JP2020021380A - 情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法 - Google Patents

情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法 Download PDF

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Yasumitsu Takai
康充 高井
俊典 廣瀬
Toshinori Hirose
俊典 廣瀬
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Koji Imamura
幸司 今村
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Abstract

【課題】物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能な情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法を提供する。【解決手段】情報取得システム1は、第1収容体5と、第2収容体6と、アンテナ7と、を備える。第1収容体5は、電子タグ92が付された少なくとも1つの物品91を収容する。第2収容体6は、第1収容体5との間に隙間Sp1を形成し、かつ第1収容体5の少なくとも一部を収容する。アンテナ7は、第1収容体5の内部空間に形成された読取空間90に電波を出力する。第2収容体6は第1収容体5に比べて高い電波遮蔽性を有する。情報取得システム1は、読取空間90が第2収容体6の開口面601を通して第2収容体6の外部空間Sp2に開放された状態で、電子タグ92から物品91に関する物品情報を読み取る。【選択図】図6

Description

本開示は、一般に情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法に関し、より詳細には、電子タグから物品に関する物品情報を取得する情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法に関する。
特許文献1には、少なくとも顧客が購入しようとする商品の精算(決済)処理を行うためのPOS(Point Of Sales)装置において、RF(Radio Frequency)タグ(電子タグ)の読取装置を用いることが記載されている。電子タグは、商品に付されており、電子タグが付された商品の価格情報又は識別情報を記憶している。
特許文献1において、読取装置は、筐体の6面で構成されている箱型形状の収容室に商品が収容された状態で、電子タグから情報を読み取る。筐体には、収容室内へとつながる開口部が形成されている。開口部は、蓋体によって開閉される。つまり、蓋体が開いている状態で、顧客は、開口部から収容室内へ商品を入れることができる。収容室の外部の電子タグから読取装置が情報を読み取らないよう、筐体及び蓋体は、電波を反射する材料又は電波を吸収する材料で構成されている。
特開2016−162177号公報
しかし、特許文献1に記載の構成では、蓋体を開けている状態で収容室内へ物品(商品)を入れ、蓋体を閉めている状態で読取装置が情報を読み取るので、顧客においては、蓋体の開け閉めの作業が必要である。
本開示は上記事由に鑑みてなされており、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能な情報取得システム、買物支援システム、及び情報取得方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る情報取得システムは、第1収容体と、第2収容体と、アンテナと、を備える。前記第1収容体は、電子タグが付された少なくとも1つの物品を収容する。前記第2収容体は、前記第1収容体との間に隙間を形成し、かつ前記第1収容体の少なくとも一部を収容する。前記アンテナは、前記第1収容体の内部空間に形成された読取空間に電波を出力する。前記第2収容体は前記第1収容体に比べて高い電波遮蔽性を有する。前記情報取得システムは、前記読取空間が前記第2収容体の開口面を通して前記第2収容体の外部空間に開放された状態で、前記アンテナを用いて前記読取空間内の前記電子タグと無線通信を行い前記電子タグから物品情報を読み取る。前記物品情報は、前記物品に関する情報である。
本開示の一態様に係る買物支援システムは、前記情報取得システムと、前記物品情報を用いて前記物品の決済処理を行う決済システムと、を備える。
本開示の一態様に係る情報取得方法は、第1収容体と、第2収容体と、を用いた情報取得方法である。前記第2収容体は、前記第1収容体に比べて高い電波遮蔽性を有しており、前記第1収容体との間に隙間を形成し、かつ前記第1収容体の少なくとも一部を収容する。前記情報取得方法は、収容工程と、読取工程と、を有する。前記収容工程は、電子タグが付された少なくとも1つの物品を前記第1収容体に収容する工程である。前記読取工程は、読取空間が前記第2収容体の開口面を通して前記第2収容体の外部空間に開放された状態で、前記読取空間内の前記電子タグと無線通信を行い前記電子タグから物品情報を読み取る工程である。前記読取空間は、前記第1収容体の内部空間に形成される。前記物品情報は、前記物品に関する情報である。
本開示によれば、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能である、という利点がある。
図1は、実施形態1に係る情報取得システムを備えた買物支援システムの概略構成を示すブロック図である。 図2A及び図2Bは、同上の情報取得システムの使用例を示す概略図である。 図3Aは、同上の情報取得システムの要部を示す図2Aの領域Z1の斜視図、図3Bは、図3Aの筐体を省略した状態の斜視図である。 図4Aは、同上の情報取得システムの要部を示す右側面、図4Bは、同上の情報取得システムの要部を示す断面図である。 図5は、同上の情報取得システムの要部を示す分解斜視図である。 図6A及び図6Bは、同上の情報取得システムを用いて物品情報を読み取る様子を示す断面図である。 図7は、同上の情報取得システムの動作を示すフローチャートである。 図8A〜図8Cは、実施形態1の第1変形例に係る情報取得システムの要部を示す概略図である。 図9A〜図9Cは、実施形態1の第2変形例に係る情報取得システムの要部を示す概略図である。 図10A〜図10Fは、実施形態1の第3変形例に係る情報取得システムの要部を示す概略図である。 図11A〜図11Hは、実施形態1の第4変形例に係る情報取得システムの要部を示す概略図である。 図12A及び図12Bは、実施形態1の第5変形例に係る情報取得システムの概略図である。 図13A及び図13Bは、実施形態2に係る情報取得システムの要部を示す断面図である。 図14A及び図14Bは、実施形態3に係る情報取得システムを示す概略図である。
(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る情報取得システム1は、図1に示すように、少なくとも1つの物品91からの物品情報の取得に用いられる装置である。情報取得システム1は、読取空間90にある物品91から、間接的に、物品情報を取得する。物品情報の間接的な取得は、物品91に付された電子タグ92から、情報取得システム1が物品情報を読み取ることによって実現される。このとき、情報取得システム1は、電波を通信媒体として、電子タグ92と無線通信を行うことにより、電子タグ92から物品情報を非接触で読み取る。
本開示でいう「物品情報」は、物品91を識別するための情報であって、例えば、日本国で用いられているJAN(Japanese Article Number)コード等の商品識別コードである。この種の商品識別コードには、JANコードの他、EPC(Electronic Product Code)、欧州等で用いられているEAN(European Article Number)コード、及び米国等で用いられているUPC(Universal Product Code)等がある。また、物品情報は、物品91の品種(種類)を識別する情報に限らず、同一品種の物品91を個別に識別するシリアル情報等の情報を含んでいてもよい。これにより、同一品種の物品91が複数ある場合にも、これら同一品種の複数の物品91の各々を物品情報にて特定可能である。
本実施形態に係る情報取得システム1は、図4A及び図4Bに示すように、第1収容体5と、第2収容体6と、アンテナ7と、を備えている。第1収容体5は、電子タグ92が付された少なくとも1つの物品91を収容する。第2収容体6は、第1収容体5との間に隙間Sp1を形成し、かつ第1収容体5の少なくとも一部を収容する。アンテナ7は、第1収容体5の内部空間に形成された読取空間90に電波を出力する。第2収容体6は第1収容体5に比べて高い電波遮蔽性を有する。情報取得システム1は、読取空間90が第2収容体6の開口面601を通して第2収容体6の外部空間Sp2に開放された状態で、アンテナ7を用いて読取空間90内の電子タグ92と無線通信を行い電子タグ92から物品情報を読み取る。物品情報は、物品91に関する情報である。
本開示でいう「収容」は、物体を一定の場所に収め入れること、を意味している。第2収容体6は、第1収容体5の少なくとも一部を収容するので、第1収容体5は、少なくともその一部が、第2収容体6の内部空間、つまり第2収容体6にて囲まれた空間に位置する。言い換えれば、少なくとも2方向(例えば、下方及び後方)が第2収容体6にて囲まれた空間に、第1収容体5の少なくとも一部が存在していればよい。また、3方向(例えば、下方、後方及び前方)、又は4方向以上の方向が第2収容体6にて囲まれた空間に、第1収容体5の少なくとも一部が存在していてもよい。
また、本開示でいう「電波遮蔽性」とは、電波を遮蔽する性質、つまり電波を遮る性質を意味し、電波遮蔽性が高い物体ほど、電波は遮蔽されやすく、透過しにくい。よって、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有する第2収容体6は、第1収容体5に比べて電波を透過しにくい。言い換えれば、第2収容体6よりも低い電波遮蔽性を有する第1収容体5は、第2収容体6に比べて電波を透過しやすい。
要するに、本実施形態に係る情報取得システム1では、第1収容体5の内部空間に形成された読取空間90が、第2収容体6の開口面601を通して第2収容体6の外部空間Sp2に開放された状態で、物品情報の読取りが実施される。そのため、物品情報の読取りに際しては、例えば、蓋体の開け閉めのような作業を省略することができ、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能である。
また、本実施形態に係る情報取得システム1では、第1収容体5の少なくとも一部は、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有する第2収容体6に収容されている。よって、電子タグ92から物品情報を読み取るためにアンテナ7から出力される電波の届く範囲は、第2収容体6にて、ある程度、制限される。その結果、情報取得システム1では、例えば、第2収容体6の周囲に存在している物品91(電子タグ92)等、読取空間90に無い物品91の物品情報を誤って取得することを低減できる。しかも、第1収容体5と第2収容体6とは別体であって両者間に隙間Sp1も形成されているので、例えば、第2収容体6の形状が第1収容体5による制約を受けにくく、同様に、第1収容体5の形状が第2収容体6による制約を受けにくい。よって、第1収容体5及び第2収容体6の設計の自由度が高くなる。
