JP2020027055A - 光学式変位計 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重反射が発生した場合でも測定対象物のプロファイルを正確に測定することが可能な光学式変位計を提供する。【解決手段】設定時に、測定対象物の基準プロファイルを示す基準データが登録部1により登録され、マスク領域が設定部2により基準データに設定される。測定時に、受光部121により測定対象物からの反射光が受光され、出力された受光量分布におけるピークがピーク検出部3により検出される。検出されたピークの位置に基づいて測定対象物の仮のプロファイルデータがプロファイル生成部4により生成される。基準プロファイルと仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルとの位置ずれ量に基づいて仮のプロファイルに対するマスク領域の位置が補正部5により補正される。補正されたマスク領域内の受光量を除いた受光量分布におけるピークの位置に基づいて測定対象物の真のプロファイルデータがプロファイル生成部4により生成される。【選択図】図12

Description

本発明は、三角測距方式により測定対象物の変位を検出する光学式変位計に関する。
光切断方式の光学式変位計においては、線状の断面を有する帯状の光が測定対象物(以下、ワークと呼ぶ。)上に照射され、その反射光が2次元の受光素子により受光される。受光素子により得られる受光量分布のピークの位置に基づいて、ワークのプロファイルが測定される。ここで、ワークに照射された光がワークの表面で多重反射することがある。この場合、多重反射した光が受光素子に入射することにより受光量分布に複数のピークが現れるため、ワークの正確なプロファイルを測定することができない。投光部以外からの光(外乱光)が受光素子に入射した場合、またはワークの測定対象部分以外の部分により反射された光が受光素子に入射した場合等にも、同様の問題が発生する。
特許文献1には、表示部に表示された受光量分布に遮蔽枠を設定することが可能な光学式変位計が記載されている。この光学式変位計においては、設定された遮蔽枠内の受光量分布の部分を除いたピークの位置に基づいてプロファイルの測定が行われる。そこで、受光量分布において不要なピークが発生する部分が既知である場合には、使用者は、その部分に遮蔽枠を設定する。これにより、受光量分布に不要なピークが発生する場合でも、ワークに位置ずれが発生しない限りワークの正確なプロファイルを測定することができる。
特開2013−170841号公報
特許文献1に記載されているように、ワークに位置ずれが発生した場合、遮蔽枠をワークの位置ずれに追従して移動させることができない。そのため、ワークの位置ずれにより、不要なピークが発生する受光量分布の部分が遮蔽枠外に移動した場合、または不要なピークが発生しない受光量分布の部分が遮蔽枠内に移動した場合、ワークの正確なプロファイルを測定することができない。
本発明の目的は、測定対象物のプロファイルを正確に測定することが可能な光学式変位計を提供することである。
(1)本発明に係る光学式変位計は、測定対象物のプロファイルを測定する光切断方式の光学式変位計であって、第1の方向に広がりを有するスリット光、または第1の方向に走査されるスポット光を測定対象物に照射する投光部と、第1の方向と、第1の方向に交差する第2の方向とに並ぶ複数の画素を含み、測定対象物の第1の方向の各位置からの反射光を受光し、受光量分布を出力する受光部と、設定時に、測定対象物のプロファイルの基準となる基準プロファイルを示す基準データを登録する登録部と、設定時に、受光部により出力される受光量分布において受光量を無視すべき部分を示すためのマスク領域を基準データに設定する設定部と、測定時に、第1の方向に並ぶ複数の画素列によりそれぞれ出力される複数の受光量分布に基づいて画素列ごとに第2の方向における受光量のピークの位置を検出するピーク検出部と、測定時に、ピーク検出部により検出された複数の受光量分布の各々におけるピークの位置に基づいて測定対象物の仮のプロファイルデータを生成するプロファイル生成部と、測定時に、基準プロファイルと仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルとの位置ずれ量を特定し、特定された位置ずれ量に基づいて仮のプロファイルに対するマスク領域の位置を補正する補正部とを備え、ピーク検出部は、測定時に、複数の画素列にそれぞれ対応する複数の受光量分布の各々から補正部により補正されたマスク領域内の受光量を除いて第2の方向におけるピークの位置を再度検出し、プロファイル生成部は、測定時に、ピーク検出部により再度検出されたピークの位置に基づいて測定対象物の真のプロファイルデータを生成する。
この光学式変位計においては、設定時に、測定対象物のプロファイルの基準となる基準プロファイルを示す基準データが登録部により登録される。また、受光部により出力される受光量分布において受光量を無視すべき部分を示すためのマスク領域が設定部により基準データに設定される。
測定時に、投光部により第1の方向に広がりを有するスリット光、または第1の方向にスポット光が走査されて測定対象物に照射される。受光部において第1の方向に並ぶ複数の画素列により測定対象物からの反射光が受光され、受光量分布が出力される。各画素列において、複数の画素が第2の方向に並ぶ。複数の画素列によりそれぞれ出力される複数の受光量分布に基づいて画素列ごとに第2の方向における受光量のピークの位置がピーク検出部により検出される。検出された複数の受光量分布の各々におけるピークの位置に基づいて測定対象物の仮のプロファイルデータがプロファイル生成部により生成される。
