JP2020022576A - フライヤー - Google Patents
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Abstract
Description
この加熱調理の時間や回数が増加すると、調理油中に蓄積される不純物の量が増加して調理油が劣化し、調理品質の低下を招く。また、食材に吸収される油によって調理油の量が減少する。よって、フライヤーの使用に際しては、調理時間や回数等に応じて定期的に調理油を濾過したり新しい調理油を補給(足し油)したりする必要が生じる。例えば特許文献1には、油槽内に30〜40ポンド程度の少量の調理油を貯留しておき、この中に定格量(680g)のポテトが入ったバスケットを投入して調理し、調理により減じた調理油を適宜補充するようにしたフライヤーが開示されている。
しかし、油容器内の調理油が常温で固体となる固形油であると、調理油の減容に即座に対応するために、電気ヒータ等で油容器内の調理油を液化させておく必要があり、ランニングコストがかさんでしまう。また、油容器内の調理油が空になってもすぐに気づかないことが多く、調理油の補充が遅れて調理に支障をきたすおそれもある。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、油タンクには、調理油の貯留状態を目視可能な視認部が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、油タンクには、加熱手段からの排熱が伝達されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、油タンク内には、調理油の貯留状態を検出する検出手段が設けられ、制御手段は、検出手段によって油タンク内の調理油が所定量以下となったことを確認したら、固形油加熱手段を作動させると共にポンプを運転させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の構成において、ポンプの運転後、所定時間経過しても油タンク内の調理油が所定量を超えない場合、制御手段は、油容器が空である旨の報知を行うことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかの構成において、制御手段は、油槽へ収容される調理油が所定の第1油量で、且つ被調理物が所定の第1定格量である場合に加熱手段を所定の第1熱量で制御して被調理物を調理する第1調理モードと、調理油が第1油量よりも多い所定の第2油量で、且つ被調理物が第1定格量よりも多い所定の第2定格量である場合に、加熱手段を第1熱量よりも大きい所定の第2熱量で制御して被調理物を調理する第2調理モードとをそれぞれ実行可能であって、油タンクは、少なくとも第1定格量と第2定格量との差分の調理油を貯留可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、油タンクに、調理油の貯留状態を目視可能な視認部が設けられているので、油タンク内の調理油が空になってもすぐに気づくことができる。よって、適切なタイミングで油タンク内への調理油の補充が可能となり、調理油の補充が遅れて調理に支障をきたすおそれが生じにくくなる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、油タンクには、加熱手段からの排熱が伝達されるので、排熱を有効使用して油タンク内の調理油の液化を維持することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、油タンク内には、調理油の貯留状態を検出する検出手段が設けられ、制御手段は、検出手段によって油タンク内の調理油が所定量以下となったことを確認したら、油容器加熱手段を作動させると共にポンプを運転させることで、油タンクへの調理油の補充が適切に行われる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の効果に加えて、ポンプの運転後、所定時間経過しても油タンク内の調理油が所定量を超えない場合、制御手段は、油容器が空である旨の報知を行うので、調理者による固形油の迅速な補給が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかの効果に加えて、制御手段は、第1定格量の被調理物を調理する第1調理モードと、第1定格量よりも多い第2定格量の被調理物を調理する第2調理モードとをそれぞれ実行可能であって、油タンクは、少なくとも第1定格量と第2定格量との差分の調理油を貯留可能であるので、第1調理モードから第2調理モードへ移行する際に、油槽に投入する調理油を油タンクから補充できるので、即座に第2調理モードへ移行することができる。
図1は、フライヤーの一例を示す概略図である。このフライヤー1は、図示しない器体内の上部に、油槽2を備えている。この油槽2内の底部には、燃焼室4とテールパイプ5とを有する加熱手段としてのパルス燃焼器3が設けられている。
また、油槽2は、底部にパルス燃焼器3を有して深底状に形成される第1調理部6と、第1調理部6の上側に位置する第2調理部7とを有している。第1調理部6は、上下方向に開口面積が変化しない角筒状となっており、第2調理部7は、第1調理部6の上端から上方へ行くに従って前後左右へ拡開する逆テーパ状に形成されている。
この油タンク8は、器体の下部に設けた一斗缶等の油容器11と供給管12を介して接続されている。この油容器11は、固形油を収容するもので、底部を含む外側に設けた電気ヒータ13によって内部の固形油を溶融可能となっており、供給管12に設けた油供給用ポンプ14により、溶融した調理油を油タンク8に供給可能となっている。また、油タンク8内には、油面の位置を検出する油面センサ15が設けられている。油タンク8には、油槽2の第1調理部6と第2調理部7との差分に相当する油量を少なくとも貯留可能となっており、調理油の残量を目視できる覗き窓28が設けられている。
