JP2020015433A - 車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット、車両用アウトサイドミラー装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット、車両用アウトサイドミラー装置の構成について説明する。
図1において、符号1は、この実施形態における車両用アウトサイドミラー装置であって、この例では、電動格納式ドアミラー装置(電動格納型のドアミラー)である。電動格納式ドアミラー装置1は、自動車(車両)の左右のドアD(右側のドアを図示、左側のドアを図示せず)にそれぞれ装備される。以下、自動車の右側のドアDに装備される電動格納式ドアミラー装置1の構成について説明する。なお、自動車の左側のドアに装備される電動格納式ドアミラー装置の構成は、この実施形態の電動格納式ドアミラー装置1の構成と同一であるから説明を省略する。
ミラーアセンブリ4は、図1に示すように、ベース2に対して、回転中心線Gを中心として回転するものである。たとえば、使用位置Aと後方格納位置Bとの間および使用位置Aと前方傾倒位置Cとの間を、後方(上から見て時計方向)または前方(上から見て反時計方向)に、回転するものである。図1において、符号Eは、車両の後方を示し、符号Fは、車両の前方を示す。
電動格納ユニット3は、ドアDに対してミラーアセンブリ4を電動回転させるものである。電動格納ユニット3は、図1〜図6に示すように、シャフト20と、ギヤケース5と、カバー6と、モータMおよび回転力伝達機構7と、を備えるものである。
回転力伝達機構7は、図5、図6に示すように、減速機構とクラッチ機構とストッパ部材70とを備えるものである。減速機構は、第1段目のギヤとしての第1ウォームギヤ(第1ウォーム)71と、第1ウォームギヤ71に噛み合う第2段目のギヤとしてのヘリカルギヤ(ウォームホイール)72と、第3段目のギヤとしての第2ウォームギヤ(第2ウォーム)73と、第2ウォームギヤ73が噛み合う最終段目のギヤとしてのクラッチギヤ(ウォームホイール)74と、を有する。
モータMの外形は、金属からなり、剛体に近い。図5に示すように、モータMには、基板78がターミナルを介して電気的に接続されている。基板78には、ソケットSが設けられている。ソケットSには、コネクタ79が電気的に接続されている。基板78およびソケットSは、カバー6に取り付けられている。コネクタ79は、カバー6に対して着脱可能である。
ギヤケース5は、ドアDに取り付けられるシャフト20とミラーアセンブリ4のミラーハウジング40とをつなぐ部材であるから、高剛性の材料である必要がある。高剛性の材料としては、例えば、ガラス繊維入りのPA(ナイロン)などである。ギヤケース5は、図5、図6に示すように、モータMおよび回転力伝達機構7の周囲を囲う立壁50を有する。この立壁50の上部51は、開口されている。
カバー6は、図5、図6に示すように、立壁50の上部の周囲を外側から嵌合する嵌合壁60と、立壁50の上部開口部51を覆う覆い壁61と、を有する。カバー6は、特段剛性を必要としない。逆に、カバー6は、後述する嵌合部材8の嵌合片部81、810が設けられるので、弾性がある樹脂材からなる。
図3〜図6に示すように、ギヤケース5の立壁50とカバー6の嵌合壁60とには、ギヤケース5とカバー6とを相互に組み付ける嵌合部材8が設けられている。嵌合部材8は、嵌合凸部80と、嵌合片部81、810と、を有する。嵌合凸部80は、ギヤケース5のうち後述する下側狭幅通路部90Dよりも下側に設けられている。嵌合片部81、810は、カバー6のうち下側狭幅通路部90Dよりも下側に設けられている。
図5〜図7、図9〜図11に示すように、ギヤケース5の立壁50の外側面(この例では、嵌合部材8より上方の上端部の外側面)とカバー6の嵌合壁60の内側面(この例では、嵌合部材8より上方の内側面)との間には、上側狭幅通路部90Uと、下側拡幅空間部9Dと、下側狭幅通路部90Dとが周方向にかつ上下にそれぞれ設けられている。立壁50の上端面と覆い壁61の面(この例では、下面)との間には、上側拡幅空間部9Uが周方向に設けられている。立壁50の上端面には、水受け溝91が周方向に設けられている。覆い壁61の面(この例では、下面)には、水切りリップ部92が周方向にかつ水受け溝91に対向して垂直に設けられている。