その後、基準プロファイルと仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルとの位置ずれ量が補正部により特定され、特定された位置ずれ量に基づいて仮のプロファイルに対するマスク領域の位置が補正される。複数の画素列にそれぞれ対応する複数の受光量分布の各々から補正されたマスク領域内の受光量を除いて第2の方向におけるピークの位置がピーク検出部により再度検出される。再度検出されたピークの位置に基づいて測定対象物の真のプロファイルデータがプロファイル生成部により生成される。
この構成によれば、受光量分布に不要なピークが発生する場合、その受光量分布の部分に対応する基準プロファイルの部分にマスク領域を設定することにより、マスク領域内の受光量を無視して測定対象物の真のプロファイルを示す真のプロファイルデータを生成することができる。ここで、真のプロファイルデータが生成される前に、測定対象物の仮のプロファイルを示す仮のプロファイルデータが生成される。そのため、基準プロファイルに対して測定対象物に位置ずれが発生した場合でも、基準プロファイルと仮のプロファイルとの位置ずれに基づいてマスク領域の位置が補正され、測定対象物の位置ずれに追従してマスク領域が移動する。
したがって、当該測定対象物に位置ずれが発生した場合でも、不要なピークが発生する部分がマスク領域外に移動することが防止される。同様に、不要なピークが発生しない部分がマスク領域内に移動することが防止される。これにより、基準プロファイルに重ならない範囲で基準プロファイルの直近にまでマスク領域を設定することができる。その結果、受光量分布に不要なピークが発生した場合でも測定対象物のプロファイルを正確に測定することができる。
(2)設定部は、設定時に、基準プロファイルに対する仮のプロファイルの部分の位置ずれを検出するための検出領域を基準データにさらに設定し、補正部は、測定時に、検出領域内における基準プロファイルの部分と、仮のプロファイルにおいて基準プロファイルの当該部分に対応する部分との位置ずれ量を特定してもよい。この場合、基準プロファイルと仮のプロファイルとの位置ずれ量を容易にかつ高速に特定することができる。
(3)プロファイル生成部は、測定時に、ピーク検出部によりいずれかの画素列に対応する受光量分布について複数のピークの位置が検出された場合、予め設定された条件に基づいて当該受光量分布における複数のピークの位置から一のピークの位置を決定し、決定されたピークの位置に基づいて仮のプロファイルデータを生成してもよい。この場合、仮のプロファイルデータを容易に生成することができる。
(4)予め設定された条件は、各受光量分布における複数のピークの位置から最大の受光量を有するピークの位置を一のピークの位置として決定することを含んでもよい。測定対象物の形状によっては、最大の受光量を有するピークの位置が測定対象物の表面の位置に合致することがある。このような場合、測定対象物の仮のプロファイルを比較的正確に示す仮のプロファイルデータを容易に生成することができる。
(5)予め設定された条件は、各受光量分布における複数のピークの位置から第2の方向における一端または他端に最も近いピークの位置を一のピークの位置として決定することをさらに含んでもよい。測定対象物の形状によっては、第2の方向における一端または他端に最も近いピークの位置が測定対象物の表面の位置に合致することがある。このような場合、測定対象物の仮のプロファイルを比較的正確に示す仮のプロファイルデータを容易に生成することができる。
(6)光学式変位計は、プロファイル生成部により生成された真のプロファイルデータの各部分において、値の変化が小さいほど平滑効果が大きくなるように真のプロファイルデータにフィルタ処理を行うフィルタ処理部をさらに備えてもよい。この場合、真のプロファイルにおける段差部分およびエッジ部分の形状を維持しつつ、測定対象物の平坦な部分に対応する真のプロファイルの部分を平滑化することができる。
本発明によれば、測定対象物のプロファイルを正確に測定することができる。
本発明の一実施の形態に係る光学式変位計の構成を示すブロック図である。 撮像ヘッドおよびワークの外観斜視図である。 ワーク表面における光の照射位置と受光部における光の入射位置との関係を示す図である。 ワーク表面における光の照射位置と受光部における光の入射位置との関係を示す図である。 受光部の受光面における受光量分布を示す図である。 図5の1つの画素列における受光量分布を示す図である。 図5の受光量分布における全てのピーク位置を示す図である。 図7のピーク位置に基づいて取得されたプロファイルデータを示す図である。 ワークの表面での反射について説明するための図である。 受光部における受光量分布の他の例を示す図である。 図10の1つの画素列における受光量分布を示す図である。 プロファイル取得部の構成を示すブロック図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 プロファイル取得部の動作例を説明するための図である。 図12のフィルタ処理部の動作を説明するための図である。
(1)光学式変位計の構成
以下、本発明の実施の形態に係る光学式変位計として、光切断方式の光学式変位計について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る光学式変位計の構成を示すブロック図である。図1に示すように、光学式変位計500は、撮像ヘッド100、処理装置200、入力部300および表示部400を備える。光学式変位計500は、複数の撮像ヘッド100を備えてもよい。撮像ヘッド100は、処理装置200に対して着脱可能に構成される。撮像ヘッド100と処理装置200とは一体的に構成されてもよい。
