以下添付図面に従って本発明に係る開閉体装置及び開閉制御システムの好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態では、複数の開閉体装置として上下に開閉制御されるシャッター装置群を例に説明する。図1は、本発明の開閉制御システムが適用される複数のシャッター装置が設置された建物の概略構成を示す図である。
図1におけるシャッター装置群は、車庫などのガレージに設けられるガレージシャッター装置1と、建物のそれぞれの開口部である窓に設けられる窓シャッター装置2〜4とで構成される。ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4は、基本的にシャッターケース、シャッターカーテン、ガイドレール、モータ、シャッター駆動回路、開閉制御回路、送受信機、リモコン操作スイッチなどから構成される。なお、図1では、モータ、シャッター駆動回路やこれ以外の構成部品となる巻取シャフトやチェーンなどについては図示を省略してある。
ガレージシャッター装置1が車両用開閉体装置であり、窓シャッター装置2〜4が複数の開口部に対応して設けられた複数の開閉体装置である。この実施の形態に係る開閉制御システムでは、図1のようなシャッター装置群の設置された建物の他に図1とは異なる態様のシャッター装置群の設置された建物等がそれぞれ離間した場所に複数存在するものとして説明する。図1は、これらの建物の中の一例を示すものであり、建物の中には、図1以外の開閉体装置が設置されている場合がある。
ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置3には、人感センサ14,34が接続されている。ガレージシャッター装置1の人感センサ14は、ガレージ開口部の後側に、すなわちガレージ内に設置され、人が存在するか否かを検知する。ガレージ内に人が存在する場合に、自動でガレージシャッター装置1が閉鎖すると、ガレージ内に人が閉じ込められる可能性があるので、それを防止するためである。
、
窓シャッター装置3の人感センサ34は、掃き出し窓の開口部の後側、すなわち建物の外側に設置され、ベランダ36に人が存在するか否かを検知する。ベランダ36に人が存在する場合に、自動で窓シャッター装置3が閉鎖すると、ベランダ上に人が追い出される可能性があるので、それを防止するためである。
人感センサは、これ以外にも閉じ込められる可能性のある領域及び/又は追い出される可能性のある領域に設置されればよい。また、人感センサは、赤外線、超音波、可視光などを用いられて人の存在を検知するものであり、監視カメラ等を用いて検知するものでもよい。人感センサ14,34は1又は複数のセンサで構成してもよい。なお、シャッター装置に設けられている危害防止用の障害物センサとは異なるものであり、開閉体装置からある程度離間した距離の所定領域に人が存在するか否かを検知するものである。
シャッターケースはそれぞれの開口部の上方に設けられている。ガイドレールは、シャッターカーテンの両端部に接するようにガレージの開口部及び窓の両端側に設けられ、まぐさ部から床面及び窓枠下まで掛け渡された断面形状がコの字型の案内溝を有する金属製部材で構成されている。シャッターカーテンは、このガイドレールの各案内溝に沿って上昇下降し、開口部及び窓の開閉停又は途中停止(半開若しくは半閉)の各動作を行う。本明細書において、半開とは開動作の途中で停止した状態のことを、半閉とは閉動作の途中で停止した状態のことを意味する。
図示していない巻取りシャフトは、シャッターケースの両端側に回動可能に設けられ、シャッターカーテンを巻き取ったり巻き戻したりする。図示していないチェーンは、モータの回転軸に設けられた主動スプロケットと巻取りシャフトの回転軸に設けられた従動スプロケットとを連結している。従って、モータの回転駆動力はチェーンを介して巻取りシャフト側に伝達され、モータが回転すると、チェーンを介して巻取りシャフトが回転し、シャッターカーテンの開閉停又は途中停止の各動作が制御されるようになっている。
シャッター駆動回路は、図示していないが、それぞれのシャッターケース内に設けられている。シャッター駆動回路は、マイクロコンピュータ構成になっており、電源ラインを介して外部から電力が供給されている。シャッター駆動回路は、開閉制御回路11,21,31,41からの制御信号に基づいて、モータの回転を制御してシャッターカーテンの開閉停又は途中停止などの各動作を制御している。
モータの回転軸にはエンコーダが結合され、モータの回転位置を検出して、それをシャッター駆動回路に出力している。このモータの回転位置に基づいてHA信号(閉状態又は開状態を示す信号)が出力される。図1では、開閉制御回路11,21,31,41は、リモコン操作スイッチ12,22,32,42からの制御信号を受信するアンテナを内蔵している。リモコン操作スイッチ12,22,32,42は、開ボタン、停止ボタン、閉ボタンを備えたシャッター装置専用の無線方式の操作子手段である。
モータには、シャッター駆動回路からモータに供給される駆動電流及び駆動電圧を検出する電流検出器(電流センサ)及び電圧検出器(電圧センサ)が設けられており、検出された駆動電流及び駆動電圧の値がシャッター駆動回路にフィードバックされる。さらに、モータには温度検出器(温度センサ)が設けられており、その検出温度もシャッター駆動回路にフィードバックされる。シャッター駆動回路は、エンコーダから出力されるモータの回転位置(シャッター位置)を示す検出信号、電流検出器及び電圧検出器並びに温度検出器から出力されるモータの駆動電流、駆動電圧及び駆動時の温度を示す検出信号に基づいてモータの回転速度を制御している。電流検出器によって駆動電流が検出された場合、モータは駆動状態にあり、駆動電流が検出されないゼロの場合、モータは非駆動状態にあると判断できる。
この実施の形態では、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4に対して、それぞれリモコン操作スイッチ12,22,32,42及び送受信子機13,23,33,43を設け、送受信親機50及びアクセスポイント60を建物内の所定の場所に設置し、携帯通信端末70などのユーザー端末や後述するクラウドサーバーをネットワーク経由にて接続することによって、集中制御可能な開閉制御システムを構築している。
図1では、送受信子機13,23,33,43に、リモコン操作スイッチ12,22,32,42及び送受信親機50に接続されるアンテナが図示してある。リモコン操作スイッチ12,22,32,42は、開ボタン、停止ボタン、閉ボタンを備えたシャッター装置専用の無線方式の操作子手段である。ガレージシャッター装置1の送受信子機13とリモコン操作スイッチ12とは所定の周波数帯(例えば、426[MHz])で接続され、所定のIDを介してそれぞれ接続されるようになっている。
窓シャッター装置2〜4も同じくリモコン操作スイッチ22,32,42に対して特定の周波数帯で接続され、所定のIDを介して1対1で接続される。この実施の形態では、所定のIDとしてリモコン操作スイッチ12にはid12が、リモコン操作スイッチ22にはid22が、リモコン操作スイッチ32にはid32が、リモコン操作スイッチ42にはid42が、それぞれ固有のリモコンIDとして割り当てられているので、送受信子機13,23,33,43はこれらのリモコンIDを利用して制御する。
なお、図示していないが、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4には、リモコン操作スイッチ12,22,32,42以外にも有線の操作子手段である壁スイッチがそれぞれの開口部近傍に備えられている場合がある。壁スイッチは、開ボタン、停止ボタン、閉ボタンを備えたシャッター装置専用の有線方式の操作子手段(専用スイッチ)であり、元々ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の開閉制御回路11,21,31,41に直接接続されており、開閉停の各操作ボタンの操作状態に対応した制御信号を開閉制御回路11,21,31,41に送信するものである。
各開閉制御回路11,21,31,41は、リモコン操作スイッチ12,22,32,42及び壁スイッチなどの操作状態に対応した制御信号に応じて、シャッターカーテンの開閉停の各動作を制御する。ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4は、壁スイッチの操作に応じて、この開閉制御システムとは無関係にガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の開閉停の各動作を直接制御することができるようになっている。なお、壁スイッチが途中停止用のボタンを備えている場合もある。
