JP2020017627A - SiCウェハ及びSiCウェハの製造方法 - Google Patents

SiCウェハ及びSiCウェハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】傷や格子歪みが除去された高品質なSiCウェハ及びその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】SiCウェハ20を平坦化する平坦化工程S14と、前記平坦化工程S14の後に、Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハ20の主面21及び裏面22をエッチングするエッチング工程S17と、を含むことを特徴とする構成となっている。これにより、主面21及び裏面22下の結晶格子は、基準結晶格子に対する格子歪み量が0.01%以下であることを特徴とするSiCウェハを得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、SiCウェハ及びSiCウェハの製造方法に関する。
炭化ケイ素(SiC)ウェハは、単結晶SiCのインゴットをスライスすることにより形成される。スライスされたSiCウェハの表面には、スライス時に導入された結晶の歪みや傷等を有する表面層(以下、加工変質層という。)が存在する。デバイス製造工程にて歩留まりを低下させないためには、この加工変質層を除去する必要がある。
従来、SiCウェハの主面及び裏面に導入された加工変質層の除去は、砥粒を用いた表面加工による除去が主流であった。近年では、砥粒を用いない表面加工技術についても種々提案がなされている。例えば、特許文献1には、SiCウェハをSi蒸気圧下で加熱することでエッチングを行うエッチング技術(以下、Si蒸気圧エッチングともいう。)が記載されている。
特開2011−247807号公報
ところで単結晶SiCは、ダイヤモンド等に次ぐ硬度と、(0001)面や(1−100)面で劈開しやすい特徴を有した硬脆材料であり、極めて加工が難しい材料に分類される。半導体材料の加工工程に求められることは、“高品質(高平坦度、ダメージレス)”、“低損失(素材ロス,歩留まり)”、“低コスト(高能率、安価な手段・工程)”、とされるが、高硬脆性を示す程これらはトレードオフの関係となり両立は難しい。
中でも、SiCウェハを工業的に生産するためには、高品質なSiCウェハを製造する技術が特に求められている。特に、加工変質層を有するSiCウェハは、後のデバイス製造工程における高温アニール時にSORI値が増大する問題や、クラック(傷)や結晶歪みが欠陥として表出する等の問題が生じていた。
そのため、SiCウェハの全域において加工変質層を除去することが望ましい。しかしながら、SiCウェハの主面及び裏面以外の箇所、例えば、外周部やオリフラ等の切欠き部、刻印部の周辺等の加工変質層を除去する手段がなかった。
本発明の課題は、傷や格子歪みが除去された高品質なSiCウェハ及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一態様のSiCウェハは、加工変質層が実質的にないことを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明の別の一態様のSiCウェハは、半導体素子が作られる主面と、前記主面に相対する裏面と、前記主面及び裏面の外縁に接続する外周部と、前記外周部の一部に設けられる切欠き部と、前記主面若しくは前記裏面に設けられる刻印部と、を備え、前記主面、前記裏面、前記外周部、前記切欠き部、及び、前記刻印部は、加工変質層が実質的にないことを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明の別の一態様のSiCウェハは、表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にないことを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明の別の一態様のSiCウェハは、半導体素子が作られる主面と、前記主面に相対する裏面と、前記主面及び前記裏面と隣接するバルク層と、を備え、前記バルク層は、基準結晶格子に対する格子歪み量が0.01%以下であることを特徴とする。
このように、表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にないことにより、後のデバイス製造工程に好ましい高品質なSiCウェハとすることができる。
この態様において、前記バルク層は、基準結晶格子に対する格子歪み量が0.01%以下であることを特徴とする。
この態様において、ドーピング濃度が1019cm−3以上であることを特徴とする。
この態様において、1500〜2000℃の温度範囲で加熱した際にSORI値が変化しないことを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明の別の一態様のSiCウェハの製造方法は、SiCウェハを平坦化する平坦化工程と、前記平坦化工程の後に、Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハの主面及び裏面をエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
この態様において、前記エッチング工程の処理温度は、1500℃以上であることを特徴とする。
この態様において、前記SiCウェハはドーピング濃度が1019cm−3以上であることを特徴とする。
この態様において、前記エッチング工程に次いで、前記SiCウェハの主面を鏡面加工する鏡面加工工程を含むことを特徴とする。
この態様において、前記エッチング工程の前に、結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴットに加工するインゴット成形工程と、前記インゴットをスライスして薄円板状のSiCウェハを得るスライス工程と、前記SiCウェハ表面を選択的に除去して刻印部を形成する刻印形成工程と、前記SiCウェハの外周部に対して面取りを行う面取り工程と、をさらに含むことを特徴とする。
開示した技術によれば、傷や格子歪みが除去された高品質なSiCウェハ及びその製造方法を提供することができる。
他の課題、特徴及び利点は、図面及び特許請求の範囲とともに取り上げられる際に、以下に記載される発明を実施するための形態を読むことにより明らかになるであろう。