撮像ヘッド100は、投光部110および撮像部120を含む。投光部110は、一方向(後述するX1方向)に広がる帯状の光を測定対象物(以下、ワークWと呼ぶ。)に照射可能に構成される。投光部110は、一方向に広がる帯状の光に代えて、一方向に走査される光をワークWに照射可能に構成されてもよい。
撮像部120は、受光部121および受光レンズ122を含む。ワークWからの反射光が、受光レンズ122を通して受光部121に入射する。受光部121は例えばCMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサを含み、2次元に配置された複数の画素を有する。受光部121の受光量分布は、デジタルのデータとして出力される。
処理装置200は、記憶部210および制御部220を含む。また、処理装置200は、機能部として、投光制御部221、受光制御部222、入力設定部223、プロファイル取得部224、計測処理部225および表示処理部226を含む。
記憶部210は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、ハードディスクまたは半導体メモリ等により構成され、測定プログラムを記憶する。制御部220は、例えばCPU(中央演算処理装置)である。制御部220が記憶部210に記憶された測定プログラムを実行することにより処理装置200の機能部が実現される。処理装置200の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
投光制御部221は、投光部110の光の照射タイミングおよび光の強度等を制御する。受光制御部222は、受光部121の受光タイミング等を制御する。入力設定部223は、入力部300により与えられる指令信号に基づいて、その指令信号をプロファイル取得部224および計測処理部225に与える。
プロファイル取得部224は、受光部121により出力された受光量分布および入力設定部223から与えられる指令信号に基づいてワークWのプロファイルを示すプロファイルデータを取得する。プロファイル取得部224の詳細については後述する。
計測処理部225は、入力設定部223から与えられる指令信号に基づいてプロファイル取得部224により取得されたプロファイルデータに対する計測処理を行う。ここで、計測処理とは、プロファイルデータに基づいてワークWの表面の任意の部分の寸法(変位)を算出する処理である。表示処理部226は、プロファイルデータに基づくワークWの形状および計測処理により算出された寸法(変位)を示す画像データを生成し、生成された画像データを表示部400に与える。
入力部300は、キーボードおよびポインティングデバイスを含み、使用者により操作可能に構成される。ポインティングデバイスとしては、マウスまたはジョイスティック等が用いられる。また、入力部300として専用のコンソールを用いてもよい。使用者により入力部300が操作されることにより、入力部300から処理装置200の入力設定部223に指令信号が与えられる。
表示部400は、例えば液晶ディスプレイパネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。表示部400は、処理装置200の表示処理部226により与えられる画像データに基づいてワークWのプロファイルおよび計測処理部225による計測結果を表示する。
(2)動作の概要
図2は、撮像ヘッド100およびワークWの外観斜視図である。図3および図4は、ワークWの表面における光の照射位置と受光部121における光の入射位置との関係を示す図である。図2〜図4においては、水平面内で互いに直交する2方向をX1方向およびY1方向と定義し、それぞれ矢印X1,Y1で示す。また、鉛直方向をZ1方向と定義し、矢印Z1で示す。また、図3および図4においては、受光部121の受光面上で互いに直交する2方向をX2方向およびZ2方向と定義し、それぞれ矢印X2,Z2で示す。ここで、受光面とは、受光部121の複数の画素により形成される面である。
図2の例では、ワークWの表面にY1方向に延びる断面V字状の溝が形成される。撮像ヘッド100は、X1方向に沿った帯状の光をワークWの表面に照射する。以下、帯状の光が照射されるワークWの表面の線状の領域を照射領域T1と呼ぶ。図3に示すように、照射領域T1で反射される光が、受光レンズ122を通して受光部121に入射する。この場合、照射領域T1における光の反射位置がZ1方向に異なると、受光部121への反射光の入射位置がZ2方向に異なる。
また、図4に示すように、照射領域T1における光の反射位置がX1方向に異なると、受光部121への反射光の入射位置がX2方向に異なる。これにより、受光部121のZ2方向における光の入射位置が、照射領域T1のZ1方向における位置(高さ)を表し、受光部121のX2方向における光の入射位置が、照射領域T1におけるX1方向の位置を表す。
図5は、受光部121の受光面における受光量分布を示す図である。図5の受光部121の各画素pの受光量に基づいて受光量分布が生成される。受光部121の複数の画素pは、X2方向およびZ2方向に沿うように2次元に配置される。Z2方向に沿った複数の画素pの列の各々を画素列SSと呼ぶ。したがって、受光部121の受光面には、複数の画素列SSがX2方向に配列され、各画素列SSはZ2方向に沿った複数の画素pを含む。
