JP2023059654A - フライヤー - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱性能の確認を簡単且つ短時間で行う。【解決手段】フライヤー1は、調理油が収容可能な油槽3と、調理油の温度を検出する調理用温度センサ13と、油槽3に設けられ、調理油を加熱するパルス燃焼器4と、パルス燃焼器4を制御するバーナコントローラ70と、を含む。バーナコントローラ70は、タイマー71及び記憶部72を備え、調理が開始されると、タイマー71によるカウントを開始すると共に、調理用温度センサ13の検出温度が所定の狙い温度で推移するようにパルス燃焼器4を制御し、所定の調理時間の経過によって調理を完了する。そして、バーナコントローラ70は、調理開始後、検出温度が所定の第1温度から、第1温度よりも高い所定の第2温度まで上昇するのに要した時間をカウントして記憶部72に記憶する。【選択図】図2
Description
本開示は、調理油を油槽内で加熱し、当該油槽に被調理物を投入して加熱調理する業務用のフライヤーに関する。
フライヤーは、特許文献1に開示されるように、油槽に収容した調理油をバーナやパルス燃焼器等の加熱手段によって所定の調理温度まで加熱することで、油槽に投入されたポテト等の被調理物を加熱調理する。
上記従来の業務用のフライヤーは、店舗の厨房に設置されて大量の被調理物を調理するために使用されるため、加熱手段等に大きな負荷が生じ、使用が継続されるにつれて所定の加熱性能が発揮できなくなる場合がある。このため、店舗では、加熱性能の低下が生じていないか定期的に確認する作業が行われる場合が多いが、この場合、加熱性能の確認作業のために別途測定機器を用意したり、確認作業に時間がかかったりして店舗側の負担が大きくなってしまう。
そこで、本開示は、加熱性能の確認を簡単且つ短時間で行うことができるフライヤーを提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、本開示は、調理油が収容可能な油槽と、
前記調理油の温度を検出する温度検出手段と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、タイマー及び記憶部を備え、調理が開始されると、前記タイマーによるカウントを開始すると共に、前記温度検出手段の検出温度が所定の狙い温度で推移するように前記加熱手段を制御し、所定の調理時間の経過によって調理を完了するフライヤーであって、
前記制御手段は、調理開始後、前記検出温度が所定の第1温度から、前記第1温度よりも高い所定の第2温度まで上昇するのに要した時間である上昇時間をカウントして前記記憶部に記憶することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記制御手段は、前記上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記制御手段は、前記上昇時間が前記時間範囲から逸脱した回数を前記記憶部に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知することを特徴とする。
前記調理油の温度を検出する温度検出手段と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、タイマー及び記憶部を備え、調理が開始されると、前記タイマーによるカウントを開始すると共に、前記温度検出手段の検出温度が所定の狙い温度で推移するように前記加熱手段を制御し、所定の調理時間の経過によって調理を完了するフライヤーであって、
前記制御手段は、調理開始後、前記検出温度が所定の第1温度から、前記第1温度よりも高い所定の第2温度まで上昇するのに要した時間である上昇時間をカウントして前記記憶部に記憶することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記制御手段は、前記上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記制御手段は、前記上昇時間が前記時間範囲から逸脱した回数を前記記憶部に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知することを特徴とする。
本開示によれば、記憶された上昇時間に基づいて、加熱手段の加熱性能の状態を適切に知ることができる。特に、加熱調理に用いるタイマー及び温度検出手段といった既存の構成を用いて第1温度から第2温度までの上昇時間を記憶することができる。よって、ストップウォッチや温度計等を別途用意する必要がなくなり、店舗側の負担を軽減することができる。また、開店後の最初の起動時に上昇時間を記憶することができるので、営業に支障を及ぼすこともなくなる。従って、加熱性能の確認を簡単且つ短時間で行うことができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、制御手段は、上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知するので、加熱手段によって調理油が適切に加熱できなくなっている可能性があるタイミングでメンテナンスを促すことができる。