パルス燃焼器3のテールパイプ5は、油槽2の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ16から引き出される排気管20に接続されている。この排気管20は、器体の後部で油タンク8に蛇行状或いは巻回状に接触させて配設された後、上向きに突出して燃焼排気を排出可能となっている。
さらに、器体の下部には、フィルタリングポンプ24が設けられて、フィルタリングポンプ24の吸込側がフィルタリングタンク21の底部に吸込管25を介して接続され、フィルタリングポンプ24の吐出側が、油槽2の下部後面に給油管26を介して接続されている。給油管26には、電磁弁である給油バルブ27が設けられている。
ここでは、一度に調理する被調理物の量が、第1定格量(例えば680g)と、それよりも多い第2定格量(例えば900g)との2種類であって、まず第1定格量の被調理物を調理する場合、油槽2には、第1調理部6の上端(図1に示すL1)まで調理油(約35ポンド)を貯留する。この状態でS1で操作パネルの運転スイッチをONすると、コントローラ30は、S2で、ファン18を所定時間回転して給気した後、燃焼室4内で混合ガスを断続的に燃焼させてパルス燃焼器3を動作させる。すなわち、燃焼室4内に設けた点火プラグにより、混合ガスに点火して燃焼室4内で爆発燃焼させ、その燃焼に伴う燃焼室4内の圧力上昇によって燃焼排気をテールパイプ5へ強制的に排出すると共に、その燃焼排気の排出により負圧となる燃焼室4内に燃料ガスと燃焼用空気とを吸入する動作(ON/OFF動作)を繰り返し、油槽2に貯留された調理油を加熱する。
この報知がなされたら、調理者は被調理物を入れたバスケットを油槽2に投入する。このとき、第1調理部6に対して少量の第1定格量の被調理物が投入されるため、被調理物は第1調理部6の油面より下側に位置して全体が調理油につかることになる。
そして、S4で、操作パネルの操作による調理モードが判別される。ここで第1調理モードが選択されて、S5で操作パネルに設けた調理開始ボタンが押し操作されると、コントローラ30は、S6で、第1定格量に対応して予め設定された第1調理時間とパルス燃焼器3の第1熱量とで被調理物の加熱調理を行う。そして、S7でタイムアップしたら、S8でアラームを鳴らして調理終了を報知する。調理者はバスケットを油槽2から引き上げる。続けて第1定格量での調理を行う場合は、被調理物を投入して調理開始ボタンを押せば、S5以下の処理が繰り返される。
次に、コントローラ30は、温調サーミスタ31から得られる検出温度を監視し、S10の判別で、調理油の温度が所定の調理温度(例えば180〜182℃)に到達したら、操作パネルに調理OKの表示を出力する等して報知する。
そして、S11で調理開始ボタンが押し操作されると、コントローラ30は、S12で、第2定格量に対応して予め設定された第2調理時間とパルス燃焼器3の第2熱量とで被調理物の加熱調理を行う。この第2熱量は第1調理モードの際の第1熱量よりも大きい設定となっている。S13でタイムアップしたらS14でアラームを鳴らして調理終了を報知する。調理者はバスケットを油槽2から引き上げる。続けて第2定格量での調理を行う場合は、被調理物を投入して調理開始ボタンを押せば、S11以下の処理が繰り返される。
さらに、油槽2の調理油のフィルタリングを行う際には、運転スイッチをOFFさせた後、排油バルブ23の操作により、油槽2内の調理油をフィルタリングタンク21に排出する。そして、操作パネルのフィルタリングスイッチを操作すると、フィルタリングポンプ24が運転を開始して、フィルタリングタンク21に排油された調理油を吸込管25から吸い込んで給油管26を介して油槽2に戻す。これにより、フィルタリングタンク21の底面に設けたフィルタで調理油をフィルタリングすることができる。
このように、上記形態のフライヤー1によれば、コントローラ30は、油槽2へ収容される調理油が所定の第1油量で、且つ被調理物が所定の第1定格量である場合にパルス燃焼器3を所定の第1熱量で制御して被調理物を調理する第1調理モードと、調理油が第1油量よりも多い所定の第2油量で、且つ被調理物が第1定格量よりも多い所定の第2定格量である場合に、パルス燃焼器3を第1熱量よりも大きい所定の第2熱量で制御して被調理物を調理する第2調理モードとをそれぞれ実行可能であることで、第1定格量の被調理部については、少量の調理油で調理することで調理油の汚れを抑え、調理を交換するスパンを長く取ることができる一方、繁忙時間帯においては、多量の調理油で比較的ハイカロリーの熱量で調理するため、調理に伴う調理油の温度低下を抑えることができる。よって、第2定格量の被調理物を連続的に調理したとしても品質が落ちることがなく、スムーズに被調理物を提供することができる。すなわち、少量の調理油で調理を行うことによる利点(調理油の持ち)を維持しつつ、昼時等の繁忙時でも大量の調理を実現することができる。
逆に、油補充バルブと排油バルブとを電動にして、第1調理モードから第2調理モードへの移行はコントローラが自動的に油補充バルブを作動させて第2調理モードを実行し、第2調理モードから第1料理モードへの移行の際には、コントローラが自動的に排油バルブを作動させて第2調理部の調理油を排出して第1調理モードを実行するフルオートとしてもよい。
その他、加熱手段としてはパルス燃焼器以外にバーナや電気ヒータも採用できるし、油槽の形状も第2調理部を逆テーパ状とするものに限らず適宜変更可能である。