なお、本発明における各画素pは、CMOSセンサ等の撮像装置の1個のピクセル(ピクセルの最小単位)により構成されることに限定されず、複数個のピクセルにより構成されてもよい。例えば、2×2に配列された4個のピクセルにより各画素pが構成されてもよいし、3×3に配列された9個のピクセルにより各画素pが構成されてもよい。したがって、複数個のピクセルを1個の単位としてビニング処理が行われている場合には、当該1個の単位に含まれる複数個のピクセルにより各画素pが構成されてもよい。
図2の照射領域T1で反射された光は、図5に示される受光領域R1に入射する。それにより、受光領域R1の受光量が大きくなる。図5の受光量分布が、画素列SSごとにデジタルのデータとして出力される。
図6は、図5の1つの画素列SSにおける受光量分布を示す図である。図6において、横軸はZ2方向の位置を示し、縦軸は受光量を示す。図6に示すように、1つの画素列SSにおける受光量分布には、図5の受光領域R1に対応するピークP(極大値)が現れる。ピークPのZ2方向における位置(以下、ピーク位置PPと呼ぶ。)は、照射領域T1におけるワークWの表面(反射面)の高さを示す。
複数の画素列SSに対応する複数の受光量分布の各々において1つ以上(図6の例では1つ)のピーク位置PPが図1のプロファイル取得部224により検出される。複数のピーク位置PPに基づいて、ワークWのプロファイル(照射領域T1の形状)を示すプロファイルデータがプロファイル取得部224により取得される。
図7は、図5の受光量分布における全てのピーク位置PPを示す図である。図8は、図7のピーク位置PPに基づいて取得されたプロファイルデータを示す図である。図7および図8に示すように、検出された全てのピーク位置PPが、連続的な線として示されることにより、ワークWのプロファイルを示すプロファイルデータが得られる。
上記のように、照射領域T1で反射された光が受光部121に入射することにより、照射領域T1の高さを表すピークが受光量分布に表れる。しかしながら、照射領域T1以外の部分で反射された光が受光部121に入射することがある。この場合、照射領域T1の高さを示すピーク(以下、真ピークと呼ぶ。)とは異なるピーク(以下、偽ピークと呼ぶ。)が受光量分布に現れる。図9(a),(b)は、ワークWの表面での反射について説明するための図である。図10は、受光部121における受光量分布の他の例を示す図である。図11は、図10の1つの画素列SSにおける受光量分布を示す図である。
図9(a)に示すように、ワークWに照射される光は、照射領域T1で正反射および拡散反射される。ここで、正反射とは、入射角と反射角とが等しい反射をいい、拡散反射とは、入射角と反射角とが異なる反射をいう。通常、照射領域T1で正反射された光は受光部121に入射せず、照射領域T1で拡散反射された一部の光L1が受光部121に入射する。一方、図9(b)に示すように、照射領域T1で拡散反射された他の一部の光L2が、ワークWの表面の照射領域T1以外の他の領域(以下、偽照射領域T2と呼ぶ。)で正反射され、受光部121に入射することがある。
光が正反射された場合、反射前後で光の強度が大きく変化しない。そのため、照射領域T1から受光部121に入射する光L1の強度と、偽照射領域T2から受光部121に入射する光L2の強度との間に大きな差が生じない。なお、本実施の形態は一例であり、このような多重反射(複数回反射)は様々な状況下で起こりうる。例えば、正反射光がワークWからの反射光として受光部121に受光されるようにワークWおよび撮像ヘッド100が配置されている場合、正反射光以外の拡散反射光が他の領域でさらに反射され、受光部121に受光されることもある。
この場合、図10に示すように、受光部121の受光面において、受光領域R1以外に、他の領域(以下、偽受光領域R2と呼ぶ。)の受光量が大きくなる。そのため、図11に示すように、受光量分布において、受光領域R1に対応するピークPである真ピークP1の他に、偽受光領域R2に対応するピークPである偽ピークP2が現れる。真ピークP1の位置ではなく偽ピークP2の位置がピーク位置PPとして決定された場合、正確なプロファイルデータを取得することができない。
また、投光部110以外からの光(外乱光)が受光部121に入射することがある。あるいは、ワークWの照射領域T1以外の部分に照射された光が反射されて受光部121に入射することがある。これらの場合にも、受光量分布において、真ピークP1の他に偽ピークP2が現れることとなり、同様の問題が発生する。
そこで、プロファイル取得部224は、設定時と測定時とで選択的に動作する。プロファイル取得部224は、設定時に、ワークWのプロファイルの基準となる基準プロファイルを示す基準データの登録を受け付ける。基準データには、受光量分布において受光量を無視すべき部分を示すためのマスク領域が設定される。プロファイル取得部224は、測定時に、設定されたマスク領域に基づいて偽ピークP2の位置ではなく真ピークP1の位置をピーク位置PPとして決定する。
以下、プロファイル取得部224の動作の詳細について説明する。また、以下の説明では、画素列SSに対応する受光量分布におけるピーク位置PPを単に画素列SSのピーク位置PPと呼ぶ。
(3)プロファイル取得部の構成
図12は、プロファイル取得部224の構成を示すブロック図である。図12に示すように、プロファイル取得部224は、機能部として、登録部1、設定部2、ピーク検出部3、プロファイル生成部4、補正部5およびフィルタ処理部6を含む。図1の制御部220が記憶部210に記憶された測定プログラムを実行することによりプロファイル取得部224の機能部が実現される。プロファイル取得部224の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
