JP7300247B2 - SiCウェハの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、非特許文献1には、炭化ホウ素(B4C)砥粒を用いた遊離砥粒研磨加工の技術が開示されている。また、特許文献1には、SiCウェハをSi蒸気圧下で加熱することでエッチングを行うエッチング技術(以下、Si蒸気圧エッチングともいう。)が記載されている。
Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハをエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
このような条件で砥粒を破砕しながらSiCウェハを平坦化することにより、平坦化工程においてSiCウェハに導入される加工変質層をより薄く均一に形成することができ、これにより更なる素材ロスの低減が可能となる。
Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハをエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
(脆性条件)加工圧力150g/cm2の条件で、平均砥粒径40μmに調整された砥粒を用いて、SiCウェハの表面を遊離砥粒方式で両面同時に平坦化したとき、加工時間20分経過後に平均砥粒径が20μm以下となる。
このような砥粒の材料を用いることで、ダイヤモンド砥粒と比較して、材料コストを低減することができる。
本発明のSiCウェハの製造方法においても、図1、図2及び図3に示すように、ウェハ形状形成工程S10、加工変質層除去工程S20及び鏡面研磨工程S30を含む形態とすることが好ましい。
以下、図1ないし図3に示した一実施の形態の工程順序に沿って本発明のSiCウェハの製造方法について説明を加える。
以下、各工程について説明を加える。
インゴット成形工程S11は、結晶成長させた単結晶SiCの塊を円柱状のインゴット10に加工する工程である。このインゴット10は、通常、円柱の長手方向が<0001>方向となるよう加工される。
結晶方位成形工程S12は、インゴット成形工程S11にて形成したインゴット10の結晶方位を示す目印となるよう、外周の一部に切欠きを形成する工程である。この切欠きとしては、<11-20>方向と平行な平面(オリエンテーションフラット(オリフラ)24)や、<11-20>方向の両端に設けられる溝(ノッチ)等を例示することができ、SiC単結晶の結晶方位を特定することができるよう形成される。
スライス工程S13のスライス手段としては、複数本のワイヤーを往復運動させることでインゴット10を所定の間隔で切断するマルチワイヤーソー切断や、プラズマ放電を断続的に発生させて切断する放電加工法、インゴット10中にレーザーを照射・集光させて切断の基点となる層を形成するレーザーを用いた切断、等を例示できる。
このスライス工程S13にて切断される間隔により、SiCウェハ20の加工前厚さD1が決定される。この加工前厚さD1は、今後の工程で除去される単結晶SiC(素材ロス)を考慮した厚さに設定する。このように、加工前厚さD1は全ての加工工程を経た後の素材ロス量を考慮して設定されるため、その具体的な数値については、全ての加工工程についての説明を行った後に説明する。
平坦化工程S14は、スライス工程S13にてSiCウェハ20に導入されるうねりを除去する工程である。以下、平坦化工程S14において用いる砥粒の性質、加工方法及び加工条件について説明を加える。
平坦化工程S14に適用可能な方式としては、定盤に微細な砥粒をかけ流しながら加工を行う遊離砥粒方式(ラッピング研磨等)が好適に用いられる。なお、砥粒は水や分散剤と混合された混合液(スラリー)として滴下されることが望ましい。
本工程において使用される加工装置としては、従来の固定砥粒方式及び遊離砥粒方式で使用される汎用型の加工装置を採用することができる。また、両面同時に加工する方式であっても良いし、片面を加工する方式であってもよい。
そのため、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行えば、平坦化工程S14の開始段階においては大きな加工速度で迅速にSiCウェハ20の表面を加工することができる。一方で、加工が進み砥粒が小さくなるにつれて加工速度が漸次小さくなり、工程の最終段階においてはSiCウェハ20の表面への繊細な加工を実現し、SiCウェハの表面に導入される加工変質層30を薄く均一に形成することができる。
