、乳化助剤
(C)と併用するため、乳化剤(B)と乳化助剤(C)
との混合乳化剤として、化粧料の全量基準で、1〜10
重量%、好ましくは2〜7重量%配合することが望まし
く、さらに詳しくは、乳化剤(B)は、混合乳化剤の内
で20〜60重量%、特には30〜40重量%にするこ
とが好ましい。混合乳化剤としての配合量が1%未満で
あると、本発明の油中水型乳化化粧料を安定化させるこ
とはできず、一方、10%を超えると、系全体の粘度が
著しく高くなり、使用時ののびが悪く、油性感、ベたつ
き感を与えるので化粧料として好ましくない。さらに、
混合乳化剤中における乳化剤(B)の配合量が20%未
満であると、本発明の油中水型乳化化粧料を安定化させ
ることはできないので好ましくない。
【0024】3.乳化助剤(C) 本発明の油中水型乳化化粧料においては、前記の油性基
剤(A)を乳化させるために、乳化剤(B)に加えて、
乳化助剤(C)として、以下に述べる特定のエステル類
が用いられる。本発明の特定のエステル類としては、イ
ソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソ
ノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸2−エチルヘキ
シル、イソパルチミン酸オクチル、2−エチルヘキサン
酸イソセチル、ステアリン酸イソオクチル、パルミチン
酸イソオクチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジカプ
リン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサ
ン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサ
ン酸ペンタエリスリット、トリ2−エチルヘキサン酸グ
リセリル、ビバリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソブ
チル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ジ−2−エチル
ヘキサン酸ネオペンチルグリコール及びラウリン酸ヘキ
シルが例示され、これらから選ばれる少なくとも1種を
乳化剤として使用する。これらのうち、特に好ましいの
はイソノナン酸イソノニルである。上記の乳化助剤
(C)の配合量は、通常、乳化剤が化粧料中で使用され
る割合でならば如何なる量であってもよいが、本発明の
油中水型乳化化粧料においては、乳化助剤を単独で使用
するのではなく、乳化剤(B)と併用するため、乳化剤
(B)と乳化助剤(C)との混合乳化剤として、化粧料
の全量基準で、1〜10重量%、好ましくは2〜7重量
%配合することが望ましく、さらに詳しくは、乳化助剤
(C)は、混合乳化剤の内で40〜80重量%、特には
60〜70重量%にすることが好ましい。乳化助剤
(C)の配合により、乳化性が良くなり、安定で好まし
い感触の皮膚用油中水型乳化化粧料が得られる。特に、
油性基剤にシリコーン油以外のものを配合した場合、通
常は、シリコーン油とその他の油剤との相溶性の悪さか
ら、安定な乳化物を得ることが困難であるが、その場合
でも安定で好ましい感触の皮膚用油中水型乳化化粧料が
得られる。
【0025】4.水成分(D) 本発明の油中水型乳化化粧料においては、水成分(D)
は、任意の量で配合することができるが、良好な使用
感、すなわち油性感あるいはべたつき感が少なくかつの
びを良くするためには、例えば、グリセリン、ソルビト
ール、プロプレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、エタノール等のポリオールや低級のアルコールな
どの水溶性溶剤と一緒に用いられる。その際、水単独ま
たは水と水溶性溶剤と合計は、化粧料の全量基準で、5
0〜95重量%、好ましくは60〜80重量%配合する
ことが望ましい。
【0026】また、系の安定性をさらに向上させるた
め、水相に無機塩を配合することが好ましく、無機塩と
しては、例えば硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸
ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、硝
酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、塩化
マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化ア
ルミニウム等が挙げられ、就中、特に硫酸マグネシウ
ム、硫酸カリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム及
び塩化アルミニウムが好ましい。その際、その配合量
は、水相系全体の0.1〜5重量%が好ましい。
【0027】5.油中水型乳化化粧料 本発明の油中水型乳化化粧料には、前述した(A)〜
(D)の成分以外に、さらに通常の化粧料に用いられる
その他の成分、例えば粉体、保湿剤、細胞間脂質(セラ
ミド等)、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、
pH調製剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料
等を、本発明の目的を損なわない範囲で、例えば、化粧
料全量に対して0〜40重量%適宜配合することができ
る。
【0028】これらのうち、粉体(E)を化粧料中に全
量に対して5〜40重量%、好ましくは10〜30重量
%配合することにより、クリーム状ファンデーションと
することができる。粉体(E)としては、一般に化粧料
に用いられる粉体、例えばタルク、マイカ、カオリン、
セリサイト等の体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
鉄群青等の無機顔料、チタンマイカ系パール顔料及び青
色404号、赤色202号、黄色401号等の有機顔料
などを挙げることができ、1種または2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0029】本発明の油中水型乳化化粧料は、前記した
(A)〜(D)の必須成分、およびそれ以外の任意成分
から適宜選択し、常法に従って製造することができ、例
えばスキンケアクリーム、保湿クリーム等のクリーム
類、クリーム状のファンデーション類などとして適用さ
れる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明について実施例及び比較例を
挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実
施例に特に限定されるものではない。
【0031】実施例1 第1表に示す組成のスキンクリームを製造し、その乳化
安定性および使用感を評価した。
【0032】(製造法)精製水に1,3−ブチレングリ
コールを加えて加熱し、この水相部を70℃に保った。
一方、残る成分を加熱溶解し、この油相部も70℃に加
熱した。次いで、この油相部に上記水相部を加え、乳化
機にて乳化した。乳化物を熱交換機にて終温25℃まで
冷却し、スキンクリームを得た。このようにして得た化
粧料(本発明品1〜3)は、引き続き、以下の評価基準