一実施の形態のSiCウェハの製造工程を示す概略図である。 一実施の形態のSiCウェハの製造工程におけるインゴットからウェハまでの工程を示す説明図である。 一実施の形態のSiCウェハの製造工程を示す説明図である。 Si蒸気圧エッチングで用いる高温真空炉を示す概略図である。 実施例1のSiCウェハの裏面を白色干渉顕微鏡で観察した像である。 実施例2のSiCウェハの裏面を白色干渉顕微鏡で観察した像である。 実施例1のSiCウェハの反射率を示したグラフである。 実施例1のSiCウェハの外部透過率を示したグラフである。 実施例1のSiCウェハの断面をSEM−EBSDで観察したイメージング画像である。 実施例2のSiCウェハの断面をSEM−EBSDで観察したイメージング画像である。 実施例1のSiCウェハの断面を透過型電子顕微鏡で観察した像である。 実施例2のSiCウェハの断面を透過型電子顕微鏡で観察した像である。 一般的な機械加工処理を施したSiCウェハの表面を断面から観察した場合の概念図である。 単結晶SiCウェハの加工変質層深さと反り(SORI値)の関係を示したグラフである。 従来のSiCウェハの製造工程を示す概略図である。 従来のSiCウェハの製造工程を示す説明図である。
以下、本発明のSiCウェハの一実施の形態の詳細な説明の後に、本発明の製造方法の一実施の形態についての詳細な説明を行う。
また、図13に機械加工処理を施したウェハの表面を断面から観察した場合の概念図を示す。SiCウェハ20は、単結晶SiCのインゴット10をスライスし平坦化することにより形成される。このときSiCウェハ20の表面には、多数のクラック(傷)を有するクラック層31や結晶格子に歪みが生じた歪み層32を含む加工変質層30が導入されてしまう。また、レーザー加工等によりウェハ表面を選択的に除去して刻印部25を形成する表面加工時においても同様に加工変質層30が導入されてしまう。
デバイス製造工程にて歩留まりを低下させないためには、この加工変質層30を除去する必要がある。すなわち、表面加工によるクラックや格子歪みが導入されていない加工変質層30下のバルク層33を表出させることが好ましい。
また、通常加工変質層30を有するSiCウェハ20は、加工変質層30起因の反りを有している。反り形状を評価する指標の1つにSORI値がある。このSORI値は、ウェハの裏面を支持し元の形状を変えないように測定した場合において、ウェハ表面上の全データを用いて最小二乗法により計算される最小二乗平面から、ウェハ表面上の最高点と最低点までの法線距離の合計のことを言う。
このSORI値は、ウェハの口径が大きくなるほど加工変質層30の影響を受けやすくなることが新たに分かってきた。図14に、単結晶SiCウェハの加工変質層30深さとSORI値の関係を示したグラフを示す。この図14に示すように、加工変質層30深さが深いほど、SORI値の値が大きくなっているのがわかる。また、6インチ単結晶SiCウェハと4インチ単結晶SiCウェハを比較した場合、6インチ単結晶SiCウェハの方が加工変質層30の影響を受けやすく、SORI値が大きくなっているのがわかる。そのため、SiCウェハの反りを低減するためにも加工変質層30の除去が重要である。
本明細書中の説明において、梨地面とは、梨の実の表皮のように微細な凹凸が形成された表面のことを表す概念である。この梨地面としては、例えば、不定形で微細な斑点状の凹凸が方向性なく無秩序に組み合わせた表面や、一方向に向かって伸びる筋状の凹凸が配列した表面を例示することができる。
なお、本明細書中の説明においては、SiCウェハ20の半導体素子を作る面(具体的にはエピタキシャル膜を堆積する面)を主面21といい、この主面21に相対する面を裏面22という。また、主面21及び裏面22を合わせて表面という。なお、主面21としては、(0001)面や(000−1)面、これらの面から数度のオフ角を設けた表面等を例示することができる。(なお、本明細書では、ミラー指数の表記において、“−”はその直後の指数につくバーを意味する)。
<1>SiCウェハ
SiCウェハ20には、加工変質層30が実質的にないことが望ましい。すなわち、半導体素子が作られる主面21、主面21に相対する裏面22、外周部23、オリフラ24やノッチ等の切欠き部、刻印部25の何れにも、加工変質層30が実質的にないことが望ましい。換言すれば、表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にないことが望ましい。さらに換言すれば、主面21及び裏面22と隣接するバルク層33は、表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にないことが望ましい。
ここで「加工変質層が実質的にない」とは、デバイス製造工程に影響を与える程度の加工変質層が存在しないことをいう。例えば、後述する格子歪み量が0.01%超の加工変質層がないことをいう。
また、「表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にない」とは、デバイス製造工程に影響を与える程度の格子歪みが存在しないことをいう。例えば、SiCウェハ20を構成する単結晶SiCのうち表面以外の格子歪み量が0.01%以下であることをいう。
このようにSiCウェハ20内全域に格子歪みが生じていないことにより、デバイス製造工程に好ましいSiCウェハ20を提供することができる。
なお、本明細書中の説明において、格子歪みというときは、表面再構成に由来する格子歪みを除く格子歪みのことをいう。
なお、本明細書中の説明において、格子歪み量というときは、図13におけるバルク層33の結晶格子と、歪み層の結晶格子を比較した際に生じているズレ量のことをいい、単に比率を表す数値であるため「%」表記とする。
SiCウェハ20表面下の格子歪みは、基準となる基準結晶格子と比較することにより求めることができる。この格子歪みを測定する手段としては、例えば、SEM−EBSD法を用いることができる。SEM−EBSD法は、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope: SEM)の中で、電子線後方散乱により得られる菊池線回折図形をもとに、微小領域の歪み測定が可能な手法(Electron Back Scattering Diffraction: EBSD)である。この手法では、基準となる基準結晶格子の回折図形と測定した結晶格子の回折図形を比較することで、格子歪み量を求めることができる。
基準結晶格子としては、例えば、格子歪みが生じていないと考えられる領域に基準点Rを設定する。すなわち、図13におけるバルク層33の領域に基準点Rを配置することが望ましい。通常、加工変質層30の深さは、10μm程度となるのが定説である。そのため、加工変質層30よりも十分に深いと考えられる深さ20〜30μm程度の位置に、基準点Rを設定すればよい。
次に、この基準点Rにおける結晶格子の回折図形と、ナノメートルオーダーのピッチで測定した各測定領域の結晶格子の回折図形とを比較する。これにより、基準点Rに対する各測定領域の格子歪み量を算出することができる。
また、基準結晶格子として格子歪みが生じていないと考えられる基準点Rを設定する場合を示したが、単結晶SiCの理想的な結晶格子を基準とすることや、測定領域面内の大多数(例えば、過半数以上)を占める結晶格子を基準とすることも当然に可能である。
また、SiCウェハ20表面下の格子歪み量を求める方法としては、汎用的な応力測定方法を採用することができ、例えば、ラマン分光法、X線回折法、電子線回折法等を例示することができる。
