JP6781969B1 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
少なくとも1方向に並ぶ複数の突起部を備える測定対象物(検査対象物)を載せる透明テーブルと、
前記透明テーブルの上面に載せられた前記測定対象物に対して、前記透明テーブルの下面から光の強度が周期的に変化する光パターンの照射光を照射する光照射部と、
前記光パターンが照射された前記測定対象物を、前記透明テーブルの下面から撮影するCCDカメラからなる光検出部(撮像部)と、
前記光検出部で検出(撮影)された前記測定対象物の画像を処理して、前記測定対象物の下面(表面)の3次元形状を表すデータであって、XY平面における各画素位置(各位置(x、y))における、前記透明テーブルの上面からの距離(高さ情報、テーブル上面からの浮き距離)を示す表面形状データ(以下「テーブル表面形状データ」という。)を生成するテーブル表面形状データ生成部(画像処理部)と、
前記テーブル表面形状データ生成部で生成された前記テーブル表面形状データにより表されるXY平面において、前記測定対象物における前記複数の突起部それぞれが含まれる領域を特定し、特定された各領域において、前記透明テーブルの上面からの距離を示す値の代表値を決定する代表値決定部と、
前記複数の突起部それぞれにおける前記代表値の分布が予め設定された基準を満たしているかを判定する判定部と、を備える、測定装置(検査装置)が知られている。(例えば、特許文献1)
各位置(x、y)の位置(x、y)は、デジタル画像を構成する最小の要素で、画素と呼ばれているものである。この画素にはピクセルとドットがある。
各位置(x、y)は各画素の位置(ピクセル又はドットのことである。)のことである。
各位置(x、y)は各画素位置のことである。
画素数(走査距離の範囲のドット数で定義される「解像度」を含む。)は、例えば、2048画素×2048画素のCCDカメラからなる光検出部(撮像部)の画素数は約419万画素であり、処理領域を特定(指定)しない場合には、例えば、検出視野域(撮影視野域)では419万画素のすべての位置の高さ情報を取得する処理を行うことになる。検出視野域の全画素位置の高さ情報(距離)を取得する処理を以下「全画素位置高さ取得処理」ともいう。
(ア)予めプログラム上に設定されているデータム面(第1の基準面DT)から透明テーブル上面の高さ情報(距離)である第2の基準面を全画素位置高さ取得処理により生成して、全画素位置の高さ情報からなるテーブル上面のテーブル表面形状データ(A)を記憶部に予め記憶しておき(図6の(a)参照)、
(イ)データム面(第1の基準面)から測定対象物の高さ情報(距離)である第1の表面形状データ(B)を全画素位置高さ取得処理により生成し(図6の(b)参照)、
(ウ)全画素位置の第1の表面形状データ(B)の値からテーブル表面形状データ(A)の値を差引く演算を行って、透明テーブル上面から測定対象物の全画素位置の高さ情報(距離)であるテーブル表面形状データ(C)を全画素位置高さ取得処理により生成し(図6の(c)参照)、
(エ)全画素位置の高さ情報(距離)であるテーブル表面形状データ(C)により表されるXY平面において、前記測定対象物における突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域(D)を特定し(図6の(d)参照)、
(オ)特定された各突起部領域において、透明テーブルの上面からの高さ情報(距離)を示す値の代表値(E)を決定する(図6の(e)参照)、
というものである。
(1)代表値を決定するためには、全画素位置(例えば、419万4千画素)の高さ情報からなるテーブル表面形状データの生成が必須である。
このテーブル表面形状データの生成は、[a]全画素位置(例えば、419万4千画素)の高さ情報からなる第1の表面形状データ(B)の取得、[b]全画素位置の高さ情報からなるテーブル表面形状データの取得、[c]第1の表面形状データ(B)の各画素の距離値からテーブル表面形状データの各画素の距離値を差引く全画素位置高さ取得処理(例えば、419万4千画素)の画像処理によるものである。
すなわち、三回の処理(前記[a]、[b]、[c])が全画素位置高さ取得処理であるため、画像処理情報量が膨大であるという欠点を有するものであった。
[第1の発明]
透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
前記光検出部で検出された、前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材からの反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面である又は補正等により平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、
以上の構成であることを特徴とする測定装置である。
透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部が含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
前記反射部材の領域ないし該反射部材が含まれる領域である反射部材領域を特定し、前記光検出部で検出した前記反射部材領域の反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