このような薄く均一な加工変質層30に対してエッチング工程S21を実行することにより、少ない素材ロスをもって高品質のSiCウェハ20を製造することができる。
本発明のSiCウェハの製造方法は、従来法に比べて素材ロス量が少なく有利である。
一方、本発明における平坦化工程S14では、このようなスクラッチが生じにくく、品質管理の面で非常に有利である。
これにより平坦化工程S14の時短化と、後述するエッチング工程S21に供するに適したSiCウェハ20の表面の表面状態を実現することができる。
また、後述する平坦化工程S14における加工条件にて、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を行う形態の発明の実施が可能である。
加工前の状態で上記範囲の平均砥粒径を有する砥粒を用いることで、平坦化工程S14の開始段階における迅速な加工が可能となる。
加工後の平均砥粒粒子が上記範囲となるように、砥粒を破砕しながら平坦化工程S14を実行することで、SiCウェハ20に導入される加工変質層30の深さを低減することができ、後述するエッチング工程S21に供するに適したSiCウェハ20の表面状態を実現することができる。
平均砥粒径40μmのB4C砥粒を用いて、加工圧力150g/cm2、加工時間20分の条件で平坦化工程S14を実施したところ、SiCウェハ20の加工変質層30深さは約3μmとなった。このとき加工後の平均砥粒径は10μm以下であった。この工程におけるSiCウェハ20の加工深さ20μmを加工時間で除することで得られた平均加工速度は1μm/分であった。
図8に示すように、従来法では、平坦化工程S17において修正モース硬度15のダイヤモンド砥粒を用いる。ダイヤモンド砥粒は加工対象であるSiCウェハ20よりも高硬度であるため、平坦化工程S17の過程で小径に破砕され難く、SiCウェハ20表面に加工変質層30を深い位置まで導入してしまう。
一方、本発明のSiCウェハの製造方法は、遊離砥粒方式下での平坦化工程S14において、砥粒を破砕しながら加工を行う。つまり、本発明で用いる砥粒は、遊離砥粒方式で容易に破砕される程度の脆性を有することが必要である。
(脆性条件)加工圧力150g/cm2の条件で、平均砥粒径40μmに調整された砥粒を用いて、SiCウェハの表面を遊離砥粒方式で両面同時に平坦化したとき、加工時間20分経過後に平均砥粒径が20μm以下となる。
修正モース硬度とは、タルクを1、ダイヤモンドを15としたときの、物質の硬さの尺度を示す値である。すなわち、本工程においては、ダイヤモンドの硬度未満の砥粒が用いられる。具体的な砥粒の材料としては、炭化ホウ素(B4C)、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ(Al2O3),等を例示することができる。このほかにも、修正モース硬度15未満の硬度を有する砥粒であれば当然に採用することができる。
平坦化工程S14における遊離砥粒加工における加工圧力は、100~300g/cm2であり、より好ましくは150~200g/cm2である。
また、本加工における定盤の回転数は、5~20rpmであり、より好ましくは10~15rpmである。
なお、平坦化工程S14における素材ロス量を低減させるため、SiCウェハ20に導入されるうねりが30μm以下となるようにスライス工程S13を行うことが好ましい。
一方、修正モース硬度15の砥粒を用いた平坦化工程S17における加工時間は、遊離砥粒方式にて片面加工を施す場合には一般的に30~50分であり、両面加工を施す場合には60~100分である。
つまり、加工の時短化の観点においても、修正モース硬度15未満の砥粒を用いる平坦化工程S14を採用することが好ましい。
一方、本発明における平坦化工程S14によってSiCウェハ20の表面に新たに導入される加工変質層30の深さは、SiCウェハ20の片面につき3μm以下である。