本開示の別の態様によれば、制御手段は、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数を記憶部に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知するので、加熱手段の加熱性能が正常であるにもかかわらず、偶発的に上昇時間が時間範囲から外れたような場合での報知を排除でき、無用なメンテナンスの実行を防止することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、制御手段は、上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知するので、加熱手段によって調理油が適切に加熱できなくなっている可能性があるタイミングでメンテナンスを促すことができる。
本開示の別の態様によれば、制御手段は、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数を記憶部に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知するので、加熱手段の加熱性能が正常であるにもかかわらず、偶発的に上昇時間が時間範囲から外れたような場合での報知を排除でき、無用なメンテナンスの実行を防止することができる。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す斜視図、図2はフライヤーの概略図である。このフライヤー1は、器体2内の上部に、左右一対の油槽3,3を備えている。各油槽3内の底部には、加熱手段としての左右一対のパルス燃焼器4,4がそれぞれ設けられている。各パルス燃焼器4は、油槽3の前側の内壁に設けられる燃焼室5と、燃焼室5に接続されて油槽3内を蛇行状に引き回されるテールパイプ6とを有している。
なお、各油槽3及びその燃焼系、排気系の構成は左右同じであるため、以下は主に図1の左側の油槽3について説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す斜視図、図2はフライヤーの概略図である。このフライヤー1は、器体2内の上部に、左右一対の油槽3,3を備えている。各油槽3内の底部には、加熱手段としての左右一対のパルス燃焼器4,4がそれぞれ設けられている。各パルス燃焼器4は、油槽3の前側の内壁に設けられる燃焼室5と、燃焼室5に接続されて油槽3内を蛇行状に引き回されるテールパイプ6とを有している。
なお、各油槽3及びその燃焼系、排気系の構成は左右同じであるため、以下は主に図1の左側の油槽3について説明する。
油槽3は、第1調理部7と第2調理部8とを有している。第1調理部7は、パルス燃焼器4の上側に形成され、上下方向に開口面積が変化しない角筒状となっている。第2調理部8は、第1調理部7の上側に位置し、第1調理部7の上端から上方へ行くに従って前後左右へ拡開する逆テーパ状に形成されている。第2調理部8の上端までが調理油の収容部となる。油槽3には、ポテト等の被調理物を収納したバスケット9が投入可能となっている。パルス燃焼器4,4の上側には、バスケット9を受ける網10が設けられている。
第1調理部7の上端面付近には、第1油面温度センサ11が設けられている。第2調理部8の上端面付近には、第2油面温度センサ12が設けられている。油槽3内でパルス燃焼器4のテールパイプ6の近傍には、調理用温度センサ13が設けられている。油槽3の下部外周面には、電気ヒータ33が設けられている。
第1調理部7の上端面付近には、第1油面温度センサ11が設けられている。第2調理部8の上端面付近には、第2油面温度センサ12が設けられている。油槽3内でパルス燃焼器4のテールパイプ6の近傍には、調理用温度センサ13が設けられている。油槽3の下部外周面には、電気ヒータ33が設けられている。
油槽3の後方で器体2の上部には、調理油を収容する増油タンク14が設けられている。増油タンク14の下面には、油槽3の後面で第2調理部8と繋がる増油管15が接続されている。増油管15には、手動操作で開閉する増油用バルブ16が設けられている。増油タンク14内には、収容された調理油の温度を検出する増油温度センサ17が設けられている。
増油タンク14の前面には、オーバーフロー部18が設けられている。オーバーフロー部18は、増油タンク14の前面に接続される配管や、増油タンク14の前面へ上下方向に形成される流路等によって形成される。オーバーフロー部18の上端は、増油タンク14の前面上部に形成された開口に接続されて垂下し、オーバーフロー部18の下端は、出口19を介して油槽3内の後部内面に繋がっている。よって、増油タンク14内の調理油が開口の下縁を超えると、オーバーフローした調理油は、出口19から油槽3の後部内面を伝って油槽3内に流下する。
