JP2010015113A - 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法 - Google Patents

尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010015113A
JP2010015113A JP2008177380A JP2008177380A JP2010015113A JP 2010015113 A JP2010015113 A JP 2010015113A JP 2008177380 A JP2008177380 A JP 2008177380A JP 2008177380 A JP2008177380 A JP 2008177380A JP 2010015113 A JP2010015113 A JP 2010015113A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape
tip
adjustment region
density adjustment
gray scale
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008177380A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Yonetani
登 米谷
Kazunori Aoyanagi
和則 青柳
Naoyuki Nakayama
尚行 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2008177380A priority Critical patent/JP2010015113A/ja
Publication of JP2010015113A publication Critical patent/JP2010015113A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】先端部を先鋭に尖らせ易い尖頭形状部の形成方法を提供すると共に、先端部を先鋭に尖らせた微細構造体を容易に製造することができる微細構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】濃度調整領域の濃度分布を調整してグレースケールマスク25を作製し、基材21上に形成されたフォトレジスト層23を、グレースケールマスク25を用いて露光して現像することにより、濃度調整領域及び濃度分布に応じて、先端部側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなる尖頭形状部30を基材21上に形成する方法であり、グレースケールマスク25は、尖頭形状部30の目標形状に対応する基準濃度調整領域よりも先端部の角度を小さくしたり、尖頭形状部30の目標形状に対応する基準濃度分布よりも先端部の濃度分布の勾配を小さくする。
【選択図】図2

Description

この発明は、基材上に形成されたフォトレジスト層に尖頭形状部を形成する方法と、この尖頭形状部を用いて微細構造体を製造する方法に関する。
従来、フォトリソグラフィ技術を用いて、種々の微細構造物を製造することが検討されている。例えば、生体に穿刺する穿刺針では、穿刺時の痛みや傷を少なく抑えるために、出来るだけ微細に形成したり、複雑な形状に形成することが望まれる。機械加工やプレス加工等では、微細で複雑な形状を形成することは容易でないが、フォトリソグラフィ技術を利用すれば、そのような形状を形成し易い。
ところが、下記特許文献1等に記載されているように、微細構造物を形成できる程度にフォトレジスト層を厚肉に形成し、バイナリーマスクを用いて露光及び現像する場合、フォトレジスト層の厚さ方向に急峻な斜面を形成することが容易でないことが知られている。これは、フォトレジスト層の表面から離れるに従い、フォトレジスト層内で露光光が散乱してぼやけることなどに起因する。そのため、特許文献1では、光透過領域と不透過領域との境界にグレースケールマスク領域を設けたり、適性露光量よりも多い露光量でオーバ露光を行うなどにより急峻な斜面を形成し易くしている。
特開2007−227593号公報
しかしながら、グレースケールマスクを用いて厚肉のフォトレジスト層を露光及び現像することで、先端側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなるような尖頭形状部を形成する場合、露光時にフォトレジスト層の厚さ方向の位置が表面から離れる程、露光光が散乱してぼやける上に、先端部では露光量に過不足が生じ易い。そのため、現像時に尖頭形状部の先端部が過剰に溶解されて丸みを帯びた形状となり、先鋭な先端部を形成することができなかった。
そこで、この発明は、先端部を先鋭に尖らせ易い尖頭形状部の形成方法を提供することを課題とし、更に、先端部を先鋭に尖らせた微細構造体を容易に製造することができる微細構造体の製造方法を提供することを他の課題とする。