本発明のSiCウェハ20表面下の結晶格子は、基準結晶格子に対する格子歪み量が、好ましくは0.01%以下であり、より好ましくは0.005%以下であり、さらに好ましくは0.001%以下である。
このように、格子歪み量が0.01%以下であることにより、後のデバイス製造工程で格子歪みに起因する不具合が生じることを抑制することができ、より高品質なSiCウェハ20を提供することができる。
本発明のSiCウェハ20は、鏡面加工された主面21と、梨地加工された裏面22と、を備えることが望ましい。
単結晶SiCは、透光性を有し可視光を透過する。そのため、デバイス製造工程中においては、光学式センサを用いてウェハを検知し難いという問題があった。本発明のSiCウェハ20は、裏面22が梨地面であるため、両面が鏡面である従来のSiCウェハと比較して光学式センサによる検知率を向上させることができる。
また、ウェハ裏面の摩擦係数が大きいため、搬送時や装置内で滑りにくく、また、静電チャック方式の試料台から剥がしやすく、デバイス製造工程における利点を有する。
梨地面の算術平均粗さRaは、好ましくは50〜300nmであり、より好ましくは75〜200nmである。
また、梨地面の最大高さRzは、好ましくは0.5〜5μmであり、より好ましくは0.75〜2.5μmである。
梨地面の粗さをこのような値で形成することにより、SiCウェハ20の主面・裏面の識別が容易となることや、ウェハ裏面の摩擦係数が大きくなり搬送時や装置内での滑りが防止されること、静電チャック方式の試料台から剥がしやすいこと、等の利点がより強く発揮される。
さらには、パーティクルが付着しやすくなることや、試料台へのチャッキング時に、ウェハの平坦度を悪化させたりするなどの不具合についても、より強く抑制することができる。
なお、本明細書中の説明において、算術平均粗さRa及び最大高さRzというときは、日本工業規格(JIS)B0601−2001に準拠する算術平均粗さ及び最大高さのことである。
また、数値では表せないが、本発明のSiCウェハ20の梨地面の表面形状としては、微細なバリが除去され、滑らかなエッジを有した凸状部を有した構造となっていることが好ましい。
梨地面の反射率は5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは2%以下であることが望ましい。
なお、本明細書中の説明において、反射率というときは、波長300〜1500nmの電磁波を、SiCウェハの表面に照射した際に、照射した電磁波が表面にて反射する割合のことをいう。また、本明細書中の説明において、可視光というときは、波長360〜830nmの電磁波のことをいう。
このような反射率を有した梨地面を備えるSiCウェハ20は、デバイス製造工程中に用いられる光学式センサの検知率が高い。すなわち、このような梨地面は、視認性が高いため、容易にウェハを検知することができる。また、鏡面との識別が容易となるため、ウェハやアセンブルの検査工程などでも、表面に焦点を合わせようとして誤って裏面に焦点を合わせてしまうことがなく、適切に検査・診断を行うことができる。
また、数値では表せないが、梨地面の表面形状としては、径の異なる複数の緩やかな凸状部がうろこ状に配列した構造であることが好ましい。
梨地面をこのような形状に構成することによって、デバイス製造工程における有利性をさらに向上させることができる。
一方、鏡面の算術平均粗さRaは、好ましくは0.05〜0.3nmであり、より好ましくは0.05〜0.1nmである。
また、鏡面の最大高さRzは、0.2〜1.2μmであり、より好ましくは0.2〜0.4μmである。
鏡面の表面をこのように形成することにより、ウェハの主面・裏面の識別が容易となる。
また可視光における鏡面側の反射率は、波長毎にバラツキがないことが望ましく、波長毎の反射率の差が6%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは反射率の差が4%以下である。
このように、梨地面を備えるSiCウェハ20は、波長毎の反射率の差を小さくすることで、様々な波長の光学式センサに対して、検知率を向上させることができる。すなわち、梨地面は入射した光を拡散・散乱させることにより、特定の波長領域で起こる干渉等を抑制することができ、波長毎の反射率の差を小さくすることができる。
SiCウェハ20の厚み(ウェハ厚み)は、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは500μm以下であり、さらに好ましくは50〜350μmである。
SiCウェハ20をこのような薄い厚みに設定しても、裏面22が梨地面加工されていることにより、光学式センサの検知率を向上させることができる。
SiCウェハ20の界面を含めた可視光の外部透過率は、好ましくは25%以下であることが望ましい。このような外部透過率を有するSiCウェハ20は、光学式センサの検知率が高く、デバイス製造工程における検知エラーを抑制することができる。
なお、本明細書中の説明において、外部透過率というときは、波長300〜1500nmの電磁波をSiCウェハの主面21又は裏面22に照射した際に、SiCウェハ20内を透過する割合のことをいう。
また、SiCウェハ20として、ドーピング濃度が1019cm−3以上のものを採用してもよい。ドーピング濃度が高い低抵抗ウェハであっても、クラック層31及び歪み層32を除去することができる。
また、本発明に係るSiCウェハは、1500〜2000℃の温度範囲で加熱した際にSORI値が変化しない。すなわち、SiCウェハ20の全域において加工変質層30が除去されているので、後のデバイス製造工程時に加工変質層30起因の反りが発生しない。
なお、本明細書中における「SORI値が変化しない」とは、加工変質層30に起因するSORI値の変化がないことを言う。例えば、エピタキシャル成長工程やイオン注入工程等の後のデバイス製造工程にて導入される格子歪みやダメージ等に起因するSORI値の変化は含まない。
なお、本発明に係るSiCウェハ20は、主面21及び裏面22のみならず、機械加工が難しい外周部23、オリフラ24やノッチ等の切欠き部、刻印部25においても加工変質層30が除去されている。そのため、後のデバイス製造工程において加工変質層30起因で発生する欠陥等を抑制することができる。
本発明のSiCウェハ20の製造方法は特に限定されないが、後述する本発明の製造方法により製造することが好ましい。以下、本発明の製造方法について説明する。
<2>SiCウェハの製造方法
以下、図1、図2、図3及び図4を参照して、本発明のSiCウェハの製造方法についてさらに詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
なお、本発明の理解においては、従来のSiCウェハの製造工程と比較することが有用であると認められる。そのため、適宜、図15及び図16を参照し従来のSiCウェハの製造方法の各工程と比較しながら、本発明のSiCウェハの製造方法における各工程について説明する。
図1ないし図3は、本発明の一実施の形態におけるSiCウェハの製造工程である。