この実施形態にかかる電動格納ユニット3、電動格納式ドアミラー装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、図1に示すように、ミラーアセンブリ4が使用位置Aに位置する状態(使用状態)において、自動車の室内のスイッチ(図示せず)を操作して、コネクタ79、ソケットS、基板78を介してモータMに給電してモータMを駆動させる。すると、モータMの回転力は、出力軸、減速機構の第1ウォームギヤ71、ヘリカルギヤ72、第2ウォームギヤ73を介してシャフト20に固定されたクラッチギヤ74に伝達される。このとき、クラッチギヤ74は、クラッチホルダ75と共に、シャフト20に対して回転不可能の状態にあるので、減速機構の第2ウォームギヤ73がモータMから伝達された回転力によりクラッチギヤ74を固定ギヤとしてシャフト20の中心線G(回転中心線G)回りに回転移動する。この回転移動により電動格納ユニット3を内蔵したミラーアセンブリ4は、図1に示すように、シャフト20の中心線G回りに使用位置Aから後方格納位置Bへと上から見て時計方向に回転移動する。
つぎに、図1に示すように、ミラーアセンブリ4が後方格納位置Bに位置する状態(格納状態)において、自動車の室内のスイッチ(図示せず)を操作してモータMを駆動させる。すると、モータMの回転力が減速機構を介して回転不可能の状態にあるクラッチギヤ74に伝達される。これにより、電動格納ユニット3を内蔵したミラーアセンブリ4は、図1に示すように、シャフト20の中心線G回りに後方格納位置Bから使用位置Aへと上から見て反時計方向に回転移動する。
また、図1に示すように、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ4に上から見て時計方向または反時計方向の力であって、電動回転力よりも大きい力(手動による力、何かがミラーアセンブリ4に当たったときの力)がかかる。すると、ミラーアセンブリ4に取り付けられているギヤケース5が上から見て時計方向または反時計方向に回転移動しようとする。このとき、クラッチホルダ75は、シャフト20に回転不可能に嵌合されているので、クラッチギヤ74がクラッチホルダ75を押し上げて、クラッチギヤ74とクラッチホルダ75との嵌合状態が外れる。このとき、クラッチホルダ75は、スプリング76のスプリング力に抗して移動(上昇)する。
つぎに、図1に示すように、緩衝回転移動して後方格納位置Bまたは前方傾倒位置Cに位置するミラーアセンブリ4に、上から見て反時計方向または時計方向の力をかける。すると、ミラーアセンブリ4が後方格納位置Bまたは前方傾倒位置Cから使用位置Aへと上から見て反時計方向または時計方向に回転移動する。このとき、クラッチギヤ74と断状態にあるクラッチホルダ75がスプリング76のスプリング力により移動(下降)して、クラッチギヤ74とクラッチホルダ75とが続状態となる。
以下、遮水作用について、図7〜図11を参照して説明する。なお、図9、図10においては、水Wや水蒸気Wの浸入路を、明確にするために、太い実線矢印や太い破線矢印で示す。
この実施形態にかかる電動格納ユニット3、電動格納式ドアミラー装置1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
なお、前記の実施形態においては、図10に示すように、ギヤケース5の立壁50の上側狭幅通路部90U、下側狭幅通路部90Dにおける外側面すなわち凸部95の頂面がその他の部分の外側面よりも外側に突出しているものである。しかしながら、この発明においては、ギヤケース5の立壁50の上側狭幅通路部90U、下側狭幅通路部90Dにおける外側面とその他の部分の外側面とを面一にしても良い。
2 ベース
20 シャフト
3 電動格納ユニット
4 ミラーアセンブリ
40 ミラーハウジング
41 ミラー
42 隙間
5 ギヤケース
50 立壁
51 上部開口部
52 軸受部
53 位置決め凸部
55 軸受部
6 カバー
60 嵌合壁
61 覆い壁
62 保持部
63 位置決め当接面
7 回転力伝達機構
70 ストッパ部材
71 第1ウォームギヤ
72 ヘリカルギヤ
73 第2ウォームギヤ
730 軸
74 クラッチギヤ
75 クラッチホルダ
76 スプリング
77 プッシュナット
78 基板
79 コネクタ
8 嵌合部材
80 嵌合凸部
81 弾性変形嵌合片部
810 一般嵌合片部
84、840 嵌入開口部
9U 上側拡幅空間部
9D 下側拡幅空間部
90U 上側狭幅通路部
90D 下側狭幅通路部
91 水受け溝
92 水切りリップ部
93 隙間
94 凹部
95 凸部
99U 上側水浸入速度低下溝
96D 下側水浸入速度低下溝
97U 上側排水溝
97D 下側排水溝
98 延長排水溝
A 使用位置
B 後方格納位置
C 前方傾倒位置
D ドア(車体)
E 車両の後方
F 車両の前方
G 回転中心線(シャフト20の中心線)
H 第2ウォームギヤ73の回転中心線
I クリアランス
M モータ
S ソケット
W 水、水蒸気
Claims (11)
- 車体に対してミラーアセンブリを電動回転させる車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニットにおいて、
前記車体にベースを介して固定されるシャフトと、