送受信子機13,23,33,43は、それぞれの開閉制御回路11,21,31,41に有線にて電気的に接続されるように設置される。送受信子機13,23,33,43は、特定小電力無線(例えば、周波数429[MHz])によって送受信親機50に無線接続されている。送受信親機50は、それぞれのリモコン操作スイッチ12,22,32,42からの信号を受信するアンテナを内蔵している。アクセスポイント60(Wireless LAN access point)は、送受信親機50にWiFiを介して接続されている。さらに、このアクセスポイント60に携帯通信端末70などのユーザー端末がWiFiを介して接続可能となっている。このアクセスポイント60には、携帯通信端末70以外にもノートパソコンやデスクトップパソコンなどのユーザー端末がWiFiを介して又はLANケーブルなどの各種ケーブルを介して接続可能となっている
送受信子機13,23,33,43とリモコン操作スイッチ12,22,32,42との間を接続する特定の周波数帯と、送受信子機13,23,33,43と送受信親機50との間を接続する特定の周波数帯は、同じであってもよいし、異なるものであってもよい。なお、特定の周波数帯が異なる場合、送受信子機13,23,33,43は、受信信号の周波数をソフト的に切り替えて受信している。
送受信親機50およびアクセスポイント60の設置(配置)位置について、この実施の形態においては、少なくともどちらかは(好ましくは両者とも)どのシャッターケース内にも収容されておらず、シャッターケース外に設置されている。さらに、送受信親機50およびアクセスポイント60の設置(配置)位置がいずれかのシャッターケース(すなわち、このシャッターケースを備えているシャッター装置)の近傍に設置されているために、例えば目視等やその他の理由により、その高低が判断できる場合には、設置や保守の容易性等を考慮すると、当該シャッターケースよりも下方の位置に設置することが好ましい。勿論、例えばシャッターケース内部等であっても、通信が可能な範囲でかつシャッターカーテンの開閉や巻き取り等の移動動作と干渉しない位置であればその設置位置は任意である。
携帯通信端末70は、例えば、携帯電話、PHS、スマートフォン(多機能型携帯電話)、PDA等の携帯型の通信端末である。この実施の形態では、携帯通信端末70は、スマートフォンで構成され、通常の通話機能だけでなく、タッチパネル式の表示画面を備え、各種アプリケーションの起動に応じて、リモコン操作スイッチ12,22,32,42の各ボタンと同等の機能を備えたリモコン操作スイッチが表示画面上に表示され、これらの各ボタンを操作することによって、リモコン操作スイッチとして機能するようになっている。
携帯通信端末70のタッチパネル式の表示画面には、通話を含む複数のアプリケーションを起動するための各種アイコンが表示されており、所望のアイコンをタッチ操作することによって所望のアプリケーションを起動できるように構成されている。図1では、開閉体制御用リモコンのアプリケーションが起動され、開ボタン、停止ボタン、閉ボタンの各操作ボタンが表示された状態が示されている。携帯通信端末70は、WiFi、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信機能を備えているが、この実施の形態では、アクセスポイント60にWiFiで接続され、さらにアクセスポイント60を介して送受信親機50や外部のインターネットに接続されるように構成されている。なお、図では1個の携帯通信端末70を示しているが、これは複数存在するようになっていてもよい。
図2は、図1の送受信子機の概略構成を示す外観図である。送受信子機13,23,33,43は、電源線、信号線及び内蔵アンテナを備えている。なお、外部アンテナ接続線を備えている場合もある。この実施の形態では、送受信子機13,23,33,43は、これらの通常の無線部品の他に、シャッターの種類を示すディップスイッチ設定部81を備えている。
図では、ディップスイッチ設定部81を拡大して示してある。このディップスイッチ設定部81は、図に示すように、3個のディップスイッチSW1〜SW3から構成される。このディップスイッチSW1〜SW3の設定状態は表82に示す通りである。すなわち、図では、ディップスイッチSW1〜SW3が「000」の場合は掃き出し窓シャッター装置のスタンダードタイプ、「001」の場合は腰高窓シャッター装置のスタンダードタイプ、「010」の場合は掃き出し窓シャッター装置のスリットタイプ、「011」の場合は腰高窓シャッター装置のスリットタイプ、「100」の場合は掃き出し窓シャッター装置のブラインドタイプ、「101」の場合は腰高窓シャッター装置のブラインドタイプ、「110」の場合はガレージシャッターをそれぞれ示す。
これ以外のシャッターの種類に対してもディップスイッチSW1〜SW3を割り当てることでシャッターとして8種類を割り当てることができる。これ以上の種類を割り当てる場合には、ディップスイッチの数を4個以上設ければよい。なお、図1の窓シャッター装置2は「001」の腰高窓シャッター装置のスタンダードタイプに、窓シャッター装置3は「000」の掃き出し窓シャッター装置のスタンダードタイプに、窓シャッター装置4は「011」の腰高窓シャッター装置のスリットタイプに、ガレージシャッター装置1は「110」のガレージシャッターにそれぞれ設定されている。
図1の開閉制御システムにおいて、リモコン操作スイッチ12,22,32,42、送受信子機13,23,33,43及び送受信親機50には、それぞれのリモコンID(id12,id22,id32,id42)が設定される。このリモコンIDの設定処理の詳細は、先に出願した特願2015−208071に記載されているので、ここでは説明を省略する。
図3は、リモコン操作スイッチ送受信子機及び送受信親機にリモコンIDが設定された状態を模式的に示す図である。各送受信子機13,23,33,43には、それぞれ対応するリモコンID(id12,id22,id32,id42)が自己の送受信子機13,23,33,43のID(id13,id23,id33,id43)と対応付けてそれぞれ登録されている。リモコン操作スイッチ12にはid12⇔id13,id12⇔110、リモコン操作スイッチ22にはid22⇔id23,id22⇔001、リモコン操作スイッチ32にはid32⇔id33,id32⇔000、リモコン操作スイッチ42にはid42⇔id43,id42⇔011のように、それぞれのID同士及びディップスイッチ状態信号が関連付けて記憶されている。
送受信親機50には、各リモコン操作スイッチ12,22,32,42に登録されているもの同じID群及びディップスイッチ状態信号が登録されている。これによって、送受信子機13,23,33,43の中の受信ID及び送信IDに基づいて、送受信子機13,23,33,43と送受信親機50との間で通信回線13b,23b,33b,43bのいずれか一つを介して双方向の通信状態が確立される。送受信子機13,33と送受信親機50との間で双方向の通信状態が確立されると、人感センサ14,34の検知情報及び電流検出器、電圧検出器、温度検出器、傾きセンサ、振動センサ、風速計などの検出信号が状態信号として、リアルタイムに送受信親機50に送信されるようになる。これによって、送受信親機50は、人感センサ14,34からの検知情報に基づいて、ガレージ内の人の存在及びベランダ35の人の存在を認知することが可能となる。また、送受信親機50は、電流検出器、電圧検出器、温度検出器、傾きセンサ、振動センサ、風速計などの検出信号を、所定のタイミングで後述するクラウドサーバーに送信する。
図4は、携帯通信端末の表示画面の一例を示す図である。図4において、携帯通信端末701は、開閉体制御用リモコンのアプリケーションが起動された初期状態を示す画面の一例である。携帯通信端末701の初期状態画面には、「個別シャッター」、「建物内全シャッター」、「建物内シャッター」、「ガレージシャッター」などの選択ボタンが表示される。