上記課題を解決するこの発明の尖頭形状部の形成方法は、濃度調整領域の濃度分布を調整してグレースケールマスクを作製し、基材上に形成されたフォトレジスト層を、前記グレースケールマスクを用いて露光して現像することにより、前記濃度調整領域及び前記濃度分布に応じて、先端側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなる尖頭形状部を前記基材上に形成する方法であり、前記グレースケールマスクは、前記尖頭形状部の目標形状に対応する基準濃度調整領域よりも前記濃度調整領域の先端部の角度を小さくする、及び/又は前記尖頭形状部の目標形状に対応する基準濃度分布よりも前記濃度調整領域の先端部の前記濃度分布の勾配を小さくすることを特徴とする。
またこの発明の微細構造体の製造方法は、基材上に形成されたフォトレジスト層を、グレースケールマスクを用いて露光して現像することにより、前記基材上に尖頭形状部を形成し、前記尖頭形状部及び前記基材をエッチングすることで、前記尖頭形状部に対応する形状を有する微細構造体を製造する微細構造体の製造方法であり、前記尖頭形状部を請求項1乃至5の何れか一つに記載の形成方法により形成することを特徴とする。
この発明の尖頭形状部の形成方法によれば、グレースケールマスクの濃度調整領域の先端部の角度を目標形状に対応する基準濃度調整領域の先端部の角度よりも小さくしたり、グレースケールマスクの濃度調整領域の先端部の濃度分布の勾配を目標形状に対応する基準濃度分布の先端部の勾配よりも小さくするので、グレースケールマスクを用いてフォトレジスト層を露光及び現像する際、露光光のフォトレジスト層内での散乱や先端部の露光量の過不足などに起因して濃度調整領域の先端部に対応するフォトレジスト層が過剰に溶解されても、尖頭形状部の先端部を先鋭に尖らせることが可能である。
この発明の微細構造体の製造方法によれば、グレースケールマスクを用いて基材上に形成されたフォトレジスト層を露光及び現像することにより、基材上に尖頭形状部を形成し、尖頭形状部及び基材をエッチングすることで尖頭形状部に対応する形状を有する微細構造体を製造する際、尖頭形状部を前記のような形成方法により形成するので、基体上に先端部を尖らせた尖頭形状部を形成することが可能であり、そのため、エッチングにより先端部を先鋭に尖らせた微細構造体を容易に製造することができる。
[発明の実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態1について、図1乃至図5を用いて説明する。
ここでは、生体に穿刺可能な穿刺針を製造する例を用いて説明する。
微細構造体としての穿刺針10は、図1に示すように、軸部16と針先部17とを備える。軸部16は、軸L1に平行な第1乃至第3の平面11〜13を有し、軸L1と直交する断面が全長にわたり一定の三角形形状を呈する。針先部17は、軸部16から連続して軸L1と平行な第1の平面11と、軸L1に対して傾斜する第4及び第5の平面14、15とを有する。軸L1と直交する断面形状は略三角形形状で、平面視及び側面視形状が先端部10a側程細くなっている。設計形状では、第1の平面11と第4及び第5の平面14、15とが先端部10aで交差し、先端部10aが先鋭に尖った形状となっている。
このような穿刺針10を製造するには、図2(a)乃至(d)に示すように、基材21上にフォトレジスト層23を形成し(a)、グレースケールマスク25を作製してフォトレジスト層23を露光し(b)、露光後のフォトレジスト層23を現像することで基材21上のフォトレジスト層23に尖頭形状部30を形成し(c)、尖頭形状部30及び基材21をエッチングすることで穿刺針10を製造する(d)。尖頭形状部30とは、先端部30a側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなる形状を呈する部位であり、ここでは、図1に示すように、穿刺針10の形状に対応した形状を呈する。以下、各工程について詳細に説明する。
図2(a)に示すように、基材21上にフォトレジスト層23を形成する工程において、基材21は、樹脂、金属、セラミックス、結晶体など、穿刺針10に要求される性質を満足する材料からなり、穿刺針10の設計形状を形成可能な厚さを備えたものであればよい。フォトレジスト層23は、ネガ型フォトレジスト、ポジ型フォトレジストの何れからなるものでもよい。実施の形態1では、ポジ型フォトレジストを用いる。
ここでは、スピンコート法等により、穿刺針10の設計形状を実現可能な厚さでフォトレジスト層を形成する。この実施の形態1では、穿刺針10の軸部16の第1の平面11からの最大厚さを確保するために、フォトレジスト層23を50μm以上の厚さで形成する。