登録部1は、設定時に、入力設定部223から与えられる指令信号に基づいて、基準データを登録する。使用者は、入力部300を操作することにより、入力設定部223を通して登録部1に基準データの登録を指示することができる。基準データは、ワークWのCAD(computer-aided design)データ等の設計データであってもよいし、ワークWと同形状の測定対象物が予め測定されることにより生成されたマスタプロファイルデータであってもよい。登録された基準データに基づく基準プロファイルは、表示処理部226を通して表示部400に表示される。
設定部2は、設定時に、入力設定部223から与えられる指令信号に基づいて、マスク領域を登録部1により登録された基準データに設定する。使用者は、表示部400に表示された基準プロファイルを視認しつつ、入力部300を操作することにより、入力設定部223を通して設定部2にマスク領域の設定を指示することができる。
ピーク検出部3は、測定時に、受光部121により出力される受光量分布に基づいて、各画素列SSのピーク位置PPを検出する。プロファイル生成部4は、測定時に、入力設定部223から与えられる指令信号およびピーク検出部3により検出される各画素列SSのピーク位置PPに基づいてワークWの断面形を示すプロファイルデータを生成する。このときに生成されるプロファイルデータを仮のプロファイルデータと呼び、仮のプロファイルデータに基づいて示されるプロファイルを仮のプロファイルと呼ぶ。
上記の仮のプロファイルデータの生成時において、不要な光が受光部121に入射した場合、いずれかの画素列SSについて複数のピーク位置PPがピーク検出部3により検出される。この場合、プロファイル生成部4は、予め設定された条件に基づいて当該画素列SSの複数のピーク位置PPから一のピーク位置PPを決定し、決定されたピーク位置PPに基づいて仮のプロファイルデータを生成する。
予め設定された条件は、「標準(最大ピーク)」、「NEAR」および「FAR」を含む。使用者は、入力部300を操作することにより、「標準(最大ピーク)」、「NEAR」および「FAR」のいずれかを入力設定部223に設定することができる。「標準(最大ピーク)」においては、各受光量分布における複数のピークから最大の受光量を有するピークの位置がピーク位置PPとして決定される。図11の例では、2つのピークPのうち、最大の受光量を有する真ピークP1の位置がピーク位置PPとして決定される。
「NEAR」においては、各受光量分布における複数のピークからZ2方向における一端(例えば左端)に最も近いピークの位置がピーク位置PPとして決定される。図11の例では、2つのピークPのうち、最も左に現れる偽ピークP2の位置がピーク位置PPとして決定される。「FAR」においては、各受光量分布における複数のピークからZ2方向における他端(例えば右端)に最も近いピークがピーク位置PPとして決定される。図11の例では、2つのピークPのうち、最も右に現れる真ピークP1の位置がピーク位置PPとして決定される。
ワークWの形状によっては、いずれかの条件に基づいて決定されるピーク位置PPがワークWの表面の位置に合致することがある。したがって、使用者がワークWの形状に対応する適切な条件を認識している場合には、その条件を設定することにより、ワークWの仮のプロファイルを比較的正確に示す仮のプロファイルデータを容易に生成することができる。
補正部5は、測定時に、登録部1により登録された基準データに基づく基準プロファイルと、プロファイル生成部4により生成された仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルとの位置ずれ量を特定する。また、補正部5は、特定された位置ずれ量に基づいて仮のプロファイルに対するマスク領域の位置を補正する。
ここで、設定部2は、設定時に、基準プロファイルに対する仮のプロファイルの部分の位置ずれを検出するための検出領域を基準データに設定することができる。使用者は、表示部400に表示された基準プロファイルを視認しつつ、入力部300を操作することにより、入力設定部223を通して設定部2に検出領域の設定を指示することができる。基準データに検出領域が設定されている場合には、補正部5は、位置ずれ量の特定時に、検出領域内における基準プロファイルの部分と仮のプロファイルにおいて基準プロファイルの当該部分に対応する部分との位置ずれ量を特定する。この場合、基準プロファイルと仮のプロファイルとの位置ずれ量を容易にかつ高速に特定することができる。
ピーク検出部3は、測定時に、補正部5により位置が補正されたマスク領域内の受光量を除いた状態で、各画素列SSのピーク位置PPを再度検出する。プロファイル生成部4は、測定時に、ピーク検出部3により再度検出されたピーク位置PPに基づいてワークWのプロファイルを示すプロファイルデータを再度生成する。このときに生成されるプロファイルデータを真のプロファイルデータと呼び、真のプロファイルデータに基づいて示されるプロファイルを真のプロファイルと呼ぶ。
フィルタ処理部6は、プロファイル生成部4により生成された真のプロファイルデータの各部分において、値の変化が小さいほど平滑効果が大きくなるように真のプロファイルデータにフィルタ処理を行う。フィルタ処理部6の詳細については後述する。プロファイル生成部4により生成された真のプロファイルデータに基づく真のプロファイルは、表示処理部226を通して表示部400に表示される。
(4)プロファイル取得部の動作