「個別シャッター」の選択ボタンは、図1に示すガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の中から選択したものを個別に制御する場合に選択されるものである。「建物内全シャッター」の選択ボタンは、図1に示すガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4を同時に制御する場合に選択されるものである。「建物内シャッター」の選択ボタンは、図1に示すものの中で建物内に設置される窓シャッター装置2〜4を同時に制御する場合に選択されるものである。
「ガレージシャッター」の選択ボタンは、図1に示すガレージシャッター装置1のみを制御する場合に選択されるものである。なお、「ガレージシャッター」の選択ボタンには、ガレージ内に人が存在することを示す人マークが表示される。この人マークを視認することによって、ガレージ内に人が存在することを認知することができる。人マークが表示された選択ボタンについては、操作不可を示すために網かけ表示等を施し、他の操作可能なボタンと識別可能な表示としてもよい。
図4において、携帯通信端末702は、初期状態画面の表示された携帯通信端末701の「個別シャッター」の選択ボタンが操作された場合の画面の一例を示す。携帯通信端末702には、図1に示した開閉制御可能な装置名として、「ガレージシャッター」、「1階腰高窓シャッターST」、「2階掃き出し窓シャッターST」及び「2階腰高窓シャッターSL」などの選択ボタンが表示される。
「ガレージシャッター」の選択ボタンは、図1に示すガレージシャッター装置1に対応する。「1階腰高窓シャッターST」の選択ボタンは、図1に示す腰高窓シャッター装置のスタンダードタイプに対応する。「2階掃き出し窓シャッターST」の選択ボタンは、図1に示す掃き出し窓シャッター装置3のスタンダードタイプに対応する。「2階腰高窓シャッターSL」の選択ボタンは、図1に示す腰高窓シャッター装置のスリットタイプに対応する。
携帯通信端末702の画面の「ガレージシャッター」の選択ボタンには、携帯通信端末701の画面と同様にガレージ内に人が存在することを示す人マークが表示されると共に操作不可を示すために網かけ模様が施されている。一方、携帯通信端末702の画面の「2階掃き出し窓シャッターST」の選択ボタンには、人マークが表示されない。これは、ガレージ内に人が存在するが、ベランダ35には人が存在しないことを意味する。なお、半閉動作については、人の存在が確認された場合でも操作可能としてもよい。半閉状態なので、閉じ込めや追い出しに該当しないからである。
これらの対応関係は、図3に示すように、送受信子機13,23,33,43と送受信親機50との双方向通信が確立した段階で、送受信親機50にそれぞれ設定することができ、その設定された内容が携帯通信端末70などのユーザー端末に表示されるようにシステム構成されている。従って、「2階掃き出し窓シャッターST」及び「2階腰高窓シャッターSL」に変えて、「2階○○部屋窓シャッター」及び「2階△△部屋窓シャッター」などのようにその名称を分かり易いように割り当てるようにしてもよい。このように、送受信親機50に割り当てられた名称は、アクセスポイント60を介して携帯通信端末70などのユーザー端末に送信されるので、携帯通信端末70などのユーザー端末を送受信親機50に別途登録する必要もなく、アクセスポイント60に携帯通信端末70などのユーザー端末を接続するだけで、携帯通信端末70などのユーザー端末を用いてガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の開閉停又は途中停止の各動作を適宜制御することができる。
図4において、携帯通信端末703は、携帯通信端末702に表示された開閉制御可能な装置名の「ガレージシャッター」の選択ボタンが操作された場合の画面の一例を示す。携帯通信端末703の表示画面上部には、現在制御対象である装置名「ガレージシャッター」が表示され、その下側に開閉停の各操作ボタンが表示される。なお、携帯通信端末703の画面には、上述の人マークが表示されていないので、ガレージ内に人が存在しないことを示す。
図4において、携帯通信端末704は、携帯通信端末702に表示された開閉制御可能な装置名の「2階腰高窓シャッターSL」の選択ボタンが操作された場合の画面の一例を示す。携帯通信端末704の表示画面上部には、現在制御対象である装置名「2階腰高窓シャッターSL」が表示され、その下側に開閉停の各操作ボタン、半開又は半閉用の途中停止用ボタン、及び換気量又は採光量を調整するための換気採光用の操作ボタンが表示される。
携帯通信端末704の換気採光用操作ボタンは、上述のように、腰高窓シャッター装置のシャッターの種類を示すディップスイッチ状態信号が「011」のスリットタイプなので、これに対応して採光量を調整するために表示されるスリットタイプのシャッター固有の操作ボタンである。また、シャッターの種類を示すディップスイッチ状態信号が「101」のブラインドタイプの場合にも同様に、換気量を調整するための「換気採光」の操作ボタンが携帯通信端末704のように、表示されることになる。従って、シャッターの種類を示すディップスイッチ状態信号が「000」,「001」のスタンダードタイプの場合には、この「換気採光」の操作ボタンは表示されずに、携帯通信端末703のように、開閉停又は途中停止の各操作ボタンのみが表示されることになる。なお、スタンダードタイプの場合でも同様に「換気採光」の操作ボタンを表示してもよい。
上述のように、携帯通信端末702に表示された開閉制御可能な装置名の「ガレージシャッター」、「1階腰高窓シャッターST」、「2階掃き出し窓シャッターST」、又は「2階腰高窓シャッターSL」の選択ボタンが操作された場合には、それぞれの装置名が携帯通信端末703,704に示すように表示画面上部に表示され、携帯通信端末703,704の表示画面を用いてガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4のいずれかの開閉停、途中停止又は換気量若しくは採光量の各動作を制御することができるようになる。なお、図4では、ガレージシャッター装置1については、途中停止用操作ボタン及び換気採光用操作ボタンは非表示としてあるが、表示してもよい。
携帯通信端末701の表示画面で「建物内全シャッター」の選択ボタンが操作された場合には、「建物内全シャッター」の文字が携帯通信端末703の表示画面上部に表示され、携帯通信端末703を用いて全てのシャッターの開閉を一斉(同時)に制御することができるようになる。なお、建物内全シャッターの場合は、開動作及び閉動作のみとして、停止動作のボタンは操作できないものとする。これは、開閉体装置の開閉動作に要する時間等が腰高窓シャッターと掃きだし窓シャッターとではそれぞれ異なるので、停動作した場合、どの段階で停動作されるか操作者自身が判断することが困難なので、この実施の形態では、建物内全シャッターについて停動作の操作はできないようにしてある。勿論、建物内全シャッター又は一部のシャッターについて停止動作が可能となるように構成してもよいことは言うまでもない。なお、全開又は全閉の半分又は約3分の1だけ開状態とする又は閉状態とするなどを設定可能としてもよい。
携帯通信端末701の表示画面で「建物内シャッター」の選択ボタンが操作された場合には、図1に示した開閉制御可能な装置名として建物内の「1階腰高窓シャッターST」、「2階掃き出し窓シャッターST」及び「2階腰高窓シャッターSL」などを操作可能な携帯通信端末703又は704の表示画面が表示され、それぞれの窓シャッターの開閉停又は途中停止又は換気量若しくは採光量の各動作を制御することができるようになる。なお、図1では、リモコン操作スイッチ32,42は、開閉停のボタンのみを備えたシャッター装置専用の無線方式の操作子を示しているが、図4の携帯通信端末704のような開閉停の操作ボタンの他に、途中停止及び/又は換気量若しくは採光量の各動作を制御することのできる操作ボタンを備えていてもよい。
携帯通信端末701の表示画面でガレージシャッター用の選択ボタンが操作された場合には、携帯通信端末703の表示画面が表示されるので、そのまま携帯通信端末703を用いてガレージシャッター装置1の開閉停の各動作を制御できるようになる。