前記第2の基準面(第2の基準面データ)が、平坦度及び水平度が0度の水平面である又は補正等により平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、
以上の構成であることを特徴とする測定装置である。
前記[第1の発明]又は[第2の発明]記載の測定装置において、前記第2の基準面から前記測定対象物の各画素の距離によって該測定対象物の表面の3次元形状を表す第2の表面形状データを、前記第1の表面形状データの値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行うことにより生成する第2の表面形状データ生成部を設けてなるものもよい。
透明テーブルと、この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、を備えてなる測定装置による測定方法であって、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成し、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定し、
前記光検出部で検出された前記反射部材からの反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に設定した第2の基準面を生成し、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定し、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面である又は補正等により平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、ことを特徴とする測定方法である。
透明テーブルと、この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、を備えてなる測定装置による測定方法であって、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成し、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部が含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定し、
前記反射部材の領域ないし該反射部材が含まれる領域である反射部材領域を特定し、前記光検出部で検出した前記反射部材領域の反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に設定した第2の基準面を生成し、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定し、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面である又は補正等により平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、ことを特徴とする測定方法である。
前記[第1の発明]、[第2の発明]又は[第3の発明]記載の測定装置において、
前記反射部材を設けない構成であり、
前記第2の基準面が、前記透明テーブルの上面からの反射光であるテーブル上面反射光を処理して生成されるものであることを特徴とする測定装置である。
透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
プログラム上に生成されている前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
以上の構成であることを特徴とする測定装置である。
[第1の発明]の効果
(1)全画素位置の距離(高さ情報)である第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定して、前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定し、
平坦度及び水平度が0度の水平面である又は補正等により平坦度及び水平度が0度の水平面とされ、かつ、その全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である第2の基準面の値を設定し、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定するものである。
よって、全画素位置の距離(高さ情報)であるものは第1の表面形状データのみである。
そして、第2の代表値は第1の代表値から第2の基準面の値を差引いて取得するものである、例えば、突起部が100箇所あり、該100箇所の突起部の全てを突起部領域特定した場合は、第1の代表値は100箇所(100個の画素位置)であり、この100箇所の第1の代表値から第2の基準面の値(すべての値が同値)を差引くことで第2の代表値が得られものであるから、その処理情報量は極めて少情報量であるという効果を奏する。
すなわち、本発明は、従来技術に比べて少ない情報処理によって第2の代表値を決定するという作用効果を奏する。
(2)第1の代表値による判定等を可能とするものであるので、第1の代表値のみでの判定でよい場合は、第1の表面形状データの生成と、該第1の表面形状データにおいて突起部領域を特定し、該突起部領域において第1の代表値を決定するだけの少ない情報量の処理でよい。
(3)第1の表面形状データは測定対象物の下面(表面)の3次元形状を表すデータであるので、測定対象物の3次元形状画像を画面に表示して視覚による確認を行うのであれば、第2の表面形状データは使用しなくてもよい又は生成しなくてもよい。