(2)構成
以下、本実施形態に係る情報取得システム1、及びこれを備える買物支援システム10について詳しく説明する。
(2.1)買物支援システム
ここではまず、本実施形態に係る買物支援システム10の全体構成について説明する。本実施形態では、買物支援システム10は、図1に示すように、情報取得システム1と、決済システム4と、を備えている。言い換えれば、本実施形態に係る情報取得システム1は、決済システム4と共に、買物支援システム10を構成する。決済システム4は、情報取得システム1で取得された物品情報を用いて物品91の決済処理を行う。
買物支援システム10は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、ドラッグストア、家電量販店又はホームセンター等の小売店の店舗に導入され、顧客C1(図2A参照)による商品の購入(つまり「買物」)を支援するシステムである。本開示でいう「購入」とは、売主(店舗)から買主(顧客)に物品91の所有権を移転し、これに対する対価(代金)を買主が売主に支払う行為(売買)における買主(顧客)側の行為を意味する。そのため、店舗に導入される買物支援システム10に情報取得システム1が用いられる場合、情報取得システム1を用いて物品情報が取得される物品91は、店舗で販売されている「商品」であって、物品情報は「商品情報」である。本実施形態では、買物支援システム10が導入される店舗としてコンビニエンスストアを例に説明する。
この種の店舗においては、複数の物品91が店内に陳列された状態で、複数の物品91の販売が行われている。そのため、顧客C1は、店内に陳列されている複数の物品91の中から所望の物品91をピックアップし、ピックアップした物品91について決済(精算)を行うことで、所望の物品91を購入する。本実施形態では、店内に少なくとも1人は店員が存在する有人の店舗を想定する。ただし、この例に限らず、例えば、店舗に店員が居ない無人店舗のような状況においても、買物支援システム10は採用可能である。
情報取得システム1が買物支援システム10に用いられる場合においては、情報取得システム1で取得された物品情報は、決済システム4での決済処理に使用される。すなわち、決済システム4は、情報取得システム1で物品情報が取得された物品91について、物品情報を用いて決済処理を行う。よって、買物支援システム10によれば、店舗に設置された情報取得システム1にて物品情報の読取りが行われることにより、物品91の決済処理が可能な状態になる。
情報取得システム1は、読取空間90にある物品91から、直接的に又は間接的に、物品情報を取得する。そのため、顧客C1は、店舗に陳列されている複数の物品91の中から、購入対象の物品91を、店内でピックアップし、読取空間90に配置することで、情報取得システム1に物品情報の取得を実施させればよい。そして、情報取得システム1で取得された物品情報を用いて決済システム4での決済処理が完了することで、売主(店舗)から買主(顧客)へ所有権が移転し、顧客C1による商品の購入が成立する。顧客C1は、購入した物品91、つまり決済処理が終了した物品91を持ち帰ることになる。
決済システム4は、情報取得システム1と通信可能に構成されている。決済システム4と情報取得システムとの間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。さらに、決済システム4は、例えば、POS(Point Of Sales)端末からなる店舗端末と、直接的に又は中継器等を介して間接的に、通信可能に構成されている。本実施形態では、決済システム4は、情報取得システム1と同一の筐体100(図2A参照)内に収容されている。すなわち、情報取得システム1及び決済システム4は、1つの筐体100に設けられている。
決済システム4は、後述する情報取得システム1のユーザインタフェース13を用いることにより、表示又は音声によって各種の情報を顧客C1に提示したり、顧客C1の操作(音声入力を含む)を受け付けたりすることができる。ただし、決済システム4による情報の提示は、表示と音声との少なくとも一方で実現されればよく、表示と音声とのいずれか一方で実現されてもよいし、表示と音声との組み合わせで実現されてもよい。
一例として、決済システム4は、来客検知時及び決済処理の完了時に、「いらっしゃいませ。」、「ありがとうございました。」等のメッセージを顧客C1に提示することができる。これにより、顧客C1に対して、店員が接客するのに近い親近感を与えることができる。また、顧客C1は、例えば、ユーザインタフェース13に表示される購入対象の物品91の一覧、及び決済金額(精算金額)等を確認し、確認後にユーザインタフェース13を操作して承諾の意思表示を行うことにより、決済システム4での決済処理を行う。決済処理は、例えば、携帯情報端末(スマートフォン又はウェアラブル端末等)、又はIC(Integrated Circuit)カード等と決済システム4との間の近距離無線通信により、実現されてもよい。この場合、顧客C1は、携帯情報端末又はICカード等を、所定箇所(例えば、ユーザインタフェース13付近)に近づける操作により、決済システム4に決済処理を行わせる。ここで、決済システム4は、プリンタを有していてもよく、その場合、決済処理が完了すれば、プリンタにてレシート(receipt)等を発行(印刷)可能である。ただし、決済処理において顧客C1の操作を受け付けること、及びレシートを発行することは、買物支援システム10において必須の構成ではない。
また、購入対象の物品91の一覧、及び決済金額等の情報(以下、「購入情報」という)は、決済システム4から、顧客C1が所有する携帯情報端末(スマートフォン又はタブレット端末等)、又は店舗端末等に送信されてもよい。これにより、顧客C1が所有する携帯情報端末、又は決済システム4とは別の情報端末にて、購入情報の閲覧又はレシートの発行等が可能になる。さらに、店舗端末等からサーバに購入情報が送信されることで、退店後においても、顧客C1は、顧客C1が所有する携帯情報端末にて購入情報を閲覧したり、携帯情報端末にレシートを発行させたりすることが可能になる。
本実施形態では、決済システム4は、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及びメモリを主構成とするコンピュータシステムである。このコンピュータシステムでは、メモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサで実行することによって、決済システム4の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能な光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
(2.2)情報取得システム
次に、本実施形態に係る情報取得システム1の構成について、更に詳しく説明する。
本実施形態では、情報取得システム1は、図2A及び図2Bに示すように、一例として、鉛直方向に長さを有するタワー型の筐体100を有している。情報取得システム1は、筐体100が店舗の所定位置に設置された、定置型の設備である。筐体100は一例として樹脂製である。
筐体100の上面101には、凹所が形成されており、凹所の内部空間が読取空間90を構成する。つまり、本実施形態では、読取部2での物品情報の読取りが行われる読取空間90は、筐体100の上面101に形成された凹所内の空間である。読取空間90は、第1収容体5(図3A参照)の内部空間に形成される空間であるため、筐体100の上面101の凹所内の空間は第1収容体5の内部空間に相当する。すなわち、筐体100のうち、凹所を構成している部分が、第1収容体5に相当する。
本実施形態では、筐体100の上面101は、斜め前方を向くように、水平面に対して傾斜している。これにより、筐体100の上面101に形成された読取空間90の投入口501についても、図2A及び図2Bに示すように、真上ではなく、筐体100の手前に位置する顧客C1側を向くことになる。そのため、顧客C1においては、投入口501が真上を向いている場合に比べて、読取空間90をのぞき込みやすく、また読取空間90への物品91の投入、及び読取空間90からの物品91の取出しの作業を行いやすい。
ここで、情報取得システム1は、読取空間90を囲む壁面502及び底面503と、読取空間90に物品91を入れるための投入口501と、を更に備えている。つまり、壁面502及び底面503で囲まれた空間が読取空間90として機能するのであって、言い換えれば、読取空間90の範囲は壁面502及び底面503で規定される。また、読取空間90への物品91の投入は、投入口501から行われる。本実施形態では、読取空間90への物品91の投入だけでなく、読取空間90からの物品91の取出しについても、投入口501を通して行われる。つまり、読取空間90に対する物品91の出し入れが、投入口501を通して行われる。
本実施形態では、読取空間90は凹所の内部空間であるので、凹所の内周面が壁面502及び底面503を構成し、凹所の開口面が投入口501を構成する。ここで、凹所は略矩形状に開口しているため、投入口501の形状は略矩形状である。投入口501の四辺から、凹所の深さ方向に延びた凹所の4つの内周面が、それぞれ壁面502を構成する。本実施形態では、投入口501と複数(4つ)の壁面502とは、互いに略直交している。
ここで、上述したように、筐体100のうち、凹所を構成している部分が、少なくとも1つの物品91を収容するための第1収容体5に相当する。凹所を構成している第1収容体5は、その内部空間に形成された読取空間90に物品91を入れる(投入する)ための投入口501を有している。そして、この第1収容体5の投入口501は、水平面に対して傾斜している。しかも、本実施形態では、投入口501は、筐体100の手前に位置する顧客C1側に向けて傾斜しているため、顧客C1にとっての情報取得システム1の使い勝手に寄与する。そして、凹所の壁面502及び底面503は、第1収容体5の内周面に相当する。
ところで、情報取得システム1は、上述したように第1収容体5と、第2収容体6(図3A参照)と、アンテナ7と、を備えている。また、本実施形態に係る情報取得システム1は、図1に示すように、読取部2と、制御部11と、検知部12と、ユーザインタフェース13と、を更に備えている。第1収容体5、第2収容体6及びアンテナ7の形状及び配置等について詳しくは「(2.3)読取空間周辺の構造」の欄で説明する。
読取部2は、読取空間90にある物品91の物品情報を読み取る。本実施形態では、読取部2は、物品91に付された電子タグ92から物品情報を無線通信により読み取る。すなわち、読取部2は、物品91に付された電子タグ92との間で電波を媒体として無線通信を行うことにより、電子タグ92に記憶されている物品情報を取得する。
電子タグ92は、例えば、パッシブ型のRFタグであって、少なくとも物品情報を記憶するメモリを有している。ここにおいて、複数の物品91には複数の電子タグ92が一対一で対応付けられている。電子タグ92には、対応する物品91についての物品情報が記憶されており、電子タグ92は、対応する物品91に付されている。