図1に示す開閉制御システムにおいては、開閉体装置専用のリモコン操作スイッチ12,22,32,42以外の携帯通信端末70などのユーザー端末を用いてガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の開閉停の各動作を適宜制御することができる。携帯通信端末70などのユーザー端末は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4共用の、無線方式の操作子手段として機能する。また、送受信親機50と携帯通信端末70などのユーザー端末とは、アクセスポイント60を介して接続されているので、WEP(WPA,WPA2でもよい)の認証を受けた携帯通信端末70などのユーザー端末のみが送受信親機50に接続されるので、高いセキュリティを構築することができる。
また、この実施の形態では、建物のベランダ35に風速計36が設けられている。図1の風速計36は、風車型風速計で構成されている。なお、これ以外の風杯型風速計、超音波式風速計、三次元超音波風向風速計、ダインス式風速計、熱線式風速計等の種々のものを1又は複数設置してもよい。風速計36と送受信親機50は予め無線方式又は有線方式にて接続されており、風速計36の風速及び/又は風向情報はリアルタイムで送受信親機50に送信される。なお、風速計36の風速及び/又は風向情報を送受信子機33経由にて送受信親機50に送信してもよい。
この実施の形態では、多種にわたる気象事象の中の風速に応じてガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の閉動作又は途中停止同士を自動的に実行するようになっている。例えば、風速計36から風速情報が所定値(例えば風速15[m])を超える状態が所定時間内(例えば5分以内)にn回(例えば3回)以上発生した場合には、送受信親機50は自動的にガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4を閉鎖するように動作する。なお、全閉する前に、所定の風速になった時点で半閉動作を実行し、風速に強弱に応じて、全開又は全閉動作を実行するようにしてもよい。
さらに、この実施の形態では、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の動作に関わる重要部品であるブラケット等の傾きを検出する傾きセンサを、その重要部品に直接又は間接的に検出可能な位置に設けている。そして、傾きセンサの値がシャッター動作に支障をきたすような値となった場合、電動による動作を無効とするための制御を行う。また、大規模な地震などで建物自体が変形し、開閉動作の実施によってシャッターカーテンが落下する可能性が発生していると思われるような傾きセンサの値になった場合においても同様に電動による動作を無効とするための制御を行う。これによって、地震等の影響によるシャッター装置の構造変形を検出し、その動作を不能とし、シャッターカーテン自体の落下等を未然に防ぐことができる。
また、この実施の形態では、上述の傾きセンサと同じ位置、又はそれとは異なる位置(例えば、開閉機内又はその周辺の建物部材)に振動センサ(地震の震度を計測する震度計)を設けている。そして、大規模震災直後に火災が発生した際に、直ちに閉鎖しなければならないようなシャッター装置などの場合には、振動センサの値が所定値以上となった際に閉鎖動作を行うような制御を行う。一方、大規模震災直後に避難路を確保する必要のあるシャッター装置については、地震発生時に、振動センサの値が所定値以上となった際に全開又は半開若しくは半閉の動作を行うような制御を行う。これによって避難経路を確保できるようにする。
例えば、図1のガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の場合は以下のように動作させる。ガレージシャッター装置1については、ガレージ内への閉じ込め等を防止し、避難経路を確保するために、全閉時の場合は全開又は半開動作を行い、全開時は半閉動作を行う。窓シャッター装置3については、掃き出し窓シャッターのスタンダードタイプであり、人感センサ34も設けられており、ベランダ35への閉め出し等を防止し、避難経路を確保するために、全閉時の場合は全開又は半開動作を行い、全開時は半閉動作を行う。窓シャッター装置2,4については、腰高窓シャッター装置のスタンダードタイプであり、窓に設けられているので、そのままの状態を維持してもよいし、全開若しくは全閉の動作又は半開若しくは半閉動作を行う。なお、図1では、示していないが、建物内に設置された防火戸や防火シャッター装置の場合、別途潜り戸などが設けられ避難通路が確保されている場合には、全閉動作を行うことが好ましい。また、避難通路が十分に確保されない状況にある場合には、全閉することなく、人が通れるだけの開口(人か通過可能な30〜50cm程度の開口)を確保することが好ましい。
図5は、離間した場所の建物にそれぞれ設置された開閉体装置群の開閉動作を効率的に制御する開閉制御システムの好ましい実施の形態の一例を示す図である。図5では、図1に示したガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4のみを便宜上示しているが、実際にはこのような開閉体装置群の設置された建物がそれぞれ離間した場所に複数存在する。図5に示す開閉制御システムは、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4、風速計36、送受信親機50、アクセスポイント60、ISP90〜92及びネットワーク(インターネット)95、クラウドサーバー100及びユーザー端末(携帯通信端末手段70、タブレット端末101、ノートPC端末102など)から構成される。
ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4は、図1に示す開閉体装置群であり、制御信号や検出信号などの各種信号(電流検出器、電圧検出器、温度検出器、傾きセンサ、振動センサ、風速計、人感センサなどで検出された信号)を送受信親機50に送信する。ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4は、上述したように特定小電力無線によって送受信親機50に接続されている。なお、家屋、ビル、工場、倉庫などの建物の構造物躯体によっては、有線で接続されている場合や有線と無線が混在して接続されている場合もある。図5では、図1に対応して開閉体装置群は全て無線にて接続されている場合を示す。
送受信親機50は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4からの各種信号を受信して、それを所定の開閉体装置に関するデータに変換して記録すると共にアクセスポイント60並びに外部のネットワーク95を経由して、クラウドサーバー100に送信する。クラウドサーバー100には、送受信親機50から送信されて来た開閉体装置データをライブ表示するモニタが設けられている。このモニタを視認することで、どこの地域のどの建物の開閉体装置がどのような状態にあり、そこの地域で発生した地震の震度等について、あらゆる情報を容易に取得し認識し、離間した場所にそれぞれ設置された複数の開閉体装置の開閉動作を効率的かつ集中的に制御することができるようになっている。
ISP(Internet Service Provider)90,91,92、ネットワーク95は、移動体通信網(無線網)及び有線通信網(有線網)から構成される。移動体通信網(無線網)は、携帯電話やPHSなどの携帯電話サービス会社などによって提供される通信サービス網であり、有線通信網(有線網)は、固定電話などの公衆電話サービス会社などによって提供される通信サービス網である。有線通信網(有線網)には、ISPを介して接続されるネットワーク95を含むものとする。
アクセスポイント60は、送受信親機50をISP90経由にてネットワーク95に接続するものであり、WiFi機能を備えている。クラウドサーバー100は、ISP91経由にてネットワーク95に接続されている。ユーザー端末(携帯通信端末70、タブレット端末101、ノートPC端末102)は、アクセスポイント60にWiFiにて接続可能になっている。
また、ユーザー端末(携帯通信端末70、タブレット端末101、ノートPC端末102)は、ISP90とは別のISP92を経由してネットワーク95に接続されることもある。すなわち、ISP90は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4、送受信親機50及びアクセスポイント60の設置された建物などの場所に存在し、そこで接続されものである。一方、ISP91,92は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4、送受信親機50及びアクセスポイント60の設置された場所から遠く離れた管理センターやユーザーの会社や出先などの遠隔地から接続可能なものである。