本発明のSiCウェハの製造方法は、結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴット10に加工するインゴット成形工程(ステップS11)と、インゴット10の結晶方位を示す目印となるよう外周の一部に切欠きを形成する結晶方位成形工程(ステップS12)と、インゴット10をスライスして薄円板状のSiCウェハ20に加工するスライス工程(ステップS13)と、SiCウェハ20を平坦化する平坦化工程(ステップS14)と、刻印部25を形成する刻印形成工程(ステップS15)と、外周部23を面取りする面取り工程(ステップS16)と、Si蒸気圧下で加熱することでSiCウェハ20の少なくとも裏面22をエッチングするエッチング工程(ステップS17)と、SiCウェハ20の主面21を鏡面とする鏡面加工工程(ステップS18)と、を含む。
以下、図1ないし図3に示した一実施の形態の工程順序に沿って本発明のSiCウェハの製造方法について説明を加える。
<2−1>インゴット成形工程
インゴット成形工程S11は、結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴット10に加工する工程である。このインゴット10は、通常、円柱の長手方向が<0001>方向となるよう加工される。
本発明のSiCウェハの製造方法においては、後行の工程であるエッチング工程S17との組み合わせにより、このインゴット成形工程S11にて導入された加工変質層30を除去することができる。
<2−2>結晶方位成形工程
結晶方位成形工程S12は、インゴット成形工程S11にて形成したインゴット10の結晶方位を示す目印となるよう、インゴット外周の一部に切欠き部を形成する工程である。この切欠き部としては、<11−20>方向と平行な平面(オリエンテーションフラット(オリフラ)24)や、<11−20>方向の両端に設けられる溝(ノッチ)等を例示することができ、単結晶SiCの結晶方位を特定することができるよう形成される。
本発明のSiCウェハの製造方法においては、後行の工程であるエッチング工程S17との組み合わせにより、この結晶方位成形工程S12にて導入された加工変質層30を除去することができる。
<2−3>スライス工程
インゴット10をスライスして薄円板状のSiCウェハ20を得る工程である。
スライス工程S13のスライス手段としては、複数本のワイヤーを往復運動させることでインゴット10を所定の間隔で切断するマルチワイヤーソー切断や、プラズマ放電を断続的に発生させて切断する放電加工法、インゴット10中にレーザーを照射・集光させて切断の基点となる層を形成するレーザーを用いた切断、等を例示できる。
本発明のSiCウェハの製造方法においては、後行の工程であるエッチング工程S17との組み合わせにより、このスライス工程S13にて導入された加工変質層30を除去することができる。
<2−4>平坦化工程
平坦化工程S14は、スライス工程S13にてSiCウェハ20に導入されるうねりを除去する工程である。以下、平坦化工程S14において用いる加工方法及び加工条件、砥粒の性質について説明を加える。
(1)加工方法
平坦化工程S14に好ましい加工方式としては、砥粒をボンド材に埋め込んだ砥石で加工を行う固定砥粒加工(グラインド研削等)や、定盤に微細な砥粒をかけ流しながら加工を行う遊離砥粒加工(ラッピング研磨等)が好適に用いられる。なお、砥粒は水や分散剤と混合された混合液(スラリー)として滴下されることが望ましい。本工程において使用される加工装置としては、従来の固定砥粒加工及び遊離砥粒加工にて使用される汎用型の加工装置を採用することができる。また、両面同時に加工する方式であっても良いし、片面を加工する方式であってもよい。
なお、この平坦化工程S14では、SiCウェハ20の少なくとも裏面22に梨地面を形成する梨地面形成を同時に行っても良い。
平坦化工程S14においては、砥粒を破砕しながらSiCウェハ20を加工することが好ましい。すなわち、平坦化工程S14の加工前の平均砥粒径と加工後の平均砥粒径を比較したとき、加工後は破砕され、砥粒径が細かくなっていることが望ましい。
ここで、平坦化工程S14において用いる砥粒の平均砥粒径は加工速度に影響を与える。より具体的には、大きい砥粒を用いる場合には大きな加工速度を実現でき、小さい砥粒を用いた場合には加工速度が小さくなる関係にある。
そのため、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行えば、平坦化工程S14の開始段階においては大きな加工速度で迅速にSiCウェハ20の表面を加工することができる。一方で、加工が進み砥粒が小さくなるにつれて加工速度が漸次小さくなり、工程の最終段階においてはSiCウェハ20の表面への繊細な加工を実現し、SiCウェハの表面に導入される梨地面の粗さが大きくなりすぎることを抑制することができる。
このように形成された梨地面に対してエッチング工程S17を実行することにより、デバイス製造工程に適した梨地面を有するSiCウェハ20を製造することができる。
なお、後述する脆性を有する砥粒を用いることで、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行う形態の発明の実施が可能である。
また、後述する平坦化工程S14における加工条件にて、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行う形態の発明の実施が可能である。
砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行う形態にあっては、加工前の砥粒の平均砥粒径は、好ましくは20μm以上であり、より好ましくは40μm以上である。
加工前の状態で上記範囲の平均砥粒径を有する砥粒を用いることで、平坦化工程S14の開始段階における迅速な加工が可能となる。
また、本発明のSiCウェハの製造方法においては、少なくとも平坦化工程S14の開始段階において、平均砥粒径が、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは60μm以下の砥粒を用いることが好ましい。
平坦化工程S14の開始段階において、用いる砥粒の平均砥粒径の上限を上記範囲に設定することによって、平坦化工程S14によってSiCウェハ20に導入される加工変質層30の深さを低減することができる。
一方、加工後の平均砥粒粒子が、好ましくは20μm未満、より好ましくは10μm以下となるように、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行うことが好ましい。
加工後の平均砥粒粒子が上記範囲となるように、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を実行することで、SiCウェハ20に導入される梨地面の粗さを低減することができ、後述するエッチング工程S17に供するに適したSiCウェハ20の表面状態を実現することができる。