本件発明は、第1の基準面、第2の基準面のいずれもが平坦度及び水平度が0度の水平面(各画素位置の値が同値)であるので、ディスプレイに表示される第1の表面形状データの3次元画像と第2の表面形状データの3次元画像は同じ3次元画像となる。
特許文献1の発明における必須の構成である、全画素位置のデータであるテーブル表面形状データを使用しない本発明は、特許文献1の発明の目的を達成する中核的構成であるテーブル表面形状データの使用を否定するものであるから、特許文献1の発明には本発明に想到すること阻害する阻害要因がある。
前記[第1の発明]と異なる点は、前記反射部材の領域ないし該反射部材が含まれる領域である反射部材領域を特定し、前記光検出部で検出した前記反射部材領域の反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される第2の基準面を生成する、という点である。
よって、前記[第1の発明]と同様な効果を奏するとともに、反射部材の測定領域が特定した反射部材領域という狭い範囲に限定されるので、その狭い範囲の情報は少ない画素位置情報であるので処理情報量が小さいという効果を奏するものであり、またそれは、代表値を決定する処理において、従来技術の全画素位置の高さ情報からなるテーブル上面の表面形状データである「テーブル表面形状データ」という膨大な情報を使用しないことを意味するものである。
前記[第1の発明]又は[第2の発明]記載の測定装置と同様な効果を奏するとともに、測定対象物の表面の3次元形状を表す第2の表面形状データによって、測定対象物の表面(下面又は上面)の3次元形状をディスプレイに表示することを可能とする。
前記[第1の発明]の効果と同様な効果を奏する。
前記[第2の発明]の効果と同様な効果を奏する。
第2の基準面が透明テーブルの上面からの反射光であるテーブル上面反射光を処理して生成され、該第2の基準面によって前記[第1の発明]、[第2の発明]又は[第3の発明]記載の測定装置と同様な効果を奏する。
第2の基準面設定部による第2の基準面を設定を、反射部材の第2の反射光のみに限定しないで、プログラム上に生成されている透明テーブル2の上面位置ないし該上面位置近傍に、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の第1の基準面DTからの距離値が同値である第2の基準面を設定するものである。
例えば、予め測定し記憶してある透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍を第2の基準面として予め記憶しておく。例えば、平坦度及び平面度が0度の水平面である第1の基準面DTのコピーを、プログラム上に生成されている、予め測定し記憶してある透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍にオフセットして第2の基準面とする。例えば、第1の表面形状データの最も短い距離値ないし短い距離値の三か所の画素位置値を処理して第2に基準面を設定するなどがある。
前記[第1の発明]の効果と同様な効果を奏する。
透明石英ガラスからなる透明テーブル2と、
この透明テーブル2の下方に設けられた、上方に向けて照射光3を照射する光照射部4、照射光3の反射光を検出する光検出部5とを有する光検出ユニット6と、
光検出部5側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面DTと、
透明テーブル2の上部に設けた、突起部pwを有する測定対象物Wのセット位置を枠内に規制する、照射光3を透過する透明ガラスからなる囲い枠形態の位置決め枠19と、
測定対象物Wの配置域外である位置決め枠19内の透明テーブル2の上面に塗布形態で設けられた、照射光3を拡散反射する複数の反射部材7と、
透明テーブル2の上面に載せ位置されている測定対象物Wからの反射光である第1の反射光8を処理して、第1の基準面DTから測定対象物Wまでの各画素位置(各位置(x、y))の距離で該測定対象物Wの表面形状(3次元形状)を表す第1の表面形状データHD1を生成する第1の表面形状データ生成部10と、
領域特定部21と、
領域特定部21の画面(ディスプレイの画面)に表示される第1の表面形状データHD1のXY平面において、測定対象物Wの突起部pwが含まれる領域である突起部領域paを特定し、特定された突起部領域paにおいて代表とする距離値である第1の代表値v1(最も高い画素の位置、最も低い画素の位置又は全画素位置の平均値など)を決定する第1の代表値決定部11と、
光検出部5で検出された反射光である第2の反射光12を処理して、第1の基準面DTからの距離で示される反射部材面msを取得するとともに、反射部材面msを透明テーブル2の上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面DGを設定する第2の基準面設定部13と、
第1の代表値v1から第2の基準面DGの値を差引く演算を行って第2の代表値v2を決定する第2の代表値決定部14と、
第2の基準面DGから測定対象物Wの各画素の距離によって該測定対象物Wの表面(下面)の3次元形状を表す第2の表面形状データHD2を、第1の表面形状データHD1の値から第2の基準面DGの値を差引く演算を行うことにより生成する第2の表面形状データ生成部16と、
第2の代表値v2が所定の高さ位置範囲内にあるかどうかを判定する判定部17と、
前記第1の代表値v1が所定の高さ位置範囲内にあるかどうかを判定する判定部18と、