ユーザー端末は、WiFiを経由してアクセスポイント60に接続可能な状態にあるので、アクセスポイント60を経由して送受信親機50に接続可能である。また、ユーザー端末は、建物外のISP92に接続された場合には、ISP92、ネットワーク95、ISP90及びアクセスポイント60を経由して送受信親機50に接続可能である。
さらに、ユーザー端末は、アクセスポイント60、ISP90、ネットワーク95及びISP91を経由して、又はISP92、ネットワーク95及びISP91を経由して、それぞれクラウドサーバー100に接続可能である。一方、送受信親機50は、アクセスポイント60、ISP90、ネットワーク95及びISP91を経由してクラウドサーバー100に接続可能となっている。
送受信親機50は、アクセスポイント60及びISP90経由にてネットワーク95に接続するためのサーバー情報部、ユーザー情報部、ISP情報部及び電子メール送信部などを備えている。サーバー情報部は、クラウドサーバー100のURL、ログインID、パスワードなどの各種情報を格納しており、クラウドサーバー100への接続を実行するものである。
ユーザー情報部は、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70)に関するID、パスワードなどの各種情報を格納しており、ユーザー端末と送受信親機50とを接続するものである。ISP情報部は、ISP90を介してネットワーク95に接続するために必要な情報を格納しており、ネットワーク95への接続を実行するものである。
なお、送受信親機50は、電子メール送信部を備え、ユーザー端末や遠隔監視センターなどから入力した電子メールアドレスを格納し、その電子メールアドレス宛にネットワーク95を経由して各種情報や画像データなどを送信することも可能である。また、送受信親機50は、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70)からの要求に応じて各種データをネットワーク95経由にて送信することもできる。また、送受信親機50は、所定のタイミング又はガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態が変化したタイミング若しくは検出信号が検出されたタイミングなどに、その各種データをネットワーク95経由にてクラウドサーバー100に送信する。
送受信親機50は、アクセスポイント60を経由して受信したアクセス要求がユーザーとしてあらかじめ設定登録されたID及びパスワードに一致するか照合すると共にIDに対応する電子メールアドレスを抽出する。送受信親機50は、照合の結果、ID及びパスワードが設定登録されたものに一致する場合は、グローバルIPアドレス又はこのグローバルIPアドレスを含んだURLに関する情報をユーザー端末などに送信する。タブレット端末101、携帯通信端末70などは、端末自体に通知機能を備えているので、受信したデータをユーザーに瞬時に通知可能となっている。なお、ノートPC端末102などのように通知機能がないものに対しては、電子メールなどを用いて送信する。
ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70)を使用して、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態を確認する場合、ISP90から割り振られたグローバルIPアドレスあるいはグローバルIPアドレスを含むURLに基づいて、ユーザー端末から送受信親機50に対してアクセスを行う。送受信親機50は、ユーザー情報部に格納されているユーザーID、パスワード等を使用し、ユーザー端末に接続許可を与える。これによって、ユーザー端末は、送受信親機50にアクセスし、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態や検出データなどを確認することができる。
ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態や検出データなどの確認が終わると、ユーザー端末から終了要求を送受信親機50に送信する。この終了要求を受け取ると、送受信親機50は、ISP90との接続を切断する。また、一定時間以上、ユーザー端末の通信端末から送受信親機50に対するアクセスがない場合にも、ISP90との接続を切断する。これにより、ユーザーは簡単な操作で送受信親機50からのガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態や検出データなどを取得し確認することができる。上述の実施の形態では、送受信親機50を用いてガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態や検出データなどを複数のユーザー端末から同時にアクセス可能である。
なお、上述の実施の形態では、送受信親機50は、所定のタイミングに各種データをネットワーク95経由にてクラウドサーバー100に送信する場合について説明したが、電流検出器、電圧検出器、温度検出器、傾きセンサ、振動センサ、風速計などの検出信号については、日単位、週単位などの長い間隔で検出信号に関するデータを纏めて送信するようにして、傾きセンサ、振動センサ及び風速計の検出信号については、検出した時点で瞬時に送信するようにしてもよい。これは、電流検出器、電圧検出器、温度検出器などの検出信号に基づいて開閉体装置のメンテナンス時期や各機器の寿命等を判断するために使用しているので、瞬時の送信は必要ないが、傾きセンサ、振動センサ及び風速計によって検出された情報は瞬時に送信する必要性が高いので、検出時に送信するようにした。
上述の実施の形態は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4と送受信親機50とで構成される開閉体装置システムがスタンドアローン型で設けられている場合を例に説明したが、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4が個々に送受信親機50と同様の機能を備えており、移動体通信網などの通信媒体を利用してインターネット経由にて各種データを常時記録できるようにしたクラウド型のデータ記録サービスにも応用することもできる。この場合、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4に備えられた送受信親機が個々に、バッファメモリとして機能する記録媒体を有し、この送受信親機が各種データを記録媒体に記録すると共にクラウドサーバー100から各種データの転送要求があった場合、その要求に応じてネットワーク95経由にてクウラドサーバー100に順次各種データを転送するように構成すればよい。
図6は、離間した場所に設置された開閉体装置が個々に送受信親機と同様の機能を備え、移動体通信網を介してその開閉動作を効率的に制御することができるように構成された開閉制御システムの一例を示す図である。図5の実施の形態では、送受信親機50が複数の開閉体装置(ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4)を制御し、さらにその各種データを送信する場合について説明したが、図6では、複数の開閉体装置が個々に送受信親機と同様の機能を備え、移動体通信網を介して各種データを送信する場合について説明する。
図6の開閉制御システムは、光ケーブル等の敷設が困難で、ISPなども存在しない遠隔地の場所等に設置された開閉体装置に対して、移動体通信網96を用いてネットワーク95に接続できるようにしたものである。移動体通信網96を使用することによって、その利便性を飛躍的に向上させることができる。
移動体通信網96は、携帯電話やPHSなどの携帯電話サービス会社などによって提供される通信サービス網である。移動体通信網96には、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4がそれぞれ備えている移動体通信網接続手段(図示せず)によって接続される。また、移動体通信網96は、ISP90を介してネットワーク(インターネット)95に接続される。