本発明のSiCウェハの製造方法においては、少なくとも平坦化工程S14の終盤において、平均砥粒径が、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上の砥粒を用いることが好ましい。
平坦化工程S14の開始段階において、用いる砥粒の平均砥粒径の下限を上記範囲に設定することによって、SiCウェハ20の表面を効率的に加工することができる。
以下に砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行う場合の具体例を挙げる。
平均砥粒径40μmのBC砥粒を用いて、加工圧力150g/cm、加工時間20分の条件で平坦化工程S14を実施し、後述するエッチング工程S17を施したところ、従来のSiウェハと同等の梨地面が形成された。このとき平坦化工程S14の加工後の平均砥粒径は10μm以下であった。この工程におけるSiCウェハ20の加工深さ20μmを加工時間で除することで得られた平均加工速度は1μm/分であった。
(2)砥粒の性質
本発明のSiCウェハの製造方法は、遊離砥粒方式下での平坦化工程S14において、砥粒を破砕しながら加工を行うことが望ましい。つまり、本発明で用いる砥粒は、遊離砥粒方式で容易に破砕される程度の脆性を有することが好ましい。
より具体的には、以下の脆性条件を充足する素材で構成された砥粒を用いることが好ましい。
(脆性条件)加工圧力150g/cmの条件で、平均砥粒径40μmに調整された砥粒を用いて、SiCウェハの表面を遊離砥粒方式で両面同時に平坦化加工したとき、加工時間20分経過後に平均砥粒径が20μm以下となる。
平坦化工程S14においては、好ましくは修正モース硬度15未満の砥粒を用いる。
修正モース硬度とは、タルクを1、ダイヤモンドを15としたときの、物質の硬さの尺度を示す値である。すなわち、本工程においては、ダイヤモンドの硬度未満の砥粒が用いられる。具体的な砥粒の材料としては、炭化ホウ素(BC)、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ(Al),等を例示することができる。このほかにも、修正モース硬度15未満の硬度を有する砥粒であれば当然に採用することができる。
このように、ダイヤモンドの硬度未満の砥粒を用いることで、梨地面の粗さを抑えることができる。すなわち、ダイヤモンド砥粒は加工対象であるSiCウェハ20と比較して極めて高硬度であるため、平坦化工程S14の過程で小径に破砕され難く、SiCウェハ20表面の深い位置まで傷等を導入してしまい梨地面が粗くなる。
また、本工程において用いられる砥粒は、修正モース硬度13以上の砥粒であることが望ましい。具体的な砥粒の材料としては、炭化ホウ素(BC)、炭化ケイ素(SiC)を例示することができる。
このように、修正モース硬度13以上の砥粒を採用することにより、SiCウェハ20を効率的に加工することができる。すなわち、加工対象であるSiCウェハ20と同等若しくはそれ以上の硬度を採用することにより、効率良く加工することができる。
中でも、砥粒のコストや加工速度を考慮すると、炭化ホウ素(BC)砥粒を採用することが望ましい。すなわち、炭化ホウ素(BC)砥粒は安価で手に入れることができ、炭化ケイ素砥粒と比較して高速で効率よく加工することができる。
なお、本明細書中の説明において、平均砥粒径というときは、日本工業規格(JIS)R6001−2:2017に準拠する平均粒子径のことである。
(3)加工条件
平坦化工程S14における遊離砥粒加工における加工圧力は、100〜300g/cmであり、より好ましくは150〜200g/cmである。
また、本加工における定盤の回転数は、5〜20rpmであり、より好ましくは10〜15rpmである。
さらに、本加工における加工時間は、5〜30分であり、より好ましくは5〜15分である。
また、スライス工程S13にてSiCウェハ20に導入されるうねりは、通常、片面につき30〜50μmである。この平坦化工程S14では、SiCウェハ20の平坦化も同時に行うことができ、うねりを除くため、SiCウェハ20の主面21及び裏面22から30〜50μm深さまで加工を行う。
また、平坦化工程S14の好ましい形態として、ダイヤモンドの硬度未満の砥粒を用いる場合を示したが、ダイヤモンド砥粒を用いることも可能である。
また、平坦化工程S14の好ましい形態として、遊離砥粒加工について説明したが、固定砥粒加工を採用することも可能である。加工条件としては、平均砥粒径3〜30μmのダイヤモンド砥粒を用いて、砥石回転数1000〜1500rpm、切込みピッチ1〜3μm、前後送り150〜250m/分、左右送り15〜25m/分、加工速度50〜150μm/時、という条件を例示できる。
なお、加工装置としては、従来の固定砥粒加工にて使用される汎用型の加工装置を採用することができる。
本発明のSiCウェハの製造方法の好ましい一実施の形態では、刻印形成工程S15と面取り工程S16を含む(図1及び図3)。
<2−5>刻印形成工程
刻印形成工程S15は、SiCウェハ20の裏面22(又は主面21)に対して、レーザーを照射・集光し、SiCウェハ20表面を選択的に除去して刻印部25を形成する工程である。刻印形成工程S15の刻印形成手段としては、レーザー加工等を例示できる。刻印部25は、SiCウェハ20を識別するための情報(具体的には、文字、記号、バーコード等)を含む。
<2−6>面取り工程
面取り工程S16は、SiCウェハ20の外周部23に対して、機械加工等により面取りを行う工程である。面取り工程S16の面取り手段としては、研削やテープ研磨等を例示できる。この面取りは、外周部23に所定の円弧を形成する丸み面取りであっても良いし、所定の角度で斜めに切り取る面取りであっても良い。
平坦化工程S14、刻印形成工程S15及び面取り工程S16の順序は図1及び図3に示したものに限定されないが、平坦化工程S14は刻印形成工程S15及び面取り工程S16よりも先んじて行うことが好ましい。
このように平坦化工程S14を先に実施することによりウェハのうねりを除去することで、刻印形成工程S15での刻印部25形成や、面取り工程S16での面取り位置の決定を精度良く行うことができ、ウェハの均質性を高めることができる。
また、刻印形成工程S15と面取り工程S16の順序は特に限定されないが、図1及び図3に示すように刻印形成工程S15の後に面取り工程S16を実施しても良い。このように刻印形成工程S15を面取り工程S16の前に実施することで、主面21及び裏面22の管理を早い段階で行うことができ、製品管理上の問題が生じにくい。
また、面取り工程S16の後に刻印形成工程S15を実施してもよい。この場合には、ウェハ径のバラツキを抑制することができ、刻印部25の形成位置を精度良く決定することができる。
<2−7>エッチング工程
エッチング工程S17は、Si蒸気圧下で加熱することでSiCウェハ20の表面をエッチングすることにより、先行の工程でSiCウェハ20に導入された加工変質層30を除去する工程である。