電子タグ92は物品91と一体に取り扱い可能な状態で物品91に付されていればよく、電子タグ92が物品91に付される具体的な態様としては、様々な態様がある。本実施形態では一例として、電子タグ92はシール状であって物品91に貼り付けられている。その他、電子タグ92は、例えば、紐等で物品91に繋がっていてもよいし、物品91の梱包材に一体化されていてもよいし、物品91に埋め込まれていてもよいし、物品91に組み込まれていてもよい。さらに、例えば、塗布型半導体等の技術を用いることにより、電子タグ92は、物品91自体、又は物品91の梱包材等の表面に、印刷にて直接的に形成されていてもよい。
本実施形態に係る読取部2は、筐体100における読取空間90の付近に内蔵されている。読取部2は、アンテナ7に電気的に接続されており、RFID(Radio Frequency Identification)システムを構成するリーダである。読取部2は、基本的には、アンテナ7にて電波の送受信を行うことにより、読取空間90に配置された物品91の電子タグ92と無線通信を行う。本実施形態では、読取空間90の投入口501に蓋又はシールド等は設けられておらず、投入口501が常時開放された開放型の読取空間90を採用している。
アンテナ7は、読取空間90に位置する電子タグ92との間で、通信媒体となる電波を送受信し、無線通信を行う。すなわち、本実施形態では、アンテナ7は、読取空間90に対して、読取空間90の周辺から電波を送受信可能となるように配置されている。アンテナ7は、偏波面を考慮し、円偏波のアンテナにて構成されることが好ましい。アンテナ7は、例えば、パッチアンテナ、モノポールアンテナ、逆F形アンテナ又はスロットアンテナ等で構成される。
読取部2は、アンテナ7から電子タグ92に電波を送信し、この電波によって起動された電子タグ92からの物品情報をアンテナ7にて受信する。読取部2は、電子タグ92から物品情報を受信すると、受信した物品情報を制御部11に出力する。
本実施形態では、読取部2は、物品91が容器93に収容(袋詰め)された状態で、物品91に付された電子タグ92から物品情報を読み取る。そのため、顧客C1は、店内でピックアップした物品91について、先に、物品91を容器93に収納する作業を行い、その後、物品91を容器93ごと読取部2上の所定エリアに置くことによって、読取部2に物品情報の読み取りを行わせることができる。したがって、顧客C1においては、物品情報の読み取り後に、荷詰めを行う必要がなく、例えば、容器93に収納された状態の物品91を、そのまま容器93ごと持ち帰ることができ、買物支援システム10によって買物を効率よく行うことができる。本開示でいう「容器」は、物品91を収容するために使用する入れ物であって、物品91が入る大きさで、かつ物品91を出し入れするための開口を有する入れ物であればよく、例えば、袋、バッグ、かご又は箱等である。ここで、袋、バッグ、かご又は箱等の材質は特に限定されず、例えば、袋であれば、ポリエチレン製又はポリプロピレン製等の「ビニール袋」、及び紙製の「紙袋」等を含む。
特に、本実施形態では、容器93が比較的薄手で、かつ透明のビニール袋であると仮定する。そのため、顧客C1は、物品91をピックアップしながら容器93に収納できるので、物品91のピックアップと物品91の袋詰めと、を同時に行うことができる。したがって、買物支援システム10によれば、単独での「袋詰め」という作業が不要になり、買物の効率の更なる向上を図ることができる。ただし、顧客C1が物品91のピックアップと物品91の袋詰めと、を同時に行うことは、買物支援システム10に必須の事項でない。例えば、顧客C1は、物品91のピックアップ後、決済処理の開始までの間に、物品91の袋詰めを行ってもよいし、決済処理後に、物品91の袋詰めを行ってもよい。
また、図1に示すように、容器93に複数の物品91が収納されている場合には、読取部2は、これら複数の物品91に付された複数の電子タグ92から、複数の物品91の物品情報をまとめて読み取ることが可能である。ここで、読取部2は、複数の電子タグ92から、複数の物品情報を一括で読み取ってもよいし、物品情報を1つずつ読み取ってもよい。ただし、複数の物品91が容器93に収納されていることは必須ではなく、容器93に収納されていない状態の複数の物品91に付された複数の電子タグ92から、読取部2が、複数の物品91の物品情報をまとめて読み取ってもよい。
要するに、本実施形態に係る情報取得システム1では、読取部2は、物品91を複数収容した1つの容器93が読取空間90に配置された状態で、容器93内の複数の物品91の物品情報を読み取る。これにより、顧客C1は、一旦、複数の物品91を容器93に収納すれば、その後、精算処理が完了してこれら複数の物品91を持ち帰るまで、これら複数の物品91をばらすことなく一まとめにして扱うことができる。
制御部11は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを主構成とする。すなわち、マイクロコントローラのメモリに記録されたプログラムを、マイクロコントローラのプロセッサが実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムはメモリにあらかじめ記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部11は、図1に示すように、読取部2、検知部12、ユーザインタフェース13及び決済システム4に接続されている。制御部11は、少なくとも読取部2における電子タグ92との無線通信の開始及び終了の指示を出す。具体的には、制御部11は、読取部2と電子タグ92との無線通信を開始させる際には、読取部2から無線通信用の電波の出力を開始させるように読取部2を制御する。制御部11は、読取部2と電子タグ92との無線通信を終了させる際には、読取部2から無線通信用の電波の出力を停止させるように、読取部2を制御する。
検知部12は、投入検知部121と、完了検知部122と、を有している。投入検知部121は、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象の発生を検知する。投入検知部121は、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生すると、そのことを検知してトリガ信号を出力する。本開示でいう読取空間90に物品91を置く動作に関連する「事象」とは、例えば、投入口501を物品91、物品91を収容する容器93若しくは人の手等が通過すること、又は人が筐体100装置の前に立つ(接近する)こと等である。一例として、投入検知部121は、読取空間90の投入口501を移動体が通過することを検知するライトカーテン又はエリアセンサ等の非接触式の対物センサにて実現される。要するに、投入検知部121は、読取空間90の投入口501を物品91又は人の手等の移動体が通過することで、読取空間90への物品91の投入、つまり読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生したと判断する。
完了検知部122は、第1収容体5への物品91の収容が完了したことを検知すると完了信号を出力する。つまり、完了検知部122は、第1収容体5への物品91の収容、つまり読取空間90への物品91の収容が完了すると、そのことを検知して完了信号を出力する。本開示でいう第1収容体5への物品91の収容の「完了」とは、例えば、投入口501を物品91又は人の手が通過した後に、物品91が読取空間90の底面503(凹所の底面)に到達すること、又は所定時間が経過すること等である。一例として、完了検知部122は、読取空間90の底面503に物品91が到達することを検知するライトカーテン又はエリアセンサ等の非接触式の対物センサにて実現される。要するに、完了検知部122は、凹所の底面503の手前(上方)を物品91が通過することで、読取空間90への物品91の投入が完了したと判断する。
本実施形態では、投入検知部121及び完了検知部122は、それぞれ投入口501及び底部(底面503の手前)を、物品91又は人の手が通過することを検知する、光学式の対物センサにて実現される。投入検知部121及び完了検知部122について詳しくは「(2.3)読取空間周辺の構造」の欄で説明する。
本実施形態では、制御部11は、検知部12の検知結果に応じて、読取部2に物品情報の読取りを開始させる。ここで、制御部11は、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生したときに、読取部2に物品情報の読取りを開始させる。つまり、制御部11は、投入検知部121からのトリガ信号を受けると、読取部2に物品情報の読取りを開始させる。その結果、読取部2は、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象の発生をトリガにして、物品情報の読取りを開始する。つまり、読取部2は、常に物品情報の読取りを行っているのではなく、物品91が投入口501を通過する等、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生すると、読取部2による物品情報の読取りが開始する。また、読取部2は、トリガ信号に基づいて物品情報の読取りを開始すればよく、トリガ信号を受信して即座に物品情報の読取りを終了する構成に限らず、トリガ信号を受信した時点から所定の待機時間が経過した時点で物品情報の読取りを開始してもよい。
さらに、制御部11は、完了検知部122からの完了信号を受けると、読取部2に物品情報の読取りを終了させる。つまり、読取部2は、第1収容体5への物品91の収容が完了したことを完了検知部122が検知すると、完了信号に基づいて物品情報の読取りを終了する。ここで、読取部2は、投入検知部121からのトリガ信号を受けて物品情報の読取りを開始させた後、所定時間が経過するまでの間に完了検知部122からの完了信号を受けると、物品情報の読取りを終了する。また、読取部2は、完了信号に基づいて物品情報の読取りを終了すればよく、完了信号を受信して即座に物品情報の読取りを終了する構成に限らず、完了信号を受信した時点から所定の待機時間が経過した時点で物品情報の読取りを終了してもよい。
つまり、読取部2は、常に物品情報の読取りを行っているのではなく、物品91が投入口501を通過する等、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生すると、読取部2による物品情報の読取りが開始する。そして、読取空間90の底面に物品91が到達する等、読取空間90への物品91の投入が完了したことが検知されると、読取部2による物品情報の読取りが終了する。これにより、読取部2では、必要な期間、つまり読取空間90への物品91の投入が行われた期間にのみ、電子タグ92との無線通信が行われることになり、不要な期間にまで電波が出力されることを抑制でき、読取部2の電力消費を抑えることができる。さらに、必要な期間にのみ電子タグ92との無線通信が行われることで、読取部2は、無線通信に用いる電波の出力強度(送信強度)を高めたとしても、例えば、読取空間90外にある電子タグ92からの物品情報の誤検出を抑制できる。ひいては、読取部2は、無線通信に用いる電波の出力強度(送信強度)を高めることが可能である。
また、読取部2は、投入検知部121からのトリガ信号を受けて物品情報の読取りを開始させた後、完了検知部122からの完了信号を受ける前に所定時間が経過すると、例えば、制御部11がエラー信号を出力する。言い換えれば、トリガ信号の発生から所定時間内に、読取空間90への物品91の投入が完了しなければ、エラー信号が発生する。エラー信号は、例えば、ユーザインタフェース13に出力される。エラー信号を受けたユーザインタフェース13は、一例として、「物品を置き直してください」等、読取空間90への物品91の再投入を促す旨の報知を行う。これにより、例えば、物品91が壁面502に引っ掛かる等して、物品91が読取空間90の底面(凹所の底面)に到達しない状況にあれば、顧客C1に対して報知が行われることになる。