増油タンク14の前面には、オーバーフロー部18が設けられている。オーバーフロー部18は、増油タンク14の前面に接続される配管や、増油タンク14の前面へ上下方向に形成される流路等によって形成される。オーバーフロー部18の上端は、増油タンク14の前面上部に形成された開口に接続されて垂下し、オーバーフロー部18の下端は、出口19を介して油槽3内の後部内面に繋がっている。よって、増油タンク14内の調理油が開口の下縁を超えると、オーバーフローした調理油は、出口19から油槽3の後部内面を伝って油槽3内に流下する。
油槽3の正面側外部には、エアチャンバ20が設けられている。エアチャンバ20内には、燃焼室5と連通する図示しない混合室が設けられている。混合室には、ガス電磁弁22を備えたガス導管21が接続されて、燃料ガスが供給される。また、混合室には、給気管23が接続されている。給気管23は、器体2の下部に設けられたファン24に接続されて、燃焼用空気が供給される。
パルス燃焼器4,4のテールパイプ6,6は、油槽3の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ20から引き出される排気管25,25に接続されている。この排気管25,25は、器体2の後部に配設されるマフラー26,26を有している。マフラー26,26は、増油タンク14の後面に接触した状態で上向きに配設されて、燃焼排気を排出可能となっている。
増油タンク14及びマフラー26,26は、器体2に設けた排気管カバー27で覆われている。左右の排気管カバー27,27の前面には、保護カバー28が設けられている。保護カバー28には、バスケット9,9を吊り下げ支持するためのバスケットハンガー29,29が固定されている。オーバーフロー部18の出口19は、バスケットハンガー29の下側に設けられている。
パルス燃焼器4,4のテールパイプ6,6は、油槽3の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ20から引き出される排気管25,25に接続されている。この排気管25,25は、器体2の後部に配設されるマフラー26,26を有している。マフラー26,26は、増油タンク14の後面に接触した状態で上向きに配設されて、燃焼排気を排出可能となっている。
増油タンク14及びマフラー26,26は、器体2に設けた排気管カバー27で覆われている。左右の排気管カバー27,27の前面には、保護カバー28が設けられている。保護カバー28には、バスケット9,9を吊り下げ支持するためのバスケットハンガー29,29が固定されている。オーバーフロー部18の出口19は、バスケットハンガー29の下側に設けられている。
器体2の底部には、底部にフィルタを備えたフィルタリングタンク30が設けられている。油槽3の底部には、排油管31が接続されて、排油管31を介して油槽3内の調理油をフィルタリングタンク30に排出可能となっている。排油管31には、手動操作で開弁する排油バルブ32が設けられている。
器体2の下部には、フィルタリングポンプ35が設けられている。フィルタリングポンプ35の吸込側は、フィルタリングタンク30の底部に吸込管36を介して接続されている。フィルタリングポンプ35の吐出側は、第1給油管37と第2給油管38とに分岐している。第1給油管37は、増油用バルブ16の上流側で増油管15に接続されている。第1給油管37には、手動操作で開閉する第1給油バルブ39が設けられている。
第2給油管38は、油槽3の下部に接続されている。第2給油管38には、手動操作で開閉する第2給油バルブ40が設けられている。
器体2の下部には、フィルタリングポンプ35が設けられている。フィルタリングポンプ35の吸込側は、フィルタリングタンク30の底部に吸込管36を介して接続されている。フィルタリングポンプ35の吐出側は、第1給油管37と第2給油管38とに分岐している。第1給油管37は、増油用バルブ16の上流側で増油管15に接続されている。第1給油管37には、手動操作で開閉する第1給油バルブ39が設けられている。
第2給油管38は、油槽3の下部に接続されている。第2給油管38には、手動操作で開閉する第2給油バルブ40が設けられている。
油槽3の下方には、一斗缶を用いた足し油タンク45が設けられている。足し油タンク45は、器体2に設けた置き台46上に設置されている。置き台46には、足し油タンク45を加熱する保温ヒータ47と、足し油タンク45の温度を検出するタンク温度センサ48とが設けられている。
足し油タンク45には、足し油管49の下端が差し込まれている。足し油管49の上端は、第2調理部8よりも上方で油槽3に接続されている。足し油管49には、上流側から、足し油ポンプ50と、足し油電磁弁51とが設けられている。
足し油タンク45には、足し油管49の下端が差し込まれている。足し油管49の上端は、第2調理部8よりも上方で油槽3に接続されている。足し油管49には、上流側から、足し油ポンプ50と、足し油電磁弁51とが設けられている。