一方、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70など)は、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの設置場所から遠く離れた遠隔地に位置し、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの検出信号を受信し、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの開閉体装置の動作を適宜制御することができる。
通信網97は、固定電話などの公衆電話サービス会社などによって提供される通信サービス網である。通信網97には、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70など)がWiFi経由にて接続される。通信網97は、ISP92を介してネットワーク(インターネット)95に接続される。また、移動体通信網96と通信網97は相互に通信回線98を介して接続可能となっている。
次に、ユーザー端末を使ってガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの検出信号等を確認する場合の動作について説明する。クラウドサーバー100に格納されたガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの検出信号は、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70など)から通信網97、ISP92、ネットワーク95、ISP91経由にて確認することができる。この実施の形態によれば、ケーブルが敷設できない場所に設置されたガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などについても、検出信号などを簡易な操作でユーザーが確認することができる。
図7は、図5の開閉制御システムにおいて、リモコン操作スイッチ12,22,32,42が実行するリモコン処理、送受信子機13,23,33,43が送受信親機50及びリモコン操作スイッチ12,22,32,42との間で実行する送受信処理の一例を示す図である。
図8は、図5の開閉制御システムにおいて、送受信親機50が送受信子機13,23,33,43並びに携帯通信端末70及びクラウドサーバー100との間で実行する送受信処理の一例を示す図である。
図9は、図5の開閉制御システムにおいて、携帯通信端末70が送受信親機50との間で実行する送受信処理及びクラウドサーバー100がユーザー端末及び送受信親機50との間で実行する送受信処理の一例を示す図である。
図7において、通信回線1a,2a,3a,4aは、リモコン操作スイッチ12,22,32,42からそれぞれに対応する送受信子機13,23,33,43への送信を示す。図7及び図8において、通信回線3a,3bは、送受信子機13,23,33,43から送受信親機50への送信を示し、通信回線5b,5cは、送受信親機50からそれぞれの送受信子機13,23,33,43への送信を示す。
図8及び図9において、通信回線5a1,5d1は、送受信親機50から携帯通信端末70への送信を示し、通信回線7a1,7b1は、携帯通信端末70から送受信親機50への送信を示す。図8及び図9において、通信回線5a2,5d2は、送受信親機50からクラウドサーバー100への送信を示し、通信回線7b2は、クラウドサーバー100から送受信親機50への送信を示す。
図7において、リモコン操作スイッチ12,22,32,42は、それぞれ対応する通信回線1a,2a,3a,4aを介して送受信子機13,23,33,43に、開閉停又は「換気採光」の操作ボタンに対応した操作信号を送信する。通信回線1a,2a,3a,4aを介して操作信号を受信した送受信子機13,23,33,43は、受信した操作信号に含まれるID(id12,id22,id32,id42)を確認して一致する場合にその操作信号に対応した処理を実行する。
次に、送受信子機13,23,33,43が人感センサ14,24、送受信親機50及びリモコン操作スイッチ12,22,32,42からの操作信号に基づいて実行する送受信処理について説明する。
ステップS51では、送受信子機13,23,33,43が、それぞれの制御対象である開閉体の状態の変化時や人感センサ14,24などの各種センサによって検出された検出信号などの各種の状態信号を通信回線3a経由にて送受信親機50に送信する。
例えば、開閉体の状態(開閉停又は途中停止及び換気採光量)の変化時には、それぞれの状態に対応して開状態なのか閉状態なのか、半閉又は半開状態なのかを示す開閉体の位置に関する状態信号を送信する。人感センサ14,24が人を検知した場合にその検知状態を示す状態信号を送信する。
また、開閉体の状態変化時に電流検出器及び電圧検出器並びに温度検出器から出力されるモータの駆動電流、駆動電圧及び駆動時の温度に関するそれぞれの状態信号を送信する。振動センサ(地震計)が設けられている場合には、検出された震度に関する状態信号を、傾きセンサが設けられている場合には、検出された傾きに関する状態信号を、風速計36が設けられている場合には、風速に関する状態信号を、それぞれ送信する。
ステップS52では、操作信号に含まれるIDが一致するか否かの判定を行い、一致する(yes)場合は、ステップS53に進み、一致しない(no)場合はリターンする。このステップS52における操作信号は、送受信子機13,23,33,43が通信回線1a,2a,3a,4aを介して受信したリモコン操作スイッチ12,22,32,42からの操作信号と、送受信子機13,23,33,43が通信回線5b,5cを介して受信した送受信親機50からの操作信号の両方を含む。
ステップS53では、受信した操作信号に含まれるIDの一致した開閉制御回路11,21,31,41が、その操作信号に対応した開閉停、途中停止又は換気採光の各動作の処理を実行する。このIDには、個別IDと共通IDを含むものとし、個別IDは制御対象である開閉体にそれぞれ割り当てられるものであり、共通IDは、送受信親機50からの操作信号に含まれるものであり、建物内全シャッター共通に割り当てられるものである。
従って、送受信子機13,23,33,43が共通IDを含む操作信号を受信した場合は、全ての開閉制御回路11,21,31,41はその操作信号に対応した開閉の各動作の処理を実行する。なお、共通IDを設けずに、全てのシャッターを一斉(同時)に操作する場合は、それぞれの個別IDを含んだ操作信号を送受信機からシャッターの台数分送信してもよい。
ステップS54では、開閉停、途中停止又は換気採光の各動作の処理が終了したか否かの判定を行い、終了した(yes)場合はステップS55に進み、終了していない(no)場合はステップS53にリターンし、操作信号に対応した処理を継続する。
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ステップS55では、受信した操作信号が通信回線1a,2a,3a,4aを介したリモコン操作スイッチ12,22,32,42からのものか否かを判定し、リモコン操作スイッチ12,22,32,42からの操作信号(yes)の場合は、ユーザーは開閉体の状態を確認しながら操作しているので直ちにリターンし、送受信親機50からの操作信号(no)の場合は、操作が終了したことをユーザーに知らせるためにステップS56に進む。
ステップS56では、各開閉制御回路11,21,31,41は操作信号に対応した処理が終了したことを示す操作終了信号を送受信子機13,23,33,43及び通信回線3bを介して、送受信親機50に送信する。
図8において、送受信親機50は、送受信子機13,23,33,43から送信される状態信号を通信回線3a経由で、操作終了信号を通信回線3b経由でそれぞれ受信する。また、送受信親機50は、携帯通信端末70から送信されるアクセス信号を通信回線7a1経由で受信する。また、送受信親機50は、携帯通信端末70又はクラウドサーバー100から送信される全/個別のシャッターに関する操作信号を通信回線7b1又は7b2経由でそれぞれ受信する。
ステップS61では、送受信子機13,23,33,43から通信回線3aを介して受信した各種の状態信号に基づいて、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の開閉体位置に関する状態、並びに人感センサ14,24の検知状態、モータの駆動電流、駆動電圧及び駆動時の温度に関する状態、震度に関する状態、傾きに関する状態、風速の状態などをそれぞれ記録する。