ユーザインタフェース13は、情報取得システム1において表示又は音声によって各種の情報を顧客C1に提示したり、顧客C1の操作(音声入力を含む)を受け付けたりする機能を持つ。本実施形態では、ユーザインタフェース13は、表示部131と、操作部132と、を有している。一例として、表示部131及び操作部132はタッチパネルディスプレイとして一体化されている。ユーザインタフェース13は、筐体100の上面101上に、顧客C1側(前方)に向けて設置されている。ユーザインタフェース13は、表示及び音声に限らず、例えば、ランプの点灯状態(点灯、消灯、光色、点滅パターン又は明るさ等)又はバイブレータを用いた振動等により、情報を提示してもよい。
(2.3)読取空間周辺の構造
次に、読取空間90周辺の構造、つまり第1収容体5、第2収容体6及びアンテナ7の形状及び配置等について、図3A〜図6Bを参照して説明する。図3A、図4A、図4B図6A及び図6Bでは、筐体100の上面101上に設置されているユーザインタフェース13の図示を省略する。
本実施形態では、図3A及び図3Bに示すように、筐体100のうち、凹所を構成している部分が、少なくとも1つの物品91を収容するための第1収容体5に相当する。ここで、第1収容体5は、図3Aに示すように、中空の略直方体状であって、一面(上面)が開口した箱状に形成されている。第1収容体5の内部空間は読取空間90に相当する。第1収容体5の開口面(ここでは上面)は、読取空間90に物品91を入れる(投入する)ための投入口501である。
より詳細には、第1収容体5は、図4A〜図5に示すように、第1前壁51、第1後壁52、第1右側壁53、第1左側壁54及び第1底板55を有している。第1前壁51及び第1後壁52は、前後方向に対向する一対の板状の部材であって、第1右側壁53及び第1左側壁54は、左右方向に対向する一対の板状の部材である。これら第1前壁51、第1後壁52、第1右側壁53及び第1左側壁54は、略角筒状の筒状体を構成する。第1底板55は、この筒状体の下面を塞いでおり、筒状体の上面(開口面)が投入口501となる。さらに、第1前壁51、第1後壁52、第1右側壁53及び第1左側壁54のうち、読取空間90を向いた面(つまり内周面)は、壁面502を構成し、第1底板55のうち、読取空間90を向いた面(つまり上面)は、底面503を構成する。本実施形態では一例として、第1前壁51、第1後壁52、第1右側壁53及び第1左側壁54の各々と、第1底板55とは、互いに略直交している。また、本実施形態では一例として、第1底板55及び投入口501は、角部がアール状に形成された略正方形状(角丸四角形状)に形成されている。
このように構成される第1収容体5は、上述したように、投入口501が、筐体100の手前に位置する顧客C1側に向けて傾斜した状態で、配置されている。具体的には、筐体100の天板102に形成された開口孔から第1収容体5の内部空間(読取空間90)が露出するように、第1収容体5が天板102と一体に形成されている。ここで、第1前壁51、第1後壁52、第1右側壁53及び第1左側壁54の各々と、天板102とは、互いに略直交している。そして、天板102の上面(つまり筐体100の上面101)が斜め前方を向くように傾斜した状態で天板102が配置されることにより、天板102と共に第1収容体5が前方に向けて傾斜し、結果的に、投入口501が斜め前方に向けて傾斜する。本実施形態では、水平面に対する投入口501の傾斜角度θ1、つまり水平面に対する上面101の傾斜角度θ1は、一例として30度である。
また、投入検知部121は、図4Aに示すように、投入口501付近に配置された受光素子121a及び発光素子121bを有している。本実施形態では一例として、受光素子121aは第1後壁52の上端部に配置され、発光素子121bは第1前壁51の上端部に配置されている。投入検知部121は、投入口501から投入された物品91等により、発光素子121bから受光素子121aに到達する光が遮られることをもって、物品91の投入を検知する。同様に、完了検知部122は、図4Aに示すように、底部(底面503の手前)付近に配置された受光素子122a及び発光素子122bを有している。本実施形態では一例として、受光素子122aは第1後壁52の下端部に配置され、発光素子122bは第1前壁51の下端部に配置されている。完了検知部122は、底面503に到達する物品91等により、発光素子122bから受光素子122aに到達する光が遮られることをもって、読取空間90への物品91の投入の完了を検知する。
ここで、投入検知部121及び完了検知部122の各々は、上述したように発光素子と受光素子とが対向するように配置された、光透過型のセンサに限らない。投入検知部121及び完了検知部122の各々は、例えば、ミラーを用いた光反射型のセンサ、又は物体での反射光を検知するセンサ、又はその他のセンサ(カメラを含む)で実現されてもよい。
また、第2収容体6は、図3A及び図3Bに示すように、第1収容体5との間に隙間Sp1を形成し、かつ第1収容体5の少なくとも一部を収容する。本実施形態では、第2収容体6は、筐体100の内部に収容されている。ここで、第2収容体6は、図3Bに示すように、一面(上面)の少なくとも一部が開口した箱状に形成されている。この開口(開口面601)から、第1収容体5が露出する。言い換えれば、第2収容体6は、読取空間90を第2収容体6の外部空間Sp2に露出させるための開口面601を有している。
より詳細には、第2収容体6は、図4A〜図5に示すように、第2前壁61、第2後壁62、第2右側壁63、第2左側壁64及び第2底板65を有している。また、本実施形態では、第2収容体6は、第2カバー板66を更に有している。第2前壁61及び第2後壁62は、前後方向に対向する一対の板状の部材であって、第2右側壁63及び第2左側壁64は、左右方向に対向する一対の板状の部材である。これら第2前壁61、第2後壁62、第2右側壁63及び第2左側壁64は、略角筒状の筒状体を構成する。第2底板65は、この筒状体の下面を塞いでおり、第2カバー板66は、筒状体の上面の一部を塞いでいる。筒状体の上面のうち第2カバー板66で覆われていない部位が開口面601となる。さらに、第2前壁61、第2後壁62、第2右側壁63及び第2左側壁64のうち、第1収容体5を向いた面(つまり内周面)は、壁面602を構成し、第2底板65のうち、第1収容体5を向いた面(つまり上面)は、底面603を構成する。本実施形態では一例として、第2前壁61、第2後壁62、第2右側壁63及び第2左側壁64の各々と、第2底板65とは、互いに略直交している。
このように構成される第2収容体6は、開口面601が、筐体100の天板102と略平行となるように、筐体100の手前に位置する顧客C1側に向けて傾斜した状態で、配置されている。具体的には、第2前壁61の上下方向の寸法は第2後壁62よりも小さく設定されており、第2収容体6は、その上面が斜め前方を向くように傾斜している。ここでは、第2カバー板66は、第2後壁62の上端縁から斜め下前方に延びている。これにより、第2収容体6の上面に形成された開口面601が斜め前方に向けて傾斜する。本実施形態では、水平面に対する開口面601の傾斜角度θ1、つまり水平面に対する第2収容体6の上面の傾斜角度θ1は、一例として30度である。
ここにおいて、本実施形態では、第2収容体6は、第1収容体5の略全体を収容するように、第1収容体5より一回り以上大きな容積を有している。しかも、第1収容体5と第2収容体6とは別体であって両者間に隙間Sp1が形成されている。本実施形態では一例として、第1収容体5の外周面と第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)とが接触しないように、第1収容体5の全体を覆うように隙間Sp1が形成されている。言い換えれば、第2収容体6の内周面と第1収容体5の外周面との間には、隙間Sp1が存在する。これにより、例えば、第2収容体6の形状が第1収容体5による制約を受けにくく、同様に、第1収容体5の形状が第2収容体6による制約を受けにくい。よって、第1収容体5及び第2収容体6の設計の自由度が高くなる。
特に、本実施形態では、第1収容体5は、第2収容体6に対して全体的に傾いた状態で、第1収容体5に収容されている。具体的には、第1収容体5の底面503の法線は、第2収容体6の底面603の法線に対して平行ではなく、ある一定の角度(本実施形態では一例として30度)で傾斜する。より詳細には、第1前壁51、第1後壁52及び第1底板55は、それぞれ第2前壁61、第2後壁62及び第2底板65に対して傾斜している。つまり、第1前壁51、第1後壁52及び第1底板55は、それぞれ対向する第2前壁61、第2後壁62及び第2底板65に対して、平行でも垂直でもない。一方、第1右側壁53及び第1左側壁54は、それぞれ第2右側壁63及び第2左側壁64に対して平行である。
言い換えれば、第1収容体5の内周面(壁面502及び底面503)と第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)との距離は一定でない。さらに言い換えれば、第1収容体5の内周面の一部である第1面(例えば底面503)は、第2収容体6の内周面のうち第1面と対向する部位(例えば底面603)に対して傾斜している。例えば、図4Bに示すように、第1収容体5の底面503と第2収容体6の底面603との距離に着目した場合でも、底面603に対して底面503が傾斜しているため、その距離は一定ではなく、位置によって変化する。すなわち、図4Bに示すように、底面503の前部における、底面503と底面603との距離L1に対して、底面503の後部における、底面503と底面603との距離L2は大きい(L1<L2)。
また、本実施形態に係る情報取得システム1は、第1収容体5と第2収容体6とを連結する連結構造8を更に備えている。連結構造8は、第1収容体5と第2収容体6とを、機械的に連結していればよく、第1収容体5と第2収容体6とを直接的に連結していなくてもよい。本実施形態では、第2収容体6を筐体100に対して固定するステーが連結構造8を構成する。つまり、本実施形態では、第1収容体5が筐体100の天板102と一体化されているため、連結構造8が第2収容体6を筐体100に対して固定するだけで、筐体100を介して、第1収容体5と第2収容体6とが連結されることになる。これにより、第1収容体5と第2収容体6とは、上述した位置関係を維持した状態で相対的に固定されることになる。
アンテナ7は、図4Bに示すように、第1収容体5と第2収容体6との間の隙間Sp1に配置されている。本実施形態に係る情報取得システム1は、アンテナ7として、第1アンテナ71、第2アンテナ72及び第3アンテナ73を有している。第1アンテナ71は、第1収容体5の前方、つまり第1前壁51と第2前壁61との間に配置されている。第2アンテナ72は、第1収容体5の下方、つまり第1底板55と第2底板65との間に配置されている。第3アンテナ73は、第1収容体5の後方、つまり第1後壁52と第2後壁62との間に配置されている。具体的には、第2アンテナ72は、第1底板55の下面に貼り付けられており、第3アンテナ73は、第1後壁52の後面に貼り付けられている。