器体2の正面上部には、フライコントローラ60が設けられている。フライコントローラ60は、操作パネル61を備えている。操作パネル61には、図3に示すように、電源スイッチ62、複数の調理ボタン63,63・・、選択された調理モードやメンテナンスメニュー等の表示部64,64に加えて、調理モードを選択するモード選択ボタン65、定格量を表示する定格量表示ランプ66A,66Bが設けられている。定格量表示ランプ66Aが第1定格量、定格量表示ランプ66Bが第2定格量にそれぞれ対応している。
器体2の下部には、バーナコントローラ70が設けられている。バーナコントローラ70は、フライコントローラ60から指示される調理モードに従い、パルス燃焼器4のON/OFF制御を行って、ポテト等の被調理物の調理を行う。バーナコントローラ70には、第1、第2油面温度センサ11,12、調理用温度センサ13、増油温度センサ17、タンク温度センサ48等の検出信号が入力される。これらの検出信号や操作パネル61からの指示に基づいて、バーナコントローラ70は、パルス燃焼器4、ガス電磁弁22、ファン24、電気ヒータ33、フィルタリングポンプ35、保温ヒータ47、足し油ポンプ50、足し油電磁弁51等を制御する。
器体2の下部には、バーナコントローラ70が設けられている。バーナコントローラ70は、フライコントローラ60から指示される調理モードに従い、パルス燃焼器4のON/OFF制御を行って、ポテト等の被調理物の調理を行う。バーナコントローラ70には、第1、第2油面温度センサ11,12、調理用温度センサ13、増油温度センサ17、タンク温度センサ48等の検出信号が入力される。これらの検出信号や操作パネル61からの指示に基づいて、バーナコントローラ70は、パルス燃焼器4、ガス電磁弁22、ファン24、電気ヒータ33、フィルタリングポンプ35、保温ヒータ47、足し油ポンプ50、足し油電磁弁51等を制御する。
フライコントローラ60では、選択可能な調理モードとして、一度に調理する被調理物の量が、所定の第1定格量となる第1調理モードと、第1定格量よりも多い第2定格量となる第2調理モードとの2種類が規定されている。
バーナコントローラ70は、CPU等の制御部に加えて、タイマー71と記憶部72とを有している。記憶部72には、各調理モードごとに、調理用温度センサ13からの検出温度が所定の狙い温度で推移して所定の調理時間で完了するように設定された制御ラインが記憶されている。バーナコントローラ70は、調理が開始されると、フライコントローラ60で選択された調理モードに対応する制御ラインに基づいてパルス燃焼器4を制御する。そして、設定された調理時間が経過すると、パルス燃焼器4の制御を終了して、フライコントローラ60の操作パネル61で調理完了の報知を行うようになっている。
バーナコントローラ70は、CPU等の制御部に加えて、タイマー71と記憶部72とを有している。記憶部72には、各調理モードごとに、調理用温度センサ13からの検出温度が所定の狙い温度で推移して所定の調理時間で完了するように設定された制御ラインが記憶されている。バーナコントローラ70は、調理が開始されると、フライコントローラ60で選択された調理モードに対応する制御ラインに基づいてパルス燃焼器4を制御する。そして、設定された調理時間が経過すると、パルス燃焼器4の制御を終了して、フライコントローラ60の操作パネル61で調理完了の報知を行うようになっている。
以上の如く構成されたフライヤー1においては、調理者が操作パネル61の電源スイッチ62をONすると、バーナコントローラ70は、ファン24を所定時間回転して給気した後、燃焼室5内で混合ガスを断続的に燃焼させてパルス燃焼器4をON/OFF動作させる。すなわち、燃焼室5内で混合ガスに点火して燃焼室5内で爆発燃焼させ、その燃焼に伴う燃焼室5内の圧力上昇によって燃焼排気をテールパイプ6へ強制的に排出する。そして、その燃焼排気の排出により負圧となる燃焼室5内に燃料ガスと燃焼用空気とを吸入する。このON/OFF動作が繰り返されることで、油槽3に貯留された調理油が加熱される。
バーナコントローラ70は、電源スイッチ62をONした後の起動時の加熱制御において、調理用温度センサ13から得られる検出温度を監視し、検出温度の上昇時間が所定の時間範囲内に収まらない場合には、パルス燃焼器4の性能低下が生じたとしてメンテナンスの必要を報知するようにしている。以下、このパルス燃焼器4の加熱性能の確認制御を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ(以下「S」と表記する。)1で、調理用温度センサ13から得られる検出温度が所定の第1温度(例えば121℃)に達したか否かを判別する。ここで検出温度が第1温度に到達したことを確認すると、S2で、タイマー71によるカウントを開始する。
そして、S3で、続けて検出温度が所定の第2温度(例えば140℃)に達したか否かを判別する。ここで検出温度が第2温度に到達したことを確認すると、S4で、第1温度から第2温度に上昇するのに要した時間(上昇時間)を算出して記憶部72に記憶する。