次いで、図2(b)に示すように、グレースケールマスク25を用いてフォトレジスト層23を露光する工程において、グレースケールマスク25は、図3に示すように、フォトレジスト層23に形成する尖頭形状部30の目標形状に応じた濃度調整領域27を設けて予め作製する。
尖頭形状部30の目標形状とは、作製される尖頭形状部30の目標の形状であり、ここでは、エッチング時の基材21とフォトレジスト層23との選択比を考慮して、穿刺針10の設計形状に正確に対応させた形状である。この実施の形態1では、後述するようにエッチング時の選択比を1としているため、フォトレジスト層23に形成される尖頭形状部30の目標形状は、図1(a)(b)に示される穿刺針10の設計形状と同一形状となっている。
また、濃度調整領域27とは、露光時の露光光の透過率を調整するためにグレースケールマスク25の濃度を調整した領域で、フォトレジスト層23を現像時に完全に溶解除去させる領域とは異なる濃度とした領域全体をいう。
この濃度調整領域27では、グレースケールマスク25を面方向に分けた多数のピクセル毎に濃度を調整することで、尖頭形状部30の目標形状に応じて濃度分布を設ける。濃度は各ピクセル毎の開口率で調整する。その際、予め測定されているフォトレジスト層23の露光量と現像液に対する溶解度との相関に基づいて、露光時にフォトレジスト層23の所望の露光量を達成できる透過率となるように調整することができる。フォトレジスト層23がポジ型の場合、濃度調整領域27では現像時に完全に溶解除去させる領域より露光光の透過率を小さくし、また、現像後に残留させるフォトレジスト層23を厚くする部分ほど透過率を小さく、薄くする部分ほど透過率を大きくするように濃度を調整する。
この実施の形態では、濃度調整領域27の濃度分布は、尖頭形状部30の目標形状に対応した基準濃度調整領域の先端部27a側を所定の方法で調整することで設ける。先端部27a側の濃度分布の調整は、濃度調整領域27の先端部27aの角度を基準濃度調整領域よりも小さくしたり、濃度調整領域27の先端部27aの濃度分布の勾配を基準濃度分布よりも小さくすることで行う。この実施の形態1では、先端部27aの長さを基準濃度調整領域より長く形成することで、濃度調整領域27の先端部27aの角度を小さくすると共に濃度分布の勾配を小さくしている。
具体的には、濃度調整領域27の先端部27aを尖頭形状部30の目標形状に完全に対応させて基準濃度調整領域及び基準濃度分布とした場合、グレースケールマスク25の各ピクセル28の濃度が図4(a)のように設定されるとする。図中では、各ピクセル28の濃度が数字で示される。値が小さいほど開口率が大きくて露光光の透過率が高いことを示している。
この濃度分布では、図4(b)に等高線27bで示されるような基準濃度分布となっている。ここでは、先端部27aの角度、即ち、平面視形状における両側縁の辺27c間の角度はθ2となり、先端部27aの軸L2に沿う濃度勾配は、軸L2上の軸部16側の他の部位と同一の一定の濃度勾配となっている。
このような基準濃度調整領域及び基準濃度分布に対し、先端部27aの長さを基準濃度調整領域より所定量長く形成すると、グレースケールマスク25の各ピクセル28の濃度を例えば図5(a)のように設定する。ここでは、先端部27aにおいて、基準濃度調整領域の長さ方向、即ち、軸L2に沿う方向にだけ引き延ばしている。例えば、軸L2に沿う長さ方向に隣接するピクセル28間毎に新たなピクセル28aを設け、各ピクセル28aの濃度を長さ方向に隣接するピクセル28の濃度範囲の値や平均値としてもよい。
このように設定された濃度分布は、図5(b)に等高線27bで示される。ここでは、先端部27aの角度、即ち、平面視形状における両側縁の辺27c間の角度はθ1となり、基準濃度調整領域の先端部の角度θ2より小さくなっている。また、先端部27aの軸L2に沿う濃度勾配は、基準濃度勾配より小さく、軸L2上の軸部16側の他の部位の濃度勾配より小さくなっている。
次いで、グレースケールマスク25を作製した後、図2(b)に示すように、グレースケールマスク25をフォトレジスト層23上に配置し、グレースケールマスク25の表面側から全体に均一な露光光を照射することにより、フォトレジスト層23を露光する。グレースケールマスク25に濃度調整領域27が設けられると共に、濃度調整領域27に濃度分布が設けられているので、露光によりフォトレジスト層23が濃度調整領域27の濃度分布に対応した露光量で露光される。
露光時には、フォトレジスト層23が50μm以上の厚肉に形成されているため、フォトレジスト層23に所望の形状を形成出来るように露光するには、例えば25000mJ/cm以上の高いエネルギーを与える。その際、フォトレジスト層23内では基材21側ほど露光光が散乱して露光部位がぼやける上、濃度調整領域27の先端部27aに対応するフォトレジスト層23では過剰な露光量となる。
次いで、図2(c)に示すように、フォトレジスト層23を現像して尖頭形状部30を形成する工程では、露光量に応じてフォトレジスト層23を現像液で溶解除去することで、基材21上のフォトレジスト層23に尖頭形状部30を形成する。