ところで、第2収容体6は、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有している。具体的には、第1収容体5は、第2収容体6よりも高い電波透過性を有する樹脂製であって、第2収容体6は、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有する金属製である。本実施形態では、第1収容体5は、筐体100(天板102)と一体に形成されており、筐体100についても、第1収容体5と同様に樹脂製である。これにより、読取空間90内の電子タグ92から物品情報を読み取るためにアンテナ7から読取空間90に出力される電波は、第1収容体5を透過しつつも、第2収容体6は透過しにくい。よって、アンテナ7から読取空間90内に出力される電波の出力強度を比較的高く設定した場合でも、第2収容体6の周囲への電波の漏れを抑制することが可能である。
特に、本実施形態では、第2収容体6は、少なくとも開口面601から外部空間Sp2に放射される電波の方向を制御するように構成されている。すなわち、第2収容体6は、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有することで、基本的には、第2収容体6の外部空間Sp2への電波の漏れる方向を制御する機能を有している。本実施形態では、上述したように、開口面601が斜め前方に向けて傾斜しているため、開口面601から外部空間Sp2に放射される電波は、主に上方に対して斜め前方に傾斜した、斜め上前方に放射される。厳密な電波の放射方向は、アンテナ7の配置等によっても変わるが、一例として、開口面601から放射される電波は、上方に対して傾斜角度θ1(ここでは30度)だけ前方に傾斜した方向に、指向性のピークを持つ。
これに対して、第1収容体5は、物理的に読取空間90となる範囲を規定する機能を有する。つまり、第1収容体5の内部空間が読取空間90となるため、第1収容体5の形状によって、読取空間90の大きさ及び形状が規定される。さらに、読取空間90へは、第1収容体5の投入口501から物品91が投入されるため、第1収容体5は、読取空間90に対して物品91を出し入れする方向についても規定する。
さらに、本実施形態では、第2収容体6に第1収容体5が収容されていることで、第1収容体5の内部空間である読取空間90に作用する電波の方向についても、第2収容体6が制御できる。特に、本実施形態では、第2収容体6が、第2前壁61、第2後壁62、第2右側壁63、第2左側壁64及び第2底板65を有することで、第1収容体5は、5方向が第2収容体6にて囲まれることになる。このように、5方向以上の方向が第2収容体6にて囲まれた空間に、第1収容体5が存在することで、第2収容体6は、読取空間90に作用する電波の方向を効率的に制御できる。
また、第2収容体6は、電波の反射と吸収との少なくとも一方を行うことにより、第1収容体5に比べて高い電波遮蔽性を実現する。特に、金属製の第2収容体6は、樹脂製の第1収容体5に比べて、電波を反射しやすい性質を持つ。その結果、第2収容体6の内周面では、電波の反射が生じることになり、読取空間90から第1収容体5を透過して第2収容体6に到達した電波の少なくとも一部を、読取空間90側に戻すことができる。その結果、読取空間90内の電子タグ92から物品情報を読み取るためにアンテナ7から読取空間90に出力される電波を、有効に利用することができる。
ただし、第2カバー板66の上方には、実際には、筐体100の上面101上に設置されたユーザインタフェース13が位置するため、ユーザインタフェース13が電波遮蔽性を有する場合には、第2カバー板66は適宜省略可能である。
また、本実施形態では、アンテナ7は、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)に対して傾斜した傾斜部を有している。つまり、本実施形態では、第2アンテナ72及び第3アンテナ73は、それぞれ第1底板55の下面及び第1後壁52の後面に貼り付けられているため、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)に対しては傾斜する。そのため、第2アンテナ72及び第3アンテナ73は、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)に対して傾斜した傾斜部に相当する。これにより、傾斜部としての第2アンテナ72及び第3アンテナ73から出力される電波は、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)に対して、斜めに入射することになる。その結果、第2収容体6の内周面に対して垂直方向から電波が入射する場合に比べて、電波の反射による干渉が抑制され、電波の減衰が生じにくくなる。アンテナ7は、少なくとも一部(傾斜部)が第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)に対して傾斜していればよく、本実施形態では、第2アンテナ72及び第3アンテナ73のみが傾斜している。
本実施形態に係る情報取得システム1は、図6A及び図6Bに示すように、上述したような構成の読取空間90に収容された物品91に付された電子タグ92から、物品情報の読取りを実行する。図6A及び図6Bでは、複数(ここでは3つ)の物品91が容器93ごと、まとめて読取空間90に置かれる場合を想定している。
すなわち、図6Aに示すように、物品91が投入口501から読取空間90に進入すると、重力により、図6Bに示すように、物品91は底面503に到達する。そして、少なくとも物品91が投入口501を通過してから、底面503に到達するまでの間、つまり物品91が読取空間90を移動中においては、読取部2が物品情報の読取りを実行する。そのため、読取部2が物品情報を読み取っている間に、物品91が移動しない場合に比べて、物品情報の読取り成功率の向上を図ることが可能である。
特に、複数の物品91について一括して物品情報の読取りを行う場合には、複数の物品91同士の重なり、又はある物品91に付された電子タグ92と他の物品91との重なり等により、物品情報の読取りが困難になることがある。さらには、物品91自体又は物品91の包装等が金属を含んでいる場合においては、金属での電波の反射等の影響により、部分的に電波の干渉が生じ、読取部2との通信が不安定になる空間(いわゆるヌル点)が生じることがある。このようなヌル点に、電子タグ92が位置していると、この電子タグ92からの物品情報の読取りが困難になることがある。いずれの場合でも、読取部2が物品情報を読み取っている間に、物品91が移動することで、重なり又はヌル点の解消を図ることができ、読取部2での物品情報の読取りの成功率の向上に寄与する。
また、電子タグ92は、例えば、電子タグ92の長辺方向等、電波を受ける方向によって、物品情報の読取りが困難になる可能性がある。つまり、電子タグ92に対しては、一方向から電波が放射されるよりも、複数方向から電波が放射されることが好ましい。本実施形態では、読取空間90から第1収容体5を透過して第2収容体6に到達した電波の少なくとも一部を、読取空間90側に戻すことができる。特に、本実施形態では、第1収容体5の内周面の一部である第1面(例えば底面503)は、第2収容体6の内周面のうち第1面と対向する部位(例えば底面603)に対して傾斜している。その結果、読取空間90には、複数の方向から電波が入射することになり、上述したような、電子タグ92の向きに起因した物品情報の読取りエラーも生じにくくなる。
(3)動作
次に、本実施形態に係る情報取得システム1の動作について、図7を参照して説明する。
情報取得システム1は、検知部12(投入検知部121)にて、読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象の発生の有無を監視している(S1)。読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生するまでは(S1:No)、処理S1を繰り返し実行する。ここで、読取空間90の投入口501を物品91又は人の手等の移動体が通過すると、検知部12は、読取空間90への物品91の投入有り、つまり読取空間90に物品91を置く動作に関連する事象が発生したと判断する(S1:Yes)。
物品91の投入有りと判断されると(S1:Yes)、読取部2は、物品情報の読取りを開始する(S2)。本実施形態では、読取部2は、物品情報の読取りを開始すると、周期的に電波の周波数を切り替えながら、継続的に無線通信用の電波を出力する。この間、読取部2は、物品情報の読取りを継続する(S3)。
ここで、情報取得システム1は、検知部12(完了検知部122)にて、第1収容体5への物品91の収容の完了を監視している(S4)。第1収容体5への物品91の収容が完了するまでは(S4:No)、処理S3を繰り返し実行し、物品情報の読取りを継続する。ここで、読取空間90の底面503に物品91が到達すると、検知部12は、第1収容体5への物品91の収容が完了したと判断する(S4:Yes)。これにより、読取部2は、物品情報の読取りを終了する(S5)。本実施形態では、読取部2は、物品情報の読取りを終了すると、無線通信用の電波の出力を停止する。
その後、情報取得システム1は、読取部2にて読み取った物品情報をユーザインタフェース13の表示部131に表示する(S6)。このとき、表示部131には、例えば、正常に読み取られた物品情報に基づいて、物品情報に対応する物品91の名称(商品名)、金額、及び合計金額(決済金額)等が一覧表示される。このとき、ユーザインタフェース13の表示部131には確認ボタンのアイコンが表示される(S7)。そして、確認ボタンが押されるまで(S7:No)、処理S6〜S7が繰り返し行われる。
表示部131の表示を見た顧客C1は、読取空間90に投入した物品91が全て含まれていることを確認すると、ユーザインタフェース13の操作部132にて確認ボタンを押す(S7:Yes)。
その後、情報取得システム1は、取得した物品情報を決済システム4に出力する(S8)。これにより、情報取得システム1による物品情報の取得に係る一連の処理が完了する。
図7のフローチャートにおいては、処理S2〜S5の期間が「読取部2が物品情報を読み取っている間」に相当する。
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、情報取得システム1と同様の機能は、情報取得方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。また、買物支援システム10と同様の機能は、買物支援方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る情報取得方法は、第1収容体5と、第2収容体6と、を用いた情報取得方法である。第2収容体6は、第1収容体5に比べて高い電波遮蔽性を有しており、第1収容体5との間に隙間Sp1を形成し、かつ第1収容体5の少なくとも一部を収容する。この情報取得方法は、収容工程と、読取工程と、を有する。収容工程は、電子タグ92が付された少なくとも1つの物品91を第1収容体5に収容する工程(図7の「S1」参照)である。読取工程は、読取空間90が第2収容体6の開口面601を通して第2収容体6の外部空間Sp2に開放された状態で、読取空間90内の電子タグ92と無線通信を行い電子タグ92から物品情報を読み取る工程(図7の「S2」〜「S5」参照)である。読取空間90は、第1収容体5の内部空間に形成される。物品情報は、物品91に関する情報である。