まず、ステップ(以下「S」と表記する。)1で、調理用温度センサ13から得られる検出温度が所定の第1温度(例えば121℃)に達したか否かを判別する。ここで検出温度が第1温度に到達したことを確認すると、S2で、タイマー71によるカウントを開始する。
そして、S3で、続けて検出温度が所定の第2温度(例えば140℃)に達したか否かを判別する。ここで検出温度が第2温度に到達したことを確認すると、S4で、第1温度から第2温度に上昇するのに要した時間(上昇時間)を算出して記憶部72に記憶する。
次に、S5で、上昇時間が予め設定された時間範囲内にあるか否かを判別する。ここで時間範囲内にあれば、パルス燃焼器4の加熱性能に低下は生じていないとして本制御を終了する。
一方、上昇時間が時間範囲内になければ、S6で、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数をカウントして記憶部72に記憶する。
次に、S7で、逸脱回数が、連続して所定回数(例えば3回)に到達したか否かを判別する。ここで逸脱回数が連続して所定回数に到達していなければ、パルス燃焼器4の加熱性能に低下は生じていないとして本制御を終了する。
一方、逸脱回数が、連続して所定回数に到達していれば、パルス燃焼器4の加熱性能に低下が生じているとして、S8で、フライコントローラ60の表示部64にメンテナンスの必要がある旨を報知する。これはアラーム音でもよいし、表示と音声とを併用してもよい。
よって、店舗側は、メーカ或いはサービス業者にメンテナンスの依頼を行うことができる。
また、S4で記憶された上昇時間と、S6で記憶された逸脱回数とは、フライコントローラ60での所定の操作によって表示部64に表示させることができる。よって、調理者或いはメンテナンスマンは、S8でのメンテナンス報知が行われる前の現在の状況を把握することができる。記憶された逸脱回数は、メンテナンスが実施されると所定操作によってリセットされる。
一方、上昇時間が時間範囲内になければ、S6で、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数をカウントして記憶部72に記憶する。
次に、S7で、逸脱回数が、連続して所定回数(例えば3回)に到達したか否かを判別する。ここで逸脱回数が連続して所定回数に到達していなければ、パルス燃焼器4の加熱性能に低下は生じていないとして本制御を終了する。
一方、逸脱回数が、連続して所定回数に到達していれば、パルス燃焼器4の加熱性能に低下が生じているとして、S8で、フライコントローラ60の表示部64にメンテナンスの必要がある旨を報知する。これはアラーム音でもよいし、表示と音声とを併用してもよい。
よって、店舗側は、メーカ或いはサービス業者にメンテナンスの依頼を行うことができる。
また、S4で記憶された上昇時間と、S6で記憶された逸脱回数とは、フライコントローラ60での所定の操作によって表示部64に表示させることができる。よって、調理者或いはメンテナンスマンは、S8でのメンテナンス報知が行われる前の現在の状況を把握することができる。記憶された逸脱回数は、メンテナンスが実施されると所定操作によってリセットされる。
メンテナンスの必要なくパルス燃焼器4の加熱性能の確認制御が終了すると、バーナコントローラ70は、引き続き調理用温度センサ13から得られる検出温度を監視する。調理油の温度が所定の調理温度(例えば160℃)に到達したことを確認したら、フライコントローラ60は、操作パネル61の表示部64に調理OKの表示を出力する等して報知する。
この報知がなされたら、調理者は調理モードに対応する定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽3に投入する。そして、調理者が調理開始ボタン(ここでは左端の調理ボタン63)を押し操作すると、バーナコントローラ70は、制御ラインに基づいてパルス燃焼器4を制御して被調理物の加熱調理を行う。そして、調理時間がタイムアップしたら、フライコントローラ60は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。よって、調理者はバスケット9を油槽3から引き上げる。続けて調理を行う場合は、被調理物を投入して調理開始ボタンを押せば、同じ制御が繰り返される。
この報知がなされたら、調理者は調理モードに対応する定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽3に投入する。そして、調理者が調理開始ボタン(ここでは左端の調理ボタン63)を押し操作すると、バーナコントローラ70は、制御ラインに基づいてパルス燃焼器4を制御して被調理物の加熱調理を行う。そして、調理時間がタイムアップしたら、フライコントローラ60は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。よって、調理者はバスケット9を油槽3から引き上げる。続けて調理を行う場合は、被調理物を投入して調理開始ボタンを押せば、同じ制御が繰り返される。