前記シャフトに回転可能に取り付けられていてかつ前記ミラーアセンブリが取り付けられるギヤケースと、
前記ギヤケースに取り付けられているカバーと、
前記ギヤケースおよび前記カバー内に収納されているモータおよび回転力伝達機構と、
を備え、
前記ギヤケースは、上部が開口されていて、前記モータおよび前記回転力伝達機構の周囲を囲う立壁を有し、
前記カバーは、前記立壁の上部の周囲を外側から嵌合する嵌合壁と、前記立壁の開口部を覆う覆い壁と、を有し、
前記立壁の外側面と前記嵌合壁の内側面との間には、上側狭幅通路部と、下側拡幅空間部と、下側狭幅通路部とが周方向にかつ上下にそれぞれ設けられていて、
前記立壁の上端面と前記覆い壁との間には、上側拡幅空間部が周方向に設けられていて、
前記立壁の上端面には、水受け溝が周方向に設けられていて、
前記覆い壁には、水切りリップ部が周方向にかつ前記水受け溝に対向して設けられている、
ことを特徴とする車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記上側狭幅通路部における前記立壁の外側面または前記嵌合壁の内側面の少なくとも一方には、上側水浸入速度低下溝が周方向に設けられていて、
前記下側狭幅通路部における前記立壁の外側面または前記嵌合壁の内側面の少なくとも一方には、下側水浸入速度低下溝が周方向に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記水受け溝の底は、前記立壁の外側面側から前記立壁の内側面側にかけて上り勾配で傾斜している、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記水受け溝の前記立壁の外側面側の壁面は、前記水切りリップ部の前記嵌合壁側の壁面よりも前記立壁の外側面側に位置する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記立壁には、前記水受け溝中の水を前記下側拡幅空間部側に排出する上側排水溝が少なくとも1個設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記ミラーアセンブリは、後方に開口部を有するミラーハウジングと、前記ミラーハウジングの前記開口部に配置されたミラーと、を有し、
前記下側狭幅通路部における前記立壁には、前記下側拡幅空間部中の水を外部に排出する下側排水溝が設けられていて、
前記下側排水溝は、前記ミラーアセンブリが使用位置に位置する時に、前記ギヤケースの車幅方向の内側と外側とであって、前記ミラーハウジングの前記開口部の縁と前記ミラーの縁との間の隙間に対向する箇所以外の箇所にそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記立壁には、前記水受け溝中の水を前記下側拡幅空間部側に排出する上側排水溝が少なくとも1個設けられていて、
少なくとも1個の前記上側排水溝と少なくとも2個の前記下側排水溝とは、上下に互い違いに配置されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記立壁の外側面のうち前記下側排水溝から下側の箇所には、延長排水溝が前後方向に設けられている、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記ギヤケースと前記カバーとは、嵌合部材により、相互に組み付けられていて、
前記嵌合部材は、
前記ギヤケースのうち前記下側狭幅通路部よりも下側に設けられている嵌合凸部と、
前記カバーのうち前記下側狭幅通路部よりも下側に設けられていて、前記嵌合凸部が嵌入する嵌入開口部を有し、前記嵌合凸部と相互に嵌合する嵌合片部と、
を有し、
前記嵌合片部は、前記シャフトの中心線方向に弾性変形して前記嵌合凸部と相互に嵌合する弾性変形嵌合片部、または、前記シャフトの中心線方向に弾性変形しないで前記嵌合凸部と相互に嵌合する一般嵌合片部、の少なくとも一方からなる、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 前記カバーは、少なくとも前記弾性変形嵌合片部を有し、
前記ギヤケースおよび前記カバーには、前記カバーの前記ギヤケースに対する前記シャフトの中心線方向の位置を決める位置決め部がそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする請求項9に記載の車両用アウトサイドミラー装置の電動格納ユニット。 - 車体に固定されるベースと、
前記の請求項1〜10のいずれか1項に記載の電動格納ユニットと、
前記ベースに前記電動格納ユニットを介して回転可能に取り付けられているミラーアセンブリと、
を備える、
ことを特徴とする車両用アウトサイドミラー装置。
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