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(4.1)第1変形例
実施形態1の第1変形例としては、図8A〜図8Cを参照して、第2収容体6内での電波W1の反射に関する工夫を例示する。図8A〜図8Cは概略図であって、例えば、アンテナ7については第1収容体5から離間しているように表し、検知部12の図示は省略している。
図8Aは、実施形態1の構成において、第3アンテナ73から出力された電波W1の経路を模式的に表している。ここで、第1収容体5のうち、最も低い位置にある角部、つまり第1前壁51と第1底板55との間の角部(図8Aの領域Z2)は、読取空間90の下端部となる。そして、投入口501から投入された物品91は、重力により、このような読取空間90の下端部に集まりやすい。そのため、アンテナ7は、図8Aに示すように、少なくとも読取空間90の下端部の電波強度が読取空間90における下端部以外の部位の電波強度の電波強度より大きくなるように、電波を出力することが好ましい。
図8Bは、このような読取空間90の下端部、つまり第1前壁51と第1底板55との間の角部(図8Bの領域Z2)に向けて、より電波が放射されやすくした例である。具体的には、図8Bでは、第2収容体6の第2後壁62が前方に傾けられている。これにより、第3アンテナ73から出力された電波は、第2収容体6内で多重反射されることにより、読取空間90の下端部に集中しやすくなる。あるいは、第1アンテナ71、第2アンテナ72、第3アンテナ73が互いに干渉して形成された強め合う点が、読取空間90の下端部に存在するようにアンテナの向きを調整する。
図8Cは、情報取得システム1が、電波吸収特性を有するコーナ部材31を更に備える例である。コーナ部材31は、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)のうち第1の向きを向いた第1面と、第2の向きを向いた第2面との間の隅部に配置されている。図8Cの例では、コーナ部材31は、第2収容体6の内周面(壁面602及び底面603)のうち第1の向き(上方)を向いた第1面(底面603)と、第2の向き(前方、後方、左方又は右方)を向いた第2面(壁面602)との間の隅部に配置されている。言い換えれば、底面603の周縁の全周に沿って、コーナ部材31が設けられている。コーナ部材31は、一例として、電波を吸収し反射波を減らす、電波吸収体又は電波吸収材料(RAM:Radar absorbent material)で形成されている。これにより、隅部での電波の多重反射に起因した電波の干渉が抑制される。さらに、コーナ部材31によれば、開口面601から斜め上方への電波の放射を抑制することも可能である。
(4.2)第2変形例
実施形態1の第2変形例としては、図9A〜図9Cを参照して、アンテナ7の配置のバリエーションを例示する。図9A〜図9Cは概略図であって、例えば、アンテナ7については第1収容体5から離間しているように表し、検知部12の図示は省略している。
図9Aの例では、第2アンテナ72が、第2収容体6の第2底板65に平行に配置されている。つまり、第1アンテナ71及び第2アンテナ72は、第2収容体6の内周面に平行に配置されている。
図9Bの例では、第1アンテナ71が、第2収容体6の第2前壁61に平行に配置されている。つまり、第1アンテナ71、第2アンテナ72及び第3アンテナ73は、いずれも第1収容体5の内周面に平行に配置されている。
図9Cの例では、第2アンテナ72が、第2収容体6の第2底板65に平行に配置され、第3アンテナ73が、第2収容体6の第2後壁62に平行に配置されている。つまり、第1アンテナ71、第2アンテナ72及び第3アンテナ73は、いずれも第2収容体6の内周面に平行に配置されている。
(4.3)第3変形例
実施形態1の第3変形例としては、図10A〜図10Fを参照して、第1収容体5及び第2収容体6の形状及び位置関係のバリエーションを例示する。図10A〜図10Fは概略図であって、アンテナ7及び検知部12の図示は省略している。また、図10A〜図10Fにおいて、矢印A1は、開口面601からの主に電波が放射される方向を示し、矢印A2は、読取空間90へ物品91が投入される方向を示す。
図10Aの例では、第1収容体5の第1底板55が第2収容体6の第2底板65と平行に配置されている。さらに、第1収容体5の第1前壁51と第2収容体6の第2前壁61とは平行であって、第1収容体5の第1後壁52と第2収容体6の第2後壁62とは平行である。図10Bの例では、第2収容体6の第2前壁61が前方に傾いている。図10Cの例では、第2収容体6の第2前壁61及び第2後壁62がいずれも前方に傾いている。さらに、第1収容体5の第1前壁51と第2収容体6の第2前壁61とは平行であって、第1収容体5の第1後壁52と第2収容体6の第2後壁62とは平行である。
図10Dの例では、第2収容体6の第2前壁61が前方に傾いており、第2収容体6の第2後壁62が後方に傾いている。この例では、開口面601からの電波は略真上に放射される。図10Eの例では、第1収容体5の投入口501及び第2収容体6の開口面601が、それぞれ前面に設けられている。この例では、物品91は読取空間90に対して前面(投入口501)側から投入される。図10Fの例では、第2収容体6に対する第1収容体5の傾きが大きくなっている。
(4.4)第4変形例
実施形態1の第4変形例としては、図11A〜図11Hを参照して、投入口501の形状のバリエーションを例示する。図11A〜図11Hは概略図であって、アンテナ7及び検知部12の図示は省略している。また、図11A、図11C、図11E及び図11Gは、筐体100の上面101の真正面、つまり上面101の垂直方向の一方から見た読取空間90を表す図である。図11B、図11D、図11F及び図11Hは、それぞれ図11A、図11C、図11E及び図11Gに相当する断面図である。
図11A及び図11Bの例では、第1収容体5の第1前壁51及び第2収容体6の第2前壁61が、いずれも湾曲形状を有している。図11C及び図11Dの例では、第1収容体5の第1前壁51及び第2収容体6の第2前壁61が、いずれも湾曲形状を有している。この例では、第1収容体5の第1前壁51の曲率半径が第2収容体6の第2前壁61の曲率半径より大きい。そのため、第1収容体5の内周面と第2収容体6の内周面とは等間隔でない。
図11E及び図11Fの例では、投入口501及び開口面601がいずれも略楕円形状である。この例では、第1収容体5の第1底板55及び第2収容体6の第2底板65が、いずれも湾曲形状を有している。図11G及び図11Hの例では、第1収容体5の第1前壁51が湾曲形状を有し、第2収容体6の第2前壁61は平板状である。そのため、第1収容体5の内周面と第2収容体6の内周面とは等間隔でない。
(4.5)第5変形例
実施形態1の第5変形例に係る情報取得システム1は、図12A及び図12Bに示すように、電波吸収特性を有するシールド部材32を更に備えている。シールド部材32は、外部空間Sp2(図4B参照)における第2収容体6の開口面601(図4B参照)から離れた位置に配置されている。シールド部材32は、一例として、電波を吸収し反射波を減らす、電波吸収体又は電波吸収材料で形成されている。
図12Aの例では、シールド部材32は、開口面601から上方に放射された電波W1を吸収するように、開口面601の上方(天井側)に設置されている。これにより、開口面601から上方に放射された電波W1が天井等で反射され、周囲に拡散することを抑制できる。
図12Bの例では、シールド部材32は、開口面601から斜め前方に放射された電波W1を吸収するように、開口面601の前方に設置されている。より詳細には、シールド部材32は、情報取得システム1の正面に立つ顧客C1の背後に配置されている。この場合、開口面601から斜め前方に放射された電波W1が顧客C1の身体にて減衰しつつも、更に顧客C1を透過したときに、この電波W1をシールド部材32にて吸収できる。したがって、例えば、顧客C1の背後の売り場等へ電波W1が拡散することを抑制できる。
(4.6)その他の変形例
以下、第1〜5変形例以外の、実施形態1の変形例を列挙する。
本開示における情報取得システム1及び買物支援システム10は、例えば、制御部11及び決済システム4等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報取得システム1及び買物支援システム10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、情報取得システム1又は買物支援システム10における複数の機能が、1つの筐体100内に集約されていることは情報取得システム1又は買物支援システム10に必須の構成ではない。情報取得システム1又は買物支援システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、情報取得システム1又は買物支援システム10の少なくとも一部の機能は、例えば、サーバ装置及びクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている情報取得システム1又は買物支援システム10の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。
また、情報取得システム1及び買物支援システム10の用途はコンビニエンスストアに限らず、コンビニエンスストア以外の店舗に買物支援システム10が設置されていてもよい。
また、情報取得システム1の用途は店舗に限らず、例えば、工場、倉庫、事務所、配送センター又は税関等、店舗以外の施設に情報取得システム1が設置されていてもよい。この場合、例えば、商品ではない物品91の棚卸管理及び検品等に、情報取得システム1が使用される。このように、情報取得システム1が決済システム4と共に買物支援システム10を構成することは、情報取得システム1にとって必須ではない。
また、電子タグ92は、パッシブ型のRFタグに限らず、アクティブ型のRFタグであってもよい。読取部2は、画像認識等の手段と電子タグ92から読み取った情報とを組み合わせて、物品情報の読み取りを行ってもよい。
また、買物支援システム10は、実施形態1のように店員の操作を必要とせずに物品91の購入が可能な態様に限らず、例えば、いわゆる有人レジのようにレジカウンタに店員が居る状況で使用されてもよい。
また、物品91を収容する容器93は、袋(レジ袋)に限らず、例えば、バッグ、かご、箱又はカート等であってもよい。物品91を容器93に収納する荷詰めの作業は、店員又は顧客C1が行わなくてもよく、例えば、物品91が容器93に収納された状態で店舗に陳列されていてもよいし、袋詰装置等を用いて自動的に荷詰めが行われてもよい。
また、精算処理は、店舗にて行われなくてもよく、例えば、店舗では物品91を購入する顧客C1の特定のみを行い、クレジットカード決済等により、事後的に、精算処理が実行されてもよい。顧客C1の特定は、例えば、顧客C1が所持する携帯情報端末(スマートフォン等)との通信、又は生体認証(顔認証を含む)等によって実現可能である。
また、買物支援システム10は、物品91に付された電子タグ92に対して書込情報の書き込みを行う書込装置を更に備えていてもよい。具体的には、電子タグ92を対象にしてデータ(情報)の読み取り及び書き込みが可能なリーダライタからなる読取部2が、書込装置に兼用されてもよい。書込装置は、一例として、電子タグ92が付された物品91について精算処理が完了していることを表す清算済み情報を電子タグ92に書き込む。この場合に、店舗の出口に設置されたゲート装置にて、精算済み情報が電子タグ92に書き込まれているか否かを判断し、精算済み情報が書き込まれていなければ報知装置にて報知を行うことが可能である。