一方、バーナコントローラ70は、各調理モードでの運転中は、タンク温度センサ48から得られる検出温度を監視して、足し油タンク45で所定の保温温度が維持されるように保温ヒータ47をON/OFF制御する。
そして、第1、第2油面温度センサ11,12によって各調理モードの何れかで必要な調理油の減少を検知するか、或いは所定の調理回数に達するかすると、足し油ポンプ50を駆動させて足し油電磁弁51を開弁させる。すると、足し油タンク45内で液化された調理油が足し油管49を介して油槽3に直接供給される。
そして、第1、第2油面温度センサ11,12によって各調理モードの何れかで必要な調理油の減少を検知するか、或いは所定の調理回数に達するかすると、足し油ポンプ50を駆動させて足し油電磁弁51を開弁させる。すると、足し油タンク45内で液化された調理油が足し油管49を介して油槽3に直接供給される。
このように、上記形態のフライヤー1は、調理油が収容可能な油槽3と、調理油の温度を検出する調理用温度センサ13(温度検出手段)と、油槽3に設けられ、調理油を加熱するパルス燃焼器4(加熱手段)と、パルス燃焼器4を制御するバーナコントローラ70(制御手段)と、を含む。バーナコントローラ70は、タイマー71及び記憶部72を備え、調理が開始されると、タイマー71によるカウントを開始すると共に、調理用温度センサ13の検出温度が所定の狙い温度で推移するようにパルス燃焼器4を制御し、所定の調理時間の経過によって調理を完了する。そして、バーナコントローラ70は、調理開始後、検出温度が所定の第1温度から、第1温度よりも高い所定の第2温度まで上昇するのに要した時間をカウントして記憶部72に記憶する。
この構成によれば、記憶された上昇時間に基づいて、パルス燃焼器4の加熱性能の状態を適切に知ることができる。特に、加熱調理に用いるタイマー71及び調理用温度センサ13といった既存の構成を用いて第1温度から第2温度までの上昇時間を記憶することができる。よって、ストップウォッチや温度計等を別途用意する必要がなくなり、店舗側の負担を軽減することができる。また、開店後の最初の起動時に上昇時間を記憶することができるので、営業に支障を及ぼすこともなくなる。従って、加熱性能の確認を簡単且つ短時間で行うことができる。
特に、バーナコントローラ70は、上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知するので、パルス燃焼器4によって調理油が適切に加熱できなくなっている可能性があるタイミングでメンテナンスを促すことができる。
また、バーナコントローラ70は、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数を記憶部72に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知する。よって、パルス燃焼器4の加熱性能が正常であるにもかかわらず、偶発的に上昇時間が時間範囲から外れたような場合での報知を排除でき、無用なメンテナンスの実行を防止することができる。
また、バーナコントローラ70は、上昇時間が時間範囲から逸脱した回数を記憶部72に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知する。よって、パルス燃焼器4の加熱性能が正常であるにもかかわらず、偶発的に上昇時間が時間範囲から外れたような場合での報知を排除でき、無用なメンテナンスの実行を防止することができる。
以下、変更例について説明する。
加熱性能を確認する第1温度及び第2温度は適宜変更できる。
メンテナンスが必要と判断する上昇時間の逸脱回数も適宜増減可能である。上昇時間の最初の逸脱でメンテナンスが必要と報知してもよい。
上記形態では、上昇時間の逸脱回数が連続して所定回数に到達した場合にメンテナンスが必要と判断しているが、逸脱回数が連続せず通算で所定回数に到達した場合にメンテナンスが必要と判断してもよい。
第1温度から第2温度までの上昇時間は、操作パネルで操作することなく表示部にその都度表示するようにしてもよい。
上記形態では、起動時の加熱制御の際にパルス燃焼器の加熱性能を確認しているが、これに限らず、調理モードでの加熱制御の際に加熱性能を確認してもよい。
加熱性能を確認する第1温度及び第2温度は適宜変更できる。
メンテナンスが必要と判断する上昇時間の逸脱回数も適宜増減可能である。上昇時間の最初の逸脱でメンテナンスが必要と報知してもよい。
上記形態では、上昇時間の逸脱回数が連続して所定回数に到達した場合にメンテナンスが必要と判断しているが、逸脱回数が連続せず通算で所定回数に到達した場合にメンテナンスが必要と判断してもよい。
第1温度から第2温度までの上昇時間は、操作パネルで操作することなく表示部にその都度表示するようにしてもよい。