この現像では、フォトレジスト層23の露光時のぼやけや過剰な露光のために、濃度調整領域27の先端部27aに対応する部分では、フォトレジスト層23が濃度調整領域27の先端部27aの形状よりも過剰に溶解されると共に、濃度調整領域27の先端部27aの濃度勾配よりも過剰に溶解される。ところが、露光時に用いたグレースケールマスク25において、濃度調整領域27の先端部27aの形状及び濃度分布が、基準濃度調整領域及び基準濃度分布の先端部を軸L2に沿う方向に引き延ばした形状で形成されている。そのため、現像時に濃度調整領域27の先端部27aに対応する部分で、フォトレジスト層3が過剰に溶解されても、尖頭形状部30の先端部30aは先鋭に尖った形状で形成される。
次いで、図2(d)に示すように、尖頭形状部30及び基材21をエッチングする工程では、尖頭形状部30及び基材21を、例えばドライエッチングし、尖頭形状部30の形状に精度良く対応した形状を呈する穿刺針10を基材21に形成する。この実施の形態1では、理解容易のため、エッチング時の尖頭形状部30と基材21との選択比を1としており、エッチングにより尖頭形状部30と一致する形状の穿刺針10が形成される。その後、必要に応じて後工程を施し、穿刺針10の製造が終了する。
以上のような製造工程によれば、基材21上に尖頭形状部30を形成する際、グレースケールマスク25の濃度調整領域27の先端部27aの角度を、尖頭形状部30の目標形状に対応する基準濃度調整領域の先端部の角度よりも小さくしたり、グレースケールマスク25の濃度調整領域27の先端部27aの濃度分布の勾配を、尖頭形状部30の目標形状に対応する基準濃度分布の先端部の勾配よりも小さく形成し、そのグレースケールマスク25を用いてフォトレジスト層23を露光及び現像するので、露光光のフォトレジスト層23内での散乱や過剰露光などに起因して、濃度調整領域27の先端部27aに対応するフォトレジスト層23が過剰に溶解されても、尖頭形状部30の先端部30aを先鋭に尖らせることが可能である。
特に、この実施の形態1では、フォトレジスト層23を50μm以上の厚肉に形成しているため、薄肉の場合に比べて露光光のエネルギーが高く、フォトレジスト層23内における露光光の散乱が大きくなり易く、濃度調整領域27の先端部27aに対応する部位の過剰露光が生じ易い。しかし、このように濃度調整領域27の先端部27aの角度や濃度勾配を調整しておけば、厚肉のフォトレジスト層23を用いていても、尖頭形状部30の先端部30aを先鋭に尖らせることが十分に可能である。
また、上記では、グレースケールマスク25の濃度調整領域27の先端部27aの軸L2に沿う長さを基準濃度調整領域よりも長くしたので、グレースケールマスク25の濃度調整領域27の先端部27aの角度と濃度分布の勾配との両方を、容易に基準濃度調整領域より小さくすることができる。
そして、上記のようにして穿刺針10を製造すれば、先端部30aを先鋭に尖らせて尖頭形状部30を形成し、この尖頭形状部30及び基材21をエッチングすることで尖頭形状部30に対応する形状を有する穿刺針10を製造するので、先端部10aを先鋭に尖らせた穿刺針10を容易に製造することが可能である。
なお、上記実施の形態1は、この発明の範囲内において適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態1では、微細構造体として、生体に穿刺するための穿刺針10の例について説明したが、先端部側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなる形状を有するものであれば特に限定されない。
また、微細構造体及び尖頭形状部は、独立した部材であっても、他の部材の一部であってもよく、その形状は適宜選択できる。例えば、表面形状は、平面からなるものに限られず、曲面、凹凸面、屈曲面等から形成してもよく、また、断面形状は、三角形形状に限定されることなく、円形、半円形、台形、四角形以上の多角形などとしてもよい。
更に、尖頭形状部として、エッチングにより穿刺針10を製造するものとして説明したが、特に限定されるものではなく、フォトレジスト層23からなり、先端部側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなるものであれば、この発明を適用することが可能である。
また、上記では、穿刺針10を尖頭形状部30及び基材21とをエッチングにより形成する際、選択比を1とした場合の例について説明したが、1以外としてよい。その場合、基材21上に形成するフォトレジスト層の厚さ、グレースケールマスク25に形成される濃度調整領域27の濃度及びその分布、尖頭形状部30の目標形状の厚さ方向の寸法等を選択比に対応させて調整すればよい。
[発明の実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2において尖頭形状部30及び穿刺針10を製造するために用いるグレースケールマスクを示す。