制御部20と、からなっていて、
第2の基準面DGが、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の第1の基準面DTからの距離値が同値である。
光検出部5で検出された反射部材7のうちの3か所の反射部材7の領域ないし該反射部材7が含まれる領域である反射部材領域raからの反射光である第2の反射光12を処理して、3か所の反射部材7の反射部材代表値(最も高い画素の位置値、最も低い画素の位置値又は全画素位置値の平均値など)を決定し、該反射部材代表値を結ぶ三角形の平面を作成し、該平面を平坦度及び平面度が0度(0値)の水平面(全画素位置の第1の基準面DTからの距離値が同値)に補正した、第1の基準面DTからの距離で示される反射部材面msを取得するとともに、反射部材面msを透明テーブル2の上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面DGを設定する(図1、図2参照)。
図3の(a)の左図は、一か所の反射部材表面形状データRDの最も距離値の短い画素位置を有する一列を示している。
図3の(a)の右図は、第1の表面形状データDH1の最も距離値の短い画素位置を有する一列を示している。
図3の(b)の左図は、反射部材領域raの最も距離値の短い画素位置を有する一列を示している。ここでは、反射部材領域raは反射部材7の全部を含む領域としている(図4参照)。
図3の(b)の右図は、一か所の突起部領域paの最も距離値の短い画素位置を有する一列を示している。
実施例1においては、透明テーブル2の上面の平坦度は0.6μm〜3μmの間であるが、光検出部の分解能は0.5μm又は0.25μmである。
照射光3が透過する位置決め枠19を光検出部5で検出することはできないし、位置決め枠19からの反射光はノイズとして除去するようになっている。
照射された照射光は測定対象物Wと反射部材7に当たりその反射光は同時に光検出部5で検出され処理される(図3の(a)参照)。よって、測定毎に第2の基準面DGの設定が行なわれる。
よって、拡散反射材である測定対象物Wと反射部材7以外の箇所の照射光は光検出部5で検出できる拡散反射光が得られず、プログラム上のデータでは測定不能画素位置として測定しない非測定画素位置として処理され、拡散反射光が得られた測定対象物Wの画素位置は第1の表面形状データHD1を形成し、反射部材7の画素位置は反射部材表面形状データRDを形成する(図3の(a)参照)。
領域特定部21の画面において、
反射部材表面形状データ22の三か所の反射部材領域raを特定し(図3の(b)、図4参照)、
第1の表面形状データHD1の突起部領域pa(ここでは全突起部を特定)を特定し(図3の(b)、図4参照)、
「処理」を指示すると第1の代表値v1の決定(図3の(c))、反射部材面msの取得と第2の基準面DGの設定(図3の(c))及び第2の代表値v2の決定(図3の(d))が自動的に行われる。
第2の基準面DGの設定は、反射部材面msと同位置に自動的に設定する非設定モードと、予め設定してある移動距離位置に自動的に設定する自動設定モードと、オペレーターが測定毎に任意に設定する任意設定モードが選択できるようになっている。
領域特定部21の画面は、画像を拡大表示することが可能であり、例えば、一か所の突起部pw部位を画面全域に拡大表示して領域を特定(指定)できる。
各画素位置の高さ距離によりその表示線は色分け処理がされ、該色の違いにより高さが視認できるようになっている。
第1の基準面DT、第2の基準面DGのいずれもが平坦度及び水平度が0度の水平面(各画素位置の値が同値)であるので、ディスプレイに表示される第1の表面形状データHD1の3次元画像と第2の表面形状データHD2の3次元形状画像は視認的には同じとなる。
測定対象物Wの下面(表面)の形状の視認を目的とするのであれば、第1の表面形状データHD1の3次元形状画像のみでよいのであり、その場合は、第2の表面形状データHD2の生成を行わなくてもよいし第2の表面形状データ生成部16を設けなくてもよい。
平坦度0の水平面である又は補正等により平坦度0の水平面とされた(すなわちその全画素位置の第1の基準面DTからの距離値が同値)第2の基準面DGの値を設定し、
第1の代表値v1の値から第2の基準面DGの値を差引く演算を行って第2の代表値v2を決定するものである。
よって、全画素位置の距離(高さ情報)であるものは第1の表面形状データのみである。
そして、第2の代表値はv2は第1の代表値v1から第2の基準面DGの値(値は一つ(全画素値が同値))を差引いて取得するものである、例えば、突起部pwが100箇所あり、該100箇所の突起部pwの全てを突起部領域paを特定した場合は、第1の代表値v1は100箇所であり、この100箇所の第1の代表値v1から第基準面DGの値(値は一つ)を差引くことで第2の代表値v2が得られものであるから、その処理情報量は極めて少情報量であるという効果を奏する。
すなわち、従来技術に比べて少ない情報処理によって第2の代表値v2を決定する。
(2)第1の代表値v1による判定を可能とするものであるので、第1の代表値v1のみでの判定でよい場合は、第1の表面形状データHD1の生成と、該第1の表面形状データHD1において突起部領域paを特定し、該突起部領域paにおいて第1の代表値v1の決定だけの少ない情報量の処理でよい。
(3)第1の表面形状データHD1は測定対象物Wの下面(表面)の3次元形状を表すデータであるので、測定対象物Wの3次元形状画像を画面に表示して視覚による確認を行うのであれば、第2の表面形状データHD2(従来技術の「テーブル表面形状データ」に相当)使用しなくてもよい又は生成しなくてもよい。