後行の工程である加工変質層除去工程S20においては、この平坦化工程S14又は平坦化工程S17にて導入された加工変質層30を全て除去する必要がある。そのため、SiCウェハ20に導入される加工変質層30の深さが小さい、修正モース硬度15未満の砥粒を用いた平坦化工程S14を採用することにより、従来法におけるダイヤモンド砥粒を用いた平坦化工程S17を採用した場合に比べ、後行の加工変質層除去工程S20における加工量や加工時間を低減させることができる。
つまり、修正モース硬度15未満の砥粒を用いる平坦化工程S14と、エッチング工程S21を組み合わせることにより、素材ロスを顕著に低減できるのである。
本発明のSiCウェハの製造方法の好ましい一実施の形態では、ウェハ形状形成工程S10として、刻印形成工程S15と面取り工程S16を含む(図1及び図3)。
このように平坦化工程S14を先に実施することによりウェハのうねりを除去することで、刻印形成工程S15での刻印25形成や、面取り工程S16での面取り位置の決定を精度良く行うことができ、ウェハの均質性を高めることができる。
また、面取り工程S16の後に刻印形成工程S15を実施してもよい。この場合には、ウェハ径のバラツキを抑制することができ、刻印24形成位置を精度良く決定することができる。
加工変質層除去工程S20は、先行の工程でSiCウェハ20に導入された加工変質層30を除去する工程である。本発明のSiCウェハの製造方法においては、この加工変質層除去工程S20においてSi蒸気圧下で加熱することでSiCウェハ20をエッチングするエッチング工程S21を含む。
また、この粗研削工程S22にかかる時間は、通常、両面で10~15分である。
通常、この仕上げ研削工程S23では、SiCウェハ20の主面21及び裏面22から3~10μm深さまで加工を行う。そのため、仕上げ研削工程S23に伴うウェハ一枚当たりの素材ロス量は、両面で6~20μmである。
また、この仕上げ研削工程S23にかかる時間は、通常、両面で6~20分である。
ここで、本発明において採用するエッチング工程S21は、薄く均一な加工変質層30を除去するのに適している。具体的には、Si蒸気圧エッチングは、熱分解しやすい不安定サイトから優先的にエッチングし、除去するという特徴がある。そのため、平坦化工程S14にて導入された、上述のごとく薄く均一な加工変質層30に対してSi蒸気圧エッチングを施すことにより、加工変質層30を優先的にエッチングできるため、不必要な素材ロスの発生を抑制することができる。
つまり、片面につき3μm、両面で6μmという、従来法(合計30~50μmの素材ロス)と比較して極めて小さい素材ロスのみをもって、先行のウェハ形状形成工程S10において導入された加工変質層30を除去できるのである。
この通り、本発明のSiCウェハの製造方法は、遊離砥粒方式で砥粒を破砕しながら行う平坦化工程S14と、エッチング工程S21との組み合わせによって、素材ロス量の顕著な低減を実現するのである。
つまり、従来法では、SiCウェハ20の加工変質層30を除去するために多段階の工程を要し、工程の簡易性の面で課題があった。
一方、本発明のSiCウェハの製造方法は、先行するウェハ形状形成工程S10において導入される加工変質層30の除去を、エッチング工程S21の一工程で実現可能としている(図1及び図3)。
これは、先行するウェハ形状形成工程S10における、平坦化工程S14において導入される加工変質層30が、片面につき3μm以下という従来法に比べて極めて小さい値であることに起因する。
つまり、本発明のSiCウェハの製造方法は、遊離砥粒方式で砥粒を破砕しながら行う平坦化工程S14と、エッチング工程S21との組み合わせによって、加工変質層除去工程S20の作業効率の大幅な向上を実現するのである。
一方、本発明のSiCウェハの製造方法にて採用するエッチング工程S21では、両面同時にエッチングすることが可能であるため、トワイマン効果によるウェハの反りが発生しない。
はじめに、図4を参照して、Si蒸気圧エッチングにて使用される装置構成例について説明する。次いでSi蒸気圧エッチングのエッチング機構とエッチング条件について説明する。
本工程においては、図4に示すように、SiCウェハ20が収容される坩堝40と、この坩堝40を加熱可能な高温真空炉50と、を備える装置を用いることが好ましい。
これにより、SiCウェハ20を強力かつ均等に加熱し、1000℃以上2300℃以下の温度まで昇温させることができる。なお、ヒータ57としては、例えば、抵抗加熱式のヒータ又は高周波誘導加熱式のヒータを用いることができる。