図13〜図18は、プロファイル取得部224の動作例を説明するための図である。図13に示すように、設定時に、図12の登録部1に登録された基準データに基づく基準プロファイルPaが表示部400に表示される。図13においては、基準プロファイルPaが太い実線により図示されている。図15においても同様である。
使用者は、表示部400に表示された基準プロファイルPaを視認しつつ、図12の入力部300を用いてマスク領域を設定するための操作を行う。これにより、図12の設定部2により基準データにマスク領域が設定される。マスク領域は複数設定することが可能であり、本例では、2つのマスク領域M1,M2が設定される。図13においては、マスク領域M1,M2が点線およびハッチングパターンにより図示されている。図16および図17においても同様である。
なお、マスク領域M1,M2の設定手順の具体例として、使用者は、マスク領域M1,M2を設定する際に、「上マスク領域」または「下マスク領域」のいずれかを選択することができる。マスク領域M1は、「上マスク領域」に該当する。マスク領域M2は、「下マスク領域」に該当する。
具体的には、使用者は、「上マスク領域」を選択し、表示部400を用いて描画等の操作を行うことにより、マスク領域M1の下縁を示す線E1を指定する。これにより、指定された線E1の上方の領域がマスク領域M1として設定される。同様に、使用者は、「下マスク領域」を選択し、表示部400を用いて描画等の操作を行うことにより、マスク領域M2の上縁を示す線E2を指定する。これにより、指定された線E2の下方の領域がマスク領域M2として設定される。
また、使用者は、マスク領域の補正の方式として、「X補正」、「Z補正」、「XZ補正」または「ZX補正」のいずれかを選択する。「X補正」は、マスク領域の位置をX2方向に補正する方式である。「Z補正」は、マスク領域の位置をZ2方向に補正する方式である。「XZ補正」は、マスク領域の位置をX2方向に補正した後、Z2方向に補正する方式である。「ZX補正」は、マスク領域の位置をZ2方向に補正した後、X2方向に補正する方式である。本例では、「XZ補正」が選択される。
さらに、使用者は、表示部400に表示された基準プロファイルPaを視認しつつ、入力部300を用いて検出領域を設定するための操作を行う。これにより、設定部2により基準データに検出領域が設定される。本例では、X2方向における位置ずれを検出するための検出領域D1およびZ2方向における位置ずれを検出するための検出領域D2が設定される。図13においては、検出領域D1,D2が一点鎖線およびドットパターンにより図示されている。図15においても同様である。
ここで、検出領域D1内の基準プロファイルPaに対応する基準データのX2方向における代表値、および検出領域D2内の基準プロファイルPaに対応する基準データのZ2方向における代表値が図12の補正部5により算出される。X2方向における代表値は、例えばX2方向における平均値である。Z2方向における代表値は、例えばZ2方向における平均値である。検出領域D2内に基準プロファイルPaのピーク部分またはボトム部分が含まれる場合には、Z2方向における代表値は、ピーク値またはボトム値であってもよい。
次に、測定時に、図12の受光部121により図10に示す受光量分布が出力されたことを考える。この場合、図10の受光量分布に基づいて各画素列SSのピーク位置PPが図12のピーク検出部3により検出される。また、検出されたピーク位置PPに基づいて図12のプロファイル生成部4により仮のプロファイルデータが生成される。生成された仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルPbが図14に示される。
続いて、検出領域D1内のX2方向における代表値に基づいて、検出領域D1内における基準プロファイルPaと仮のプロファイルPbの対応部分とのX2方向における位置ずれ量が補正部5により特定される。また、特定された位置ずれ量に基づいて基準データが補正部5により補正される。これにより、図15の点線の矢印Aで示されるように、基準プロファイルPaがX2方向に移動する。
その後、検出領域D2内のZ2方向における代表値に基づいて、検出領域D2内における基準プロファイルPaと仮のプロファイルPbの対応部分とのZ2方向における位置ずれ量が補正部5により特定される。また、特定された位置ずれ量に基づいて基準データが補正部5により補正される。これにより、図15の点線の矢印Bで示されるように、基準プロファイルPaがZ2方向に移動する。
このように、基準プロファイルPaが仮のプロファイルPbに重なるように移動し、マスク領域M1,M2は基準プロファイルPaに追従して移動する。これにより、マスク領域M1,M2の位置が補正される。補正後のマスク領域M1,M2と仮のプロファイルPbとの位置関係が図16に示される。また、補正後のマスク領域M1,M2と受光量分布との位置関係が図17に示される。なお、上記の例では、基準プロファイルPaが仮のプロファイルPbに重なるように基準データが補正されるが、仮のプロファイルPbが基準プロファイルPaに重なるように仮のプロファイルデータが補正されてもよい。
次に、位置が補正された図17のマスク領域M1,M2内の受光量を除いた状態で、各画素列SSのピーク位置PPがピーク検出部3により再度検出される。続いて、再度検出されたピーク位置PPに基づいてプロファイル生成部4により真のプロファイルデータが生成される。生成された真のプロファイルデータに基づく真のプロファイルPcが図18に示される。
(5)フィルタ処理部