ステップS62では、携帯通信端末70から通信回線7a1を介して受信したアクセス信号に応じて、ステップS61の処理にて記録済の各種の状態に関する信号を携帯通信端末70に通信回線5a1経由にて送信する。一方、クラウドサーバー100に対しては、所定のタイミング又はガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4の状態が変化したタイミング若しくは検出信号が検出されたタイミングで、ステップS61の処理にて記録済の各種の状態に関する信号を通信回線5a2経由にて送信する。ここで所定のタイミングとは、1〜数時間毎、毎日所定の時刻、数日間毎など任意に送信タイミングが設定可能である。なお、震度に関する状態、傾きに関する状態及び風速に関する状態については、これらの状態を検出した時点で直ちに送信することが好ましい。
ステップS63では、携帯通信端末70から通信回線7b1経由にて操作信号を受信したか否か、又はクラウドサーバー100から通信回線7b2経由にて操作信号を受信したか否かを判定し、受信していない(no)場合は直ちにリターンし、受信した(yes)場合は、その受信した操作信号が全シャッターに関するものか個別のシャッターに関するものかを判定し、個別のシャッターに関する場合はステップS64に進み、全てのシャッターに関するものの場合はステップS65に進む。
ステップS64では、個別のシャッターに関する操作信号を送受信子機13,23,33,43に通信回線5bを介して送信する。通信回線5bを介して送信される個別のシャッターに関する操作信号には、前述の個別IDを含むので、この個別IDに対応した送受信子機13,23,33,43(ガレージシャッター装置1及び/又は窓シャッター装置2〜4)がステップS53の操作信号に対応した処理を実行する。
ステップS65では、全てのシャッターに関する操作信号を送受信子機13,23,33,43に通信回線5cを介して送信する。通信回線5cを介して送信される全てのシャッターに関する操作信号には、前述の共通IDを含むように構成している場合には、これを受信した全ての送受信子機13,23,33,43(ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4)がステップS53の操作信号に対応した処理を実行する。
ステップS66では、送受信子機13,23,33,43から通信回線3bを介して操作終了信号を受信したか否かを判定し、受信した(yes)場合はステップS67に進み、受信していない(no)場合は操作終了信号を受信するまでこの判定処理を繰り返す。
ステップS67では、送受信親機50は、操作信号に対応した処理が終了したことを示す操作終了信号を携帯通信端末70及びクラウドサーバー100に通信回線5d1,5d2を介して送信する。
図9において、携帯通信端末70は、送受信親機50から送信される各種の状態信号を通信回線5a1経由で、操作終了信号を通信回線5d1経由でそれぞれ受信する。また、携帯通信端末70は、開閉体用のリモコン操作スイッチとして機能するアプリケーションソフトの起動に応じて、通信回線7a1を介して、アクセス信号を送受信親機50に送信する。
ステップS71では、送受信親機50から通信回線5a1を介して受信した状態信号に基づいて、携帯通信端末70は、制御可能なガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4のそれぞれの開閉停、途中停止及び換気採光の開閉体の位置に関する状態並びに人感センサ14,24の検知状態などを携帯通信端末70の表示画面に表示する。
ステップS72では、携帯通信端末70の表示画面の操作に対応して、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などの全てのシャッターに対する操作信号又は個別のシャッターに対する操作信号を通信回線7b1経由で送受信親機50へ送信する。
ステップS73では、送受信親機50から通信回線5d1を介して操作終了信号を受信したか否かを判定し、受信した(yes)場合はステップS74に進み、受信していない(no)場合は操作終了信号を受信するまでこの判定処理を繰り返す。
ステップS74では、操作指示したシャッターの開閉停、途中停止及び換気採光に関する状態並びに人感センサ14,24の検知状態を携帯通信端末70の表示画面に表示してリターンする。なお、携帯通信端末70は、開閉体位置に関する状態及び人感センサ14,24の検知状態の他に、モータの駆動電流、駆動電圧及び駆動時の温度に関する状態、震度に関する状態、傾きに関する状態、風速に関する状態などをそれぞれ表示してもよい。
一方、図9において、クラウドサーバー100は、送受信親機50から送信される各種の状態信号を通信回線5a2経由で、操作終了信号を通信回線5d2経由でそれぞれ受信する。また、クラウドサーバー100は、ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70など)から送信されるアクセス信号を通信回線10a経由にて受信し、操作信号を通信回線10b経由にて受信する。
ステップS101では、送受信親機50から通信回線5a2を介して受信した状態信号に基づいて、制御可能なガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4のそれぞれの開閉停、途中停止及び換気採光の開閉体の位置に関する状態並びに人感センサ14,24の検知状態、モータの駆動電流、駆動電圧及び駆動時の温度に関する状態、震度に関する状態、傾きに関する状態、風速に関する状態などの各種状態を開閉体装置の型番や種類、設置場所などの情報と共に記録し、データベース化する。
ユーザー端末(ノートPC端末102、タブレット端末101、携帯通信端末70など)は、データベース化されたクラウドサーバー100に通信回線10a経由にてアクセスし、必要な情報等を取得し、取得した情報を種々処理することによって、開閉体装置の部品交換等のメンテナンスの時期や各機器の寿命等を認識することができる。
ステップS102では、通信回線10b経由にてユーザー端末から受信した操作信号に応じて、又はクラウドサーバー100自身が内蔵しているAIシステムの判定結果に応じて、開閉体装置であるガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4などに操作信号を通信回線7b2経由にて送受信親機50へ送信する。すなわち、ユーザー端末がクラウドサーバー100にーにアクセスすることによって、大規模な地震などで建物自体が変形し、開閉動作の実施によってシャッターカーテンが落下する可能性が発生していると思われるような傾きセンサの値を検出した場合には、ユーザー端末から該当するシャッター装置に対して操作信号を送信することによって、そのシャッター装置が電動で動作できないように制御する。
また、クラウドサーバー100に内蔵されたAIシステムによって、大規模震災直後に火災が発生した際に、直ちに閉鎖しなければならないようなシャッター装置などに対しては、振動センサの値が所定値以上となった地域のシャッター装置全てに対して閉鎖動作を行うような操作信号を送信する。一方、大規模震災直後に避難路を確保する必要のあるシャッター装置については、地震発生時に、振動センサの値が所定値以上となった地域のシャッター装置に対して全開又は半開若しくは半閉の動作を行うような操作信号を送信する。また、風速の強弱に応じて、開閉動作を制御するようにしてもよい。
ステップS103では、送受信親機50から通信回線5d2を介して操作終了信号を受信したか否かを判定し、受信した(yes)場合はステップS104に進み、受信していない(no)場合は操作終了信号を受信するまでこの判定処理を繰り返す。
ステップS104では、ステップS101の操作信号の送信処理がユーザー端末からの指示によるものであった場合に、その操作信号を送信して来たユーザー端末に対して操作指示に対応した処理が終了したことを示すシャッターの開閉体位置に関する状態信号を通信回線7a2経由にて送信する。これによって、ユーザー端末側は操作指示による処理が確実に実行されたことを認識することができる。