SiCウェハ20を坩堝40内に収容し、高純度のSi蒸気圧下で1500℃以上2200℃以下の温度範囲で高温真空炉50を用いて加熱を行う。この条件でSiCウェハ20が加熱されることで、表面がエッチングされる。このエッチングの概要を以下1)~4)に示す。
2) TaxSiy→Si(v)II+Tax’Siy’
3) 2C(s)+Si(v)I+II→SiC2(v)
4) C(s)+2Si(v)I+II→Si2C(v)
2)の説明:タンタルシリサイド層(TaxSiy)からSi蒸気(Si(v)II)が供給される。
3)及び4)の説明:熱分解によってSi原子(Si(v)I)が脱離することで残存したC(C(s))は、Si蒸気(Si(v)I及びSi(v)II)と反応することで、Si2C又はSiC2等となって昇華する。
上記1)~4)の反応が持続的に行われ、結果としてエッチングが進行する。
Si蒸気圧エッチングにおける加熱温度は、1500~2200℃であり、より好ましくは1800~2000℃である。
本加工における加工速度(エッチング速度)は、0.1~10μm/minである。
本加工における本加熱室51の真空度は、10-5~10Paであり、より好ましくは10-3~1Paである。
本加工における不活性ガスはArであり、この不活性ガスを導入することによって真空度を調整する。
本加工における加工時間は、加工速度に対して所望のエッチング量となるよう任意の時間を設定することができる。例えば、加工速度が1μm/minの時に、エッチング量を3μmとしたい場合には、加工時間は3分となる。
本発明のSiCウェハの製造方法の一実施の形態は鏡面研磨工程S30を含む。
鏡面研磨工程S30は、研磨パッドの機械的な作用とスラリーの化学的な作用を併用して研磨を行う化学機械研磨(CMP)工程(ステップS31)を含んでいる。
また、この化学機械研磨工程S31にかかる時間は、通常、両面で0.5~1.5時間である。
表1に従来法と本発明のSiCウェハの製造方法の各工程における素材ロス量、導入される加工変質層30の深さについてまとめる。
一方、本発明のSiCウェハの製造方法における素材ロス量は61~108μmである。この通り、本発明によれば、SiCウェハの製造における素材ロス量を大幅に低減することが可能である。
つまり、これら典型的なSiCウェハ20の厚みに、本発明のSiCウェハの製造方法による素材ロス量を加算して、加工前厚さD1を設定することが好ましい。
また、加工前厚さD1が上限として458μm以下、より好ましくは456μm以下、さらに好ましくは450μm以下、さらに好ましくは450μm未満、さらに好ましくは446μm以下、さらに好ましくは437μm以下、さらに好ましくは437μm未満であるSiCウェハ20をスライス工程S13において得ることが好ましい。
一方、本発明においては、スライス工程S13後~化学機械研磨工程S31後までの総加工時間は、23~63分である。
このように、本発明のSiCウェハの製造方法は、加工時間の短縮の観点からも有効である。
以下の方法で実施例1、比較例1及び比較例2のSiCウェハを製造した。
(スライス工程)
平均砥粒径10μmのダイヤモンド砥粒を含むスラリーを用いて、単結晶SiCインゴットをスライスし、6インチ径のSiCウェハを得た。
このSiCウェハについて、平均砥粒径40μmのB4C砥粒を含むスラリーを用いた遊離砥粒方式で、加工圧力を150g/cm2、定盤回転数は15rpm、ヘッド回転数は5rpm、加工時間は20分、加工速度は約1.0μm/分、の条件で平坦化した。
このとき、平坦化工程の終了時におけるB4C砥粒の平均砥粒径は10μmであった。
平坦化工程後のSiCウェハに対し、エッチング量3μm(加工時間約3min、加工速度1μm/min)の条件でSi蒸気圧エッチングを施した。
(スライス工程)
実施例1と同じ条件でスライス工程を実施し6インチ径のSiCウェハを得た。
(エッチング工程)
得られたSiCウェハについて実施例1と同じ条件でSi蒸気圧エッチングを施した。
(スライス工程)
実施例1と同じ条件でスライス工程を実施し6インチ径のSiCウェハを得た。
(平坦化工程)
このSiCウェハについて、平均砥粒径30μmのダイヤモンド砥粒を含む砥石(ビトリファイトボンド)を用いた固定砥粒方式で、以下の条件で平坦化を行った。