実施の形態2のグレースケールマスク25は、濃度調整領域27の軸L2に沿う長さXを尖頭形状部30の目標形状の長さに対応する長さ、即ち、基準濃度調整領域と同じ長さで形成している。
ここでは、実施の形態1のように先端部27aを長くする代わりに、濃度調整領域27の先端部27a近傍の辺27cを、図中に仮想線で示される基準濃度調整領域に比べ、平面視形状で内側に凹ませて、凹状部35を設けている。これにより、先端部27aの辺27cの角度θ1を図4に示されるような基準濃度領域の先端部の角度θ2より小さくしている。
また、等高線27bで示すように、濃度調整領域27内の軸L2に沿う濃度分布の勾配を先端部27a近傍で凹ませることで、先端部27aの濃度分布の勾配を図4に示されるような基準濃度調整領域の濃度分布の勾配より小さくしている。
その他は、実施の形態1と同様であり、実施の形態1と同様の方法で尖頭形状部30及び穿刺針10を製造している。
このような方法のグレースケールマスク25であっても、濃度調整領域27の先端部27a近傍の辺27cを凹ませて先端部27aの角度θ1を小さくし、また、濃度分布の勾配を凹ませて先端部27aの濃度分布の勾配を小さくしているので、実施の形態1と同様に、先端部を先鋭に尖らせた尖頭形状部30を形成することが可能であると共に、先端部10aを先鋭に尖らせた穿刺針10を容易に製造することが可能である。
なお、この実施の形態2では、濃度調整領域27の先端部27a近傍の辺27cを凹ませることと、濃度分布の勾配を凹ませることとの両方を行ったが、何れか一方であっても、この発明の作用効果を得ることは可能である。
また、濃度調整領域27の先端部27aの角度や勾配を小さくする方法は、実施の形態1、2の記載に限定されない。
例えば、図7(a)に示すような濃度調整領域27の形状に対し、図7(b)に示すように、先端部27a側のより広い範囲或いは全体を長さ方向に引き延ばしたり、図7(c)に示すように、先端部27a側の辺をより広い範囲或いは全体を屈曲或いは湾曲させて凹ませることで、先端部27aの角度を小さくすることも可能である。
また、図8(a)に示すような濃度調整領域の勾配に対し、図8(b)に示すように、軸L2に沿う濃度勾配を、より広い範囲或いは全体で屈曲或いは湾曲させて凹ませることで先端部27aで小さくしたり、図8(c)に示すように、濃度調整領域27の長さを引き延ばした状態で先端部27a側のより広い範囲或いは全体で直線的に濃度勾配を設けることで小さくすることも可能である。
以下、この発明の実施例について説明する。
図1(a)(b)に示す目標形状の尖頭形状部を、実施の形態1の工程で製造した。
[グレースケールマスクの作製]
図4(a)(b)に示される基準濃度調整領域の先端部を引き延ばし、図5(a)(b)に示されるような先端部を備えた濃度調整領域を形成し、実施例のグレースケールマスクを作製した。基準濃度調整領域のピクセル間に形成された新たな各ピクセルの濃度は前後の平均値とした。
一方、図4(a)(b)に示される先端部を備えた基準濃度調整領域を形成し、比較例のグレースケールマスクを作製した。
実施例のグレースケールマスクの濃度調整領域における先端部の軸L1に沿う濃度分布を図9に実線で示し、比較例のグレースケールマスクの基準濃度調整領域における濃度分布を破線で示した。ここでは、濃度が大きい程、透過率が高くなっている。
[基材の準備]
同一材料からなる複数の基材21の表面に、それぞれポジ型のフォトレジスト層を120μmの厚さで均一に塗布した。フォトレジスト層はスピンナーにより複数回塗布することで所定の厚みとした。
[露光及び現像]
実施例及び比較例のグレースケールマスクによりフォトレジスト層を露光した。露光は、g線ステッパーで、35000mJ/cmのエネルギーとなるように、重ね露光を行った。
その後、フォトレジスト層に適した現像液中で、揺動させて40分間現像を行った。
[結果]
実施例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部の写真を図10に示し、比較例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部の写真を図11に示した。
これらの写真から明らかなように、実施例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部は、平面視形状で先端部の角度を尖らせることができた。
また、軸L1に沿う断面形状の測定結果を図12に示した。図中、実施例の尖頭形状部を実線で示し、比較例の尖頭形状部を破線で示した。
図12から明らかなように、比較例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部では、先端部分が他の部分と比べて急激に変化して丸まっているが、実施例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部では、先端部が他の部分と同様に滑らかに変化していた。