図19は、図12のフィルタ処理部6の動作を説明するための図である。図19(a)〜(c)においては、ワークWの真のプロファイルが表示部400に表示されている。また、表示部400の画面上には、図1の受光部121のX2方向およびZ2方向にそれぞれ対応するX3方向およびZ3方向が定義されている。
ワークWの部分が平坦である場合でも、ワークWの表面の状態または色ムラ等によっては、図19(a)に示すように、真のプロファイルデータに基づくワークWの真のプロファイルの部分が平坦にならず、ギザギザになることがある。また、ワークWの真のプロファイルの部分を平滑化するためにスムージングフィルタ処理を真のプロファイルデータに行うと、図19(b)に示すように、真のプロファイルの段差部分またはエッジ部分が消失し、正確な真のプロファイルが得られないことがある。
そこで、本実施の形態においては、フィルタ処理部6は、下記式(1)を演算することにより、出力値fを算出する。ここで、X3方向に並ぶ複数の画素列SSを左から順にi番目(iは1以上の整数)とすると、式(1)において、zは、真のプロファイルデータにおけるi番目の画素列SSに対応する部分のZ3方向の位置(高さ)である。αは、Z3方向における重み付けパラメータである。kは、1以上の整数であり、番数iを中心とした演算を行う範囲(カーネル)を示す。
Figure 2020027055
全ての番数iについて式(1)の出力値fが算出されることにより、真のプロファイルにおける高さ変化の小さい部分の平滑効果が高さ変化の大きい部分の平滑効果よりも大きくなるように真のプロファイルデータにフィルタ処理が行われる。これにより、図19(c)に示すように、段差部分およびエッジ部分の形状が維持されつつ真のプロファイルが平滑化される。
フィルタ処理部6は、式(1)に代えて下記式(2)を演算することにより、出力値fを算出してもよい。ここで、式(2)において、xは、真のプロファイルデータにおけるi番目の画素列SSに対応する部分のX3方向の位置である。βはX3方向における重み付けパラメータである。他のパラメータは、式(1)におけるパラメータと同様である。
Figure 2020027055
全ての番数iについて式(2)の出力値fが算出されることにより、真のプロファイルにおける高さ変化の小さい部分の平滑効果が高さ変化の大きい部分の平滑効果よりも大きくなるように真のプロファイルデータにフィルタ処理が行われる。また、真のプロファイルにおけるX3方向に近接する部分間の平滑効果がX3方向に離間した部分間の平滑効果よりも大きくなるように真のプロファイルデータにフィルタ処理が行われる。
また、使用者は、入力部300を操作することにより、Z3方向においてフィルタ処理を行う真のプロファイルデータの範囲を指定することができる。フィルタ処理を行う範囲を複数指定することも可能である。図19(a)には、フィルタ処理を行う2つの範囲F1,F2が指定される例がドットパターンにより示されている。
なお、式(1)または式(2)において、カーネルkは、ガウシアンカーネルとして図1の入力設定部223に設定されてもよいし、使用者が図1の入力部300を操作することにより入力設定部223に設定されてもよい。あるいは、図1の計測処理部225により真のプロファイルの所定の段差部分を計測することが設定される場合、カーネルkは、当該段差部分の大きさに応じて自動的に入力設定部223に設定されてもよい。
(6)効果
本実施の形態に係る光学式変位計500においては、設定時に、ワークWのプロファイルの基準となる基準プロファイルPaを示す基準データが登録部1により登録される。また、受光部121により出力される受光量分布において受光量を無視すべき部分を示すためのマスク領域M1,M2が設定部2により基準データに設定される。
測定時に、投光部110によりX1方向に広がる帯状の光がワークWに照射される。受光部121においてX2方向に並ぶ複数の画素列SSによりワークWからの反射光が受光され、受光量分布が出力される。各画素列SSにおいて、複数の画素pがZ2方向に並ぶ。複数の画素列SSによりそれぞれ出力される複数の受光量分布に基づいて画素列SSごとにZ2方向における受光量のピークの位置がピーク検出部3により検出される。検出された複数の受光量分布の各々におけるピークの位置に基づいてワークWの仮のプロファイルデータがプロファイル生成部4により生成される。
その後、基準プロファイルPaと仮のプロファイルPbとの位置ずれ量が補正部5により特定され、特定された位置ずれ量に基づいて仮のプロファイルPbに対するマスク領域M1,M2の位置が補正される。複数の画素列SSにそれぞれ対応する複数の受光量分布の各々から補正されたマスク領域M1,M2内の受光量を除いてZ2方向におけるピークの位置がピーク検出部3により再度検出される。再度検出されたピークの位置に基づいてワークWの真のプロファイルデータがプロファイル生成部4により生成される。
この構成によれば、受光量分布に不要なピークが発生する場合、その受光量分布の部分に対応する基準プロファイルPaの部分にマスク領域M1,M2を設定することにより、マスク領域内の受光量を無視してワークWの真のプロファイルPcを示す真のプロファイルデータを生成することができる。ここで、真のプロファイルデータが生成される前に、ワークWの仮のプロファイルPbを示す仮のプロファイルデータが生成される。そのため、基準プロファイルPaに対してワークWに位置ずれが発生した場合でも、基準プロファイルPaと仮のプロファイルPbとの位置ずれに基づいてマスク領域M1,M2の位置が補正され、ワークWの位置ずれに追従してマスク領域M1,M2が移動する。