従来、窓シャッター装置を途中停止(半開又は半閉)動作する場合に、複数の窓シャッター装置に対して無線で同じ動作を実行させる必要があり、複数の窓シャッター装置に、順番に操作信号を出力して動作させている。窓シャッター装置の1台当たり送受信で約3秒という時間を必要としている。操作信号が全開又は全閉させるための開信号又は閉信号であれば問題無いが、途中停止動作させるための途中停止制御信号の場合、開又は閉信号送信後、所定時間経過時に停止信号を送信することによって途中停止(半開又は半閉)位置で停止させている。この場合、一斉に操作する窓シャッター装置の数が多いと、各窓シャッター装置に開信号を出している間に、最初に操作した窓シャッター装置に対して、停止信号を送信する必要がでてくるため、非常に制御が複雑となり、処理に支障をきたすことになる。
そこで、この実施の形態では、送受信親機50から送受信子機13,23,33,43(ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4)へ開信号又は閉信号と共に、停動作を開始する時間を示す信号を送信するようにした。すなわち、開動作又は閉動作を開始してから所定時間経過時に停止(半開又は半閉)動作させるための途中停止操作信号を送信する。これによって、窓シャッター装置などを途中停止動作させるシステムを簡素化することができ、制御プログラムも単純化させることができる。この開閉停、途中停止及び換気採光の各動作に対応した操作信号対応処理の詳細については、先の出願(特願2017−009026号)に記載してあるので、詳細は省略する。
ガレージシャッター装置1のような安全性を優先させる場合には、シャッターカーテンの開動作中に閉信号を受信した場合は、その閉信号の受信による操作指示を無視し、開動作を継続させ、シャッターカーテンの停止中に閉ボタンが操作された場合にのみ、閉動作を開始するという処理を行うようにしてもよい。さらに、シャッターカーテンが全開後に閉信号を受信した場合、直ちに閉動作を開始するような動作を行ってもよいし、全開後の所定時間(任意設定可能)が経過するまで、閉信号の受信を無視するようにしてもよい。
また、閉信号の受信があった旨を記憶しておいて、全開完了後の所定時間経過後にその閉信号の受信が反映されるようにしてもよい。また、このような操作信号が専用のリモコン操作スイッチ12によるものの場合は、そのまま操作信号による指示を実行するようにしてもよい。これは、専用のリモコン操作スイッチ12から信号を受信する場合は、その場に操作者が常駐しているので、その操作者の操作を優先させることが適切な場合が多いからである。
上述の開動作中に閉信号が受信された場合に、その閉信号の受信を無視して、開動作を優先させる場合、すなわち、シャッターカーテンの開動作中における移動を正方向移動とし、閉動作中における移動を逆方向移動とする場合について説明したが、その逆の場合も同様に可能である。すなわち、シャッターカーテンの閉動作中における移動を正方向移動とし、開動作中における移動を逆方向移動とし、閉動作中に開信号が受信された場合に、その開信号の受信を無視して、閉動作を優先させるようにしてもよい。
閉信号の受信を無視して、開動作を優先させる制御を実行するか、あるいはこの逆の制御を実行するかは予め決められていてもよいし、どちらの制御を実行するかを他の手段にて指定できるように、例えば、送受信子機13,23,33,43のディップスイッチ設定部81に優先制御の切り替え用スイッチを設けて、適宜指定変更できるようにしてもよい。
上述の実施の形態では、アクセスポイント60が一箇所に設けられた場合について説明したが、建物内の複数個所にアクセスポイントを設置してもよい。この場合、ガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4内にアクセスポイントを設けてもよいし、建物内のLAN端子にアクセスポイントを設けてもよい。
上述の実施の形態では、送受信親機50と送受信子機13,23,33,43との間は、特定小電力の無線方式にて接続したが、建物内のLAN回線を介して接続してもよい。また、上述の実施の形態では、送受信親機50とアクセスポイント60が別途設けられているが、送受信親機50がアクセスポイント60の機能を内蔵していてもよい。携帯通信端末70を用いて、それぞれのガレージシャッター装置1及び窓シャッター装置2〜4を一斉又は個別にタイマを設定して、タイマ操作を実行できるようにしてもよい。
上述の実施の形態では、送受信親機50が建物内のシャッター装置全体を制御する場合について説明したが、送受信親機50とホームセキュリティシステムとを連動させて、外出中であることを送受信親機50が検出した場合には、人感センサ14,34及び風速計36に対応した自動閉鎖処理を実行しないようにしてもよい。また、HEMSに外出中であることを示す外出モードを設定し、このHEMTと連動させることによって、外出モード中のみ人感センサ14,34及び気象事象(例えば風速計36、地震計など)による自動閉鎖を有効となるようにしてもよい。
上述の実施の形態では述べていないが、外出先からの遠隔操作や気象情報などのデータやタイマ設定などに基づいて自動的に閉鎖するような場合に、閉鎖前に開閉体装置から視覚的(表示手段など)及び/又は音声的(スピーカなど)な報知手段を用いてその周囲に注意喚起を促すようにしてもよい。このような報知手段は、人感センサと共に開閉体装置に併設してもよいし、全ての開閉体装置に併設してもよい。
自動でガレージシャッター装置1が閉鎖すると、ガレージ内に人が閉じ込められる可能性があるので、ガレージシャッターの場合は、途中停止動作を実行する。これによって、ガレージ内に人が居た場合は、シャッターが途中停止することによって閉鎖処理が実行されたことを認知することが可能となり、閉じ込めを防止することができる。
上述の実施の形態では、リモコン操作スイッチや携帯通信端末に半開又は半閉用の途中停止用ボタンを1つ備えた場合について説明したが、開ボタンと閉ボタンの両方を所定時間押し続けることで、半開又は半閉用の途中停止用ボタンが操作されたとみなして、同様の処理を実行してもよい。
上述の実施の形態では、上下昇降方式で繰り出されるシャッターカーテンを例に説明したが、シャッター状の開閉部材が横引き方式で繰り出されたり、あるいは水平方式で繰り出されたりするものであっても同様に適用することができる。また、開閉体装置としては、例えば、シャッター装置、窓シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置、引戸装置、移動間仕切装置、オーニング装置、防水板装置などにも適用可能である。
上述の実施の形態では、シャッターカーテンが上下昇降方式で繰り出される開閉体装置を例に説明したため、開口部の開口寸法を高さ寸法としたが、横引き方式で繰り出される開閉体装置の場合、開口寸法は横幅寸法とするとよい。また、開口部全域を完全に閉鎖しないオーニング、垂れ幕装置などの場合は、繰り出しストローク長さを開口部の開口寸法に置き換えて入力できるようにしてもよい。
携帯通信端末用のアプリケーションソフトは、所定のURLから任意に入手可能とする。また、このアプリケーションソフトを適宜変更することによって、デザインや操作方法を容易に変更可能とする。
開閉体装置の開閉状態としてどの程度閉鎖しているかなどの情報をアニメーションなどの動画にて視認可能に携帯通信端末の表示画面上に表示するようにしてもよい。開閉体装置の周辺に監視カメラや人感センサなどを設置し、カメラの撮影画像や人感センサの感知情報等に基づいて開閉停、途中停止及び換気採光の各動作の可否等を制御するようにしてもよい。また、カメラの撮影画像を用いて開閉体装置の部品等の傾き等を検出するようにしてもよい。
上述の実施の形態で携帯通信端末70として説明した携帯通信端末手段は、アプリケーションソフトによって同様な処理・通信を実施できれば必ずしも携帯して持ち運ぶことを前提としたものでなくてもよく、ふだん据置きで使用したり、移動式ながら大型なものなど携帯式でないものであってもよい。例えば、情報表示・操作機能を備えたリビングのテレビや自動車装備のカーナビゲーション装置など通信機能付き機器を、アプリケーションソフトによって送受信親機50と通信しリモコン操作スイッチとして機能できればよい。また、携帯通信端末手段やアプリケーションソフトはクラウド上で仮想的に動作されるものとしてもよく、例えば携帯通信端末手段は、Webページとして表示されるアプリケーションソフトによってリモコン操作スイッチとして機能させるインターネット上のサイト(具体的な処理や送受信親機50との通信はサイトを運営処理するサーバー機器が行う)であってもよい。