すなわち、エッチング工程S17は、結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴット10に加工するインゴット成形工程S11と、インゴット10外周の一部に結晶方位を示す切欠き部を形成する結晶方位成形工程S12と、インゴット10をスライスして薄円板状のSiCウェハ20を得るスライス工程S13と、SiCウェハ20の外周部23に対して面取りを行う面取り工程S14と、SiCウェハ20表面を選択的に除去して刻印部25を形成する刻印形成工程S15よりも、後に行うことが好ましい。これにより、主面21及び裏面22のみならず、外周部23やオリフラ24、刻印部25周辺に導入された加工変質層30をも除去することができ、SiCウェハ20の高品質化に貢献することができる。
一方、図15及び図16に示すように、従来のSiCウェハの製造方法にて行われていた粗研削工程S172及び仕上げ研削工程S173においては、外周部23やオリフラ24、刻印部25周辺に導入された加工変質層30を除去することができず、SiCウェハ20の品質を低下させる要因となっていた。
本発明のSiCウェハの製造方法は、インゴット成形工程S11〜刻印形成工程S15後にエッチング工程S17を施すことにより、主面21及び裏面22のみならず、今まで加工ができなかった外周部23やオリフラ24、刻印部25周辺に導入された加工変質層30をも除去することができ、SiCウェハ20の高品質化に貢献することができる顕著な効果を有する。
また、本発明のSiCウェハの製造方法にて採用するエッチング工程S17では、両面同時にエッチングすることが可能であるため、トワイマン効果によるウェハの反りが発生しない。
また、このエッチング工程S17は、平坦化工程S14にてSiCウェハ20に導入された梨地面を、Si蒸気圧下で加熱しエッチングすることで、デバイス製造工程に好ましい状態(うねり、凹凸形状、粗さ等を含む)とする工程である。
本発明のSiCウェハの製造方法は、平坦化工程S14とエッチング工程S17を組み合わせることにより、難加工材料であるSiCウェハ20に加工変質層30を有さないデバイス製造工程に好ましい梨地面を形成することができる顕著な効果を有する。
エッチング工程S17においてSiCウェハ20の片面につき、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、エッチングすることが望ましい。
エッチング量を上記範囲内とすることで、平坦化工程S14にて生じたバリ等が除去されることにより、より好ましい梨地面を形成することができる。
また、エッチング工程S17においてエッチングを進行させるほど(エッチング量を大きくするほど)、梨地面の算術平均粗さRa及び最大高さRzを低減させることができる。すなわち、このエッチング工程S17は、エッチング量を制御することで前記梨地面の粗さを調整する粗さ調整工程を有している。これにより、難加工材料であるSiCウェハ20の少なくとも裏面22に、所望の粗さの梨地面を形成することができるという顕著な効果を有する。
具体的には、エッチング工程S17においてSiCウェハ20の片面につき、好ましくは3μm以上、より好ましくは6μm以上、さらに好ましくは9μm以上、さらに好ましくは10μm以上、さらに好ましくは12μm以上エッチングしてもよい。
エッチング量を上記範囲とすることにより、梨地面の算術平均粗さRa及び最大高さRzを好ましい範囲とすることができる
エッチング工程S17におけるエッチング量の上限は特に制限されないが、SiCウェハ20の片面につき、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下を目安とすることができる。
また、エッチング工程S17におけるエッチング量は、素材ロス量の低減の観点から、好ましくは10μm以下、より好ましくは6μm以下、さらに好ましくは3μm以下とすることが望ましい。
以下、エッチング工程S17についてさらに詳細に説明を加える。
はじめに、図4を参照して、Si蒸気圧エッチングにて使用される装置構成例について説明する。次いでSi蒸気圧エッチングのエッチング機構とエッチング条件について説明する。
(1)装置構成
本工程においては、図4に示すように、SiCウェハ20が収容される坩堝40と、この坩堝40を加熱可能な高温真空炉50と、を備える装置を用いることが好ましい。
坩堝40は、上容器41と、この上容器41に嵌合可能な下容器42と、SiCウェハ20を支持する支持台43と、を備えている。上容器41の壁面(上面,側面)及び下容器42の壁面(側面,底面)は複数の層から構成されており、外部側から内部空間側に向かって順に、タンタル層(Ta)、タンタルカーバイド層(TaC及びTaC)、及びタンタルシリサイド層(TaSi又はTaSi等)を有している。
このタンタルシリサイド層は、加熱を行うことで、内部空間にSiを供給する。また、坩堝40にはタンタル層及びタンタルカーバイド層が含まれるため、周囲のC蒸気を取り込むことができる。これにより、加熱時に内部空間内を高純度のSi雰囲気とすることができる。なお、タンタルシリサイド層を設けることに代えて、固体のSi等を内部空間に配置しても良い。この場合、加熱時に固体のSiが昇華することで、内部空間内を高純度のSi雰囲気とすることができる。
支持台43は、SiCウェハ20の主面21及び裏面22の両方を露出させるように支持することが可能である。
高温真空炉50は、本加熱室51と、予備加熱室52と、坩堝40を予備加熱室52から本加熱室51へ移動可能な移動台53と、を備えている。本加熱室51は、SiCウェハ20を1000℃以上2300℃以下の温度に加熱することができる。予備加熱室52は、SiCウェハ20を本加熱室51で加熱する前に予備加熱を行うための空間である。
本加熱室51には、真空形成用バルブ54と、不活性ガス注入用バルブ55と、真空計56と、が接続されている。真空形成用バルブ54は、本加熱室51の真空度を調整することができる。不活性ガス注入用バルブ55は、本加熱室51内に不活性ガス(例えばArガス)を導入し、この圧力を調整することができる。真空計56は、本加熱室51内の真空度を測定することができる。
本加熱室51の内部には、ヒータ57が備えられている。また、本加熱室51の側壁及び天井には熱反射金属板が固定されており(図示せず)、この熱反射金属板は、ヒータ57の熱を本加熱室51の略中央部に向けて反射させるように構成されている。
これにより、SiCウェハ20を強力かつ均等に加熱し、1000℃以上2300℃以下の温度まで昇温させることができる。なお、ヒータ57としては、例えば、抵抗加熱式のヒータ又は高周波誘導加熱式のヒータを用いることができる。
(2)エッチング機構
SiCウェハ20を坩堝40内に収容し、高純度のSi蒸気圧下で1500℃以上2200℃以下の温度範囲で高温真空炉50を用いて加熱を行う。この条件でSiCウェハ20が加熱されることで、表面がエッチングされる。このエッチングの概要を以下1)〜4)に示す。
1) SiC(s)→Si(v)I+C(s)
2) TaxSiy→Si(v)II+Tax’Siy’
3) 2C(s)+Si(v)I+II→SiC(v)
4) C(s)+2Si(v)I+II→SiC(v)