砥石回転数:1250rpm
切込みピッチ:2μm
前後送り:190m/分
左右送り:21m/分
加工速度:100um/時間
(エッチング工程)
実施例1と同じ条件でSi蒸気圧エッチングを施した。
実施例1、比較例1及び比較例2のSiCウェハについて、透過型電子顕微鏡(TEM)にて断面を観察した。その結果を図5、図6及び図7に示す。なお、各図面における(a)は(0001)面側を50nm角の範囲で拡大した断面TEM像であり、(b)は(000-1)面側を50nm角の範囲で拡大した断面TEM像である。
[評価方法]断面TEM像を数nmの加工変質層が確認できる倍率まで拡大し、表面側とバルク側のコントラストを比較し、コントラスト差がある場合には「加工変質層がある」と評価し、コントラスト差が無い場合には「加工変質層が無い」と評価する。
「加工変質層がある」場合には、断面TEM像に基づきその深さを計測した。
一方、比較例1のSiCウェハには、(0001)面側にて12nmの加工変質層が、(000-1)面側にて28nmの加工変質層が、それぞれ観察された。
また、比較例2のSiCウェハには、(0001)面側にて10nmの加工変質層が、(000-1)面側にて43nmの加工変質層が、それぞれ観察された。
20 SiCウェハ
30 加工変質層
40 坩堝
50 高温真空炉
Claims (9)
- 遊離砥粒方式で砥粒を破砕しながらSiCウェハを平坦化する平坦化工程と、
Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハをエッチングするエッチング工程と、
を含み、
前記平坦化工程において、加工開始時の平均砥粒径が20μm以上、加工終了時の平均砥粒径が20μm未満となるように、砥粒を破砕しながらSiCウェハを平坦化する、SiCウェハの製造方法。 - 前記平坦化工程が、前記砥粒を用いてSiCウェハを平坦化する段階と、破砕された砥粒を用いてSiCウェハを平坦化する段階を備える、請求項1に記載のSiCウェハの製造方法。
- 前記遊離砥粒方式が、前記砥粒を含むスラリーを用いた遊離砥粒方式である、請求項1又は2に記載のSiCウェハの製造方法。
- 遊離砥粒方式において破砕される脆性を有する砥粒を用いて、前記遊離砥粒方式でSiCウェハを平坦化する平坦化工程と、
Si蒸気圧下で加熱することで前記SiCウェハをエッチングするエッチング工程と、を含み、
前記平坦化工程が、前記砥粒を用いてSiCウェハを平坦化する段階と、破砕された砥粒を用いてSiCウェハを平坦化する段階を備え、
前記砥粒が以下の脆性条件を充足する、SiCウェハの製造方法。
(脆性条件)加工圧力150g/cm 2 の条件で、平均砥粒径40μmに調整された砥粒を用いて、SiCウェハの表面を遊離砥粒方式で両面同時に平坦化したとき、加工時間20分経過後に平均砥粒径が20μm以下となる。 - 前記遊離砥粒方式が、前記砥粒を含むスラリーを用いた遊離砥粒方式である、請求項4に記載のSiCウェハの製造方法。
- 前記砥粒が、炭化ホウ素砥粒及び/又は炭化ケイ素砥粒であることを特徴とする、請求項1~5の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。
- 前記エッチング工程によって、前記SiCウェハがエッチングされる量が、片面につき10μm以下であることを特徴とする、請求項1~6の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。
- 前記SiCウェハの外周部を面取りする面取り工程と、
前記SiCウェハの表面に刻印を形成する刻印形成工程と、をさらに含み、
前記面取り工程と前記刻印形成工程は、前記エッチング工程前に行われることを特徴とする、請求項1~7の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。 - 前記SiCウェハの外周部を面取りする面取り工程と、
前記SiCウェハの表面に刻印を形成する刻印形成工程と、をさらに含み、
前記面取り工程と前記刻印形成工程は、前記平坦化工程後に行われることを特徴とする、請求項1~8の何れかに記載のSiCウェハの製造方法。
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