上記形態では、起動時の加熱制御の際にパルス燃焼器の加熱性能を確認しているが、これに限らず、調理モードでの加熱制御の際に加熱性能を確認してもよい。
フライヤーは、フライコントローラとバーナコントローラとが別々に設けられるものに限らず、フライコントローラとバーナコントローラとの両機能を有するコントローラを1つ備えるものであってもよい。
加熱手段は、パルス燃焼器のみで形成してもよいし、電気ヒータのみで形成してもよい。また、加熱手段は、油槽の外部に設けたガスバーナのみで形成してもよい。さらに、加熱手段は、パルス燃焼器と電気ヒータとの組み合わせ以外の組み合わせで形成してもよい。
上記形態では、油槽が左右一対設けられているが、油槽は1つでもよいし、逆に3つ以上あってもよい。
本開示は、油槽の開口を蓋体で閉塞する圧力フライヤーであっても適用可能である。
加熱手段は、パルス燃焼器のみで形成してもよいし、電気ヒータのみで形成してもよい。また、加熱手段は、油槽の外部に設けたガスバーナのみで形成してもよい。さらに、加熱手段は、パルス燃焼器と電気ヒータとの組み合わせ以外の組み合わせで形成してもよい。
上記形態では、油槽が左右一対設けられているが、油槽は1つでもよいし、逆に3つ以上あってもよい。
本開示は、油槽の開口を蓋体で閉塞する圧力フライヤーであっても適用可能である。
1・・フライヤー、2・・器体、3・・油槽、4・・パルス燃焼器、5・・燃焼室、6・・テールパイプ、7・・第1調理部、8・・第2調理部、9・・バスケット、11・・第1油面温度センサ、12・・第2油面温度センサ、13・・調理用温度センサ、14・・増油タンク、15・・増油管、16・・増油用バルブ、18・・オーバーフロー部、22・・ガス電磁弁、30・・フィルタリングタンク、35・・フィルタリングポンプ、37・・第1給油管、38・・第2給油管、39・・第1給油バルブ、40・・第2給油バルブ、60・・フライコントローラ、61・・操作パネル、62・・電源スイッチ、63・・調理ボタン、64・・表示部、65・・モード選択ボタン、66A,66B・・定格量表示ランプ、70・・バーナコントローラ、71・・タイマー、72・・記憶部。
Claims (3)
- 調理油が収容可能な油槽と、
前記調理油の温度を検出する温度検出手段と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、タイマー及び記憶部を備え、調理が開始されると、前記タイマーによるカウントを開始すると共に、前記温度検出手段の検出温度が所定の狙い温度で推移するように前記加熱手段を制御し、所定の調理時間の経過によって調理を完了するフライヤーであって、
前記制御手段は、調理開始後、前記検出温度が所定の第1温度から、前記第1温度よりも高い所定の第2温度まで上昇するのに要した時間である上昇時間をカウントして前記記憶部に記憶することを特徴とするフライヤー。 - 前記制御手段は、前記上昇時間が所定の時間範囲から逸脱した場合、メンテナンスの必要を報知することを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
- 前記制御手段は、前記上昇時間が前記時間範囲から逸脱した回数を前記記憶部に記憶し、記憶した回数が連続して所定回数に達した場合にメンテナンスの必要を報知することを特徴とする請求項2に記載のフライヤー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021169771A JP2023059654A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | フライヤー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021169771A JP2023059654A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | フライヤー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023059654A true JP2023059654A (ja) | 2023-04-27 |
Family
ID=86096357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021169771A Pending JP2023059654A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | フライヤー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023059654A (ja) |
-
2021
- 2021-10-15 JP JP2021169771A patent/JP2023059654A/ja active Pending
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