1)の説明:SiCウェハ20(SiC(s))がSi蒸気圧下で加熱されることで、熱分解によってSiCからSi原子(Si(v)I)が脱離する。
2)の説明:タンタルシリサイド層(TaxSiy)からSi蒸気(Si(v)II)が供給される。
3)及び4)の説明:熱分解によってSi原子(Si(v)I)が脱離することで残存したC(C(s))は、Si蒸気(Si(v)I及びSi(v)II)と反応することで、SiC又はSiC等となって昇華する。
上記1)〜4)の反応が持続的に行われ、結果としてエッチングが進行する。
(3)エッチング条件
Si蒸気圧エッチングにおける加熱温度は、1500〜2200℃であり、より好ましくは1800〜2000℃である。
本加工における加工速度(エッチング速度)は、0.1〜10μm/minである。
本加工における本加熱室51の真空度は、10−5〜10Paであり、より好ましくは10−3〜1Paである。
本加工における不活性ガスはArであり、この不活性ガスを導入することによって真空度を調整する。
本加工における加工時間は特に制限はなく、所望のエッチング量に合わせた任意の時間を採用することができる。
なお、このエッチング工程S17の前に仕上げ研削工程S173や仕上げ研磨工程を含んでも良い。このように仕上げ研削工程S173や仕上げ研磨工程をエッチング工程S17前に行うことにより、エッチング後のSiCウェハ20の平坦度を向上させることができる。
<2−8>鏡面加工工程
鏡面加工工程S18としては、研磨パッドの機械的な作用とスラリーの化学的な作用を併用して研磨を行う化学機械研磨(CMP)加工を例示することができる。この化学機械研磨加工は、SiCウェハ20の主面21をデバイス製造工程に好ましい表面状態である鏡面に加工する工程である(図3の二点鎖線部分)。
本加工は、従来の化学機械研磨加工にて使用される汎用型の加工装置を採用することができ、加工条件は、当業者が通常行う範囲で設定することができる。
<1>SiCウェハの製造
以下の方法で実施例1及び比較例1のSiCウェハを製造した。
<実施例1>
(スライス工程)
平均砥粒径10μmのダイヤモンド砥粒を含むスラリーを用いて、単結晶SiCインゴットをスライスし、6インチ径のSiCウェハを得た。
(平坦化工程)
このSiCウェハについて、平均砥粒径40μmのBC砥粒を含むスラリーを用いた遊離砥粒方式で、加工圧力を150g/cm、定盤回転数は15rpm、ヘッド回転数は5rpm、加工時間は20分、加工速度は約1.0μm/分、の条件で平坦化加工を施した。
このとき、平坦化工程の終了時におけるBC砥粒の平均砥粒径は10μmであった。
(エッチング工程)
平坦化工程後のSiCウェハに対し、エッチング量3μm(加工時間約3min、加工速度1μm/min)、エッチング量6μm(加工時間約6min、加工速度1μm/min)、エッチング量9μm(加工時間約9min、加工速度1μm/min)の条件でSi蒸気圧エッチングを施した。エッチング工程後のSiCウェハの厚みは350μmであった。
<実施例2>
(スライス工程)
実施例1と同じ条件でスライス工程を実施し6インチ径のSiCウェハを得た。
(平坦化工程)
このSiCウェハについて、平均砥粒径30μmのダイヤモンド砥粒を含む砥石(ビトリファイトボンド)を用いた固定砥粒方式で、以下の条件で平坦化を行った。
砥石回転数:1250rpm
切込みピッチ:2μm
前後送り:190m/分
左右送り:21m/分
加工速度:100um/時間
(エッチング工程)
実施例1と同じ条件でSi蒸気圧エッチングを施した。エッチング工程後のSiCウェハの厚みは、350μmであった。
<2>観察と評価
<2−1>梨地面の観察と評価
実施例1及び実施例2のSiCウェハの裏面を、白色干渉顕微鏡を用いて観察した。その結果を図5及び図6に示す。
図5は実施例1の白色干渉顕微鏡像(95μm×75μm)であり、図5(a)はエッチング工程前を、図5(b)はエッチング工程後(エッチング量3μm)をそれぞれ示している。
図6は実施例2の白色干渉顕微鏡像(95μm×75μm)であり、図6(a)はエッチング工程前を、図6(b)はエッチング工程後(エッチング量3μm)をそれぞれ示している。
図5及び図6に示すように、実施例1及び実施例2のSiCウェハの裏面には梨地面が形成されている。具体的には、図5に示すように、実施例1のSiCウェハの裏面には梨地面が形成されている。また、図6に示すように、実施例2のSiCウェハの裏面には縞状面が形成されている。この図5及び図6からわかるように、梨地面・縞状面ともにエッチング後は、微細なバリが除去され、滑らかなエッジを有した表面構造となっていることがわかる。
表1に実施例1及び実施例2の、エッチング量に対する算術平均粗さRa及び最大高さRzについてまとめる。
表1に示すように、エッチング量を大きくすることで、算術平均粗さRa及び最大高さRzが低下している傾向を確認することができる。特に実施例1においては、算術平均粗さRa及び最大高さRzが低減する傾向が見て取れる。
この結果は、エッチング量を調整することにより、難加工材料であるSiCウェハの梨地面粗さを制御できるという顕著な効果を得られることを示している。
この実施例1及び実施例2のSiCウェハの梨地面は、搬送時や装置内で滑りにくく、静電チャック方式の試料台から剥がしやすい。また、パーティクルの付着は起こりにくく、試料台へのチャッキング時に、ウェハの平坦度を悪化させたりするなどの不具合が生じない梨地面粗さに設定することが可能である。
この実施例1のSiCウェハの主面を公知の方法により鏡面とすれば、光学センサによる検知が可能であり、デバイス製造工程において利点のあるSiCウェハを得ることができる。
<2−2>SiCウェハの反射率と透過率
実施例1のSiCウェハの反射率及び外部透過率を、分光光度計(U-4000形分光光度計)を用いて測定した。図7に反射率を測定した結果を、図8に外部透過率を測定した結果をそれぞれ示す。なお、比較例として主面及び裏面が鏡面であるSiCウェハの反射率及び外部透過率を図7及び図8に示している。
図7(a)は、SiCウェハの主面側から波長300〜1500nmの電磁波を入射し、主面側に反射した反射率を測定した結果である。両面が鏡面である比較例の反射率は、可視光領域での波長毎にバラツキがあり、反射率19〜27%の間で変位しているのがわかる。一方、裏面が梨地面である実施例1の反射率は、比較例の反射率を全ての波長領域で下回っており、可視光領域での波長毎の差は小さく、反射率19〜23%の間で変位しているのがわかる。
図7(b)は、SiCウェハの裏面側から波長300〜1500nmの電磁波を入射し、裏面側に反射した反射率を測定した結果である。図7(a)の実施例1の主面側の結果では、可視光の波長領域で19%以上の反射率が測定されているのに対し、図7(b)の裏面側の結果では、可視光の波長領域で3%以下の反射率が測定されている。
このように、実施例1は主面と裏面とで大きく反射率が異なるため、主面・裏面の識別が容易となる。