したがって、当該ワークWに位置ずれが発生した場合でも、不要なピークが発生する部分がマスク領域M1,M2外に移動することが防止される。同様に、不要なピークが発生しない部分がマスク領域M1,M2内に移動することが防止される。これにより、基準プロファイルPaに重ならない範囲で基準プロファイルPaの直近にまでマスク領域M1,M2を設定することができる。その結果、受光量分布に不要なピークが発生した場合でもワークWのプロファイルを正確に測定することができる。
(7)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
ワークWが測定対象物の例であり、光学式変位計500が光学式変位計の例であり、投光部110が投光部の例であり、X2方向が第1の方向の例であり、Z2方向が第2の方向の例である。画素pが画素の例であり、画素列SSが画素列の例であり、受光部121が受光部の例であり、登録部1が登録部の例であり、マスク領域M1,M2がマスク領域の例である。設定部2が設定部の例であり、ピーク検出部3がピーク検出部の例であり、プロファイル生成部4がプロファイル生成部の例であり、補正部5が補正部の例であり、フィルタ処理部6がフィルタ処理部の例である。
1…登録部,2…設定部,3…ピーク検出部,4…プロファイル生成部,5…補正部,6…フィルタ処理部,100…撮像ヘッド,110…投光部,120…撮像部,121…受光部,122…受光レンズ,200…処理装置,210…記憶部,220…制御部,221…投光制御部,222…受光制御部,223…入力設定部,224…プロファイル取得部,225…計測処理部,226…表示処理部,300…入力部,400…表示部,500…光学式変位計,D1,D2…検出領域,E1,E2…線,F1,F2…範囲,L1,L2…光,M1,M2…マスク領域,p…画素,P…ピーク,P1…真ピーク,P2…偽ピーク,Pa…基準形状,Pb…仮のプロファイル,Pc…真のプロファイル,PP…ピーク位置,R1…受光領域,R2…偽受光領域,SS…画素列,T1…照射領域,T2…偽照射領域,W…ワーク

Claims (6)

  1. 測定対象物のプロファイルを測定する光切断方式の光学式変位計であって、
    第1の方向に広がりを有するスリット光、または前記第1の方向に走査されるスポット光を測定対象物に照射する投光部と、
    前記第1の方向と、前記第1の方向に交差する第2の方向とに並ぶ複数の画素を含み、測定対象物の前記第1の方向の各位置からの反射光を受光し、受光量分布を出力する受光部と、
    設定時に、測定対象物のプロファイルの基準となる基準プロファイルを示す基準データを登録する登録部と、
    前記設定時に、前記受光部により出力される受光量分布において受光量を無視すべき部分を示すためのマスク領域を前記基準データに設定する設定部と、
    測定時に、前記第1の方向に並ぶ複数の画素列によりそれぞれ出力される複数の受光量分布に基づいて画素列ごとに前記第2の方向における受光量のピークの位置を検出するピーク検出部と、
    前記測定時に、前記ピーク検出部により検出された複数の受光量分布の各々におけるピークの位置に基づいて測定対象物の仮のプロファイルデータを生成するプロファイル生成部と、
    前記測定時に、前記基準プロファイルと前記仮のプロファイルデータに基づく仮のプロファイルとの位置ずれ量を特定し、特定された位置ずれ量に基づいて前記仮のプロファイルに対する前記マスク領域の位置を補正する補正部とを備え、
    前記ピーク検出部は、前記測定時に、前記複数の画素列にそれぞれ対応する複数の受光量分布の各々から前記補正部により補正された前記マスク領域内の受光量を除いて前記第2の方向におけるピークの位置を再度検出し、
    前記プロファイル生成部は、前記測定時に、前記ピーク検出部により再度検出されたピークの位置に基づいて測定対象物の真のプロファイルデータを生成する、光学式変位計。
  2. 前記設定部は、前記設定時に、前記基準プロファイルに対する前記仮のプロファイルの部分の位置ずれを検出するための検出領域を前記基準データにさらに設定し、
    前記補正部は、前記測定時に、前記検出領域内における前記基準プロファイルの部分と、前記仮のプロファイルにおいて前記基準プロファイルの当該部分に対応する部分との位置ずれ量を特定する、請求項1記載の光学式変位計。
  3. 前記プロファイル生成部は、前記測定時に、前記ピーク検出部によりいずれかの画素列に対応する受光量分布について複数のピークの位置が検出された場合、予め設定された条件に基づいて当該受光量分布における複数のピークの位置から一のピークの位置を決定し、決定されたピークの位置に基づいて前記仮のプロファイルデータを生成する、請求項1または2記載の光学式変位計。
  4. 前記予め設定された条件は、各受光量分布における複数のピークの位置から最大の受光量を有するピークの位置を前記一のピークの位置として決定することを含む、請求項3記載の光学式変位計。
  5. 前記予め設定された条件は、各受光量分布における複数のピークの位置から前記第2の方向における一端または他端に最も近いピークの位置を前記一のピークの位置として決定することをさらに含む、請求項3または4記載の光学式変位計。
  6. 前記プロファイル生成部により生成された前記真のプロファイルデータの各部分において、値の変化が小さいほど平滑効果が大きくなるように前記真のプロファイルデータにフィルタ処理を行うフィルタ処理部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学式変位計。
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