また、読取空間90は、凹所の内部空間に限らず、例えば、カウンタ台の上面上に設定された、カウンタ台の上面と面一なエリアであってもよい。この場合に、読取空間90の周囲には、読取空間90を囲む壁(壁面502)、柵又は網等の構造体があってもよい。さらに、読取空間90は、投入口501が常時開放された開放型の空間に限らず、投入口501に蓋又はシールド等が設けられていてもよい。シールドは、電波遮蔽性を有していればよいので、例えば、網形状(又は貫通孔を有する形状)であってもよい。アンテナ7は、円偏波に限らず、例えば、楕円偏波又は直線偏波等のアンテナであってもよい。
また、アンテナ7は、第1アンテナ71、第2アンテナ72及び第3アンテナ73に加えて又は代えて、第4アンテナ及び第5アンテナ等を有していてもよい。第4アンテナは、第1収容体5の右方、つまり第1右側壁53と第2右側壁63との間に配置され、第5アンテナは、第1収容体5の左方、つまり第1左側壁54と第2左側壁64との間に配置される。
また、第2収容体6は、第1収容体5よりも高い電波遮蔽性を有していればよく、第1収容体5は樹脂製に限らず、第2収容体6は金属製に限らない。例えば、第1収容体5は、ガラス製又は布製等でもよいし、第2収容体6は、電波遮蔽性を有する樹脂製等でもよい。
また、決済システム4は、情報取得システム1と一体でなくてもよく、例えば、店舗内において情報取得システム1とは離れて設置されていてもよいし、店舗外に設置されていてもよい。
また、決済システム4における決済方式は、上述した方式に限らず、例えば、現金、クレジットカード、電子マネー、会員カード及びポイントカード等により、決済を行う方式であってもよい。
また、読取部2が複数の物品91について物品情報を一括して読み取ることは、情報取得システム1において必須の構成ではなく、読取部2は1つずつ物品情報を読み取るように構成されていてもよい。さらに、袋又はバッグ等の容器93に物品91が収容された状態で読取部2が物品情報を読み取ることは、情報取得システム1において必須の構成ではなく、読取部2は容器93に入っていない状態の物品91から物品情報を読み取ってもよい。この場合、読取部2で物品情報が読み取られた後、物品91は容器93に収容されてもよいし、容器93に収容されなくてもよい。
また、投入検知部121及び完了検知部122は、ライトカーテン又はエリアセンサ等に限らない。投入検知部121は、例えば、筐体100から顧客C1までの距離を測定する、例えば、超音波式若しくは電波式の測距センサ、又は筐体100周辺の床に設置された圧電センサ又は加速度センサ等を用いてもよい。さらに、完了検知部122は、例えば、読取空間90に設置された重量センサ又は加速度センサ、カメラ等であって、第1収容体5への物品91の収容が完了したことを検知してもよい。
また、ユーザインタフェース13は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えば、表示部131と操作部132とが別体であってもよいし、操作部132はメカニカルスイッチであってもよい。
また、情報取得システム1は、読取空間90内の物品91の姿勢を変化させるために、モータ等の動力(駆動力)を利用してもよい。一例として、姿勢変化部3は、バイブレータ又はアクチュエータ等の装置で発生した動力を、読取空間90にある物品91に加えてもよい。
また、筐体100の上面101が斜め前方を向いていることは、情報取得システム1において必須の構成ではなく、上面101は真上を向いていてもよい。この場合に、投入口501と複数の壁面502とは、互いに略直交していてもよい。
また、読取部2は、電子タグ92から物品情報を読み取る構成に加えて、例えば、物品91に付されたバーコード若しくは二次元コード、物品91の画像、又は物品91の重量等を利用して、物品情報を読み取る構成であってもよい。
また、第2収容体6と第1収容体5との間には隙間Sp1が形成されていればよく、第2収容体6と第1収容体5とは一部が接触していてもよい。つまり、第2収容体6の内周面の一部と第1収容体5の外周面との間に隙間Sp1があればよく、第2収容体6の内周面と第1収容体5の外周面とが接触している部位があってもよい。
また、第2収容体6は、筐体100と別体であって筐体100の内部に収容される構成に限らず、例えば、筐体100と一体化されていてもよい。すなわち、筐体100の一部が、第2収容体6として機能してもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る情報取得システム1Aは、図13A及び図13Bに示すように、連結構造8が、第1収容体5と第2収容体6との相対的な位置関係を調節可能に構成されている点で実施形態1に係る情報取得システム1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
図13A及び図13Bの例では、連結構造8は、第1固定部81、第2固定部82及び回転軸83を有する。第1固定部81は、筐体100の天板102に固定されることで、第1収容体5に対する相対的な位置が固定されている。第2固定部82は、第2収容体6の第2前壁61に固定されることで、第2収容体6に対する相対的な位置が固定されている。第2固定部82は、回転軸83により、第1固定部81に対して回転可能な状態で機械的に結合されている。
この構成によれば、一例として、第2固定部82を第1固定部81に対して矢印R1の方向に回転させることにより、第1収容体5に対する第2収容体6の相対的な位置関係を調節することができる。そのため、例えば、情報取得システム1Aの設置時において、施工業者が、連結構造8を操作して、第1収容体5と第2収容体6との相対的な位置関係を自由に調節することができる。その結果、例えば、情報取得システム1Aの設置環境等に応じて、第2収容体6の外部空間Sp2への電波の漏れる方向を制御すること等が可能になる。
実施形態2で説明した種々の構成は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
(実施形態3)
図14A及び図14Bに示すように、本実施形態に係る情報取得システム1Bは、図14A及び図14Bに示すように、カウンタ型の筐体100Bを有する点で実施形態1に係る情報取得システム1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、タワー型の筐体100(図2A等参照)に代えて、カウンタ型の筐体100B内に、第1収容体5、第2収容体6及びアンテナ7等を有している。第1収容体5の投入口501は、筐体100Bの上面101に形成されている。本実施形態では、筐体100Bの上面は略水平であるため、投入口501についても略水平である。
本実施形態のような形状の筐体100Bでは、図14Aに示すように、筐体100Bを挟んで、顧客C1と店員C2とが対峙する。この状態で、電波W1が売り場とは反対側、図14Aの例では店員C2側に放射されるように、第2収容体6は第1収容体5に対して傾斜していることが好ましい。すなわち、一般的に、筐体100Bから見て、売り場がある顧客C1側よりも、カウンタ内となる店員C2側には、陳列されている物品91(電子タグ92が付された物品91)の数が少ない。そのため、電波W1が店員C2側に放射されることで、情報取得システム1Bが、購入対象でない物品91の物品情報を読み取ってしまうことを低減できる。さらには、店員C2の身体でも、電波W1を減衰させることができ、結果的に、店員C2の背後に存在する物品91の物品情報が誤って読み取られることも低減される。
また、図14Bの例では、筐体100Bは、投入口501の顧客C1側の周縁から突出するカバー103を更に有している。カバー103は電波遮蔽性を有している。カバー103は、筐体100Bの上面101から上方に突出しており、電波W1が売り場側、つまり顧客C1側に漏洩することを抑制する。カバー103は、顧客C1に圧迫感を与えにくいように、透光性を有することが好ましい。
実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1又は実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1収容体(5)と、第2収容体(6)と、アンテナ(7)と、を備える。第1収容体(5)は、電子タグ(92)が付された少なくとも1つの物品(91)を収容する。第2収容体(6)は、第1収容体(5)との間に隙間(Sp1)を形成し、かつ第1収容体(5)の少なくとも一部を収容する。アンテナ(7)は、第1収容体(5)の内部空間に形成された読取空間(90)に電波を出力する。第2収容体(6)は第1収容体(5)に比べて高い電波遮蔽性を有する。情報取得システム(1,1A,1B)は、読取空間(90)が第2収容体(6)の開口面(601)を通して第2収容体(6)の外部空間(Sp2)に開放された状態で、電子タグ(92)から物品情報を読み取る。このとき、情報取得システム(1,1A,1B)は、アンテナ(7)を用いて読取空間(90)内の電子タグ(92)と無線通信を行い電子タグ(92)から物品情報を読み取る。物品情報は、物品(91)に関する情報である。
この態様によれば、第1収容体(5)の内部空間に形成された読取空間(90)が、第2収容体(6)の開口面(601)を通して第2収容体(6)の外部空間(Sp2)に開放された状態で、物品情報の読取りが実施される。そのため、物品情報の読取りに際しては、例えば、蓋体の開け閉めのような作業を省略することができ、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能である。
第2の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1の態様において、アンテナ(7)は、隙間(Sp1)に配置されている。
この態様によれば、読取空間(90)内の電子タグ(92)とアンテナ(7)とが直接的に接触することを防止できる。
第3の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1又は2の態様において、アンテナ(7)は、第2収容体(6)の内周面に対して傾斜した傾斜部を有する。
この態様によれば、第2収容体(6)の内周面に対して垂直方向から電波が入射する場合に比べて、電波の反射による干渉が抑制され、電波の減衰が生じにくくなる。
第4の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1〜3のいずれかの態様において、第2収容体(6)は、少なくとも開口面(601)から外部空間(Sp2)に放射される電波の方向を制御するように構成されている。
この態様によれば、読取空間(90)の形状を規定する第1収容体(5)とは別の第2収容体(6)にて、比較的高い自由度で電波の方向を制御することが可能である。
第5の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1〜4のいずれかの態様において、第2収容体(6)は、電波の反射と吸収との少なくとも一方を行うことにより、第1収容体(5)に比べて高い電波遮蔽性を実現する。
この態様によれば、特殊な材料を用いなくても、第2収容体(6)による電波遮蔽性を実現することができる。