一方、上記形態のフライヤー1によれば、固形油を収容する油容器11と、油容器11内の固形油を加熱する固形油加熱手段(電気ヒータ13)と、加熱されて液化した油容器11内の調理油を油槽2に供給する油補充手段と、を含み、油補充手段を、油槽2より上方に設置される油タンク8と、油容器11と油タンク8とを接続して油供給用ポンプ14によって油容器11内の調理油を油タンク8に供給可能な供給路(供給管12)と、油タンク8と油槽2とを接続して油タンク8内の調理油を油槽2に供給可能な導出路(導出管9)と、導出路を開閉する開閉手段(油補充バルブ10)とを含んでなることで、油槽2の上方に設置した油タンク8内に相当量の固形油を液化した状態で貯留できる。このため、油タンク8の調理油がある程度余裕がある状態になったタイミングで油容器11から油タンク8内に補充することで、油槽2での調理油の減容に即座に対応でき、支障なく調理を行うことができる。よって、常時電気ヒータ13を作動させる必要がなくなり、ランニングコストを低減できる。また、電気ヒータ13の加熱による調理油の劣化を抑制することもできる。
また、油タンク8には、パルス燃焼器3からの排熱が伝達されるので、排熱を有効使用して油タンク8内の調理油の液化を維持することができる。
さらに、油タンク8内には、調理油の貯留状態を検出する検出手段(油面センサ15)が設けられ、コントローラ30は、油面センサ15によって油タンク8内の調理油が所定量以下となったことを確認したら、電気ヒータ13を作動させると共に油供給用ポンプ14を運転させることで、油タンク8への調理油の補充が適切に行われる。
加えて、油供給用ポンプ14の運転後、所定時間経過しても油タンク8内の調理油が所定量を超えない場合、コントローラ30は、油容器11が空である旨の報知を行うので、調理者による固形油の迅速な補給が可能となる。
また、目視部は覗き窓に限らず、水位計等も採用できる。
さらに、油槽が複数ある場合、1つの油タンクから各油槽に調理油を補充可能としてもよいし、油槽毎に油タンクを設けてもよい。油容器も1つの油タンク毎に限らず、複数の油タンク毎に設けてもよい。フィルタリングに係る構成も省略できる。
そして、上記形態のフライヤー1によれば、油槽2は、深底状に形成されて第1油量が貯留される第1調理部6と、第1調理部6の上側に形成されて第2油量が貯留される第2調理部7とを備えており、第2調理部7は、第1調理部6の上端から上方へ行くに従って周方向に拡開する逆テーパ状に形成されていることで、油槽2の嵩をそれほど高くすることなく第2調理モードへ移行する際の容積を確保できる。よって、第1調理モードと第2調理モードとの調理が共に可能であっても油槽2のサイズの大型化を抑えてコストアップを抑制できると共に、調理性やメンテナンス性を損なうこともなくなる。
Claims (6)
- 調理油が収容される油槽と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段を制御する制御手段と、
固形油を収容する油容器と、
前記油容器内の固形油を加熱する固形油加熱手段と、
加熱されて液化した前記油容器内の調理油を前記油槽に供給する油補充手段と、を含み、
前記油補充手段は、前記油槽より上方に設置される油タンクと、前記油容器と前記油タンクとを接続してポンプによって前記油容器内の調理油を前記油タンクに供給可能な供給路と、前記油タンクと前記油槽とを接続して前記油タンク内の調理油を前記油槽に供給可能な導出路と、前記導出路を開閉する開閉手段とを含んでなることを特徴とするフライヤー。 - 前記油タンクには、調理油の貯留状態を目視可能な視認部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
- 前記油タンクには、前記加熱手段からの排熱が伝達されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフライヤー。
- 前記油タンク内には、調理油の貯留状態を検出する検出手段が設けられ、前記制御手段は、前記検出手段によって前記油タンク内の調理油が所定量以下となったことを確認したら、前記固形油加熱手段を作動させると共に前記ポンプを運転させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のフライヤー。
- 前記ポンプの運転後、所定時間経過しても前記油タンク内の調理油が所定量を超えない場合、前記制御手段は、前記油容器が空である旨の報知を行うことを特徴とする請求項4に記載のフライヤー。
- 前記制御手段は、前記油槽へ収容される調理油が所定の第1油量で、且つ被調理物が所定の第1定格量である場合に前記加熱手段を所定の第1熱量で制御して被調理物を調理する第1調理モードと、
調理油が前記第1油量よりも多い所定の第2油量で、且つ被調理物が前記第1定格量よりも多い所定の第2定格量である場合に、前記加熱手段を前記第1熱量よりも大きい所定の第2熱量で制御して被調理物を調理する第2調理モードとをそれぞれ実行可能であって、
前記油タンクは、少なくとも前記第1定格量と前記第2定格量との差分の調理油を貯留可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のフライヤー。
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JP2016120291A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社 | フライヤー |
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