図8は、SiCウェハの主面側から波長300〜1500nmの電磁波を入射し、SiCウェハを透過した透過率を測定した結果である。裏面が梨地面である実施例1の透過率は、両面が鏡面に形成されたSiCウェハの透過率を全ての波長領域で下回っている。
特に、実施例1の結果では、全ての波長領域で25%以下の透過率が測定されている。そのため、裏面に梨地面が形成された実施例1は、可視光の透過を抑制することができ、光学式センサの検知率を向上させることができる。
<2−3>SEM−EBSDによる加工変質層の測定
エッチング工程の前後の実施例1及び実施例2のSiCウェハに存在する応力をSEM−EBSD法により観察した。実施例1及び実施例2のSiCウェハを劈開した断面を、走査型電子顕微鏡を用いて、以下の条件で測定を行った。
SEM装置:Zeiss製Merline
EBSD解析:TSLソリューションズ製OIM結晶方位解析装置
加速電圧:15kV
プローブ電流:15nA
ステップサイズ:200nm
基準点R深さ:20〜25μm
図7(a)及び図8(a)に示すように、エッチング工程の前においては、実施例1及び実施例2のSiCウェハ内に格子歪みが観察された。これは、平坦化工程等により導入された格子歪みである。なお、いずれも圧縮応力が観測されている。
一方、図7(b)及び図8(b)に示すように、エッチング工程の後においては、表面下の結晶格子は、基準結晶格子に対する格子歪みが0.001%以下であり、実施例1及び実施例2のSiCウェハ内に格子歪みは観察されなかった。
この結果により、SiCウェハ20内に応力がほとんど生じておらず、加工変質層30の中でも除去が難しい歪み層を除去されていることがわかる。つまり、平坦化工程等により導入されたSiCウェハ内の応力をエッチング工程により除去できることを示している。
<2−4>TEMによる加工変質層の測定
実施例1及び実施例2のSiCウェハについて、透過型電子顕微鏡(TEM)にて断面を観察した。その結果を図11及び図12に示す。
図11は実施例1の断面TEM像(50nm×50nm)であり、(a)はエッチング量3μmの(0001)面側を、(b)はエッチング量3μmの(000−1)面側を、(c)はエッチング量6μmの(0001)面側を、(d)はエッチング量6μmの(000−1)面側をそれぞれ示している。
図12は実施例2の断面TEM像(50nm×50nm)であり、(a)はエッチング量3μmの(0001)面側を、(b)はエッチング量3μmの(000−1)面側を、(c)はエッチング量6μmの(0001)面側を、(d)はエッチング量6μmの(000−1)面側をそれぞれ示している。
この断面TEM像に基づき、以下の方法により変質層の有無及びその深さを評価した。
[評価方法]断面TEM像を数nmの加工変質層が確認できる倍率まで拡大し、表面側とバルク側のコントラストを比較し、コントラスト差がある場合には「加工変質層がある」と評価し、コントラスト差が無い場合には「加工変質層が無い」と評価する。
「加工変質層がある」場合には、断面TEM像に基づきその深さを計測した。
その結果、実施例1のSiCウェハは、エッチング量3μm時もエッチング量6μm時も加工変質層は観察されなかった。
一方、実施例2のSiCウェハは、エッチング量3μm時に(0001)面側にて10nmの加工変質層が、(000−1)面側にて43nmの加工変質層が観察された。しかしながら、エッチング量6μm時には、加工変質層は観察されなかった。
以上のSEM−EBSDによる加工変質層の測定及びTEMによる加工変質層の測定により、Si蒸気圧エッチングを施すことで、実施例1及び実施例2には加工変質層が実質的にないことが分かった。
実施例1及び実施例2のSiCウェハのように加工変質層が除去された状態のSiCウェハに対して化学機械研磨加工を施せば、内部にはクラック(傷)や格子歪みがなく、かつ高度な平坦度を有する高品質なSiCウェハを得ることができる。
10 インゴット
20 SiCウェハ
30 加工変質層
40 坩堝
50 高温真空炉

Claims (11)

  1. 加工変質層が実質的にないことを特徴とする、SiCウェハ。
  2. 半導体素子が作られる主面と、
    前記主面に相対する裏面と、
    前記主面及び裏面の外縁に接続する外周部と、
    前記外周部の一部に設けられる切欠き部と、
    前記主面又は前記裏面に設けられる刻印部と、を備え、
    前記主面、前記裏面、前記外周部、前記切欠き部、及び、前記刻印部は、加工変質層が実質的にないことを特徴とする、SiCウェハ。
  3. 表面再構成由来の格子歪み以外の格子歪みが実質的にないことを特徴とする、SiCウェハ。
  4. 半導体素子が作られる主面と、
    前記主面に相対する裏面と、
    前記主面及び前記裏面と隣接するバルク層と、を備え、
    前記バルク層は、基準結晶格子に対する格子歪み量が0.01%以下であることを特徴とする、SiCウェハ。
  5. ドーピング濃度が1019cm−3以上であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載のSiCウェハ。
  6. 1500〜2000℃の温度範囲で加熱した際にSORI値が変化しないことを特徴とする、1〜5の何れかに記載のSiCウェハ。
  7. SiCウェハを平坦化する平坦化工程と、
    前記平坦化工程の後に、Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハの主面及び裏面をエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とするSiCウェハの製造方法。
  8. 前記エッチング工程の処理温度は、1500℃以上であることを特徴とする、請求項7に記載のSiCウェハの製造方法。
  9. 前記SiCウェハは、ドーピング濃度が1019cm−3以上であることを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載のSiCウェハの製造方法。
  10. 前記エッチング工程に次いで、前記SiCウェハの主面を鏡面加工する鏡面加工工程を含むことを特徴とする、請求項7〜9の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。
  11. 前記エッチング工程の前に、
    結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴットに加工するインゴット成形工程と、
    前記インゴット外周の一部に結晶方位を示す切欠き部を形成する結晶方位成形工程と、
    前記インゴットをスライスして薄円板状のSiCウェハを得るスライス工程と、
    前記SiCウェハ表面を選択的に除去して刻印部を形成する刻印形成工程と、
    前記SiCウェハの外周部に対して面取りを行う面取り工程と、をさらに含むことを特徴とする、請求項7〜10の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。
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