本件発明は、第1の基準面DT、第2の基準面DGのいずれもが平坦度及び水平度が0度の水平面(各画素位置の値が同値)であるので、ディスプレイに表示される第1の表面形状データHD1の3次元画像と第2の表面形状データHD2の3次元画像は同じ3次元画像となる。
(4)本願発明は領域特定及び代表値決定には、特許文献1の発明における必須の構成である、全画素位置のデータであるテーブル表面形状データを使用しないものであるので、その分情報処理量は少なくて済むものである。
本発明のおいては、測定方法は位相シフト法に限定されるものではない。
3次元計測では、例えば、単眼視法、両眼視法、多眼視法、光レーダ法、光投影法、モアレ法、照度差ステレオ法があり、また、フォーカス変位センサ、ラインセンサ、1次元レーザ変位計、2次元レーザ変位計、光切断法などによる測定もあり、これらの測定方法によるものも本願発明の技術的範疇に含まれる。
光検出部9は、CMOSカメラ、CCDカメラ、ラインセンサカメラ(例えば「TDIカメラ」など。)、TOFカメラなど、多様な光検出部が技術的範疇に含まれる。
また、本発明においては、反射部材は拡散反射のものに限定されるものではない。鏡面反射など(正反射など)も本願発明の技術的範疇に含まれるものである。
例えば、レーザ変位計によるものは鏡面を高精度測定するのに適している。この場合、反射部材は設けなくてもよく、透明テーブルの上面そのものを検出し測定することが可能である。
測定対象物Wは突起部pwを下にした状態で、透明テーブル2の上面又は上方にセットして測定を行う。
透明テーブル2の上面に載せ位置されている測定対象物Wからの反射光である第1の反射光8を処理して、第1の基準面DTから測定対象物Wまでの各画素位置(各位置(x、y))の距離で該測定対象物Wの表面形状を表す第1の表面形状データHD1を生成し(図2、図3の(a)参照)、
領域特定部21の画面(ディスプレイの画面)に表示される第1の表面形状データHD1のXY平面において、測定対象物Wの突起部pwが含まれる領域である突起部領域paを特定し(図4、図2、図3の(b))、特定された突起部領域paにおいて代表とする距離値である第1の代表値v1(最も高い画素の位置、最も低い画素の位置又は全画素位置の平均値など)を決定し(図4、図2、図3の(c))、
光検出部5で検出された反射部材7のうちの3か所の反射部材7の領域ないし該反射部材7が含まれる領域である反射部材領域raからの反射光である第2の反射光12を処理して(図4参照)、3か所の反射部材7の反射部材代表値(最も高い画素の位置値、最も低い画素の位置値又は全画素位置値の平均値など)を決定し、該反射部材代表値を結ぶ三角形の平面を作成し、該平面を平坦度及び平面度が0度(0値)の水平面(全画素位置の第1の基準面DTからの距離値が同値)に補正した第1の基準面DTからの距離で示される反射部材面ms(反射部材面データ)を取得するとともに、反射部材面msを透明テーブル2の上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面DG(第2の基準面データ)を設定し(図2、図3の(c)参照)、
第1の代表値v1から第2の基準面DGの値を差引く演算を行って第2の代表値v2を決定し(図2、図3の(d)参照)、
第2の代表値v2が所定の高さ位置範囲内にあるかどうかを判定し、
以上のごとく構成された測定方法である。
照射光26の測定対象物Wで反射した反射光は第1の反射光31を形成する。
透明テーブル2の上面の白色レーザ光線の反射率を、該透明テーブル2の下面の反射率よりも大きくなるように、透過膜を施している。すなわち、白色レーザ光線の下面の透過率が高く上面の透過率それより低く設定されている。
光検出ユニット28は移動(走査)しながら測定を行う。
例えば、予め測定し記憶してある透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍を第2の基準面として予め記憶ないし設定しておく。例えば、平坦度及び平面度が0度の水平面である第1の基準面DTのコピーを、プログラム上に生成されている、予め測定し記憶してある透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍にオフセットして第2の基準面とする。例えば、第1の表面形状データの最も短い距離値ないし短い距離値の三か所の画素位置値を処理して第2の基準面を設定するなどがある。
pw:突起部、
W:測定対象物、
pa:突起部領域、
v1:第1の代表値、
ra:反射部材領域、
ms:反射部材面、
DG:第2の基準面、
v2:第2の代表値、
HD1:第1の表面形状データ、
HD2:第2の表面形状データ、
RD:反射部材表面形状データ、
1:測定装置、
2:透明テーブル、
3:照射光、
4:光照射部、
5:光検出部、
6:光検出ユニット、
7:反射部材、
8:第1の反射光、
10:第1の表面形状データ生成部、
11:第1の代表値決定部、
12:第2の反射光、
13:第2の基準面設定部、
14:第2の代表値決定部、
16:第2の表面形状データ生成部、
17:判定部、
18:判定部、
19:位置決め枠、
20:制御部、
21:領域特定部、
25:照射部、
26:照射光、
27:光検出部、
28:光検出ユニット、
29:測定装置、
30:テーブル上面反射光、
31:第1の反射光。
Claims (7)
- 透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