により評価し、その結果を第1表に示した。
【0033】(評価基準) 乳化安定性: ○;分離なし △;分離わずかにあり X;分離あり 使用感触: 専門パネル10名による実用評価 ○;10名中7名以上が良好と回答した。 △;10名中4〜6名が良好と回答した。 X;10名中3名以下が良好と回答した。
【0034】
【表1】
【0035】*:化学式(1)の化合物(式中、R
−CH、R=−CO(CO)H、R
=−CH、R=−CH、x=7.5、y=6) **:化学式(1)の化合物(式中、R=−CH
=R=R=−C O(CO)
20(CO)H、x=20、y=3) ***:化学式(2)の化合物(式中、R1=−C
、Y=−CH−CH(CH)−CH−、m=
30、c=25、d=5、n=4、)
【0036】第1表から明らかなごとく、本発明のスキ
ンクリーム(本発明品1〜3)は、比較品1にくらべ乳
化安定性が良好で、しかものびの良さ、べたつきの少な
さ、化粧もち等、使用感触に優れているものであった。
【0037】
【発明の効果】上述のごとく、本発明の油中水型乳化化
粧料は、従来の油中水型乳化化粧料の利点を備えている
と共に、のびが良く、油性感、べたつき感が少なく、化
粧効果に優れ、しかも経日安定性が良好な化粧料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB051 AC022 AC072 AC122 AC351 AC352 AC371 AC391 AD151 AD152 AD161 AD162 BB01 BB13 BB60 CC05 DD32 EE01 EE06 EE07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油性基剤(A)、乳化剤(B)、乳化助
    剤(C)および水(D)を含有する皮膚用油中水型乳化
    化粧料において、(1)油性基剤成分(A)は、その少
    なくとも30重量%が鎖状シリコーン油からなり、
    (2)乳化剤成分(B)は、次の化学式(1)〜(2)
    で表されるポリエーテル変性シリコーン共重合体から選
    ばれる少なくとも1種であり、化学式(1): 【化1】 (式中、Rは脂肪族不飽和基を含まない1価の炭化水
    素基を表し、R、RおよびRは脂肪族不飽和基を
    含まない1価の炭化水素基または次式:−YO(C
    O)a(CO)bR(式中、Rは脂肪族不飽和
    基を含まない1価の炭化水素基或いは水素原子又はアセ
    トキシ基を表し、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケ
    イ素原子に、そして酸素原子を介してポリオキシアルキ
    レンブロックに結合している不飽和基を含まない炭素原
    子数2ないし8のアルキレン基を表し、aは平均で2〜
    30、bは平均で0〜30の数を表す。)で表されるポ
    リオキシアルキレン基を表すが、R、RおよびR
    の少なくとも1つは該ポリオキシアルキレン基を表し、
    xは平均で6〜300、yは平均で0〜50、x+yは
    平均で6〜350の数を表し、そして、共重合体は少な
    くとも700の平均分子量を有する。)、化学式
    (2): 【化2】 (式中、Rは脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素
    基、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原子に、
    そして酸素原子を介してポリオキシアルキレンブロック
    に結合している不飽和基を含まない炭素原子数2ないし
    8のアルキレン基を表し、mは平均で1〜300、nは
    平均で2〜20、cおよびdは夫々平均で0〜50の数
    を表すが、ただし、c+d≧2である。) (3)乳化助剤成分(C)は(A)に均一に溶解するエ
    ステル類である、ことを特徴とする皮膚用油中水型乳化
    化粧料。
  2. 【請求項2】 乳化助剤(C)が、イソノナン酸イソノ
    ニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリ
    デシル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソパルチ
    ミン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、ス
    テアリン酸イソオクチル、パルミチン酸イソオクチル、
    2−エチルヘキサン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチ
    ルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロー
    ルプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリス
    リット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ビバリ
    ン酸イソセチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジ
    2−エチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペ
    ンチルグリコール及びラウリン酸ヘキシルから選ばれる
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の
    化粧料。
  3. 【請求項3】 油性基剤(A)、乳化剤(B)、乳化助
    剤(C)および水(D)を含有する油中水型乳化化粧料
    において、各成分の配合割合は、全量基準で、(A)が
    4〜40重量%、(B)と(C)の合計が1〜10重量
    %であって、その内(B)は20〜60重量%、(C)
    は40〜80重量%、及び(D)が50〜95重量%で
    あることを特徴とする請求項1に記載の油中水型乳化化
    粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004039347A1 (ja) * 2002-11-01 2006-02-23 花王株式会社 液状皮膚保護剤組成物
US7459147B2 (en) 2003-06-30 2008-12-02 L'oreal Cosmetic composition comprising at least one hydrophilic organopolysiloxane, at least one hydrocarbon oil and at least one short hydrocarbon ester
JP2010120914A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Kao Corp 日焼け止め化粧料
JP2016160191A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 花王株式会社 油中水型乳化化粧料

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