第6の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1〜5のいずれかの態様において、第1収容体(5)は読取空間(90)に物品(91)を入れるための投入口(501)を有し、投入口(501)は水平面に対して傾斜している。
この態様によれば、投入口(501)から読取空間(90)への物品(91)の投入がしやすくなる。
第7の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1〜6のいずれかの態様において、第1収容体(5)の内周面と第2収容体(6)の内周面との距離(L1,L2)は一定でない。
この態様によれば、読取空間(90)には、複数の方向から電波が入射しやすくなり、電子タグ(92)の向きに起因した物品情報の読取りエラーが生じにくくなる。
第8の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1〜7のいずれかの態様において、第1収容体(5)と第2収容体(6)とを連結する連結構造(8)を更に備える。
この態様によれば、第1収容体(5)と第2収容体(6)との相対的な位置関係を維持できる。
第9の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第8の態様において、連結構造(8)は、第1収容体(5)と第2収容体(6)との相対的な位置関係を調節可能に構成されている。
この態様によれば、第1収容体(5)と第2収容体(6)との相対的な位置関係を調節することで、例えば、情報取得システム(1,1A,1B)の設置環境等に応じて、外部空間(Sp2)への電波の漏れる方向を制御すること等が可能になる。
第10の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1〜9のいずれかの態様において、読取空間(90)に物品(91)を置く動作に関連する事象の発生をトリガにして物品情報の読取りを開始する。
この態様によれば、不要な期間に電波が放射されることを抑制できる。
第11の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1〜10のいずれかの態様において、第1収容体(5)への物品(91)の収容が完了したことを検知すると完了信号を出力する完了検知部(122)を更に備える。情報取得システム(1,1A,1B)は、完了信号に基づいて物品情報の読取りを終了する。
この態様によれば、不要な期間に電波が放射されることを抑制できる。
第12の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1〜11のいずれかの態様において、コーナ部材(31)を更に備える。コーナ部材(31)は、第2収容体(6)の内周面のうち第1の向きを向いた第1面と、第2の向きを向いた第2面との間の隅部に配置され、かつ電波吸収特性を有する。
この態様によれば、隅部での電波の多重反射による減衰が抑制される。さらに、開口面(601)から外部空間(Sp2)への電波の放射も抑制される。
第13の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)は、第1〜12のいずれかの態様において、外部空間(Sp2)における第2収容体(6)の開口面(601)から離れた位置に配置され、かつ電波吸収特性を有するシールド部材(32)を更に備える。
この態様によれば、電波が漏れる範囲を狭めることが可能である。
第14の態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)では、第1〜13のいずれかの態様において、アンテナ(7)は、少なくとも読取空間(90)の下端部の電波強度が読取空間(90)の下端部以外の部位の電波強度より大きくなるように、電波を出力する。
この態様によれば、重力によって読取空間(90)の下端部に集中しやすい物品(91)に付された電子タグ(92)に対して、アンテナ(7)からの電波が届きやすくなる。
第15の態様に係る買物支援システム(10)は、第1〜14のいずれかの態様に係る情報取得システム(1,1A,1B)と、物品情報を用いて物品(91)の決済処理を行う決済システム(4)と、を備える。
この態様によれば、第1収容体(5)の内部空間に形成された読取空間(90)が、第2収容体(6)の開口面(601)を通して第2収容体(6)の外部空間(Sp2)に開放された状態で、物品情報の読取りが実施される。そのため、物品情報の読取りに際しては、例えば、蓋体の開け閉めのような作業を省略することができ、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能である。
第16の態様に係る情報取得方法は、第1収容体(5)と、第2収容体(6)と、を用いた情報取得方法である。第2収容体(6)は、第1収容体(5)に比べて高い電波遮蔽性を有しており、第1収容体(5)との間に隙間(Sp1)を形成し、かつ第1収容体(5)の少なくとも一部を収容する。情報取得方法は、収容工程と、読取工程と、を有する。収容工程は、電子タグ(92)が付された少なくとも1つの物品(91)を第1収容体(5)に収容する工程である。読取工程は、読取空間(90)が第2収容体(6)の開口面(601)を通して第2収容体(6)の外部空間(Sp2)に開放された状態で、読取空間(90)内の電子タグ(92)と無線通信を行い電子タグ(92)から物品情報を読み取る工程である。読取空間(90)は、第1収容体(5)の内部空間に形成される。物品情報は、物品(91)に関する情報である。
この態様によれば、第1収容体(5)の内部空間に形成された読取空間(90)が、第2収容体(6)の開口面(601)を通して第2収容体(6)の外部空間(Sp2)に開放された状態で、物品情報の読取りが実施される。そのため、物品情報の読取りに際しては、例えば、蓋体の開け閉めのような作業を省略することができ、物品情報の読取り作業の簡略化を図ることが可能である。
上記態様に限らず、実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係る情報取得システム(1,1A,1B)の種々の構成(変形例を含む)は、情報取得方法にて具現化可能である。
第2〜14の態様に係る構成については、情報取得システム(1,1A,1B)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1,1A,1B 情報取得システム
4 決済システム
5 第1収容体
6 第2収容体
7 アンテナ
8 連結構造
10 買物支援システム
31 コーナ部材
32 シールド部材
90 読取空間
91 物品
92 電子タグ
122 完了検知部
501 投入口
601 開口面
L1,L2 距離
Sp1 隙間
Sp2 外部空間

Claims (16)

  1. 電子タグが付された少なくとも1つの物品を収容する第1収容体と、
    前記第1収容体との間に隙間を形成し、かつ前記第1収容体の少なくとも一部を収容する第2収容体と、
    前記第1収容体の内部空間に形成された読取空間に電波を出力するアンテナと、を備え、
    前記第2収容体は前記第1収容体に比べて高い電波遮蔽性を有し、
    前記読取空間が前記第2収容体の開口面を通して前記第2収容体の外部空間に開放された状態で、前記アンテナを用いて前記読取空間内の前記電子タグと無線通信を行い前記電子タグから前記物品に関する物品情報を読み取る、
    情報取得システム。
  2. 前記アンテナは、前記隙間に配置されている、
    請求項1に記載の情報取得システム。
  3. 前記アンテナは、前記第2収容体の内周面に対して傾斜した傾斜部を有する、
    請求項1又は2に記載の情報取得システム。
  4. 前記第2収容体は、少なくとも前記開口面から前記外部空間に放射される電波の方向を制御するように構成されている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  5. 前記第2収容体は、電波の反射と吸収との少なくとも一方を行うことにより、前記第1収容体に比べて高い電波遮蔽性を実現する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  6. 前記第1収容体は前記読取空間に前記物品を入れるための投入口を有し、前記投入口は水平面に対して傾斜している、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  7. 前記第1収容体の内周面と前記第2収容体の内周面との距離は一定でない、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  8. 前記第1収容体と前記第2収容体とを連結する連結構造を更に備える、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  9. 前記連結構造は、前記第1収容体と前記第2収容体との相対的な位置関係を調節可能に構成されている、
    請求項8に記載の情報取得システム。
  10. 前記読取空間に前記物品を置く動作に関連する事象の発生をトリガにして前記物品情報の読取りを開始する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  11. 前記第1収容体への前記物品の収容が完了したことを検知すると完了信号を出力する完了検知部を更に備え、
    前記完了信号に基づいて前記物品情報の読取りを終了する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  12. 前記第2収容体の内周面のうち第1の向きを向いた第1面と、第2の向きを向いた第2面との間の隅部に配置され、かつ電波吸収特性を有するコーナ部材を更に備える、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  13. 前記外部空間における前記第2収容体の前記開口面から離れた位置に配置され、かつ電波吸収特性を有するシールド部材を更に備える、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  14. 前記アンテナは、少なくとも前記読取空間の下端部の電波強度が前記読取空間の下端部以外の部位の電波強度より大きくなるように、電波を出力する、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の情報取得システム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の情報取得システムと、
    前記物品情報を用いて前記物品の決済処理を行う決済システムと、を備える、
    買物支援システム。
  16. 第1収容体と、
    前記第1収容体に比べて高い電波遮蔽性を有しており、前記第1収容体との間に隙間を形成し、かつ前記第1収容体の少なくとも一部を収容する第2収容体と、を用いた情報取得方法であって、
    電子タグが付された少なくとも1つの物品を前記第1収容体に収容する収容工程と、
    前記第1収容体の内部空間に形成された読取空間が前記第2収容体の開口面を通して前記第2収容体の外部空間に開放された状態で、前記読取空間内の前記電子タグと無線通信を行い前記電子タグから前記物品に関する物品情報を読み取る読取工程と、を有する、
    情報取得方法。
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