前記光検出部で検出された前記反射部材からの反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、
以上の構成であることを特徴とする測定装置。 - 透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部が含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
前記反射部材の領域ないし該反射部材が含まれる領域である反射部材領域を特定し、前記光検出部で検出した前記反射部材領域の反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に位置させた第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、
以上の構成であることを特徴とする測定装置。 - 前記第2の基準面から前記測定対象物の各画素の距離によって該測定対象物の表面の3次元形状を表す第2の表面形状データを、前記第1の表面形状データの値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行うことにより生成する第2の表面形状データ生成部を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の測定装置。
- 透明テーブルと、この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、を備えてなる測定装置による測定方法であって、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成し、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定し、
前記光検出部で検出された前記反射部材からの反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に設定した第2の基準面を生成し、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定し、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、ことを特徴とする測定方法。 - 透明テーブルと、この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、前記透明テーブルの上面、下面、上側又は下側に設けた反射部材と、前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、を備えてなる測定装置による測定方法であって、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成し、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部が含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定し、
前記反射部材の領域ないし該反射部材が含まれる領域である反射部材領域を特定し、前記光検出部で検出した前記反射部材領域の反射光である第2の反射光を処理して、前記第1の基準面からの距離で示される反射部材面を取得するとともに、前記反射部材面を前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に設定した第2の基準面を生成し、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定し、
前記第2の基準面が、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である、ことを特徴とする測定方法。 - 前記反射部材を設けない構成であり、
前記第2の基準面が、前記透明テーブルの上面からの反射光であるテーブル上面反射光を処理して生成されるものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の測定装置。 - 透明テーブルと、
この透明テーブルの下方に設けられた、上方に向けて照射光を照射する光照射部と、
前記透明テーブルの下方に設けられた光検出部と、
前記光検出部側の基準位置として予め設定ないし定められている第1の基準面と、
前記透明テーブルの上面又は上方に位置されている突起部を有する測定対象物からの反射光である第1の反射光を処理して、前記第1の基準面から前記測定対象物までの各画素位置の距離で該測定対象物の表面形状を表す第1の表面形状データを生成する第1の表面形状データ生成部と、
前記第1の表面形状データのXY平面において前記測定対象物の前記突起部それぞれが含まれる領域である突起部領域を特定し、特定された前記突起部領域において代表とする距離値である第1の代表値を決定する第1の代表値決定部と、
プログラム上に生成されている前記透明テーブルの上面位置ないし該上面位置近傍に、平坦度及び水平度が0度の水平面とされかつその全画素位置の前記第1の基準面からの距離値が同値である第2の基準面を設定する第2の基準面設定部と、
前記第1の代表値から前記第2の基準面の値を差引く演算を行って第2の代表値を決定する第2の代表値決定部と、を備え、
以上の構成であることを特徴とする測定装置。
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