これらの結果から明らかなように、実施例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部は、比較例のグレースケールマスクにより作製した尖頭形状部と同じ過剰な露光を行ったにも拘わらず、先端部を尖らせることができた。
この発明の実施の形態1の穿刺針の針先部側及びフォトレジスト層に形成された尖頭形状部を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 (a)〜(d)は、この発明の実施の形態1の穿刺針の製造工程を説明する図である。 この発明の実施の形態1のグレースケールマスクを示す平面図である。 この発明の実施の形態1のグレースケールマスクの基準濃度調整領域の先端部を示し、(a)は濃度を数値で示す図、(b)は濃度を等高線で示す図である。 この発明の実施の形態1のグレースケールマスクの濃度調整領域の先端部を示し、(a)は濃度を数値で示す図、(b)は濃度を等高線で示す図である。 この発明の実施の形態2のグレースケールマスクの濃度調整領域の先端部を示す図である。 この発明の実施の形態1、2のグレースケールマスクの変形例を説明する図であり、(a)は基準濃度調整領域を示し、(b)、(c)はそれぞれ異なる変形例を示す。 この発明の実施の形態1、2のグレースケールマスクの他の変形例を説明する図であり、(a)は基準濃度調整領域を示し、(b)、(c)はそれぞれ異なる変形例を示す。 実施例及び比較例のグレースケールマスクの濃度勾配を示すグラフである。 実施例により得られた尖頭形状部の先端部の拡大写真である。 比較例により得られた尖頭形状部の先端部の拡大写真である。 実施例及び比較例により得られた尖頭形状部の先端部の勾配を示すグラフである。
符号の説明
10 穿刺針
10a 先端部
21 基材
23 フォトレジスト層
25 グレースケールマスク
27 濃度調整領域
27a 先端部
30 尖頭形状部
30a 先端部
35 凹状部

Claims (7)

  1. 濃度調整領域の濃度分布を調整してグレースケールマスクを作製し、基材上に形成されたフォトレジスト層を、前記グレースケールマスクを用いて露光して現像することにより、前記濃度調整領域及び前記濃度分布に応じて、先端側ほど平面視形状及び側面視形状が細くなる尖頭形状部を前記基材上に形成する方法であり、
    前記グレースケールマスクは、前記尖頭形状部の目標形状に対応する基準濃度調整領域よりも前記濃度調整領域の先端部の角度を小さくする、及び/又は前記尖頭形状部の目標形状に対応する基準濃度分布よりも前記濃度調整領域の先端部の前記濃度分布の勾配を小さくすることを特徴とする尖頭形状部の形成方法。
  2. 前記グレースケールマスクは、前記基準濃度調整領域よりも前記濃度調整領域の少なくとも先端部の長さを長くすることを特徴とする請求項1に記載の尖頭形状部の形成方法。
  3. 前記グレースケールマスクは、前記基準濃度調整領域よりも前記濃度調整領域の先端部近傍の辺を凹ませることで前記先端部の角度を小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の尖頭形状部の形成方法。
  4. 前記グレースケールマスクは、前記基準濃度分布よりも前記濃度調整領域の先端部近傍の前記濃度分布の勾配を凹ませることで前記先端部の勾配を小さくすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の尖頭形状部の形成方法。
  5. 前記フォトレジスト層は、50μm以上の厚さであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の尖頭形状部の形成方法。
  6. 基材上に形成されたフォトレジスト層を、グレースケールマスクを用いて露光して現像することにより、前記基材上に尖頭形状部を形成し、前記尖頭形状部及び前記基材をエッチングすることで、前記尖頭形状部に対応する形状を有する微細構造体を製造する微細構造体の製造方法であり、
    前記尖頭形状部を請求項1乃至5の何れか一つに記載の形成方法により形成することを特徴とする微細構造体の製造方法。
  7. 前記微細構造体が針であることを特徴とする請求項6に記載の微細構造体の製造方法。
JP2008177380A 2008-07-07 2008-07-07 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法 Pending JP2010015113A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008177380A JP2010015113A (ja) 2008-07-07 2008-07-07 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008177380A JP2010015113A (ja) 2008-07-07 2008-07-07 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010015113A true JP2010015113A (ja) 2010-01-21

Family

ID=41701255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008177380A Pending JP2010015113A (ja) 2008-07-07 2008-07-07 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010015113A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140642A (ja) * 2012-12-28 2014-08-07 Dainippon Printing Co Ltd 穿刺器具およびその製造方法
CN110823124A (zh) * 2018-08-13 2020-02-21 株式会社基恩士 光学位移计

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140642A (ja) * 2012-12-28 2014-08-07 Dainippon Printing Co Ltd 穿刺器具およびその製造方法
CN110823124A (zh) * 2018-08-13 2020-02-21 株式会社基恩士 光学位移计
CN110823124B (zh) * 2018-08-13 2022-12-20 株式会社基恩士 光学位移计

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200338551A1 (en) Master for micro flow path creation, transfer copy, and method for producing master for micro flow path creation
EP3043375A1 (en) Reflective photomask and production method therefor
JP2007535694A5 (ja)
JP5350594B2 (ja) Euvマスクの製造方法及びそのマスクを用いた半導体装置の製造方法
JP5647220B2 (ja) マイクロ及びナノスケールの3次元構造の製造方法並びに製造装置
JP2010015113A (ja) 尖頭形状部の形成方法及び微細構造体の製造方法
TW201337450A (zh) 用於使用由機率法所曝露之設計之反褶積以修正鄰近效應之流程
JP5888006B2 (ja) 電子線照射量決定方法
CN103033859B (zh) 一种蝇眼透镜
JP2002313693A (ja) マスクパターンの作成方法
JP6113990B2 (ja) 微細構造体の製造方法
EP2908175B1 (en) Micro-structure body fabrication method
TW201727379A (zh) 經由匹配程序決定施加至積體電路製造過程之劑量校正的方法
JP5685400B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP2009271174A (ja) マスクパターン作成方法及びパターン形成方法
TWI249184B (en) Method for manufacturing mask for focus monitoring, and method for manufacturing semiconductor device
JP6086245B2 (ja) スロープ及び該スロープの形成方法
JP2009295893A (ja) 近接効果補正方法及びその方法を用いた電子線描画装置
JP2021015023A (ja) スケールの製造方法
JP4396320B2 (ja) ブレーズド型回折格子の作製方法及びブレーズド型回折格子と光学シート
US20080160429A1 (en) Method for manufacturing a photomask
JP2005249947A (ja) マスクの形成方法、グレーティング、マスク、パターン形成方法、光学素子、及び半導体デバイス
JP5211762B2 (ja) 反射防止構造体製造方法、反射防止構造体及び光学部材
JP5951331B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP3883905B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法